JP3735997B2 - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はビスフェノールAの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アセトンと過剰のフェノールとを反応させてビスフェノールAを製造するに際し、その触媒として、部分的に含イオウアミン化合物で変性された強酸性イオン交換樹脂を用いることは広く行われている。このような触媒を用いてアセトンとフェノールを反応させる場合、使用するアセトン中にアルコールが混入すると、このアルコールが、触媒プロモーターとして作用する含イオウアミン化合物と反応し、そのプロモーターとしての作用を低下させ、触媒活性を劣化させる。このような触媒活性の劣化は、触媒の再生又は新触媒との交換を生じさせ、プロセスの経済性を著しく低下させる原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、部分的に含イオウアミン化合物で変性された強酸性イオン交換樹脂触媒の存在下でアセトンとフェノールとを反応させるに際し、アルコールが共存しても、触媒の活性劣化を生じにくい方法を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、含イオウアミン化合物で部分的に変性された強酸性イオン交換樹脂触媒の存在下、アセトンとフェノールとからなる原料混合物を反応させてビスフェノールAを製造する方法において、該原料混合物中に0.05〜0.5重量%の水を含有させるとともに、該原料混合物中の水分濃度を前記範囲内において経時により連続的又は間欠的に減少させることを特徴とするビスフェノールAの製造方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるビスフェノールA製造用触媒は、含イオウアミン化合物からなる触媒プロモータで部分的に変性された強酸性イオン交換樹脂からなるものである。この場合の強酸性イオン交換樹脂としては、スルホン酸型陽イオン交換樹脂を挙げることができる。このようなスルホン酸型陽イオン交換樹脂は、従来よく知られているもので、ゲル型やポーラス型のものを用いることができるが、好ましくはゲル型のものが用いられる。その架橋度は、2〜16%、好ましくは2〜6%の範囲に規定するのがよい。また、その平均粒径は、通常、0.2〜2mm、好ましくは0.4〜1.5mmである。このような未変性のスルホン酸型陽イオン交換樹脂は既に市販されており、例えば、ロームアンドハース社製アンバーライトやアンバーリスト、三菱化成社製ダヤイオン等を好ましく用いることができる。
【0006】
前記触媒プロモータとして用いられる含イオウアミン化合物も従来良く知られた化合物で、例えば、3−メルカプトメチルピリジン、3−メルカプトエチルピリジン、4−メルカプトエチルピリジン等のメルカプトアルキルピリジン;2−メルカプトエチルアミン、3−メルカプトブチルアミン、3−n−プロピルアミノ−1−プロピルメルカプタン等のメルカプトアルキルアミン(又はアミノアルキルメルカプタン);チアゾリジン、2,2−ジメチルチアゾリジン、シクロアルキルチアゾリジン、2−メチル−2−フェニルチアゾリジン、3−メチルチアゾリジン等のチアゾリジン;1,4−アミノチオフェノール等のアミノチオフェノール等が挙げられる。特に好ましくは、2−メルカプトエチルアミン及び2,2−ジメチルチアゾリジンである。前記した含イオウアミン化合物は、塩酸等の酸性物質の付加塩や第4級アンモニウム塩であることができる。
【0007】
強酸性イオン交換樹脂の変性は、その樹脂を水中又は有機溶媒中で含イオウアミン化合物と反応させることによって行うことができる。有機溶媒としては、フェノールやアセトンを用いることができるが、好ましくは水中で行う。反応温度としては、常温又は加温が採用され、反応時間は、特に長時間を必要とせず数分で充分である。均一に反応させるため、反応混合物を撹拌するのが好ましい。この反応においては、未変性樹脂中に含まれるスルホン基の一部、通常、3〜30%、好ましくは5〜15%が変性基に変換されるように行うのがよい。
【0008】
本発明の方法を実施するには、前記部分的に変性された強酸性イオン交換樹脂触媒を充填した反応器に対し、アセトンとフェノールからなる原料混合物を連続的に供給してその触媒充填層を流通させるとともに、その間にアセトンとフェノールの反応を行い、得られたビスフェノールAを含む反応生成物を反応器から連続的に抜出す。反応温度はフェノールの融点以上の温度、通常、40〜100℃、好ましくは55〜85である。反応圧力は、1〜1.5気圧、好ましくは常圧ないし微加圧である。反応時間は15〜200分、好ましくは50〜120分である。フェノールの使用量は、アセトン1モルに対し、8〜20モル、好ましくは10〜16モルである。
【0009】
本発明においては、反応系には原料混合物中0.05〜0.5wt%の水を共存させるが、この水の量は、反応開始直後の段階では、0.5wt%に近い高濃度の水を共存させるのが好ましい。この水の量は、反応を継続し、活性が低下するにしたがい連続的股は間欠的に減少させていく方法が好ましい。反応系に共存させる水の量が前記範囲より多すぎると、逆に、触媒活性の低下を生じ、一方、少なすぎると、アルコールと含イオウアミン化合物との反応を有効に防止することができない。
なお、アセトン中に存在するアルコールは、主にメタノールであるが、少量のイソプロピルアルコール等が存在する場合もある。
前記のようにして、触媒の活性に対応して反応系に適正濃度の水を存在させることにより、アルコールとプロモータとしての含イオウアミン化合物との反応(主にメルカプト基(SH)とアルコールとの脱水反応)を防止し、触媒の活性低下を防ぐことができる。
反応系に対する水の添加は、原料アセトン中や原料フェノール中にあらかじめ水を存在させることによって行うことができる他、反応器に対して水供給管を付設し、この水供給管を介して行うことができる。
【0010】
本発明においては、原料混合物中に含まれる水分濃度を前記濃度範囲において経時により連続的又は間欠的に低下させる操作を行う。この水分濃度低下操作は、全反応操作時間にわたって行う必要はなく、反応操作開始から一定時間だけ行うことができる。水分濃度低下操作を好ましく行うには、最初に、原料混合物中の水分濃度をその上限値又はその上限値付近に設定し、経時により、その水分濃度を連続的又は間欠的に徐々に低下させる。
【0011】
前記のようにして、原料混合物中の水分濃度を経時により低下させる操作を行うことにより、ビスフェノールA製造触媒の活性の低下レベルにあわせた水分濃度の調整を行うことができ、その結果、常に高いビスフェノールA製造触媒の活性を保持しながら、その触媒の活性劣化を効果的に抑制することができる。
【0012】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0013】
実施例1
内径120mm、高さ:1.5mの円筒状容器からなり、その頂部と底部に多孔板(孔板:約0.1mm)を配設し、その多孔板間の空間部に触媒を充填したものを反応器として用いた。この場合の触媒としては、スルホン酸型陽イオン交換樹脂(平均粒径:0.5mm、商品名「アンバーライトIR−118−H」のスルホン酸基の10%を2−メルカプトエチルアミンと反応させたものを用いた。
この反応器の頂部から、メタノールを1000wtppm含むアセトン4.7wt%とフェノール95.3wt%からなる反応混合液を導入し、反応器底部から、ビスフェノールAを含む反応生成物を抜出した。この場合、反応温度は70℃とし、触媒と混合液の接触時間は70分とした。この場合、反応混合液中に水を0.5wt%の濃度になるように添加した。
その後、触媒活性が1%低下するごとに、水分濃度を0.1wt%ずつ減少させる操作を行った。その結果、反応初期において、88%のアセトン転化率が得られ、3000時間目(水分濃度:0.1wt%)には、88%のアセトン転化率を維持した。
【0014】
比較例1
実施例1において、水の添加を行わない以外は同様にして実験を行った。
その結果、反応初期において、92%のアセトン転化率が得られたが、3000時間目には、アセトン転化率は85%に低下した。
【0015】
比較例2
実施例1において、水分濃度の低下操作を行わずに、水分濃度を0.5wt%に保持した以外は同様にして実験を行った。
その結果、反応初期において、88%のアセトン転化率が得られたが、3000時間目には、アセトン転化率は84%に低下した。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、原料混合物中に含まれる水分濃度を経時により減少させたことから、ビスフェノールA製造用触媒活性の低下を効果的に抑制することができ、長期間にわたって、ビスフェノールAを高収率で製造することができる。

Claims (1)

  1. 含イオウアミン化合物で部分的に変性された強酸性イオン交換樹脂触媒の存在下、アセトンとフェノールとからなる原料混合物を反応させてビスフェノールAを製造する方法において、該原料混合物中に0.05〜0.5重量%の水を含有させるとともに、該原料混合物中の水分濃度を前記範囲内において経時により連続的又は間欠的に減少させることを特徴とするビスフェノールAの製造方法。
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