JP2000147518A - 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子Info
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- JP2000147518A JP2000147518A JP10322091A JP32209198A JP2000147518A JP 2000147518 A JP2000147518 A JP 2000147518A JP 10322091 A JP10322091 A JP 10322091A JP 32209198 A JP32209198 A JP 32209198A JP 2000147518 A JP2000147518 A JP 2000147518A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液晶層の比抵抗値を低下させることがないた
め、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を実現する
ことができる液晶表示素子用スペーサを提供する。 【解決手段】 エチレン性不飽和基を有する重合性単量
体の1種又は2種以上からなり、かつ、2個以上のエチ
レン性不飽和基を有する重合性単量体を少なくとも5重
量%含有する単量体又は単量体混合物を重合させて得ら
れたプラスチック微粒体の表面に、下記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されている液晶表示素子用
スペーサ。
め、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を実現する
ことができる液晶表示素子用スペーサを提供する。 【解決手段】 エチレン性不飽和基を有する重合性単量
体の1種又は2種以上からなり、かつ、2個以上のエチ
レン性不飽和基を有する重合性単量体を少なくとも5重
量%含有する単量体又は単量体混合物を重合させて得ら
れたプラスチック微粒体の表面に、下記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されている液晶表示素子用
スペーサ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子の液
晶の厚さを規制するために用いられる液晶表示素子用ス
ペーサ及び該液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示
素子に関する。
晶の厚さを規制するために用いられる液晶表示素子用ス
ペーサ及び該液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、一般に、配向膜及び透
明電極等を形成した基板を、スペーサを介して所定の間
隔に対向配置し、周辺をシール材によりシールした後、
その間隙に液晶を注入し、注入口を封止することにより
製造される。
明電極等を形成した基板を、スペーサを介して所定の間
隔に対向配置し、周辺をシール材によりシールした後、
その間隙に液晶を注入し、注入口を封止することにより
製造される。
【0003】この液晶表示素子において、スペーサは2
枚の基板の間隔を一定に保つために用いられるが、この
スペーサは、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を
得るためには、液晶中において化学的に安定に存在す
る、液晶に悪影響を与えない等の特性が要求される。
枚の基板の間隔を一定に保つために用いられるが、この
スペーサは、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を
得るためには、液晶中において化学的に安定に存在す
る、液晶に悪影響を与えない等の特性が要求される。
【0004】しかしながら、従来の液晶表示素子では、
スペーサからイオン等の不純物が液晶中に溶出すること
により、液晶層の比抵抗値(以下、液晶比抵抗という)
が低下し、消費電力が増加するばかりでなく、液晶表示
素子の構成素材を腐食する等の様々な不具合が生じる場
合があり、液晶表示装置の表示性能が低下する等の悪影
響をもたらす原因となっていた。これらの現象は、主に
重合反応によって製造されるスペーサが、単量体や重合
開始剤由来の不純物、これらの分解物等を含有してお
り、これらが容易に液晶中に抽出することに起因してい
た。
スペーサからイオン等の不純物が液晶中に溶出すること
により、液晶層の比抵抗値(以下、液晶比抵抗という)
が低下し、消費電力が増加するばかりでなく、液晶表示
素子の構成素材を腐食する等の様々な不具合が生じる場
合があり、液晶表示装置の表示性能が低下する等の悪影
響をもたらす原因となっていた。これらの現象は、主に
重合反応によって製造されるスペーサが、単量体や重合
開始剤由来の不純物、これらの分解物等を含有してお
り、これらが容易に液晶中に抽出することに起因してい
た。
【0005】特に、スペーサ粒子自身の遮光性を増加さ
せるため、スペーサを色素や顔料で着色した場合や、ス
ペーサ近傍の「光抜け」と呼ばれる現象を防止するた
め、スペーサ表面に垂直配向性を持たせる種々の表面処
理試薬を使用した場合に、スペーサから、用いた試薬の
一部、これらの分解物や副生成物等が溶出し、液晶比抵
抗を低下させる場合があった。
せるため、スペーサを色素や顔料で着色した場合や、ス
ペーサ近傍の「光抜け」と呼ばれる現象を防止するた
め、スペーサ表面に垂直配向性を持たせる種々の表面処
理試薬を使用した場合に、スペーサから、用いた試薬の
一部、これらの分解物や副生成物等が溶出し、液晶比抵
抗を低下させる場合があった。
【0006】特開平5−220867号公報には、スペ
ーサを着色するために種々の顔料、例えば、アニリンブ
ラック等を均一に分散させた後、重合反応を行う着色重
合微粒体の製造方法が開示されているが、ここで得られ
た着色重合微粒体を用いた液晶表示素子用スペーサで
は、液晶表示素子用スペーサから液晶への顔料の溶出を
完全に防止することは困難であった。
ーサを着色するために種々の顔料、例えば、アニリンブ
ラック等を均一に分散させた後、重合反応を行う着色重
合微粒体の製造方法が開示されているが、ここで得られ
た着色重合微粒体を用いた液晶表示素子用スペーサで
は、液晶表示素子用スペーサから液晶への顔料の溶出を
完全に防止することは困難であった。
【0007】特開平6−11719号公報には、スペー
サ表面を有機シラン化合物で処理することにより液晶分
子を垂直配向させる方法が開示されている。しかし、こ
の方法は、液晶分子に垂直配向をもたせて配向異常を防
止する方法としては有用であったが、有機シラン化合物
由来の反応副生成物等による液晶比抵抗の低下を避ける
のは難しかった。
サ表面を有機シラン化合物で処理することにより液晶分
子を垂直配向させる方法が開示されている。しかし、こ
の方法は、液晶分子に垂直配向をもたせて配向異常を防
止する方法としては有用であったが、有機シラン化合物
由来の反応副生成物等による液晶比抵抗の低下を避ける
のは難しかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、液晶比抵抗を低下させることがないため、高品位な
表示性能を有する液晶表示素子を実現することができる
液晶表示素子用スペーサ、及び、該液晶表示装置用スペ
ーサを用いた液晶表示素子を提供することを目的とす
る。
み、液晶比抵抗を低下させることがないため、高品位な
表示性能を有する液晶表示素子を実現することができる
液晶表示素子用スペーサ、及び、該液晶表示装置用スペ
ーサを用いた液晶表示素子を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン性不
飽和基を有する重合性単量体の1種又は2種以上からな
り、かつ、2個以上のエチレン性不飽和基を有する重合
性単量体を少なくとも5重量%含有する単量体又は単量
体混合物を重合させて得られたプラスチック微粒体の表
面に、下記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されていることを特徴とす
る液晶表示素子用スペーサである。以下に本発明を詳述
する。
飽和基を有する重合性単量体の1種又は2種以上からな
り、かつ、2個以上のエチレン性不飽和基を有する重合
性単量体を少なくとも5重量%含有する単量体又は単量
体混合物を重合させて得られたプラスチック微粒体の表
面に、下記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されていることを特徴とす
る液晶表示素子用スペーサである。以下に本発明を詳述
する。
【0010】本発明の液晶表示素子用スペーサは、エチ
レン性不飽和基を有する重合性単量体の1種又は2種以
上からなり、かつ、2個以上のエチレン性不飽和基を有
する重合性単量体を少なくとも5重量%含有する単量体
又は単量体混合物(以下、単量体混合物等という)を重
合させて得られたプラスチック微粒体の表面に、被覆層
が形成されている。
レン性不飽和基を有する重合性単量体の1種又は2種以
上からなり、かつ、2個以上のエチレン性不飽和基を有
する重合性単量体を少なくとも5重量%含有する単量体
又は単量体混合物(以下、単量体混合物等という)を重
合させて得られたプラスチック微粒体の表面に、被覆層
が形成されている。
【0011】上記2個以上のエチレン性不飽和基を有す
る重合性単量体としては特に限定されず、例えば、テト
ラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テト
ラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラ
メチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロール
トリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)ア
クリレート等の複数のメチロール基を有するメチロール
アルキルの一部又は全部が(メタ)アクリル酸とエステ
ルを形成しているメチロールアルキル(メタ)アクリレ
ート;(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)
アクリレート;トリアリル(イソ)シアヌレート;トリ
アリルトリメリテート;ジビニルベンゼン;ジアリルフ
タレート;ジアリルアクリルアミド等が挙げられる。こ
れらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用しても
よい。
る重合性単量体としては特に限定されず、例えば、テト
ラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テト
ラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラ
メチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロール
トリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)ア
クリレート等の複数のメチロール基を有するメチロール
アルキルの一部又は全部が(メタ)アクリル酸とエステ
ルを形成しているメチロールアルキル(メタ)アクリレ
ート;(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)
アクリレート;トリアリル(イソ)シアヌレート;トリ
アリルトリメリテート;ジビニルベンゼン;ジアリルフ
タレート;ジアリルアクリルアミド等が挙げられる。こ
れらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用しても
よい。
【0012】上記液晶表示素子用スペーサは、これら2
個以上のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体のみ
から構成されていてもよいし、2個以上のエチレン性不
飽和基を有する重合性単量体を少なくとも5重量%含有
していればエチレン性不飽和基を有する他の重合性単量
体を含有していてもよい。
個以上のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体のみ
から構成されていてもよいし、2個以上のエチレン性不
飽和基を有する重合性単量体を少なくとも5重量%含有
していればエチレン性不飽和基を有する他の重合性単量
体を含有していてもよい。
【0013】エチレン性不飽和基を有する他の重合性単
量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチ
レン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化
ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエ
ステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオ
ロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙
げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上
を併用してもよい。
量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチ
レン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化
ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエ
ステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオ
ロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙
げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0014】本発明で用いられる上記プラスチック微粒
体を製造する際には、上記2個以上のエチレン性不飽和
基を有する重合性単量体を少なくとも5重量%含有する
単量体混合物等を重合させる。上記重合性単量体の割合
が5重量%未満であると、上記プラスチック微粒体の強
度が低下し、スペーサとしての機能を果たせなくなる場
合があるので上記範囲に限定される。従って、上記2個
以上のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体の1種
のみ又は2種以上を重合又は共重合させてプラスチック
微粒体を製造してもよく、これらとエチレン性不飽和基
を1個有する重合性単量体の1種又は2種以上とを共重
合させてプラスチック微粒体を製造してもよい。
体を製造する際には、上記2個以上のエチレン性不飽和
基を有する重合性単量体を少なくとも5重量%含有する
単量体混合物等を重合させる。上記重合性単量体の割合
が5重量%未満であると、上記プラスチック微粒体の強
度が低下し、スペーサとしての機能を果たせなくなる場
合があるので上記範囲に限定される。従って、上記2個
以上のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体の1種
のみ又は2種以上を重合又は共重合させてプラスチック
微粒体を製造してもよく、これらとエチレン性不飽和基
を1個有する重合性単量体の1種又は2種以上とを共重
合させてプラスチック微粒体を製造してもよい。
【0015】上記単量体混合物等を重合させる方法とし
ては特に限定されず、例えば、懸濁重合法、乳化重合
法、シード重合法等の従来公知の方法が挙げられる。上
記懸濁重合法では、窒素雰囲気下で、適当な重合開始剤
を存在させ、適当な温度条件で数〜数十時間懸濁重合を
行うことにより、上記プラスチック微粒体を製造するこ
とができる。このとき、分散剤として、ポリビニールア
ルコール等の置換基に活性水素を有するものを用いるこ
とが好ましい。これは、重合反応終了後、プラスチック
微粒体の表面に残存する活性水素を有する置換基と、後
述するイソシアネート化合物とがさらに反応することに
より、プラスチック微粒体と被覆層とが強固に結合する
ことができるからである。
ては特に限定されず、例えば、懸濁重合法、乳化重合
法、シード重合法等の従来公知の方法が挙げられる。上
記懸濁重合法では、窒素雰囲気下で、適当な重合開始剤
を存在させ、適当な温度条件で数〜数十時間懸濁重合を
行うことにより、上記プラスチック微粒体を製造するこ
とができる。このとき、分散剤として、ポリビニールア
ルコール等の置換基に活性水素を有するものを用いるこ
とが好ましい。これは、重合反応終了後、プラスチック
微粒体の表面に残存する活性水素を有する置換基と、後
述するイソシアネート化合物とがさらに反応することに
より、プラスチック微粒体と被覆層とが強固に結合する
ことができるからである。
【0016】上記プラスチック微粒体は、平均粒径が
0.1〜数十μmのものが好ましく、1〜10μmのも
のがより好ましい。上記プラスチック微粒体は、その表
面に後述する被覆層が形成された後、液晶表示素子用ス
ペーサとして用いられることから、公知の分級方法を用
いて、変動係数5%以内に分級されたものが好ましい。
0.1〜数十μmのものが好ましく、1〜10μmのも
のがより好ましい。上記プラスチック微粒体は、その表
面に後述する被覆層が形成された後、液晶表示素子用ス
ペーサとして用いられることから、公知の分級方法を用
いて、変動係数5%以内に分級されたものが好ましい。
【0017】上記プラスチック微粒体は、無色透明であ
ってもよく、適当な方法により着色されたものであって
もよい。上記プラスチック微粒体を着色する場合には、
市販されている通常の色素、顔料等を用いて着色すれば
よい。上記顔料としては特に限定されず、例えば、アニ
リンブラック、フタロシアニン系色素、アントラキノン
系色素、ジアゾ系色素等の有機顔料;カーボンブラッ
ク、この表面修飾被覆体、金属塩類等の無機顔料等が挙
げられる。これらの色素及び顔料は、単独で用いてもよ
いし、2種以上を併用してもよい。
ってもよく、適当な方法により着色されたものであって
もよい。上記プラスチック微粒体を着色する場合には、
市販されている通常の色素、顔料等を用いて着色すれば
よい。上記顔料としては特に限定されず、例えば、アニ
リンブラック、フタロシアニン系色素、アントラキノン
系色素、ジアゾ系色素等の有機顔料;カーボンブラッ
ク、この表面修飾被覆体、金属塩類等の無機顔料等が挙
げられる。これらの色素及び顔料は、単独で用いてもよ
いし、2種以上を併用してもよい。
【0018】本発明の液晶表示素子用スペーサは、上記
方法により製造されたプラスチック微粒体の表面に、下
記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されている。
方法により製造されたプラスチック微粒体の表面に、下
記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されている。
【0019】上記一般式(1)中のRは、炭素数1〜1
8のアルキル基である。炭素数が18を超えると、得ら
れる液晶表示素子用スペーサが帯電し易くなるため、ハ
ンドリング性が悪くなるとともに、液晶表示素子を作製
した際の液晶比抵抗の低下を防止する効果も弱くなるた
め上記範囲に限定される。上記炭素数は、小さくなるほ
どイソシアネート化合物の縮合反応による被覆層の架橋
密度が高くなるため、液晶比抵抗の低下を防止する効果
が得やすく、一方、大きくなるほど液晶分子に垂直配向
性をもたせやすい。従って、これらのバランスを考える
と、炭素数は、4〜18が好ましい。また、上記一般式
(1)中のnの値は、2〜4の整数である。上記nの値
が1の場合には、液晶比抵抗の低下を防止する効果が認
められないため、上記範囲に限定される。
8のアルキル基である。炭素数が18を超えると、得ら
れる液晶表示素子用スペーサが帯電し易くなるため、ハ
ンドリング性が悪くなるとともに、液晶表示素子を作製
した際の液晶比抵抗の低下を防止する効果も弱くなるた
め上記範囲に限定される。上記炭素数は、小さくなるほ
どイソシアネート化合物の縮合反応による被覆層の架橋
密度が高くなるため、液晶比抵抗の低下を防止する効果
が得やすく、一方、大きくなるほど液晶分子に垂直配向
性をもたせやすい。従って、これらのバランスを考える
と、炭素数は、4〜18が好ましい。また、上記一般式
(1)中のnの値は、2〜4の整数である。上記nの値
が1の場合には、液晶比抵抗の低下を防止する効果が認
められないため、上記範囲に限定される。
【0020】即ち、上記一般式(1)で表されるイソシ
アネート化合物としては、例えば、Si(NCO)4 :
テトライソシアネートシアン、R−Si(NCO)3 :
モノアルキルシリルトリイソシアネート、R2 −Si
(NCO)2 :ジアルキルシリルジイソシアネート等が
挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以
上を併用してもよい。一般式(1)で表されるイソシア
ネート化合物は、nの値が大きいほど、被覆層の架橋密
度が大きく、強固な被覆層を形成することができる。そ
のため、液晶比抵抗の低下を防止するもっとも大きな効
果が得られるテトライソシアネートシアンが好ましい。
アネート化合物としては、例えば、Si(NCO)4 :
テトライソシアネートシアン、R−Si(NCO)3 :
モノアルキルシリルトリイソシアネート、R2 −Si
(NCO)2 :ジアルキルシリルジイソシアネート等が
挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以
上を併用してもよい。一般式(1)で表されるイソシア
ネート化合物は、nの値が大きいほど、被覆層の架橋密
度が大きく、強固な被覆層を形成することができる。そ
のため、液晶比抵抗の低下を防止するもっとも大きな効
果が得られるテトライソシアネートシアンが好ましい。
【0021】上記プラスチック微粒体の表面に、上記イ
ソシアネートが反応してなる被覆層を形成する方法とし
ては特に限定されず、例えば、プラスチック微粒体を適
当な分散媒に分散させた後、適当な温度下でイソシアネ
ート化合物を混合する方法等が挙げられる。このとき、
均一な被覆層を形成させるために、超音波分散器等を用
いてもよい。また、被覆層の形成が終了した後は、被覆
層が形成されたプラスチック微粒体を使用した分散媒で
数回洗浄し、その後、乾燥させるのが好ましい。
ソシアネートが反応してなる被覆層を形成する方法とし
ては特に限定されず、例えば、プラスチック微粒体を適
当な分散媒に分散させた後、適当な温度下でイソシアネ
ート化合物を混合する方法等が挙げられる。このとき、
均一な被覆層を形成させるために、超音波分散器等を用
いてもよい。また、被覆層の形成が終了した後は、被覆
層が形成されたプラスチック微粒体を使用した分散媒で
数回洗浄し、その後、乾燥させるのが好ましい。
【0022】上記被覆層を形成する際に用いられる分散
媒としては特に限定されないが、活性水素を含有しない
ものが好ましく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香
族系の溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、
デカン等の脂肪族系の溶剤;テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル系の溶剤、これらの混合溶液
等が好ましい。また、上記イソシアネート化合物は、水
の存在により反応速度が増加するため、上記分散媒中の
水の濃度が数ppm〜数重量%になるように水を添加す
るのが好ましい。より好ましくは、100〜10000
ppmである。
媒としては特に限定されないが、活性水素を含有しない
ものが好ましく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香
族系の溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、
デカン等の脂肪族系の溶剤;テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル系の溶剤、これらの混合溶液
等が好ましい。また、上記イソシアネート化合物は、水
の存在により反応速度が増加するため、上記分散媒中の
水の濃度が数ppm〜数重量%になるように水を添加す
るのが好ましい。より好ましくは、100〜10000
ppmである。
【0023】上記被覆層を形成する際の温度としては特
に限定されないが、被覆層を構成するイソシアネート化
合物のシロキサン結合による架橋形成を促進するため、
室温以上に加熱することが好ましい。しかし、250℃
を超えると、プラスチック微粒体が分解又は炭化するお
それがあるため、100〜200℃がより好ましい。
に限定されないが、被覆層を構成するイソシアネート化
合物のシロキサン結合による架橋形成を促進するため、
室温以上に加熱することが好ましい。しかし、250℃
を超えると、プラスチック微粒体が分解又は炭化するお
それがあるため、100〜200℃がより好ましい。
【0024】上記イソシアネート化合物の使用量は特に
限定されず、液晶比抵抗の低下を防止する効果が得られ
る量を使用すればよい。
限定されず、液晶比抵抗の低下を防止する効果が得られ
る量を使用すればよい。
【0025】上記被覆層の厚さは特に限定されず、液晶
比抵抗の低下を防止する効果が得られる厚さ、即ち、数
ナノメートル以上の厚さがあればよい。液晶比抵抗の低
下を防止する充分な効果が得られ、均一な被覆層を形成
しやすい点から、被覆層の厚さは、5〜300nmが好
ましい。上記被覆層の厚さは、被覆層を形成する際に使
用する試薬の種類や量、被覆層を形成する際の反応時間
等により任意に調節することができる。
比抵抗の低下を防止する効果が得られる厚さ、即ち、数
ナノメートル以上の厚さがあればよい。液晶比抵抗の低
下を防止する充分な効果が得られ、均一な被覆層を形成
しやすい点から、被覆層の厚さは、5〜300nmが好
ましい。上記被覆層の厚さは、被覆層を形成する際に使
用する試薬の種類や量、被覆層を形成する際の反応時間
等により任意に調節することができる。
【0026】反応の際、上記イソシアネート化合物は、
微量の水分の存在下で他のイソシアネート化合物とイソ
シアネート基同士で縮合反応し、シロキサン結合を形成
する。この縮合反応により、プラスチック微粒体の表面
に強固な被覆層が形成される。このような強固な被覆層
がプラスチック微粒体の表面に形成されることにより、
該プラスチック微粒体を液晶表示素子用スペーサとして
用いた際に、液晶表示素子用スペーサから種々のイオン
や不純物が液晶へ溶出するのを防止することができ、そ
のため、液晶比抵抗の低下を防止することができる。ま
た、イソシアネート化合物による縮合反応における副生
成物は、窒素と炭酸ガスであり、これらの副生成物は、
反応系から容易に除去することができ、また、他のイオ
ンや副生成物を発生させることがないため、本発明の液
晶表示素子用スペーサは、液晶比抵抗への影響が極めて
少ないものである。
微量の水分の存在下で他のイソシアネート化合物とイソ
シアネート基同士で縮合反応し、シロキサン結合を形成
する。この縮合反応により、プラスチック微粒体の表面
に強固な被覆層が形成される。このような強固な被覆層
がプラスチック微粒体の表面に形成されることにより、
該プラスチック微粒体を液晶表示素子用スペーサとして
用いた際に、液晶表示素子用スペーサから種々のイオン
や不純物が液晶へ溶出するのを防止することができ、そ
のため、液晶比抵抗の低下を防止することができる。ま
た、イソシアネート化合物による縮合反応における副生
成物は、窒素と炭酸ガスであり、これらの副生成物は、
反応系から容易に除去することができ、また、他のイオ
ンや副生成物を発生させることがないため、本発明の液
晶表示素子用スペーサは、液晶比抵抗への影響が極めて
少ないものである。
【0027】このように、本発明の液晶表示素子用スペ
ーサは、イソシアネート化合物が、縮合反応しシロキサ
ン結合を形成することにより、プラスチック微粒体の表
面に強固な被覆層が形成され、更に、上記イソシアネー
ト化合物がプラスチック微粒体表面に残存する活性水素
を有する官能基と反応し、該プラスチック微粒体と被覆
層とが強固に結合したものである。そのため、本発明の
液晶表示素子用スペーサを用いて作製した液晶表示素子
は、液晶表示素子用スペーサから種々のイオンや、不純
物等が液晶中へ溶出せず、そのため、液晶比抵抗の低下
が起こらず、高品位な表示性能が維持される。上記液晶
表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子も本発明の一
つである。
ーサは、イソシアネート化合物が、縮合反応しシロキサ
ン結合を形成することにより、プラスチック微粒体の表
面に強固な被覆層が形成され、更に、上記イソシアネー
ト化合物がプラスチック微粒体表面に残存する活性水素
を有する官能基と反応し、該プラスチック微粒体と被覆
層とが強固に結合したものである。そのため、本発明の
液晶表示素子用スペーサを用いて作製した液晶表示素子
は、液晶表示素子用スペーサから種々のイオンや、不純
物等が液晶中へ溶出せず、そのため、液晶比抵抗の低下
が起こらず、高品位な表示性能が維持される。上記液晶
表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子も本発明の一
つである。
【0028】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0029】実施例1 テトラメチロールメタントリアクリレート30重量部と
ジビニルベンゼン70重量部と過酸化ベンゾイル3重量
部とを混合し、得られた混合物を3重量%のポリビニル
アルコール(PVA)水溶液500重量部に投入してよ
く攪拌し、粒径が3〜10μmの微粒体状に懸濁させる
ことにより懸濁液を調製した。得られた懸濁液を攪拌し
ながら窒素雰囲気下で、90℃で10時間重合し、反応
後微粒体のみを濾取して充分に水洗した後、湿式分級を
行い、透明プラスチック微粒体(平均粒径:6.05μ
m、標準偏差:0.24μm)を得た。得られた透明プ
ラスチック微粒体10gをトルエン50ml(1000
ppm水分含有)に分散させた分散液に、テトライソシ
アネートシラン5gを攪拌しながら滴下した後、80℃
の水浴中で3時間攪拌した。その後プラスチック微粒体
のみ濾取した後、トルエンで充分に洗浄し、真空乾燥機
にて180℃で5時間乾燥させることにより本発明の液
晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.25μm、標準
偏差:0.26μm)得た。得られた液晶表示素子用ス
ペーサについて、下記の方法を用いて評価した。評価結
果を表1に示した。
ジビニルベンゼン70重量部と過酸化ベンゾイル3重量
部とを混合し、得られた混合物を3重量%のポリビニル
アルコール(PVA)水溶液500重量部に投入してよ
く攪拌し、粒径が3〜10μmの微粒体状に懸濁させる
ことにより懸濁液を調製した。得られた懸濁液を攪拌し
ながら窒素雰囲気下で、90℃で10時間重合し、反応
後微粒体のみを濾取して充分に水洗した後、湿式分級を
行い、透明プラスチック微粒体(平均粒径:6.05μ
m、標準偏差:0.24μm)を得た。得られた透明プ
ラスチック微粒体10gをトルエン50ml(1000
ppm水分含有)に分散させた分散液に、テトライソシ
アネートシラン5gを攪拌しながら滴下した後、80℃
の水浴中で3時間攪拌した。その後プラスチック微粒体
のみ濾取した後、トルエンで充分に洗浄し、真空乾燥機
にて180℃で5時間乾燥させることにより本発明の液
晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.25μm、標準
偏差:0.26μm)得た。得られた液晶表示素子用ス
ペーサについて、下記の方法を用いて評価した。評価結
果を表1に示した。
【0030】評価方法 液晶比抵抗の測定 得られた液晶表示素子用スペーサ0.1gを市販のST
N型液晶(メルク社製、ZLI−2293)2.0gに
分散させ、90℃で6時間、及び、120℃で2時間の
2条件で処理した後の液晶比抵抗を極超絶縁計(東亜電
波工業社製、SM−8210)を用いて測定した。なお
上記STN型液晶を単独で測定した際の比抵抗値は、9
0℃で6時間処理後、及び、120℃で2時間処理後と
もに3.5×1011(Ω・cm)であった。
N型液晶(メルク社製、ZLI−2293)2.0gに
分散させ、90℃で6時間、及び、120℃で2時間の
2条件で処理した後の液晶比抵抗を極超絶縁計(東亜電
波工業社製、SM−8210)を用いて測定した。なお
上記STN型液晶を単独で測定した際の比抵抗値は、9
0℃で6時間処理後、及び、120℃で2時間処理後と
もに3.5×1011(Ω・cm)であった。
【0031】実施例2 テトラメチロールメタントリアクリレート30重量部と
ジビニルベンゼン70重量部とアニリンブラック10重
量部とを攪拌混練器を用いて均一に混合した後、過酸化
ベンゾイル3重量部を混合し、得られた混合物を3重量
%のポリビニルアルコール水溶液500重量部に投入し
てよく攪拌し、粒径が3〜10μmの微粒体状に懸濁さ
せることにより懸濁液を調製した。得られた懸濁液を攪
拌しながら窒素雰囲気下で、90℃で10時間重合し、
反応後微粒体のみを濾取して充分に水洗した後、湿式分
級を行い、着色プラスチック微粒体(平均粒径:6.0
7μm、標準偏差:0.26μm)を得た。得られた着
色プラスチック微粒体10gをトルエン50ml(10
00ppm水分含有)に分散させた分散液に、テトライ
ソシアネートシラン5gを攪拌しながら滴下した後、8
0℃の水浴中で3時間攪拌した。その後プラスチック微
粒体のみ濾取した後、トルエンで充分に洗浄し、真空乾
燥機にて180℃で5時間乾燥させることにより本発明
の液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.28μm、
標準偏差:0.26μm)得た。得られた液晶表示素子
用スペーサについて、実施例1と同様の方法を用いて評
価した。評価結果を表1に示した。
ジビニルベンゼン70重量部とアニリンブラック10重
量部とを攪拌混練器を用いて均一に混合した後、過酸化
ベンゾイル3重量部を混合し、得られた混合物を3重量
%のポリビニルアルコール水溶液500重量部に投入し
てよく攪拌し、粒径が3〜10μmの微粒体状に懸濁さ
せることにより懸濁液を調製した。得られた懸濁液を攪
拌しながら窒素雰囲気下で、90℃で10時間重合し、
反応後微粒体のみを濾取して充分に水洗した後、湿式分
級を行い、着色プラスチック微粒体(平均粒径:6.0
7μm、標準偏差:0.26μm)を得た。得られた着
色プラスチック微粒体10gをトルエン50ml(10
00ppm水分含有)に分散させた分散液に、テトライ
ソシアネートシラン5gを攪拌しながら滴下した後、8
0℃の水浴中で3時間攪拌した。その後プラスチック微
粒体のみ濾取した後、トルエンで充分に洗浄し、真空乾
燥機にて180℃で5時間乾燥させることにより本発明
の液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.28μm、
標準偏差:0.26μm)得た。得られた液晶表示素子
用スペーサについて、実施例1と同様の方法を用いて評
価した。評価結果を表1に示した。
【0032】実施例3 テトライソシアネートシラン5gに代えて、メチルシリ
ルトリイソシアネート5gを用いた以外は実施例2と同
様にして液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.20
μm、標準偏差:0.25μm)を得た。得られた液晶
表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の方法を
用いて評価した。評価結果を表1に示した。
ルトリイソシアネート5gを用いた以外は実施例2と同
様にして液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.20
μm、標準偏差:0.25μm)を得た。得られた液晶
表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の方法を
用いて評価した。評価結果を表1に示した。
【0033】実施例4 テトライソシアネートシラン5gに代えて、ジメチルシ
リルジイソシアネート5gを用いた以外は実施例2と同
様にして液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.17
μm、標準偏差:0.26μm)を得た。得られた液晶
表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の方法を
用いて評価した。評価結果を表1に示した。
リルジイソシアネート5gを用いた以外は実施例2と同
様にして液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.17
μm、標準偏差:0.26μm)を得た。得られた液晶
表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の方法を
用いて評価した。評価結果を表1に示した。
【0034】実施例5 テトライソシアネートシラン5gに代えて、ラウリルシ
リルトリイソシアネート5gを用いた以外は実施例2と
同様にして液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.1
5μm、標準偏差:0.25μm)を得た。得られた液
晶表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の方法
を用いて評価した。評価結果を表1に示した。
リルトリイソシアネート5gを用いた以外は実施例2と
同様にして液晶表示素子用スペーサ(平均粒径:6.1
5μm、標準偏差:0.25μm)を得た。得られた液
晶表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の方法
を用いて評価した。評価結果を表1に示した。
【0035】
【表1】 また、得られた液晶表示素子用スペーサを、ポリイミド
膜が配置され、ラビング処理が施されたガラス基板に散
布した後、このガラス基板に、同様に処理したもう一方
のガラス基板を対向配置させ、ガラス基板の周辺部をシ
ーリング剤を用いて加熱圧着させることにより空セルを
作製した。次に、得られた空セルにSTN型液晶(メル
ク社製、ZLI−2293)を注入し、注入口を封止す
ることにより液晶セルを作製し、この液晶セルを用いて
STN型液晶表示素子を作製した。この液晶表示素子に
ついて、90℃で1時間アニール処理した後の液晶の配
向状態を観察したところ顕著な「光抜け」はみられなか
った。
膜が配置され、ラビング処理が施されたガラス基板に散
布した後、このガラス基板に、同様に処理したもう一方
のガラス基板を対向配置させ、ガラス基板の周辺部をシ
ーリング剤を用いて加熱圧着させることにより空セルを
作製した。次に、得られた空セルにSTN型液晶(メル
ク社製、ZLI−2293)を注入し、注入口を封止す
ることにより液晶セルを作製し、この液晶セルを用いて
STN型液晶表示素子を作製した。この液晶表示素子に
ついて、90℃で1時間アニール処理した後の液晶の配
向状態を観察したところ顕著な「光抜け」はみられなか
った。
【0036】比較例1 実施例2で得られた着色プラスチック微粒体をそのまま
イソシアネート化合物と反応させずに実施例1と同様の
方法を用いて評価した。評価結果を表2に示した。
イソシアネート化合物と反応させずに実施例1と同様の
方法を用いて評価した。評価結果を表2に示した。
【0037】比較例2 ドデシルトリクロロシラン0.1gをヘキサン100m
lに溶解し、これに実施例1で得られた透明プラスチッ
ク微粒体10gを浸漬し、攪拌しながら45℃で1時間
反応させた。その後、プラスチック微粒体のみ濾取し、
トルエンで充分に洗浄を行い、真空乾燥機にて140℃
で1時間させ、液晶表示素子用スペーサを得た。得られ
た液晶表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の
方法を用いて評価した。評価結果を表2に示した。
lに溶解し、これに実施例1で得られた透明プラスチッ
ク微粒体10gを浸漬し、攪拌しながら45℃で1時間
反応させた。その後、プラスチック微粒体のみ濾取し、
トルエンで充分に洗浄を行い、真空乾燥機にて140℃
で1時間させ、液晶表示素子用スペーサを得た。得られ
た液晶表示素子用スペーサについて、実施例1と同様の
方法を用いて評価した。評価結果を表2に示した。
【0038】
【表2】 また、得られた液晶表示素子用スペーサを用い、実施例
5と同様にしてSTN型液晶表示素子を作製し、この液
晶表示素子について、実施例5と同様にして液晶の配向
状態を観察したところ顕著な「光抜け」はみられなかっ
たが、液晶比抵抗は低下していた。
5と同様にしてSTN型液晶表示素子を作製し、この液
晶表示素子について、実施例5と同様にして液晶の配向
状態を観察したところ顕著な「光抜け」はみられなかっ
たが、液晶比抵抗は低下していた。
【0039】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子用スペーサは、上
述の構成からなるので、液晶比抵抗を低下させることが
なく、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を実現す
ることができる。また、本発明の液晶表示素子は、高品
位な表示性能を有する。
述の構成からなるので、液晶比抵抗を低下させることが
なく、高品位な表示性能を有する液晶表示素子を実現す
ることができる。また、本発明の液晶表示素子は、高品
位な表示性能を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上松 靖 滋賀県甲賀郡水口町泉1259 積水フアイン ケミカル株式会社内 Fターム(参考) 2H089 LA03 LA07 MA04X MA05X PA03 QA16 RA10 TA04 4F006 AA15 AA17 AA20 AA22 AB67 BA00 CA08 EA01 4J100 AB02Q AB03Q AB04Q AB08Q AB16P AC03Q AG02Q AG04Q AG69P AG70P AL03Q AL04Q AL05Q AL08Q AL09Q AL62P AL63P AL66P AL67P AM02Q AN14P BA02P BA03P BA08P BA12P BA72H BB17Q BC04Q BC75P CA01 CA04 CA31 HA61 HC77 JA32
Claims (3)
- 【請求項1】 エチレン性不飽和基を有する重合性単量
体の1種又は2種以上からなり、かつ、2個以上のエチ
レン性不飽和基を有する重合性単量体を少なくとも5重
量%含有する単量体又は単量体混合物を重合させて得ら
れたプラスチック微粒体の表面に、下記一般式(1) (R)4-nSi(NCO)n ・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基を表し、nは
2〜4の整数を表す)で表されるイソシアネート化合物
が反応してなる被覆層が形成されていることを特徴とす
る液晶表示素子用スペーサ。 - 【請求項2】 2個以上のエチレン性不飽和基を有する
重合性単量体は、複数のメチロール基を有するメチロー
ルアルキルの一部又は全部が(メタ)アクリル酸とエス
テルを形成しているメチロールアルキル(メタ)アクリ
レート、ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリア
リルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタ
レート、及び、ジアリルアクリルアミドからなる群より
選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求
項1記載の液晶表示素子用スペーサ。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の液晶表示素子用ス
ペーサを用いてなることを特徴とする液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10322091A JP2000147518A (ja) | 1998-11-12 | 1998-11-12 | 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10322091A JP2000147518A (ja) | 1998-11-12 | 1998-11-12 | 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000147518A true JP2000147518A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=18139824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10322091A Pending JP2000147518A (ja) | 1998-11-12 | 1998-11-12 | 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000147518A (ja) |
-
1998
- 1998-11-12 JP JP10322091A patent/JP2000147518A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |