JP3739052B2 - ハンガー吊持式キャリア - Google Patents

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本発明は、自動車ボディ等の電着塗装工程等において、塗料または洗浄液等の処理液が入った処理槽内に、被塗装物(ワーク)を浸漬して通過させる際、ワークを搬送するのに好適なハンガー吊持式キャリアに関する。
通常、自動車ボディ等の被塗装物(ワーク)に電着塗装する工程では、塗料または洗浄液等の処理液が入った処理槽内に、処理するワークをトロリーコンベヤのハンガーに支持させて通過させている。このような場合に使用されるワークの搬送手段として、ハンガーを吊持するようにしたハンガー傾動式キャリアが公知(例えば、特許文献1)である。
図7、図8に従来のハンガー傾動式キャリアの一例を示す。図7に示すように、ハンガー傾動式キャリア41は、受けフレーム47、傾動フレーム48、略々C形状のハンガー51等を備えている。この受けフレーム47は、搬送チェーン42の走行を案内するパワーレール43の下方に平行して設けられたキャリアレール44に吊下されて走行する前後のキャリアトロリー45,46に取付けられている。
受けフレーム47の前後端部には切欠部を有する2組の軸支持板(図示略)が固定され、この軸支持板に、傾動フレーム48に取付けられた連結軸(図示略)が回動自在に支持されると共に、この連結軸は軸支持板から上方へのみ離脱可能となっている。
また、傾動フレーム48の前後端には、前部傾動用ローラ49、後部傾動用ローラ50が取付けられている。ハンガー傾動式キャリア41がキャリアレール44に吊下されて走行するとき、キャリアレール44の近傍に配設されているサブレール53に前部傾動用ローラ49、後部傾動用ローラ50が案内されることにより、傾動フレーム48は、一方の連結軸が軸支持板から上方へ離脱し、他方の軸支持板に支持された連結軸を支点として回動し、キャリアレール44の傾斜角度以上に急角度で傾斜する。
また、傾動フレーム48の前後端部には、上方水平アーム51a、垂直アーム51b及び下方水平アーム51cからなるハンガー51が、上方水平アーム51aを介して傾動フレーム48に固定されている。また、傾動フレーム48に固定された前後のハンガー51の下方水平アーム51cにはワーク保持フレーム52が固定され、傾動フレーム48、ハンガー51及びワーク保持フレーム52は剛体構造となっている。
上記のように構成されたハンガー傾動式キャリア41は、図8に示すように、被塗装物であるワークWが処理槽内を通過する場合に、傾動フレーム48に固定されたハンガー51に取付けられたワーク保持フレーム52にワークWが保持された状態で、処理槽の前後で傾斜しているキャリアレール44に吊下されて走行する。
特許第3142768号公報
従来のハンガー傾動式キャリアは、ワークWを保持しているハンガー51が傾動フレーム48に固定された剛体構造となっているので、傾斜したキャリアレール44に沿って走行するとき、傾動フレーム48の急角度での傾動に伴って、ワークWを支持しているハンガー51の上方水平アーム51aには、大きなねじりモーメントが作用し、また垂直アーム51bには大きな曲げモーメントが作用する。
このように、ハンガー51には大きなねじりモーメント及び曲げモーメントが同時に作用するため、これらモーメントに耐えるハンガー51が必要とされ、その結果、ハンガーアームの太さが増大すると共に、質量が増大する、という問題があった。
また、傾動フレーム48にハンガー51が固定された剛体構造であるため、処理槽の前後で、ハンガー傾動式キャリア41が水平走行から傾斜走行に変わる部分では、水平走行しているハンガー傾動式キャリア41の下方に位置するワーク保持フレーム52に、隣接して傾斜走行するハンガー傾動式キャリア41のワーク保持フレーム52が接近し、ワークW同士の間隔が小さくなって干渉することがある。
このため、隣接するワーク同士が干渉しないようにハンガー傾動式キャリア同士のピッチを大きくする必要があり、その結果、電着塗装工程における搬送ラインが長くなる、という問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題点を解決し、ハンガーに大きなねじりモーメント及び曲げモーメントが作用しないような構成とすることにより、ハンガーのアームの太さや重量が増大しないようにすることができ、水平走行から傾斜走行に変わる部分で、隣接して搬送されるワークW同士の間隔が小さくならないようにすることができ、また、ワーク保持フレームの傾斜角度をキャリアレールの傾斜角より大きくすることができるハンガー吊持式キャリアを提供することを目的とする。
本発明は、傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームをそれぞれヒンジ機構で連結してハンガー吊持式キャリアを構成し、ワークの自重で、傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームが平行四辺形状に変形できるようにする、という構想に基づいて前記剛体構造に起因する問題点を解決したものである。
上記構想に基づいて、請求項1に係る本発明は、キャリアレールに吊下されて走行するキャリアトロリーに吊持された受けフレームと、該受けフレームに傾動可能に支持された傾動フレームと、該傾動フレームに吊持された2つのハンガーと、該ハンガーに支持されたワーク保持フレームとを備えてなるハンガー吊持式キャリアにおいて、前記受けフレームの前端部付近と後端部付近に、傾動フレームの前端部付近と後端部付近をそれぞれ回動自在、且つ、上方へのみ離脱自在に支持する前後2組の連結支持部が設けられ、該連結支持部を介して傾動フレームが受けフレームに傾動可能に支持され、前記2つのハンガーが、傾動フレームの前端部と後端部に設けられたヒンジ機構を介して揺動自在にそれぞれ吊持されると共に、該ハンガーの下端部に設けられたヒンジ機構を介して、該2つのハンガー間にワーク保持フレームが掛け渡して支持され、前記傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームが平行四辺形状に変形可能であるハンガー吊持式キャリア、という構成としたものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1のハンガー吊持式キャリアにおいて、前記傾動フレームを後傾させて前部押上用サブレールを走行案内する前部ローラが、前記傾動フレームの前端部に回転自在に取り付けられているとともに、前記傾動フレームを前傾させて後部押上用サブレールを走行案内する後部ローラが、前記傾動フレームの後端部に回転自在に取り付けられている、という構成としたものである。
請求項1に係る本発明のハンガー吊持式キャリアによれば、受けフレームの前端部付近と後端部付近に、傾動フレームの前端部付近と後端部付近をそれぞれ回動自在、且つ、上方へのみ離脱自在に支持する前後2組の連結支持部が設けられ、該連結支持部を介して傾動フレームが受けフレームに傾動可能に支持され、2つのハンガーが、傾動フレームの前端部と後端部に設けられたヒンジ機構を介して揺動自在にそれぞれ吊持されると共に、該ハンガーの下端部に設けられたヒンジ機構を介して、該2つのハンガー間にワーク保持フレームが掛け渡して支持され、前記傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームが平行四辺形状に変形可能となっているので、ハンガー吊持式キャリアが処理槽への進入部分及び搬出部分で傾動フレームが傾動した場合、ハンガーに、大きなねじりモーメント及び曲げモーメントが作用しないようにすることができる。その結果、ハンガーのアームの太さや重量が増大しないようにすることができる。
それと共に、傾動フレームに2つのハンガーが揺動自在に吊持され、ハンガーにワーク保持フレームがヒンジ機構を介して支持されて変形可能になっているので、ハンガー吊持式キャリアが傾斜しているキャリアレールに吊下されて走行する場合、ワークを保持しているハンガー吊持式キャリアの荷重が2つのキャリアトロリーの一方に過度にかからないため、キャリアレールの摩耗促進を防止することができる。
傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームがそれぞれヒンジ機構を介して連結されているので、傾動フレームが傾斜し場合、傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームがワークの自重により平行四辺形状に変形し、その結果、水平走行及び傾斜走行などその走行が変わる部分で、隣接して搬送されるワーク同士の間隔が小さくならないようにして、ワークW同士相互の干渉を防止することができる。
また、請求項2に係る本発明によれば、前記傾動フレームを後傾させて前部押上用サブレールを走行案内する前部ローラが、前記傾動フレームの前端部に回転自在に取り付けられているとともに、前記傾動フレームを前傾させて後部押上用サブレールを走行案内する後部ローラが、前記傾動フレームの後端部に回転自在に取り付けられているので、前部押上用サブレール及び後部押上用サブレールの傾斜角度をキャリアレールの傾斜角度より大きくすることにより、処理槽の前後で、ワークの搬送時における傾きをより大きくすることができ、その結果、進入時においては、ワークの内部からの空気を上方へ逃がし易くして、ワークの内面が処理液と万遍なく接触できるようにして、ワークを万遍なく処理することができる。
また、搬出時においては、ワーク内部の処理液を処理槽へ流下させ、ワークの内部に残留しないようにすることができる。
本発明は、ハンガーに大きなねじりモーメント及び曲げモーメントが作用しないようにするために、傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームをそれぞれヒンジ機構で連結してハンガー吊持式キャリアを構成したものである。
本発明の実施例を図1〜図6に基づいて説明する。図1は、ハンガー吊持式キャリア1の側面図であり、図2は、ハンガー吊持式キャリア1の要部を示す平面図であり、図3は、連結リンクの取付け状態の説明図であり、図4は、図1をA−A位置から矢印方向に見た正面図であり、図5は、ワークWが処理槽に進入する状態の説明図であり、図6は、ワークWが処理槽から搬出される状態の説明図である。
図1に示すように、ハンガー吊持式キャリア1は、概略、パワーレール3の下方に設けられているキャリアレール4に走行自在に支持されている前後のキャリアトロリー5,6と、キャリアトロリー5,6に吊持されている受けフレーム14と、該受けフレーム14に支持されている傾動フレーム21と、該傾動フレーム21に揺動自在に吊持されているハンガー26と、該ハンガー26に回動可能に支持されているワーク保持フレーム28とからなる。
前方のキャリアトロリー5は、さらにその前方でキャリアレール4に走行自在に支持されているドグトロリー7と連結されており、ドグトロリー7の上端に設けられているドグ8が、搬送チェーン2に取り付けられているプッシャ9と係脱自在に連結され、この搬送チェーン2によって、ハンガー吊持式キャリア1が牽引されて、キャリアレールに吊下されて走行するようになっている。
前記ドグ8は、ドグ解除レバー10が先行する図示していないハンガー吊持式キャリアのキャリアトロリーの後方に設けられているストッパに突き当たると、プッシャ9との係合が解除されるようになっている。また、キャリアトロリー6の後方には、後続のハンガー吊持式キャリア1の接近時に、そのドグ解除レバーを作動させるストッパ11が設けられている。
キャリアトロリー5,6に吊持されている受けフレーム14には、図2、図3に示すように、その中央部より後端部寄りに、軸受部15が固定され、この軸受部15に連結リンク16の後方端が枢軸15aを介して軸支され、この枢軸15aを支点として連結リンク16が回動自在になっている。前記受けフレーム14の前後には、それぞれ外側方に向かって延設された側方バー14a、14bが設けられ、前方の側方バー14aの先端部には、切欠部が形成されたピボット先端支持板18が固定され、また、後方の側方バー14bの先端部には、切欠部が形成されたピン支持板20が固定されている。
前記受けフレーム14に支持される傾動フレーム21は、矩形状に形成されており(図2参照)、図1に示すように、傾動フレーム21の前端部と後端部には、それぞれ上方に向かって延設された一対ずつの垂直バー22a、22bが設けられ、その前方の一対の垂直バー22aの先端部には、それぞれ回転自在に前部ローラ23が取付けられ、その後方の一対の垂直バー22bの先端部には、それぞれ回転自在に後部ローラ24が取付けられている。
この前部ローラ23及び後部ローラ24は、後記する前部押上用サブレール12、後部押上用サブレール13に対向してそれぞれ配置されているもので、各々の前部押上用サブレール12と後部押上用サブレール13により走行案内される。
前記傾動フレーム21の側枠21a,21aの前方側に貫通孔21b,21bがそれぞれ穿設され、この貫通孔21b,21bに、前記連結リンク16の前方端に回動自在に設けられたピボット17が、その先端部を側枠21aの外側に突出させて固定される。
この連結リンク16が、前述のように、受けフレーム14に固定された軸受部15に枢軸15aで軸支されると共に、連結リンク16と傾動フレーム21とがピボット17で連結されていることにより、受けフレーム14と傾動フレーム21とは、完全に分離することは無く、傾動フレーム21が受けフレーム14から脱落することが防止されている。
前記ピボット17の先端部が受けフレーム14の前方に固定されたピボット先端支持板18の切欠部に嵌入し、このピボット17を支点として傾動フレーム21が回動自在になると共に、ピボット先端支持板18の上方に離脱可能になっている。
このようにすると、傾動フレーム21がピボット17を支点として上方に回動するとき、傾動フレーム21のみが回動し、受けフレーム14に固定された軸受部15に軸支されている連結リンク16は動かない。
また、側枠21aの後方側には、この側枠21aの外側に突出するピン19が固定されている。ピン19が受けフレーム14の後方に固定されたピン支持板20の切欠部に嵌入し、このピン19を支点として傾動フレーム21が回動自在になると共に、このピン19がピン支持板20の上方に離脱可能になっている。
この場合、ピン19は、連結リンク16の後方端を軸支している枢軸15aと同一軸心状にあり、傾動フレーム21と連結リンク16とはピン19及び枢軸15aを支点として、一緒に回動する。
前記連結リンク16の前方端に回動自在に軸支されると共に、傾動フレーム21の側枠21aの前方外側に先端が突出しているピボット17と、受けフレーム14に固定されているピボット先端支持板18とにより、本発明における前方の連結支持部が構成される。
また、傾動フレーム21の側枠21aの後方外側に突出するピン19と、受けフレーム14に固定されているピン支持板20とにより、本発明における後方の連結支持部が構成される。
図1、図2に示すように、前記傾動フレーム21の側枠21a,21aの前後部寄りには、それぞれヒンジ機構25,25が一対ずつ設けられる。このヒンジ機構25,25にハンガー26の上方水平アーム26aが取付けられていることにより、傾動フレーム21に前後2つのハンガー26,26が揺動自在に吊持される。
図1あるいは図4に示すように、略々C形状のハンガー26は、上方水平アーム26a、垂直アーム26b及び下方水平アーム26cからなるもので、傾動フレーム21に揺動自在に吊持されている2つのハンガー26,26の下端部に、ヒンジ機構27を介してワーク保持フレーム28が掛け渡して設けられる。
すなわち、2つのハンガー26の下端部に備えられている下方水平アーム26cにヒンジ機構27が設けられ、このヒンジ機構27を介して、2つのハンガー26,26間にワーク保持フレーム28が掛け渡して設けられている。
このワーク保持フレーム28に自動車のボディなどのワークWが保持されて、処理槽内に進入してゆくとき、前記傾動フレーム21が傾動すると、ワークWの自重で、傾動フレーム21、2つのハンガー26,26及びワーク保持フレーム28が平行四辺形状に変形するようになっている。
ワークWが処理槽内を通過する場合、処理槽への進入部分及び搬出部分で傾動フレーム21を傾動させるようにしている。処理槽にワークWが進入する部分及び搬出される部分には、処理槽内に向かって傾斜しているキャリアレール4が設けられている。
図2あるいは図4に示すように、キャリアレール4の下方両側には、それぞれ、一対の前部押上用サブレール12と後部押上用サブレール13とが配置されている。
そして、前部押上用サブレール12は、前部ローラ23に対向する位置に配置され、また、後部押上用サブレール13は、後部ローラ24に対向する位置に配置されている。
以上、ハンガー吊持式キャリア1の構成について説明したが、以下、作用効果について説明する。
図5は、処理槽にワークWが進入する状態を示す図であって、パワーレール3とキャリアレール4とは平行して下方に傾斜し、ハンガー吊持式キャリア1は傾斜して処理槽内に進入する。
処理槽内に進入するとき、後部押上用サブレール13が後部ローラ24を押し上げて、キャリアレール4の前方への傾斜によって前傾している受けフレーム14に対して、傾動フレーム21をピボット17を支点としてさらに前方へ傾斜させ、ハンガー26に支持されているワークWを急角度(例えば、キャリアレール4の傾斜角度が30°である場合、傾動フレーム21は45°の急角度)で処理槽内に進入させる。この場合、傾動フレーム21が回動するとき、連結リンク16は回動しない。
この際、相互に回動自在に連結されている傾動フレーム21、2つのハンガー26及びワーク保持フレーム28は、ワークWの自重により、傾動フレーム21とワーク保持フレーム28とが平行になって、ワークWが急角度で前方に傾いて処理槽内に進入するので、ワークWの内側に入り込んでいる空気は、ワークWの大きな傾きによって上方へ逃がされ、ワークWの内面を処理液と万遍なく接触させることができる。
それと共に、ワークWが急角度で前方に傾いて処理槽内に進入するので、ワークWの浮き上がりが防止される。
処理槽内においては、後部押上用サブレール13は、処理槽の中央に近づくにつれて、キャリアレール4の降下量よりも大きく降下して傾動フレーム21の傾きを減少させ、処理槽の中央位置手前で後部押上用サブレール13は無くなって、傾動フレーム21は受けフレーム14に対して水平になり、それに伴ってハンガー26に支持されているワークWも水平になる。
図6は、処理槽からワークWが搬出される状態を示す図であって、パワーレール3とキャリアレール4とは平行して上方に傾斜し、ハンガー吊持式キャリア1は傾いて処理槽から搬出される。
図6には図示されていないが、前記処理槽の中央位置を超えた、キャリアレール4が上昇する位置から前方に向けて、前部押上用サブレール12が設けられている。
処理槽からワークWが搬出される場合、前部押上用サブレール12が前部ローラ23を押し上げると、傾動フレーム21は、受けフレーム14に対して後方の連結部のピン19を支点として、軸受部15の枢支軸15aを支点として回動する連結リンク16と一緒に回動し、ワークWは後方に傾斜して後傾する。
この場合、図6に示すように、傾動フレーム21は、後傾している受けフレーム14の傾斜角度以上にピン19を支点として傾き、ハンガー26に支持されているワークWを急角度に傾かせて処理槽から搬出される。この際に、その内部の処理液を処理槽へ流下させ、ワークWの内部に残留しないようにすることができる。
尚、前部押上用サブレール12及び後部押上用サブレール13は、ハンガー26を水平姿勢で移動させる区間には設置する必要はなく、前後何れかに傾斜させる必要がある区間のみ設けられる。
前記のように、ハンガー吊持式キャリア1は、図5に示すような処理槽への進入部分及び図6に示すような処理槽からの搬出部分で傾動フレーム21を傾動させるようにしている。
傾動フレーム21が傾動した場合、ハンガー26は、傾動フレーム21にヒンジ機構25を介して揺動自在に吊持され、2つのハンガー26の下方水平アーム26cにヒンジ機構27を介して回動自在にワーク保持フレーム28が掛け渡されて設けられているので、ハンガー26に、大きなねじりモーメント及び曲げモーメントが作用しないようにすることができる。その結果、ハンガーのアームの太さや重量が増大しないようにすることができる。
傾動フレーム21、2つのハンガー26及びワーク保持フレーム28がヒンジ機構25,27を介して連結されているので、傾動フレーム21が傾斜し場合、傾動フレーム21、2つのハンガー26及びワーク保持フレーム28がワークWの自重により平行四辺形状に変形し、その結果、水平走行から傾斜走行に変わる部分で、隣接して搬送されるワークW同士の間隔が小さくならないようにして、相互の干渉を防止することができる。
ワーク保持フレーム28の傾斜角度をキャリアレール4の傾斜角より大きくすることができるので、処理槽の処理液中に進入したとき、ワークWの内側に入り込んでいる空気を、ワークWの大きな傾きによって上方へ逃がすことができ、ワークWの内面を処理液と万遍なく接触させることができ、また、処理槽から搬出するとき、ワークWの大きな傾きによって、その内部の処理液を処理槽へ流下させ、ワークWの内部に残留しないようにすることができる。
本発明のハンガー吊持式キャリアは、自動車のボディの電着塗装工程において利用されるのが好適であり、そのほかに洗濯機、電子レンジ等家電製品の本体ケース、浴槽やユニットバスの槽本体などの塗装、液処理等においてワークを搬送する場合に利用される。
本発明の実施例を示し、ハンガー吊持式キャリアの側面図。 同上、ハンガー吊持式キャリアの要部を示す平面図。 同上、連結リンクの取付け状態を示す説明図。 同上、図1をA−A位置から矢印方向に見た正面図。 同上、ワークが処理槽に進入する状態の説明図。 同上、ワークが処理槽から搬出される状態の説明図。 従来例を示し、ハンガー傾動式キャリアの側面図。 同上、ワークが処理槽に進入し、搬出される状態の説明図。
符号の説明
1 ・・・ハンガー吊持式キャリア
2 ・・・搬送チェーン
3 ・・・パワーレール
4 ・・・キャリアレール
5,6 ・・・キャリアトロリー
7 ・・・ドグトロリー
8 ・・・ドグ
9 ・・・プッシャ
10 ・・・ドグ解除レバー
11 ・・・ストッパ
12 ・・・前部押上用サブレール
13 ・・・後部押上用サブレール
14 ・・・受けフレーム
14a、14b ・・・側方バー
15 ・・・軸受部
15a ・・・枢軸
16 ・・・連結リンク
17 ・・・ピボット
18 ・・・ピボット先端支持板
19 ・・・ピン
20 ・・・ピン支持板
21 ・・・傾動フレーム
21a ・・・傾動フレーム21の側枠
21b ・・・貫通孔
22a、22b ・・・垂直バー
23 ・・・前部ローラ
24 ・・・後部ローラ
25 ・・・ヒンジ機構
26 ・・・ハンガー
26a ・・・上方水平アーム
26b ・・・垂直アーム
26c ・・・下方水平アーム
27 ・・・ヒンジ機構
28 ・・・ワーク保持フレーム

Claims (2)

  1. キャリアレールに吊下されて走行するキャリアトロリーに吊持された受けフレームと、該受けフレームに傾動可能に支持された傾動フレームと、該傾動フレームに吊持された2つのハンガーと、該ハンガーに支持されたワーク保持フレームとを備えてなるハンガー吊持式キャリアにおいて、
    前記受けフレームの前端部付近と後端部付近に、傾動フレームの前端部付近と後端部付近をそれぞれ回動自在、且つ、上方へのみ離脱自在に支持する前後2組の連結支持部が設けられ、該連結支持部を介して傾動フレームが受けフレームに傾動可能に支持され、
    前記2つのハンガーが、傾動フレームの前端部と後端部に設けられたヒンジ機構を介して揺動自在にそれぞれ吊持されると共に、該ハンガーの下端部に設けられたヒンジ機構を介して、2つのハンガー間にワーク保持フレームが掛け渡して支持され、
    前記傾動フレーム、2つのハンガー及びワーク保持フレームが平行四辺形状に変形可能であることを特徴とするハンガー吊持式キャリア。
  2. 前記傾動フレームを後傾させて前部押上用サブレールを走行案内する前部ローラが、前記傾動フレームの前端部に回転自在に取り付けられているとともに、前記傾動フレームを前傾させて後部押上用サブレールを走行案内する後部ローラが、前記傾動フレームの後端部に回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のハンガー吊持式キャリア。
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