JP3477845B2 - シート処理装置 - Google Patents

シート処理装置

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JP3477845B2
JP3477845B2 JP24969894A JP24969894A JP3477845B2 JP 3477845 B2 JP3477845 B2 JP 3477845B2 JP 24969894 A JP24969894 A JP 24969894A JP 24969894 A JP24969894 A JP 24969894A JP 3477845 B2 JP3477845 B2 JP 3477845B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やプリンタ等の
画像記録装置から排出されるシートを揃える編集機能及
び揃えられたシートを積載するスタックトレイを有する
シート処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシート処理装置として、従来、
下記(J01)の技術が知られている。 (J01)(特開平2−233457号公報等に記載の技
術) このような公報に記載された技術において、複数のシー
トをコンパイルした状態(複数のシートが重ねられてセ
ットになった状態、すなわち、シート束Sの状態)で綴
じずにスタックトレイTに排出する場合、図30に示す
ように、前に排出したシート束Sの最上面に配置された
シートS1が押し出されて揃いが悪くなる。また、図3
1Aに示すように、排出ローラ01の外周面と鉛直な積
載端面(スタックトレイTの基端側内面)Taとの水平
方向の距離をL1とした場合、排出ローラ01から排出
された直後の位置では、排出されたシート束Sとスタッ
クされているシート束Sとの間に位置ずれ量L2が発生
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記位置ずれ量L2が
発生する場合、図31Bに示すようにシート束Sがスタ
ック面02に落下してから、図31Cに示すように積載
端面Taに当たって止まるまでにはシート束Sが約L2移
動する必要がある。この移動時に上のシート束Sの各シ
ート間の摩擦係数の方が、上下のシート束S間の摩擦係
数よりも小さいため、上のシート束Sの一番下のシート
が移動せず、それよりも上に有るシートがくさび状にず
れた状態で積載される場合が生じる。
【0004】また、図32Aに示すように、コンパイル
トレイCに排出されたシートは、その先端が高い位置に
保持される場合には、コンパイルトレイC端面に向かっ
て滑り落ち、コンパイルトレイC端面に揃えられる。し
かしながら、図32Bに示すようにコンパイルトレイC
に排出されたシートの先端の位置が下がると、シートが
滑り難くなり、コンパイルトレイC端面にシートが揃え
られなくなるという問題点が生じる。
【0005】この問題点の対策として図33Aに示すよ
うに、スタックトレイTの角度をコンパイルトレイと同
一にするとともに、スタック面(スタックトレイTに排
出されるシートが載置される面)とコンパイルトレイC
のシート載置面の傾斜を同一にし、さらに、前記コンパ
イルトレイのシート載置面、排出ロール、およびスタッ
ク面を面一に配置することが考えられる。しかしなが
ら、前記コンパイルトレイCのシート載置面、排出ロー
ル01、およびスタック面の配置を図33Aに示すよう
に設定すると、図33Bに示すような問題点が生じる。
すなわち、スタックトレイTに既に排出されたシートの
後端が、カール等により浮き上がった場合、次に進入し
てくるシート先端と干渉しシート揃えが悪くなるという
問題点があった。
【0006】また、シート束Sを連続して多数スタック
トレイTに排出する場合、コンパイルトレイCのシート
載置面の高さに、スタックトレイT上のシート載置面の
高さ(すなわち、スタックトレイ上の一番上のシート面
の高さ)が合うように、スタックトレイTを下降させる
必要がある。スタックトレイTを下降させる方法とし
て、スタックトレイTに排出されたシートの枚数に応じ
て下降させる方法が考えられる。しかしながら、その方
法では、スタックトレイTに排出されるシートの枚数が
多くなるにつれて、スタックトレイT上のシート載置面
の実際の高さが目標値からずれる傾向がある。また、ス
タックトレイTをそのシート載置面がコンパイルトレイ
Cの高さに合うように降下させる方法として、スタック
トレイT上のシート載置面の高さをセンサにより検出し
て、一定高さとなるように下降させる方法がある。この
場合、ダウンカールまたはアップカールしているシート
の場合は、スタックトレイT上のシート載置面を適切な
高さに保持することが難しい。
【0007】本発明は、前述の事情に鑑み、下記(O0
1)の記載内容を主な課題とする。また、本発明は下記
(O02)の記載内容を第2の課題とする。 (O01)シート処理装置のスタックトレイへのシート束
の排出時のシートの位置ずれを少なくして、シート揃え
を良くすること。 (O02)コンパイルトレイからシートまたはシート束が
排出されるスタックトレイ上のシート載置面の高さを適
切な高さに保持すること。
【0008】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。ま
た、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0009】(第1発明) 前記課題を解決するために、本出願の第1発明のシート
処理装置(U)は、搬入されるシート(Si)を重ねて
収容するコンパイルトレイ(C)と、このコンパイルト
レイ(C)でコンパイルされた複数のシート(Si)か
ら構成されるシート束(S)が排出されるスタックトレ
イ(T)と、前記スタックトレイ(T)の基端側に設け
られ且つ前記スタックトレイ(T)に排出されたシート
束の端部が当接するシート内端支持面(66;156
a)と、前記シート束(S)をコンパイルトレイ(C)
からスタックトレイ(T)に排出する排出ローラ(1
2,112)とを備えたシート処理装置(U)におい
て、下記の要件を備えたことを特徴とする、 (Y01)前記スタックトレイ(T)にシート束(S)
が排出されるときに前記スタックトレイ(T)上にすで
に排出された最上部シート(Si)の上面を押さえて、
前記最上部シート(Si)がその上に排出されるシート
束(S)によって移動するのを防止する薄板状の弾性材
料から形成されたシート押さえ部材(28,71,12
8)、 (Y02)前記シート束(S)が前記スタックトレイ
(T)へ排出されたときに前記シート押さえ部材の上側
に接触するシートを前記シート内端支持面に当接させな
がら前記シート押さえ部材(28,71,128)の先
端を前記スタックトレイ(T)基端側に引き抜いて排出
直後のシート束(S)の上面に移動させるシート押さえ
作動部材(27,29〜37;72〜76;127,1
29〜137)。
【0010】(第2発明)また、本出願の第2発明のシ
ート処理装置(U)は、前記第1発明のシート処理装置
(U)において、下記の要件を備えたことを特徴とす
る、(Y03) 前記シート押さえ作動部材(27,29
〜37;127,129〜137)は、前記排出ローラ
(12,112)の回転軸(21,121)の外周面に
回転可能に支持された前記排出ローラ(12,112)
の半径以下の半径を有し且つ前記シート押さえ部材(2
8,128)の基端部が固定された円筒部材(27,1
27)により構成されたこと。
【0011】(第3発明)また、本出願の第3発明のシ
ート処理装置(U)は、前記第1発明のシート処理装置
(U)において、下記の要件を備えたことを特徴とす
る、(Y04) 前記シート押さえ部材(71)はその側
面に被ガイド部材(71a)を有すること、(Y05)
前記シート押さえ作動部材(72〜76)は、前記スタ
ックトレイ(T)の基端側から離れた位置に配置され且
つシート押さえ部材(71)の基端部を前記スタックト
レイ(T)の基端側に向けて進退移動させる進退移動部
材(72)と、前記被ガイド部材(71a)に係合する
無端状のガイド溝(76a)を有するガイド部材(7
6)とを有すること、(Y06) 前記ガイド部材(7
6)のガイド溝(76a)は、前記シート押さえ部材
(71)の基端部の前進時にシート押さえ部材(71)
の先端部がスタックトレイ(T)上のシート(Si)上
面から離れた上方位置に保持され、前記基端部の後退時
にシート押さえ部材(71)の先端部がスタックトレイ
(T)上のシート(Si)上面に接触する位置に保持さ
れるように、前記被ガイド部材(71a)をガイドする
形状を有すること。
【0012】(第4発明) また、本出願の第4発明のシート処理装置は、前記第1
〜第3発明のシート処理装置において下記の要件を備え
たことを特徴とする、 (Y07) スタックトレイ(T)のシート束(S)の後
端から所定距離前方の上面位置が上面設定位置より上か
下かを検出する上面位置センサ(201)、 (Y08) 前記スタックトレイ(T)のシート束(S)
後端の上縁位置が上縁設定位置より上か下かを検出する
上縁位置センサ(203)、 (Y09)前記上面位置が上面設定位置よりも高いときに
前記スタックトレイ(T)を下降させ、且つ前記上縁位
置が上縁設定位置よりも低いときにスタックトレイ
(T)を上昇させるスタックトレイ昇降制御装置。
【0013】(本発明の実施態様1) 本発明の実施態様1は、前記第1ないし第4発明のいず
れかのシート処理装置(U)において下記の要件(Y01
1)を備えたことを特徴とする、 (Y011) 前記スタックトレイ(T)に載置されたシー
ト(Si)の内端を支持するシート内端支持面(シート
載置端面)(66,156a)及び前記スタックトレイ
(T)の昇降方向が前記シート載置部材(41,14
1)の上面にほぼ垂直な方向に設定されていること。
【0014】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。 (第1発明の作用) 前述の特徴を備えた本出願の第1発明のシート処理装置
(U)では、シート処理装置(U)に搬入されるシート
(Si)はコンパイルトレイ(C)に重ねて収容され
る。このコンパイルトレイ(C)でコンパイルされた複
数のシート(Si)から構成されるシート束(S)は、
排出ローラ(12,112)によりコンパイルトレイ
(C)からスタックトレイ(T)に排出される。前記ス
タックトレイ(T)にシート束(S)が排出されると
き、シート押さえ部材(28,71,128)の先端
は、前記スタックトレイ(T)上にすでに排出された最
上部シート(Si)の上面を押さえて、前記最上部シー
ト(Si)がその上に排出されるシート束(S)によっ
て移動するのを防止する。シート押さえ作動部材(2
7,29〜37;72〜76;127,129〜13
7)は、前記シート束(S)が前記スタックトレイ
(T)へ排出されたときに前記シート押さえ部材の上側
に接触するシートを前記シート内端支持面に当接させな
がら前記シート押さえ部材(28,71,128)の先
端を前記スタックトレイ(T)基端側に引き抜いて排出
直後のシート束(S)の上面に移動させる。このため、
シート押さえ部材(28,71,128)は常にスタッ
クトレイ(T)の最上部のシート(Si)の上面を押さ
えて、最上部シート(Si)が次にスタックトレイ
(T)に排出されるシート束(S)によって移動するの
を防止する。前記シート押さえ部材(28,71,12
8)の先端を前記スタックトレイ(T)基端側に引き抜
いたときに、前記シート押さえ部材(28,71,12
8)の下側のシート束(S)の最上部のシート(Si)
および上側のシート束の下端のシート(Si)が前記ス
タックトレイ(T)の基端側に移動する力を受けるが、
前記基端側のシート端部(シート内端部)はシート内端
支持面(66;156a)に当接するため、シート端部
が乱れることがない。
【0015】(第2発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第2発明のシート処理装置(U)では、前記シー
ト押さえ作動部材(27,29〜37;127,129
〜137)は、前記排出ローラ(12,112)の回転
軸(21,121)の外周面に回転可能に支持された前
記排出ローラ(12,112)の半径以下の半径を有す
る円筒部材(27,127)により構成されている。前
記円筒部材(27,127)に基端部が固定された前記
シート押さえ部材(28,128)は前記排出ローラ
(12,112)の軸と同軸周りに回転する。このよう
な構成により他の要素の配置スペースを占領することな
く、シート押さえ部材(28,128)の配置スペース
を確保することができる。
【0016】(第3発明の作用)また、前述の特徴を備
えた本出願の第3発明のシート処理装置(U)では、前
記シート押さえ作動部材(72〜76)の進退移動部材
(72)は、前記スタックトレイ(T)の基端側から離
れた位置に配置され且つシート押さえ部材(71)の基
端部を前記スタックトレイ(T)の基端側に向けて進退
移動させる。また、このとき、シート押さえ作動部材
(72〜76)のガイド部材(76)は、前記シート押
さえ部材(71)の側面の前記被ガイド部材(71a)
をガイドする。シート押さえ部材(71)の基端部が前
進するときその先端部は、前記ガイド部材(76)によ
って、スタックトレイ(T)上のシート(Si)上面か
ら離れた上方位置に保持され、前記基端部の後退時には
シート押さえ部材(71)の先端部がスタックトレイ
(T)上のシート(Si)上面に接触する位置に保持さ
れる。前記シート押さえ部材(71)の先端部がスタッ
クトレイ(T)上のシート(Si)上面に接触する位置
に保持された状態で前記シート押さえ作動部材(72〜
76)を停止させると、シート押さえ部材(71)の先
端部はスタックトレイ(T)上のシート(Si)上面を
押さえた状態に保持されることになる。この状態で次の
シート束(S)をスタックトレイ(T)に排出すれば、
シート押さえ部材(71)はスタックトレイ(T)の最
上部のシート(Si)の上面を押さえているので、最上
部シート(Si)が次にスタックトレイ(T)に排出さ
れるシート束(S)によって移動するのを防止すること
ができる。
【0017】(第4発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第4発明のシート処理装置では、上面位置センサ
(201)は、スタックトレイ(T)のシート束(S)
の後端から所定距離前方の上面位置が上面設定位置より
上か下かを検出する。上縁位置センサ(203)は、前
記スタックトレイ(T)のシート束(S)後端の上縁位
置が上縁設定位置より上か下かを検出する。スタックト
レイ昇降制御装置は、前記上面位置が上面設定位置より
も高いときに前記スタックトレイ(T)を下降させ、且
つ前記上縁位置が上縁設定位置よりも低いときにスタッ
クトレイ(T)を上昇させる。
【0018】(本発明の実施態様1の作用)前記本発明
の実施態様1のシート処理装置(U)では、前記スタッ
クトレイ(T)に載置されたシート(Si)の内端を支
持するシート内端支持面(66,156a)及び前記ス
タックトレイ(T)の昇降方向が前記シート載置部材
(41,141)上面にほぼ垂直な方向に設定されてい
るので、スタックトレイ(T)に排出されるシート束
(S)の内端面は位置ずれすることなく、積み重ねられ
る。
【0019】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施例を
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、以後の説明の理解を容易にするために、
図面において互いに直交する矢印X,Y,Zの方向に直
交座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向を前
方、矢印Y方向を左方、 矢印Z方向を上方とする。こ
の場合、X方向(前方)と逆向き(−X方向すなわち、
反X方向)は後方、Y方向(左方)と逆向き(−Y方向
すなわち、反Y方向)は右方、Z方向(上方)と逆向き
(−Z方向すなわち、反Z方向)は下方となる。また、
前方(X方向)及び後方(−X方向)を含めて前後方向
又はX軸方向といい、左方(Y方向)及び右方(−Y方
向)を含めて左右方向又はY軸方向といい、上方(Z方
向)及び下方(−Z方向)を含めて上下方向又はZ軸方
向ということにする。さらに図中、「○」の中に「・」
が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味
し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表か
ら裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0020】(実施例1)図1は本発明のシート処理装
置Uの実施例1の要部の縦断面図である。図2は同実施
例1のシート排出ローラの上側排出ローラ11の説明図
である。図3は同実施例1のシート排出ローラの下側排
出ローラ12の説明図で、図3Aは前記図1の矢印III
Aから見た図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見
た図である。図4は前記図3の要部であるスタックトレ
イ支持基板Bの斜視図である。図5はスタックトレイ支
持基板Bに対するスタックトレイTの支持構造の説明図
で、図5Aは平面図、図5Bは前記図5AのVB−VB
線断面図である。図6はトレイ連結部材43の説明図で
ある。図7も前記図5と同様にスタックトレイ支持基板
に対するスタックトレイの支持構造の説明図で、図7A
は前記図1の矢印VIIAから見た図、図7Bは前記図7
AのVIIB−VIIB線断面図である。図8は同実施例1
の作用説明図で、図8Aはシート束をスタックトレイに
排出するときの状態の説明図、図8B,8Cはシート束
をスタックトレイに排出した後の状態の説明図である。
【0021】図1において、シート処理装置Uは複写機
本体(図示せず)と接続する面(シート処理装置の図1
で左側面)に、複写機で複写されたシートSiを搬入す
るシート搬入口1が配置されている。このシート搬入口
1には搬送ローラ2が配置されている。搬送ローラ2に
接続するシート搬入路3の終端(図1中、右端)には搬
入路終端ローラ4が配置されている。前記シート搬入口
1から搬入されたシートSiは前記搬入路終端ローラ4
からコンパイルトレイCに搬入される。コンパイルトレ
イCは、外方(図1で右方)に行くに従って上昇するよ
うに傾斜して配置されている。このコンパイルトレイC
には前後方向のシート揃えを行うための前後一対のタン
パ5が設けられ、コンパイルトレイCの左端は、シート
左端位置決め部6として構成されている。また、このコ
ンパイルトレイCの左端側にはステ−プラ7が配置され
ている。
【0022】ステ−プラ7はカム8が回転したときステ
ープル針により、コンパイルトレイCに収容されたシー
トをステープルする(綴じる)ように構成されている。
コンパイルトレイCの右端にはシート排出装置9が設け
られている。シート束排出装置9は、上下一対のシート
排出ローラ11及び12を有している。上側排出ローラ
11を支持する揺動アーム13は、引っ張りバネ13a
により下方に付勢されて(図1の2点鎖線で示す位置す
なわち、下側排出ローラ12に押し付けられる位置に保
持されて)いるが、必要なときには円板状のプレート1
4のピン14aにより上方位置(図1実線で示す位置)
に保持されるようになっている。次にこの構成について
図2により詳細に説明する。図2はシート排出ローラの
上側排出ローラ11の詳細説明図である。図2におい
て、前記揺動アーム13の基端部は、シート処理装置U
のフレームFに回転自在に支持された回転軸15に固定
されている。揺動アーム13に形成された小孔13b,
13bは前記引っ張りバネ13a(図1参照)を係止する
ための孔である。前記円板状のプレート14がモータ1
6によって回転駆動されたとき、前記ピン14aが前記
回転軸15の端部に固定されたレバー15aを上方に押
し上げるようになっている。レバー15aが上方に押し
上げられたとき、レバー15aと共に回転軸15及び揺
動アーム13が回転し前記上側排出ローラ11が上方位
置に保持されるようになっている。
【0023】前記回転軸15に回転自在に支持されたプ
ーリ15bとプーリ駆動用のモータ17の駆動軸17aに
固着されたプーリとの間にはベルト17bが巻きかけら
れている。また、前記上側排出ローラ11の回転軸11
a上にはクラッチ(図示せず)を介してプーリ18が支
持されている。このプーリ18と前記回転軸15上のプ
ーリ15bとの間にはベルト18aが巻きかけられてい
る。前記回転軸11a上のプーリ18は、前記図示しな
いクラッチがオフのときは回転軸11a上で回転自由で
あり、クラッチがオンのときは回転軸11aとプーリ1
8とは一体的に回転するようになっている。
【0024】そして、コンパイルトレイC上のシートS
i又はシート束SをスタックトレイTに排出するときに
は上側排出ローラ11は下方に降下した位置(下側排出
ローラ12に向けて押圧される位置、図1の2点鎖線参
照)において回転自由な状態に保持される。また、下側
排出ローラ12はコンパイルトレイC内のシートSi又
はシート束SをスタックトレイTに排出するときには時
計方向に回転駆動されるようになっている。さらに、前
記上側排出ローラ11はコンパイルトレイC内に順次搬
入されるシートの左端を揃えるため、前記下方に降下し
た位置(図1の2点鎖線位置参照)において時計方向に
回転駆動されるようになっている。このような、上側排
出ローラ11の回転自由な状態と回転駆動される状態と
は前記クラッチ(図示せず)のオン、オフにより切り換
えることができる。
【0025】シート処理装置Uの右側壁には、前記上側
排出ローラ11および下側排出ローラ12に隣接してシ
ート排出口20が形成されている。そして、シート排出
口20の外側にはスタックトレイTが配置されている。
図1,3,7において、前記下側排出ローラ12は排出
ローラ回転軸21に前後に離れて2個固着されており、
排出ローラ回転軸21はシート処理装置UのフレームF
(図3A参照)により回転自在に支持されている。排出
ローラ回転軸21に固着された歯車22は、シート排出
用モータ23の出力軸に固着された歯車24と噛み合っ
ている。したがって、前記シート排出用モータ23が回
転駆動されたときに、前記下側排出ローラ12が回転し
てコンパイルトレイCのシートはスタックトレイTに排
出されるように構成されている。
【0026】図3,7において、前記排出ローラ回転軸
21には、4個のパドル26がベアリング(図示せず)
により回転自在に支持されている。パドル26は、ホイ
ール(円筒部材)27とこのホイール27に支持された
柔軟な板状のシート押さえ部材28とを有している。図
8において、シート押さえ部材28は中心に配置された
シート押さえ中心部材28aとこのシート押さえ中心部
材の基端部分の両外側に接着されたシート押さえ外側部
材28bとを有している。前記シート押さえ外側部材2
8bは低摩擦材により構成されている。なお、低摩擦材
により構成されたシート押さえ外側部材28bは、シー
ト押さえ中心部材28の両側ではなく、その回転方向前
側にのみ設けてもよい。その理由は後述する。
【0027】図3,7から分かるように、排出ローラ回
転軸21上で回転自在な前記パドル26のホイール27
と一体的にプーリ29が固着されている。また図3にお
いて、前記シート処理装置UのフレームFにより中間プ
ーリ支持軸31が回転自在に支持されている。この中間
プーリ支持軸31には前記プーリ29に対応して中間プ
ーリ32(図3B参照)が固着されている。前記パドル
26を回転駆動するためのパドル駆動モータ33(図3
A,3B参照)の出力軸には駆動プーリ34が固着され
ている。前記駆動プーリ34(図3B参照)と前記中間
プーリ32との間にはベルト35が掛けられており、ま
た前記中間プーリ32と前記プーリ29との間にはベル
ト36が掛けられている。したがって、前記排出ローラ
回転軸21にベアリング(図示せず)を介して回転自在
に支持された前記パドル26は、前記パドル駆動モータ
33によって排出ローラ回転軸21上で回転駆動される
ようになっている。前記符号27,29〜36等で示さ
れた要素から本実施例1のシート押さえ作動部材(2
7,29〜36)が構成されている。
【0028】図1,3,5から分かるように、スタック
トレイTは、プラスチック製のシート載置部材41とそ
その左側下部に固着された金属製のトレイ連結部材42
を有している。トレイ連結部材42は図6に示すよう
に、前後(X軸方向)に延びる中央連結部材43と、そ
の前後の両端部にそれぞれ配置された平板状の連結部材
44,44を有している。前記中央連結部材43は、そ
の前後に延びる板状の本体部分43a、右方に折り曲げ
られた前後両端部分43b,43bを有するコ字状のプレ
ート部材とそのコ字状プレート部材の左側面において前
後に間隔を置いて溶着された左方に突出する3個のプレ
ート部材43c,43c,43cとから構成されている。
図5から分かるように、前記中央連結部材43と前後一
対の連結部材44,44とはネジ46,46により、前
記シート載置部材41に連結されている。そして、前記
前後の各連結部材44の左端部にはそれぞれ上下一対の
ローラ44a,44aが回転自在に支持されている。
【0029】前記スタックトレイTを支持するスタック
トレイ支持基板Bは、図4に示すように、前後(X軸方
向)に延びる中央壁47とその前後両端部において左方
に折り曲げられた前壁48及び後壁49とを有してい
る。前記前壁48及び後壁49にはそれぞれ上端部に揺
動中心孔48a,49aが形成されている。この揺動中心
孔48a及び49aを貫通するするピン51,51(図3
参照)は前記シート処理装置UのフレームFに支持され
ており、これにより、スタックトレイ支持基板Bは前記
フレームFに回転自在に支持されている。前記前壁48
及び後壁49の下端部にはそれぞれ前記揺動中心孔48
a及び49aを中心とする円弧状のガイド溝48b、49b
が形成されている。このガイド溝48b及び49bは前記
フレームF(図3参照)に固着されたボルト52(図1
参照)に係合している。そして、スタックトレイ支持基
板Bは、前記ボルト52にガイドされながら前記ピン5
1,51(図3参照)回りに回動するようになってお
り、前記ボルト52に螺合するナット(図示せず)を締
めつけることにより、所定の回動位置に固定されるよう
になっている。
【0030】図4において、スタックトレイ支持基板B
の中央壁47の左側面には、その前後両端部にそれぞれ
上下方向に延びるローラガイド部材53,53が設けら
れている。図5Aから分かるように、ローラガイド部材
53と中央壁47とによってローラガイド溝53aが形
成されている。また図4,5に示すように、ローラガイ
ド部材53,53に隣接して連結部材ガイドスリット5
4,54が形成されている。図5において、前記スタッ
クトレイTの前後一対の連結部材44,44は前記連結
部材ガイドスリット54,54を貫通している。前記連
結部材44の左端部に設けられた前記上下一対のローラ
44a,44aは、前記ローラガイド溝53aによって上
下方向にガイドされるようになっている。
【0031】また図4,7に示すように、前記スタック
トレイ支持基板Bの中央壁47には、上下方向に延びる
3本のベルト貫通孔56が前後に間隔を置いて形成され
ている。図7において、ベルト貫通孔56の上端部及び
下端部には上側ベルト支持軸57及び下側ベルト支持軸
58が回転自在に支持されている。そして下側ベルト支
持軸58に隣接してベルト駆動モータ61、減速ギヤ6
2が設けられている。ベルト駆動モータ61の回転は、
減速ギヤ列62、プーリ63、ベルト64によって前記
下側ベルト支持軸58に伝達されるようになっている。
前記上側ベルト支持軸57及び下側ベルト支持軸58に
はそれぞれ前記3本のベルト貫通孔56に対応してプー
リ(図示せず)が固着されている。そして前記各ベルト
支持軸57,58間にはそれらの軸に固着された前記プ
ーリを介してベルト66が掛けられている。
【0032】図5Aから分かるように、ベルト66は前
記スタックトレイ支持基板Bのベルト貫通孔56を左方
から右方に貫通して前記スタックトレイTの中央連結部
材43の左側面に接触している。そして図7Bに示すよ
うに、ねじ67を用いて前記中央連結部材43のプレー
ト部材43cに固定されるベルト挟持部材68と前記中
央連結部材43とによって、前記ベルト66が挟持され
ている。すなわち、ベルト66は、前記挟持部材68を
用いてスタックトレイTの中央連結部材43に連結され
ている。前記ベルト66と前記スタックトレイTのシー
ト載置部材41の上面(シート載置面)とは略垂直に配
置されている。そして、前記スタックトレイ支持基板B
及びこれに支持されたベルト66は、その使用時には図
1に示すように傾斜した姿勢に保持される。そして、前
記ベルト66は、スタックトレイTのシート載置部材4
1に載置されたシートの内端を位置決めするシート載置
端面を形成している。
【0033】(実施例1の作用)複写機から排出された
シートSiは、シート搬入口1へ挿入され、搬送ローラ
2および搬入路終端ローラ4により、シート搬入路3か
らコンパイルトレイCへ順次移送される。コンパイルト
レイCに収容されたシートは、前記前後一対のタンパ5
およびシート左端位置決め部6により、幅方向(前後方
向)及び長さ方向(左右方向)に紙揃えされる。また、
コンパイルトレイCに揃えて載置されたシートSiは、
必要に応じて、所定枚数または複写単位毎にステープラ
7によりステープルされてからスタックトレイTに排出
されたり、またはステープルされずに重ねられただけの
シート束の状態でスタックトレイTに排出される。以降
はステープルされない場合について説明する。コンパイ
ルトレイCでのシート揃え処理が完了したシート束S
は、シート処理装置UからスタックトレイTへ排出され
る。この排出は、揺動アーム13を下降させ、シート束
Sを上下方向から排出ローラ11および12で挟み、排
出用モータ23の駆動により、下側排出ローラ12を回
転させて行う。
【0034】シート処理装置Uから排出されたシート束
Sは、スタックトレイT上へ載置される。この載置に伴
い、スタック面(スタックされたシートの上面)と下側
排出ローラ12との上下方向の距離を一定にするため、
スタックトレイTを下方へ移動させる。この移動距離
は、新たに排出されたシートSiの枚数と紙厚とにより
定まるシート束Sの厚さに応じた所定の距離であり、ベ
ルト駆動モータ61を駆動し、プーリ63、ベルト64
を介してベルト支持軸58及びベルト66を回転させて
行う。ベルト66の回転は、ベルト66に固定されたス
タックトレイTを移動させる。なお、スタックトレイT
の下方への移動距離は、前記紙厚を一定の厚さと仮定し
て、シートSiの枚数に応じて定めることも可能であ
る。この場合、シート処理装置Uは紙厚情報を検出また
は入力する必要がなくなる。
【0035】図8Aにおいて、スタックトレイTにシー
ト束Sを排出するときには、既にスタックトレイTに排
出されているシート束Sの上面をシート押さえ部材28
で押さえた状態で行う。すなわち、スタックトレイTに
新たにシート束Sが排出される場合、すでに排出されて
いるシート束Sの最上面のシートSiはシート押さえ部
材28の表面摩擦係数の高いシート押さえ中心部材28
aにより押圧されている。したがって既にスタックトレ
イTに排出されているシート束Sの最上面のシートSi
は、新たに排出されるシート束Sによって外方に押され
ても、外方に移動しない。すなわち、前記図30に示す
状態にはならない。
【0036】この実施例1では、シート載置部材41に
載置されたシート束Sの内端を位置決めするベルト66
(シート載置端面)が下方に行くに従って外方に傾斜し
ているため、図8Bに示すように、新たに排出されたシ
ート束Sの内端部は下側排出ローラ12の周面に残った
状態(土手残りの状態)となる場合がある。しかしなが
らこのとき、前記パドル駆動モータ33を回転駆動して
前記パドル26を時計方向に1回転させる。すなわち、
スタックトレイTに新たに排出されるシート束Sの排出
完了直前に、前記パドル駆動モータ33が回転してパド
ル26を回転させる。このとき、シート押さえ部材28
も回転し、この回転により柔軟構造のシート押え部材2
8は、新たに排出されたシート束Sの最下部のシートS
iと前回排出のシート束Sの最上部のシートSiとの間か
ら左方(Y方向)にすり抜ける。このすり抜け時に、シ
ートSiは左方に引っ張られるがその左端部はベルト6
6の右側面(シート内端支持面)に当接して、シートS
iの移動が防止される。
【0037】また、前記回転したシート押さえ外側部材
28bは排出が完了せずに下側排出ローラ12上に残っ
ているシートSiの上面を押し下げる。このときには、
前記低摩擦材により構成されたシート押さえ外側部材2
8bが前記シートSi上面を押し下げる。シート押さえ
外側部材28b表面の摩擦係数は低いので、前記押し下
げるシートSiを摩擦力によって引っ張るようなことは
ない。図8から分かるように、前記1回転するパドル2
6のシート押さえ部材28によって下方に押し下げられ
る前記シート束Sの内端部(左端部)はシート内端支持
面(シート載置端面)を形成するベルト66の右側面と
当接する。この当接において、図8Cに示す様に、スタ
ックトレイTのシート載置部材41上面とシート内端支
持面を形成するベルト66とが直角に構成されているた
め、コンパイルトレイCで揃えられたステープルされて
いないシートSiに不揃いを生じさせない。また複数の
シート束S間に、図31に示す様なシート束Sごとの位
置ずれを生じさせることもない。このようにして、前記
新たに排出されたシート束Sの全てのシートSiはスタ
ックトレイT上に位置ずれせずに排出される。
【0038】前記のシート束Sが排出されるたびにスタ
ックトレイTの下方への位置移動およびパドル26によ
るシート束Sの押圧動作が行われる。前記パドル26の
回転に伴って行われるスタックトレイTの下方への移動
は、シート載置部材41の上面に対して略垂直方向に行
われる。また、スタックトレイTのシート載置部材41
とシートの左端と当接するベルト(シート内端支持面)
66の側面とは、直角に構成されている。このため、厚
みの大きいシート束Sを複数回排出しても、スタックト
レイTにスタックされたシートSiの左端に不揃い(図
31C参照)が発生しない。この後、前記パドル駆動モ
ータ33は停止し、前記シート押さえ部材28は図8C
の位置に保持される。
【0039】(実施例1特有の効果)この実施例1は次
の効果を奏することができる。 (e01) シート押え部材28を下側排出ローラ12の
回転軸21上で回転自在な円筒部27に固着して回転さ
せるように構成したので、構成が簡素となり、シート押
さえ部材28の配置スペースを容易に確保できる。
【0040】(実施例2)次に、図9〜21により本発
明の実施例2のシート処理装置について説明する。な
お、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成
要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その
詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前
記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1
と同様に構成されている。前記実施例1においては、ス
タック面(スタックされたシートの上面)と下側排出ロ
ーラ12との上下方向の距離を一定にするため、新たに
排出されたシートSiの枚数と紙厚とにより定まるシー
ト束Sの厚さに応じた所定の距離だけ、スタックトレイ
Tを下方へ移動させるように構成されているが、この第
2実施例では、スタック面の高さを検出して、その検出
されたスタック面の高さが一定となるようにスタックト
レイTを移動させている。
【0041】図9は本発明の実施例2の比較例の説明図
である。図10は前記図9に示す比較例の問題点の説明
図である。図11は本発明の実施例2の他の比較例の説
明図である。図12は本発明の実施例2のシート処理装
置の全体説明図で、図12Aは同実施例2の要部の縦断
面図、図12Bは前記図12AのXIIB−XIIB線から
見た図で上面位置センサの説明図ある。図13は同実施
例2の上縁位置センサの説明図で、図13Aは前記図1
2の矢印XIIIAから見た図、図13Bは前記図13A
の矢印XIIIB−XIIIB断面図である。図14はススタ
ックトレイの昇降制御装置の説明図である。図15は前
記図14に示す昇降制御装置のイニシャル動作のフロー
を示す図である。図16は前記図14に示す昇降制御装
置のスタック面位置制御動作のフローを示す図である。
図17は同実施例2の要部拡大説明図であり、図17A
はスタックトレイTが適切な位置に有る状態を示す図、
図17BはスタックトレイTが下がり過ぎた状態を示す
図である。図18は同実施例2の要部拡大説明図であ
り、スタックトレイTにシート束Sが積載された状態を
示す図で、図18の実線で示す上面検出アーム202
は、新たにスタックトレイTに排出されたシート束Sに
より2点鎖線位置に移動し、このとき上面位置センサ2
01はONからOFFとなることを示す図である。図1
9〜21は同実施例2の作用説明図である。
【0042】前記実施例1のように、スタック面(スタ
ックされたシートの上面)と下側排出ローラ12との上
下方向の距離を一定にするため、新たに排出されたシー
トSiの枚数と紙厚とにより定まるシート束Sの厚さに
応じた所定の距離だけ、スタックトレイTを下方へ移動
させるように構成した場合、スタックトレイTに排出さ
れたシート全体の厚みがあまり分厚くない間は問題は生
じない。しかしながら、排出シート全体の厚みが分厚く
なるに従って、実際のシート束全体の厚みと、スタック
トレイTの下降距離との間に誤差が蓄積されて、スタッ
ク面の高さ(シート束上面位置)が目標位置からずれて
くる。このような場合、スタック面の高さを検出するセ
ンサにより、常に実際のスタック面の高さを検出して、
スタック面高さを一定にするようにスタックトレイTを
下降させる方法が好ましい。
【0043】次に図9〜11により、スタック面高さを
検出するセンサの例(後述する実施例2との比較例)を
説明する。図9において、スタックトレイTに積載され
たシート束の上面の位置(スタック面高さ)を検出する
上面位置センサ201は、紙面に垂直な方向に所定間隔
離れて配置された発光素子及び受光素子により構成され
ている。この実施例2で使用している前記上面位置セン
サ201は、前記発光素子及び受光素子間の光路が遮断
されたとき(すなわち、支点回りに回転自在な上面検出
アーム202が実線で示す位置にあるとき)にはオンと
なり、前記発光素子が受光したとき(上面検出アーム2
02が2点鎖線で示す位置にあるとき)にはオフとなる
センサである。したがって、スタックトレイTにシート
束Sが排出される度にスタックトレイTを下降させて、
上面位置センサがオフになった時点(実線に示す位置と
なった時点)でスタックトレイTを停止させれば、スタ
ック面は常に適切な位置に保持されることになる。
【0044】例えば、上面検出アーム202が図9の実
線で示す位置にある状態ではシート押え部材28は、ス
タックトレイT上のシート束の最上面のシートを押えて
いる。この状態において、2点鎖線で示す次のシート束
SがスタックトレイTに排出されるた場合、前記すでに
スタックトレイ上に積載されたシート束Sの最上面のシ
ートはシート押え部材28により押えられているので、
前方に押し出されることはない。なお、このとき、上面
検出アーム202は実線位置から2点鎖線位置に移動す
る。この場合、上面位置センサ201がオフとなる。従
って、この場合、上面位置センサがオンとなるまで、ス
タックトレイTを下降させることにより、スタック面を
適切な高さに保持することができる。
【0045】しかしながら、図10に示すように、スタ
ックトレイTにダウンカールしたシート束Sが排出され
る場合、上面位置センサ201がオンになるまでスタッ
クトレイTを下降させると、スタック面が下がり過ぎ
る。この場合、前記シート押え部材28がスタック面に
届かないため、シートを押さえることができない場合が
生じる。この図10に示す状態で次のシート束Sがスタ
ックトレイTに排出されると、スタックトレイT上の最
上面のシートが前方に押し出されて、そのシートの位置
がずれることになる。
【0046】図11に示すスタック面の高さ検出センサ
は、スタックトレイT上のシートの後端縁の高さを検出
する上縁位置センサ203である。上縁位置センサ20
3は、前記上面位置センサ201と同様に、所定間隔離
れて配置された発光素子及び受光素子から構成されてい
る。すなわちこの実施例2で使用している前記上縁位置
センサ203は、前記発光素子及び受光素子間の光路が
遮断されたとき(すなわち、支点回りに回転自在な上縁
検出アーム204が図11Aの実線位置にあるとき)に
はオンとなり、前記発光素子が受光したとき(上縁検出
アーム204が2点鎖線で示す位置にあるとき)にはオ
フとなるセンサである。上縁検出アーム204の上端は
スタックトレイTの後端またはスタックトレイT上のシ
ートの後端に当接可能に配置されている。そして、上縁
検出アーム204には、重力により常時時計方向の回転
モーメントが作用している。
【0047】この上縁位置センサ203を使用する場合
は、一旦上縁位置センサがオンとなる(上縁検出アーム
204が図11Bの実線に示す位置)まで、スタックト
レイTを下降させた後、次に、上縁位置センサ203が
オフとなる(上縁検出アーム204が2点鎖線で示す位
置)まで、スタックトレイを上昇させる。このようにス
タックトレイTの位置調節をすることにより、スタック
面を適切な高さに保持することができる。しかしなが
ら、図11Bに示すように、アップカールしたシート束
SがスタックトレイTに排出された場合、スタック面が
下がり過ぎることになる。前記図9〜11について検討
した結果スタック面の高さ調節をもっと高精度に行える
ようにしたのが、次に説明する本発明の第2実施例であ
る。
【0048】図12,14,17において、前記揺動ア
ーム13には、上面位置センサ201が支持されてい
る。図12Bに示すように上面位置センサ201は、間
隔を置いて配置された発光素子201aおよび受光素子
201bから構成されている。また、揺動アーム13の
前記上側排出ローラ11を回転自在に支持する部分(図
12B参照)には、上面検出アーム202が回転自在に
支持されている。上面検出アーム202は、重力により
その支点回りに図12,17で時計方向の回転モーメン
トを受けている。
【0049】図12A,13,14,17において、前
記スタックトレイ支持基板Bの中央壁47(図13参
照)には、上縁位置センサ203がブラケットを介して
支持されている。上縁位置センサ203は、間隔を置い
て配置された発光素子203aおよび受光素子203bか
ら構成されている。この上縁位置センサ203は、受光
量が少ないときにオン、多いときにオフとなるセンサで
ある。また、中央壁47の前記上縁位置センサ203の
上方には、上縁検出アーム204が回転自在に支持され
ている。上縁検出アーム204は、重力により図13
B,17で時計方向の回転モーメントを受けている。
前記中央壁47には、前記上縁検出アーム204の上端
部に対応して開口47aが形成されている。上縁検出ア
ーム204の上端は前記開口47aを貫通可能である
が、通常は、最上昇位置に在るスタックトレイTの端面
に当接している。スタックトレイTまたはそこに排出さ
れたシート上縁の位置が前記開口47a部分以下の位置
に下降した場合、上縁検出アーム204は時計方向に回
転して、その上端が前記開口47aを貫通する。その場
合、上縁検出アーム204の下端は、前記上縁位置セン
サ203をオンにする。
【0050】図14において、前記上面位置センサ20
1および上縁位置センサ203の検出信号は、昇降制御
装置を構成するマイコン205に入力されている。マイ
コン205は、CPU(中央処理装置)、ROM(リー
ドオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、およびI/O(入出力インターフェース)等から
構成されており、入力信号に応じて、スタックトレイ昇
降信号をベルトモータ駆動回路206に出力している。
ベルトモータ駆動回路206は、前記スタックトレイ昇
降信号に応じて、前記ベルト駆動モータ61を正逆いず
れかの方向に回転駆動して、スタックトレイTを昇降さ
せるように構成されている。
【0051】(実施例2の作用)次に図15〜21を参
照して、前述の構成を備えた本発明の実施例2の作用を
説明する。図15に示すイニシャル動作および図16に
示す位置制御動作は、前記マイコン205のROMに記
憶されたプログラムによって行われる。図15におい
て、電源オン時には、スタックトレイ昇降装置のイニシ
ャル動作が行われる。イニシャル動作が開始されると、
ステップST1において、上縁位置センサ203がON
か否か判断する。ノー(N)の場合(例えば、図17A
に示す状態の場合)、ステップST2に移る。ステップ
ST2において、スタックトレイTをわずかに下降させ
る。そして、前記ステップST1に戻る。そして、ステ
ップST1においてイエス(Y、すなわち、上縁位置セ
ンサ203がOFF)となるまで、ステップST1およ
びステップST2の動作を繰り返す。ステップST1にお
いてイエス(Y)の場合(例えば、図17Bの実線で示
す状態の場合は次のステップST3に移る。
【0052】ステップST3において、スタックトレイ
Tを上昇させる。次にステップST4において、上縁位
置センサ203がOFFか否か判断する。ノー(N)の
場合は前記ステップST3に戻る。イエス(Y)の場合
は図17Aの状態である。このとき、イニシャル動作を
終了する。このイニシャル動作の終了時には、スタック
トレイTのスタック面は、前記コンパイルトレイCおよ
び排出ローラ12に対して適切な高さに保持される。上
縁検出アーム204の上端がスタックトレイT上に突出
した状態では、スタックトレイTへ排出したシートの後
端が揃えられないからである。
【0053】次に、図16により、スタックトレイTの
スタック面の位置制御動作のフローを説明する。前記コ
ンパイルトレイCからシート束SがスタックトレイTに
排出される度に、上側排出ローラ11を下側排出ローラ
12に向けて押し付けるために、前記揺動アーム13が
下降する。このとき、前記上面位置センサ201および
上面検出アーム202も下降する。そして、上面検出ア
ーム201がスタックトレイTのスタック面に接した状
態でぜシート束Sが排出される。
【0054】図18は、スタックトレイTにシート束S
が積載された状態で、次のシート束Sがコンパイルトレ
イCからスタックトレイTのスタック面排出される状態
を示す図である。前記上面検出アーム202が下降した
時には、その下端はシート束S上面(スタック面)に接
触して図18の実線位置に保持されている。この場合上
面位置センサ201はONである。しかしこの状態で、
次のシート束SがスタックトレイTに排出されてくる
と、前記上面検出アーム202は、図18において、前
記実線位置から2点鎖線位置に移動する。このとき、上
面位置センサ201は、ONからOFFとなる。
【0055】前記コンパイルトレイCのシート束Sがス
タックトレイTに排出されると、図16に示すスタック
面の位置制御動作のフローが開始される。図16におい
て、スタック面の位置制御動作のフローが開始される
と、ステップST11において、上面位置センサ201が
OFFか否か判断する。イエス(Y)の場合(例えば図
18の2点鎖線位置の場合)はステップST12に移る。
ステップST12において、上縁位置センサ203がON
か否か判断する。ノー(N)の場合(例えば図19に示
す場合)ステップST13に移る。ステップST13におい
てスタックトレイTをわずかに下げる。次にステップS
T14に移る。ステップST14において、上面位置センサ
201がONか否か判断する。ノー(N)の場合は前記
ステップST12に戻る。イエス(Y)の場合は、上縁位
置センサ203がOFFの状態のまま上面位置センサが
ONになったことを意味する。この場合は、スタックト
レイTの昇降制御を終了する。したがって、次のシート
束SがスタックトレイTに搬入されるのを待つ為に、揺
動アーム13を上昇させる。このとき、上面位置センサ
201も上昇する。
【0056】前記ステップST12において、イエス
(Y)の場合(例えば、上縁検出アーム204が図20
の実線位置に有る場合)はステップST15に移る。この
場合はスタックトレイTが下降し過ぎたものとして、上
縁位置センサ203がOFFとなるまでスタックトレイ
Tを上昇させる。すなわち、ステップST15において、
スタックトレイTをわずかに上げる。次にステップST
16に移る。ステップST16において、上縁位置センサ2
03がOFFか否か判断する。ノー(N)の場合は前記
ステップST15に移る。イエス(Y)の場合は、スタッ
クトレイTの上昇により上縁検出アーム204が2点鎖
線で示す状態となって上縁位置センサがOFFになった
ことを意味する。この状態だと、シート押え部材28が
シート束Sの上面を押さえるので、次に排出されるシー
ト束Sによって、最上面のシートが押し出されるのが防
止される。この場合は、スタック面が適切な高さに保持
されたものとして、スタックトレイTの昇降制御を終了
する。
【0057】前記ステップST11において、ノー(N)
の場合はステップST17に移る。ステップST17におい
て上縁位置センサ203がONか否か判断する。イエス
(Y)の場合は例えば図21の状態である。この場合は
スタックトレイTが下がり過ぎていることを意味する。
この場合は前記ステップST15に移る。そして、前記ス
テップST15,ステップST16により、上縁位置センサ
203がOFFとなるまで、スタックトレイTを上昇さ
せる。前記ステップST17において、ノー(N)の場合
は、例えば図22に示すようにシート束Sがアップカー
ルしている状態の場合である。この場合は、スタック面
が適切な高さに保持されたものとして、スタックトレイ
Tの昇降制御を終了する。
【0058】(実施例3)次に図23,24によりシー
ト処理装置Uの実施例3について説明する。この実施例
3はシート押さえ部材の構成およびそれを作動させるシ
ート押さえ作動部材の構成が前記実施例1と相違してい
る。本実施例の要部を示す図23は、前記実施例1の図
1のシート排出口20の周辺部を拡大図示した実施例1
の図8Aに相当する図面である。なお、この実施例3の
説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成
要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略す
る。
【0059】図23において、シート押さえ部材71は
板状の柔軟な弾性部材から形成されており、その基端部
(図23で左端部)はスタックトレイTの基端(左端)
よりも左方に配置され、その先端部(右端部)はスタッ
クトレイT上に載置されたシート束S上面に接触可能な
位置に配置されている。このシート押さえ部材71はそ
の左右方向中間部の側面に突起状の被ガイド部材71a
を有している。前記スタックトレイTの基端側(左端
側)から離れた位置に配置された揺動レバー72は、そ
の下端部72aがシート処理装置Uのフレーム(図示せ
ず)に回転自在に支持されている。この揺動レバー72
の上下方向の中間部72bには前記シート押さえ部材7
1の基端部が回転可能に連結されている。
【0060】前記揺動レバー72の上端部はソレノイド
73によって往復動するロッド74の先端部に回転自在
且つ一定の距離範囲で相対移動可能な遊びを持って連結
されている。なお、前記ロッド74はソレノイド73が
非作動のときにはソレノイド73内部のバネ(図示せ
ず)によりスタックトレイT側に前進した位置に保持さ
れ、ソレノイド73が作動したとき(電磁石に通電され
たとき)に電磁力によりスタックトレイTから後退する
ように構成されている。したがって、前記ソレノイド7
3によってロッド74が往復動したときには前記揺動レ
バー72はその下端部を中心に揺動し、そのとき、揺動
レバー72の上下方向中間部すなわちシート押さえ部材
71との連結部は前記スタックトレイTの基端側に対し
て進退移動するようになっている。すなわち、前記揺動
レバー72は前記シート押さえ部材71の基端部をスタ
ックトレイTの基端部(左端部)に対して進退移動させ
る進退移動部材としての機能を有している。
【0061】シート処理装置Uのフレームに支持された
ガイド部材76は無端状のガイド溝76a有しており、
このガイド溝76aに前記被ガイド部材71aが嵌合して
おり、被ガイド部材71aはガイド溝76aに案内されて
時計方向に回動するようになっている。前記ガイド部材
76のガイド溝76aは、前記シート押さえ部材71の
基端部の前進時にシート押さえ部材71の先端部(図2
3で右端部)がスタックトレイT上のシート束S上面か
ら離れた上方位置に保持され、前記基端部の後退時にシ
ート押さえ部材71の先端部がスタックトレイT上のシ
ート束S上面に接触する位置に保持される形状を有して
いる。そして、前記ロッド74が最も後退(左側に移
動)した状態では前記シート押さえ部材71の先端部は
前記シート束S上面に接触した位置に保持されるように
なっている。すなわち、ソレイド73がオフになってソ
レノイド73内部のバネによりロッド74がスタックト
レイT側に前進するときシート押さえ部材71の先端部
(右端部)はスタックトレイT上のシート束S上面から
離れた状態で右方に移動し、ロッド74がスタックトレ
イTに対して後退(左方に移動)するときシート押さえ
部材71の先端部(右端部)はスタックトレイT上のシ
ート束S上面に接触しながら左方に移動するように構成
されている。前記符号72〜76等で示された要素から
この実施例3のシート押さえ作動部材(72〜76)が
構成されている。
【0062】(実施例3の作用)次に、前述の構成を備
えた本発明の実施例3の作用を説明する。図24Aは、
ソレノイド73がオフの状態、すなわち、ソレノイド7
3内部のバネによりロッド74がスタックトレイT側
(右側)に最も突出した状態を示している。この状態で
は、スタックトレイT上に載置されたシート束Sの上面
にシート押さえ部材71の先端部が接触し、シート束S
上面を押圧している。この図24Aの状態でスタックト
レイTに次のシート束Sが排出されると、図24Bのよ
うになる。この新しく排出されるシート束Sによって、
既にスタックトレイT上に載置されていたシート束Sの
最上面のシートSiは、外方(右方)押されるが、前記
シート押さえ部材71の先端部によって押圧されている
ため、外方へは移動しない。
【0063】図24Bのように、新しいシート束Sの排
出が終了すると、スタックトレイTを下降させると共
に、前記ソレノイド73を作動させて前記ロッド74を
後退させる。このとき、前記揺動レバー72の前記シー
ト押さえ部材71との連結部(すなわち、揺動レバー7
2の中間部)72bはスタックトレイTから後退する。
このとき、図24Cに示すように、シート押さえ部材7
1の先端部(右端部)は左方に引き抜かれる。次に、ソ
レノイド73をオフにすると、シート押さえ部材71の
先端部はスタックトレイT上のシート束S上面から離れ
た状態で前進(右方に移動)し、再び前記図24Aの状
態になる。
【0064】(実施例4)図25は本発明のシート処理
装置Uの実施例4の要部の縦断面図である。図26は同
実施例4のシート排出部分の上面図で、図26Aは前記
図25の矢印XXVIAから見た図、図26Bは前記図2
6Aに示すスタックトレイの基端部(内端部)の詳細説
明図である。図27は前記図25の矢印XXVIIから見
た図である。図28は前記図27の要部の斜視図であ
る。図29は同実施例4の作用説明図で、図29Aはシ
ート束をスタックトレイに排出するときの状態の説明
図、図29Bはシート束をスタックトレイに排出した後
の状態の説明図である。
【0065】図25において、シート処理装置Uは複写
機本体(図示せず)と接続する面(シート処理装置の図
25で左側面)に、複写機で複写されたシートSiを搬
入するシート搬入口101が配置されている。このシー
ト搬入口101には搬送ローラ102が配置されてい
る。搬送ローラ102に接続するシート搬入路103の
終端(図25中、右端)には搬入路終端ローラ104が
配置されている。前記シート搬入口101から搬入され
たシートSiは前記搬入路終端ローラ104からコンパ
イルトレイCに搬入される。コンパイルトレイCは、外
方(図25で右方)に行くに従って上昇するように傾斜
して配置されている。このコンパイルトレイCには前後
方向のシート揃えを行うための前後一対のタンパ105
が設けられ、コンパイルトレイCの左端は、シート左端
位置決め部106として構成されている。また、このコ
ンパイルトレイCの左端側にはステ−プラ107が配置
されている。
【0066】ステ−プラ10はカム108が回転したと
きステープル針により、コンパイルトレイCに収容され
たシートをステープルする(綴じる)ように構成されて
いる。コンパイルトレイCの右端にはシート排出装置1
09が設けられている。シート束排出装置109は、上
下一対のシート排出ローラ111及び112を有してい
る。上側排出ローラ111を支持する揺動アーム113
は、引っ張りバネ114により下方に付勢されて(図2
5の2点鎖線で示す位置に保持されて)いるが、必要な
ときにはソレノイド116により上方位置(図25の実
線位置参照)に保持されるようになっている。シート処
理装置Uの右側壁には、前記上側排出ローラ111およ
び下側シート排出ローラ112に隣接してシート排出口
120が形成されている。そして、シート排出口120
の外側にはスタックトレイTが配置されている。
【0067】コンパイルトレイCのシートSi又はシー
ト束SをスタックトレイTに排出するときには上側排出
ローラ111は下方に降下した位置(下側排出ローラ1
12に向けて押圧される位置)において回転自由な状態
に保持される。また、下側排出ローラ112はコンパイ
ルトレイC内のシートSi又はシート束Sをスタックト
レイTに排出するときには時計方向に回転駆動されるよ
うになっている。さらに、前記上側排出ローラ111は
コンパイルトレイC内に順次搬入されるシートの左端を
揃えるため、前記下方に降下した位置(図25の2点鎖
線位置参照)において時計方向に回転駆動されるように
なっている。このような、上側排出ローラ111の回転
自由な状態と回転駆動される状態とはクラッチ(図示せ
ず)のオン、オフにより切り換えることができる。
【0068】図25,26,27において、前記下側排
出ローラ112は排出ローラ回転軸121に前後に離れ
て2個固着されており、排出ローラ回転軸121はシー
ト処理装置Uのフレームに(図示せず)より回転自在に
支持されている。排出ローラ回転軸121に固着された
歯車122(図26A参照)は、シート排出用モータ1
23の出力軸に固着された歯車124と噛み合ってい
る。したがって、前記シート排出用モータ123が回転
駆動されたときに、前記下側排出ローラ112が回転し
てコンパイルトレイCのシートはスタックトレイTに排
出されるように構成されている。
【0069】図26,27において、前記排出ローラ回
転軸121には、2個のパドル126がベアリング(図
示せず)により回転自在に支持されている。パドル12
6は、ホイール(円筒部材)127とこのホイール12
7に支持された柔軟な板状のシート押さえ部材128と
を有している。図29において、シート押さえ部材12
8は中心に配置されたシート押さえ中心部材128aと
このシート押さえ中心部材の基端部分の両外側に接着さ
れたシート押さえ外側部材128bとを有している。前
記シート押さえ外側部材128bは低摩擦材により構成
されている。
【0070】図26,29から分かるように、排出ロー
ラ回転軸121上で回転自在な前記パドル126のホイ
ール127と一体的にプーリ129が固着されている。
また、前記パドル126を回転駆動するためのパドル駆
動モータ131(図26A参照)の出力軸には駆動歯車
132が装着されている。前記駆動歯車132に噛み合
う被駆動歯車133と一体的に回転する回転軸134に
は一対のプーリ136(図26A参照)が固着されてい
る。図26Aから分かるように、前記プーリ136,1
36と129,129との間にはベルト137,137
が掛けられている。したがって、前記排出ローラ回転軸
121にベアリング(図示せず)を介して回転自在に支
持された前記パドル126は、前記パドル駆動モータ1
31によって排出ローラ回転軸121上で回転駆動され
るようになっている。前記符号127,129〜137
等で示された要素から本実施例4のシート押さえ作動部
材(127,129〜137)が構成されている。
【0071】図26から分かるように、スタックトレイ
Tは、シート載置部材141とその前後方向(X軸方
向)両側に配置された側壁142,142を有してい
る。前記スタックトレイTの前後両端部(X軸方向両端
部)の側壁142,142の左端(Y方向端部)には被
ガイド部142aが設けられている。シート載置部材1
41の左端部(矢印Y側端部)上面には左端壁(シート
内端支持面)143が設けられている。この左端壁14
3はスタックトレイTのシート載置端面(シートの左端
が当接して位置決めされる面)を形成している。図26
Bから分かるように前記左端壁143は、中央部、前側
部分、及び後側部分の一部がそれぞれ切除されており、
前端部左端壁143a及び後端部左端壁143bと、前記
下側排出ローラ112及びパドル126の下方に配置さ
れたローラ下方前側左端壁143c並びにローラ下方後
側左端壁143dとに分離して形成されている。また、
前記左端壁143の切除部の下側のシート載置部材14
1も切除されている。すなわち、スタックトレイTの左
端壁143及びシート載置部材141左端部は図26B
に示すように、前後方向(X軸方向)の前記中央部、前
側部分、及び後側部分の一部が切除されて、その切除部
分には後述のトレイ昇降用ベルト163,163及びシ
ート内端支持部材156が配置されるようになってい
る。
【0072】図25,27,28から分かるように、前
記下側排出ローラ112の回転軸(排出ローラ回転軸)
121の下方位置において、前記スタックトレイTを支
持するためのトレイ支持部Dが配置されている。このト
レイ支持部Dは、両端部がシート処理装置Uのフレーム
(図示せず)により回転自在に保持された前後方向(X
軸方向)に延びるベルト駆動軸145を有している。ベ
ルト駆動軸145の後端部(−X側端部、図27参照)
には被駆動ギヤ146(図27参照)が固着され、被駆
動ギヤ146はベルト駆動モータ147の出力軸に固着
された駆動ギヤ148と噛み合っている。
【0073】前記トレイ支持部Dは、前後方向(X軸方
向)に離れて配置された一対のトレイ支持ブラケット1
51,151を有している。この一対のトレイ支持ブラ
ケット151,151は、略三角形に形成されておりそ
の頂点部は、ベアリングを介して前記ベルト駆動軸14
5に回転自在に支持されている。
【0074】トレイ支持ブラケット151は、側面形状
が略三角形で、三角形の下方の左側部には左方に突出す
る角度調整部151a(図25,28参照)が設けられ
ている。この角度調整部151aには、円弧状の被ガイ
ド溝151bが形成されている。この円弧状の被ガイド
溝151bは、シート処理装置Uのフレーム(図示せ
ず)に固定されたガイド軸152と係合している。した
がって、トレイ支持ブラケット151は前記ベルト駆動
軸145の回りに自由に回動可能であり、その回動時に
前記被ガイド151bは前記ガイド軸152にガイドさ
れる。そして、トレイ支持ブラケット151は適当な回
動位置において、図示しない適当な固定部材により固定
可能に構成されている。前記図示しない固定部材として
は、例えばガイド軸152外周部にネジを形成しそのね
じに装着された一対のナットにより前記角度調整部15
1aを両側から挟み付ける構成を採用することができ
る。
【0075】前記各トレイ支持ブラケット151,15
1の内側面には、それぞれガイド筒153,153(図
26,27,28参照)が固着されている。ガイド筒1
53は、スタックトレイTの側壁142の基端側部分に
設けられた被ガイド部142a(図26参照)を上下方
向にガイドする部品である。被ガイド部142aを上下
動可能状態に保持するために、ガイド筒153にはガイ
ド溝153aが形成されている。ガイド筒153は、ガ
イド溝153aの開口側が外方向き(−Y軸方向)の状
態で、トレイ支持ブラケット151の内側側面に固着さ
れている。
【0076】前後一対のトレイ支持ブラケット151,
151のそれぞれの内側面に固着されたガイド筒15
3,153は、上下の位置において連結板154,15
4により相互に連結される。この連結は、ガイド筒15
3の開口側の外壁面において前記被ガイド部142aの
上下動の妨げにならないように、開口部を塞がない位置
においてされる。上下2枚の連結板154,154の前
後方向中間部は上下に延びる支持板155により連結さ
れている。この支持板155には、シート内端支持部材
156が固着されており、その外側面(図26Bで右側
面)156aはシート内端支持面を形成している。前記
支持板155およびシート内端支持部材156は図26
BでT字形に配置されている。そして、図26Bから分
かるように、シート内端支持部材156は、スタックト
レイTの前側左端壁143cと後側左端壁143dとの間
の凹部(切除部)に配置されている。このシート内端支
持部材156の右側面(シート内端支持面)156a
は、スタックトレイTに収容されたシートの左端(後
端)を支持する機能を有している。
【0077】図28において前記ベルト駆動軸145に
は、2個の前記トレイ支持ブラケット151,151間
において、2個のベルト支持ローラ158,158が固
着されている。また、前記トレイ支持ブラケット151
の略三角形の下方の一端部には、ベアリングを介してベ
ルト回転軸161が回転自在に支持されている。このベ
ルト回転軸161には2個のベルト支持ローラ162,
162が固着されている。これらベルト支持ローラ15
8および162は、上下に対向する位置とされ、上下の
ベルト支持ローラ158,162間にはベルト163が
掛けられる。ベルト163の前記ベルト支持ローラ15
8,162との接触面は高摩擦抵抗を有するように、ベ
ルト163の横方向(X軸方向)に多数の細かい溝を形
成している。前記一対のベルト163は前記スタックト
レイTに連結されており、ベルト163の移動に伴って
上下に移動するようになっている。前記連結構造は図示
されていないが、ネジ、接着等の従来公知の固着手段を
用いて直接又は仲介連結部材を介して間接的に固定する
ことができる。
【0078】前記ガイド筒153によってガイドされ、
ベルト163によって上下動されるスタックトレイT
は、スタックトレイTに排出されるシートの数に応じて
下降する。そして、排出されるシートが載置される面
(すなわち、スタック面)の位置が常に排出ローラから
一定の高さとなるように、ベルト駆動モータ147が制
御される。なお、スタック高さ検知センサを設け、これ
によりスタックされたシートの上面(スタック面)の位
置を検出し、スタックトレイTにシートが排出された
際、前記スタック面が下側排出ローラ112に対して一
定となるように、ベルト駆動モータ147を制御するこ
とも可能である。
【0079】(実施例4の作用)コンパイルトレイCで
のシート揃え処理が完了したシート束Sは、シート処理
装置UからスタックトレイTへ排出される。この排出
は、揺動アーム113を下降させ、シートSi又はシー
ト束Sを上下方向から排出ローラ111および112で
挟み、排出用モータ123の駆動により、下側排出ロー
ラ12を回転させて行う。
【0080】シート処理装置Uから排出されたシート束
Sは、スタックトレイT上へ載置される。この載置に伴
い、スタック面(スタックされたシートの上面)と下側
排出ローラ112との上下方向の距離を一定にするた
め、スタックトレイTを下方へ移動させる。この移動距
離は、新たに排出されたシートSiの枚数と紙厚とによ
り定まるシート束Sの厚さに応じた所定の距離であり、
ベルト駆動モータ147を駆動し、ギヤ148,14
6、ベルト駆動軸145およびベルト163を回転させ
て行う。ベルト163,163の回転は、ベルト163
に固定されたスタックトレイTを移動させる。
【0081】前記のシート束Sが排出されるたびにスタ
ックトレイTの下方への位置移動およびパドル126に
よるシート束Sの押圧動作が行われる。図29Aに示す
ように、スタックトレイTに新たにシート束Sが排出さ
れる場合、すでに排出されているシート束Sの最上面の
シートSiはシート押さえ部材128の表面摩擦係数の
高いシート押さえ中心部材128aにより押圧されてい
る。したがって既にスタックトレイTに排出されている
シート束Sの最上面のシートSiは、新たに排出される
シート束Sによって外方に押されても、外方に移動しな
い。スタックトレイTに新たに排出されるシート束Sの
排出完了直前に、前記パドル駆動モータ131が回転し
てパドル126を回転させる。このとき、シート押さえ
部材128も回転し、この回転により柔軟構造のシート
押え部材128は、新たに排出されたシート束Sの最下
部のシートSiと前回排出のシート束Sの最上部のシー
トSiとの間から左方(Y方向)にすり抜ける。このす
り抜け時に、シートSiは左方に引っ張られるがその左
端部はシート内端支持面156の右側面に当接して、シ
ートSiの移動が防止される。
【0082】図29Bにおいて、回転したシート押さえ
外側部材128bは排出が完了せずに下側排出ローラ1
12上に残っているシートSiの上面を押し下げる。こ
のときには、前記低摩擦材により構成されたシート押さ
え外側部材128bが前記シートSi上面を押し下げ
る。シート押さえ外側部材128b表面の摩擦係数は低
いので、前記押し下げるシートSiを摩擦力によって引
っ張るようなことはない。このようにして、前記新たに
排出されたシート束Sの全てのシートSiはスタックト
レイT上に排出される。この後、前記パドル駆動モータ
131は停止し、前記シート押さえ部材28は図29A
の位置に保持される。
【0083】前記パドル126の回転と共に、スタック
トレイTが下方へ移動される。このスタックトレイTの
下方への移動は、シート載置部材141の面に対して垂
直方向に行われる。また、スタックトレイTのシート載
置部材141とシートの左端と当接するシート内端支持
面156の側面とは、直角に構成されている。このた
め、厚みの大きいシート束Sを複数回排出しても、スタ
ックトレイTにスタックされたシートiの左端に不揃い
が発生しない。
【0084】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。
【0085】(H01)スタックトレイTの上下移動はベ
ルト66,163を用いる代わりにピニオン・ラック等
の機械式とすることも可能である。 (H02)実施例4において、スタックトレイTの上下移
動の際のガイドは、ガイド溝153aと被ガイド部14
2aとを用いる代わりに、ガイドロッドとスライダを用
いることも可能である。 (H03)ステープラ7,107は、針打ち出し部と針受
け台とに完全に分割してそれらの間をシートが通過でき
るように構成することが可能である。この場合、ステ−
プラ7,107よりも左側のシート通路の複数の位置に
シートストッパを設けて、各々の位置でシート束に対し
て中閉じを行えるように構成することが可能である。そ
の場合、ステープルしたシート束をステープラ7,10
7下方に配置した中折り装置に搬送して中折りできるよ
うに構成することが可能である。
【0086】
【発明の効果】前述の本発明のシート処理装置は、下記
の効果を奏することができる。 (E01)シート処理装置のスタックトレイへのシート束
の排出時のシートの位置ずれを少なくして、シート揃え
を良くすることができる。 (E02)コンパイルトレイからシートまたはシート束が
排出されるスタックトレイ上のシート載置面の高さを適
切にな高さに保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のシート処理装置Uの実施例1
の要部の縦断面図である。
【図2】 図2は同実施例1のシート排出ローラの従動
ローラの説明図である。
【図3】 図3は同実施例1のシート排出ローラの駆動
ローラの説明図で、図3Aは前記図1の矢印IIIAから
見た図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見た図で
ある。
【図4】 図4は前記図3の要部であるスタックトレイ
支持基板の斜視図である。
【図5】 図5はスタックトレイ支持基板に対するスタ
ックトレイの支持構造の説明図で、図5Aは平面図、図
5Bは前記図5AのVB−VB線断面図である。
【図6】 図6はトレイ連結部材の説明図である。
【図7】 図7も前記図5と同様にスタックトレイ支持
基板に対するスタックトレイの支持構造の説明図で、図
7Aは前記図1の矢印VIIAから見た図、図7Bは前記
図7AのVIIB−VIIB線断面図である。
【図8】 図8は同実施例1の作用説明図で、図8Aは
シート束をスタックトレイに排出するときの状態の説明
図、図8B,8Cはシート束をスタックトレイに排出し
た後の状態の説明図である。
【図9】 図9は本発明の実施例2の比較例の説明図で
ある。
【図10】 図10は前記図9に示す比較例の問題点の
説明図である。
【図11】 図11は本発明の実施例2の他の比較例の
説明図である。
【図12】 図12は本発明の実施例2のシート処理装
置全体説明図で、図12Aは同実施例2の要部の縦断面
図、図12Bは前記図12AのXIIB−XIIB線から見
た図で上面位置センサの説明図ある。
【図13】 図13は同実施例2の上縁位置センサの説
明図で、図13Aは前記図12の↑矢印XIIIAから見
た図、図13Bは前記図13Aの矢印XIIIB−XIIIB
断面図である。
【図14】 図14はススタックトレイの昇降制御装置
の説明図である。
【図15】 図15は前記図14に示す昇降制御装置の
イニシャル動作のフローを示す図である。
【図16】 図16は前記図14に示す昇降制御装置の
スタック面位置制御動作のフローを示す図である。
【図17】 図17は同実施例2の要部拡大説明図であ
り、図17AはスタックトレイTが適切な位置に有る状
態を示す図、図17BはスタックトレイTが下がり過ぎ
た状態を示す図である。
【図18】 図18は同実施例2の要部拡大説明図であ
り、スタックトレイTにシート束Sが積載された状態を
示す図で、図18の実線で示す上面検出アーム202
は、新たにスタックトレイTに排出されたシート束Sに
より2点鎖線位置に移動し、このとき上面位置センサ2
01はONからOFFとなることを示す図である。
【図19】 図19は同実施例2の作用説明図で、2点
鎖線位置に示す上面検出アーム202が新たにスタック
トレイTに排出されたシート束Sに実線位置に移動した
状態を示す図である。
【図20】 図20は同実施例2の作用説明図で、ダウ
ンカールしたシート束Sが積載されたトレイでは2点鎖
線位置に示す上面検出アーム202が新たにスタックト
レイTに排出されたシート束Sにより実線位置に移動し
た状態を示す図である。
【図21】 図21は同実施例2の作用説明図で、スタ
ック面が下がり過ぎた状態を示す図である。
【図22】 図22は同実施例2の作用説明図で、アッ
プカールしたシート束Sがスタックされた場合のスタッ
ク面が適切な高さに保持された状態を示す図である。
【図23】 図23は本発明のシート処理装置Uの実施
例3のシート押え機構部の構成を示した側面図である。
【図24】 図24は同実施例3のシート押えの動作を
説明するための図であり、図24Aは新たなシート束が
スタックトレイ上へ排出完了、図24Bはシート押えの
シート間から抜き取り完了、図24Cは次回のシート束
排出準備完了の、各時点におけるシート押えの状態を示
す続面図である。
【図25】 図25は本発明のシート処理装置Uの実施
例4の要部の縦断面図である。
【図26】 図26は同実施例4のシート排出部分の上
面図で、図26Aは前記図25の矢印XXVIAから見た
図、図26Bは前記図26Aに示すスタックトレイの基
端部(内端部)の詳細説明図である。
【図27】 図27は前記図25の矢印XXVIIから見
た図である。
【図28】 図28は前記図27の要部の斜視図であ
る。
【図29】 図29は同実施例4の作用説明図で、図2
9Aはシート束をスタックトレイに排出するときの状態
の説明図、図29Bはシート束をスタックトレイに排出
した後の状態の説明図である。
【図30】 図30は従来技術の説明図である。
【図31】 図31は従来技術の説明図である。
【図32】 図32は従来技術の説明図である。
【図33】 図33は従来技術の説明図である。
【符号の説明】
C…コンパイルトレイ、S…シート束、Si…シート、
T…スタックトレイ、U…シート処理装置、12…排出
ローラ、21…回転軸、27…円筒部材、28,71…
シート押さえ部材、(27,29〜37)…シート押さ
え作動部材、41…シート載置面、66,156a…シ
ート内端支持面、71a…被ガイド部材、76…ガイド
部材、76a…ガイド溝、(72〜76)…シート押さ
え作動部材、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 31/26 B65H 29/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬入されるシートを重ねて収容するコン
    パイルトレイと、このコンパイルトレイでコンパイルさ
    れた複数のシートから構成されるシート束が排出される
    スタックトレイと、前記スタックトレイの基端側に設け
    られ且つ前記スタックトレイに排出されたシート束の端
    部が当接するシート内端支持面と、前記シート束をコン
    パイルトレイからスタックトレイに排出する排出ローラ
    とを備えたシート処理装置において、下記の要件を備え
    たことを特徴とするシート処理装置、 (Y01)前記スタックトレイにシート束が排出される
    ときに前記スタックトレイ上にすでに排出された最上部
    シートの上面を押さえて、前記最上部シートがその上に
    排出されるシート束によって移動するのを防止する薄板
    状の弾性材料から形成されたシート押さえ部材、 (Y02)前記シート束が前記スタックトレイへ排出さ
    れたときに前記シート押さえ部材の上側に接触するシー
    トを前記シート内端支持面に当接させながら前記シート
    押さえ部材の先端を前記スタックトレイ基端側に引き抜
    いて排出直後のシート束の上面に移動させるシート押さ
    え作動部材。
  2. 【請求項2】下記の要件を備えたことを特徴とする請求
    項1記載のシート処理装置、 (Y03)前記シート押さえ作動部材は、前記排出ロー
    ラの回転軸の外周面に回転可能に支持されるとともに前
    記排出ローラの半径以下の半径を有し且つ前記シート押
    さえ部材の基端部が固定された円筒部材により構成され
    たこと。
  3. 【請求項3】下記の要件を備えたことを特徴とする請求
    項1記載のシート処理装置、 (Y04)前記シート押さえ部材はその側面に被ガイド
    部材を有すること、 (Y05)前記シート押さえ作動部材は、前記スタック
    トレイの基端側から離れた位置に配置され且つシート押
    さえ部材の基端部を前記スタックトレイの基端側に向け
    て進退移動させる進退移動部材と、前記被ガイド部材に
    係合する無端状のガイド溝を有するガイド部材とを有す
    ること、 (Y06)前記ガイド部材のガイド溝は、前記シート押
    さえ部材の基端部の前進時にシート押さえ部材の先端部
    がスタックトレイ上のシート上面から離れた上方位置に
    保持され、前記基端部の後退時にシート押さえ部材の先
    端部がスタックトレイ上のシート上面に接触する位置に
    保持されるように、前記被ガイド部材をガイドする形状
    を有すること。
  4. 【請求項4】 下記の要件を備えたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか記載のシート処理装置、 (Y07)スタックトレイのシート束の後端から所定距
    離前方の上面位置が上面設定位置より上か下かを検出す
    る上面位置センサ、 (Y08) 前記スタックトレイのシート束後端の上縁
    位置が上縁設定位置より上か下かを検出する上縁位置セ
    ンサ、 (Y09)前記上面位置が上面設定位置よりも高いとき
    に前記スタックトレイを下降させ、且つ前記上縁位置が
    上縁設定位置よりも低いときにスタックトレイを上昇さ
    せるスタックトレイ昇降制御装置。
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