JP3734050B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる硬化性組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、特定のシロキシ基含有ビニル系重合体と、一分子中に少なくとも2個の水酸基と反応する基を有する化合物と、該ビニル系共重合体中に含まれるシロキシ基の解離促進触媒とを必須の成分として含有することから成る、とりわけ、保存安定性の良好なる硬化性組成物に関する。
【0002】
そして、このような本発明に係る硬化性組成物は、塗料をはじめ、さらには、接着剤として、シーリング剤として、さらには亦、インキなどのような種々の用途に、有効に利用し適用できるというものである。
【0003】
【従来の技術】
近年における、それぞれ、自動車、自動車補修、プラスチックあるいは建材用などの用途に対する塗料としては、塗料の安定性ならびに塗膜諸性能などの面からするならば、アクリル樹脂と、メラミン樹脂との組み合わせになる塗料系が、また、低温硬化性ならびに塗膜外観などの面からするならば、アクリル樹脂と、ポリイソシアネート化合物との組み合わせになる塗料系が、多く利用されてはいる。
【0004】
しかしながら、目下の主流たる、上記したメラミン硬化系においては、高温硬化時における熱収縮に起因して、必ずしも、塗膜外観が優れているものとは言い難いし、しかも、メラミン樹脂それ自体の耐酸性の不良という面からも、曝露時の酸性雨によって、塗膜が劣化するなどの問題も残されている。
【0005】
また、上記したポリイソシアネート硬化系の方も、塗料の可使用時間が短く、したがって、かかる硬化系にあっては、連続的に、しかも、大量に、塗料を使用するようなライン塗装には適さないということである。
【0006】
別途、イソシアネート基それ自体を、適当なるブロック剤で以て、ブロックせしめた形のポリイソシアネート化合物を用いるというようにすれば、貯蔵安定性こそ、著しく向上化するとは言うものの、現状に限定して言うならば、ブロック剤それ自体の解離温度が高く、したがって、プラスチックなどの耐熱性の低い素材の塗装には適さないということである。
【0007】
これらの上述した諸問題点を解決すべく、特開昭62ー283163号公報には、水酸基をブッロクした形のシロキシ基を有する共重合体を用いた組成物が、開示され、提案されてはいる。
【0008】
すなわち、上記の開示技術は、それなりに、低温硬化が可能であり、しかも、既存のポリオール使用系に比して、著しく、作業性の改善化が果たされるというものではある。しかしながら、自動車外装用や、自動車補修用などのように、いわゆる高外観であって、しかも、耐擦傷性や速乾性などが要求されるような用途においては、満足出来ないという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、本発明者らは、上述したような従来型技術における種々の問題点の存在に鑑み、ラジカル発生剤の存在下に共重合して得られるビニル系重合体で、しかも、加水分解によって水酸基を生成するシロキシ基を有するビニル系重合体をベースとする、長期の保存安定性にも優れるし、しかも、とりわけ、耐擦傷性や硬化性などにも優れるという、極めて実用性の高い組成物を得るべく、鋭意、研究に着手した。
【0010】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、常温乾燥から低温焼き付け域における硬化性に富んでいて、高硬度で、しかも、耐擦傷性にも優れるし、加えて、硬化物の諸物性のバランスにも優れるという、斬新なる硬化性組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、分子中にシロキシ基を有する化合物を必須の成分として、ラジカル発生剤の存在下で共重合せしめて得られるビニル系重合体であって、加水分解して水酸基を生成した状態での水酸基価が30〜200なる範囲内とすると共に、数平均分子量を1,000〜50,000なる範囲内とし、しかも、ガラス転移温度を70〜150℃なる範囲内として、それぞれに特定化されたビニル系重合体と、水酸基と反応する官能基を有する化合物とから成る組成物に、シロキシ基の解離促進触媒とを配合せしめるということによって、常温乾燥から低温焼き付け域における硬化性に富んでいるし、耐擦傷性にも優れているし、加えて、高硬度の塗膜を形成し得る組成物が得られることを見出すに及んで、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0012】
すなわち、本発明は、基本的には、それぞれ、一分子中に少なくとも2個のシロキシ基を有するビニル系重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個の水酸基と反応する基を有する化合物(B)と、該重合体(A)中に含まれるシロキシ基の解離触促進媒(C)とを、必須の成分として含有することから成る、極めて実用性の高い硬化性組成物を提供しようとするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
このように、本発明は、ラジカル発生剤の存在下で得られるビニル系重合体にして、一分子中に少なくとも2個のシロキシ基を含有し、しかも、シロキシ基の加水分解により水酸基を生成した状態での水酸基価が30〜200で、数平均分子量が1,000〜50,000で、かつ、ガラス転移温度が70〜150℃の範囲内にあるビニル系重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個の水酸基と反応する基を有する化合物(B)と、該共重合体中に含まれるシロキシ基の解離促進触媒(C)とを必須の成分として含有することから成る硬化性組成物を請求しているものであるし、
【0014】
また、本発明は、前記した、水酸基と反応する基として、特に、イソシアネート基を用いるという、特定の硬化性組成物をも請求しているものであるし、
【0015】
さらには、本発明は、前記した、水酸基と反応する基として、特に、カルボン酸無水基を用いるという、特定の硬化性組成物をも請求しているものである。
【0016】
ここにおいて、まず、上記したビニル系重合体(A)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アクリル系または芳香族ビニル系の如き各種のビニル系などをはじめ、さらには、ビニルエステル系、ポリオレフィン系、クロル化オレフィン系またはフルオロオレフィン系などのような、種々の重合体類ないしは樹脂などである。
【0017】
ここにおいて、上記したビニル系重合体(A)とは、次に掲げるような一般式[I]
【0018】
【化1】
Figure 0003734050
【0019】
[ただし、式中のR1 は炭素数が1〜18なるアルキル基を、またはフェニル基、アリール基もしくはアラルキル基を表わすものとし、また、R2 およびR3 は、それぞれ独立に、水素原子またはハロゲン原子を、あるいはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルカノイルオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、ニトリル基およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の原子団で以て置換されていても置換されていなくてもよい、炭素数が1〜18なるアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルカノイル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、シクロアルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアルカノイルオキシ基を表わすものとする。]
【0020】
で以て示されるシロキシ基を、一分子中に少なくとも2個有し、しかも、該シロキシ基が炭素原子に結合した構造を有する化合物を指称するものである。
【0021】
かかるシロキシ基として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、ジメチルエトキシシロキシ基またはトリエトキシシロキシ基などであるが、就中、トリアルキルシロキシ基またはトリアルコキシシロキシ基が、好ましい構造のものであると言える。
【0022】
当該ビニル系重合体(A)を得るには、たとえば、▲1▼ 前掲したようなシロキシ基を有するビニル系単量体を、それ自体の単独使用で以て重合せしめるか、あるいは該シロキシ基含有ビニル系単量体と、該単量体と共重合可能なる其の他の単量体類とを共重合せしめるとか、あるいは亦、
【0023】
▲2▼ 予め調製しておいた水酸基含有ビニル系重合体類に、クロロシランなどのような、いわゆるシリル化剤を反応せしめるとか、さらには、▲3▼ アルコキシシラン類と水酸基とのアルコール交換反応などのような方法を通して行なうというようにすればよく、このようにして、当該シロキシ基含有ビニル系重合体(A)を調製することが出来る。
【0024】
上記した▲1▼なる方法によって、当該ビニル系重合体(A)を調製する際に使用される、上記したシロキシ基含有ビニル系単量体(m−1)として特に代表的なるもののみを例示するにとどめるということにするならば、2−トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリメチルシロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−トリメチルシロキシブチル(メタ)アクリレート、2−トリエチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、3−トリブチルシロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−トリメチルシロキシエチルビニルエーテル、4−トリメチルシロキシブチルビニルエーテルまたは2−トリメチルシロキシエチル−アリルエーテルなどである。
【0025】
こうしたシロキシ基含有単量体(m−1)は、単独使用でも、あるいはシロキシ基含有該単量体(m−1)の2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0026】
該シロキシ基含有ビニル系単量体(m−1)と共重合可能なる其の他の単量体類(m−2)として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートもしくはラウリル(メタ)アクリレートの如き、C1 〜C22なる炭素数の1級ないしは2級のアルキルアルコールと、(メタ)アクリル酸との各種のエステル類;
【0027】
ベンジル(メタ)アクリレートもしくはフェネチル(メタ)クリレートの如き、各種のアラルキル(メタ)アクリレート類;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートもしくはイソボルニル(メタ)アクリレートの如き、各種の脂環式アルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレートもしくはメトキシブチル(メタ)アクリレートの如き、各種のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
【0028】
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如き、各種の芳香族ビニル単量体類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルもしくはバーサテイック酸ビニルもしくは安息香酸ビニルの如き、各種のカルボン酸ビニルエステル類;クロトン酸メチルもしくはクロトン酸エチルの如き、各種のクロトン酸のアルキルエステル類;
【0029】
ジメチルマレート、ジブチルマレート、ジメチルフマレート、ジブチルフマレート、ジメチルイタコネートもしくはジブチルイタコネートの如き、各種の不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル類;(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸またはフマル酸の如き、各種の不飽和カルボン酸類;
【0030】
イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノブチルの如き、不飽和カルボン酸類と、飽和1価アルコール類とのモノエステル類(ハーフエステル類);アジピン酸モノビニルまたはコハク酸モノビニルの如き、各種の飽和ジカルボン酸のモノビニルエステル類;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フタル酸または無水トリメリット酸の如き、各種の飽和ポリカルボン酸の無水物類と、後掲するような各種の水酸基含有ビニル系単量体類との付加反応生成物;
【0031】
さらには、前掲したような各種のカルボキシル基含有単量体類と、ラクトン類とを付加反応せしめて得られるような単量体類;無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸の如き、各種の不飽和ポリカルボン酸の無水物類;無水アクリル酸もしくは無水メタクリル酸の如き、各種の不飽和モノカルボン酸の無水物類;またはアクリル酸もしくはメタクリル酸の如き、各種の不飽和カルボン酸と、酢酸、プロピオン酸もしくは安息香酸などのような、種々の飽和カルボン酸との混合酸無水物;
【0032】
2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジ−n−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、4−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレートまたはN−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エチルモルホリン、ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルキノリンもしくはN−ビニルピペリジン、
【0033】
N−(2−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジ−n−プロピルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(4−ジメチルアミノ)ブチル(メタ)アクリルアミドまたはN−[2−(メタ)アクリルアミド]エチルモルホリン、
【0034】
N−(2−ジメチルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(2−ジエチルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(2−ジ−n−プロピルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピルクロトン酸アミドまたはN−(4−ジメチルアミノ)ブチルクロトン酸アミド、2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、3−ジメチルアミノプロピルビニルエーテルまたは4−ジメチルアミノブチルビニルエーテルの如き、各種の3級アミノ基含有単量体類;
【0035】
(メタ)アクリロニトリルもしくはクロトノニトリルの如き、各種のシアノ基含有単量体類;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンもしくはヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のフルオロオレフィン類;塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如き、各種のクロル化オレフィン類;エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテンもしくは1−ヘキセンの如き、各種のα−オレフィン類;
【0036】
エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルもしくはn−ヘキシルビニルエーテルの如き、各種のアルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシルビニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエーテル類;アクロレインもしくはメチルビニルケトンの如き、各種のカルボニル基含有単量体類;
【0037】
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルピロリドン、メチル(メタ)アクリルアミドグリコレートメチルエーテル、メチル(メタ)アクリルアミドグリコレートの如き、各種のアミド基含有単量体類;
【0038】
グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテルもしくはアリルグリシジルエーテルの如き、各種のエポキシ基含有単量体類;「ブレンマー PME」[日本油脂(株)製の商品名]の如き、各種の含ポリエーテル含有単量体類;「ライトエステル PMもしくはPA」[共栄社油脂化学工業(株)製の商品名]の如き、各種の燐酸エステル基含有単量体類;スチレンスルホン酸もしくはビニルスルホン酸の如き、各種のスルホン酸基含有単量体類;
【0039】
2,3−カーボネートプロピル(メタ)アクリレートもしくは2−メチル−2,3−カーボネートプロピル(メタ)アクリレートの如き、各種の2ーオキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル基含有単量体類;アセチルアセトキシエチル(メタ)アクリレートもしくはジアセトン(メタ)アクリルアミドの如き、各種のエノール型水素酸基含有単量体類;トリメチルシリル(メタ)アクリレートの如き、各種のシリルエステル基含有単量体類;
【0040】
1−エトキシエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のビニルエーテルブロック型カルボキシル基含有単量体類;2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートもしくは(メタ)アクリロイルイソシアネートの如き、各種のイソシアネート基含有単量体類;
【0041】
3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジクロロシランまたはアリルメチルジクロロシラン;あるいは3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランまたはアリルトリメトキシシランなどをはじめ、さらには、ビニルトリフェノキシシランまたはビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシランの如き、各種の加水分解性シリル基含有ビニル系単量体類などである。
【0042】
以上に掲げられたような種々のビニル系単量体類から、当該ビニル系重合体(A)を、ラジカル発生剤の存在下で以て調製するには、公知慣用の種々の方法を適用することが出来るが、就中、ラジカル重合開始剤を用いての溶液重合法、つまり、溶液ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
【0043】
その際に使用されるラジカル重合開始剤としては、通常、ビニル系単量体類の重合に際して用いられているようなものであれば、いずれをも、使用し得ることは勿論ではあるが、それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、アゾビスイソブチロニトリル、ジ−tert−ブチルパーオキシドまたはベンゾイルパーオキシドなどのような、アゾ系化合物あるいは有機系過酸化物などであるし、
【0044】
また、その際に使用される溶剤類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、トルエンもしくはキシレンの如き、各種の芳香族炭化水素化合物;酢酸エチル、酢酸ブチルもしくはセロソルブアセテートの如き、各種のエステル類;またはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンもしくはメチルアミルケトンの如き、各種のケトン類などである。
【0045】
さらには、アルコール系溶剤類を使用することも可能ではあるが、水酸基と反応する基が、それぞれ、イソシアネート基や、酸無水基などであるというような場合には、硬化反応を阻害することが考えられるし、ひいては、安定性などにも好ましくないという処から、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、あるいは本発明の効果を損なわない範囲内において、就中、用途別における要求諸性能を損なわない範囲内の量で以て、使用するということが必要である。
【0046】
また、前記した▲2▼なる方法によって、当該ビニル系重合体(A)を調製する際に使用される、一分子中に少なくとも2個の水酸基を有するビニル系重合体を調製するには、後掲するような水酸基含有ビニル系単量体類を、単独で以て使用して、あるいは該水酸基含有ビニル系単量体類の2種以上を併用して(共)重合せしめるか、さらには、前掲したような共重合可能なる其の他の単量体類(m−2)をも使用して、上掲の如きラジカル発生剤の存在下で共重合せしめるというようにすればよい。
【0047】
上記した水酸基含有ビニル系単量体として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプルピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートの如き、各種のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;
【0048】
または2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル如き、各種の水酸基含有ビニルエーテル類をなどはじめ、
【0049】
「FMシリーズないしはFAシリーズ」[ダイセル化学工業(株)製の商品名]や、「TONETMM−100」(アメリカ国ユニオン・カーバイド社製の商品名)などで以て代表されるような、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの如き、これら上掲の各種水酸基含有単量体と、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;または一般名をポリプロピレングリコール・モノメタクリレートと称する化合物で以て代表される「ブレンマー PP−1000」や、一般名をポリエチレングリコール・モノメタクリレートと称する化合物で以て代表される「ブレンマー PEシリーズ」[いずれも、日本油脂(株)製の商品名];
【0050】
あるいは(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸の如き、各種の不飽和カルボン酸類と、「カージュラ E」(オランダ国シェル社製の、分岐状脂肪族カルボン酸のグリシジルエステル類の商品名)、オクチル酸グリシジルエステルもしくはヤシ油脂肪酸グリシジルエステルの如き、各種の1価カルボン酸のモノグリシジルエステル類;またはブチルグリシジルエーテルの如き、各種のモノグリシジルエーテル類などで以て代表されるような、種々のモノエポキシ化合物との付加物などである。
【0051】
かかる水酸基含有ビニル系単量体の(共)重合により得られる水酸基含有ビニル系重合体から、当該ビニル系重合体(A)を調製する際に使用される、前記したシリル化剤として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、トリアルキルクロルシラン、トリアリールクロルシラン、トリシクロアルキルクロルシラン、トリアラルキルクロルシラン、ジアルキルジクロルシラン、ジアリールジクロルシランまたはジシクロアルキルジクロルシランの如き、各種のクロロシラン類などである。
【0052】
すなわち、かかるクロルシラン類によって代表されるシリル化剤と、水酸基含有ビニル系重合体とを、塩基性化合物の存在下に反応せしめるということによって、目的とする当該ビニル系重合体(A)を調製することが出来る。
【0053】
また、こうした水酸基含有ビニル系重合体から、前記したアルコール交換反応によって、当該ビニル系重合体(A)を調製する際に使用されるアルコキシシラン類として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、テトラメトキシシランもしくはテトラエトキシシランの如き、各種のテトラアルコキシシラン化合物;アルキルトリメトキシシランもしくはアルキルトリエトキシシランの如き、各種のトリアルコキシシラン化合物;
【0054】
またはジアルキルジメトキシシランもしくはジアルキルジエトキシシランの如き、各種のジアルコキシシラン化合物;あるいはトリアルキルモノメトキシシランもしくはトリアルキルモノエトキシシランの如き、各種のモノアルコキシシラン化合物などである。
【0055】
上掲したような▲2▼の方法によって、シロキシ基を導入するという場合には、共重合される加水分解性シリル基含有単量体の種類に応じて、それぞれ、シリル化剤あるいはアルコキシシラン類を、適宜、選定するということが必要である。
【0056】
また、当該ビニル系共重合体(A)に関しては、加水分解により水酸基を生成した状態での当該樹脂の数平均分子量が、1,000〜50,000の範囲内に入ることが、一方、当該樹脂の水酸基価としては、30〜200の範囲内に入ることが、さらには、当該樹脂のガラス転移温度としては、70〜150℃好ましくは75〜120℃の範囲内に入ることが肝要である。
【0057】
これらの範囲内に無いというようなビニル系重合体の場合には、どうしても、硬化性などに劣るようなものとなったり、著しく、耐擦傷性や保存安定性などが低下するというようになり易いので、いずれの場合も好ましくない。
【0058】
すなわち、水酸基価が30未満であると、どうしても、硬化性などが劣り易くなるし、200を超えて余りにも大きくなるというような場合には、どうしても、溶剤に対する希釈性などが低下し易くなって来て、実用的なものではなくなって来るということである。
【0059】
また、当該ビニル系共重合体(A)の数平均分子量が、1,000未満であるというような場合には、どうしても、硬化性ならびに耐擦傷性などが低下し易くなるし、一方、50,000を超えて余りにも高くなるといいうような場合には、どうしても、やはり、溶剤に対する希釈性や、保存安定性や、外観などが低下し易くなって来て、実用的なものではなくなって来るということである。
【0060】
さらに、当該ビニル系共重合体(A)のガラス転移温度が70℃未満であるというような場合には、どうしても、硬化性ならびに耐擦傷性などが低下し易くなって来るし、一方、150℃を超えて余りにも高くなるというような場合には、どうしても、やはり、溶剤に対する希釈性や、保存安定性や、外観などが低下し易くなって来て、実用的なものではなくなって来るということである。
【0061】
ここで言うガラス転移温度(Tg)とは、当該ビニル系重合体(A)中に含まれるシロキシ基が、加水分解により水酸基を生成した状態でのガラス転移温度を指称するというものであって、次に示すような、いわゆるFOXの式で算出される数値を以て表示するというものである。
【0062】
【数1】
1/Tg=Σ(mi/Tgi)
【0063】
[ただし、式中のmiはi成分の重量分率を、また、Tgiはi成分のTgを表
わすものとする。]
【0064】
次いで、前記した、一分子中に少なくとも2個の水酸基と反応する基(水酸基反応性基)を有する化合物(B)とは、かかる水酸基反応性基として、後述するような、種々の反応性基(官能基)を有する化合物を指称するものである。
【0065】
こうした、いわゆる水酸基反応性基含有化合物(B)として特に代表的なもののみを例示するにとどめることにすれば、ポリイソシアネート化合物;N−ヒドロキシメチルアミノ基、アルコキシメチルアミノ基および/またはイミノ基を有する化合物;多価カルボン酸無水物;ポリエポキシ化合物;ポリシクロカーボネート化合物;ポリカーボネート化合物;ポリオキサゾリン化合物;一分子中にカルボン酸無水基とエポキシ基とを併有する化合物;
【0066】
シラノール基および/または珪素原子に結合した加水分解性基を有するポリシロキサン;一分子中にエポキシ基と珪素原子に結合した加水分解性基とを併有する化合物;あるいは一分子中にアミノ基と珪素原子に結合した加水分解性基とを併有する化合物などであり、これらの諸々の化合物は、単独使用であってもよいし、2種類以上の併用であってもよいことは、勿論である。
【0067】
これらのうちでも特に望ましいものとしては、それぞれ、ポリイソシアネート化合物;ならびにカルボン酸無水基含有化合物などが挙げられる。
【0068】
上記したポリイソシアネート化合物として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、トリレンジイソシアネートもしくはジフェニルメタンジイソシアネートの如き、各種の芳香族ジイソシアネート類;メタ−キシリレンジイソシアネートもしくはα,α,α’,α’−テトラメチル−メタ−キシリレンジイソシアネートの如き、各種のアラルキルジイソシアネート類;
【0069】
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3−ビスイソシアナートメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−ジイソシアナートシクロヘキサン、2−メチル−1,5−ジイソシアナートシクロヘキサンもしくはイソホロンジイソシアネートの如き、各種の脂肪族ないしは脂環式ジイソシアネート類;
【0070】
前掲したような各種のポリイソシアネート類を、多価アルコール類と付加反応せしめて得られるような、イソシアネート基を有する各種のプレポリマー類;前掲したような各種のポリイソシアネート類、いわゆる環化三量化せしめて得られるような、イソシアヌレート環を有する各種のプレポリマー類;前掲したような各種のポリイソシアネート類を、水と反応せしめて得られるような、ビゥレット構造を有する各種のポリイソシアネート類などであるし、
【0071】
さらには、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートもしくは(メタ)アクリロイルイソシアネートの如き、イソシアネート基を有する、各種のビニル単量体の単独重合体などであるし、
【0072】
さらには亦、これらの各種のイソシアネート基含有ビニル単量体を、該単量体と共重合可能なる、それぞれ、(メタ)アクリル系、ビニルエステル系、ビニルエーテル系、芳香族ビニル系またはフルオロオレフィン系ビニル単量体類などと共重合せしめることによって得られるような、イソシアネート基含有アクリル系共重合体、ビニルエステル系共重合体またはフルオロオレフィン系共重合体のような、種々のビニル系共重合体などである。
【0073】
前記したカルボン酸無水基含有化合物として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ポリアゼライン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水ハイミック酸または無水イタコン酸の如き、各種の、低分子量のカルボン酸無水物などをはじめ、
【0074】
さらには、無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸の如き、各種の不飽和ポリカルボン酸の無水物類;無水アクリル酸もしくは無水メタクリル酸の如き、各種の不飽和モノカルボン酸の無水物類;またはアクリル酸もしくはメタクリル酸の如き、各種の不飽和カルボン酸と、酢酸、プロピオン酸または安息香酸などのような、種々の飽和カルボン酸との混合酸無水物類の如き、各種のカルボン酸無水基含有ビニル単量体の単独重合体;
【0075】
あるいは此等のカルボン酸無水基含有ビニル単量体を、該単量体と共重合可能なる、それぞれ、(メタ)アクリル系、ビニルエステル系、ビニルエーテル系、芳香族ビニル系またはフルオロオレフィン系ビニル単量体類などと共重合せしめることによって得られるような、カルボン酸無水基含有の、それぞれ、アクリル系共重合体またはフルオロオレフィン系共重合体のような、種々のビニル系共重合体類などである。
【0076】
また、これらの酸無水基含有の種々のビニル系(共)重合体は、マレイン酸モノアルキルエステルまたはイタコン酸モノアルキルエステルなどのような、いわゆるハーフ・エステル類を重合して得られる(共)重合体から、脱アルコール反応による、いわゆる閉環反応を通して得るということができる。
【0077】
一分子中に少なくとも2個のシロキシ基を有するビニル系重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個の水酸基と反応する基を有する化合物(B)とを、必須の成分として含有する硬化性組成物を調製するには、この化合物(B)が、ポリイソシアネート化合物であるというような場合には、前述したビニル系重合体(A)中に含まれる水酸基を生成するシロキシ基の1当量に対して、当該化合物(B)中に含まれるイソシアネート基量が、0.1〜10当量の範囲内、好ましくは0.5〜2当量の範囲内となるように、当該化合物(B)を配合するというようにすればよい。
【0078】
また、この化合物(B)が、カルボン酸無水基を有する化合物であるとか、あるいは一分子中にエポキシ基とカルボン酸無水基とを併有する化合物であるというような場合には、前述したビニル系重合体(A)中に含まれる、炭素原子に結合した水酸基を生成するシロキシ基の1当量に対して、当該化合物(B)中に含まれるカルボン酸無水基量が、0.2〜5.0当量の範囲内、好ましくは、0.5〜3.0当量の範囲内、一層好ましくは、0.7〜2当量の範囲内となるように、当該化合物(B)を配合するというようにすればよい。
【0079】
さらに、本発明に係る硬化性組成物を調製するに当たって用いられる、前記した解離促進触媒(C)とは、水分との反応によって、水酸基を生成することを促進せしめるために用いる化合物類を指称するものである。
【0080】
こうした解離促進触媒(C)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、塩酸、硫酸または燐酸の如き、各種の無機酸類;p−トルエンスルホン酸または燐酸モノイソプロピルなどのような、それぞれ、燐酸エステル類、亜燐酸エステル類ないしは不飽和基含有燐酸エステル類;酢酸、トリクロロ酢酸、安息香酸またはナフタリンジスルフォン酸の如き、各種の有機酸類;あるいは前記した諸々の酸類の各種アミン塩類;
【0081】
水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの如き、各種の無機塩基類;テトライソプロピルチタネートまたはテトラブチルチタネートの如き、各種のチタン酸エステル類;ジブチル錫オクトエート、ジブチル錫ジラウレートまたはオクチル酸錫の如き、各種の錫カルボン酸塩類;
【0082】
鉄、コバルト、マンガンまたは亜鉛の如き、各種の金属のナフテン酸塩ないしはオクチル酸塩の如き、各種の金属カルボン酸塩類;アルミニウムトリスアセチルアセテートの如き、各種のアルミニウム化合物;
【0083】
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、トリ−n−ブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、
【0084】
ピペラジン、モルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールもしくは1,4−ジエチルイミダゾール、ピリジン、2−ヒドロキシピリジンの如き、各種のアミン化合物類;
【0085】
テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリメチル(2−ヒドロキシルプロピル)アンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、トリメチルステアリルアンモニウム塩、トリメチルシクロヘキシルアンモニウム塩、テトラキス(ヒドロキシルメチル)アンモニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、トリブチルメチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、
【0086】
フェニルトリメチルアンモニウム塩、フェニルベンジルジメチルアンモニウム塩、ベンジル−n−ブチルアンモニウム塩、ビス(テトラ−n−ブチルアンモニウム)塩、トリメチルビニルアンモニウム塩もしくはo−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウム塩の如き、各種の4級アンモニウム塩類であって、さらには、代表的なる対アニオンとして、フルオライド、クロライド、ブロマイド、ヨーダイド、フォスフェート、スルフォネート、サルフェート、カルボキシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ジクロメートもしくはハイドロオキサイドなどを有する、各種の4級アンモニウム塩類;
【0087】
トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィンもしくはトリフェニルホスフィンの如き、各種の有機ホスフィン類;テトラメチルホスホニウム塩、テトラエチルホスホニウム塩、テトラプロピルホスホニウム塩、テトラブチルホスホニウム塩、テトラフェニルホスホニウム塩、トリメチル(2−ヒドロキシルプロピル)ホスホニウム塩、メチルトリフェニルホスホニウム塩、アリルトリフェニルホスホニウム塩、n−アミルトリフェニルホスホニウム塩、ベンジルトリフェニルホスホニウム塩、ブロモメチルトリフェニルホスホニウム塩、2−ジメチルアミノエチルトリフェニルホスホニウム塩、
【0088】
エトキシカルボニルホスホニウム塩、n−ヘプチルトリフェニルホスホニウム塩、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム塩、トリフェニルホスホニウム塩もしくはベンジルホスホニウム塩の如き、各種のホスホニウム塩類であって、さらには、代表的なる対アニオンとして、それぞれ、フルオライド、クロライド、ブロマイド、ヨーダイド、フォスフェート、スルフォネート、サルフェート、カルボキシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ジクロメートもしくはハイドロオキサイドなどを有するスルホニウム塩類などである。
【0089】
かかる硬化用触媒たる当該解離促進触媒(C)の使用量としては、前述したビニル系重合体(A)と、前述した化合物(B)との固形分合計量に対して、約0.0001〜約10重量%なる範囲内が、好ましくは、0.001〜6重量%なる範囲内が適切である。
【0090】
また、前掲したような、それぞれ、特に代表的なる諸々の硬化用触媒に加えて、前掲したような諸々の硬化用触媒中に含まれる、触媒効果を発現する原子団や官能基などを有するというような、各種の重合体なども、同様に、有効なる触媒として使用することができる。
【0091】
かくして得られる、本発明に係る硬化性組成物の安定性を、さらに一層、向上化せしめるために、いわゆる水結合剤(水分補足剤)を添加するということも出来る。
【0092】
こうした水結合剤として使用することができる化合物のうちでも、特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチルもしくはオルト蟻酸トリブチルの如き、各種のオルト蟻酸トリアルキル類;オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチルもしくはオルト酢酸トリブチルの如き、各種のオルト酢酸トリアルキル類;オルトほう酸トリメチル、オルトほう酸トリエチルもしくはオルトほう酸トリブチルの如き、各種のオルトほう酸トリアルキル類;
【0093】
テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラブチルシリケート、テトラ(2−メトキシエチル)シリケートもしくはテトラ(2−クロロエチル)シリケートの如き、各種のテトラ(置換)アルキルシリケート類単体;テトラフェニルシリケートもしくはテトラベンジルシリケートの如き、上記テトラ(置換)アルキルシリケート類の、各種の同効物質(以下、同効単体と略称する。);
【0094】
またはテトラエチルシリケートのダイマー、トリマー、テトラマーないしはヘキサマーであるとか、あるいは「エチルシリケート 40」(アメリカ国コルコート社製の、テトラエチルシリケートのテトラマー、ペンタマーないしはヘキサマーの混合物)の如き、各種の、上掲したようなテトラ(置換)アルキルシリケート類単体や、該シリケート類の同効単体の縮合物などのような、種々の加水分解性エステル化合物類;
【0095】
さらには、フェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ベンゼンスルフォニルイソシアネート、p−トルエンスフォニルイソシアネートまたはイソシアネートエチルメタクリレートの如き、各種のイソシアネート基含有化合物類などであるし、
【0096】
3ーエチルー2ーメチルー2,2ージメチルー1,3ーオキサゾリジン、3ーエチルー2ーメチルー2ー(3ーメチルブチル)ー1,3ーオキサゾリジンまたは4ーメチルー3ーエチルー2ーメチルー2ー(3ーメチルブチル)ー1,3ーオキサゾリジンの如き、各種のオキザゾリジン化合物などである。
【0097】
上掲したような種々の水結合剤を添加するという場合における、当該水結合剤の使用量としては、本発明組成物中の樹脂固形分の合計量に対して、大約0.1〜20重量%なる程度が、好ましくは、0.5〜10重量%なる程度が適切である。
【0098】
かくして得られる、本発明に係る硬化性組成物に対しては、必要に応じて、レベリング剤、紫外線吸収剤または顔料分散剤などのような、公知慣用の種々の添加剤類をも、さらには亦、有機ないしは無機の各種の顔料組成物をも配合せしめるということが可能である。
【0099】
また、公知慣用の種々のセルロース系化合物;可塑剤;またはポリエステル樹脂などをも配合せしめるということが出来る。
【0100】
かくして得られる、本発明の硬化性組成物は、そのままの形で以て、あるいは必要に応じて、上掲したような各種の添加剤などを配合せしめるということによって、主として、それぞれ、塗料用として、シーリング剤用として、インキ用として、あるいは接着剤用などとして、多岐に亘って、利用し適用することが出来るが、就中、常温乾燥から低温焼き付け域での硬化性ならびに硬度などを要し、一液型で以て、貯蔵安定性の要求されるような、塗料用として用いたような場合には、特に、自動車外装用や、自動車補修用などの分野において、それらの諸効果が顕著なものとなるということである。
【0101】
ここにおいて、被塗物基材として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板またはブリキ板などのような、鉄ないしは非鉄金属の諸素材類まはた諸製品類などであるし、あるいは公知慣用の種々の、それぞれ、木工用、建築用、建材用、ガラス用または各種のプラスチックス製品用として用いられる、種々の諸素材類まはた諸製品類などである。
【0102】
【実施例】
次に、本発明を、それぞれ、製造例、実施例および比較例により、一層、具体的に説明することにするが、本発明は、決して、これらの例示例のみに限定されるものではない。なお、以下において、部および%は、特に断りの無い限り、すべて、重量基準であるものとする。
【0103】
参考例1〔ビニル系重合体(A)の調製例〕
攪拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備え付けた反応容器に、トルエンの500部および酢酸n−ブチルの50部を入れて、器内温度を110℃にまで昇温した。
【0104】
次いで、スチレンの400部、トリメチルシロキシエチルメタクリレートの280部、nーブチルメタクリレートの150部およびtert−ブチルメタクリレートの170部からなる単量体混合物と、アゾビスイソブチロニトリルの50部および酢酸n−ブチルの450部からなる混合物とを、5時間を要して滴下した。
【0105】
さらに、同温度に、10時間のあいだ保持させるということによって、不揮発分が50%なる目的重合体の溶液を得た。この重合体は、それぞれ、シロキシ基の加水分解により水酸基を生成した状態での水酸基価が86であり、数平均分子量が15,000で、かつ、ガラス転移温度が76℃であった。以下、このビニル系重合体(A)の溶液をA−1と略記する。
【0106】
参考例2〜4(同上)
単量体および重合開始剤を、第1表に示すような使用割合とするように変更した以外は、参考例1と同様にして、各種のビニル系重合体(A)の溶液を得た。ここに得られた、それぞれの重合体溶液の諸性状値を、まとめて、同表に示す。
【0107】
【表1】
Figure 0003734050
【0108】
【表2】
Figure 0003734050
【0109】
【表3】
Figure 0003734050
【0110】
【表4】
Figure 0003734050
【0111】
参考例5〔硬化剤(B)の調製例〕
参考例1と同様の反応容器に、それぞれ、トルエンの500部、酢酸n−ブチルの50部および無水マレイン酸の100部を入れて、器内温度を110℃にまで昇温した。
【0112】
次いで、スチレンの300部、n−ブチルメタクリレートの300部およびn−ブチルアクリレートの300部からなる単量体混合物と、アゾイソブチロニトリルの50部およびtertーブチルパーオクトエイトの50部と、酢酸n−ブチルの450部とからなる混合物とを、5時間を要して滴下した。
【0113】
さらに、同温度に、10時間のあいだ保持させるということによって、不揮発分が50%で、かつ、数平均分子量が5,000なる目的重合体の溶液を得た。以下、この溶液を硬化剤(B−1)と略記する。
【0114】
実施例1〜3
【0115】
これらの諸実施例は、それぞれ、クリヤー塗料の調製例を示すものである。
【0116】
参考例1〜4で得られた、それぞれのビニル系重合体(A−1)〜(A−3)と、参考例5で得られた硬化剤(B−1)と、市販のポリイソシアネート化合物などとを用い、第2表に示すような配合比率に従って配合せしめ、次いで、トルエン/酢酸n−ブチル/メチルエチルケトン=30/30/20/20(重量部比)なる組成の希釈溶剤で以て、スプレー粘度に希釈せしめるということによって、各種のクリヤー塗料を調製した。
【0117】
比較例1
【0118】
本例は、対照用のクリヤー塗料の調製例を示すものである。
【0119】
参考例4で得られた重合体溶液(R−1)と、市販のポリイソシアネート化合物などとを用い、第2表に示すような配合比率に従って配合せしめ、次いで、キシレン/トルエン/酢酸n−ブチル/メチルエチルケトン=30/30/20/20(重量部比)なる組成の希釈溶剤で以て、スプレー粘度に希釈せしめるということによって、対照用のクリヤー塗料を調製した。
【0120】
応用例1〜4ならびに比較応用例1および2
各実施例ならびに各比較例で得られた、それぞれのクリヤー塗料を、予め、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系なる焼き付け型の白色エナメル塗料が塗装され焼き付けされ、さらに、水研ぎの施された燐酸亜鉛処理鋼板上に、各別に、スプレー塗装せしめ、次いで、60℃で、30分間のあいだ加熱乾燥せしめるということによって、各種の硬化塗膜を得た。
【0121】
このようにして得られた、それぞれの塗膜について、それらの諸性能の評価判定試験を行なった。それらの結果は、まとめて、第2表に示す。なお、これらの評価判定試験は、次に示すような要領で以て行なったものである。
【0122】
試験方法および評価方法
【0123】
外観……………塗面の平滑性ならびに鮮映性などを、目視により、総合的に観察して、評価判定を行なった。
【0124】
耐擦傷性………フェルトに、5重量%のクレンザーを浸ませ、1Kgの荷重をかけて、20往復させたのちの光沢保持率(%)で表示した。
【0125】
耐酸性…………5%硫酸水溶液の0.2ミリ・リットルの液滴を、塗面にのせて、70℃の雰囲気下に、30分間のあいだ放置したのちの、塗膜外観の劣化状態を、目視により評価判定した。
【0126】
乾燥性…………加熱乾燥を行なってから、室温下に、30分間のあいだ放置したのちの鉛筆硬度を測定するということによって、評価判定した。
【0127】
【表5】
Figure 0003734050
【0128】
《第2表の脚注》
表中の各数字は、重量部を意味するものとする。
【0129】
注1) 「バーノック DN−990S」[大日本インキ化学工業(株)製の、ポリイソシアネート化合物の商品名;イソシアネート含有量=18.0%]の略記である。
【0130】
注2) パラトルエンスルフォニルイソシアネート(p−トルエンスルフォニルイソシアネート)の略記
【0131】
注3) スイス国チバ・ガイギー社製の、紫外線吸収剤の商品名
【0132】
注4) 三共(株)製の、光安定剤の商品名
【0133】
【表6】
Figure 0003734050
【0134】
《第2表の脚注》
表中における評価判定の基準となる、それぞれの記号は、次のような意味を示しているものである。
【0135】
評価判定基準
【0136】
◎………非常に良好
○………良 好
△………不 良
×………極めて不良
【0137】
【表7】
Figure 0003734050
【0138】
【表8】
Figure 0003734050
【0139】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明に係る硬化性組成物は、主として、塗料用として用いた場合に、特に、自動車外装用や自動車補修用に用いた場合には、とりわけ、外観、硬化性ならびに耐擦傷性などに優れるという、極めて実用性の高いものであると言い得よう。

Claims (3)

  1. ラジカル発生剤の存在下で得られるビニル系重合体にして、一分子中に少なくとも2個のシロキシ基を含有し、しかも、シロキシ基の加水分解により水酸基を生成した状態での水酸基価が30〜200で、数平均分子量が1,000〜50,000で、かつ、ガラス転移温度が70〜150℃の範囲内にあるビニル系重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個の水酸基と反応する基を有する化合物(B)と、該共重合体中に含まれるシロキシ基の解離促進触媒(C)とを必須の成分として含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記した、水酸基と反応する基がイソシアネート基である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記した、水酸基と反応する基がカルボン酸無水基である、請求項1に記載の硬化性組成物。
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