JP3739028B2 - 高周波透過体およびその製造方法 - Google Patents

高周波透過体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子サイクロトロン共鳴プラズマエッチング装置等に用いられるマイクロ波透過窓等を構成する窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体製造工程において、電子サイクロトロン共鳴(ElectronCyclotron Resonance:以下ECRと省略する)を用いたECRプラズマエッチング装置やECR気相成長装置等が広く使用されている。これらの装置では高周波(周波数が数MHz〜数十GHzのもの)が使用され、例えばECRプラズマエッチング装置ではマイクロ波透過窓を通して装置内部にマイクロ波を照射し、装置内のガス分子にプラズマを発生させる。
このような高周波透過体は高周波を良好に透過すること、つまり、誘電損失が小さいことが要求されている。誘電損失が大きければ、装置内部に所定の高周波を照射することができないのみならず、誘電損失は温度上昇に伴い増大するため、高周波エネルギーの吸収による発熱に起因する更なる誘電損失の増大や、熱衝撃による破損が生じる恐れがあった。
かかる不具合を解消し耐プラズマ性を高めるために、平均結晶粒子径が3μm以上であり、Si含有量が1000ppm以下の窒化アルミニウム焼結体により形成した耐プラズマ部材が提案されている(特開平10―275524号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、平均結晶粒径を3μm以上の3〜7μmとし、珪素含有量を1000ppm以下の385ppmとした窒化アルミニウム焼結体を作製し、レゾネータ法により共振周波数2.45GHz、室温で誘電損失(tanδ)を測定したところ、1×10-2を上回る値となり、誘電損失が非常に大きくなった。また、マイクロ波エネルギーの吸収による発熱に起因する更なる誘電損失の増大や、熱衝撃による破損が生じた。
【0004】
そこで、本発明は高周波を良好に透過し、高周波エネルギーの吸収に起因する熱衝撃による破損を防止した高周波透過体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、窒化アルミニウム結晶相を主体とする窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体に含まれる珪素は、比較的容易に窒化アルミニウム結晶内に固溶し、その結果、窒化アルミニウム結晶格子には歪みが導入され、印加される交流電場に対する誘電分極のスイッチングが妨げられ、誘電損失が増大することを知見し、本発明に至った。
即ち、本発明は、窒化アルミニウム結晶相を主体とする窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体であって、珪素含有量が200ppm以下であり、誘電損失(tanδ)が1×10-2以下であることを特徴とする。
前記窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量は10000ppm以下であることが望ましい。
また、高周波透過体の熱伝導率は100W/mK以上であることが望ましく、前記窒化アルミニウム焼結体の平均結晶粒子径が3〜7μmであることが望ましい。
【0006】
更に、高周波透過体が希土類酸化物相を含有する場合には、前記窒化アルミニウム結晶相に対して外率で10重量%以下含有していることが望ましく、前記希土類酸化物相が2Y23・Al23を含む酸化イットリウムアルミニウム相であり、かつ、X線回折分析による2Y23・Al23の最強ピーク高さを100とした時、2Y23・Al23以外の酸化イットリウムアルミニウム相の最強ピーク高さの合計が200以下であることが望ましい。
一方、高周波透過体の製造方法は、窒化アルミニウム粉末を非酸化性雰囲気において1600〜2000℃の温度で加圧焼成する窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体の製造方法において、前記窒化アルミニウム粉末に含まれる珪素量を300ppm以下とし、焼成により余剰の珪素を揮発させることにより高周波透過体の珪素含有量を200ppm以下とすることを特徴とし、高周波透過体の別の製造方法は窒化アルミニウム粉末を成形し、成形体を脱脂し、脱脂体を非酸化性雰囲気において1600〜2000℃の温度で焼成する窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体の製造方法において、前記脱脂体に含まれる珪素量を300ppm以下とし、焼成により余剰の珪素を揮発させることにより高周波透過体の珪素含有量を200ppm以下とすることを特徴とする。
【0007】
前記成形体又は脱脂体を脱脂温度以下で珪素腐食性ガス含有雰囲気下に曝すことによって、前記脱脂体に含まれる珪素量を300ppm以下としてもよい。
また、窒化アルミニウム粉末に希土類化合物粉末を焼成によって生成する希土類酸化物相が窒化アルミニウム結晶相に対して外率で0.5〜10重量%となるように添加することが望ましい。
更に、前記希土類化合物粉末としてアルミニウム及び酸素と反応して酸化イットリウムアルミニウムを生成するイットリウム化合物粉末を用い、前記脱脂体の窒化アルミニウム粉末に存在する酸素量を酸化アルミニウム量に換算し、その酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対して、イットリウム元素が外率で60〜200mol%となるように、窒化アルミニウム粉末に対して前記イットリウム化合物粉末を添加することが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の高周波透過体およびその製造方法を詳細に説明する。
本発明の高周波透過体は窒化アルミニウム結晶相を主体とする窒化アルミニウム焼結体により形成されており、珪素含有量が200ppm以下であり、誘電損失(tanδ)を1×10-2以下とするものである。
窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体に含まれる珪素量が200ppmを越えると、誘電損失(tanδ)が著しく増大し、1×10-2を越えてしまい、マイクロ波透過窓等の高周波透過体としての使用が困難となるだけでなく、高周波エネルギーの吸収による発熱に起因する熱衝撃により、破損が生じる恐れがある。高周波透過体に含まれる珪素量を100ppm以下とすると、誘電損失(tanδ)を1×10-4〜1×10-3まで低減させることができ、好ましい。高周波透過体に含まれる珪素量は数ppm程度まで低減させることができる。
尚、本発明における誘電損失(tanδ)は、レゾネータ法により共振周波数2.45GHz、室温で測定したものである。
【0009】
窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量を10000ppm以下とすることにより、更に誘電損失を低減させることができると共に熱伝導率を向上させることができる。窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量は好ましくは6000ppm以下とし、より好ましくは5000ppm以下とする。窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量は500ppm程度まで低減させることができる。
尚、窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量は、窒化アルミニウム焼結体全体の酸素量から、窒化アルミニウム焼結体の粒界成分の酸素量を差し引くことによって求められる。具体的には、窒化アルミニウム焼結体をX線回折分析によって同定し、粒界成分の組成を確認する。例えば、粒界成分が3Y23・5Al23であったとする。次いで、誘導結合プラズマ(以下ICPと省略する)発光分光分析によりイットリウム元素量を定量し、粒界成分の酸素量を算出する。窒化アルミニウム焼結体全体の酸素量を赤外線吸収法により求め、先に求めた粒界成分の酸素量を差し引くことにより求めることができる。
ここで、赤外線吸収法とは、カーボン容器にサンプルを収納し、加熱することにより発生したCOの赤外線吸収スペクトル強度を測定することにより酸素量を求める方法である。
【0010】
高周波透過体の熱伝導率を100W/mK以上とすることにより、高周波エネルギーの吸収による発熱に起因する熱衝撃による破損を防止することができる。好ましい熱伝導率は150W/mK以上である。
尚、本発明における熱伝導率は室温(20℃±2℃)で測定したものである。
高周波透過体を形成する窒化アルミニウム焼結体の平均結晶粒子径は3〜7μmであることが好ましい。
窒化アルミニウム焼結体の平均結晶粒子径を3μm以上とすることにより、誘電損失をより低減させることができる。一方、7μmを越えると、強度が低下し、耐熱衝撃性が低下する。
尚、本発明における平均結晶粒子径はJeffries法により測定したものである。
高周波透過体を後述する希土類化合物粉末を焼結助剤として添加する方法により製造した場合、焼成時に生成された希土類酸化物は、長時間焼成を行い揮発除去することも可能であるが、通常、粒界成分として残存することとなる。
【0011】
高周波透過体を形成する窒化アルミニウム焼結体に含まれる希土類酸化物相が窒化アルミニウム結晶相に対して外率で10重量%を越えると、希土類酸化物相が窒化アルミニウム焼結体中で3次元的なネットワークを形成するようになり、フォノン伝導を阻害するため、熱伝導率が低下するおそれがある。好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下とする。
前記希土類酸化物相は、例えば3Y23・5Al23(以下YAGと省略する)、2Y23・Al23(以下YAMと省略する)、Y23・Al23(以下YAPと省略する)等からなる酸化イットリウムアルミニウム相とすることができる。
前記希土類酸化物相がYAMを含む酸化イットリウムアルミニウム相であり、かつ、X線回折分析によるYAMの最強ピーク高さを100とした時、YAM以外の酸化イットリウムアルミニウム相、つまりYAGやYAP等の最強ピーク高さの合計が200以下であると、理由は明らかではないが、誘電損失をより低減させることができ、更に、熱伝導率を150W/mK以上に向上させることができ、好ましい。
YAMを含む酸化イットリウムアルミニウム相は、X線回折分析によるYAMの最強ピーク高さを100とした時、YAM以外の結晶相の最強ピーク高さの合計が150以下となることが好ましく、より好ましくは100以下とする。
高周波透過体に含まれるアルミニウム、窒素、珪素、酸素及び希土類元素以外の不純物量は100ppm以下であることが好ましい。
高周波透過体を形成する窒化アルミニウム焼結体の相対密度は98%以上が好ましく、より好ましくは99%以上とする。
【0012】
次に本発明の高周波透過体の製造方法について説明する。
通常、窒化アルミニウム焼結体は窒化アルミニウム粉末若しくはその造粒粉を型に入れ、加圧焼成を行うか、窒化アルミニウム粉末を成形し、成形体を脱脂し、得られた脱脂体を加圧焼成、常圧焼成もしくは減圧焼成することによって得られる。
脱脂体を作製せずに窒化アルミニウム粉末若しくはその造粒粉を加圧焼成する場合は、窒化アルミニウム粉末に含まれる珪素量を300ppm以下とすることにより、焼成時に余剰の珪素を揮発させ、高周波透過体の珪素含有量を200ppm以下とすることができる。窒化アルミニウム粉末に含まれる珪素量が300ppmを越えると、長時間焼成を行って珪素を揮発させようとしても、得られる高周波透過体の珪素含有量を200ppm以下とすることは困難である。
【0013】
また、珪素を300ppm含有する窒化アルミニウム粉末を焼成により、珪素含有量200ppm以下の焼結体とするためには、数十時間、通常20時間程度の焼成が必要となる。
そのため、窒化アルミニウム粉末に含まれる珪素含有量を200ppm以下とし、余剰の珪素をなるべく含有させないことが好ましい。
一方、窒化アルミニウム粉末を成形し、成形体を脱脂し、得られた脱脂体を焼成する場合は、この脱脂体に含まれる珪素量を300ppm以下とすることにより、焼成時に余剰の珪素を揮発させ、高周波透過体の珪素含有量を200ppm以下とすることができる。脱脂体に含まれる珪素量が300ppmを越えると、長時間焼成を行って珪素を揮発させようとしても、得られる高周波透過体の珪素含有量を200ppm以下とすることは困難である。
また、珪素を300ppm含有する脱脂体を焼成により、珪素含有量200ppm以下の焼結体とするためには、数十時間、通常20時間程度の焼成が必要となる。
そのため、脱脂体に含まれる珪素含有量を200ppm以下とし、余剰の珪素をなるべく含有させないことが好ましい。
珪素含有量が300ppm以下の窒化アルミニウム粉末を用いるか、前記成形体又は脱脂体を脱脂温度以下でハロゲン化水素ガス等の珪素腐食性ガス含有雰囲気下に曝し、珪素を除去することによって、脱脂体に含まれる珪素量を300ppm以下とすることができる。後者の方法の場合、温度は常温でもよいが、200℃以上、脱脂温度以下で加熱処理を行うことが好ましい。
【0014】
珪素含有量が300ppm以下の窒化アルミニウム粉末としては、市販の高純度品を用いればよいが、珪素含有量の多い窒化アルミニウム粉末をフッ酸等の珪素腐食性溶液とアルコール、例えばメタノールとの混合溶液に浸漬して珪素を除去した後、溶液を濾過により除去し、得られた粉末をメタノールですすぎ、乾燥させることにより珪素含有量を300ppm以下の粉末とすることができる。また、珪素含有量の多い窒化アルミニウム粉末をハロゲン化水素ガス等の珪素腐食性ガス含有雰囲気下に曝し、珪素を除去することによっても珪素含有量300ppm以下の粉末とすることができる。後者の方法の場合、温度は常温でもよいが、好ましくは200℃以上、脱脂温度以下で加熱処理を行う。
窒化アルミニウム粉末は、珪素、酸素、希土類元素以外の不純物量が100ppm以下であることが好ましい。
窒化アルミニウム粉末の粒径は特に限定されないが、焼結性や取り扱いの観点から、0.05〜1μmが好ましい。
加圧焼成を行う場合、焼結助剤の添加が不要であるため、純度99.0%以上の高純度の窒化アルミニウム焼結体を得ることができるが、焼結助剤と窒化アルミニウム粉末に含まれるアルミニウム−酸素成分との反応による酸素除去効果が得られない。そのため、酸素含有量が1重量%以下の窒化アルミニウム粉末を用い、かつ、酸化雰囲気への暴露を最小限に留めることによって、得られる高周波透過体の窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量を10000ppm以下とすることができる。窒化アルミニウム粉末の好ましい酸素含有量は6000ppm以下である。
【0015】
焼成は窒化アルミニウム粉末若しくは窒化アルミニウム粉末の造粒粉を型に入れ、非酸化性雰囲気において、1MPa以上で加圧しながら行う。また、脱脂体を非酸化性雰囲気において、1MPa以上で加圧しながら焼成を行ってもよい。
常圧、減圧焼成の場合、焼結助剤の添加が必要となる。焼結助剤は希土類化合物粉末等の公知のものを用いることができ、特に限定されないが、酸化イットリウム、フッ化イットリウム、YAG等のイットリウム化合物粉末が通常用いられる。
YAG以外のイットリウム化合物、つまり、酸化イットリウム、フッ化イットリウム等は、窒化アルミニウム粉末に存在するアルミニウム−酸素成分と、焼成時に反応し、液相成分である酸化イットリウムアルミニウム相を生成する。これによって、窒化アルミニウムの液相焼結による緻密化と、窒化アルミニウム結晶相内からの酸素成分の除去が起こる。
そのため、脱脂体に酸素が多く含まれていても、それに見合う量の焼結助剤を添加することによって、窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量を10000ppm以下とすることができ、逆に液相成分を生成させるために必要な量の酸素を脱脂体が含んでいることが必要である。
【0016】
焼結助剤として、YAGを選択した場合、YAG自体が焼成中に液相となるため、酸化イットリウムのような酸素除去効果は得られない。そのため、酸素含有量が1重量%以下の窒化アルミニウム粉末を用い、かつ、酸化雰囲気への暴露を最小限に留めることによって、得られる高周波透過体の窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量を10000ppm以下とすることができる。窒化アルミニウム粉末の好ましい酸素含有量は6000ppm以下である。
窒化アルミニウム粉末に希土類化合物粉末を焼成によって生成する希土類酸化物相、つまり液相が窒化アルミニウム結晶相に対して外率で0.5〜10重量%となるように添加する。
焼成によって生成する希土類酸化物相が前記窒化アルミニウム結晶相に対して外率で0.5重量%未満となるようであると、窒化アルミニウムの焼結に必要な液相が不足し、焼結が進行しないため緻密な窒化アルミニウム焼結体を得られない。一方、外率で10重量%を越えると、焼成中における窒化アルミニウム焼成体の強度が低下し、変形が生じて所望形状の焼結体が得られない。また、焼成工程における若干の液相の揮発はあるものの、液相であった成分が焼結体中に粒界相として残存し、熱伝導率の低下を招く。そのため、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下とする。
焼結助剤として、酸化イットリウム、フッ化イットリウム等のようにアルミニウム及び酸素と反応して酸化イットリウムアルミニウム相を生成するイットリウム化合物粉末を用いた場合、イットリウム化合物粉末の添加量に応じて、YAG、YAM、YAP等の各結晶相の生成量が異なってくる。
YAMを含み、かつ、X線回折分析によるYAMの最強ピーク高さを100とした時、YAM以外の酸化イットリウムアルミニウム相の最強ピーク高さの合計が200以下となるような酸化イットリウムアルミニウム相を生成したい場合には、脱脂体の窒化アルミニウム粉末に存在する酸素を全て酸化アルミニウムであると仮定して酸化アルミニウム量に換算し、その酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対してイットリウム元素が外率で60〜200mol%となるように、窒化アルミニウム粉末に対してイットリウム化合物粉末を添加する。
尚、窒化アルミニウム粉末に存在する酸素とは、窒化アルミニウム粉末の内部および表面に存在する酸素という意味である。
脱脂体の窒化アルミニウム粉末に存在する酸素量は、窒化アルミニウム原料粉末にもともと存在する酸素量だけでなく、成形、脱脂工程でどの程度酸化されるかによって決定される。
【0017】
脱脂雰囲気によって窒化アルミニウム粉末が酸化される程度は大きく異なるが、原料粉末に含まれる酸素量に、脱脂工程で酸化される分を加えて脱脂体の窒化アルミニウム粉末に存在するであろう酸素量を求めておき、イットリウム化合物粉末を上記範囲となるように添加する。
酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対して、イットリウム元素が外率で60mol%未満であると、YAGの生成量が多くなってしまい、X線回折分析によるYAMの最強ピーク高さを100とした時、YAM以外の酸化イットリウムアルミニウム相の最強ピーク高さの合計が200以下となるような酸化イットリウムアルミニウム相を生成できない。一方、200mol%を越えると、アルミニウム−酸素成分と反応できなかったイットリウム化合物粉末が窒化アルミニウム焼結体中に残留し、熱伝導率を低下させてしまう。好ましくは、酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対して、イットリウム元素が外率で100〜200mol%となるようにする。
窒化アルミニウム粉末と焼結助剤とに、溶媒、バインダ等を添加し、混合してスラリー状とし、造粒し、成形して得られた成形体は脱脂を行う。脱脂雰囲気は特に限定されず、大気中、非酸化性雰囲気中のいずれでもよい。焼結助剤としてYAGを用いた場合には、焼成中に焼結助剤が窒化アルミニウム結晶相内の酸素成分を除去しないので、非酸化性雰囲気で脱脂を行うことが好ましい。
【0018】
得られた脱脂体は、減圧中やアルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気において焼成される。
加圧焼成、減圧焼成、常圧焼成いずれの場合でも1600〜2000℃の温度で焼成を行う。焼成温度が1600℃未満であると、窒化アルミニウムの焼結が進行しにくいため緻密な窒化アルミニウム焼結体が得られない。一方、2000℃を越えると、過焼結による粒子の異常成長やコスト高を招く。望ましくは1750〜1950℃で焼成を行う。
焼成温度、焼成時間を調整することにより、高周波透過体に含まれる珪素量や窒化アルミニウム焼結体の結晶粒子径を制御することができる。焼成温度は高いほど、焼成時間は長いほど、珪素の揮発は進行し、結晶粒子径は大きくなる。
加圧焼成は特別な装置が必要であり、珪素の揮発は焼結助剤を用いる方が進行しやすく、酸素除去効果を持つ焼結助剤を用いれば酸素量の低減も容易に行えることから、減圧焼成、常圧焼成の方が好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、本発明について具体的な実施例及び比較例を参照して説明する。
(実施例1、2、参考例1〜6)
先ず、珪素含有量が30ppm(以下原料粉末Aとする)、500ppm(以下原料粉末Bとする)である窒化アルミニウム粉末を表1に示す割合で混合し(以下原料混合粉末とする)、これらに焼結助剤として酸化イットリウム粉末を窒化アルミニウム粉末に対して外率で1重量%添加すると共に、これらに適量のメタノールを加え、窒化アルミニウムボールを用いて18時間ボールミルによって混合した後、バインダとしてポリビニールブチラールのメタノール溶液を、窒化アルミニウム粉末に対しポリビニルブチラール量が外率で3重量%となるように調整して加え、しかる後に、バインダを十分混合するために上記ボールミルによって更に1時間混合し、各種のスラリーを得た。次いで、各スラリーをスプレードライヤーによって乾燥、造粒し、30MPaの圧力で一軸金型成形し、更に100MPaの圧力で冷間等方静水圧プレスを行って各種成形体を得た後、各成形体を大気雰囲気中において600℃の温度で脱脂し、得られた各脱脂体を窒素ガス雰囲気において1900℃の温度で焼成し、表1に示す各種の高周波透過体を得た。
【0020】
(比較例1〜2)
比較例1〜2の高周波透過体は、表1に示す割合で原料粉末A、Bを混合する以外は実施例1、2、参考例1〜6と同様の製造方法で得た。
得られた窒化アルミニウム焼結体の平均結晶粒子径をJeffries法により測定したところ、実施例、比較例共に3〜7μmであった。実施例、比較例の原料混合粉末、得られた脱脂体及び高周波透過体の珪素含有量をICP発光分光分析によって測定した。又、窒化アルミニウム焼結体をX線回折分析によって同定したところ、粒界成分は全てYAGであった。ICP発光分光分析によりイットリウム元素量を定量し、YAG量、YAGの酸素量を算出し、窒化アルミニウム焼結体全体の酸素量を赤外線吸収法により求め、先に求めた粒界成分の酸素量を差し引き、窒化アルミニウム結晶中に含まれる酸素量を求めた。その結果、窒化アルミニウムに対するYAGの外率は1.7重量%であり、酸素量は2000〜6000ppmであった。また、実施例、比較例の高周波透過体について、誘電損失を共振周波数2.45GHz、室温の測定条件でレゾネータ法によって測定し、室温の熱伝導率をレーザフラッシュ法によって測定し、共振周波数2.45GHz、出力1kWのマイクロ波を照射し、破損状況を調べた。各測定値を表1に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003739028
1)珪素含有量30ppmの窒化アルミニウム粉末
2)珪素含有量500ppmの窒化アルミニウム粉末
【0022】
表1から明らかなように、高周波透過体に含まれる珪素量を200ppm以下とした実施例1、2、参考例1〜6は誘電損失(tanδ)が1・10-2以下であり、かつ、高い熱伝導率(100W/mK以上)を実現できた。その結果、マイクロ波を照射しても破損は見られなかった。特に、珪素量を100ppm以下とすることにより誘電損失(tanδ)を1・10-3〜1・10-4まで低減させることができた。珪素量が200ppmを越える比較例1〜2は誘電損失(tanδ)が1・10-2を越え、マイクロ波を照射したところ、熱衝撃により亀裂が発生してしまった。
【0023】
(実施例3〜5、参考例7,8)
実施例3〜5、参考例7,8の高周波透過体は、窒化アルミニウム粉末として珪素含有量が30ppmである原料粉末Aを用い、表2に示す割合で酸化イットリウム粉末を添加する以外は実施例1、2、参考例1〜6と同様の製造方法で得た。尚、表2における酸化イットリウムの添加量は、脱脂体の窒化アルミニウム粉末に存在する酸素を全て酸化アルミニウムであると仮定して酸化アルミニウム量に換算し、その酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対する酸化イットリウムのイットリウム元素の外率(mol%)で表している。得られた窒化アルミニウム焼結体の平均結晶粒子径をJeffries法により測定したところ、実施例、参考例、比較例共に3〜7μmであった。実施例、参考例、比較例の脱脂体及び高周波透過体の珪素含有量をICP発光分光分析によって測定したところ、いずれも脱脂体、高周波透過体共に30ppm未満であった。実施例、参考例、比較例の高周波透過体について、誘電損失を共振周波数2.45GHz、室温の測定条件でレゾネータ法によって測定し、室温の熱伝導率をレーザフラッシュ法によって測定した。また、窒化アルミニウム焼結体を粉砕して粉末X線回折分析によって分析したところ、粒界成分は実施例、参考例、比較例いずれも、YAM、YAG、YAPの混合相であった。
そこで、粒界成分の各結晶相の最強ピーク高さを検出し、YAMの最強ピーク高さを100とした時のYAG、YAPの最強ピーク高さを求めた。次いで、ICP発光分光分析によりイットリウム元素量を定量し、その結果と各結晶相の最強ピーク高さの割合からYAG、YAM及びYAP量の合計量、YAG、YAM及びYAPの酸素の合計量を算出し、窒化アルミニウム焼結 体全体の酸素量を赤外線吸収法により求め、先に求めた粒界成分の酸素量を差し引き、窒化アルミニウム結晶中に含まれる酸素量を求めた。その結果、窒化アルミニウムに対する酸化イットリウムアルミニウム相の外率は1〜2重量%であり、酸素量は2000〜6000ppmであった。各測定値を表2に示す。
【0024】
【表2】
Figure 0003739028
3)脱脂体の窒化アルミニウム粉末に存在する酸素量を酸化アルミニウム量に換算した酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対する酸化イットリウムのイットリウム元素の外率(mol%)
4)YAMの最強ピーク高さを100とした時のYAGの最強ピーク高さ5)YAMの最強ピーク高さを100とした時のYAPの最強ピーク高さ
【0025】
表2から明らかなように、高周波透過体に含まれる珪素量はいずれも200ppm以下であるため、誘電損失(tanδ)が1・10-2以下であり、かつ、熱伝導率が100W/mK以上であるが、X線回折分析によるYAMの最強ピーク高さを100とした時、YAM以外の酸化イットリウムアルミニウム相の最強ピーク高さの合計が200以下となるような酸化イットリウムアルミニウム相を有する実施例3〜5は、参考例7や珪素含有量が同程度である実施例2に比して、誘電損失をより低減させることができ、更に、熱伝導率を150W/mK以上に向上させることができた。また、酸化アルミニウム換算量のアルミニウム元素に対して、酸化イットリウムのイットリウム元素が外率で200mol%を越える参考例8では、アルミニウム−酸素成分と反応できなかった酸化イットリウム粉末が窒化アルミニウム焼結体中に残留し、粒界成分の各結晶相の割合が同程度である実施例5に比して誘電損失がやや増加し、熱伝導率がやや低下した。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高周波透過体とその製造方法によれば、誘電損失が低く、高周波を良好に透過し、高周波エネルギーの吸収に起因する熱衝撃による破損を防止することができる。

Claims (5)

  1. 窒化アルミニウム結晶相を主体とする窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体であって、
    珪素含有量が100ppm以下、
    誘電損失(tanδ)が1×10-2以下、
    熱伝導率が144W/mK以上、
    平均結晶粒子径が3〜7μm、
    前記窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量が10000ppm以下であり、かつ前記窒化アルミニウム結晶相に対して希土類酸化物相を外率で10重量%以下含有していることを特徴とする高周波透過体。
  2. 酸素含有量が1重量%以下の窒化アルミニウム粉末を非酸化性雰囲気において1600〜2000℃の温度で加圧焼成する窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体であって、珪素含有量が100ppm以下、誘電損失(tanδ)が1×10-2以下、熱伝導率が144W/mK以上、平均結晶粒子径が3〜7μm、前記窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量が10000ppm以下であり、かつ前記窒化アルミニウム結晶相に対して希土類酸化物相を外率で10重量%以下含有している高周波透過体の製造方法において、
    前記窒化アルミニウム粉末に含まれる珪素量を300ppm以下とし、焼成により余剰の珪素を揮発させることにより高周波透過体の珪素含有量を100ppm以下とすることを特徴とする高周波透過体の製造方法。
  3. 窒化アルミニウム粉末と、焼結助剤の酸化イットリウム化合物またはフッ化イットリウム化合物とを成形し、成形体を脱脂し、脱脂体を非酸化性雰囲気において1600〜2000℃の温度で焼成する窒化アルミニウム焼結体により形成された高周波透過体であって、珪素含有量が100ppm以下、誘電損失(tanδ)が1×10-2以下、熱伝導率が144W/mK以上、平均結晶粒子径が3〜7μm、前記窒化アルミニウム結晶相内に存在する酸素量が10000ppm以下であり、かつ前記窒化アルミニウム結晶相に対して希土類酸化物相を外率で10重量%以下含有している高周波透過体の製造方法において、
    前記脱脂体に含まれる珪素量を300ppm以下とし、焼成により余剰の珪素を揮発させることにより高周波透過体の珪素含有量を100ppm以下とすることを特徴とする高周波透過体の製造方法。
  4. 前記成形体又は脱脂体を脱脂温度以下で珪素腐食性ガス含有雰囲気下に曝すことを特徴とする請求項3記載の高周波透過体の製造方法。
  5. 焼成によって生成する希土類酸化物相が窒化アルミニウム結晶相に対して外率で0.5〜10重量%となるように、前記窒化アルミニウム粉末に希土類化合物粉末を添加することを特徴とする請求項3または請求項4記載の高周波透過体の製造方法。
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