JPH07118547A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

Info

Publication number
JPH07118547A
JPH07118547A JP26234493A JP26234493A JPH07118547A JP H07118547 A JPH07118547 A JP H07118547A JP 26234493 A JP26234493 A JP 26234493A JP 26234493 A JP26234493 A JP 26234493A JP H07118547 A JPH07118547 A JP H07118547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
various
parts
acid
methyl ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26234493A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Yamamura
和夫 山村
Masataka Ooka
正隆 大岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP26234493A priority Critical patent/JPH07118547A/ja
Priority to US08/351,416 priority patent/US5576406A/en
Priority to JP52298694A priority patent/JP3520520B2/ja
Priority to DE4492364T priority patent/DE4492364T1/de
Priority to PCT/JP1994/000648 priority patent/WO1994024212A1/ja
Publication of JPH07118547A publication Critical patent/JPH07118547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料、接着剤、シーリング剤などの各種用途
に適した、とりわけ、耐酸性などに優れた硬化塗膜を与
える、新規にして実用性の高い硬化性組成物を提供する
ことにある。 【構成】 たとえば、メトキシメチル(メタ)アクリレ
ートのような置換メチルエステル基含有ビニル系単量体
と、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートのような水酸基含有ビニル系単量体などとから得ら
れる、一分子中に少なくとも1個の特定の置換メチルエ
ステル基と、少なくとも1個の水酸基とを併せ有する重
合体(A)と、一分子中に少なくとも2個の該置換メチ
ルエステル基を有する化合物(B)とを、必須成分とし
て含有することから成る硬化性組成物;ならびに、さら
に、硬化触媒(C)をも含有することから成る、硬化性
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる硬
化性組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、特定
の置換メチルエステル基を有する重合体を軸とする、と
りわけ、硬化性などに優れる硬化性組成物にして、しか
も、耐酸性などの諸特性にも優れるという、極めて実用
性の高い硬化皮膜を与える硬化性組成物に関する。
【0002】そして、本発明の、こうした硬化性組成物
は、金属塗装などの塗料用として、あるいは接着剤用と
して、さらには、シーリング剤用などとして、特に有用
なるものである。
【0003】
【従来の技術】近年の地球環境の悪化に伴なって、酸性
雨による被害が深刻化しており、屋外構築物や自動車の
塗装面などへの被害も出始めているという処から、耐酸
性に優れる硬化塗膜を形成する組成物の開発が、とみ
に、望まれている。
【0004】従来、自動車の上塗り塗料用として、水酸
基含有アクリル樹脂や水酸基含有アルキド樹脂とアミノ
樹脂とから成る硬化性組成物が使用されて来たが、かか
る組成物から得られる硬化塗膜は、耐酸性が不十分であ
って、大幅なる改善・改良化が望まれている。
【0005】また、耐酸性に優れる硬化塗膜を形成する
常温硬化性組成物の代表的なものとして、水酸基含有ア
クリル樹脂と、ポリイソシアネートとから成る組成物
が、広範囲なる用途に使用されてはいるけれども、かか
る組成物においては、ポリイソシアネートに起因する安
全衛生上の問題点がある。
【0006】このために、安全衛生上の問題点から解放
された、しかも、耐酸性などにも優れるという、極めて
実用性の高い塗膜を与え得るような常温硬化性組成物の
開発もまた、望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者ら
は、焼き付け用として、とりわけ、耐酸性などに優れる
硬化塗膜を形成し得る、新規にして有用なる組成物を、
また、常温硬化用として、非イソシアネート硬化系であ
って、しかも、とりわけ、耐酸性などに優れる塗膜を与
え得る、新規にして有用なる組成物を開発するべく、鋭
意、研究を開始した。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、硬化性にも優れることは勿論、そ
れぞれ、常温硬化用としても、焼き付け用としても、用
いることが出来て、しかも、いずれの硬化方式において
も、とりわけ、耐酸性などに優れる塗膜を与え得る、斬
新にして、かつ、極めて実用性の高い硬化性組成物を提
供することにあるが、これが、そのまま、本発明の大き
な目的の一つである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わ
せて、鋭意、検討を重ねた結果、置換メチルエステル基
と水酸基とを併有する重合体と、置換メチルエステル基
を有する化合物とを軸とする、斬新なる形の硬化性組成
物が、上述した本発明の目的を、見事に達成し得るもの
であることを見すに及んで、ここに、本発明を完成させ
るに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、それぞ
れ、一分子中に少なくとも1個の、一般式
【0011】
【化3】−CO2CH2OX [I]
【0012】[ただし、式中のXは、1価の有機基を表
わすものとする。]で示される置換メチルエステル基
と、さらに、一分子中に少なくとも1個の水酸基とを併
せ有する重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個
の、一般式[I]で示される置換メチルエステル基を有
する化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分として含ん
で成る硬化性組成物を、
【0013】あるいは、かかる特定の重合体(A)と、
かかる特定の化合物(B)と、さらに、硬化触媒(C)
とを、必須の皮膜形成成分として含んで成る硬化性組成
物を提供しようとするものである。
【0014】ここにおいて、上掲した一般式[I]中
の、「X」なる1価の有機基として特に代表的なるもの
のみを例示するにとどめれば、C110なる、鎖状ない
しは分岐状のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペ
ンチル基もしくはシクロヘキシル基の如き、各種のシク
ロアルキル基;
【0015】1個以上のアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基またはハロゲン原子などで以て置換された形
の、いわゆる置換アルキル基や置換シクロアルキル基;
フェニル基もしくはトリール基の如き、各種のアリール
基;あるいはベンジル基もしくはフェネチル基の如き、
各種のアラルキル基などである。
【0016】そして、前記した重合体(A)とは、一分
子当たり少なくとも1個の、一般式[I]で以て示され
る置換メチルエステル基と、一分子当たり少なくとも1
個の水酸基とを併せ有するものを指称し、かかる重合体
(A)として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリウ
レタン系重合体、ポリエーテル系重合体またはアルキド
樹脂などであるし、
【0017】そして、それらのうちでも、ビニル系重合
体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、アクリル系重合体、ビニルエステル系重合体、α−
オレフィン系重合体、フルオロオレフィン系重合体また
はクロル化オレフィン系重合体などである。
【0018】当該重合体(A)のうちでの、まず、上記
ビニル系重合体(A)を調製するには、それぞれ、
前掲した如き一般式[I]で示される置換メチルエステ
ル基を有するビニル系単量体類と、水酸基含有ビニル系
単量体とを、常法により、ラジカル共重合せしめるとい
う方法や、 一分子中に2個以上のカルボキシル基を
有する、いわゆるカルボキシル基含有ビニル系重合体
の、該カルボキシル基の少なくとも1個を、前記した置
換メチルエステル基に変換せしめたののちに、残りの、
少なくとも1個のカルボキシル基を、エポキシ化合物と
反応せしめるとう方法などが採られ得る。
【0019】ここにおいて、上記したなる方法の場合
において用いられる、一般式[I]で示される置換メチ
ルエステル基を有するビニル系単量体類として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、カルボキシル基
含有単量体類に、次に掲げられる一般式[II]
【0020】
【化4】X−O−CH2R [II]
【0021】[ただし、式中のXは、前出の通りである
ものとし、また、RはZ−O−基(ただし、ZはXと同
一であってもよい1価の有機基を表わすものとする。)
またはハロゲン原子を表わすものとする。]で示される
ような化合物および/または次に掲げられる一般式[I
II]
【0022】
【化5】X−O−CH2OH [III]
【0023】[ただし、式中のXは、前出の通りである
ものとする。]で示されるような化合物を反応せしめる
ことのよって得られるようなものなどである。
【0024】ここにおいて、まず、上掲の一般式[I
I]で以て示される化合物として特に代表的なもののみ
を挙げれるにとどめれば、ホルムアルデヒド−ジメチル
アセタール、−ジエチルアセタール、−ジプロピルアセ
タール、−ジブチルアセタール、−ジシクロヘキシルア
セタール、−ジベンジルアセタールの如き、ホルムアル
デヒドの各種のジアセタール類;
【0025】メチルクロロメチルエーテル、エチルクロ
ロメチルエーテル、ブチルクロロメチルエーテル、メチ
ルブロモメチルエーテル、エチルブロモメチルエーテル
の如き、各種のハロメチルエーテル類;ホルムアルデヒ
ドと1価アルコールとから得られる、ヘミアセタール類
の、それぞれ、各種カルボン酸エステル、各種スルフォ
ン酸エステル、各種スルフィン酸エステル、各種鉱酸エ
ステルの如き、各種のエステル類などである。
【0026】次いで、上掲の一般式[III]で以て示
される化合物として特に代表的なもののみを例示するに
とどめれば、ホルムアルデヒド−メチルアセタール、−
エチルアセタール、−プロピルアセタール、−ブチルア
セタール、−シクロヘキシルアセタール、−ベンジルア
セタールなどをはじめ、さらには、ホルムアルデヒド
と、X−OH[ただし、式中のXは前出の通りであるも
のとする。]とから得られる、ホルムアルデヒドアセタ
ール類である。
【0027】こうした諸々の反応は、塩酸、硫酸または
燐酸の如き、各種の鉱酸類;スルフォン酸基、硫酸基ま
たは燐酸基含有樹脂の如き、各種の固体酸類;五酸化燐
の如き、各種の酸触媒類の存在下で、あるいは、各種の
アルカリ類や、各種の有機三級アミン類などの、種々の
塩基触媒の存在下で、カルボキシル基含有単量体に対し
て、前掲した一般式[II]および/または[III]
で示されるような、各種の化合物を滴下せしめて、1〜
20時間程度のあいだ反応せしめるというような、種々
の方法によればよい。
【0028】この際に用いられる溶剤としては、かかる
反応の原料である、カルボキシル基含有単量体と、前掲
した一般式[II]および/または[III]で示され
るような、各種の化合物と、酸触媒類とに対して不活性
なるものであれば、特に制限は無く、いずれの化合物を
も使用することが出来るし、あるいは、無溶剤であって
もよい。
【0029】こうした溶剤のうちでも特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、トルエン、キシレン、シ
クロヘキサン、n−ヘキサンまたはオクタンの如き、各
種の炭化水素系;酢酸エチルまたは酢酸ブチルの如き、
各種のエステル系;アセトン、メチルエチルケトンまた
はメチルブチルケトンの如き、各種のケトン系;
【0030】あるいは、エチレングリコールジメチルエ
ーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテルの
如き、各種のエーテル系などであり、これらは、単独使
用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0031】こうした諸々の反応における生成物類、つ
まり、前掲の一般式[I]で示される置換メチルエステ
ル基を有するビニル系単量体類としては、特に、メタク
リル酸との反応によって得られる化合物のなかでも、特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
【0032】
【化6】 CH2=C(CH3)CO2CH2OCH3 [I−1−1] CH2=C(CH3)CO2CH2OC25 [I−1−2] CH2=C(CH3)CO2CH2OC37 [I−1−3] CH2=C(CH3)CO2CH2O−i−C37 [I−1−4] CH2=C(CH3)CO2CH2OC49 [I−1−5] CH2=C(CH3)CO2CH2O−i−C49 [I−1−6] CH2=C(CH3)CO2CH2OC611 [I−1−7] CH2=C(CH3)CO2CH2OCH265 [I−1−8] CH2=C(CH3)CO2CH2OC65 [I−1−9]
【0033】またはCH2=C(CH3)CO2CH2O−
610−CH3 [I−1−10]などである。
【0034】上掲されたような種々の単量体は、それぞ
れ、既述の置換メチルエステル基含有ビニル系重合体類
を調製するための、当該エステル基含有ビニル系単量体
類のうちの、単に、メタクリル酸誘導体のみでしかない
が、これらのほかにも、アクリル酸、クロトン酸もしく
はカルボキシエチル(メタ)アクリレート類;コハク
酸、アヂピン酸もしくはセバシン酸の如き、各種の飽和
ジカルボン酸のモノビニルエステル類;マレイン酸、フ
マル酸もしくはイタコン酸の如き、各種の不飽和ジカル
ボン酸類;
【0035】上掲の不飽和ジカルボン酸類と1価アルコ
ール類とのハーフエステル類;または2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートで代表されるような、種々の
水酸基含有単量体類と、無水コハク酸もしくは無水フタ
ル酸の如き、各種の酸無水物との付加反応物などのよう
な、種々ののカルボキシル基含有単量体類に対して、前
掲した如き一般式[II]および/または[III]で
示されるような、各種の化合物を反応せしめることによ
って得られる形の、種々のメトキシメチル基含有単量体
類もまた、使用できるのは勿論のことである。
【0036】次に、当該重合体(A)のうちでも、ま
ず、ビニル系重合体を調製する際に用いられる、水酸基
含有ビニル系単量体として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
トもしくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート
などをはじめ、
【0037】2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4
−ヒドロキシブチルビニルエーテルもしくは2−ヒドロ
キシエチルアリルエーテルなどであり、さらには、これ
らの水酸基含有単量体とε−カプロラクトンとを反応せ
しめて得られる形の、各種の水酸基含有ビニル系単量体
などである。
【0038】以上に掲げられたような、それぞれ、置換
メチルエステル基含有ビニル系単量体と、水酸基含有ビ
ニル系単量体とを用いて、あるいは、さらに必要に応じ
て、後掲される如き、これらの両単量体類と共重合可能
なるその他の単量体類をも用いて、本発明のビニル系重
合体類(A)を調製するには、公知慣用の重合法を適用
することが出来る。
【0039】すなわち、溶液重合法、溶液分散重合法ま
たは塊状重合法などの、常法に従って、ラジカル重合、
イオン重合または光重合などを駆使して、目的とするビ
ニル系重合体(A)を調製することが出来るが、とりわ
け、溶液ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
【0040】そして、溶液ラジカル重合法の際に用いら
れる、まず、溶剤類として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、トルエン、キシレン、シクロヘキサ
ン、n−ヘキサン、オクタンの如き、各種の炭化水素軽
溶剤;酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、エチルエ
トキシプロピオネートもしくは2−エトキシエチルアセ
テートの如き、各種のエステル系溶剤;
【0041】メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、メチルアミルケトン、もしくはシクロヘキサノン
の如き、各種のケトン系溶剤;ジブチルエーテル、2−
エトキシエチルエーテル、1,2−ジエトキシエタン、
1,2−ジメトキシエタンもしくはジメトキシメタンの
如き、各種のエーテル系溶剤などがあるが、これらは、
単独使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論であ
り、
【0042】次いで、ラジカル重合開始剤として特に代
表的なもののみを挙げれるにとどめれば、アゾビスイソ
ブチロニトリルなどによって代表されるような種々のア
ゾ系;またはベンゾイルパーオキサイドなどによって代
表されるような種々の過酸化物系開始剤などであるが、
これらのほかにも、勿論、公知慣用の化合物が、そのま
ま、用いられる。
【0043】さらに必要に応じて、分子量調整剤とし
て、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、2
−メルカプトエタノール、チオグリコール酸オクチル、
3−メルカプトプロピオン酸またはα−メチルスチレン
ダイマーの如き、各種の連鎖移動剤をも、用いることが
出来る。
【0044】また、前述した、共重合可能なるその他の
単量体類として特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレートもしくはラウリル(メ
タ)アクリレートの如き、C1 〜C22 なる各種のアル
キル(メタ)アクリレート類;
【0045】シクロペンチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレートもしくはイソボルニ
ル(メタ)アクリレートの如き、各種の脂環式アルキル
(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレー
トもしくはフェネチル(メタ)クリレートの如き、各種
のアラルキル(メタ)アクリレート類;
【0046】クロトン酸メチルもしくはクロトン酸エチ
ルの如き、クロトン酸の各種のアルキルエステル類;ジ
メチルマレート、ジブチルマレート、ジメチルフマレー
ト、ジブチルフマレート、ジメチルイタコネートもしく
はジブチルイタコネートの如き、不飽和ジカルボン酸の
各種のジアルキルエステル類;スチレン、p−tert
−ブチルスチレン、α−メチルスチレンもしくはビニル
トルエンの如き、各種の芳香族ビニル単量体類;
【0047】(メタ)アクリルアミドもしくはN,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルメタアクリル
アミドの如き、各種の(メタ)アクリルアミド類;メト
キシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレートの如き、各種のアルコキシアルキル
(メタ)アクリレート類;
【0048】(メタ)アクリロニトリルもしくはクロト
ノニトリルの如き、各種のシアノ基含有単量体類;フッ
化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチエレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如き、
各種のハロオレフィン類;エチレン、プロピレン、イソ
ブチレンもしくは1−ブテンの如き、各種のα−オレフ
ィン類;または酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバ
リン酸ビニルもしくはバーサテイック酸ビニルの如き、
各種のカルボン酸ビニルエステル類;
【0049】(メタ)アクリル酸、クロトン酸もしくは
カルボキシエチル(メタ)アクリレート類をはじめ、コ
ハク酸、アヂピン酸もしくはセバシン酸の如き、各種の
飽和ジカルボン酸のモノビニルエステル類;マレイン
酸、フマル酸もしくはイタコン酸の如き、各種の不飽和
ジカルボン酸類;または上掲した種々の不飽和ジカルボ
ン酸類と1価アルコール類とのハーフエステル類;
【0050】あるいは、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートなどで以て代表されるような、種々の水酸
基含有単量体類と、無水コハク酸もしくは無水フタル酸
の如き、各種の酸無水物との付加反応物などのような、
種々のカルボキシル基含有単量体類;2−フォスフォリ
ルオキシエチルメタクリレート、ビニルスルフォン酸も
しくはアリールスルフォン酸などによって代表されるよ
うな、種々のカルボキシル基以外の酸基を含有する単量
体類;
【0051】さらには、エチルビニルエーテル、n−ブ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルもしく
はシクロヘキシルビニルエーテルの如き、それぞれ、各
種のアルキル−ないしはシクロアルキルビニルエーテル
類などである。
【0052】引き続いて、前出した、一分子当たり少な
くとも1個の、一般式[I]で示される置換メチルエス
テル基と、一分子当たり少なくとも1個の水酸基とを併
せ有する、ビニル系以外の重合体(A)は、前述した
なる方法で以て、カルボキシル基含有重合体から調製す
るのが簡便である。
【0053】その際に用いられる、たとえば、カルボキ
シル基含有ポリウレタン系重合体は、2,2−ジメチロ
ールプロピオン酸などによって代表されるような、種々
のカルボキシル基含有ジオール類と、ジイソシアネート
類とから、公知慣用の方法で以て得ることが出来るし、
【0054】あるいはまた、ジイソシアネート類と、ポ
リオール類またはジオール類とから、公知慣用の方法で
以て得られる水酸基含有ポリウレタン樹脂に、無水コハ
ク酸、無水フタル酸または無水トリメリット酸の如き、
各種の酸無水物を反応せしめて得ることも出来る。
【0055】かくして得られる、一分子中に少なくとも
2個のカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂の、そ
のカルボキシル基の、一分子中の少なくとも1個を、前
掲した一般式[II]および/または[III]で示さ
れる化合物類で以て反応せしめるという、
【0056】既述の方法で以て、一般式[I]で示され
る置換メチルエステル基へと変換したのちにおいて、残
りの、一分子中の少なくとも1個のカルボキシル基を、
エポキシ基含有化合物類と反応させることによって、水
酸基をも導入せしめることが出来るが、
【0057】その結果として、一分子当たり少なくとも
1個の、一般式[I]で示される置換メチルエステル基
と、一分子当たり少なくとも1個の水酸基とを併せ有す
る、ポリウレタン系重合体(A)を調製することが出来
る。
【0058】また、同様に、カルボキシル基含有ポリエ
ステル系重合体を用いて、上述の要領で以て、一般式
[I]で示される置換メチルエステル基、ならびに水酸
基を導入せしめることによって、ポリエステル系重合体
(A)を得ることも出来る。
【0059】そして、その際に用いられるカルボキシル
基含有ポリエステル樹脂としては、フタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、マレイン酸
またはダイマー酸などによって代表されるような、種々
の多価カルボン酸類と、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ネオペンチルグリコールまたはトリメチ
ロールプロパンなどによって代表されるような、種々の
多価アルコールとを、
【0060】酸成分を、多価アルコールに対して過剰と
なるような条件で以て縮合せしめることによって得られ
るようなもの、あるいは、水酸基含有ポリエステル樹脂
の水酸基に、トリメリット酸などによって代表されるよ
うな、種々の酸無水物化合物を付加せしめることによっ
て得られるようなものなどを、用いることが出来る。
【0061】かくして、以上に記述されたような、種々
の方法で以て得られる、当該重合体類(A)中にに導入
される、それぞれ、置換メチルエステル基と、水酸基と
の当量比としては、硬化性などの面からも、1:0.1
〜1:10なる範囲内に、さらには、1:0.2〜1:
5なる範囲内に設定することが望ましく、
【0062】また、当該重合体類(A)の数平均分子量
としては、300〜300,000なる範囲内が、好ま
しくは、500〜250,000なる範囲内が、さらに
好ましくは、500〜100,000なる範囲内が適切
である。
【0063】次いで、前記した化合物(B)とは、一分
子当たり少なくとも2個の、一般式[I]で示される置
換メチルエステル基を有する化合物であって、水酸基を
併有しないものを指称し、それらのうちでも特に代表的
なもののみを例示するにとどめれば、 ジカルボン
酸、トリカルボン酸またはテトラカルボン酸の如き、各
種のポリカルボン酸類の、当該置換メチルエステル誘導
体化合物;
【0064】あるいは 一分子中に2個以上の該置換
メチルエステル基を有するビニル系重合体;さらには、
一分子中に2個以上の該置換メチルエステル基を有
する、それぞれ、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポ
リエーテル系重合体またはアルキド樹脂などである。
【0065】そして、上記なる系統に属する当該化合
物(B)は、たとえば、ジカルボン酸、トリカルボン酸
またはテトラカルボン酸などのような、種々のポリカル
ボン酸類を、既述した通りの方法で以て、該置換メチル
エステル基へと変換せしめることによって得ることが出
来る。
【0066】また、上記なる系統に属する当該重合体
(B)を得るには、たとえば、既述した通りの該置換メ
チルエステル基含有ビニル系単量体を、前述したような
方法で以て重合せしめればよい。
【0067】さらに、上記なる系統に属する当該重合
体(B)を得るには、一分子中に2個以上のカルボキシ
ル基を有する、それぞれ、ポリウレタン系、ポリエステ
ル系、ポリエーテル系重合体またはアルキド樹脂などに
存在する、かかるカルボキシル基を、既述した通りの方
法で以て、該置換メチルエステル基へと変換せしめれば
よい。
【0068】かくして得られる、一分子中に2個以上の
置換メチルエステル基を有する当該化合物(B)が、就
中、重合体類である場合には、その数平均分子量として
は、300〜300,000なる範囲内が、好ましく
は、500〜250,000なる範囲内が、さらに好ま
しくは、500〜100,000が適切である。
【0069】引き続いて、以上に記述した通りの、それ
ぞれ、(A)および(B)なる両成分から構成される硬
化性組成物について、まず、記述することにする。
(A)および(B)なる両成分から、本発明の硬化性組
成物を得るには、これらの(A)成分と、(B)成分と
を、(A)成分中の水酸基と、(A)および(B)成分
中の置換メチルエステル基の合計とが、前者:後者との
当量比で以て、1:0.1〜1:10となるような範囲
内に、好ましくは、1:0.2〜1:5となるような範
囲内に設計する形で以て、配合せしめればよい。
【0070】また、本発明の硬化性組成物は、前述した
如き、それぞれ、(A)と(B)との両成分から構成さ
れる組成物に、さらに、硬化触媒(C)をも配合せしめ
た形で以て使用することが可能である。
【0071】その際には、(A)成分と(B)成分と
を、前述したように、配合せしめてから、これらの
(A)および(B)なる両成分の固形分の合計量(固形
分総量)の100グラムに対して、当該(C)成分の触
媒効果を発現する原子団ないしは基の量が、300マイ
クロ・モル〜60ミリモルとなるような割合で、好まし
くは、350マイクロ・モル〜50ミリモルとなるよう
な割合で以て、当該(C)成分を、配合せしめればよ
い。
【0072】当該硬化触媒(C)として特に代表的なる
もののみを例示するにとどめれば、BF3 またはそのエ
ーテル錯体類;四塩化チタンなどによって代表されるよ
うな種々のルイス酸類;メタンスルホン酸、プロパンス
ルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスル
フォン酸、ナフタレンジスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸もしくはトリクロロメタンスルホン酸の如
き、各種の有機スルホン酸類;
【0073】メチル燐酸、イソプロピル燐酸、ジイソプ
ロピル燐酸もしくはトリブチル燐酸の如き、各種の燐酸
エステル類;メタンスルフォン酸ブチル、トルエンスル
フォン酸プロピルもしくはトルエンスルフォン酸2−ヒ
ドロキシシクロヘキシルの如き、前掲したような有機ス
ルフォン酸類の、各種のエステル類;塩酸、硫酸、燐
酸、メタ燐酸の如き、各種の無機酸類;
【0074】1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノネン−5(DBN)もしくは1,4−
ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)
またはトリエチルアミンもしくはジメチルアミノエタノ
ールの如き、各種の有機三級アミン類;あるいは、前掲
した如き各種の酸類と、前掲した如き各種の塩基類とか
ら得られるような、種々の塩類;
【0075】さらには、BF4 、PF6 またはSbF6
などを対アニオンとする、それぞれ、テトラメチルアン
モニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、トリメチル
(2−ヒドロキシプロピル)アンモニウム塩、テトラブ
チルアンモニウム塩、テトラキス(ヒドロキシメチル)
アンモニウム塩、シクロヘキシルトリメチルアンモニウ
ム塩もしくはo−トリフルオロメチルフェニルトリメチ
ルアンモニウム塩の如き、各種の四級アンモニウム塩
類;
【0076】さらには、テトラメチルホスホニウム塩、
テトラエチルホスホニウム塩、テトラプロピルホスホニ
ウム塩、テトラブチルホスホニウム塩、トリメチル(2
−ヒドロキシプロピル)ホスホニウム塩、トリフェニル
アンモニウム塩もしくはベンジルトリフェニルホスホニ
ウム塩の如き、各種のホスホニウム塩類;あるいはベン
ジルジメチルスルフォニウム塩、ベンジルテトラメチレ
ンスルフォニウム塩、2−ブテニルテトラメチレンスル
フォニウム塩の如き、各種スルフォニウム塩類などであ
る。
【0077】さらに、本発明の硬化性組成物は、そのま
まで、いわゆるクリヤー組成物として使用することも出
来るし、さらには、顔料が配合された形で以て、いわゆ
る着色組成物としてもまた、使用することが出来る。
【0078】さらにまた、本発明組成物には、必要に応
じて、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤または
顔料分散剤などのような、公知慣用の各種の添加剤類な
どをも、配合せしめることが出来る。
【0079】さらには、本発明の目的を逸脱しなような
範囲内で、あるいは本発明の効果を損なわない範囲内
で、公知慣用の硬化剤を含有せしめた形で以て、本発明
の硬化性組成物を使用することもまた、勿論、可能であ
る。
【0080】その際に併用され得る硬化剤としては、勿
論、水酸基と反応し得るものであればよいわけであり、
かかる硬化剤として特に代表的なもののみを例示するに
とどめれば、メラミン樹脂、尿素樹脂またはベンゾグア
ナミン樹脂などで代表されるような種々のアミノ樹脂;
【0081】ジイソシアネート類またはトリイソシアネ
ート類、あるいはこれらのポリイソシアネート類から得
られるイソシアネート・プレポリマー類、さらには、こ
れらのポリイソシアネート類から誘導されるブロック・
イソシアネート化合物類などである。
【0082】このようにして得られる、本発明の硬化性
組成物は、その用途に応じて、有機溶剤溶液型、有機溶
剤分散型あるいは無溶剤型などのような種々の形態で以
て、使用することが可能である。
【0083】かくして得られる、本発明の硬化性組成物
を、硬化触媒の使用を、就中、前掲したような種々の硬
化触媒(C)の使用を、一切、欠如した形で以て使用す
るには、通常、(A)成分と(B)成分との、これらの
各成分中の官能基の含有率などに応じて、
【0084】120〜250℃程度の温度範囲で、30
秒間〜2時間程度の焼き付けを行うことによって、とり
わけ、耐酸性などに優れる、充分に硬化した硬化皮膜を
与えることが出来るというものである。
【0085】一方、本発明の硬化性組成物として、硬化
触媒、就中、前掲したような種々の硬化触媒(C)を含
有せしめた形のものを使用する場合には、(A)、
(B)および(C)成分なる各成分中における官能基の
含有率や触媒量などに応じて、
【0086】通常、60〜250℃程度の温度範囲で、
30秒間〜2時間程度の焼き付けを行うことによって、
これまた、とりわけ、耐酸性などに優れる、充分に硬化
した硬化皮膜を与えることが出来るというものである。
【0087】さらにまた、触媒の種類の適切なる選択
と、その最適使用量の設定とにより、常温で以て硬化さ
せることも可能となり、常温で、1〜8日間程度、硬化
せしめることによって、充分に硬化して、とりわけ、耐
酸性などに優れる、極めて実用性の高い塗膜を得ること
が出来る。
【0088】本発明の硬化性組成物は、前述したよう
に、主として、金属塗装などの塗料用として、あるい
は、接着剤用として、さらには、シーリング剤用などと
して、様々なる、広範な分野に利用される、というもの
である。
【0089】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明することにするが、本発明
は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0090】なお、以下において、部および%は、特に
断りの無い限り、すべて重量基準であるものとする。
【0091】参考例 1[置換メチルエステル基と水酸
基併有重合体(A)の調製例] 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、キシレンの160部を仕込
み、窒素雰囲気下において、100℃にまで昇温した。
【0092】次いで、同温度で、スチレンの18部、n
−ブチルメタクリレートの28部、n−ブチルアクリレ
ートの62部、メトキシメチルメタクリレートの46部
および2−ヒドロキシエチルメタクリレートの46部
と、tert−ブチルパーオキシオクトエート(TB
O)の4部およびtert−ブチルパーオキシベンゾエ
ート(TBZ)の1部と、キシレンの40部とからなる
混合物を、5時間に亘って滴下した。
【0093】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持して重合反応を完結せしめることにより、不揮発
分(N.V.)が52%で、かつ、数平均分子量が6,
600なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを樹脂
(A−1)と略記する。
【0094】参考例 2(同上) 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの160部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温し
た。次いで、同温度で、スチレンの18部、n−ブチル
メタクリレートの74部、n−ブチルアクリレートの5
6部、イソプロピルオキシメチルメタクリレートの14
部および2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの38
部と、TBOの4部およびTBZの1部と、キシレンの
40部とからなる混合物を、5時間に亘って滴下した。
【0095】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持して重合反応を完結せしめることによって、N.
V.が52.5%で、かつ、数平均分子量が7,100
なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを樹脂(A−
2)と略記する。
【0096】参考例 3(同上) 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの160部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温し
た。次いで、同温度で、スチレンの18部、n−ブチル
メタクリレートの74部、n−ブチルアクリレートの5
1部、メトキシメチルアクリレートの15部および4−
ヒドロキシブチルメタクリレートの42部と、TBOの
4部およびTBZの1部と、キシレンの40部とからな
る混合物を、5時間に亘って滴下した。
【0097】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持することにより、ここに、重合反応を完結せしめ
て、N.V.が51.9%で、かつ、数平均分子量が
7,400なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを
樹脂(A−3)と略記する。
【0098】参考例 4(同上) 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの160部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温し
た。次いで、同温度で以て、スチレンの39部、ブチル
メタクリレートの60部、ブチルアクリレートの57
部、ビスメトキシメチルフマレートの10部および2−
ヒドロキシエチルメタクリレートの34部と、TBOの
4部およびTBZの1部と、キシレンの40部とからな
る混合物を、5時間に亘って滴下した。
【0099】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持することにより、ここに、重合反応を完結せしめ
て、N.V.が52%で、かつ、数平均分子量が7,8
00なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを樹脂
(A−4)と略記する。
【0100】参考例 5(同上) 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの160部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温し
た。次いで、同温度で以て、スチレンの39部、ブチル
メタクリレートの52部、ブチルアクリレートの50
部、メトキシメチル−ブチルマレート(メトキシメチル
−3−ブトキシカルボニルアクリレート)の25部およ
び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの34部と、T
BOの4部およびTBZの1部と、キシレンの40部と
からなる混合物を、5時間に亘って滴下せしめた。
【0101】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持して重合反応を完結せしめることによって、N.
V.が52.3%であって、しかも、数平均分子量が
8,100なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを
樹脂(A−5)と略記する。
【0102】参考例 6(同上) 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの160部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温し
た。次いで、同温度で、スチレンの18部、n−ブチル
メタクリレートの74部、n−ブチルアクリレートの5
6部、2−(メトキシメトキシカルボニル)エチルアク
リレートの17部および2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートの35部と、TBOの4部およびTBZの1部
と、キシレンの40部とからなる混合物を、5時間に亘
って滴下した。
【0103】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持して重合反応を完結せしめることによって、N.
V.が52.1%であって、しかも、数平均分子量が
7,800なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを
樹脂(A−6)と略記する。
【0104】参考例 7(同上) 2リットルのオートクレーブに、式
【0105】
【化7】
【0106】で示される化合物の184部と、4−ヒド
ロキシブチルビニルエーテルの99部、エチルビニルエ
ーテルの197部およびクロロトリフルオロエチレンの
480部と、メチルイソブチルケトンの640部と、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)の19.2部と、
【0107】さらに、4−ヒドロキシ−1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジンとセバシン酸とのエス
テル(モル比=2:1)の19.2部とを仕込み、60
℃で、20時間に亘る重合反応を行って、N.V.が5
9.0%で、かつ、数平均分子量が21,000なる目
的重合体の溶液を得た。以下、これを樹脂(A−7)と
略記する。
【0108】参考例 8[置換メチルエステル基含有重
合体(B)の調製例] 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの280部を仕
込み、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温した。
次いで、同温度で、スチレンの16部、n−ブチルメタ
クリレートの32部、n−ブチルアクリレートの60部
およびメトキシメチルメタクリレートの92部と、TB
Oの12部およびTBZの2部と、キシレンの20部と
からなる混合物を、5時間に亘って滴下せしめた。
【0109】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持して重合反応を完結せしめることによって、N.
V.が42.1%であって、しかも、数平均分子量が
2,900なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを
樹脂(B−1)と略記する。
【0110】参考例 9(同上) 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの160部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、100℃にまで昇温し
た。次いで、同温度で、スチレンの18部、n−ブチル
メタクリレートの100部、n−ブチルアクリレートの
36部およびイソプロピルオキシメチルメタクリレート
の46部と、TBOの4部およびTBZの1部と、キシ
レンの40部とからなる混合物を、5時間に亘って滴下
した。
【0111】滴下終了後も、同温度に15時間のあいだ
保持して、重合反応を完結せしめることによって、ここ
に、N.V.が52.6%で、かつ、数平均分子量が
7,200なる目的重合体の溶液を得た。以下、これを
樹脂(B−2)と略記する。
【0112】参考例 10[参照用水酸基含有重合体
(Ref−1)の調製例] 参考例1と同様の反応容器に、キシレンの240部を仕
込んで、窒素ガスの通気下に、110℃にまで昇温し
た。
【0113】次いで、同温度で、スチレンの105部、
n−ブチルメタクリレートの580部、ラウリルメクリ
レートの120部およ2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートの243部と、アゾビスイソブチロニトリル(AI
BN)の21部およびキシレンの210部とからなる混
合物を、5時間に亘って滴下した。
【0114】滴下終了後も、同温度に、15時間のあい
だ保持することにより、ここに、重合反応を完結せしめ
てから、キシレンで希釈することによって、N.V.が
47%で、しかも、数平均分子量が8,800なる目的
重合体の溶液を得た。以下、これを樹脂(Ref−1)
と略記する。
【0115】実施例 1〜11 (A)および(B)成分と、シンナーとを;あるいは、
(A)、(B)および(C)成分と、シンナーとを;第
1表に示すような比率で、常法により、配合することに
よって、N.V.が48%なる、各種のクリヤー組成物
を調製した。
【0116】次いで、かくして得られた、それぞれのク
リヤー組成物を、予め、ポリエステル−メラミン系の塗
料を塗装し焼き付けを行ったのちに、水研ぎして得られ
た塗装鋼板上に塗装せしめた。
【0117】しかるのち、同表に示されるような条件で
以て、各別に、焼き付けを行って、膜厚が35ミクロン
(μm)なる硬化塗膜を得た。引き続いて、かくして得
られた、それぞれの塗膜について、諸特性ならびに諸性
能の比較検討を行った。それらの結果は、まとめて、第
1表に示す。
【0118】実施例 12 (A)、(B)および(C)成分を、第1表に示すよう
な比率で以て配合せしめた組成物を、前記した塗装鋼板
上に塗装して、常温で、7日間硬化せしめた。かくして
得られた塗膜についても、同様に、諸特性ならびに諸性
能の評価検討を行った。
【0119】比較例 1 参考例10で以て得られた水酸基含有重合体たる樹脂
(Ref−1)を、第1表に示すような要領で以て、常
法により、配合せしめて、対照用のアクリル・メラミン
系組成物を調製し、実施例1〜11と同様の要領で以
て、硬化塗膜を作製して、そして、諸特性ならびに諸性
能の比較検討を行った。それらの結果も、まとめて、同
表に示す。
【0120】なお、同表中における「L−117−6
0」は、[スーパーベッカミン L−117−60、大
日本インキ化学工業(株)製のブチルエーテル化メラミ
ン樹脂;N.V.=60%)]の略記である。
【0121】また、第1表中の(C)成分として用いた
化合物は、次の通りのものである。 (C−1)………モノオクチル燐酸 (C−2)………ドデシルベンゼンスルフォン酸
【0122】
【表1】
【0123】《第1表の脚注》表中の配合割合を示す数
値は、いずれも、「重量部数」である。
【0124】註1) キシレンラビング10回後の塗膜
外観を目視判定した。
【0125】註2) 塗膜上に、10%硫酸水溶液の
0.1ミリ・リットルをオープン・スポットして、60
゜Cで、30分間のあいだ加熱したのちの塗膜を、水洗
してから、該塗膜の外観を、目視により判定した。
【0126】なお、「光沢(60度)」は、60度鏡面
反射率(%)の意味である。
【0127】
【表2】
【0128】
【表3】
【0129】
【表4】
【0130】
【表5】
【0131】
【発明の効果】以上の記述ならびに結果からも明らかな
ように、既述のような特定の置換メチルエステル基と水
酸基とを併有せしめることを特徴とする、本発明の硬化
性組成物は、とりわけ、耐酸性に優れた、斬新にして、
かつ、実用性の高い硬化塗膜を与えるというものであ
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一分子中に、少なくとも1個の、一般式 【化1】−CO2CH2OX [I] [ただし、式中のXは、1価の有機基を表わすものとす
    る。]で示される置換メチルエステル基と、少なくとも
    1個の水酸基とを併せ有する重合体(A)と、一分子中
    に少なくとも2個の、一般式[I]で示される置換メチ
    ルエステル基を有する化合物(B)とを含有することを
    特徴とする、硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 一分子中に、少なくとも1個の、一般式 【化2】−CO2CH2OX [I] [ただし、式中のXは、1価の有機基を表わすものとす
    る。]で示される置換メチルエステル基と、少なくとも
    1個の水酸基とを併せ有する重合体(A)と、一分子中
    に少なくとも2個の、一般式[I]で示される置換メチ
    ルエステル基を有する化合物(B)と、硬化触媒(C)
    とを含有することを特徴とする、硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 前記した一般式[I]中のXが、1〜1
    0なる炭素数を有する、鎖状、環状または分岐状のアル
    キル基である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記した重合体(A)がビニル系重合体
    である、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記した重合体(A)が、一般式[I]
    で示される置換メチルエステル基を有するビニル系単量
    体と、水酸基含有ビニル系単量体との(共)重合によっ
    て得られるものである、請求項1〜4のいずれか一つに
    記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記した重合体(A)がアクリル系重合
    体である、請求項1〜5のいずれか一つに記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】 前記した重合体(A)が、フルオロオレ
    フィン系重合体である、請求項1〜6のいずれか一つに
    記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記した化合物(B)がビニル系重合体
    である、請求項1または2に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記した重合体(B)がアクリル系重合
    体である、請求項1、2または8に記載の組成物。
JP26234493A 1993-04-20 1993-10-20 硬化性組成物 Pending JPH07118547A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26234493A JPH07118547A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 硬化性組成物
US08/351,416 US5576406A (en) 1993-04-20 1994-04-20 Curable composition and method for forming a film using the same
JP52298694A JP3520520B2 (ja) 1993-04-20 1994-04-20 硬化性組成物およびそれを用いた皮膜の形成方法
DE4492364T DE4492364T1 (de) 1993-04-20 1994-04-20 Härtbare Masse und Verfahren zur Bildung eines Films unter Verwendung derselben
PCT/JP1994/000648 WO1994024212A1 (en) 1993-04-20 1994-04-20 Curable composition and process for producing film therefrom

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26234493A JPH07118547A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 硬化性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07118547A true JPH07118547A (ja) 1995-05-09

Family

ID=17374445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26234493A Pending JPH07118547A (ja) 1993-04-20 1993-10-20 硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07118547A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7262231B2 (en) 2000-05-25 2007-08-28 Sekisui Chemical Co., Ltd. Photosensitive amine generator, photocurable composition and photoreactive adhesive composition
JP2013170226A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 硬化性樹脂組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7262231B2 (en) 2000-05-25 2007-08-28 Sekisui Chemical Co., Ltd. Photosensitive amine generator, photocurable composition and photoreactive adhesive composition
JP2013170226A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 硬化性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6863982B2 (en) Curable film-forming composition exhibiting improved yellowing resistance
WO1996035755A1 (fr) Composition de resine durcissable
EP1042402B1 (en) Curable film-forming compositions
JP2006520839A (ja) 改善された耐引掻き性および表面損傷抵抗の低vocコーティング組成物
US7888440B2 (en) Polymerization of acrylic polymers in reactive diluents
JP3520520B2 (ja) 硬化性組成物およびそれを用いた皮膜の形成方法
US20030216515A1 (en) One-component, waterborne film-forming composition
EP1940884B1 (en) High temperature polymerization process for making branched acrylic polymers, caprolactone-modified branched acrylic polymers, and uses thereof
JPH08510287A (ja) フルオロポリマーで改質した無水物−エポキシ被覆材組成物
JPH07118547A (ja) 硬化性組成物
JP3064463B2 (ja) 常温硬化性樹脂組成物
JP3369276B2 (ja) 常温硬化性樹脂組成物
US20020156221A1 (en) High solids acrylic resin
JP3104757B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3419051B2 (ja) 硬化性組成物
EP0376293B1 (en) Curable composition
JP3008508B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JP3446235B2 (ja) 常温硬化性樹脂組成物
JPH07173403A (ja) 硬化性組成物
JP3067307B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH05287118A (ja) 硬化性樹脂組成物
JPH04325538A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JP3541401B2 (ja) 硬化性組成物
JP2979439B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JP3734050B2 (ja) 硬化性組成物