JP3738771B2 - シート処理装置 - Google Patents

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本発明は、複写機やプリンタ等の画像記録装置から排出されるシートを揃える編集機能及び揃えられたシートを積載するスタックトレイを有するシート処理装置に関する。
この種のシート処理装置として、従来、下記(J01)の技術が知られている。
(J01)(特開平2−233457号公報等に記載の技術)
このような公報に記載された技術において、複数のシートをコンパイルした状態(複数のシートが重ねられてセットになった状態、すなわち、シート束Sの状態)で綴じずにスタックトレイTに排出する場合、図30に示すように、前に排出したシート束Sの最上面に配置されたシートS1が押し出されて揃いが悪くなる。
また、図31Aに示すように、排出ローラ01の外周面と鉛直な積載端面(スタックトレイTの基端側内面)Taとの水平方向の距離をL1とした場合、排出ローラ01から排出された直後の位置では、排出されたシート束Sとスタックされているシート束Sとの間に位置ずれ量L2が発生する。
特開平2−233457号公報
前記位置ずれ量L2が発生する場合、図31Bに示すようにシート束Sがスタック面02に落下してから、図31Cに示すように積載端面Taに当たって止まるまでにはシート束Sが約L2移動する必要がある。
この移動時に上のシート束Sの各シート間の摩擦係数の方が、上下のシート束S間の摩擦係数よりも小さいため、上のシート束Sの一番下のシートが移動せず、それよりも上に有るシートがくさび状にずれた状態で積載される場合が生じる。
また、図32Aに示すように、コンパイルトレイCに排出されたシートは、その先端が高い位置に保持される場合には、コンパイルトレイC端面に向かって滑り落ち、コンパイルトレイC端面に揃えられる。しかしながら、図32Bに示すようにコンパイルトレイCに排出されたシートの先端の位置が下がると、シートが滑り難くなり、コンパイルトレイC端面にシートが揃えられなくなるという問題点が生じる。
この問題点の対策として図33Aに示すように、スタックトレイTの角度をコンパイルトレイと同一にするとともに、スタック面(スタックトレイTに排出されるシートが載置される面)とコンパイルトレイCのシート載置面の傾斜を同一にし、さらに、前記コンパイルトレイのシート載置面、排出ロール、およびスタック面を面一に配置することが考えられる。
しかしながら、前記コンパイルトレイCのシート載置面、排出ロール01、およびスタック面の配置を図33Aに示すように設定すると、図33Bに示すような問題点が生じる。
すなわち、スタックトレイTに既に排出されたシートの後端が、カール等により浮き上がった場合、次に進入してくるシート先端と干渉しシート揃えが悪くなるという問題点があった。
また、シート束Sを連続して多数スタックトレイTに排出する場合、コンパイルトレイCのシート載置面の高さに、スタックトレイT上のシート載置面の高さ(すなわち、スタックトレイ上の一番上のシート面の高さ)が合うように、スタックトレイTを下降させる必要がある。スタックトレイTを下降させる方法として、スタックトレイTに排出されたシートの枚数に応じて下降させる方法が考えられる。しかしながら、その方法では、スタックトレイTに排出されるシートの枚数が多くなるにつれて、スタックトレイT上のシート載置面の実際の高さが目標値からずれる傾向がある。
また、スタックトレイTをそのシート載置面がコンパイルトレイCの高さに合うように降下させる方法として、スタックトレイT上のシート載置面の高さをセンサにより検出して、一定高さとなるように下降させる方法がある。この場合、ダウンカールまたはアップカールしているシートの場合は、スタックトレイT上のシート載置面を適切な高さに保持することが難しい。
本発明は、前述の事情に鑑み、下記(O01)の記載内容を主な課題とする。また、本発明は下記(O02)の記載内容を第2の課題とする。
(O01)シート処理装置のスタックトレイへのシート束の排出時のシートの位置ずれを少なくして、シート揃えを良くすること。
(O02)コンパイルトレイからシートまたはシート束が排出されるスタックトレイ上のシート載置面の高さを適切にな高さに保持すること。
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
(本発明)
前記課題を解決するために、本発明のシート処理装置(U)は、搬入されるシート(Si)を重ねて収容するコンパイルトレイ(C)と、このコンパイルトレイ(C)でコンパイルされた複数のシート(Si)から構成されるシート束(S)が排出されるスタックトレイ(T)と、前記シート束(S)をスタックトレイ(T)に排出する排出ローラ(12,112)とを備えたシート処理装置(U)において、下記の構成要件(Y01)〜(Y04)を備えたことを特徴とする、
(Y01)前記排出ローラ(12,112)の軸の下方に隣接して配置され且つ前記排出ローラ(12,112)の軸と平行な回動軸回りに回動可能に支持されたスタックトレイ支持基板(B)、
(Y02)前記スタックトレイ支持基板(B)に設けた中央壁(47)であって前記スタックトレイ支持基板(B)の回動時に、上端部が前記排出ローラ(12,112)に隣接して配置され且つ下端部が前記上端部のほぼ鉛直方向下方に配置される鉛直姿勢と前記下端部がシート処理装置(U)のフレーム(F)から離れる方向に回動した傾斜姿勢との間で回動する前記中央壁(47)、
(Y03)前記排出ローラ(12,112)から排出されるシート束の下面を支持するシート載置部材(41,141)を有し、前記スタックトレイ支持基板(B)により前記スタックトレイ支持基板(B)の中央壁(47)に沿って昇降可能に支持されたスタックトレイ(T)、
(Y04)前記スタックトレイ(T)に載置されたシート(Si)の内端を支持し且つ前記中央壁(47)に沿って配置されたシート内端支持面(シート載置端面)(66,156a)。
(本発明の作用)
前記構成を備えた本発明のシート処理装置(U)では、シート処理装置(U)に搬入されるシート(Si)はコンパイルトレイ(C)に重ねて収容される。このコンパイルトレイ(C)でコンパイルされた複数のシート(Si)から構成されるシート束(S)は、排出ローラ(12,112)によりスタックトレイ(T)に排出される。
スタックトレイ支持基板(B)は、前記排出ローラ(12,112)の軸の下方に隣接して配置され且つ前記排出ローラ(12,112)の軸と平行な回動軸回りに回動可能に支持される。
前記スタックトレイ支持基板(B)に設けた中央壁(47)は、前記スタックトレイ支持基板(B)の回動時に、上端部が前記排出ローラ(12,112)に隣接して配置され且つ下端部が前記上端部のほぼ鉛直方向下方に配置される鉛直姿勢と前記下端部がシート処理装置(U)のフレーム(F)から離れる方向に回動した傾斜姿勢との間で回動する。
前記排出ローラ(12,112)から排出されるシート束の下面を支持するシート載置部材(41,141)を有するスタックトレイ(T)は、前記スタックトレイ支持基板(B)により前記スタックトレイ支持基板(B)の中央壁(47)に沿って昇降可能に支持される。
前記中央壁(47)に沿って配置されたシート内端支持面(シート載置端面)(66,156a)は、前記スタックトレイ(T)に載置されたシート(Si)の内端を支持する。
前記シート処理装置(U)では、前記スタックトレイ支持基板(B)の中央壁(47)が前記鉛直姿勢から傾斜姿勢に移動したときに、スタックトレイ(T)は、その先端部が上方に移動するように回動する。このとき、スタックトレイ(T)のシート載置部材(41,141)の上面はその先端部が上方に移動する。その状態で、前記排出ローラ(12,112)から排出されるシート束の前端部は、前記先端部が上方に移動したシート載置部材(41,141)の上面により支持される。
この場合、前記排出ローラ(12,112)から排出されたシート束の前端部は、排出されてからシート載置部材(41,141)の上面に支持されるまでの落下距離が小さくなる。このため、前記落下距離が大きい場合に比較して、シート束の乱れが少なくなる。
また、前記シート処理装置(U)を使用しない場合や、収納しておく場合には、前記スタックトレイ支持基板(B)を鉛直姿勢に保持しておくことにより、シート処理装置(U)の収容スペースまたは設置スペースを小さくすることが可能となる。
前記本発明のシート処理装置において、下記の構成要件(Y05)を備えることが可能である。
(Y05)前記回動軸回りの前記スタックトレイ支持基板(B)の回動位置を固定可能な回動位置固定部材であって、前記中央壁(47)が所定の傾斜姿勢の時にスタックトレイ支持基板(B)の回動位置を固定可能な前記回動位置固定部材。
前記構成要件(Y05)を備えるたシート処理装置では、前記回動位置固定部材により、前記中央壁(47)が所定の傾斜姿勢の時にスタックトレイ支持基板(B)の回動位置を固定することができる。その状態では、前記排出ローラ(12,112)から排出されたシート束の前端部は、排出されてからシート載置部材(41,141)の上面に支持されるまでの落下距離が小さくなる。このため、前記落下距離が大きい場合に比較して、シート束の乱れが少なくなる。
前記本発明のシート処理装置または前記構成要件(Y05)を備えたシート処理装置において、下記の構成要件(Y06)を備えることが可能である。
(Y06)前記昇降方向にほぼ垂直な上面を有する前記シート載置部材(41,141)、
前記構成要件(Y06)を備えたシート処理装置では、前記シート載置部材(41,141)は、前記昇降方向にほぼ垂直な上面を有するので、前記中央壁(47)が所定の傾斜姿勢の状態では、前記シート載置部材(41,141)上面の先端部は上昇した位置に保持される。この場合、前記排出ローラ(12,112)から排出されたシート束の前端部は、排出されてからシート載置部材(41,141)の上面に支持されるまでの落下距離が小さくなる。このため、前記落下距離が大きい場合に比較して、シート束の乱れが少なくなる。
また、前記スタックトレイ(T)に載置されたシート(Si)の内端を支持するシート内端支持面(シート載置端面)(66,156a)と、前記シート載置部材(41,141)の上面とがほぼ垂直になるので、シート束の排出方向の後端部の端面とシート束下面とがほぼ垂直に揃えられる。
前記本発明のシート処理装置または前記構成要件(Y05)もしくは(Y06)を備えたシート処理装置において、下記の構成要件(Y07),(Y08)を備えることが可能である。
(Y07)軸方向に間隔を開けて複数配置された前記排出ローラ(12,112)、
(Y08)前記複数の各排出ローラ(12,112)の間の空間に突出する複数の上端突出部(47b)を有する前記中央壁(47)。
前記構成要件(Y07),(Y08)を備えたシート処理装置(U)では、軸方向に間隔を開けて複数配置された前記排出ローラ(12,112)の間の空間に、前記中央壁(47)の複数の上端突出部(47b)が突出する。このため、排出ローラ(12,112)から排出されるシート束の下面が、前記中央壁47の上端に引っ掛かることがなくなる。
前述の本発明のシート処理装置は、下記の効果(E01),(E02)を奏することができる。
(E01)シート処理装置のスタックトレイへのシート束の排出時のシートの位置ずれを少なくして、シート揃えを良くすることができる。
(E02)コンパイルトレイからシートまたはシート束が排出されるスタックトレイ上のシート載置面の高さを適切にな高さに保持することができる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、左方、右方、上方、下方、または、前側、後側、左側、右側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
図1は本発明のシート処理装置Uの実施例1の要部の縦断面図である。図2は同実施例1のシート排出ローラの上側排出ローラ11の説明図である。図3は同実施例1のシート排出ローラの下側排出ローラ12の説明図で、図3Aは前記図1の矢印IIIAから見た図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見た図である。図4は前記図3の要部であるスタックトレイ支持基板Bの斜視図である。図5はスタックトレイ支持基板Bに対するスタックトレイTの支持構造の説明図で、図5Aは平面図、図5Bは前記図5AのVB−VB線断面図である。図6はトレイ連結部材43の説明図である。図7も前記図5と同様にスタックトレイ支持基板に対するスタックトレイの支持構造の説明図で、図7Aは前記図1の矢印VIIAから見た図、図7Bは前記図7AのVIIB−VIIB線断面図である。図8は同実施例1の作用説明図で、図8Aはシート束をスタックトレイに排出するときの状態の説明図、図8B,8Cはシート束をスタックトレイに排出した後の状態の説明図である。
図1において、シート処理装置Uは複写機本体(図示せず)と接続する面(シート処理装置の図1で左側面)に、複写機で複写されたシートSiを搬入するシート搬入口1が配置されている。このシート搬入口1には搬送ローラ2が配置されている。搬送ローラ2に接続するシート搬入路3の終端(図1中、右端)には搬入路終端ローラ4が配置されている。
前記シート搬入口1から搬入されたシートSiは前記搬入路終端ローラ4からコンパイルトレイCに搬入される。
コンパイルトレイCは、外方(図1で右方)に行くに従って上昇するように傾斜して配置されている。このコンパイルトレイCには前後方向のシート揃えを行うための前後一対のタンパ5が設けられ、コンパイルトレイCの左端は、シート左端位置決め部6として構成されている。また、このコンパイルトレイCの左端側にはステ−プラ7が配置されている。
ステ−プラ7はカム8が回転したときステープル針により、コンパイルトレイCに収容されたシートをステープルする(綴じる)ように構成されている。
コンパイルトレイCの右端にはシート排出装置9が設けられている。シート束排出装置9は、上下一対のシート排出ローラ11及び12を有している。上側排出ローラ11を支持する揺動アーム13は、引っ張りバネ13aにより下方に付勢されて(図1の2点鎖線で示す位置すなわち、下側排出ローラ12に押し付けられる位置に保持されて)いるが、必要なときには円板状のプレート14のピン14aにより上方位置(図1実線で示す位置)に保持されるようになっている。次にこの構成について図2により詳細に説明する。
図2はシート排出ローラの上側排出ローラ11の詳細説明図である。図2において、前記揺動アーム13の基端部は、シート処理装置UのフレームFに回転自在に支持された回転軸15に固定されている。揺動アーム13に形成された小孔13b,13bは前記引っ張りバネ13a(図1参照)を係止するための孔である。前記円板状のプレート14がモータ16によって回転駆動されたとき、前記ピン14aが前記回転軸15の端部に固定されたレバー15aを上方に押し上げるようになっている。レバー15aが上方に押し上げられたとき、レバー15aと共に回転軸15及び揺動アーム13が回転し前記上側排出ローラ11が上方位置に保持されるようになっている。
前記回転軸15に回転自在に支持されたプーリ15bとプーリ駆動用のモータ17の駆動軸17aに固着されたプーリとの間にはベルト17bが巻きかけられている。また、前記上側排出ローラ11の回転軸11a上にはクラッチ(図示せず)を介してプーリ18が支持されている。このプーリ18と前記回転軸15上のプーリ15bとの間にはベルト18aが巻きかけられている。前記回転軸11a上のプーリ18は、前記図示しないクラッチがオフのときは回転軸11a上で回転自由であり、クラッチがオンのときは回転軸11aとプーリ18とは一体的に回転するようになっている。
そして、コンパイルトレイC上のシートSi又はシート束SをスタックトレイTに排出するときには上側排出ローラ11は下方に降下した位置(下側排出ローラ12に向けて押圧される位置、図1の2点鎖線参照)において回転自由な状態に保持される。また、下側排出ローラ12はコンパイルトレイC内のシートSi又はシート束SをスタックトレイTに排出するときには時計方向に回転駆動されるようになっている。
さらに、前記上側排出ローラ11はコンパイルトレイC内に順次搬入されるシートの左端を揃えるため、前記下方に降下した位置(図1の2点鎖線位置参照)において時計方向に回転駆動されるようになっている。このような、上側排出ローラ11の回転自由な状態と回転駆動される状態とは前記クラッチ(図示せず)のオン、オフにより切り換えることができる。
シート処理装置Uの右側壁には、前記上側排出ローラ11および下側排出ローラ12に隣接してシート排出口20が形成されている。そして、シート排出口20の外側にはスタックトレイTが配置されている。
図1,3,7において、前記下側排出ローラ12は排出ローラ回転軸21に前後に離れて2個固着されており、排出ローラ回転軸21はシート処理装置UのフレームF(図3A参照)により回転自在に支持されている。排出ローラ回転軸21に固着された歯車22は、シート排出用モータ23の出力軸に固着された歯車24と噛み合っている。したがって、前記シート排出用モータ23が回転駆動されたときに、前記下側排出ローラ12が回転してコンパイルトレイCのシートはスタックトレイTに排出されるように構成されている。
図3,7において、前記排出ローラ回転軸21には、4個のパドル26がベアリング(図示せず)により回転自在に支持されている。パドル26は、ホイール(円筒部材)27とこのホイール27に支持された柔軟な板状のシート押さえ部材28とを有している。
図8において、シート押さえ部材28は中心に配置されたシート押さえ中心部材28aとこのシート押さえ中心部材の基端部分の両外側に接着されたシート押さえ外側部材28bとを有している。前記シート押さえ外側部材28bは低摩擦材により構成されている。なお、低摩擦材により構成されたシート押さえ外側部材28bは、シート押さえ中心部材28の両側ではなく、その回転方向前側にのみ設けてもよい。その理由は後述する。
図3,7から分かるように、排出ローラ回転軸21上で回転自在な前記パドル26のホイール27と一体的にプーリ29が固着されている。また図3において、前記シート処理装置UのフレームFにより中間プーリ支持軸31が回転自在に支持されている。この中間プーリ支持軸31には前記プーリ29に対応して中間プーリ32(図3B参照)が固着されている。
前記パドル26を回転駆動するためのパドル駆動モータ33(図3A,3B参照)の出力軸には駆動プーリ34が固着されている。前記駆動プーリ34(図3B参照)と前記中間プーリ32との間にはベルト35が掛けられており、また前記中間プーリ32と前記プーリ29との間にはベルト36が掛けられている。
したがって、前記排出ローラ回転軸21にベアリング(図示せず)を介して回転自在に支持された前記パドル26は、前記パドル駆動モータ33によって排出ローラ回転軸21上で回転駆動されるようになっている。
前記符号27,29〜36等で示された要素から本実施例1のシート押さえ作動部材(27,29〜36)が構成されている。
図1,3,5から分かるように、スタックトレイTは、プラスチック製のシート載置部材41とそその左側下部に固着された金属製のトレイ連結部材42を有している。トレイ連結部材42は図6に示すように、前後(X軸方向)に延びる中央連結部材43と、その前後の両端部にそれぞれ配置された平板状の連結部材44,44を有している。前記中央連結部材43は、その前後に延びる板状の本体部分43a、右方に折り曲げられた前後両端部分43b,43bを有するコ字状のプレート部材とそのコ字状プレート部材の左側面において前後に間隔を置いて溶着された左方に突出する3個のプレート部材43c,43c,43cとから構成されている。
図5から分かるように、前記中央連結部材43と前後一対の連結部材44,44とはネジ46,46により、前記シート載置部材41に連結されている。そして、前記前後の各連結部材44の左端部にはそれぞれ上下一対のローラ44a,44aが回転自在に支持されている。
前記スタックトレイTを支持するスタックトレイ支持基板Bは、図4に示すように、前後(X軸方向)に延びる中央壁47とその前後両端部において左方に折り曲げられた前壁48及び後壁49とを有している。
前記前壁48及び後壁49にはそれぞれ上端部に揺動中心孔48a,49aが形成されている。この揺動中心孔48a及び49aを貫通するするピン51,51(図3参照)は前記シート処理装置UのフレームFに支持されており、これにより、スタックトレイ支持基板Bは前記フレームFに回転自在に支持されている。
前記揺動中心孔48a,49aの中心軸すなわち、ピン51,51の中心軸により前記スタックトレイ支持基板Bを回動可能に支持する回動軸が構成されている。
前記前壁48及び後壁49の下端部にはそれぞれ前記揺動中心孔48a及び49aを中心とする円弧状のガイド溝48b、49bが形成されている。このガイド溝48b及び49bは前記フレームF(図3参照)に固着されたボルト52(図1参照)に係合している。そして、スタックトレイ支持基板Bは、前記ボルト52にガイドされながら前記ピン51,51(図3参照)回りに回動するようになっており、前記ボルト52に螺合するナット(図示せず)を締めつけることにより、所定の回動位置に固定されるようになっている。
図4において、スタックトレイ支持基板Bの中央壁47の左側面には、その前後両端部にそれぞれ上下方向に延びるローラガイド部材53,53が設けられている。図5Aから分かるように、ローラガイド部材53と中央壁47とによってローラガイド溝53aが形成されている。また図4,5に示すように、ローラガイド部材53,53に隣接して連結部材ガイドスリット54,54が形成されている。図5において、前記スタックトレイTの前後一対の連結部材44,44は前記連結部材ガイドスリット54,54を貫通している。前記連結部材44の左端部に設けられた前記上下一対のローラ44a,44aは、前記ローラガイド溝53aによって上下方向にガイドされるようになっている。
また図4,7に示すように、前記スタックトレイ支持基板Bの中央壁47には、上下方向に延びる3本のベルト貫通孔56が前後に間隔を置いて形成されている。図7において、ベルト貫通孔56の上端部及び下端部には上側ベルト支持軸57及び下側ベルト支持軸58が回転自在に支持されている。そして下側ベルト支持軸58に隣接してベルト駆動モータ61、減速ギヤ62が設けられている。ベルト駆動モータ61の回転は、減速ギヤ列62、プーリ63、ベルト64によって前記下側ベルト支持軸58に伝達されるようになっている。
前記上側ベルト支持軸57及び下側ベルト支持軸58にはそれぞれ前記3本のベルト貫通孔56に対応してプーリ(図示せず)が固着されている。そして前記各ベルト支持軸57,58間にはそれらの軸に固着された前記プーリを介してベルト66が掛けられている。
図5Aから分かるように、ベルト66は前記スタックトレイ支持基板Bのベルト貫通孔56を左方から右方に貫通して前記スタックトレイTの中央連結部材43の左側面に接触している。そして図7Bに示すように、ねじ67を用いて前記中央連結部材43のプレート部材43cに固定されるベルト挟持部材68と前記中央連結部材43とによって、前記ベルト66が挟持されている。すなわち、ベルト66は、前記挟持部材68を用いてスタックトレイTの中央連結部材43に連結されている。
前記ベルト66と前記スタックトレイTのシート載置部材41の上面(シート載置面)とは略垂直に配置されている。そして、前記スタックトレイ支持基板B及びこれに支持されたベルト66は、その使用時には図1に示すように傾斜した姿勢に保持される。そして、前記ベルト66は、スタックトレイTのシート載置部材41に載置されたシートの内端を位置決めするシート載置端面を形成している。
(実施例1の作用)
複写機から排出されたシートSiは、シート搬入口1へ挿入され、搬送ローラ2および搬入路終端ローラ4により、シート搬入路3からコンパイルトレイCへ順次移送される。コンパイルトレイCに収容されたシートは、前記前後一対のタンパ5およびシート左端位置決め部6により、幅方向(前後方向)及び長さ方向(左右方向)に紙揃えされる。
また、コンパイルトレイCに揃えて載置されたシートSiは、必要に応じて、所定枚数または複写単位毎にステープラ7によりステープルされてからスタックトレイTに排出されたり、またはステープルされずに重ねられただけのシート束の状態でスタックトレイTに排出される。以降はステープルされない場合について説明する。
コンパイルトレイCでのシート揃え処理が完了したシート束Sは、シート処理装置UからスタックトレイTへ排出される。この排出は、揺動アーム13を下降させ、シート束Sを上下方向から排出ローラ11および12で挟み、排出用モータ23の駆動により、下側排出ローラ12を回転させて行う。
シート処理装置Uから排出されたシート束Sは、スタックトレイT上へ載置される。この載置に伴い、スタック面(スタックされたシートの上面)と下側排出ローラ12との上下方向の距離を一定にするため、スタックトレイTを下方へ移動させる。この移動距離は、新たに排出されたシートSiの枚数と紙厚とにより定まるシート束Sの厚さに応じた所定の距離であり、ベルト駆動モータ61を駆動し、プーリ63、ベルト64を介してベルト支持軸58及びベルト66を回転させて行う。ベルト66の回転は、ベルト66に固定されたスタックトレイTを移動させる。
なお、スタックトレイTの下方への移動距離は、前記紙厚を一定の厚さと仮定して、シートSiの枚数に応じて定めることも可能である。この場合、シート処理装置Uは紙厚情報を検出または入力する必要がなくなる。
図8Aにおいて、スタックトレイTにシート束Sを排出するときには、既にスタックトレイTに排出されているシート束Sの上面をシート押さえ部材28で押さえた状態で行う。すなわち、スタックトレイTに新たにシート束Sが排出される場合、すでに排出されているシート束Sの最上面のシートSiはシート押さえ部材28の表面摩擦係数の高いシート押さえ中心部材28aにより押圧されている。したがって既にスタックトレイTに排出されているシート束Sの最上面のシートSiは、新たに排出されるシート束Sによって外方に押されても、外方に移動しない。すなわち、前記図30に示す状態にはならない。
この実施例1では、シート載置部材41に載置されたシート束Sの内端を位置決めするベルト66(シート載置端面)が下方に行くに従って外方に傾斜しているため、図8Bに示すように、新たに排出されたシート束Sの内端部は下側排出ローラ12の周面に残った状態(土手残りの状態)となる場合がある。しかしながらこのとき、前記パドル駆動モータ33を回転駆動して前記パドル26を時計方向に1回転させる。
すなわち、スタックトレイTに新たに排出されるシート束Sの排出完了直前に、前記パドル駆動モータ33が回転してパドル26を回転させる。このとき、シート押さえ部材28も回転し、この回転により柔軟構造のシート押え部材28は、新たに排出されたシート束Sの最下部のシートSiと前回排出のシート束Sの最上部のシートSiとの間から左方(Y方向)にすり抜ける。このすり抜け時に、シートSiは左方に引っ張られるがその左端部はベルト66の右側面(シート内端支持面)に当接して、シートSiの移動が防止される。
また、前記回転したシート押さえ外側部材28bは排出が完了せずに下側排出ローラ12上に残っているシートSiの上面を押し下げる。このときには、前記低摩擦材により構成されたシート押さえ外側部材28bが前記シートSi上面を押し下げる。シート押さえ外側部材28b表面の摩擦係数は低いので、前記押し下げるシートSiを摩擦力によって引っ張るようなことはない。
図8から分かるように、前記1回転するパドル26のシート押さえ部材28によって下方に押し下げられる前記シート束Sの内端部(左端部)はシート内端支持面(シート載置端面)を形成するベルト66の右側面と当接する。この当接において、図8Cに示す様に、スタックトレイTのシート載置部材41上面とシート内端支持面を形成するベルト66とが直角に構成されているため、コンパイルトレイCで揃えられたステープルされていないシートSiに不揃いを生じさせない。また複数のシート束S間に、図31に示す様なシート束Sごとの位置ずれを生じさせることもない。
このようにして、前記新たに排出されたシート束Sの全てのシートSiはスタックトレイT上に位置ずれせずに排出される。
前記のシート束Sが排出されるたびにスタックトレイTの下方への位置移動およびパドル26によるシート束Sの押圧動作が行われる。
前記パドル26の回転に伴って行われるスタックトレイTの下方への移動は、シート載置部材41の上面に対して略垂直方向に行われる。また、スタックトレイTのシート載置部材41とシートの左端と当接するベルト(シート内端支持面)66の側面とは、直角に構成されている。このため、厚みの大きいシート束Sを複数回排出しても、スタックトレイTにスタックされたシートSiの左端に不揃い(図31C参照)が発生しない。
この後、前記パドル駆動モータ33は停止し、前記シート押さえ部材28は図8Cの位置に保持される。
(実施例1特有の効果)
この実施例1は次の効果を奏することができる。
(e01) シート押え部材28を下側排出ローラ12の回転軸21上で回転自在な円筒部27に固着して回転させるように構成したので、構成が簡素となり、シート押さえ部材28の配置スペースを容易に確保できる。
次に、図9〜21により本発明の実施例2のシート処理装置について説明する。なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
前記実施例1においては、スタック面(スタックされたシートの上面)と下側排出ローラ12との上下方向の距離を一定にするため、新たに排出されたシートSiの枚数と紙厚とにより定まるシート束Sの厚さに応じた所定の距離だけ、スタックトレイTを下方へ移動させるように構成されているが、この第2実施例では、スタック面の高さを検出して、その検出されたスタック面の高さが一定となるようにスタックトレイTを移動させている。
図9は本発明の実施例2の比較例の説明図である。図10は前記図9に示す比較例の問題点の説明図である。図11は本発明の実施例2の他の比較例の説明図である。
図12は本発明の実施例2のシート処理装置の全体説明図で、図12Aは同実施例2の要部の縦断面図、図12Bは前記図12AのXIIB−XIIB線から見た図で上面位置センサの説明図ある。図13は同実施例2の上縁位置センサの説明図で、図13Aは前記図12の矢印XIIIAから見た図、図13Bは前記図13Aの矢印XIIIB−XIIIB断面図である。図14はススタックトレイの昇降制御装置の説明図である。図15は前記図14に示す昇降制御装置のイニシャル動作のフローを示す図である。図16は前記図14に示す昇降制御装置のスタック面位置制御動作のフローを示す図である。
図17は同実施例2の要部拡大説明図であり、図17AはスタックトレイTが適切な位置に有る状態を示す図、図17BはスタックトレイTが下がり過ぎた状態を示す図である。図18は同実施例2の要部拡大説明図であり、スタックトレイTにシート束Sが積載された状態を示す図で、図18の実線で示す上面検出アーム202は、新たにスタックトレイTに排出されたシート束Sにより2点鎖線位置に移動し、このとき上面位置センサ201はONからOFFとなることを示す図である。図19〜21は同実施例2の作用説明図である。
前記実施例1のように、スタック面(スタックされたシートの上面)と下側排出ローラ12との上下方向の距離を一定にするため、新たに排出されたシートSiの枚数と紙厚とにより定まるシート束Sの厚さに応じた所定の距離だけ、スタックトレイTを下方へ移動させるように構成した場合、スタックトレイTに排出されたシート全体の厚みがあまり分厚くない間は問題は生じない。しかしながら、排出シート全体の厚みが分厚くなるに従って、実際のシート束全体の厚みと、スタックトレイTの下降距離との間に誤差が蓄積されて、スタック面の高さ(シート束上面位置)が目標位置からずれてくる。
このような場合、スタック面の高さを検出するセンサにより、常に実際のスタック面の高さを検出して、スタック面高さを一定にするようにスタックトレイTを下降させる方法が好ましい。
次に図9〜11により、スタック面高さを検出するセンサの例(後述する実施例2との比較例)を説明する。
図9において、スタックトレイTに積載されたシート束の上面の位置(スタック面高さ)を検出する上面位置センサ201は、紙面に垂直な方向に所定間隔離れて配置された発光素子及び受光素子により構成されている。
この実施例2で使用している前記上面位置センサ201は、前記発光素子及び受光素子間の光路が遮断されたとき(すなわち、支点回りに回転自在な上面検出アーム202が実線で示す位置にあるとき)にはオンとなり、前記発光素子が受光したとき(上面検出アーム202が2点鎖線で示す位置にあるとき)にはオフとなるセンサである。
したがって、スタックトレイTにシート束Sが排出される度にスタックトレイTを下降させて、上面位置センサがオフになった時点(実線に示す位置となった時点)でスタックトレイTを停止させれば、スタック面は常に適切な位置に保持されることになる。
例えば、上面検出アーム202が図9の実線で示す位置にある状態ではシート押え部材28は、スタックトレイT上のシート束の最上面のシートを押えている。この状態において、2点鎖線で示す次のシート束SがスタックトレイTに排出されるた場合、前記すでにスタックトレイ上に積載されたシート束Sの最上面のシートはシート押え部材28により押えられているので、前方に押し出されることはない。なお、このとき、上面検出アーム202は実線位置から2点鎖線位置に移動する。この場合、上面位置センサ201がオフとなる。
従って、この場合、上面位置センサがオンとなるまで、スタックトレイTを下降させることにより、スタック面を適切な高さに保持することができる。
しかしながら、図10に示すように、スタックトレイTにダウンカールしたシート束Sが排出される場合、上面位置センサ201がオンになるまでスタックトレイTを下降させると、スタック面が下がり過ぎる。この場合、前記シート押え部材28がスタック面に届かないため、シートを押さえることができない場合が生じる。
この図10に示す状態で次のシート束SがスタックトレイTに排出されると、スタックトレイT上の最上面のシートが前方に押し出されて、そのシートの位置がずれることになる。
図11に示すスタック面の高さ検出センサは、スタックトレイT上のシートの後端縁の高さを検出する上縁位置センサ203である。上縁位置センサ203は、前記上面位置センサ201と同様に、所定間隔離れて配置された発光素子及び受光素子から構成されている。
すなわちこの実施例2で使用している前記上縁位置センサ203は、前記発光素子及び受光素子間の光路が遮断されたとき(すなわち、支点回りに回転自在な上縁検出アーム204が図11Aの実線位置にあるとき)にはオンとなり、前記発光素子が受光したとき(上縁検出アーム204が2点鎖線で示す位置にあるとき)にはオフとなるセンサである。
上縁検出アーム204の上端はスタックトレイTの後端またはスタックトレイT上のシートの後端に当接可能に配置されている。そして、上縁検出アーム204には、重力により常時時計方向の回転モーメントが作用している。
この上縁位置センサ203を使用する場合は、一旦上縁位置センサがオンとなる(上縁検出アーム204が図11Bの実線に示す位置)まで、スタックトレイTを下降させた後、次に、上縁位置センサ203がオフとなる(上縁検出アーム204が2点鎖線で示す位置)まで、スタックトレイを上昇させる。このようにスタックトレイTの位置調節をすることにより、スタック面を適切な高さに保持することができる。
しかしながら、図11Bに示すように、アップカールしたシート束SがスタックトレイTに排出された場合、スタック面が下がり過ぎることになる。
前記図9〜11について検討した結果スタック面の高さ調節をもっと高精度に行えるようにしたのが、次に説明する本発明の第2実施例である。
図12,14,17において、前記揺動アーム13には、上面位置センサ201が支持されている。図12Bに示すように上面位置センサ201は、間隔を置いて配置された発光素子201aおよび受光素子201bから構成されている。また、揺動アーム13の前記上側排出ローラ11を回転自在に支持する部分(図12B参照)には、上面検出アーム202が回転自在に支持されている。上面検出アーム202は、重力によりその支点回りに図12,17で時計方向の回転モーメントを受けている。
図12A,13,14,17において、前記スタックトレイ支持基板Bの中央壁47(図13参照)には、上縁位置センサ203がブラケットを介して支持されている。上縁位置センサ203は、間隔を置いて配置された発光素子203aおよび受光素子203bから構成されている。この上縁位置センサ203は、受光量が少ないときにオン、多いときにオフとなるセンサである。
また、中央壁47の前記上縁位置センサ203の上方には、上縁検出アーム204が回転自在に支持されている。
上縁検出アーム204は、重力により図13B,17で時計方向の回転モーメントを受けている。 前記中央壁47には、前記上縁検出アーム204の上端部に対応して開口47aが形成されている。上縁検出アーム204の上端は前記開口47aを貫通可能であるが、通常は、最上昇位置に在るスタックトレイTの端面に当接している。スタックトレイTまたはそこに排出されたシート上縁の位置が前記開口47a部分以下の位置に下降した場合、上縁検出アーム204は時計方向に回転して、その上端が前記開口47aを貫通する。その場合、上縁検出アーム204の下端は、前記上縁位置センサ203をオンにする。また、軸方向に間隔を開けて複数配置された前記排出ローラ12の間の空間には、前記中央壁47の上端に設けた複数の上端突出部47b(図4、図7A、図9、図13参照)が突出している。このため、排出ローラ12から排出されるシート束の下面が、前記中央壁47の上端に引っ掛かることがなくなる。
図14において、前記上面位置センサ201および上縁位置センサ203の検出信号は、昇降制御装置を構成するマイコン205に入力されている。マイコン205は、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、およびI/O(入出力インターフェース)等から構成されており、入力信号に応じて、スタックトレイ昇降信号をベルトモータ駆動回路206に出力している。
ベルトモータ駆動回路206は、前記スタックトレイ昇降信号に応じて、前記ベルト駆動モータ61を正逆いずれかの方向に回転駆動して、スタックトレイTを昇降させるように構成されている。
(実施例2の作用)
次に図15〜21を参照して、前述の構成を備えた本発明の実施例2の作用を説明する。
図15に示すイニシャル動作および図16に示す位置制御動作は、前記マイコン205のROMに記憶されたプログラムによって行われる。
図15において、電源オン時には、スタックトレイ昇降装置のイニシャル動作が行われる。
イニシャル動作が開始されると、ステップST1において、上縁位置センサ203がONか否か判断する。ノー(N)の場合(例えば、図17Aに示す状態の場合)、ステップST2に移る。
ステップST2において、スタックトレイTをわずかに下降させる。そして、前記ステップST1に戻る。そして、ステップST1においてイエス(Y、すなわち、上縁位置センサ203がOFF)となるまで、ステップST1およびステップST2の動作を繰り返す。ステップST1においてイエス(Y)の場合(例えば、図17Bの実線で示す状態の場合は次のステップST3に移る。
ステップST3において、スタックトレイTを上昇させる。
次にステップST4において、上縁位置センサ203がOFFか否か判断する。ノー(N)の場合は前記ステップST3に戻る。イエス(Y)の場合は図17Aの状態である。このとき、イニシャル動作を終了する。
このイニシャル動作の終了時には、スタックトレイTのスタック面は、前記コンパイルトレイCおよび排出ローラ12に対して適切な高さに保持される。
上縁検出アーム204の上端がスタックトレイT上に突出した状態では、スタックトレイTへ排出したシートの後端が揃えられないからである。
次に、図16により、スタックトレイTのスタック面の位置制御動作のフローを説明する。
前記コンパイルトレイCからシート束SがスタックトレイTに排出される度に、上側排出ローラ11を下側排出ローラ12に向けて押し付けるために、前記揺動アーム13が下降する。このとき、前記上面位置センサ201および上面検出アーム202も下降する。そして、上面検出アーム201がスタックトレイTのスタック面に接した状態でぜシート束Sが排出される。
図18は、スタックトレイTにシート束Sが積載された状態で、次のシート束SがコンパイルトレイCからスタックトレイTのスタック面排出される状態を示す図である。
前記上面検出アーム202が下降した時には、その下端はシート束S上面(スタック面)に接触して図18の実線位置に保持されている。この場合上面位置センサ201はONである。しかしこの状態で、次のシート束SがスタックトレイTに排出されてくると、前記上面検出アーム202は、図18において、前記実線位置から2点鎖線位置に移動する。このとき、上面位置センサ201は、ONからOFFとなる。
前記コンパイルトレイCのシート束SがスタックトレイTに排出されると、図16に示すスタック面の位置制御動作のフローが開始される。
図16において、スタック面の位置制御動作のフローが開始されると、ステップST11において、上面位置センサ201がOFFか否か判断する。イエス(Y)の場合(例えば図18の2点鎖線位置の場合)はステップST12に移る。
ステップST12において、上縁位置センサ203がONか否か判断する。ノー(N)の場合(例えば図19に示す場合)ステップST13に移る。
ステップST13においてスタックトレイTをわずかに下げる。次にステップST14に移る。
ステップST14において、上面位置センサ201がONか否か判断する。ノー(N)の場合は前記ステップST12に戻る。イエス(Y)の場合は、上縁位置センサ203がOFFの状態のまま上面位置センサがONになったことを意味する。この場合は、スタックトレイTの昇降制御を終了する。したがって、次のシート束SがスタックトレイTに搬入されるのを待つ為に、揺動アーム13を上昇させる。このとき、上面位置センサ201も上昇する。
前記ステップST12において、イエス(Y)の場合(例えば、上縁検出アーム204が図20の実線位置に有る場合)はステップST15に移る。
この場合はスタックトレイTが下降し過ぎたものとして、上縁位置センサ203がOFFとなるまでスタックトレイTを上昇させる。
すなわち、ステップST15において、スタックトレイTをわずかに上げる。次にステップST16に移る。
ステップST16において、上縁位置センサ203がOFFか否か判断する。ノー(N)の場合は前記ステップST15に移る。イエス(Y)の場合は、スタックトレイTの上昇により上縁検出アーム204が2点鎖線で示す状態となって上縁位置センサがOFFになったことを意味する。
この状態だと、シート押え部材28がシート束Sの上面を押さえるので、次に排出されるシート束Sによって、最上面のシートが押し出されるのが防止される。この場合は、スタック面が適切な高さに保持されたものとして、スタックトレイTの昇降制御を終了する。
前記ステップST11において、ノー(N)の場合はステップST17に移る。ステップST17において上縁位置センサ203がONか否か判断する。イエス(Y)の場合は例えば図21の状態である。この場合はスタックトレイTが下がり過ぎていることを意味する。この場合は前記ステップST15に移る。
そして、前記ステップST15,ステップST16により、上縁位置センサ203がOFFとなるまで、スタックトレイTを上昇させる。
前記ステップST17において、ノー(N)の場合は、例えば図22に示すようにシート束Sがアップカールしている状態の場合である。この場合は、スタック面が適切な高さに保持されたものとして、スタックトレイTの昇降制御を終了する。
次に図23,24によりシート処理装置Uの実施例3について説明する。
この実施例3はシート押さえ部材の構成およびそれを作動させるシート押さえ作動部材の構成が前記実施例1と相違している。
本実施例の要部を示す図23は、前記実施例1の図1のシート排出口20の周辺部を拡大図示した実施例1の図8Aに相当する図面である。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図23において、シート押さえ部材71は板状の柔軟な弾性部材から形成されており、その基端部(図23で左端部)はスタックトレイTの基端(左端)よりも左方に配置され、その先端部(右端部)はスタックトレイT上に載置されたシート束S上面に接触可能な位置に配置されている。このシート押さえ部材71はその左右方向中間部の側面に突起状の被ガイド部材71aを有している。
前記スタックトレイTの基端側(左端側)から離れた位置に配置された揺動レバー72は、その下端部72aがシート処理装置Uのフレーム(図示せず)に回転自在に支持されている。この揺動レバー72の上下方向の中間部72bには前記シート押さえ部材71の基端部が回転可能に連結されている。
前記揺動レバー72の上端部はソレノイド73によって往復動するロッド74の先端部に回転自在且つ一定の距離範囲で相対移動可能な遊びを持って連結されている。なお、前記ロッド74はソレノイド73が非作動のときにはソレノイド73内部のバネ(図示せず)によりスタックトレイT側に前進した位置に保持され、ソレノイド73が作動したとき(電磁石に通電されたとき)に電磁力によりスタックトレイTから後退するように構成されている。
したがって、前記ソレノイド73によってロッド74が往復動したときには前記揺動レバー72はその下端部を中心に揺動し、そのとき、揺動レバー72の上下方向中間部すなわちシート押さえ部材71との連結部は前記スタックトレイTの基端側に対して進退移動するようになっている。
すなわち、前記揺動レバー72は前記シート押さえ部材71の基端部をスタックトレイTの基端部(左端部)に対して進退移動させる進退移動部材としての機能を有している。
シート処理装置Uのフレームに支持されたガイド部材76は無端状のガイド溝76a有しており、このガイド溝76aに前記被ガイド部材71aが嵌合しており、被ガイド部材71aはガイド溝76aに案内されて時計方向に回動するようになっている。前記ガイド部材76のガイド溝76aは、前記シート押さえ部材71の基端部の前進時にシート押さえ部材71の先端部(図23で右端部)がスタックトレイT上のシート束S上面から離れた上方位置に保持され、前記基端部の後退時にシート押さえ部材71の先端部がスタックトレイT上のシート束S上面に接触する位置に保持される形状を有している。そして、前記ロッド74が最も後退(左側に移動)した状態では前記シート押さえ部材71の先端部は前記シート束S上面に接触した位置に保持されるようになっている。
すなわち、ソレイド73がオフになってソレノイド73内部のバネによりロッド74がスタックトレイT側に前進するときシート押さえ部材71の先端部(右端部)はスタックトレイT上のシート束S上面から離れた状態で右方に移動し、ロッド74がスタックトレイTに対して後退(左方に移動)するときシート押さえ部材71の先端部(右端部)はスタックトレイT上のシート束S上面に接触しながら左方に移動するように構成されている。
前記符号72〜76等で示された要素からこの実施例3のシート押さえ作動部材(72〜76)が構成されている。
(実施例3の作用)
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例3の作用を説明する。
図24Aは、ソレノイド73がオフの状態、すなわち、ソレノイド73内部のバネによりロッド74がスタックトレイT側(右側)に最も突出した状態を示している。この状態では、スタックトレイT上に載置されたシート束Sの上面にシート押さえ部材71の先端部が接触し、シート束S上面を押圧している。
この図24Aの状態でスタックトレイTに次のシート束Sが排出されると、図24Bのようになる。この新しく排出されるシート束Sによって、既にスタックトレイT上に載置されていたシート束Sの最上面のシートSiは、外方(右方)押されるが、前記シート押さえ部材71の先端部によって押圧されているため、外方へは移動しない。
図24Bのように、新しいシート束Sの排出が終了すると、スタックトレイTを下降させると共に、前記ソレノイド73を作動させて前記ロッド74を後退させる。このとき、前記揺動レバー72の前記シート押さえ部材71との連結部(すなわち、揺動レバー72の中間部)72bはスタックトレイTから後退する。このとき、図24Cに示すように、シート押さえ部材71の先端部(右端部)は左方に引き抜かれる。次に、ソレノイド73をオフにすると、シート押さえ部材71の先端部はスタックトレイT上のシート束S上面から離れた状態で前進(右方に移動)し、再び前記図24Aの状態になる。
図25は本発明のシート処理装置Uの実施例4の要部の縦断面図である。図26は同実施例4のシート排出部分の上面図で、図26Aは前記図25の矢印XXVIAから見た図、図26Bは前記図26Aに示すスタックトレイの基端部(内端部)の詳細説明図である。図27は前記図25の矢印XXVIIから見た図である。図28は前記図27の要部の斜視図である。図29は同実施例4の作用説明図で、図29Aはシート束をスタックトレイに排出するときの状態の説明図、図29Bはシート束をスタックトレイに排出した後の状態の説明図である。
図25において、シート処理装置Uは複写機本体(図示せず)と接続する面(シート処理装置の図25で左側面)に、複写機で複写されたシートSiを搬入するシート搬入口101が配置されている。このシート搬入口101には搬送ローラ102が配置されている。搬送ローラ102に接続するシート搬入路103の終端(図25中、右端)には搬入路終端ローラ104が配置されている。
前記シート搬入口101から搬入されたシートSiは前記搬入路終端ローラ104からコンパイルトレイCに搬入される。
コンパイルトレイCは、外方(図25で右方)に行くに従って上昇するように傾斜して配置されている。このコンパイルトレイCには前後方向のシート揃えを行うための前後一対のタンパ105が設けられ、コンパイルトレイCの左端は、シート左端位置決め部106として構成されている。また、このコンパイルトレイCの左端側にはステ−プラ107が配置されている。
ステ−プラ10はカム108が回転したときステープル針により、コンパイルトレイCに収容されたシートをステープルする(綴じる)ように構成されている。
コンパイルトレイCの右端にはシート排出装置109が設けられている。シート束排出装置109は、上下一対のシート排出ローラ111及び112を有している。上側排出ローラ111を支持する揺動アーム113は、引っ張りバネ114により下方に付勢されて(図25の2点鎖線で示す位置に保持されて)いるが、必要なときにはソレノイド116により上方位置(図25の実線位置参照)に保持されるようになっている。
シート処理装置Uの右側壁には、前記上側排出ローラ111および下側シート排出ローラ112に隣接してシート排出口120が形成されている。そして、シート排出口120の外側にはスタックトレイTが配置されている。
コンパイルトレイCのシートSi又はシート束SをスタックトレイTに排出するときには上側排出ローラ111は下方に降下した位置(下側排出ローラ112に向けて押圧される位置)において回転自由な状態に保持される。また、下側排出ローラ112はコンパイルトレイC内のシートSi又はシート束SをスタックトレイTに排出するときには時計方向に回転駆動されるようになっている。
さらに、前記上側排出ローラ111はコンパイルトレイC内に順次搬入されるシートの左端を揃えるため、前記下方に降下した位置(図25の2点鎖線位置参照)において時計方向に回転駆動されるようになっている。このような、上側排出ローラ111の回転自由な状態と回転駆動される状態とはクラッチ(図示せず)のオン、オフにより切り換えることができる。
図25,26,27において、前記下側排出ローラ112は排出ローラ回転軸121に前後に離れて2個固着されており、排出ローラ回転軸121はシート処理装置Uのフレームに(図示せず)より回転自在に支持されている。排出ローラ回転軸121に固着された歯車122(図26A参照)は、シート排出用モータ123の出力軸に固着された歯車124と噛み合っている。したがって、前記シート排出用モータ123が回転駆動されたときに、前記下側排出ローラ112が回転してコンパイルトレイCのシートはスタックトレイTに排出されるように構成されている。
図26,27において、前記排出ローラ回転軸121には、2個のパドル126がベアリング(図示せず)により回転自在に支持されている。パドル126は、ホイール(円筒部材)127とこのホイール127に支持された柔軟な板状のシート押さえ部材128とを有している。
図29において、シート押さえ部材128は中心に配置されたシート押さえ中心部材128aとこのシート押さえ中心部材の基端部分の両外側に接着されたシート押さえ外側部材128bとを有している。前記シート押さえ外側部材128bは低摩擦材により構成されている。
図26,29から分かるように、排出ローラ回転軸121上で回転自在な前記パドル126のホイール127と一体的にプーリ129が固着されている。また、前記パドル126を回転駆動するためのパドル駆動モータ131(図26A参照)の出力軸には駆動歯車132が装着されている。前記駆動歯車132に噛み合う被駆動歯車133と一体的に回転する回転軸134には一対のプーリ136(図26A参照)が固着されている。
図26Aから分かるように、前記プーリ136,136と129,129との間にはベルト137,137が掛けられている。
したがって、前記排出ローラ回転軸121にベアリング(図示せず)を介して回転自在に支持された前記パドル126は、前記パドル駆動モータ131によって排出ローラ回転軸121上で回転駆動されるようになっている。
前記符号127,129〜137等で示された要素から本実施例4のシート押さえ作動部材(127,129〜137)が構成されている。
図26から分かるように、スタックトレイTは、シート載置部材141とその前後方向(X軸方向)両側に配置された側壁142,142を有している。前記スタックトレイTの前後両端部(X軸方向両端部)の側壁142,142の左端(Y方向端部)には被ガイド部142aが設けられている。
シート載置部材141の左端部(矢印Y側端部)上面には左端壁(シート内端支持面)143が設けられている。この左端壁143はスタックトレイTのシート載置端面(シートの左端が当接して位置決めされる面)を形成している。
図26Bから分かるように前記左端壁143は、中央部、前側部分、及び後側部分の一部がそれぞれ切除されており、前端部左端壁143a及び後端部左端壁143bと、前記下側排出ローラ112及びパドル126の下方に配置されたローラ下方前側左端壁143c並びにローラ下方後側左端壁143dとに分離して形成されている。また、前記左端壁143の切除部の下側のシート載置部材141も切除されている。
すなわち、スタックトレイTの左端壁143及びシート載置部材141左端部は図26Bに示すように、前後方向(X軸方向)の前記中央部、前側部分、及び後側部分の一部が切除されて、その切除部分には後述のトレイ昇降用ベルト163,163及びシート内端支持部材156が配置されるようになっている。
図25,27,28から分かるように、前記下側排出ローラ112の回転軸(排出ローラ回転軸)121の下方位置において、前記スタックトレイTを支持するためのトレイ支持部Dが配置されている。このトレイ支持部Dは、両端部がシート処理装置Uのフレーム(図示せず)により回転自在に保持された前後方向(X軸方向)に延びるベルト駆動軸145を有している。ベルト駆動軸145の後端部(−X側端部、図27参照)には被駆動ギヤ146(図27参照)が固着され、被駆動ギヤ146はベルト駆動モータ147の出力軸に固着された駆動ギヤ148と噛み合っている。
前記トレイ支持部Dは、前後方向(X軸方向)に離れて配置された一対のトレイ支持ブラケット151,151を有している。この一対のトレイ支持ブラケット151,151は、略三角形に形成されておりその頂点部は、ベアリングを介して前記ベルト駆動軸145に回転自在に支持されている。
トレイ支持ブラケット151は、側面形状が略三角形で、三角形の下方の左側部には左方に突出する角度調整部151a(図25,28参照)が設けられている。この角度調整部151aには、円弧状の被ガイド溝151bが形成されている。この円弧状の被ガイド溝151bは、シート処理装置Uのフレーム(図示せず)に固定されたガイド軸152と係合している。
したがって、トレイ支持ブラケット151は前記ベルト駆動軸145の回りに自由に回動可能であり、その回動時に前記被ガイド151bは前記ガイド軸152にガイドされる。そして、トレイ支持ブラケット151は適当な回動位置において、図示しない適当な固定部材により固定可能に構成されている。前記図示しない固定部材としては、例えばガイド軸152外周部にネジを形成しそのねじに装着された一対のナットにより前記角度調整部151aを両側から挟み付ける構成を採用することができる。
前記各トレイ支持ブラケット151,151の内側面には、それぞれガイド筒153,153(図26,27,28参照)が固着されている。
ガイド筒153は、スタックトレイTの側壁142の基端側部分に設けられた被ガイド部142a(図26参照)を上下方向にガイドする部品である。被ガイド部142aを上下動可能状態に保持するために、ガイド筒153にはガイド溝153aが形成されている。ガイド筒153は、ガイド溝153aの開口側が外方向き(−Y軸方向)の状態で、トレイ支持ブラケット151の内側側面に固着されている。
前後一対のトレイ支持ブラケット151,151のそれぞれの内側面に固着されたガイド筒153,153は、上下の位置において連結板154,154により相互に連結される。この連結は、ガイド筒153の開口側の外壁面において前記被ガイド部142aの上下動の妨げにならないように、開口部を塞がない位置においてされる。
上下2枚の連結板154,154の前後方向中間部は上下に延びる支持板155により連結されている。この支持板155には、シート内端支持部材156が固着されており、その外側面(図26Bで右側面)156aはシート内端支持面を形成している。前記支持板155およびシート内端支持部材156は図26BでT字形に配置されている。そして、図26Bから分かるように、シート内端支持部材156は、スタックトレイTの前側左端壁143cと後側左端壁143dとの間の凹部(切除部)に配置されている。このシート内端支持部材156の右側面(シート内端支持面)156aは、スタックトレイTに収容されたシートの左端(後端)を支持する機能を有している。
図28において前記ベルト駆動軸145には、2個の前記トレイ支持ブラケット151,151間において、2個のベルト支持ローラ158,158が固着されている。また、前記トレイ支持ブラケット151の略三角形の下方の一端部には、ベアリングを介してベルト回転軸161が回転自在に支持されている。このベルト回転軸161には2個のベルト支持ローラ162,162が固着されている。これらベルト支持ローラ158および162は、上下に対向する位置とされ、上下のベルト支持ローラ158,162間にはベルト163が掛けられる。ベルト163の前記ベルト支持ローラ158,162との接触面は高摩擦抵抗を有するように、ベルト163の横方向(X軸方向)に多数の細かい溝を形成している。
前記一対のベルト163は前記スタックトレイTに連結されており、ベルト163の移動に伴って上下に移動するようになっている。前記連結構造は図示されていないが、ネジ、接着等の従来公知の固着手段を用いて直接又は仲介連結部材を介して間接的に固定することができる。
前記ガイド筒153によってガイドされ、ベルト163によって上下動されるスタックトレイTは、スタックトレイTに排出されるシートの数に応じて下降する。そして、排出されるシートが載置される面(すなわち、スタック面)の位置が常に排出ローラから一定の高さとなるように、ベルト駆動モータ147が制御される。
なお、スタック高さ検知センサを設け、これによりスタックされたシートの上面(スタック面)の位置を検出し、スタックトレイTにシートが排出された際、前記スタック面が下側排出ローラ112に対して一定となるように、ベルト駆動モータ147を制御することも可能である。
(実施例4の作用)
コンパイルトレイCでのシート揃え処理が完了したシート束Sは、シート処理装置UからスタックトレイTへ排出される。この排出は、揺動アーム113を下降させ、シートSi又はシート束Sを上下方向から排出ローラ111および112で挟み、排出用モータ123の駆動により、下側排出ローラ12を回転させて行う。
シート処理装置Uから排出されたシート束Sは、スタックトレイT上へ載置される。この載置に伴い、スタック面(スタックされたシートの上面)と下側排出ローラ112との上下方向の距離を一定にするため、スタックトレイTを下方へ移動させる。この移動距離は、新たに排出されたシートSiの枚数と紙厚とにより定まるシート束Sの厚さに応じた所定の距離であり、ベルト駆動モータ147を駆動し、ギヤ148,146、ベルト駆動軸145およびベルト163を回転させて行う。ベルト163,163の回転は、ベルト163に固定されたスタックトレイTを移動させる。
前記のシート束Sが排出されるたびにスタックトレイTの下方への位置移動およびパドル126によるシート束Sの押圧動作が行われる。
図29Aに示すように、スタックトレイTに新たにシート束Sが排出される場合、すでに排出されているシート束Sの最上面のシートSiはシート押さえ部材128の表面摩擦係数の高いシート押さえ中心部材128aにより押圧されている。したがって既にスタックトレイTに排出されているシート束Sの最上面のシートSiは、新たに排出されるシート束Sによって外方に押されても、外方に移動しない。
スタックトレイTに新たに排出されるシート束Sの排出完了直前に、前記パドル駆動モータ131が回転してパドル126を回転させる。このとき、シート押さえ部材128も回転し、この回転により柔軟構造のシート押え部材128は、新たに排出されたシート束Sの最下部のシートSiと前回排出のシート束Sの最上部のシートSiとの間から左方(Y方向)にすり抜ける。このすり抜け時に、シートSiは左方に引っ張られるがその左端部はシート内端支持面156の右側面に当接して、シートSiの移動が防止される。
図29Bにおいて、回転したシート押さえ外側部材128bは排出が完了せずに下側排出ローラ112上に残っているシートSiの上面を押し下げる。このときには、前記低摩擦材により構成されたシート押さえ外側部材128bが前記シートSi上面を押し下げる。シート押さえ外側部材128b表面の摩擦係数は低いので、前記押し下げるシートSiを摩擦力によって引っ張るようなことはない。
このようにして、前記新たに排出されたシート束Sの全てのシートSiはスタックトレイT上に排出される。
この後、前記パドル駆動モータ131は停止し、前記シート押さえ部材28は図29Aの位置に保持される。
前記パドル126の回転と共に、スタックトレイTが下方へ移動される。このスタックトレイTの下方への移動は、シート載置部材141の面に対して垂直方向に行われる。また、スタックトレイTのシート載置部材141とシートの左端と当接するシート内端支持面156の側面とは、直角に構成されている。このため、厚みの大きいシート束Sを複数回排出しても、スタックトレイTにスタックされたシートiの左端に不揃いが発生しない。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
(H01)スタックトレイTの上下移動はベルト66,163を用いる代わりにピニオン・ラック等の機械式とすることも可能である。
(H02)実施例4において、スタックトレイTの上下移動の際のガイドは、ガイド溝153aと被ガイド部142aとを用いる代わりに、ガイドロッドとスライダを用いることも可能である。
(H03)ステープラ7,107は、針打ち出し部と針受け台とに完全に分割してそれらの間をシートが通過できるように構成することが可能である。この場合、ステ−プラ7,107よりも左側のシート通路の複数の位置にシートストッパを設けて、各々の位置でシート束に対して中閉じを行えるように構成することが可能である。その場合、ステープルしたシート束をステープラ7,107下方に配置した中折り装置に搬送して中折りできるように構成することが可能である。
図1は本発明のシート処理装置Uの実施例1の要部の縦断面図である。 図2は同実施例1のシート排出ローラの従動ローラの説明図である。 図3は同実施例1のシート排出ローラの駆動ローラの説明図で、図3Aは前記図1の矢印IIIAから見た図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見た図である。 図4は前記図3の要部であるスタックトレイ支持基板の斜視図である。 図5はスタックトレイ支持基板に対するスタックトレイの支持構造の説明図で、図5Aは平面図、図5Bは前記図5AのVB−VB線断面図である。 図6はトレイ連結部材の説明図である。 図7も前記図5と同様にスタックトレイ支持基板に対するスタックトレイの支持構造の説明図で、図7Aは前記図1の矢印VIIAから見た図、図7Bは前記図7AのVIIB−VIIB線断面図である。 図8は同実施例1の作用説明図で、図8Aはシート束をスタックトレイに排出するときの状態の説明図、図8B,8Cはシート束をスタックトレイに排出した後の状態の説明図である。 図9は本発明の実施例2の比較例の説明図である。 図10は前記図9に示す比較例の問題点の説明図である。 図11は本発明の実施例2の他の比較例の説明図である。 図12は本発明の実施例2のシート処理装置全体説明図で、図12Aは同実施例2の要部の縦断面図、図12Bは前記図12AのXIIB−XIIB線から見た図で上面位置センサの説明図ある。 図13は同実施例2の上縁位置センサの説明図で、図13Aは前記図12の↑矢印XIIIAから見た図、図13Bは前記図13Aの矢印XIIIB−XIIIB断面図である。 図14はススタックトレイの昇降制御装置の説明図である。 図15は前記図14に示す昇降制御装置のイニシャル動作のフローを示す図である。 図16は前記図14に示す昇降制御装置のスタック面位置制御動作のフローを示す図である。 図17は同実施例2の要部拡大説明図であり、図17AはスタックトレイTが適切な位置に有る状態を示す図、図17BはスタックトレイTが下がり過ぎた状態を示す図である。 図18は同実施例2の要部拡大説明図であり、スタックトレイTにシート束Sが積載された状態を示す図で、図18の実線で示す上面検出アーム202は、新たにスタックトレイTに排出されたシート束Sにより2点鎖線位置に移動し、このとき上面位置センサ201はONからOFFとなることを示す図である。 図19は同実施例2の作用説明図で、2点鎖線位置に示す上面検出アーム202が新たにスタックトレイTに排出されたシート束Sに実線位置に移動した状態を示す図である。 図20は同実施例2の作用説明図で、ダウンカールしたシート束Sが積載されたトレイでは2点鎖線位置に示す上面検出アーム202が新たにスタックトレイTに排出されたシート束Sにより実線位置に移動した状態を示す図である。 図21は同実施例2の作用説明図で、スタック面が下がり過ぎた状態を示す図である。 図22は同実施例2の作用説明図で、アップカールしたシート束Sがスタックされた場合のスタック面が適切な高さに保持された状態を示す図である。 図23は本発明のシート処理装置Uの実施例3のシート押え機構部の構成を示した側面図である。 図24は同実施例3のシート押えの動作を説明するための図であり、図24Aは新たなシート束がスタックトレイ上へ排出完了、図24Bはシート押えのシート間から抜き取り完了、図24Cは次回のシート束排出準備完了の、各時点におけるシート押えの状態を示す続面図である。 図25は本発明のシート処理装置Uの実施例4の要部の縦断面図である。 図26は同実施例4のシート排出部分の上面図で、図26Aは前記図25の矢印XXVIAから見た図、図26Bは前記図26Aに示すスタックトレイの基端部(内端部)の詳細説明図である。 図27は前記図25の矢印XXVIIから見た図である。 図28は前記図27の要部の斜視図である。 図29は同実施例4の作用説明図で、図29Aはシート束をスタックトレイに排出するときの状態の説明図、図29Bはシート束をスタックトレイに排出した後の状態の説明図である。 図30は従来技術の説明図である。 図31は従来技術の説明図である。 図32は従来技術の説明図である。 図33は従来技術の説明図である。
符号の説明
C…コンパイルトレイ、S…シート束、Si…シート、T…スタックトレイ、U…シート処理装置、
12…排出ローラ、21…回転軸、27…円筒部材、28,71…シート押さえ部材、(27,29〜37)…シート押さえ作動部材、41…シート載置面、66,156a…シート内端支持面、71a…被ガイド部材、76…ガイド部材、76a…ガイド溝、(72〜76)…シート押さえ作動部材。

Claims (4)

  1. 搬入されるシートを重ねて収容するコンパイルトレイと、このコンパイルトレイでコンパイルされた複数のシートから構成されるシート束が排出されるスタックトレイと、前記シート束をスタックトレイに排出する排出ローラとを備えたシート処理装置において、下記の構成要件(Y01)〜(Y04)を備えたことを特徴とするシート処理装置、
    (Y01)前記排出ローラの軸の下方に隣接して配置され且つ前記排出ローラの軸と平行な回動軸回りに回動可能に支持されたスタックトレイ支持基板、
    (Y02)前記スタックトレイ支持基板に設けた中央壁であって前記スタックトレイ支持基板の回動時に、上端部が前記排出ローラに隣接して配置され且つ下端部が前記上端部のほぼ鉛直方向下方に配置される鉛直姿勢と前記下端部がシート処理装置のフレームから離れる方向に回動した傾斜姿勢との間で回動する前記中央壁、
    (Y03)前記排出ローラから排出されるシート束の下面を支持するシート載置部材を有し、前記スタックトレイ支持基板により前記スタックトレイ支持基板の中央壁に沿って昇降可能に支持されたスタックトレイ、
    (Y04)前記スタックトレイに載置されたシートの内端を支持し且つ前記中央壁に沿って配置されたシート内端支持面。
  2. 下記の構成要件(Y05)を備えた請求項1記載のシート処理装置、
    (Y05)前記回動軸回りの前記スタックトレイ支持基板の回動位置を固定可能な回動位置固定部材であって、前記中央壁が所定の傾斜姿勢の時にスタックトレイ支持基板の回動位置を固定可能な前記回動位置固定部材。
  3. 下記の構成要件(Y06)を備えた請求項1または2記載のシート処理装置、
    (Y06)前記昇降方向にほぼ垂直な上面を有する前記シート載置部材。
  4. 下記の構成要件(Y07),(Y08)を備えた請求項1ないし3のいずれか記載のシート処理装置、
    (Y07)軸方向に間隔を開けて複数配置された前記排出ローラ、
    (Y08)前記複数の各排出ローラの間の空間に突出する複数の上端突出部を有する前記中央壁。
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