JP3734652B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像に対して処理を施す画像処理装置に係り、特には、モアレの発生の抑制などに効果がある画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に従来より、画像処理は、CCDなどの画像入力器で原稿または対象物体を光学的に読み取り、デジタル化することによってデジタル画像を取得し、そのデジタル画像に対して種々の処理を施すことにより行われる。
【0003】
例えば、画像の鮮鋭度を向上させる場合には取得したデジタル画像にシャープネス処理が施される。また、シャープネス処理以外にも、画像中の画素の階調値を変換する階調変換処理等が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、例えば、デジタル画像に対してシャープネス処理などの画像処理を行った場合、処理後の画像にモアレが発生することがあった。
【0005】
本発明者は、このようなモアレの発生状態や発生原因を調査した。その結果、まず、このようなモアレは、画像内に布地や網模様、格子パターンなどの周期性を有する画像パターンが存在する画像領域で発生することが判明した。
【0006】
このようなモアレは、以下のような原因で発生すると考えられる。例えば、原稿内に図30に示すような周期性を有する画像パターン(白黒の縞模様)GPTが存在し、この原稿を画像入力器で読み取ってデジタル画像を得る場合を考える。このとき、原稿の画像パターンGPTと画像入力器の光学読み取り素子(光電素子)IDとの位置関係によって、得られたデジタル画像の各画素の階調値は変化する。
【0007】
例えば、原稿の画像パターンGPTと光電素子IDとの位置関係が図30(a)に示す状態であれば、得られたデジタル画像の各画素の階調値は、図31(a)の階調プロファイルに示すように、白黒が明確に分かれる「INフェイズ状態」となる。また、原稿の画像パターンGPTと光電素子IDとの位置関係が図30(b)に示す状態であれば、得られたデジタル画像の各画素の階調値は、図31(b)の階調プロファイルに示すように、白黒の中間値が発生する「OUTフェイズ状態」となる。
【0008】
図31に示す各階調プロファイルは「INフェイズ状態」と「OUTフェイズ状態」とで相違するが、各々の平均階調値AKIN、AKOUTは略等しい。
【0009】
しかしながら、デジタル画像に、例えば、シャープネス処理を施すと、「INフェイズ状態」で読み取られた画像と「OUTフェイズ状態」で読み取られた画像とで平均階調値AKIN、AKOUTに違いが生じる。例えば、図31(a)、(b)に示す各画像にそれぞれシャープネス処理を施すと、計算上、各画素の階調値は各々図32(a)、(b)に示すようになる。ここで、計算上、階調値が階調レンジKR(図では、0〜255)から外れるサチレーションが起きると、その階調値は、強制的に階調レンジKRの上下限値に修正される。すなわち、図31(a)、(b)に示す各画像にそれぞれシャープネス処理を施すと、処理後の各画素の階調値は各々図33(a)、(b)の実線に示すようになる。
【0010】
ここで、この例の画像パターンGPTは、デジタル画像上で4画素周期の周期性を有しているが、1周期ごとに、図33(a)では、白2画素だけにサチレーションSRが起き、図33(b)では、白1画素と黒1画素とにサチレーションSRが起きている。その結果、図33(a)(「INファイズ状態」)の平均階調値AKINは、図33(b)(「OUTファイズ状態」)の平均階調値AKOUTに比べて低くなる。
【0011】
ところで、図30では、画像パターンGPTの白黒の幅が、光電素子IDの幅の整数倍である場合を示したが、画像パターンGPTの白黒の幅が、光電素子IDの幅の整数倍でない場合、原稿の画像パターンGPTと光電素子IDとの位置関係が周期的にずれるので、得られた画像上では、画像パターンGPTは、「INフェイズ状態」と「OUTフェイズ状態」とで読み込まれる状態が周期的に繰り返されることになる。この場合、このデジタル画像にシャープネス処理を施すと、平均階調値が周期的に変動する状態が生じる。この平均階調値が周期的に変動する状態が、モアレとなって現れるものと考えられる。
【0012】
この周期変動は、原稿や対象物体には無い画像であるため、画像の晶質が著しく低下することになる。
【0013】
上記ではデジタル画像に対してシャープネス処理を施した場合について説明したが、例えば、図34に示すようなルックアップテーブルによって各画素の階調値を変換するような階調変換処理など、サチレーションに偏りが生じるような画像処理を施した場合にも上記のような平均階調値が周期的に変動する状態が発生し、その結果、処理後の画像にモアレが発生すると考えられる。
【0014】
さらに、例えば、図35に示すようなルックアップテーブルによって各画素の階調値を変換する階調変換処理などでも、「INフェイズ状態」と「OUTフェイズ状態」とで平均階調値に違いが生じ、上記のような平均階調値が周期的に変動する状態が発生する結果、処理後の画像にモアレが発生すると考えられる。
【0015】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、モアレの発生の抑制などに効果がある画像処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、画像に対して処理を施す画像処理装置であって、画像から周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域を抽出する周期画像領域抽出手段と、前記周期画像領域における注目画素について、当該注目画素を含む注目領域と当該注目領域以外の周辺領域との相関特性に基づいて画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出する周期性指標算出手段と、前記周期性指標によって表現された周期性指標画像を加工することによって加工後周期性指標画像を取得し、当該加工後周期性指標画像における前記注目画素の加工後周期性指標を算出する加工後周期性指標算出手段と、前記画像における注目画素とその周辺画素との明暗比を示す指標であるコントラスト量を算出するコントラスト量算出手段と、前記加工後周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理の程度であるぼかし量を決定するぼかし量決定手段と、前記周期性指標、前記加工後周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理の程度であるシフト量を決定するシフト量決定手段と、前記ぼかし量決定手段により決定されたぼかし量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理を行うぼかし処理手段と、前記シフト量決定手段により決定されたシフト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理を行うシフト処理手段と、を備え、前記加工後周期性指標算出手段に、前記周期性指標画像内を複数の領域に分割し、前記複数の領域のそれぞれに含まれる画素の階調値を平均化して1つの画素の階調値として出力することにより、前記周期性指標画像をバイリニア縮小する縮小手段と、前記バイリニア縮小によって得られた縮小画像に対してメディアンフィルタによるフィルタ操作を施すフィルタ手段と、前記フィルタ操作後の縮小画像に含まれる画素の階調値を補間しつつ、当該縮小画像を前記周期性指標画像と同等の大きさに拡大することにより、前記加工後周期性指標画像を得る拡大手段と、を含ませている。
【0017】
また、請求項2の発明は、画像に対して処理を施す画像処理装置であって、画像から周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域を抽出する周期画像領域抽出手段と、前記周期画像領域を前記画像パターンの繰り返しの1周期分拡張して拡張周期画像領域を取得し、前記拡張周期画像領域における注目画素について、画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出する周期性指標算出手段と、前記画像における注目画素とその周辺画素との明暗比を示す指標であるコントラスト量を算出するコントラスト量算出手段と、前記周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理の程度であるぼかし量を決定するぼかし量決定手段と、前記周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理の程度であるシフト量を決定するシフト量決定手段と、前記ぼかし量決定手段により決定されたぼかし量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理を行うぼかし処理手段と、前記シフト量決定手段により決定されたシフト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理を行うシフト処理手段と、を備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
<第1実施形態>
<1.画像処理装置の全体構成>
図1は、本発明に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この画像処理装置はいわゆるコンピューターシステムを用いて構成されている。CPU1は、内部メモリ2に記憶された処理プログラムに従って、モアレの発生を抑制する画像処理(後述する周期画像領域の抽出処理やコントラスト量算出を含む一連の処理であり、以下「モアレ抑制処理」とも略す)の他、シャープネス処理などの通常の画像処理も実行する。CPU1と内部メモリ2とはバスラインBLを介して接続されている。内部メモリ2には、上述した処理プログラムを記憶するプログラム記憶部2a以外にも、少なくともモアレ抑制処理を施す前のデジタル画像(以下、「処理前画像」とも言う)を記憶する処理前画像記憶部2bやモアレ抑制処理を施した後のデジタル画像(以下、「処理後画像」とも言う)を記憶する処理後画像記憶部2cを有する。
【0020】
また、CPU1は、入出カインターフェイスIFを介して、記録媒体用ドライバ3、外部記憶装置4、表示装置5、入力装置6、画像入力器7などにも接続されている。
【0021】
記録媒体用ドライバ3には、上述した各処理をCPU1に実行させるための処理プログラムが記録されている記録媒体8が装填される。記録媒体8から読み出された処理プログラムは内部メモリ2内のプログラム記憶部2aに記憶され、CPU1に実行される。
【0022】
ハードディスクや光磁気ディスクなどで構成される外部記憶装置4は、処理前画像や処理後画像などの画像の保存などに用いられる。また、CRTなどで構成される表示装置5は、処理前画像や処理後画像、シャープネス処理後の画像などの表示などに用いられる。さらに、キーボードやマウスなどで構成される入力装置6は、オペレータからの各種の指示や処理に必要なデータの設定などに用いられる。
【0023】
入力スキャナなどで構成される画像入力器7によって読み込まれたデジタル画像(処理前画像)は、内部メモリ2内の処理前画像記憶部2bに記憶され、この処理前画像に対して、後述するような周期画像領域の抽出処理やコントラスト量算出等の各処理が施される。
【0024】
図2は、図1の画像処理装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この画像処理装置は機能的に、周期画像領域抽出部10と、周期性指標算出部20と、加工後周期性指標算出部25と、差分画像作成部30と、コントラスト量算出部50と、ぼかし量決定部60と、シフト量決定部70と、シフト量生成部80と、シフト処理部90と、ぼかし処理部95とを備えている。さらに、差分画像作成部30は、加工部40を含んでいる。これらの処理部はいずれも、CPU1内において、上記処理プログラムによって実現される手段であり、それぞれの機能および処理内容については後に詳述する。
【0025】
<2.画像処理の手順>
図3は、画像処理装置における画像処理の処理手順の概要を示すフローチャートである。画像処理に先立って、原稿または対象物体が画像入力器7によってデジタル画像として読み込まれ、処理前画像記憶部2bに記憶される。そして、読み込まれたデジタル画像は、周期画像領域抽出部10に与えられ、画像から周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域が抽出される(ステップS1)。また、このときに後述する相関特性に基づいて、周期性指標算出部20が画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出する(ステップS2)。算出された周期性指標はシフト量決定部70に伝達されるとともに、加工後周期性指標算出部25にも付与され、加工後周期性指標算出部25によって加工後周期性指標が算出される(ステップS3)。
【0026】
一方、読み込まれたデジタル画像は、差分画像作成部30にも与えられ、処理前画像から差分画像が作成される。差分画像は加工部40によって加工され、その加工後の差分画像に基づいてコントラスト量算出部50が明暗比を示す指標であるコントラスト量を算出する(ステップS4)。なお、ステップS1〜S3の処理とステップS4の処理とはその処理順序が逆であっても良い。
【0027】
その後、ぼかし量決定部60が上記の加工後周期性指標およびコントラスト量に基づいてぼかし処理の程度であるぼかし量を決定する(ステップS5)。また、シフト量決定部70が上記の周期性指標、加工後周期性指標およびコントラスト量に基づいてシフト処理の程度であるシフト量を決定する(ステップS6)。なお、ステップS5の処理とステップS6の処理とはその処理順序が逆であっても良い。
【0028】
そして、決定されたぼかし量に従ってぼかし処理部95が読み込まれた画像のぼかし処理を行い(ステップS7)、決定されたシフト量に従ってシフト処理部90がシフト処理を行う(ステップS8)。
【0029】
以上のような概略手順に従って画像処理は行われる。なお、ステップS1からステップS7の処理は画像中の画素単位で行われるものであり、原則として読み込まれた画像の全画素について行われる。また、処理が終了した画像は処理後画像記憶部2cに記憶される。
【0030】
以下、図3の各処理手順についてさらに詳細に説明する。
【0031】
<2−1.周期画像領域の抽出および周期性指標の算出>
周期性を有する画像パターンが存在する画像領域、すなわちモアレの発生が予測される周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域の抽出は、周期画像領域抽出部10が処理前画像の自己相関特性を調べることにより行われる。
【0032】
具体的には、まず、処理前画像のある画素を注目画素(xc,yc)として、以下の数1によって注目画素(xc,yc)の周辺領域の自己相関データS(a,b)を求める。
【0033】
【数1】
Figure 0003734652
【0034】
但し、ABS{}は絶対値を求める関数、P(x,y)は処理前画像の画素(x,y)の階調値、m,nは差分積算領域Eを決める定数、a,bは自己相関を比較するズラシ量、wx,wyは1つの中心画素(xc,yc)に対して自己相関特性を調べる範囲Wを決める定数である。
【0035】
(xc,yc)=(4,4)、m=n=1(差分積算領域:3×3)、wx=xy=2(a=b=-2〜+2)とした場合において、a=b=+2のときの自己相関データS(a,b)の算出形態を図4に示す。
【0036】
なお、m,n,wx,wyは予め設定された固定値として処理するようにしてもよいし、入力装置6からオペレータによって適宜に変更可能に構成してもよい。
【0037】
ところで、上記の数1では、自己相関データを2次元的に求めているので処理量が多くなる。そこで、例えば、2次元の処理前画像内で互いに直交する2つの画素列方向であるx方向、y方向それぞれに沿った周期的な画像パターンの繰り返しの存在を調べて周期画像領域を抽出するために、x方向、y方向それぞれに沿った自己相関データH(a)、V(b)を以下の数2、数3によって求めて、処理の高速化を図るようにしてもよい。
【0038】
【数2】
Figure 0003734652
【0039】
【数3】
Figure 0003734652
【0040】
(xc,yc)=(4,4)、m=1(差分積算領域:3×1)、wx=2(a=-2〜+2)とした場合において、a=+2のときのx方向に沿った自己相関データH(a)の算出形態を図5に、また、(xc,yc)=(4,4)、n=1(差分積算領域:1×3)、wy=2(b=-2〜+2)とした場合において、b=+2のときのy方向に沿った自己相関データV(b)の算出形態を図6にそれぞれ示す。
【0041】
次に、上記で求めた自己相関データ(S(a,b)、または、H(a)、V(b))に基づき、画像中における周期的な画像パターンの繰り返しの有無を調べる。
【0042】
すなわち、周期的な画像パターンの繰り返しが存在すると、その画像パターンの周期ごとに自己相関が高くなり、上記数1、数2、数3で求まる自己相関データは規則的に小さくなる。従って、まず、(A)自己相関データの極小値を検索し、(B)それら極小値が所定レベル以下で、かつ、(C)それら極小値が規則的に存在していることを調べる。
【0043】
図7は(xc,yc)=(7,3)、m=1、wx=5(a=-5〜+5)とした場合のP(x,y)、H(a)の一例を示すデータとそのH(a)をグラフ化した図である。すなわち、同図は注目画素(xc,yc)=(7,3)について、当該注目画素を含む注目領域と当該注目領域以外の周辺領域との相関特性を示すものである。なお、a=0は、同じ画素同志の自己相関であるので、H(0)=0となり極小値になる。
【0044】
自己相関データH(a)について、上記(A)の処理は、〔(H(k-1)>H(k))and(H(k)<H(k+1))〕の条件を満たすkを+側と−側とで求める。この条件を満たすkについてのH(k)の値が極小値となる。
【0045】
上記(B)の処理は、上記(A)の条件を満たすH(k)、すなわち極小値となるH(k)が所定のしきい値以下となるか否かで判定する。このしきい値は、予め入力装置6等によって複数が設定されており、例えば図7においては、”SL1=7.5”、”SL2=5”の2つが設定されている。そして、極小値となるH(k)が少なくとも最も高い値のしきい値SL1以下となっていれば、上記(B)の処理において、所定レベル以下であると判定される。
【0046】
なお、注目領域のコントラストが高いほど、H(a)の全体レベルが上がるため、しきい値は固定値ではなく、H(a)の最大値に対する比率(例えば、SL1=58%,SL2=38%)で規定してもよい。
【0047】
上記(C)の処理では、例えば、上記(A)の条件を満たす+側のkをkp、−側のkをkmとしたとき(ABS{kp+km}≦1)を満たすか否かで規則性の有無を判定する。また、例えば、上記(A)の条件を満たす各極小値に対して、隣接する各極小値間の幅の相互の差分の絶対値が各々1以下であるか否か、すなわち、ABS{D(d+1)−D(d)}≦1(d=0,1,2,・・・:図7では、d=O)によって規則性の有無を判定することもできる。後者の判定によれば、例えば、極小値が+側、−側にそれぞれ2個以上存在する場合にも適用できる。
【0048】
H(a)に極小値が存在しても、ある程度大きかったり(最も高い値のしきい値SL1を越えていたり)、それら極小値が不規則に存在しているような場合は周期性が有るとは言い難いが、上記(B)によりレベル判定が行え、上記(C)により極小値の規則性が判別でき、周期性の有無を確実に判定できる。
【0049】
従って、上記(A)、(B)、(C)の条件を全て満たす場合、注目画素(xc,yc)の周囲の範囲W内の画像に周期的な画像パターンの繰り返しが存在することになる。このことは換言すれば、注目画素(xc,yc)の周囲の範囲W内の画像が周期画像領域として抽出されたことを意味する。例えば、図7に示す自己相関データH(a)には周期性が有るため、注目画素(xc,yc)の周囲の範囲W内の画像が周期画像領域として抽出される。これに対して、図8に示すような自己相関データH(a)には周期性が無く、周期画像領域として抽出されることもない。
【0050】
ところで、図7において、x方向の周期値Thは((kp一km)/2))または(D(d))である。
【0051】
また、上記ではx方向に沿った周期性の有無や周期値(Th)について説明したが、y方向に沿った周期性の有無や周期値(Tv)も同様の処理により求めることができる。
【0052】
図9に示すように、x方向の周期値(Th)とy方向の周期値(Tv)が判れば、周期方向θは(arctan(Tv/Th))であり、処理前画像上の実際の周期値(周期方向に沿った周期値)Tは(Th×sinθ)(または、Tv×cosθ)により求めることができる。
【0053】
自己相関データS(a,b)を用いた場合には、上記と同様の処理を2次元的に行うことで、周期性の有無や処理前画像上の実際の周期方向及び周期値を得ることができるが、上述したようにx方向、y方向それぞれに沿った自己相関データH(a)、V(b)を用いても同様の結果を高速に得ることができる。なお、自己相関データS(a,b)を用いた場合、実際の画像パターンの周期を種々の方向から調べることになるが、このとき、周期値が最小となる方向がその画像パターンの周期方向となる。
【0054】
また、周期画像領域抽出部10が上記(A)、(B)、(C)の処理を行う過程において、図7に示したような相関特性に基づいて、周期性指標算出部20が画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標Mを算出する。自己相関データH(a)は、周期性の度合い(画像パターンの繰り返しの有無の程度)を示すものであるため、極小値となるH(k)がより低い値のしきい値以下となっている場合には、周期性の度合いが大きいと言える。例えば、図7において、極小値H(-3)はしきい値SL1としきい値SL2との間であるのに対して、極小値H(+3)はしきい値SL2よりも小さい。つまり、極小値H(+3)の方が周期性の度合いが大きいことを示している。従って、極小値H(k)がいずれのしきい値以下となっているかを判定することによって、画像パターンの繰り返しの有無の程度を判別することができるのである。
【0055】
具体的には、以下のようにして周期性指標算出部20が周期性指標Mを算出する。周期性指標Mの算出に関与するのは、上記(A)の処理において極小値と判定され、上記(B)の処理において最高しきい値SL1以下と判定され、かつ上記(C)の処理において規則性有りと判定された極小値H(k)のみである。但し、H(0)は、注目画素自身との相関であって、必ず0になる値であるため、周期性指標Mの算出には関与しない。従って、例えば、図7においては、しきい値SL1以下の極小値H(-3)および極小値H(+3)がいずれのしきい値以下となっているかによって周期性指標Mは算出される。なお、上記(A)、(B)、(C)の条件を満たすH(k)が存在しない場合には、その注目画素(xc,yc)についての周期性指標M(xc,yc)=0とすることにより、周期性は存在しないものされる。
【0056】
複数のしきい値のそれぞれには周期性指標Mの値が0から1の範囲にて規定されており、例えば図7の例では、しきい値SL1に”M=0”、しきい値SL2に”M=1”が規定されている。そして、しきい値SL2以下の極小値H(k)については”M(k)=1”とする。一方、しきい値SL1としきい値SL2との間の極小値H(k)については、しきい値SL1としきい値SL2との間において周期性指標Mが線形的に変化するものとみなして、算出する。例えば、図7の場合、以下の数4に従って算出する。
【0057】
【数4】
Figure 0003734652
【0058】
そして、複数の極小値H(k)について算出されたM(k)の平均値が注目画素(xc,yc)についての周期性指標M(xc,yc)となる。例えば、図7においては、極小値H(+3)はしきい値SL2よりも小さいため、M(+3)=1となる。また、極小値H(-3)はしきい値SL1としきい値SL2との間であるため、数4に従い、M(-3)=(7.5-6)/(7.5-5)=0.6となる。よって、注目画素(xc,yc)=(7,3)についての周期性指標M(7,3)=(1+0.6)/2=0.8となる。
【0059】
なお、周期性指標Mの算出に使用するしきい値は2つに限定されるものではなく、3つ以上であっても良い。最高しきい値と最低しきい値との間において周期性指標Mが線形的に変化する場合は、2つで十分であるが、非線形的に変化する場合は3つ以上のしきい値を設定した方が好ましい。
【0060】
また、上記のしきい値とは別に、自己相関データH(a)の最大値について判定するためのしきい値を設けるようにしても良い。自己相関データH(a)の最大値が所定のしきい値よりも小さい場合は、均一な画像中にノイズが存在している場合が多いと考えられ、このような場合は周期的な画像パターンの繰り返しであるとは言えない。従って、自己相関データH(a)の最大値が所定のしきい値よりも小さい場合は、注目画素(xc,yc)についての周期性指標M(xc,yc)=0とすることにより、周期性は存在しないものと判定するのである。
【0061】
上述したような周期画像領域抽出部10および周期性指標算出部20による一連の処理を、処理前画像内の全ての画素(または、一定間隔ごとの画素でもよい)を順次注目画素(xc,yc)として行うことにより、処理前画像内において周期性を有する画像パターンが存在する画像領域、すなわち周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域を全て抽出することができるとともに、注目画素(xc,yc)についての周期性の度合い(画像パターンの繰り返しの有無の程度)である周期性指標M(xc,yc)を算出することができる。
【0062】
なお、上記処理で随時説明した周期性指標と周期方向と周期値とを周期性データとする。
【0063】
<2−2.加工後周期性指標の算出>
周期性指標算出部20によって算出された周期性指標Mは、加工後周期性指標算出部25に伝達され、加工後周期性指標算出部25によって加工後周期性指標が算出される。図10は、加工後周期性指標算出の手順を示すフローチャートである。
【0064】
既述したように、処理前画像内の全ての画素について周期性指標M(xc,yc)が求められるため、周期性指標M(xc,yc)によって表現された周期性指標画像を作成することができる。周期性指標画像は、その画素の値を周期性指標M(xc,yc)とする一種のグレー画像であり、加工後周期性指標算出部25によって作成され、処理前画像記憶部2bに記憶される。そして、加工後周期性指標算出部25は、その周期性指標画像に対して以下の加工を行った後、その画素の値たる周期性指標を検出して加工後周期性指標とするのである。
【0065】
まず、作成された周期性指標画像について、加工後周期性指標算出部25がバイリニア縮小を行う(ステップS31)。バイリニア縮小とは、例えば、周期性指標画像を1つの領域が4×4の画素群で構成される複数の領域に分割し、複数の領域のそれぞれに含まれる16の画素の階調値を平均して1つの画素の階調値として出力する画像縮小処理である。このようなバイリニア縮小によって、周期性指標画像は縦横ともに1/4に縮小されるとともに、周期性指標画像の階調値が平滑化されることとなる。
【0066】
次に、バイリニア縮小によって得られた縮小画像に対して加工後周期性指標算出部25がメディアンフィルタによるフィルタ操作を行う(ステップS32)。メディアンフィルタは、その構成画素(例えば、3×3=9画素)の階調値のうちの中央値(メディアン)を中央画素の出力値とするフィルタであり、画像中のノイズ部分を除去するためのフィルタである。メディアンフィルタを上記縮小画像に対して順次に走査させると、当該縮小画像中のノイズ部分が除去される。周期性指標画像を縮小した縮小画像中においてノイズ部分となるのは、元の周期性指標画像中において周期性指標が急激に変化している局所領域である。
【0067】
また、縮小画像に対して3×3のメディアンフィルタによるフィルタ操作を行うことは、元の周期性指標画像に対して12×12のメディアンフィルタによるフィルタ操作を行うことと実質的に等価である。フィルタ操作は、フィルタのサイズが小さいほどCPU1の負担が軽く、高速に実行することができる。すなわち、バイリニア縮小を行った後に小さなフィルタによるフィルタ操作を行うことで、大きなフィルタによるフィルタ操作を行ったのと同様の効果を高い処理効率にて得ることができるのである。
【0068】
次に、フィルタ操作後の縮小画像に対して加工部40がバイリニア拡大を行い、加工後の周期性指標画像を得る(ステップS33)。バイリニア拡大とは、フィルタ操作後の縮小画像に含まれる画素の階調値を補間しつつ、当該縮小画像を元の周期性指標画像と同等の大きさに拡大する処理である。
【0069】
図11は、加工後周期性指標算出におけるバイリニア拡大を概念的に説明するための図である。フィルタ操作後の縮小画像において、図11(a)に示すように、周期性指標M=1.0、M=0.0、M=1.0の順に並ぶ画素列が存在していたとする。これを縦横ともに4倍に拡大すると、図11(b)に示すような元の周期性指標画像と同等の大きさの画像が得られるのであり、このときに周期性指標M=1.0の画素と周期性指標M=0.0の画素との間に生成された画素列L1および画素列L2については周期性指標M=1.0と周期性指標M=0.0との間にて直線近似にて補間(バイリニア補間)した周期性指標Mを付与する。このようにすれば、フィルタ操作後の縮小画像において隣接する画素の周期性指標Mの値が大きく異なっていたとしても、拡大後の加工後周期性指標画像においては周期性指標Mの値が滑らかに変化する状態(いわゆる「なじむ」状態)となる。
【0070】
以上のようにして、加工後周期性指標算出部25による加工が実行されるのであり、バイリニア縮小とバイリニア拡大との組み合わせによって周期性指標画像に対する一種のぼかし処理を行うとともに、メディアンフィルタによるフィルタ操作を行うことによって、周期性指標が急激に変化している局所領域が十分に除去された加工後の周期性指標画像を取得することができる。
【0071】
次に、ステップS34に進み、加工後周期性指標算出部25が上記の加工後周期性指標画像から注目画素の値(すなわち周期性指標)を検出することによって、当該注目画素(xc,yc)についての加工後周期性指標PM(xc,yc)を算出する。ここでの注目画素とは、既述した周期性指標の算出時の注目画素(xc,yc)と同じである。
【0072】
<2−3.コントラスト量の算出>
次に、コントラスト量の算出について説明する。既述したように、処理前画像は差分画像作成部30にも与えられ、差分画像作成部30、加工部40およびコントラスト量算出部50による処理を経て注目画素(xc,yc)についてのコントラスト量C(xc,yc)が算出される。注目画素(xc,yc)についてのコントラスト量とは、注目画素(xc,yc)とその周辺画素との明暗比を示す指標である。
【0073】
図12は、コントラスト量算出の手順を示すフローチャートである。図12に示した各処理のうち、ステップS41〜ステップS43の処理は差分画像作成部30によって、ステップS44〜ステップS46の処理は加工部40によって、ステップS47の処理はコントラスト量算出部50によって実行されるものであり、以下これらについて順に説明する。
【0074】
まず、差分画像作成部30が高濃度領域拡張画像および高濃度領域縮小画像を作成する(ステップS41,S42)。図13は、高濃度領域の拡張または縮小について説明する図である。同図に示すように、白地中に黒地の四角形の図形(斜線を付した部分)が描かれた処理前画像の高濃度領域を拡張または縮小する場合を例として説明する。
【0075】
図13において、白地部分が階調値P=”255”の高濃度領域であり、黒の図形部分が階調値P=”0”の低濃度領域である。高濃度領域を拡張するときには、この画像に対して3×3の画素行列で構成されるフィルタF1によるフィルタ操作を行う。フィルタF1は、その構成画素(3×3=9画素)の階調値のうちの最大値を中央画素の出力値とするフィルタである。そして、このフィルタF1を、画像に対して順次に走査させることによって高濃度領域の拡張を行う。すなわち、フィルタF1が黒の図形の周辺部分を走査するときには、高濃度(高階調値)である白地部分の階調値(P=255)が出力され、当該周縁部分が黒から白地に置換される。このことは、高濃度領域(白地)が拡張されることを意味しており、いわゆる太らせ処理が行われていることとなる。
【0076】
図14は、図13の画像の高濃度領域が拡張された高濃度領域拡張画像を示す図である。高濃度領域(白地)が拡張され、黒の図形部分が処理前画像よりも小さくなっている。
【0077】
一方、高濃度領域を縮小するときにも上記と同様に、処理前画像に対して3×3の画素行列で構成されるフィルタF2によるフィルタ操作を行う。フィルタF2は、その構成画素(3×3=9画素)の階調値のうちの最小値を中央画素の出力値とするフィルタである。従って、上記拡張と同様に、フィルタF2を処理前画像に対して順次に走査させると、黒の図形の周辺部分において、低濃度(低階調値)である黒の階調値(P=0)が出力され、当該周辺部分が白地から黒に置換される。このことは、高濃度領域(白地)が縮小されることを意味しており、いわゆる細らせ処理が行われていることとなる。
【0078】
図15は、図13の画像の高濃度領域が縮小された高濃度領域縮小画像を示す図である。高濃度領域(白地)が縮小され、黒の図形部分が処理前画像よりも大きくなっている。
【0079】
次に、差分画像作成部30が高濃度領域拡張画像と高濃度領域縮小画像との差分である差分画像を作成する(ステップS43)。本実施形態における差分画像とは、高濃度領域拡張画像の画素の階調値から当該画素に対応する高濃度領域縮小画像の画素の階調値を減算して得られる画像である。すなわち、以下の数5によって得られる画像である。
【0080】
【数5】
Figure 0003734652
【0081】
数5において、Pdif(x,y)は差分画像の画素(x,y)の階調値、Pmax(x,y)は高濃度領域拡張画像の画素(x,y)の階調値、Pmin(x,y)は高濃度領域縮小画像の画素(x,y)の階調値である。
【0082】
図16は、作成された差分画像を示す図である。図13に示した処理前画像と比較すると明らかなように、処理前画像においてコントラストが高い領域、すなわち、ある画素とその周辺との明暗比が大きい領域が差分画像においては大きな階調値を有している。このことは、差分画像とは、処理前画像からコントラストが高い領域を抽出した画像であることを意味しており、差分画像の作成とは高コントラスト領域の抽出処理であると言える。
【0083】
本実施形態においては、後述のように、高コントラスト領域にぼかし処理を施すことによってモアレの発生を抑制している。ある程度面積の大きな高コントラスト領域(例えば、エアコンのフロントパネルについての画像領域)であれば、ぼかし処理が有効なのであるが、高コントラストであっても面積の小さな領域(例えば、エアコンのスイッチについての画像領域)にぼかし処理を施すと鮮鋭度を喪失するため適当ではない。そこで、本実施形態においては、加工部40によって上記差分画像を加工し、高コントラストであっても面積の小さな領域やノイズ部分を除去している(コントラストを低下させている)。
【0084】
加工部40による加工は、ステップS44〜ステップS46の3段階の工程によって行われる。この加工は、上述した加工後周期性指標の算出時における加工処理と類似の処理である。すなわち、まず、ステップS43にて作成された差分画像について、加工部40がバイリニア縮小を行う(ステップS44)。ここでのバイリニア縮小とは、例えば、差分画像を1つの領域が8×8の画素群で構成される複数の領域に分割し、複数の領域のそれぞれに含まれる64の画素の階調値を平均して1つの画素の階調値として出力する画像縮小処理である。このようなバイリニア縮小によって、差分画像は縦横ともに1/8に縮小されるとともに、差分画像の階調値が平滑化されることとなる。
【0085】
次に、バイリニア縮小によって得られた縮小画像に対して加工部40がメディアンフィルタによるフィルタ操作を行う(ステップS45)。メディアンフィルタは、既述した如く、その構成画素(例えば、3×3=9画素)の階調値のうちの中央値(メディアン)を中央画素の出力値とするフィルタであり、画像中のノイズ部分を除去するためのフィルタである。メディアンフィルタを上記縮小画像に対して順次に走査させると、当該縮小画像中のノイズ部分が除去される。ここで縮小画像中においてノイズ部分となるのは、元の処理前画像中における面積の小さな高コントラスト領域やノイズ領域である。
【0086】
また、縮小画像に対して3×3のメディアンフィルタによるフィルタ操作を行うことは、元の差分画像に対して24×24のメディアンフィルタによるフィルタ操作を行うことと実質的に等価である。フィルタ操作は、フィルタのサイズが小さいほどCPU1の負担が軽く、高速に実行することができる。すなわち、バイリニア縮小を行った後に小さなフィルタによるフィルタ操作を行うことで、大きなフィルタによるフィルタ操作を行ったのと同様の効果を高い処理効率にて得ることができるのである。
【0087】
次に、フィルタ操作後の縮小画像に対して加工部40がバイリニア拡大を行い、加工後の差分画像を得る(ステップS46)。バイリニア拡大とは、フィルタ操作後の縮小画像に含まれる画素の階調値を補間しつつ、当該縮小画像を元の差分画像と同等の大きさに拡大する処理である。
【0088】
図17は、コントラスト量算出におけるバイリニア拡大を概念的に説明するための図である。フィルタ操作後の縮小画像において、図17(a)に示すように、階調値P=255、P=0、P=255の順に並ぶ画素列が存在していたとする。これを縦に8倍に拡大すると、図17(b)に示すような元の差分画像と同等の大きさの画像が得られるのであり、このときに階調値P=255の画素と階調値P=0の画素との間に生成された画素列L3および画素列L4については階調値P=255と階調値P=0との間にて直線近似にて補間(バイリニア補間)した階調値を付与する。このようにすれば、フィルタ操作後の縮小画像において隣接する画素の階調値が大きく異なっていたとしても、拡大後の差分画像においては階調値が滑らかに変化する状態(いわゆる「なじむ」状態)となる。このことは、後述するコントラスト量の急激な変化を抑制して、ぼかし処理の程度の急激な変化による画質低下の防止につながるのである。
【0089】
以上のようにして、加工部40による加工が実行されるのであり、バイリニア縮小とバイリニア拡大との組み合わせによって差分画像に対する一種のぼかし処理を行うとともに、メディアンフィルタによるフィルタ操作を行うことによって、高コントラストであっても面積の小さな領域やノイズ部分が十分に除去された加工後の差分画像を取得することができる。
【0090】
なお、ステップS44〜ステップS46の加工処理は必須の処理ではなく、処理前画像中に高コントラストであっても面積の小さな領域等がほとんど存在しないような場合は、省略可能な処理である。
【0091】
次に、ステップS47に進み、コントラスト量算出部50が差分画像(加工後の差分画像または加工を行っていない差分画像)から注目画素の階調値を検出することによって、当該注目画素についてのコントラスト量を算出する。ここでの注目画素とは、既述した周期性指標の算出時の注目画素(xc,yc)と同じである。
【0092】
差分画像は、処理前画像からコントラストが高い領域を抽出した画像であり、その階調値が大きいということは、処理前画像においてコントラストが高いことを意味している。従って、差分画像における注目画素(xc,yc)の階調値は、そのまま注目画素(xc,yc)とその周辺画素との明暗比を示す指標となり、すなわち注目画素(xc,yc)についてのコントラスト量C(xc,yc)となるのである。
【0093】
なお、前記した実施例においては、注目画素についてのコントラスト量を、差分画像から算出するように説明したが、例えば次のようにコントラスト量を算出してもよい。
【0094】
注目画素の階調値と周辺画素(例えば、左右、上下方向の隣接画素)の階調値の差分を求め、求めた差分値の平均値又は合計値に基づいてコントラスト量を算出することができる。
【0095】
あるいは、注目画素に対する周辺画素(例えば、左右、上下方向の隣接画素)間の階調値の差分を求め、求めた差分値の平均値又は合計値に基づいてコントラスト量を算出することができる。
【0096】
<2−4.ぼかし量の決定>
以上のようにして、注目画素(xc,yc)についての周期性指標M(xc,yc)、加工後周期性指標PM(xc,yc)およびコントラスト量C(xc,yc)が算出された後、ぼかし量決定部60が加工後周期性指標PM(xc,yc)およびコントラスト量C(xc,yc)に基づいてぼかし処理の程度であるぼかし量を決定する(図3のステップS5)。本実施形態において、ぼかし処理とは、平滑化処理のことであり、注目画素(xc,yc)を含む所定領域に含まれる画素の階調値の加重平均を注目画素(xc,yc)の階調値として出力する加重平均処理である。
【0097】
ぼかし処理の具体的な手法については後述するが、加重平均フィルタ(いわゆる平滑化フィルタ)を用いたフィルタ操作により行っている。そして、本実施形態では、平滑化処理に使用する加重平均フィルタを予め複数用意しておき、それらから加重平均フィルタを選択することによってぼかし処理の程度であるぼかし量を決定している。
【0098】
図18は、ぼかし量の決定手法を説明するための図である。本実施形態においては、注目画素(xc,yc)についての加工後周期性指標PM(xc,yc)とコントラスト量C(xc,yc)との積に基づいて加重平均フィルタを選択している。すなわち、加工後周期性指標PMとコントラスト量Cとの積をぼかし量を規定するためのぼかし量規定値(C×PM)とする。そして、ぼかし量規定値(C×PM)に基づき、図18に示すようなルックアップテーブル(LUT)を用いて加重平均フィルタのID番号を決定する。同図に示すように、ID番号として64段階(ID=0〜63)が設定されており、ぼかし量規定値(C×PM)の値が大きくなるほど、決定される加重平均フィルタのID番号も大きくなる。
【0099】
図19は、加重平均フィルタの例を示す図である。図19(a)に示す最も大きなID番号の加重平均フィルタによれば、フィルタ内の全画素の階調値が均等に平均化され、平滑化の程度が大きい(ぼかし量が大きい)といえる。一方、図19(b)に示す最も小さなID番号の加重平均フィルタによれば、フィルタ内の中心画素の階調値がそのまま出力されることとなり、これは全く平滑化が行われない(ぼかし量が0)ことを意味する。これら以外のID番号の加重平均フィルタは、そのID番号の大きさに応じて上記2つの加重平均フィルタによる平滑化の程度の間の平滑化を行うフィルタであり、換言すれば、ID番号の大きな加重平均フィルタほど平滑化の程度が大きくなる。
【0100】
従って、ぼかし量規定値(C×PM)の値が大きくなるほど、ルックアップテーブルによって決定される加重平均フィルタのID番号が大きくなり、選択される加重平均フィルタの平滑化の程度が大きく、すなわちぼかし量が大きくなるのである。
【0101】
なお、ぼかし量の決定手法は、上述した手法に限定されるものではなく、ぼかし量規定値(C×PM)の値が大きくなるほど加重平均フィルタの平滑化の程度が大きくなるような手法であれば良い。
【0102】
<2−5.シフト量の決定>
次に、シフト処理の程度であるシフト量の決定について説明する(図3のステップS6)。シフト量の決定は、シフト量生成部80が生成したシフト量を基準にして、シフト量決定部70が注目画素(xc,yc)についての周期性指標M(xc,yc)、加工後周期性指標PM(xc,yc)およびコントラスト量C(xc,yc)に基づいて決定する。
【0103】
まず、シフト量生成部80が生成するシフト量について説明する。処理前画像の各画素(x,y)のシフト量は、図20に示すように、x方向のシフト量dx(x,y)と、y方向のシフト量dy(x,y)とにより規定される。なお、図20では格子状の交点部分が各画素位置であり、処理前画像の注目画素(xc,yc)に対するx方向のシフト量dx(xc,yc)と、y方向のシフト量dy(xc,yc)とにより規定されるシフト方向とシフト量とを示している。このように、シフト量生成部80は、シフト量とともにシフト方向(以下、これらを総称して「シフトデータ」とする)も決定する。このようなシフトデータの決定には以下のような方法を採用できる。
【0104】
▲1▼次の数6に従って、ランダムに決定する。
【0105】
【数6】
Figure 0003734652
【0106】
但し、R(-1.0〜+1.0)は、-1.0〜+1.0の間の乱数を発生する関数で、kは最大シフト量(通常は0<k≦1)である。なお、dx(x,y)を決定する際のR(-1.0〜+1.O)とdy(x,y)を決定する際のR(-1.0〜+1.0)とは別個であり、決定されたdx(x,y)の値とdy(x,y)の値とは必ずしも同じではない。
【0107】
このようにdx(x,y)とdy(x,y)とをランダムに決定することにより、シフト方
向とシフト量とをランダムに決定することができる。生成されたシフト量は、-k〜+kの間の値になる。
【0108】
▲2▼次の数7に従って、周期関数を用いて決定する、
【0109】
【数7】
Figure 0003734652
【0110】
但し、kは最大シフト量(通常0<k≦1)で、Fは周期関数の周波数(通常は、0<F≦1)、R(O.0〜+1.O)はO.0〜+1.Oの間の乱数を発生する関数、RR(x)はx座標における周期関数の初期値を規定するデータ、RR(y)はy座標における周期関数の初期値を規定するデータである。
【0111】
この周期関数は、決定しようとするシフト方向と直交する方向に周期性を有する関数であり、dx(x,y)の決定においてはx座標が同じdx(x,y)は全て同じ周期関数によって決定し、dy(x,y)の決定においてはy座標が同じdy(x,y)は全て同じ周期関数によって決定する。周期関数を用いた場合であっても、生成されたシフト量は、-k〜+kの間の値になる。
【0112】
なお、周期関数としてはsin関数に限らずcos関数など他の周期性を有するdx(x,y)、dy(x,y)が決定できる関数を用いることができる。
【0113】
▲3▼固定する。
【0114】
[dx(x,y),dy(x,y)]を常に、例えば、[+0.5,+0.5]や[+0.5,-0.5]、[-0.5,+0.5]、[-0.5,-0.5]などに固定する。この場合、生成されたシフト量は、固定された[dx(x,y),dy(x,y)]によって規定される値となる。
【0115】
以上、シフトデータの決定に関して3つの方法を述べたが、シフト量生成部80がシフトデータを決定するに際して上記いずれの方法を採用するかは、既述した周期性データ、より具体的には周期値T(図9)を参照して決定しても良い。例えば、画像パターンが2画素周期の周期性(周期値T=2)を有するときには▲3▼の方法を選択するのが有効である。また、本発明者の実験により、画像パターンが所定の周期値の場合に▲2▼の方法でシフトデータを決定すると良好な結果が得られないことがあったので、例えば、周期値Tが2以外で、かつ、上記所定の周期値以外の場合は▲2▼の方法を選択し、上記所定の周期値の場合は▲1▼の方法を選択することなども考えられる。
【0116】
また、▲2▼の方法における周波数Fは固定値として処理してもよいし、入力装置6からオペレータにより設定されたデータを用いて処理してもよいし、さらに、周期性データに基づき決定してもよい。例えば、周期関数の周期と、画像パターンの周期とが干渉するのを避けるような周波数Fを決定することが好ましい。
【0117】
また、乱数を発生する関数R(乱数発生範囲)による乱数の発生頻度は乱数発生範囲内で均一にしてもよいし、例えば、0.0付近の乱数を発生し易くしたり、+1.O付近の乱数を発生し易くしたりするなど、乱数の発生頻度を偏重させるようにしてもよい。この乱数の発生頻度の設定は、入力装置6からオペレータにより設定可能に構成してもよい。
【0118】
また、例えば、画像パターンの周期方向がx方向と一致していれば、dy(x,y)=0として、dx(x,y)だけでシフトデータを決定したり、画像パターンの周期方向がy方向と一致していれば、dx(x,y)=0として、dy(x,y)だけでシフトデータを決定したりすることにより、画像パターンの周期方向だけに注目画素の位置がシフトされるようにシフトデータのシフト方向を決定してもよい。
【0119】
以上のようにして、シフト量生成部80がシフトデータを決定し、シフト量が生成される。そして、生成されるシフト量は、上記いずれの方法によったとしても、-k〜+kの間の値になる。
【0120】
一方、シフト量決定部70は、後述するシフト処理時における実際のシフト量を規定するためのシフト量規定値を算出する。シフト量規定値は、上述したぼかし量規定値(C×PM)に基づいてルックアップテーブルにより求められた値に周期性指標Mを乗じて得られる値である。
【0121】
図21は、シフト量規定値の算出に用いられるルックアップテーブルを示す図である。ぼかし量規定値(C×PM)は上述のぼかし量決定に用いたものと同じであり、注目画素(xc,yc)についての加工後周期性指標PM(xc,yc)とコントラスト量C(xc,yc)との積である。図21に示すように、ぼかし量規定値(C×PM)が所定の値よりも小さいときは、ルックアップテーブルにより求められる値は1.0である。そして、ぼかし量規定値(C×PM)が所定の値よりも大きいときは、ぼかし量規定値(C×PM)が大きくなるに従ってルックアップテーブルにより求められる値は小さくなり、ある値以上になるとルックアップテーブルにより求められる値が0.0になる。すなわち、このルックアップテーブルの特性を定性的に表現すれば、ぼかし量規定値(C×PM)が大きくなるに従って、小さな値を出力するものであると言える。
【0122】
シフト量決定部70は、上記ルックアップテーブルにより求められる値に周期性指標Mを乗じてシフト量規定値Sを得る。シフト量規定値Sも注目画素ごとに算出されるものであり、注目画素(xc,yc)についてシフト量規定値S(xc,yc)が決定されるのである。なお、周期性指標Mは0以上1以下の値であり、図19のルックアップテーブルにより求められる値も0以上1以下の値であるため、それらの積であるシフト量規定値Sも0以上1以下の値となる。
【0123】
シフト量決定部70は、さらに、シフト量生成部80が生成したシフト量にシフト量規定値Sを乗ずることによって、最終的なシフト量、すなわちシフト処理時における実際のシフト量を算出する。なお、最終的なシフト量の算出も注目画素(xc,yc)ごとに行われるものである。また、シフト量生成部80が生成するシフト量は−k以上k以下の値であり、シフト量規定値Sは0以上1以下の値であるため、最終的なシフト量は−k以上k以下の値となる。
【0124】
以上のようにして、注目画素(xc,yc)についてのシフト量が算出され、シフト方向も決定されるのである。
【0125】
<2−6.ぼかし処理およびシフト処理>
注目画素(xc,yc)についてのぼかし量およびシフト量が上述の如く算出され、シフト方向が決定された後、そのぼかし量に従ってぼかし処理部95が処理前画像のぼかし処理を行い、そのシフト量およびシフト方向に従ってシフト処理部90がシフト処理をこの順序で行う(図3のステップS7,S8)。
【0126】
まず、ぼかし処理部95が行うぼかし処理とは、ぼかし量決定部60が選択した加重平均フィルタ(図19参照)を用いたフィルタ操作による処理である。このフィルタ操作自体は、一般的なフィルタリング処理であり、ぼかし量決定部60が選択した加重平均フィルタを処理前画像の注目画素(xc,yc)に対して作用させるものである。具体的には、ぼかし量決定部60が選択した図19の如き加重平均フィルタを構成する各画素の係数を図22のように表すとすると、この加重平均フィルタからの出力Qb(xc,yc)は、次の数8に従って算出され、この値が注目画素(xc,yc)の新たな階調値となる。
【0127】
【数8】
Figure 0003734652
【0128】
なお、P(xc,yc)が処理前画像の注目画素(xc,yc)であることは上述の通りである。例えば、図19(a)に示す加重平均フィルタが選択されたとすると、注目画素(xc,yc)を中心とする5×5画素の領域内の各画素の階調値のそれぞれに1/25を乗じ、これらを積算した値がフィルタの出力Qb(xc,yc)であり、注目画素(xc,yc)の新たな階調値となる。
【0129】
次に、上記ぼかし処理後にシフト処理部90が行うシフト処理は、上記の決定されたシフト方向およびシフト量に従って、注目画素(xc,yc)の位置を移動(シフト)させる処理である。このときに、シフト後の位置に応じた注目画素(xc,yc)の新たな階調値Q(xc,yc)は、シフト後の位置の近傍画素の階調値を補間して求める。この補間法は、一般的なバイリニア法などを採用することができる。
【0130】
具体的には、例えば、注目画素(xc,yc)が図20に示すようなシフト方向およびシフト量(シフト量規定値S=1とする)に従って移動した場合、ぼかし処理後の階調値Qb(xc,yc)、Qb(xc+1,yc)、Qb(xc,yc+1)、Qb(xc+1,yc+1)に基づき、これら4つ画素位置((xc,yc)、(xc+1,yc)、(xc,yc+1)、(xc+1,yc+1))の間で階調値が線形的に変化しているものと仮定して、移動後の注目画素(xc+dx(xc,yc),yc+dy(xc,yc))の階調値を算出する。より具体的には、ぼかし処理後の階調値Qb(xc,yc)、Qb(xc+1,yc)から階調値Qb(xc+dx(xc,yc),yc)を直線近似にて算出し、ぼかし処理後の階調値Qb(xc,yc+1)、Qb(xc+1,yc+1)から階調値Qb(xc+dx(xc,yc),yc+1)を直線近似にて算出する。その後、これらの階調値Qb(xc+dx(xc,yc),yc)および階調値Qb(xc+dx(xc,yc),yc+1)から移動後の注目画素の階調値Qb(xc+dx(xc,yc),yc+dy(xc,yc))を直線近似にて算出するのである。
【0131】
以上のようなぼかし処理およびシフト処理において、ぼかし量規定値(C×PM)が大きい場合には、平滑化の程度が大きい加重平均フィルタ(図19(a)参照)が選択されて大きなぼかし量のぼかし処理が行われる一方、図21のルックアップテーブルによりシフト量が0になり、シフト処理が行われないこととなる。ぼかし量規定値(C×PM)が大きい場合とは、注目画素の周辺において画像パターンの繰り返しの有無の程度が大きく、かつ高コントラストであることを意味しており、例えばエアコンのフロントパネルについての画像等が該当する。
【0132】
このような画像にシフト処理を施すと画像中の輪郭部分(高コントラストを発生する部分)が乱れて画質が劣化するのであるが、本実施形態のようにすれば、大きなぼかし量のぼかし処理のみが行われてシフト処理は実質的に行われないため、画質の劣化はほとんど生じない。なぜなら、高コントラスト部分はUSM強調する必要がなく、ぼかし処理をおこなっても画質が劣化しないためである。そして、本処理後の画像に対してシャープネス処理等を施したとしても、サチレーションが抑制もしくは解消されるため、先に説明した平均レベルの変動すなわち、平均階調値が周期的に変動する状態は生じず、モアレの発生を抑制することができる。すなわち、画像パターンの繰り返しの有無の程度が大きく、かつ高コントラストの画像であったとしても、その画質を劣化させることなくモアレの発生を抑制することができるのである。
【0133】
一方、注目画素の周辺において画像パターンの繰り返しの有無の程度は大きいが、低コントラストである場合、例えば衣服の布地についての画像等の場合は、コントラスト量Cの値が小さくなるため、ぼかし量規定値(C×PM)の値も小さくなる。従って、平滑化の程度が小さい加重平均フィルタ(図19(b)参照)が選択されてほとんどぼかし処理が行われない一方、シフト量規定値Sの値は大きくなり、大きなシフト処理が行われる。
【0134】
画像パターンの繰り返しの有無の程度は大きいが、低コントラストの画像である場合には、大きなシフト処理を行っても画質の劣化はほとんどない。なぜなら、このようなテクスチャ領域はぼかし処理ではテクスチャが消滅するなどの問題が発生するが、シフト処理ではテクスチャは消滅しないからである。しかも「INフェイズ状態」と「OUTフェイズ状態」との周期性が崩れ、「INフェイズ状態」と「OUTフェイズ状態」とがランダムに分散される。従って、本処理後の画像に対してシャープネス処理等を施したとしても、平均階調値が周期的に変動する状態は生じず、モアレの発生を抑制することができる。すなわち、画像パターンの繰り返しの有無の程度が大きく、かつ低コントラストの画像であったとしても、その画質を劣化させることなくモアレの発生を抑制することができるのである。
【0135】
なお、画像パターンの繰り返しの有無の程度が小さな画像については、周期性指標Mおよび加工後周期性指標PMの値が小さくなるため、そのコントラストの高低の如何に関わらず、ぼかし量規定値(C×PM)の値およびシフト量規定値Sの値ともに小さくなり、ぼかし処理もシフト処理も行われない。画像パターンの繰り返しの有無の程度が小さな画像についは、そもそもモアレの発生がほとんどないものと考えられるため、画質の低下を回避する観点からぼかし処理もシフト処理も行わないのが好ましいのである。
【0136】
ところで、画像中には文字が含まれる場合もある。文字には、例えば漢字の「日」、「口」、「田」のように周期性を有するものもある。このような周期性を有する文字については、画像パターンの繰り返しであると判断され、周期性指標Mの値が大きくなる。一方、文字については、高コントラストであるため、コントラスト量Cの値も大きくなる。すなわち、文字については、周期性があり、かつ高コントラストであるため、例えばエアコンのフロントパネルと同様にぼかし処理の対象にすると、いわゆる文字ぼけが生じることなり、適当でない。なお、加工部40によって差分画像を加工したとしても、面積の小さな領域(例えば文字が単独で存在するような場合)であれば除去できるが、面積の大きな領域(例えば、複数の文字からなる文章として存在する場合)については除去することができない。
【0137】
しかし、本実施形態においては、加工後周期性指標算出部25が周期性指標画像に対して加工(図10)を行った後、周期性指標を検出して加工後周期性指標としている。加工後周期性指標算出部25による加工において、周期性指標が急激に変化している局所領域が除去されるのは既述したとおりである。文章中に周期性を有する文字が点在している(周期性を有さない文字に周期性を有する文字が混じっている)場合には、周期性を有する文字についての周期性指標Mの値は大きくなり、その周辺の周期性を有さない文字についての周期性指標Mの値は小さくなる。つまり、周期性を有する文字部分のみが周期性指標Mが急激に上昇する局所領域となり、加工後周期性指標算出部25に除去されることとなる。具体的には、周期性を有する文字部分の大きな周期性指標Mの値が、加工によって減少され、加工後周期性指標PMの値は小さくなるのである。
【0138】
従って、周期性を有する文字部分については、ぼかし量規定値(C×PM)の値が小さくなり、平滑化の程度が小さい加重平均フィルタ(図19(b)参照)が選択されてほとんどぼかし処理が行われない。よって、いわゆる「文字ぼけ」による画質の劣化を防止することができるのである。
【0139】
以上を集約すると、本実施形態によれば、画像の内容に応じてぼかし処理およびシフト処理の程度を変化させることにより、種々の種類の画像について画質を劣化させることなくモアレの発生を抑制することができるのである。
【0140】
<第2実施形態>
第2実施形態の画像処理装置が上記第1実施形態の画像処理装置と相違するのは、抽出された周期画像領域を周期性指標算出部20が拡張し、その拡張後の拡張周期画像領域における注目画素について周期性指標を算出する点である。画像処理装置のハードウェア構成等の残余の点については上記第1実施形態と同じである。
【0141】
図23に示すような画像に対して、上記第1実施形態と同様の処理を行う場合について考える。なお、図23において、斜線部は黒色領域であり、残余の部分は白色領域であるものとする。
【0142】
注目画素(xc,yc)が、図23に示す黒色領域P2に存在する場合、自己相関データH(a)は図24にて示すようになる。すなわち、黒色領域P2の両隣には、黒色領域P1および黒色領域P3が存在し、画像パターンの繰り返しとなっているため、所定のしきい値以下の極小値H(a)が規則的に存在する。その結果、黒色領域P2は周期画像領域として抽出され、注目画素(xc,yc)には高い値(例えば”1.0”)の周期性指標M(xc,yc)が付与される。注目画素(xc,yc)が黒色領域P3に存在する場合も同様である。
【0143】
一方、注目画素(xc,yc)が、図23に示す黒色領域P1に存在する場合、自己相関データH(a)は図25にて示すようになる。すなわち、黒色領域P1の右隣には黒色領域P2が存在するものの、左隣には黒色領域が存在しないため、所定のしきい値以下の極小値H(a)が1つしか存在しない、つまり規則的に存在しないこととなる。その結果、黒色領域P1は周期画像領域として抽出されず、注目画素(xc,yc)の周期性指標M(xc,yc)は”0”とされる。注目画素(xc,yc)が黒色領域P4に存在する場合も同様である。
【0144】
以上のように処理が行われたとすると、図23に示した画像から図26の斜線部にて示すような周期画像領域が抽出されることとなる。すなわち、図23の処理前画像における画像パターンの繰り返しよりも狭い領域が周期画像領域として抽出される。
【0145】
そして、以上のようにして算出された周期性指標Mに基づいてシフト処理等が行われたとすると、周期性指標Mの値が大きな黒色領域P2、P3については大きなシフト処理が行われるのに対して、周期性指標Mの値が小さな黒色領域P1、P4についてはシフト処理がほとんど行われない。従って、本処理後の画像に対してシャープネス処理等を施したとすると、鮮鋭化の程度が黒色領域P2、P3では比較的弱いのに対して、黒色領域P1、P4では非常に強く現れることとなる。このことは、換言すれば、均質であった処理前画像が本処理によって不均質な画像になることを意味する。
【0146】
そこで、第2実施形態においては、抽出された周期画像領域を周期性指標算出部20が画像パターンの繰り返しの1周期分、すなわち周期値Tだけ拡張して拡張周期画像領域を取得しているのである。
【0147】
具体的には、抽出された周期画像領域内の注目画素(xc,yc)を中心として±Tの範囲内に存在する画素の周期性指標Mと当該注目画素(xc,yc)の周期性指標M(xc,yc)とを比較し、±Tの範囲内に存在する画素の周期性指標Mの方が小さければ、その画素の周期性指標Mの値を注目画素(xc,yc)の周期性指標M(xc,yc)の値に置き換えているのである。例えば、図26において抽出された周期画像領域内に含まれる黒色領域P2の注目画素(xc,yc)を中心とした±Tの範囲内には、黒色領域P1が含まれる。黒色領域P1内の画素の周期性指標Mは、黒色領域P2の注目画素(xc,yc)の周期性指標M(xc,yc)よりも低いため、黒色領域P1内の画素の周期性指標Mの値が黒色領域P2の注目画素(xc,yc)の周期性指標M(xc,yc)の値に置換されるのである。同様にして、黒色領域P4内の画素の周期性指標Mの値が黒色領域P3の注目画素(xc,yc)の周期性指標M(xc,yc)の値に置換される。
【0148】
その結果、図27の斜線部にてに示すような拡張周期画像領域が取得されることとなる。この拡張周期画像領域は、本来周期画像領域として抽出されるべき図23の処理前画像における画像パターンの繰り返しの全てを含むものである。そして、拡張周期画像領域内の画素には、元の周期画像領域の画素が有していた周期性指標Mの値と同じ値の周期性指標Mが付与されている。
【0149】
拡張周期画像領域を取得した後、周期性指標算出部20は、拡張周期画像領域の境界部分のなじませ処理を行う。図28は、拡張周期画像領域の境界部分のなじませ処理を説明する図である。このなじませ処理は、上記第1実施形態におけるぼかし処理と同様の処理であり、図29に示すようなフィルタを用いたフィルタ操作による処理である。具体的には、拡張後の周期性指標Mによって表現された画像に対して図29に示すようなフィルタを順次に走査させる処理である。
【0150】
このようにすると、図28に示すように、拡張周期画像領域の境界部分において、周期性指標Mの値が段階的に推移する状態、すなわちにじむ状態となる。
【0151】
以上のようにして、周期性指標算出部20は、取得した拡張周期画像領域における注目画素について、画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出しているのである。なお、上述においては、説明を簡単にするため、一方向のみに拡張する場合について説明したが、2方向に拡張した後それを合成することによって拡張周期画像領域を取得するようにしても良い。拡張周期画像領域における注目画素について周期性指標が算出された後の処理は、上記第1実施形態と同じであるためその説明は省略する。
【0152】
以上のようにすれば、第1実施形態と同様の効果が得られるのに加えて、図23に示したような画像が処理対象であった場合でも、黒色領域P1、P2、P3、P4の全てについてほぼ均一な値の周期性指標Mが付与される結果、シフト処理等の程度も同程度となる。従って、本処理後の画像に対してシャープネス処理等を施したとしても、黒色領域P1、P2、P3、P4のそれぞれについての鮮鋭化の程度も同程度となり、画質の劣化が生じない均質な画像処理が行われることとなる。
【0153】
また、拡張周期画像領域の境界部分のなじませ処理を行うことによって、周期性指標Mの値が急激に変化する状態が生じないため、シフト処理等の程度が急減に変化することもなく、画質の著しい劣化を防止することができる。
【0154】
さらに、拡張周期画像領域の境界部分のなじませ処理を行うことによって、拡張周期画像領域における周期性を有するノイズ部分(例えば、上述した周期性を有する文字が単独で存在する部分)を除去することもできるのである。このノイズ除去の意味においては、加工後周期性指標算出部25による加工と同様の効果(いわゆる「文字ぼけ」の防止)を得ることができる。なお、拡張周期画像領域におけるノイズ除去という観点からは、フィルタ操作に使用するフィルタとしては図29に示すようなものに限定されず、例えばメディアンフィルタを使用するようにしても良い。
【0155】
また、第1実施形態にて説明した加工後周期性指標算出部25による加工および第2実施形態にて説明した周期画像領域の拡張は、それらの双方を実施するようにしても良いし、それぞれを単独で実施するようにしてもよい。双方を実施した場合には、加工後周期性指標算出部25による加工がぼかし処理に強く影響するため、周期画像領域の拡張は主としてシフト処理に影響することとなる。なお、周期画像領域の拡張のみを行う場合には、加工後周期性指標が算出されないため、第1実施形態にて説明した加工後周期性指標の代わりに周期性指標をそのまま用いてぼかし量およびシフト量を算出することとなる。
【0156】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、周期性指標によって表現された周期性指標画像を複数の領域に分割し、複数の領域のそれぞれに含まれる画素の階調値を平均化して1つの画素の階調値として出力することにより、周期性指標画像をバイリニア縮小し、そのバイリニア縮小によって得られた縮小画像に対してメディアンフィルタによるフィルタ操作を施し、フィルタ操作後の縮小画像に含まれる画素の階調値を補間しつつ、当該縮小画像を周期性指標画像と同等の大きさに拡大することにより、加工後周期性指標画像を取得し、当該加工後周期性指標画像における注目画素の加工後周期性指標を算出しているため、周期性を有する文字部分等についてのぼかし処理の程度が小さくなり、画質の劣化を防止しつつモアレの発生を抑制することができる。
【0157】
また、請求項2の発明によれば、周期画像領域を画像パターンの繰り返しの1周期分拡張して拡張周期画像領域を取得し、その拡張周期画像領域における注目画素について、画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出しているため、画像パターンの繰り返しが存在する領域の全てについて均質なシフト処理等が行われることとなり、画質の劣化を防止しつつモアレの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の画像処理装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の画像処理装置における画像処理の処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図4】自己相関データの算出形態の一例を示す図である。
【図5】x方向に沿った自己相関データの算出形態の一例を示す図である。
【図6】y方向に沿った自己相関データの算出形態の一例を示す図である。
【図7】処理前画像の各画素の階調値の一例およびそれから得られたx方向に沿った自己相関データを示す図である。
【図8】周期性が無いx方向に沿った自己相関データの一例を示す図である。
【図9】x方向に沿った周期値およびy方向に沿った周期値と実際の周期方向及び周期値との関係を示す図である。
【図10】加工後周期性指標算出の手順を示すフローチャートである。
【図11】加工後周期性指標算出におけるバイリニア拡大を概念的に説明するための図である。
【図12】コントラスト量算出の手順を示すフローチャートである。
【図13】高濃度領域の拡張または縮小について説明する図である。
【図14】図13の画像の高濃度領域が拡張された高濃度領域拡張画像を示す図である。
【図15】図13の画像の高濃度領域が縮小された高濃度領域縮小画像を示す図である。
【図16】作成された差分画像を示す図である。
【図17】コントラスト量算出におけるバイリニア拡大を概念的に説明するための図である。
【図18】ぼかし量の決定手法を説明するための図である。
【図19】加重平均フィルタの例を示す図である。
【図20】シフトデータのシフト方向とシフト量とを示す図である。
【図21】シフト量規定値の算出に用いられるルックアップテーブルを示す図である。
【図22】図19の加重平均フィルタの係数を示す図である。
【図23】第2実施形態における処理対象画像の一例を示す図である。
【図24】図23の画像についての自己相関データの一例を示す図である。
【図25】図23の画像についての自己相関データの他の例を示す図である。
【図26】図23の画像から抽出された周期画像領域を示す図である。
【図27】拡張周期画像領域を示す図である。
【図28】図27の拡張周期画像領域の境界なじませ処理を説明する図である。
【図29】境界なじませ処理に使用するフィルタの例を示す図である。
【図30】従来の問題点を説明するための図であって、画像パターンと光電素子との位置関係を示す図である。
【図31】デジタル画像の画像パターンが4画素周期である場合の「INフェイズ状態」と「OUTフェイズ状態」とを示す図である。
【図32】図31のデジタル画像にシャープネス処理を施した場合の計算上の各画素の階調値を示す図である。
【図33】図31のデジタル画像にシャープネス処理を施した場合の各画素の最終的な階調値を示す図である。
【図34】モアレが発生し得る階調変換処理を実施するルックアップテーブルの一例を示す図である。
【図35】モアレが発生し得る階調変換処理を実施するルックアップテーブルの他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 CPU
5 表示装置
6 入力装置
7 画像入力器
8 記録媒体
10 周期画像領域抽出部
20 周期性指標算出部
25 加工後周期性指標算出部
30 差分画像作成部
40 加工部
50 コントラスト量算出部
60 ぼかし量決定部
70 シフト量決定部
80 シフト量生成部
90 シフト処理部
95 ぼかし処理部

Claims (2)

  1. 画像に対して処理を施す画像処理装置であって、
    画像から周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域を抽出する周期画像領域抽出手段と、
    前記周期画像領域における注目画素について、当該注目画素を含む注目領域と当該注目領域以外の周辺領域との相関特性に基づいて画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出する周期性指標算出手段と、
    前記周期性指標によって表現された周期性指標画像を加工することによって加工後周期性指標画像を取得し、当該加工後周期性指標画像における前記注目画素の加工後周期性指標を算出する加工後周期性指標算出手段と、
    前記画像における注目画素とその周辺画素との明暗比を示す指標であるコントラスト量を算出するコントラスト量算出手段と、
    前記加工後周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理の程度であるぼかし量を決定するぼかし量決定手段と、
    前記周期性指標、前記加工後周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理の程度であるシフト量を決定するシフト量決定手段と、
    前記ぼかし量決定手段により決定されたぼかし量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理を行うぼかし処理手段と、
    前記シフト量決定手段により決定されたシフト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理を行うシフト処理手段と、
    を備え、
    前記加工後周期性指標算出手段は、
    前記周期性指標画像内を複数の領域に分割し、前記複数の領域のそれぞれに含まれる画素の階調値を平均化して1つの画素の階調値として出力することにより、前記周期性指標画像をバイリニア縮小する縮小手段と、
    前記バイリニア縮小によって得られた縮小画像に対してメディアンフィルタによるフィルタ操作を施すフィルタ手段と、
    前記フィルタ操作後の縮小画像に含まれる画素の階調値を補間しつつ、当該縮小画像を前記周期性指標画像と同等の大きさに拡大することにより、前記加工後周期性指標画像を得る拡大手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像に対して処理を施す画像処理装置であって、
    画像から周期的な画像パターンの繰り返しが存在する周期画像領域を抽出する周期画像領域抽出手段と、
    前記周期画像領域を前記画像パターンの繰り返しの1周期分拡張して拡張周期画像領域を取得し、前記拡張周期画像領域における注目画素について、画像パターンの繰り返しの有無の程度を示す周期性指標を算出する周期性指標算出手段と、
    前記画像における注目画素とその周辺画素との明暗比を示す指標であるコントラスト量を算出するコントラスト量算出手段と、
    前記周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理の程度であるぼかし量を決定するぼかし量決定手段と、
    前記周期性指標および前記コントラスト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理の程度であるシフト量を決定するシフト量決定手段と、
    前記ぼかし量決定手段により決定されたぼかし量に基づいて、前記画像における注目画素についてのぼかし処理を行うぼかし処理手段と、
    前記シフト量決定手段により決定されたシフト量に基づいて、前記画像における注目画素についてのシフト処理を行うシフト処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
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