JP3735516B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロトン伝導性高分子電解質を用いた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロトン伝導性高分子電解質は、イオン交換樹脂や固体酸触媒等の機能性高分子として有用であることが知られている。最近、特にこの高分子の燃料電池への応用が盛んに研究されている。
【0003】
燃料電池は、電池内で水素やメタノール等の燃料を電気化学的に酸化することにより、燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出すものであり、火力発電のように燃料の燃焼によるNOやSOなどの発生がないため、クリーンな電気エネルギー供給源として注目されている。特に、プロトン伝導性高分子型燃料電池は、熱力学におけるカルノーサイクルの制限を受けずに高効率で運転できるものであり、その理論効率は25℃で83%にも達成する。このプロトン伝導性高分子型燃料電池に使用されているプロトン伝導性高分子材料は、パーフルオロスルホン酸含有高分子が知られており、具体的には、テトラフルオロエチレンとパーフルオロビニルエーテルとの共重合体をベースとし、イオン交換基としてスルホン酸基を有するものが知られている。
【0004】
また、このプロトン伝導性高分子材料は化学的にも安定性を有することから、食塩電解用交換樹脂膜、プロトン伝導性高分子型燃料電池に使用されているほか、その溶液はガス拡散電極の触媒層の電極触媒被覆材や結合材として使用することが提案されている。
【0005】
燃料電池では、アノードとカソードの間にパーフルオロスルホン酸含有高分子を挿みこんで加温プレスで熱圧着して、電極複合体を作製している。この電極複合体のアノード側に燃料を供給し、カソード側に酸化剤(空気(O))を供給することで、アノードで電気化学的にプロトン及び電子(外部回路を流れる)が生成し、プロトン伝導性高分子材料を通してカソード側に到達し、酸化剤と外部回路からきた電子とにより水生成することにより電力を取り出せる仕組みになっている。特に直接メタノール型燃料電池では、従来のプロトン伝導性高分子材料を電解質として用いた場合、アノードを通リ抜けたメタノールが電解質中を拡散して、カソードに到達し、そこでカソード触媒以上で酸化剤(O)と直接反応するという短絡現象(クロスオーバー)を起こし、電池性能を著しく低下させるという問題が生じる。
【0006】
また、従来知られているパーフルオロスルホン酸含有高分子は、その合成が多段かつ低収率なため、生産性が著しく低い。
【0007】
一方、プロトン伝導性高分子として、プロトン伝導性を担う置換基であるスルホン酸基や燐酸基を持つポリマーが知られている。例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、や耐熱性高分子にスルホン酸基を燐酸基を導入したポリマー(Polymer preprints, Japan Vol.42, No.7, p2490〜2492(1993)、 Polymer preprints, Japan Vol.43, No.3, p375〜376(1994)、Polymer preprints, Japan Vol.42, No.3, p730(1993))などが挙げられるが、これらのポリマーは、線状高分子であるため高分子中のスルホン酸基やリン酸基の量が多くなると水やメタノールなどに対して溶解するかまたは大きく膨潤するため、プロトン伝導性高分子電解質膜として用いる場合には、電池動作中での膜の破れなどの問題が生じる。また、架橋型高分子を用いたものとして、ポリスチレン−ジビニルベンゼン共重合体をスルホン酸化した膜が知られている。しかし、このプロトン伝導性高分子電解質は、電池作動中にベンゼン環に直接結合したスルホン酸基の部分が分解し、膜の性質が低下するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、水やメタノールなどに対して溶解させないために架橋構造の高分子材料を準備し、この高分子材料のベンゼン環にスルホン酸基を直接結合させた従来のプロトン伝導性高分子電解質は、化学的に不安定であり、膜の性質が低下してしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、化学的に安定な高プロトン伝導性高分子電解質を得ることのできる燃料電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による燃料電池は、燃料極および酸化剤極からなる一対の電極を有し、この一対の電極間に一般式(3)で示す構造を有する重合体同士のそれぞれのシリコン(Si)を酸素(O)を介して結合したことを特徴とするプロトン導電性高分子電解質を挟持したことを特徴とする。
【化2】
Figure 0003735516
(式中、R1〜Rは置換及び無置換の炭化水素基、水素原子とハロゲン原子の群から選ばれる少なくとも1種、Aは原子価又はスルホン酸基との結合部にベンゼン環を保持しない2価の有機基、Bは原子価又は2価の有機基。mおよびnは正の整数。
また、前記重合体を架橋成分を介して架橋することも可能である、すなわち、本発明における燃料電池のプロトン導電性高分子電解質は、一般式(3)で示す構造を有する重合体同士のそれぞれのシリコン(Si)を一般式(4)で示す結合基を介して結合したものであってもよい。
−O−M−O− (4)
(Mは、Si,Al,Zr,TiおよびBから選ばれる少なくとも一種の元素)
また、電解質中に無機粒子を分散させることもできる。
【0011】
の電解質を、燃料極および酸化剤極からなる一対の電極に挟持し、燃料電池として使用する。
【0012】
【発明の実施の形態】
【化3】
Figure 0003735516
X:−SOY,−SO
(式中、R1〜R7は置換及び無置換の炭化水素基、水素原子とハロゲン原子の群から選ばれる少なくとも1種、Aは原子価又はXとの結合部にベンゼン環を保持しない2価の有機基、Bは原子価又は2価の有機基、Yはハロゲン原子、NH2および炭化水素置換アミノ基から選ばれる少なくとも1種の置換基、Zは置換および無置換のアルキル基、アルカリ金属と、4級アンモニウムから選ばれる少なくとも1種)
本発明は、一般式(1)で示すスルホン酸前駆体(−SO2Yあるいは−SO3Z)を保持する部分と、一般式(2)で示す架橋する部分とを別途有する重合体を架橋する。これを架橋して得られたプロトン伝導性高分子電解質はスルホン酸基がベンゼン環に直接結合されない。その結果、エタノールなどのアルコール類や水などの存在下においても化学的に安定化する。
【0013】
以下に本発明の高分子電解質及びそれを用いた燃料電池について順次、詳しく説明する。
【0014】
まず、本発明の重合体について説明する。
【0015】
本発明の重合体は、一般式(1)および(2)で表される構造を有する重合体であれば特に制限されるものではない。例えば、一般式(5)に示すような(1)および(2)の構造を繰返し単位として持つ重合体、さらには他のビニルモノマー繰返し単位を含んでものなどが挙げられる(モノマーが3元以上からなる重合体も含む)。
【化7】
Figure 0003735516
分子中に一般式(1)、(2)に示すように、AあるいはBが原子価である状態とはビニル基にXがあるいはSi(OR7)が直接結合している状態を指す。また、Bに用いる2価の有機基としては、XあるいはSi(OR7)3は、メチレン、エチレン、トリエチレン、プロピレン、ヘキサメチレン、フェニレンなどが挙げられるがこれらの材料に特に限定されない。Aに用いる2価の有機基の具体例としては、Bで挙げた2価の有機基と同じものを挙げることができるが、Aに用いる2価の有機基は、Xが置換される炭素がベンゼン環の位置を構成する炭素であってはならない。
【0016】
また、この重合体の平均重量分子量は、500〜1000000であることが好もしい。分子量が500未満であると、分子同士の結合が弱まり成膜できなくなる恐れがあり、分子量が1000000を超えると粘度が高すぎ、所望の形状に成形できなくなる恐れがある。
【0017】
また、本発明の重合体中に占める一般式(1)で示される成分、および一般式(2)で示される成分の比率は、重合体を1molとした時、一般式(1)で示す単位を0.1mol〜0.9mol、一般式(2)で示される成分を0.1mol〜0.9mol含有することが好ましい。
【0018】
一般式(1)で示す成分はスルホン酸前駆体を有するものであり、プロトン伝導性高分子電解質を合成した際に、スルホン酸基となり、その結果プロトン伝導性が付与される。そのため一般式(1)で示す成分が0.1よりも少ないと重合体中のスルホン酸成分の比率が低下し、プロトン伝導性が低下する。また0.9よりも多いと、一般式(2)で示す成分の比率を高めることができなくなる。
【0019】
一方、一般式(2)で示す成分は加水分解することで他の重合体と架橋反応させるための成分であり、一般式(2)で示す成分が0.1よりも少ないと電解質膜とする際に、架橋度を十分に挙げることができず、メタノールや水などにより溶解されてしまう恐れがある。また、0.9よりも多いと一般式(1)で示す成分の比率を高めることができなくなったる恐れがある。
【0020】
なお、一般式(1)においてスルホン酸基を導入した構造にせずに、スルホン酸前駆体を導入した構造にしたのは、一般式(1)および一般式(2)の構造を有する重合体を合成する際において、一般式(2)の構造を形成するモノマーがスルホン酸基によって加水分解などを起こし、一般式(1)および(2)の構造を有する重合体を合成できなくなるためである。
【0021】
次に本発明の重合体の合成方法について説明する。
【0022】
一般式(1)で示す成分の原料として一般式(1)で示すスルホン酸基を有するビニルモノマーと、一般式(2)で示す架橋基(トリアルコキシリル基)を有するビニルモノマーを準備する。必要に応じて、これらの置換基を含まない他のビニルモノマーをさらに準備しても良い。
【0023】
これらのビニルモノマーををラジカル触媒存在下で、熱又は光などにより重合することで、本発明の重合体を合成することができる。また必要に応じ重合を溶媒中で用うこともできる。
【0024】
一般式(1)で示されるビニルモノマーの具体例としては、CH2=CH−SO3CH3、CH2=CH−SO3CH2CH3、CH2=CH−SO3CH(CH32、CH2=CH−SO2Cl、CH2=CH−SO2F、CH2=C(CH3)−SO3Na、CH2=CH−SO3Na、CH2=CH−CH2−SO3Na、CH2=C(CH3)−CH2−SO3Na、CH2=CH−SO2NH2、CF2=CF−OCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2F、CH2=CH−SO2NHPhなどを挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0025】
一般式(2)に示される架橋基を有するビニルモノマーの具体例としては、CH2=CH−Si(OCH33、CH2=CH−Si(OCH2CH33、CH2=CH−Ph−Si(OCH33、CH2=CH−CH2−Si(OCH33、CH2=CH−CONHCH2CH2CH2Si(OCH2CH33、CH2=C(CH3)−COO(CH23−Si(OCH33を挙げることができるが、これも特に限定されるものではない。
【0026】
他のビニルモノマーとしては、例えばCH2=CH−Ph、CH2=CH−Ph−CH2Cl、CH2=CH−COOH、CH2=C(CH3)COOH、CH2=CH−C(CH3)=CH2、CH2=CH−CN、CH2=CH−CONH2、CH2=CH−OCH3、CH2=CF2、CH2=CH2などを使用することができる。これらの他のビニルモノマーを適宜選択することで、最終的に得られるプロトン伝導性高分子電解質の可撓性などの特性を調整することが可能になる。
【0027】
熱及び光でラジカルを発生する触媒としては、通常、有機過酸化物、無機過酸化物、アゾビス化合物、ジアゾ化合物、アジド化合物、チウラム系化合物、金属アセチルアセトナート、皹スルホニルオキシケトン類、ベンゾインアルキルエーテル、ニトロオキシド化合物などが使用される。より具体的には過硫酸アンモニウム、t−ブチルヒドロペルパーオキシド、過酸化ジt−ブチル、アゾビスイソブチロニトリル、クメンヒドロペルオキシド、チウラムジスルフィド、チウラムモノスルヒド、1−アセトキシ−2−メチルピリジニウムピクレート、ベンゾインイソプロピルエーテルなどが使用できる。
【0028】
必要に応じ重合時に使用する溶媒としては、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒など、より具体的には、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメトキシシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、アニソール、メタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレンなど挙げることができる。例えば本発明に係る重合体の合成時の重合速度が速すぎる場合、これらの溶媒を使用することで、重合速度を制御し、所望の分子量の重合体の合成を容易にすることが可能になる。
【0029】
次に本発明の重合体を加水分解し、架橋させるなどして形成する本発明のプロトン伝導性高分子電解質について説明する。
【0030】
本発明のプロトン伝導性高分子電解質は、一般式(3)に示す構造を有する重合体同士のそれぞれのシリコン(Si)を、酸素又は一般式(4)に示す構造の結合基を介して結合してなる架橋体である。
【化8】
Figure 0003735516
一般式(3)で示す構造を有する重合体同士を酸素を介して結合した架橋体からなるプロトン伝導性高分子電解質について説明する。
このプロトン伝導性高分子電解質は、一般式(1)および(2)を有する重合体同士を加水分解することにより、Si(OR7)3部分が加水分解され、Si−O−Si結合の3次元ネットワーク構造を形成し、集合体間が架橋して合成される。その結果、水やメタノールなどの炭化水素材料系の溶媒に対して不溶のフィルムが形成される。
【0031】
また、この加水分解による架橋反応時に、スルホン酸基の前駆体の置換基(−SO2Y、−SO3Z)も加水分解を起こし、スルホン酸基となり、プロトン伝導性高分子電解質となる。
【0032】
この加水分解はについては、スルホン酸基の前駆体の加水分解性に応じて、加水分解条件の異なる2段階で加水分解を行っても良いし、一段階で行っても良い。加水分解は、触媒を用いても良い。また、その際の溶媒は、ポリマーに応じて選択する。触媒に塩基を使用した場合は、加水分解終了後必ず、酸によりイオン交換を行いプロトン伝導性高分子電解質をえる。また、スルホン酸基の前駆体の置換基(X)がスルホン酸塩のものについては、加水分解後、無機酸(硫酸、塩酸)中でイオン交換させてプロトン伝導性高分子を得る。加水分解の触媒としては、有機及び無機の酸、有機及び無機の塩基、弗化物を用いることができる。具体的には、希塩酸、希硫酸、酢酸、蓚酸、アンモニア、水酸化ナトリウム水溶液、弗化アンモニウムなど挙げるがこれに限定されない。
【0033】
次に、高分子電解質膜の作製方法についてより具体的に説明する。
【0034】
本発明の重合体を溶媒に溶解させ、必要に応じて加水分解触媒を加え、溶液の濃度及び粘度を調節し、ポリオレフィン及びフッ素樹脂からなるフィルムに塗布するか、前記の樹脂製のシャーレに溶液をいれ、溶媒を飛散させ、フィルム(薄膜)を作製する。このフイルム作製の際、温度を加えても良い。また、樹脂と重合体溶液のぬれ性を調整するために、界面活性剤を加えても良い。
【0035】
次に、このフィルムを空気中で時間をかけ、徐々に加水分解を行う。加水分解の水は、通常空気中から得られる水分でも十分であるが、必要に応じ、加湿しても良い。このフィルム中のスルホン酸基の前駆体が十分に加水分解されていない場合は、加水分解触媒と水を溶解させた溶媒中で、加水分解を行い、プロトン伝導性高分子電解質を得る。この加水分解においても、加熱を行っても良い。
【0036】
次に、一般式(3)で示す構造を有する重合体同士のそれぞれのシリコン(Si)を一般式(4)に示す結合基を介して架橋したプロトン伝導性高分子電解質について説明する。
このプロトン伝導性高分子電解質は、本発明の重合体と一般式()で表される金属アルコキシド又はその加水分解生成物のメタロキサンゾルとからなる組成物を加水分解することによって得られるスルホン基を含有した架橋重合体である。
R8M(R9)
(pは0又は正の整数、qは正の整数。R8は置換又は無置換又は無置換の炭化水素基あるいは水素原子、R9は置換又は無置換のアルコキシル基、Mは、Si,Al,Zr,Ti,Bから選ばれる少なくとも一種)
本発明の重合体において、加水分解時にて架橋基となるトリアルコキシシリル基(Si(OR7)3)を一般式()で表される金属アルコキシド又はその加水分解生成物のメタロキサンゾル存在下で加水分解させることで、Si−O−M結合を形成することにより、架橋体からなる高分子電解質を得ることができる。
【0037】
一般式()の金属アルコキシドの具体例として、Si(OCH34、CH3Si(OCH3)、Si(OCH2CH34、(CH3O)3Si−CH2CH2−Si(OCH33、HSi(OCH33、(CH3O)3Si−CH2CH2−SO3CH2CH3、Zr(OCH(CH324、Ti(OCH2CH2CH2CH34、Al(OCH(CH324、B(OCH2CH2CH2CH33を挙げることができる。
【0038】
また、メタロキサンゲルは、上記の一般式()で示される金属アルコキシドを水と加水分解触媒を溶解させた極性溶媒中で、加水分解を行い調整する。
【0039】
この本発明のプロトン導電性電解質において、上記の金属アルコキシド及びその加水分解生成物のメタロキサンゾルは、本発明の重合体100重量部に対して、1から100重量部までが望ましい。100重量部以上になると膜の柔軟性が損なわれる。
【0040】
この電解質膜を作製する方法は、本発明の重合体と金属アルコキシドとを極性溶媒に溶かし又はメタロキサンゾルを加え、加水分解触媒を加え、溶液の濃度及び粘度を調節し、ポリオレフィン及びフッ素樹脂からなるフィルムに塗布するか、前記の樹脂製のシャーレに溶液をいれ、溶媒を飛散(乾燥)させ、フィルム(薄膜)を作製する。このフイルム作製の際、温度を加えても良い。次に、このフィルムを空気中で時間をかけ、徐々に加水分解を行う。加水分解の水は、通常空気中から得られる水分でも十分であるが、必要に応じ加湿しても良い。このフィルム中のスルホン酸基の前駆体が十分に加水分解されていない場合は、加水分解触媒と水を溶解させた溶媒中で、加水分解を行い、プロトン伝導性高分子電解質を得る。この加水分解においても、加熱を行っても良い。ただし、金属アルコキシドの金属がSi以外のものの場合は、加水分解反応が非常に速いため、反応抑制剤として、ジオール類、β−ジケトン類、β−ケトエステル類を少量加えるとよい。
【0041】
また、本発明のプロトン導電性高分子電解質は、上述した架橋体中に無機粒子を分散させたものであっても良い。
【0042】
無機粒子を分散させることで、膜の強度を向上させたり、膜の保湿性を高めることが可能になる。
【0043】
この無機粒子を分散させたプロトン導電性高分子電解質の製造法を説明する。
【0044】
無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナの複合酸化物、シリカ−燐酸の複合物などの固体酸などを挙げるが限定されるわけではない。無機フィラーの粒径は1μm以下のものを使用する。
【0045】
一般式(1)を含む重合体を溶媒に溶解させ、必要に応じて加水分解触媒を加え、さらに無機フィラーを添加し良く攪拌して均一にフィラーを分散した後、溶液の濃度及び粘度を調節し、ポリオレフィン及びフッ素樹脂からなるフィルムに塗布するか、前記の樹脂製のシャーレに溶液をいれ、溶媒を飛散させ、フィルム(薄膜)を作製する。このフイルム作製の際、温度を加えても良い。次に、このフィルムを空気中で時間をかけ、徐々に加水分解を行う。加水分解の水は、通常空気中から得られる水分でも十分であるが、必要に応じ、加湿しても良い。このフィルム中のスルホン酸基の前駆体が十分に加水分解されていない場合は、加水分解触媒と水を溶解させた溶媒中で、加水分解を行い、プロトン伝導性高分子電解質をえる。この加水分解においても、加熱を行っても良い。
【0046】
次に、上記で作製した高分子電解質膜を用いたプロトン伝導型燃料電池について説明する。
【0047】
図1に本発明の燃料電池の概略図を示す。
【0048】
燃料極1と酸化剤極2とからなる一対の電極によって本発明のプロトン導電性高分子電解質からなる電解質膜3が挟持されている。
【0049】
燃料極1には水素ガスあるいはメタノールなどの水素供給可能な燃料が供給され、この燃料からプロトンと電子が生成される。生成されたプロトンは電解質3によって酸化剤極2へ搬送される。一方酸化剤極2には空気あるいは酸素ガスなどの酸化剤ガスが供給され、電解質によって搬送されてきたプロトンと外部回路からくる電子と酸素とが反応する。この反応の際に酸化剤極で正孔が発生する。このようにして電池として機能する。
【0050】
前記電解質膜の膜厚としては、10μm〜300μm程度にすることが好ましい。この膜厚が小さいと電解質膜の成膜時の強度が保てず、大きすぎるとプロトン伝導性が低下する。より好ましい膜厚としては50μm〜100μmである。
【0051】
酸化剤極および燃料極は、多孔体などガス拡散性の導電材料で形成されており、燃料ガス、あるいは酸化剤ガスが流通できるようになっている。また、酸化剤極には酸素の還元反応を促進する触媒金属が付着されており、燃料極には水素の酸化反応を促進する触媒金属が付着している。このような触媒金属としては、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マンガン、バナジウム、あるいはそれらの合金が挙げられる。このような触媒の中で、特に白金が多くの場合用いられる。
【0052】
触媒となる金属の粒径は、通常は1nm〜30nmであり、触媒の担持量は、電極が成形された状態で、例えば0.01〜10mg/cm2である。触媒を担持する導電材としては、電子導伝性物質であればいずれのものでも良く、例えば各種金属や炭素材料などが挙げられる。炭素材料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、およびアセチレンブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛等が挙げられ、これらが単独あるいは混合して使用される。
【0053】
また、両電極を撥水処理しても良い。撥水剤としては、例えばフッ素化カーボン等が使用される。結着剤としては、各種樹脂が用いられるが、撥水性を有する含フッ素樹脂が好ましい。そして、含フッ素樹脂の中でも耐熱性、耐酸化性の優れたものがより好ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体が挙げられる。
【0054】
電解質膜と電極との接合は、加圧、加温できる装置を用いて実施される。一般的には、例えば、ホットプレス機、ロールプレス機等により行われる。その際のプレス温度は、電解質膜として用いるイオン交換膜のガラス転移温度以上であれば良く、一般的には120℃〜250℃である。プレス圧力は、使用する電極の固さに依存するが、通常、5〜200kg/cm2である。5kg/cm2未満では、イオン交換膜と電極との接合が不十分となり、200kg/cm2を超えるとガス拡散電極の空孔がつぶされてしまう。プレス圧力の好ましい範囲は、20〜100kg/cm2である。
【0055】
このような燃料電池は、範囲は室温〜100℃で電池反応が生じるが、50℃〜100℃の高い温度で作動させる方が、電極の触媒活性が上がり電極過電圧が減少するため望ましい。また電解質膜を形成するプロトン導電性高分子電解質は水分がないプロトン伝導能を発揮しないため、水分管理が可能な温度で作動させる必要がある。燃料電池の作動温度の好ましい範囲は室温〜100℃である。
【0056】
【実施例】
実施例1 重合体の合成
一般式(1)で示すビニルモノマーとしてのビニルスルホン酸イソプロピル3.00gと、一般式(2)で示すビニルモノマーとしてのビニルトリメトキシシラン3.81gと、触媒としてのアゾビスイソブチロニトリル0.0679gを加え、その混合物中の酸素の置換を目的にArを吹き込み、Ar雰囲気下、65℃で15時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除き、本発明の重合体(P−1)3.49gを得た。得られた重合体の平均重量分子量(MW)を測定したところ、9300であった。
【0057】
実施例2
ビニルスルホン酸イソプロピル3.01gと、ビニルトリメトキシシラン7.61gと、アゾビスイソブチロニトリル0.1051gを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、55℃で15時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除き、本発明の重合体(P−2)2.42gを得た。(MW=5400)
実施例3
一般式(1)で示すビニルモノマーとしてのビニルスルホン酸エチル4,59gと、ビニルトリメトキシシラン5.70gとp−クロロメチルスチレン4.83gと、溶媒としてのアゾビスイソブチロニトリルに無水ジメトキシエタン10mlを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、55℃で10時間反応させた。揮発成分を真空化で取り除き、重合体(P−3)5,95gを得た。(MW=16500)
実施例4
ビニルスルホン酸エチル4.09gと、ビニルトリメトキシシラン4.58gとアクリロニトリル1.62gと、アゾビスイソブチロニトリル0.1054gに無水ジメトキシエタン10mlを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、55℃で10時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除き、本発明の重合体(P−4)を得た。(MW=21000)
実施例5
無水ジメチルスルホキシド10mlとビニルスルホンナトリウム2.00gとビニルトリメトキシシラン3.81gにアゾビスイソブチロニトリル0.0679gを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、65℃で15時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除き、少量の水で洗浄し、乾燥したのち重合体(P−5)1.05gを得た。(MW=5200)
実施例6
無水テトラヒドロフラン10ml(THF)とアリルスルホン酸テトラブチルアンモニウム2.00gとビニルトリメトキシシラン6.81gにアゾビスイソブチロニトリル0.1048gを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、65℃で15時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除きTHFに溶かしメタノールでポリマーを沈殿として、ろ過し、乾燥したのち重合体(P−6)1.55gを得た。(MW=15200)
実施例7
無水THF5mlに溶かしたビニルスルホンアミド2.00gとビニルトリメトキシシラン4.51gにアゾビスイソブチロニトリル0.0885gを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、65℃で15時間反応させた。メタノール中に滴下して、重合体を沈殿させ、ろ過した後、真空下で乾燥して、重合体(P−7)1.85gを得た。(MW=19300)
実施例8
無水THF5mlに溶かしたビニルスルホンフェニルアミド2.00gとビニルトリメトキシシラン4.51gにアゾビスイソブチロニトリル0.1085gを加え、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、65℃で15時間反応させた。メタノール中に滴下して、ポリマーを沈殿させ、ろ過した後、真空下で乾燥して、重合体(P−8)2.85gを得た。(MW=21400)
実施例9
アリルスルホニルクロライド4.09gとビニルトリメトキシシラン4.58とアゾビスイソブチロニトリル0.0854gに、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、65℃で20時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除き、重合体(P−9)2.3gを得た。(MW=18000)
実施例10
CF=CF−OCFCF(CF)OCFCFSOFを1.09gとビニルトリメトキシシラン5.58gとアゾビスイソブチロニトリル0.0954gに、その混合物中にArを吹き込み、置換を行い、Ar雰囲気下、65℃で20時間反応させた。真空下で反応混合物から揮発成分を取り除き、重合体(P−10)1.1gを得た。(MW=35100)
実施例11 電解質膜の作成
実施例1で得られた重合体(P−1)2gをトルエン10mlに溶かし、四フッ化エチレンペルフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体(PFA)樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で80℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させて架橋させ、フィルム状の架橋体を作製した。
【0058】
このフィルム状の架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCH33が加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0059】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄することで、スルホン酸基を形成した後、膜厚約100μmのフイルム状の電解質膜(F−1)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm-1付近にS(=O)2の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm-1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0060】
実施例12
実施例2で得られた重合体(P−2)2gをトルエン10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。
【0061】
この架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCH(CHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0062】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約150μmのフイルム状の電解質(F−2)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)2の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもフィルムが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0063】
実施例13
実施例3で得られた重合体(P−3)2gをトルエン10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルムを作製した。このフイルムには、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCH(CH33が加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0064】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い,純粋で洗浄した後、膜厚約110μmのフイルム状の電解質(F−3)を得た。
【0065】
このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)2の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0066】
実施例14
実施例4で得られた重合体(P−4)2gをトルエン10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルムを作製した。このフイルムには、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCH33が加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0067】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約150μmのフイルム状の電解質(F−4)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)2の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でフイルムが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0068】
実施例15
実施例3で得られた重合体(P−3)1gとメチルシリケート51(多摩化学社製)0.3gと酢酸0.1gをトルエン15mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCH33が加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0069】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約80μmのフイルム状の電解質(F−5)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)2の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもフィルムが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0070】
実施例16
実施例3で得られた重合体(P−3)1gをトルエン15mlに溶かし、SiO2粒子(エアロジル社製:M200)0.2gを加え良く攪拌した後、脱泡機(シンキー社製:練リ太郎)で5分間攪拌脱泡した後、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCH33が加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0071】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約80μmのフィルム状の電解質(F−6)を得た。また、酸性指示薬でこの電解質が酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0072】
電解質の評価
実施例5〜10で得られたフィルム状の電解質F−1〜F−5のメタノール透過性を以下のようにして評価した。
【0073】
得られたフィルム状の電解質を10cmの面積を持つセルに挿みこみ、片方のセルに10%メタノール水溶液、もう片側のセルには純水を入れ、室温で一定時間経過後、純水を入れたセル側のメタノール濃度をガスクロマトグラフィーで測定し、メタノールの透過性を測定した。膜は、水に16時間浸した後、水を切りメタノールの透過性を測定した。
【0074】
また、膜の電気抵抗は、10cmの面積を持つ正方形のセルを二つ準備し、その一つの片側に両端に白金電極を取り付け、もう一つのセルとの間に膜を挿みこんで、測定を行った。
【0075】
比較例1として、パーフルオロスルホン酸含有高分子(デュポン社製:ナフィオン)のメタノール透過性および電気抵抗を測定し、このパーフルオロスルホン酸含有高分子の特性を1として相対的に表したものを下記表1に次に示す。
【表1】
Figure 0003735516
実施例17
実施例5で得られた重合体(p−5)1gをジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、0.1MHClを0.50g加えた溶液をPFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルムを作製した。このフイルムには、柔軟性があり、DMSOに溶解せず、Si(OCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0076】
さらに、6N塩酸水溶液中にこのフィルムを入れ、室温で1日間放置した後、純粋で1日放置した後、さらに純水で5回洗浄し、膜厚約80μmのフイルム状の電解質(F−7)を得た。また、酸性指示薬でフイルムが酸性を示したことから、SOHの存在が明らかになった。スルホン酸ナトリウムのナトリウムイオンが交換した事を示している。
【0077】
実施例18
実施例6で得られた重合体(P−6)1gをジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、0.1MHClを0.50g加えた溶液をPFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルムを作製した。このフイルムには、柔軟性があり、THFに溶解せず、Si(OCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。さらに、6N塩酸水溶液中にこのフィルムを入れ、室温で1日間放置した後、純粋中で1日放置した後、さらに純水で5回洗浄し、膜厚約140μmのフイルム状電解質(F−8)を得た。また、酸性指示薬でフイルムが酸性を示したことから、SOHの存在が明らかになった。これは、スルホン酸ナトリウムのナトリウムイオンが交換した事を示している。
【0078】
実施例19
実施例7で得られた重合体(P−7)1.5gをDMSO10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で80℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。このフイルムには、柔軟性がありDMSOに対して不溶となっており、Si(OCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.3gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純水で洗浄した後、膜厚約90μmのフイルム状の電解質(F−9)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にSO2−の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された3300cm−1付近のS(O)−NHの伸縮振動が消失しており、重合体中のスルホンアミドが加水分解したことがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0079】
実施例20
実施例8で得られたポリマー(P−8)2.0gをTHF10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で80℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。このフイルムには、柔軟性がありTHFに対して不溶となっており、Si(OCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0080】
さらに、メタメールと水1:1混合物中200mlに5.00gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い,純水で洗浄した後、膜厚約90μmのフイルム状の電解質(F−10)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された3050cm−1付近のフェニル基の芳香族C−H伸縮振動が消失しており、重合体中のスルホンフェニルアミドが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0081】
実施例21
実施例9で得られた重合体(P−9)2gをトルエン10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で80℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0082】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約100μmのフイルム状の電解質(F−11)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1400cm−1付近のSO−Clの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホニルクロライドが加水分解したことがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0083】
実施例22
実施例10で得られた重合体(P−10)ポリマー2gをトルエン10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で80℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、Si(OCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0084】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い,純粋で洗浄した後、膜厚約130μmのフイルム状の電解質(F−12)を得た。この電解質のIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1400cm−1付近のSO−Clの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホニルクロライドが加水分解したことがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0085】
実施例23
実施例1で得られた重合体(P−1)1gとトリイソプロポキシアルミニウム0.3gとアセト酢酸エチル1mlとTHF15mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。
【0086】
この架橋体には、柔軟性がありTHFに対して不溶となっており、Si(OCH33とトリイソプロポキシアルミニウムが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0087】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約80μmのフイルム状の電解質(F−14)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)2の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもフィルムが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0088】
実施例24
実施例1で得られた重合体(P−1)1gとジブトキシチタンテトラマー0.3gとアセト酢酸エチル1mlとTHF10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありTHFに対して不溶となっており、Si(OCH33とジブトキシチタンテトラマーが共に加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約80μmのフイルム状の電解質(F−15)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもフィルムが酸性を示したことからもSO3Hの存在が明らかになった
実施例25
実施例1得られた重合体(P−1)1gとテトラt−ブトキシジルコニウム0.3gとアセト酢酸エチル1mlとTHF10mlに溶かし、PFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で50℃で乾燥させ、続いて1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありTHFに対して不溶となっており、Si(OCH33とテトラt−ブトキシジルコニウムが共に加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0089】
さらに、メタメールと水1:1混合物中に0.1gの硫酸を加え、2日間加水分解を行い、純粋で洗浄した後、膜厚約80μmのフイルム状の電解質(F−16)を得た。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)の振動が観測されとともに、加水分解前に観測された1000cm−1付近のS−O−Cの伸縮振動が消失しており、ポリマー中のスルホン酸エチルが加水分解することがわかった。また、酸性指示薬でもフィルムが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった
実施例26
アルゴン雰囲気下、フラスコに、無水トルエン100mlに1,2−ポリブタジエン10.8g(JSR社製 RB835)を加え、加熱して溶解させた後、トルエン50ml に溶解させた白金触媒(東芝シリコーン社製)0.813gを加えた。トリエトキシシラン32.897gをトルエン50mlに溶解させたものを、徐々に滴下して加えた後、溶媒還流温度で10時間反応させた後、室温に冷却した。そこにジブチルラウリン酸スズ0.0670をトルエン20mlに溶かしたものを加えた。
【0090】
この混合溶液をPFA樹脂製シャーレに溶液をいれ、溶媒を空気中で80℃で乾燥させ、続いて水中で40℃で1日間加水分解させ、フィルム状の架橋体を作製した。この架橋体には、柔軟性がありトルエンに対して不溶となっており、ビニル基に付加したSi(OCHCHが加水分解され、架橋したことによって不溶かしたと考えられる。
【0091】
この架橋体2.3gを真空乾燥した後、アルゴン置換したフラスコの中に入れ無水1.4−ジオキサン200mlを加え、三酸化硫黄5.2gを徐々に滴下した。室温で1日放置したのち、0℃以下に冷却した後、水10gを徐々に加える。添加後、室温に戻し、さらに、純水200gを徐々に加えた後、5時間放置し、フィルムを取出し、純水で数回洗浄して、フイルム状の電解質(F−13)を作成した。このフィルムのIRスペクトルは、1350cm−1付近にS(=O)の振動が観測された事からともに、ポリマー中のスルホン3基導入されたことがわかった。また、酸性指示薬でもポリマーが酸性を示したことからもSOHの存在が明らかになった。
【0092】
実施例27 燃料電池
カソード電極(触媒量Pt:4mg/cm,E−tek社製)、アノード触媒(触媒量:Pt−Ru4mg/cm)に5%ナフィオン溶液を含浸させたものを準備する。この電極二枚の間に実施例7で作製したフィルムF−3をプロトン導電性高分子固体膜として、挿みこんで125℃5分間で100kg/cmで加熱圧着させ、電極複合体を作製した。テフロンフィルムをシール材として、燃料供給口のついてカーボン製セルと空気導入口がついたカーボン製セルとの間にこの電極複合体を挿みこんで、燃料電池を作成した。
【0093】
この燃料電池に燃料として10Mメタノール水溶液を供給し、酸化剤として空気を流し、セルの両面を40℃加熱し、10mA/cmの電流をとり、電池性能の時間的安定性を観測したところ、数時間経過しても、出力安定していた。
【0094】
比較例2
カソード電極(触媒量Pt:4mg/cm2,E−tek社製)、アノード触媒(触媒量:Pt−Ru4mg/cm2)に5%ナフィオン溶液を含浸させたものを準備する。この電極二枚の間にナフィオン117膜(デュポン社製)、挿みこんで125℃5分間で100kg/cmで加熱圧着させ、電極複合体を作製した。テフロンフィルムをシール材として、燃料供給口のついてカーボン製セルと空気導入口がついたカーボン製セルとの間にこの電極複合体を挿みこんで、燃料として10Mメタノール水溶液を供給し、空気を流し、セルの両面を40℃加熱し、10mA/cm2の電流をとり、電池性能の時間的安定性を観測したところ、数分風の間に出力が出なくなった。
【0095】
【発明の効果】
化学的に安定な高プロトン伝導性高分子電解質を用い、出力が安定した燃料電池を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃料電池の構成図。
【符号の説明】
1…燃料極
2…酸化剤極
3…電解質

Claims (2)

  1. 燃料極および酸化剤極からなる一対の電極を有し、この一対の電極間に一般式(3)で示す構造を有する重合体同士のそれぞれのシリコン(Si)を酸素(O)を介して結合したことを特徴とするプロトン導電性高分子電解質を挟持したことを特徴とする燃料電池。
    Figure 0003735516
    (式中、R1〜R6は置換及び無置換の炭化水素基、水素原子とハロゲン原子の群から選ばれる少なくとも1種、Aは原子価又はスルホン酸基との結合部にベンゼン環を保持しない2価の有機基、Bは原子価又は2価の有機基。mおよびnは正の整数。
  2. 前記一般式(3)で示す構造を有する重合体同士のそれぞれのシリコン(Si)を一般式(4)で示す結合基を介して結合したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
    −O−M−O− (4)
    (Mは、Si,Al,Zr,TiおよびBから選ばれる少なくとも一種の元素)
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