JP3734364B2 - デジタルスチルカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルスチルカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体技術の進歩によって画素数の多いCCDセンサを安定して生産できるようになり、また、記憶容量の大きな半導体メモリ素子の出現によって、デジタルスチルカメラが民生用に販売されている。
【0003】
デジタルスチルカメラで撮影して半導体メモリ素子に書き込まれた撮影カットの画像データは、ビデオカメラのビデオ画像を直接にプリントできるプリンタ装置(このプリンタ装置は、一般にビデオプリンタと呼ばれており、パーソナルコンピュータに接続してプリントするデジタルプリンタとは区別されている。)に直接に転送して印字用紙に手軽に出力することができる。
【0004】
しかし、従来のデジタルスチルカメラ(以下、カメラと称す)を使用して複数の撮影カットからなるパノラマ写真を得るためには、一般家庭では次の何れかの手法でプリントされている。
【0005】
何れの手法の場合も、撮影は図8の(a)に示すようにカメラ1の撮影方向を例えばポジション1a,1b,1cと変えて被写体2を第1〜第3の撮影カット3a,3b,3cのように、第2の撮影カット3bは一部を第1の撮影カット3aにオーバーラップさせるよう撮影し、同様に第3の撮影カット3cは一部を第2の撮影カット3bにオーバーラップさせるよう撮影される。この第1〜第3の撮影カット3a〜3cの画像データは、図8の(b)に示すようにカメラの画像データメモリ4に撮影カットの順番に1カットづつ区別して記録される。
【0006】
パーソナルコンピュータを使用したプリント手法の場合には、カメラの画像データメモリ4からパーソナルコンピュータ5に撮影カットの順番に1カットづつ区別して読み込み、パーソナルコンピュータ5の専用の画像処理ソフトウエアを使用して、ユーザー自身がパーソナルコンピュータ5を操作して、パーソナルコンピュータ5のディスプレイ上で第1〜第3の撮影カット3a〜3cのオーバーラップ部分の修正処理を実施し、この修正後の画像データをデジタルプリンタ6に出力して1枚の用紙に印字したパノラマ写真7がプリント出力されている。
【0007】
別の手法は、カメラ1の画像データメモリ4から前記ビデオプリンタに撮影カットのデータを1カットづつ送って1カットづつ個別にプリントアウトし、このプリントアウトされた写真を見ながら、ユーザー自身が3枚の写真を横長に手作業で張り合わせる際に重複して撮影されている前記のつなぎ撮り部分を判断してつなぎ合わせ部分が目立たないようにカットしているのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
パーソナルコンピュータを使用した方法では、ユーザーの手作業による方法よりも仕上がりがきれいではあるが、パーソナルコンピュータと画像処理ソフトウエアと云う特別な設備が必要な上、パーソナルコンピュータ上での操作に不慣れなユーザーにとっては操作が難しいと云う問題がある。
【0009】
本発明はカメラとプリンタ装置とを接続して使用する場合に、従来のようなユーザーの手作業を無くすことができる作業性が良好なデジタルスチルカメラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタルスチルカメラは、カメラ本体に設けた可動台の回動位置を角度検出手段が検出して、撮影カットごとに対応付けて撮影角度記憶手段が検出角度を記憶することを特徴とする。
【0011】
この本発明によれば、撮影角度記憶手段が記憶している撮影カットごとの検出角度に基づいて画像データを処理することによってパノラマ撮影した複数の撮影カットは自動的にパノラマ写真として印刷できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1記載のデジタルスチルカメラは、撮影した画像データを記憶するデジタルスチルカメラにおいて、カメラ本体に対してクリックストップするよう回動し、前記各クリックストップ位置にそれぞれ異なるマークが視認可能に表示された可動台と、カメラ本体と前記可動台との相対回動位置である各クリックストップ位置を検出して、前記各マークに対応する情報を検出する角度検出手段と、撮影カットごとに前記角度検出手段の検出角度を対応付けて記憶する撮影角度記憶手段と、複数の撮影カットからなるパノラマ撮影画像データを撮影角度記憶手段に記憶されている撮影角度情報から特定し、パノラマ撮影と特定した複数の撮影カットのデータを出力する際に隣接する撮影カットのつなぎ撮り部分の合成処理を実行する撮影データ読取手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載のデジタルスチルカメラは、撮影した画像データを記憶するデジタルスチルカメラにおいて、カメラ本体に対して回動自在の可動台と、カメラ本体と前記可動台との相対回動位置を検出する角度検出手段と、撮影カットごとに前記角度検出手段の検出角度を対応付けて記憶する撮影角度記憶手段と、複数の撮影カットからなるパノラマ撮影画像データを撮影角度記憶手段に記憶されている撮影角度情報から特定し、パノラマ撮影と特定した複数の撮影カットのデータを出力する際に隣接する撮影カットのつなぎ撮り部分の合成処理を実行する撮影データ読出手段を設け、カメラ本体に対して前記可動台を出退自在に構成し、前記撮影角度記憶手段は、前記可動台がカメラ本体から突出した使用状態での検出角度を撮影カットに対応付けて記憶するように構成したことを特徴とする。
【0016】
以下、本発明の各実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5は(実施の形態1)を示す。
【0017】
カメラ本体1Jには図3に示すように、このカメラ本体1Jに対して回動自在の可動台8が設けられており、可動台8は図3の(a)に示すようにカメラ本体1Jの底部9から突出しないノーマル撮影状態と、図3の(b)に示すようにカメラ本体1Jの底部9から突出したパノラマ撮影状態とに出退自在に構成されている。
【0018】
可動台8はカメラ本体1Jに対して回動しない台本体8aと台本体8aに対して回動自在の回転板8bとで構成されており、回転板8bは台本体8aにマークされた“1”“2”“3”の回転位置でクリックストップするように構成されている。また、回転板8bには三脚10の雲台11の取り付けネジに螺合する雌ねじが形成されている。
【0019】
パノラマ撮影時のカメラ1は、図4に示すように可動台8をパノラマ撮影状態にセットして三脚10の雲台11に固定される。この状態で図5(a)に示すようにカメラ1をポジション1a,1b,1cと変えて従来と同様に被写体2を撮影する。ここでポジション1a,1b,1cはそれぞれ可動台8のクリップストップ位置の“1”“2”“3”に対応している。
【0020】
カメラ1には図1に示す構成の他にモニター用の液晶ディスプレイ(図示せず)などが組み込まれている。
半導体メモリから構成される記憶系12には、光学系を経て撮像素子で光電変換されて撮影系13から出力される画像データ14をシャッターボタンの操作を検出する度に撮影カットとして記憶する画像データメモリ15と、前記パノラマ撮影状態において可動台8の角度を検出する角度検出手段16の撮影角度情報17を撮影カットごとに対応付けて記憶する撮影角度記憶手段18とが設けられている。
【0021】
画像データメモリ15と撮影角度記憶手段18の記憶内容は、ノーマル撮影状態とパノラマ撮影状態とで図2のA,Bに示すようになっている。
図2のAはノーマル撮影状態で、(a)はシャッターボタンを3回操作した場合の画像データメモリ15の内容を示し、(b)は(a)に示したカットNo.1〜No.3に対応して撮影角度記憶手段18に書き込まれた内容を示しており、ノーマル撮影状態の撮影角度記憶手段18には、何れの撮影カットにおいてもノーマル撮影状態を示すデータ“0”が書き込まれている。
【0022】
図2のBはパノラマ撮影状態で、(a)は可動台8のクリップストップ位置の“1”“2”“3”に変化させてシャッターボタンを3回操作した場合の画像データメモリ15の内容を示し、(b)は(a)に示したカットNo.1〜No.3に対応して撮影角度記憶手段18に書き込まれた内容を示しており、パノラマ撮影状態の撮影角度記憶手段18には、図5(b)に示すようにクリップストップ位置の“1”のカットNo.1に対応してポジション1aを示すデータ“1”が書き込まれている。クリップストップ位置の“2”のカットNo.2に対応してポジション1bを示すデータ“2”が書き込まれている。クリップストップ位置の“3”のカットNo.3に対応してポジション1cを示すデータ“3”が書き込まれている。
【0023】
撮影データ読出手段19は、撮影カットの画像データに対応して撮影角度記憶手段18から読み出したデータから、その撮影カットがパノラマ撮影したものかどうかを判定するパノラマ判定部20と、画像データメモリ15から読み出した画像データをパノラマ判定部20の判定結果に基づいて供給先を決定する切換部21と、パノラマ判定部20がパノラマ撮影の画像データであると判定した場合に複数の画像データを読み込んでつなぎ撮り撮影の部分を除去して図5の(d)に示す合成処理結果を出力する合成処理部22とで構成されている。なお、パノラマ判定部20がノーマル撮影の画像データであると判定した場合には合成処理部22を介さずに直接にビデオプリンタ23に出力される。
【0024】
このように構成したため、カメラ本体1Jから可動台8を突出させてパノラマ撮影状態を指定した状態では、撮影角度記憶手段18に撮影カットごとの角度情報が自動的に書き込まれ、プリント時にはカメラ1とビデオプリンタ23とを接続して読み出し命令24を与えると、画像データがパノラマ撮影したものである場合には、合成処理部22を介してビデオプリンタ23に合成処理後のパノラマ画像データが送られて図5の(f)に示すように1枚の用紙に印字したパノラマ写真7がプリント出力される。
【0025】
また、パノラマ撮影状態とノーマル撮影状態の切り換えを図3の(a)(b)に示すように可動台8のカメラ本体1Jからの出退を検出して実現しているので、パノラマ撮影状態に切り換えることを忘れたり、ノーマル撮影状態に戻すことを忘れたりすることがきわめて少なく、操作性が向上する。
【0026】
(実施の形態2)
図6は(実施の形態2)を示す。
(実施の形態1)では撮影データ読出手段19をカメラ1の側に内蔵させたが、この実施の形態では撮影データ読出手段19と同一構成の撮影データ処理手段20をビデオプリンタ23の側に設けて構成されており、印字機構部25で印字される。
【0027】
(実施の形態3)
図7は(実施の形態3)を示す。
上記の各実施の形態では図3の(a)(b)に示すように可動台8をカメラ本体1Jに出退自在に設けたが、これは図7に示すようにカメラ本体1Jから突出させない状態で回動自在に構成し、パノラマ撮影状態とノーマル撮影状態とを選択する操作スイッチを別に設け、パノラマ撮影状態ではカメラ本体1Jの窓26から覗くクリックストップ位置の数字を確認して雲台11に対してカメラ本体1Jを回動させてパノラマ撮影するよう構成することによっても同様の目的を達成できる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明のデジタルスチルカメラによれば、カメラ本体に対して回動自在の可動台と、カメラ本体と前記可動台との相対回動位置を検出する角度検出手段と、撮影カットごとに前記角度検出手段の検出角度を対応付けて記憶する撮影角度記憶手段と、複数の撮影カットからなるパノラマ撮影画像データを撮影角度記憶手段に記憶されている撮影角度情報から特定しパノラマ撮影と特定した複数の撮影カットのデータを出力する際に隣接する撮影カットのつなぎ撮り部分の合成処理を実行する撮影データ読出手段を設けたため、画像データの読み出し時に撮影時に書き込んである撮影角度情報に基づいて複数の撮影カットの画像データを自動的に合成処理してパノラマ写真を印字できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のデジタルスチルカメラの構成図
【図2】同実施の形態のノーマル撮影状態とパノラマ撮影状態の記憶内容の説明図
【図3】同実施の形態の可動台の取り付け状態の説明図
【図4】同実施の形態のパノラマ撮影状態の正面図
【図5】同実施の形態のパノラマ撮影状態の撮影経過と印字経過の説明図
【図6】本発明の実施の形態2のデジタルスチルカメラとプリンタ装置の構成図
【図7】本発明の実施の形態3のデジタルスチルカメラの正面図
【図8】従来のパノラマ撮影状態の撮影経過と印字経過の説明図
【符号の説明】
1 カメラ本体
8 可動台
12 記憶系
13 撮影系
15 画像データメモリ
16 角度検出手段
17 撮影角度情報
18 撮影角度記憶手段
19 撮影データ読出手段
20 パノラマ判定部
21 切換部
22 合成処理部
23 ビデオプリンタ(プリンタ装置)
24 読み出し命令
Claims (2)
- 撮影した画像データを記憶するデジタルスチルカメラにおいて、
カメラ本体に対してクリックストップするよう回動し、前記各クリックストップ位置にそれぞれ異なるマークが視認可能に表示された可動台と、
カメラ本体と前記可動台との相対回動位置である各クリックストップ位置を検出して、前記各マークに対応する情報を検出する角度検出手段と、
撮影カットごとに前記角度検出手段の検出角度を対応付けて記憶する撮影角度記憶手段と、
複数の撮影カットからなるパノラマ撮影画像データを撮影角度記憶手段に記憶されている撮影角度情報から特定し、パノラマ撮影と特定した複数の撮影カットのデータを出力する際に隣接する撮影カットのつなぎ撮り部分の合成処理を実行する撮影データ読取手段を設けた
デジタルスチルカメラ。 - 撮影した画像データを記憶するデジタルスチルカメラにおいて、
カメラ本体に対して回動自在の可動台と、
カメラ本体と前記可動台との相対回動位置を検出する角度検出手段と、
撮影カットごとに前記角度検出手段の検出角度を対応付けて記憶する撮影角度記憶手段と、
複数の撮影カットからなるパノラマ撮影画像データを撮影角度記憶手段に記憶されている撮影角度情報から特定し、パノラマ撮影と特定した複数の撮影カットのデータを出力する際に隣接する撮影カットのつなぎ撮り部分の合成処理を実行する撮影データ読出手段を設け、
カメラ本体に対して前記可動台を出退自在に構成し、
前記撮影角度記憶手段は、前記可動台がカメラ本体から突出した使用状態での検出角度を撮影カットに対応付けて記憶するように構成した
デジタルスチルカメラ。
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JP13249498A JP3734364B2 (ja) | 1998-05-15 | 1998-05-15 | デジタルスチルカメラ |
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JPH11331695A JPH11331695A (ja) | 1999-11-30 |
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Family Applications (1)
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JP13249498A Expired - Fee Related JP3734364B2 (ja) | 1998-05-15 | 1998-05-15 | デジタルスチルカメラ |
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JP (1) | JP3734364B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-15 JP JP13249498A patent/JP3734364B2/ja not_active Expired - Fee Related
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