JP3739193B2 - 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高品位な表示性能を有する液晶表示素子が得られる液晶表示素子用スペーサ、及び、それを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、一般に、配向層を形成した透明電極基板を、スペーサを介して所定の間隙に対向配置し、周辺をシール後、その間隙に液晶を注入し、注入口を封止して製造される。
スペーサは、透明電極基板間の間隙を一定に保持するために用いられるものであり、表示ムラがなく均一で高品位な表示性能を有する液晶表示素子を得るためには、液晶中において安定に、液晶に悪影響を与えることなく、かつ、液晶セル中を移動することなく存在することが望ましい。
【0003】
このような液晶表示素子において、電気的又は物理的な衝撃等によりスペーサが液晶セル中で移動する等の事由により、スペーサとスペーサの間又はその近傍において「ディスクリネーション」又は「光抜け」と呼ばれる液晶の配向異常が生じて液晶表示素子の表示品質が低下することが知られている。特に、スーパーツイステッドネマチック(STN)型液晶表示素子において、この現象が起こりやすい。
【0004】
この場合、液晶分子とスペーサとの界面において液晶分子に充分な垂直配向性を持たせること、及び、液晶セル中でのスペーサの移動を防止することができれば、上記配向異常を防止することができ、その結果、液晶表示素子の表示品質を飛躍的に向上させることが可能となる。
液晶分子とスペーサとの界面において、液晶分子に垂直配向性を持たせるための方法がいくつか提案されている。
【0005】
例えば、特開昭64−59212号公報及び特開平2−297523号公報には、ガラスファイバー、シリカ、アルミナ等の無機スペーサの表面を有機シラン化合物で処理することにより液晶分子を垂直配向させる方法が提案されている。
特開平6−11719号公報には、プラスチック微球体の表面に有機シラン化合物被膜を形成させることにより液晶分子を垂直配向させる方法が提案されている。
【0006】
しかしながら、このような従来の技術では、液晶分子に垂直配向性をもたせることによる配向異常の防止は一応可能であるが、スペーサの移動に起因する配向異常を解消することはできなかったため、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を得ることはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、液晶の配向を乱す等の悪影響を液晶に与えることなく、また、液晶セル中において移動することがない液晶表示素子用スペーサ、及び、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得られるプラスチック微球体であり、上記エチレン性不飽和基を有する単量体のうちの5重量%以上は2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体であるプラスチック微球体の表面において、下記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物;
【0009】
【化3】
【0010】
(式中、R1 は、炭素数3〜21のアルキル基を表し、m、nは、独立して、1〜30の整数を表す。)を反応もしくは付着させることにより得られる液晶表示素子用スペーサである。
又、本発明は、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得られるプラスチック微球体であり、上記エチレン性不飽和基を有する単量体のうちの5重量%以上は2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体であるプラスチック微球体の表面において、下記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物;
【0011】
【化4】
【0012】
(式中、R2 は、炭素数4〜22のアルキル基を表し、p、qは、独立して、1〜30の整数を表す。)を反応もしくは付着させることにより得られる液晶表示素子用スペーサである。
以下に本発明を詳述する。
【0013】
本発明で用いられるプラスチック微球体は、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得られるものである。上記エチレン性不飽和基を有する単量体のうちの5重量%以上は、2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体である。2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体が5重量%未満であると、ギャップを保持する強度が低下し、スペーサとしての機能を果たさなくなるので、上記範囲に限定される。
【0014】
上記2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例えば、下記▲1▼〜▲4▼に挙げる単量体等を用いることができる。
▲1▼テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート等のYメチロールアルキルZ(メタ)アクリレート(ただし、Y及びZは、Y≧Z≧2の条件を満たす整数を表す。);
【0015】
▲2▼ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
▲3▼トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート;
▲4▼ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド
等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0016】
上記プラスチック微球体は、上記2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体を、構成成分として5重量%以上含有するが、上記2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体のみを構成成分としてもよい。
上記エチレン性不飽和基を有する単量体が、その他のエチレン性不飽和基を有する単量体を含有する場合には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル等を用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0017】
上記プラスチック微球体は、上記エチレン性不飽和基を有する単量体を公知の方法により重合させて得ることができる。上記重合方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下、懸濁重合を行う等の方法等が挙げられる。
上記プラスチック微球体は、平均粒径が0.1〜100μmのものが好ましく、より好ましくは、1〜100μmである。
上記プラスチック微球体は、無色透明であってもよいし、必要に応じて、適当な手法により着色されていてもよい。
【0018】
本発明の液晶表示素子用スペーサは、上記プラスチック微球体の表面において、上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物又は上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物を、反応させるか又は吸着等により付着させることにより得られるものである。
【0019】
上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物において、R1 は、炭素数3〜21のアルキル基である。炭素数3未満であると、液晶分子に充分な垂直配向性をもたせることができず、炭素数21を超えると、帯電しやすくなり微粉としてのハンドリング性が悪くなるので、上記範囲に限定される。好ましくは、炭素数7〜17の直鎖アルキル基である。
【0020】
上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物において、m、nは、エチレンオキシド鎖の付加モル数を表し、独立して、1〜30の整数である。m又はnが30を超えると、全体としての垂直配向性が低下するので、上記範囲に限定される。
【0021】
上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物の代表的なものとしては、例えば、下記式(III)で表されるステアリン酸ジエタノールアミドが挙げられる。
【0022】
【化5】
【0023】
上記式(III)で表されるステアリン酸ジエタノールアミドは、ステアリン酸クロライドとジエタノールアミンとから容易に合成することができる。
一般的には、下記一般式(IV);
【0024】
【化6】
【0025】
で表される酸クロライドと、下記一般式(V);
【0026】
【化7】
【0027】
で表されるジオールアミンとを反応させることにより、容易に、上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物を得ることができる。
上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0028】
上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物において、R2 は、炭素数4〜22のアルキル基である。炭素数4未満であると、液晶分子に充分な垂直配向性をもたせることができず、炭素数22を超えると、帯電しやすくなり微粉としてのハンドリング性が悪くなるので、上記範囲に限定される。好ましくは、炭素数8〜18の直鎖アルキル基である。
【0029】
上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物において、p、qは、エチレンオキシド鎖の付加モル数を表し、独立して、1〜30の整数である。p又はqが30を超えると、全体としての垂直配向性が低下するので、上記範囲に限定される。
【0030】
上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物の代表的なものとしては、例えば、下記式(VI)で表されるN−ステアリルジエタノールアミンが挙げられる。
【0031】
【化8】
【0032】
上記式(VI)で表されるN−ステアリルジエタノールアミンは、エチレンオキサイドとステアリルアミンとから容易に合成することができる。
一般的には、下記一般式(VII);
【0033】
【化9】
【0034】
で表されるアルキルアミンと、エチレンオキサイドとを反応させることにより、容易に、上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物を得ることができる。
【0035】
上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、本発明においては、上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物及び上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物を併用することもできる。
【0036】
上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物又は上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物の使用量は、上記プラスチック微球体表面の存在量としての定量化は困難であるので、本発明の効果が発現される程度であれば特に限定されるものではない。
【0037】
本発明の液晶表示素子用スペーサは、例えば、以下の方法により得られる。なお、以下の方法においては、上記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物である上記式(III)で表されるステアリン酸ジエタノールアミド、又は、上記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物である上記式(VI)で表されるN−ステアリルジエタノールアミンを用いた場合について述べる。
【0038】
第1の方法としては、多官能イソシアネート化合物を介在させて、上記プラスチック微球体に反応させる方法が挙げられる。また、第2の方法としては、少なくとも1個のイソシアネート基とエチレン性不飽和基とを有する単量体を予め反応させておいてから、次に、上記プラスチック微球体表面にグラフト重合させる方法が挙げられる。本発明においては、上記の2方法に限定されるものではない。
【0039】
上記第1の方法は、具体的には、例えば、適切な分散媒中に、上記プラスチック微球体と、過剰量のトルエンジイソシアネート等の多官能イソシアネート化合物とを適宜の触媒下に反応させ、次に、別途調製した上記式(II)で表されるステアリン酸ジエタノールアミドの溶液又は上記式(IV)で表されるN−ステアリルジエタノールアミンの溶液を添加し、適切な温度下で反応させることにより行うことができる。
【0040】
上記分散媒としては、活性水素をもたないものが好ましく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系の溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族系の溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル系の溶剤等が挙げられる。
【0041】
上記多官能イソシアネート化合物としては、例えば、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトライソシアネートシラン等が挙げられる。
【0042】
上記第2の方法は、具体的には、例えば、まず、上記式(II)で表されるステアリン酸ジエタノールアミドと、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等の少なくとも1個のイソシアネート基とエチレン性不飽和基とを有する単量体とを予め反応させて、下記式(VIII);
【0043】
【化10】
【0044】
で表される本発明に係る官能基団を有する単量体を合成するか、又は、上記式(IV)で表されるN−ステアリルジエタノールアミンと、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等の少なくとも1個のイソシアネート基とエチレン性不飽和基とを有する単量体とを予め反応させて、下記式(IX);
【0045】
【化11】
【0046】
で表される本発明に係る官能基団を有する単量体を合成し、次に、上記式(VIII)で表される単量体又は上記式(IX)で表される単量体を、適宜の分散媒中、適宜の触媒及び温度下で、上記プラスチック微球体表面にグラフト重合させることにより行うことができる。
【0047】
本発明2は、本発明1の液晶表示素子用スペーサが用いられている液晶表示素子である。
本発明2の液晶表示素子は、本発明1の液晶表示素子用スペーサを用いて、常法により作製される。
【0048】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0049】
実施例1
テトラメチロールメタントリアクリレート30重量部及びジビニルベンゼン70重量部を重合して得られたプラスチック微球体(平均粒径6.02μm、標準偏差:0.29μm)10gをトルエン50mLに分散させた分散媒に、攪拌下、ジラウリン酸ジ−n−ブチルすず0.1gを溶解した。
この分散液にトルエンジイソシアネート5gをトルエン30mLに溶解した溶液を攪拌しながら滴下した後、80℃の水浴中で30分間攪拌した。
【0050】
次に、ステアリン酸ジエタノールアミド10.5gをトルエン50mLに溶解した溶液を攪拌しながら滴下した後、80℃の水浴中で3時間攪拌を続けた。
3時間後、反応後のプラスチック微球体をトルエンでよく洗浄した後、濾集した。
濾集したプラスチック微球体を140℃の乾燥器中で1時間乾燥することにより液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて下記の方法による評価を行い、その結果を表1に示した。
【0051】
(1)スペーサ移動
市販のポリイミド配向膜を配置、ラビング処理した15cm×15cmのガラス基板に、得られたスペーサを約200個/mm2 の割合で散布した後、もう一方の上記と同様に処理されたガラス基板を、そのラビング方向(ツイスト角)が240°になるように対向配置させた。市販のシール剤を用いてガラス基板周辺をシーリングし、加熱圧着させて空セルを作製した。この空セルに市販のSTN型液晶を注入して液晶セルを作製した。
この液晶セルのほぼ中央部を「勝沼式打診器」で30回たたいた後のスペーサ移動の有無を光学顕微鏡により観察した。
【0052】
(2)液晶配向異常
常法により、得られたスペーサを用いてSTN型液晶表示素子を作製し、90℃、1時間アニール処理後の液晶の配向状態を観察した。また、この液晶表示素子を用いて、80Vの交流電圧を10秒間印加した後のスペーサ移動の有無も評価した。
【0053】
実施例2
ステアリン酸ジエタノールアミド10.5gの代わりにラウリン酸ジエタノールアミド8.1gを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表1に示した。
【0054】
実施例3
ステアリン酸ジエタノールアミド6.6g及びジラウリン酸ジ−n−ブチルすず0.05gをトルエン30mLに溶解した溶液に、別途、トルエン30mLにメタクリロイルオキシエチルイソシアネート5.0gを溶解した溶液を、攪拌下に滴下した。
この溶液を攪拌しながら、80℃の水浴中で3時間反応させた後、トルエンを留去して本発明に係る官能基団を有する単量体を得た。
【0055】
次に、実施例1で得られたプラスチック微球体(平均粒径:6.02μm、標準偏差:0.29μm)10gを蒸留水/エタノール(100mL/100mL)混合液に分散させた分散液に、過硫酸カリウム0.6gを溶解させた。
この分散液に、室温で攪拌下、得られた単量体を分散させ、更に60℃の水浴中で5時間攪拌を続けた。
【0056】
反応後の分散液を静置してプラスチック微球体を沈降させた後、上澄みをデカンテーションして除き、エタノールでよく洗浄後、濾集した。
濾集したプラスチック微球体を140℃の乾燥器中で1時間乾燥することにより液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表1に示した。
【0057】
比較例1
ステアリン酸ジエタノールアミド10.5gの代わりにアルキル基Rの炭素数が2個のプロピオン酸ジエタノールアミド4.6gを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例4
実施例1で得られたプラスチック微球体(平均粒径6.02μm、標準偏差:0.29μm)10gをトルエン50mLに分散させた分散媒に、攪拌下、ジラウリン酸ジ−n−ブチルすず0.1gを溶解した。
この分散液にトルエンジイソシアネート5gをトルエン30mLに溶解した溶液を攪拌しながら滴下した後、80℃の水浴中で30分間攪拌した。
【0060】
次に、N−ステアリルジエタノールアミン10.3gをトルエン50mLに溶解した溶液を攪拌しながら滴下した後、80℃の水浴中で3時間攪拌を続けた。
3時間後、反応後のプラスチック微球体をトルエンでよく洗浄した後、濾集した。
濾集したプラスチック微球体を140℃の乾燥器中で1時間乾燥することにより液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0061】
実施例5
N−ステアリルジエタノールアミン10.3gの代わりにN−オクチルジエタノールアミン6.3gを用いたこと以外は実施例4と同様の操作を行い、液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0062】
実施例6
N−ステアリルジエタノールアミン10.3gの代わりにN−ヘキシルジエタノールアミン2.7gとN−ドデシルジエタノールアミン3.9gとを用いたこと以外は実施例4と同様の操作を行い、液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0063】
実施例7
N−オクチルジエタノールアミン3.7g及びジラウリン酸ジ−n−ブチルすず0.05gをトルエン30mLに溶解した溶液に、別途、トルエン30mLにメタクリロイルオキシエチルイソシアネート5.0gを溶解した溶液を、攪拌下に滴下した。
この溶液を攪拌しながら、80℃の水浴中で3時間反応させた後、トルエンを留去して本発明に係る官能基団を有する単量体を得た。
【0064】
次に、実施例1で得られたプラスチック微球体(平均粒径:6.02μm、標準偏差:0.29μm)10gを蒸留水/エタノール(100mL/100mL)混合液に分散させた分散液に、過硫酸カリウム0.6gを溶解させた。
この分散液に、室温で攪拌下、得られた単量体を分散させ、更に60℃の水浴中で5時間攪拌を続けた。
【0065】
反応後の分散液を静置してプラスチック微球体を沈降させた後、上澄みをデカンテーションして除き、濾集したプラスチック微球体を140℃の乾燥器中で1時間乾燥することにより液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0066】
比較例2
N−ステアリルジエタノールアミン10.3gの代わりにアルキル基Rの炭素数が3個のN−プロピルジエタノールアミン4.2gを用いたこと以外は実施例4と同様の操作を行い、液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、実施例1と同様にして評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】
本発明の液晶表示素子用スペーサは、上述の通りであるので、液晶の配向を乱す等の悪影響を液晶に与えることなく、また、液晶セル中において移動することがないことから、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を得ることができる。
Claims (3)
- エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得られるプラスチック微球体であり、前記エチレン性不飽和基を有する単量体のうちの5重量%以上は2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体であるプラスチック微球体の表面において、
下記一般式(I)で表される官能基団を有する化合物;
- エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得られるプラスチック微球体であり、前記エチレン性不飽和基を有する単量体のうちの5重量%以上は2個以上のエチレン性不飽和基を有する単量体であるプラスチック微球体の表面において、
下記一般式(II)で表される官能基団を有する化合物;
- 請求項1又は2記載の液晶表示素子用スペーサが用いられていることを特徴とする液晶表示素子。
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