JP3733253B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電記録方式または電子写真方式を利用した複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を利用した複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置による画像形成では、電子写真感光体(以下、感光体という)の表面を帯電装置によって一様に帯電し、帯電された感光体の表面を原稿画像あるいは入力した画像信号に対応して露光して静電潜像を形成する。そして、この静電潜像を現像装置で現像してトナー像を形成し、このトナー像を転写装置によって転写材に転写して、定着装置によりトナー像が転写材上に永久固着画像として定着され、出力される。
【0003】
上記画像形成後に感光体の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置によって除去される。このクリーニング装置によるクリーニング工程は、クリーニング部材を感光体に押し当てて転写残トナーをせき止め、廃トナー容器に掻き落として捕集させる工程であり、ブレード型のクリーニング部材が用いられている。このようなクリーニング部材は、直接感光体に当接させるので転写残トナーの捕集性に優れ、長期的にクリーニング性が持続し、多量の転写残トナーが発生した場合でも良好なクリーニング性を発揮する。
【0004】
しかしながら、その一方では、感光体の摩耗(短命化)、廃トナーの処理が必要になること、クリーニング容器を具備するために装置が必然的に大きくなってしまう、等の指摘もあった。
【0005】
そこで、エコロジー、感光体寿命、装置の小型化、更にはトナーの有効活用などの観点から、廃トナーレスのシステムとして現像同時クリーニング(又はクリーナーレス)が提案されている。
【0006】
例えば特開平5−210300号公報では、帯電ローラに導電性ブレードを当接させて、転写残トナーが帯電ローラに付着した場合に、バイアスにより付着トナーの極性を制御して静電的に感光体に吐出し、感光体に対向回転で接触している現像ローラで吸引する技術が提案されている。しかしながら、このような現像同時クリーニングでは、放電による極性反転では多層から成るトナー付着には帯電制御は不均一となり、現像ローラによるトナー回収性は低下する。
【0007】
また、特開平5−346751号公報では、ファーブラシ帯電器を用いた現像同時クリーニングが提案されている。この現像同時クリーニングでは、転写残トナーをファーブラシ(帯電器)の回転で一旦掻き取り、再び感光体に付着させるものであり、帯電効率を高めるために交流重畳バイアスが印加されている。この場合、回転力だけでは十分なトナー吐出しは得られず、また、交流重畳はトナーの静電気的吐出し(感光体への付着)を低下させるために、高品位な画質の維持は困難である。
【0008】
上記したような放電によるトナー極性制御や、回転力によるトナー吐出しのようなシステムでは、現像同時クリーニングは未達成であるというのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の現像同時クリーニングシステムでは、転写残トナーは帯電部材を通過させた後、現像器で回収することになるが、例えば反転現像の場合、転写残トナーの極性は逆極性に反転されるために、帯電部材に静電的に付着し易い。このため、現像器での転写残トナー回収性が低下したり、トナー汚れによる帯電不良が発生することになる。
【0010】
また、上記したように帯電部材に付着した転写残トナーを清掃部材で取り除くような方法ではトナー回収は未達成であり、また、非作像時による逆バイアスを印加する方法のみでは付着トナーの吐出しは不十分であり、また現像器での回収は困難である。
【0011】
そこで本発明は、転写残トナーの現像器への良好な回収を可能して、均一な帯電を長期にわたって維持することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、導電性基体上に感光層を有する回動自在な感光体と、該感光体の表面に接触して設けられ、前記感光体を帯電する帯電部材と、前記感光体の表面に接触して設けられ、前記感光体上に画像露光して形成される静電潜像にトナーを混合した現像剤を付着させてトナー像を形成するトナー担持体を有する現像手段と、前記トナー像を転写部において転写材へ転写する転写手段とを備え、前記トナー担持体が、前記転写材に転写されないで前記感光体上に残留する転写残トナーを回収するクリーニング手段を兼ねる画像形成装置において、前記トナーは、形状係数SF−1が100〜140、形状係数SF−2が100〜120のトナーであり、前記感光体は、最表面に電荷注入層を有する感光体であり、前記帯電部材は、前記感光体の表面に接触するブラシ接触子であり、該ブラシ接触子に、前記転写手段による転写により反転した前記トナーの帯電極性を前記感光体の帯電極性と同極性に制御する電荷制御剤を付与することを特徴としている。
【0014】
また、前記電荷注入層は、金属酸化物を分散した樹脂層であることを特徴としている。
【0015】
また、前記電荷注入層は、無機半導体層であることを特徴としている。
【0016】
また、前記電荷注入層は、1×108 〜1×1015Ωcmの体積抵抗値を有していることを特徴としている。
【0017】
また、前記電荷制御剤は、カップリング剤、カップリング剤で変性した樹脂、イオン性の染顔料や有機金属化合物、樹脂、変性シリコーンオイルのいずれかで形成されることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置(本実施の形態では、クリーニング装置がない現像同時クリーニング方式の画像形成装置)を示す概略構成図である。
【0021】
この画像形成装置は、像担持体としてのドラム型の感光体1、帯電装置2、露光装置(不図示)、現像装置3、転写装置4、定着装置5を備えている。
【0022】
感光体1は、本実施の形態では負帯電の有機感光体で、円筒状の導電性基体(不図示)上に感光層(不図示)を有しており、矢印方向(時計方向)に所定の周速度で回転駆動される。
【0023】
感光層は電荷発生層と電荷輸送層を積層して成るが、それぞれの層を構成する電荷発生物質及び電荷輸送物質を同一層化した単層型でもよい。電荷輸送層の膜厚は、5〜40μm、電荷発生層の膜厚は、0.05〜5μmの範囲であり、感光層材料としては、例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料等の有機系材料、シリコン化合物などの無機系材料などが挙げられる。また、導電性基体には、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、スチール等の金属、導電性膜を有するプラスチックあるいは硝子、導電化した紙などが用いられる。
【0024】
帯電装置2は、本実施の形態では感光体1表面に当接する接触帯電手段としての帯電ブラシ6を有しており、帯電ブラシ6は、帯電容器7に一端側を保持したバネ8により感光体1に可動で接触(固定も可)している。
【0025】
帯電ブラシ6は、その回転速度及び回転方向(対向、順方向)は外部駆動により調整可能である。帯電ブラシ6には、帯電バイアス電源(不図示)から直流バイアスによる帯電、又は直流に交流(周波数及びピーク間電圧は任意に設定可能)を重畳した帯電バイアスが印加される。また、帯電ブラシ6には電荷制御剤(不図示)が付与され、転写により反転したトナー帯電極性を現像トナーの極性に制御する能力を有する(帯電ブラシ6と電荷制御剤の詳細については後述する)。
【0026】
現像装置3は、トナーが表面に担持される回転自在な現像ローラ3aを有しており、反転現像により露光装置(不図示)の画像露光Lによって感光体1上に形成された静電潜像にトナーを付着させて、トナー像として顕像化する。現像ローラ3aには、現像バイアス電源(不図示)が接続されている。また、本実施の形態では、感光体1に近接(または接触)して配設される現像ローラ3aは、静電潜像を現像してトナー像を形成させると共に、トナー像の転写材Pへの転写後に感光体1上に残留する転写残トナーを回収するクリーニング手段を兼ねている。
【0027】
転写装置4は、本実施の形態では感光体1表面に所定に押圧力で当接する回転自在な転写ローラである。
【0028】
定着装置5は、駆動回転する定着ローラ5aと、この定着ローラ5aに当接して回転する加圧ローラ5bとを有しており、定着ローラ5aと加圧ローラ5bとの間のニップに挟持搬送される転写材P上の未定着トナー像を加熱、加圧して定着する。
【0029】
次に、上記した画像形成装置の画像形成動作について説明する。
【0030】
画像形成時には、感光体1は矢印方向(時計方向)に所定のスピードで回転駆動される。このとき、帯電ブラシ6に帯電バイアス電源(不図示)より帯電バイアス(交流に直流を重畳させた帯電バイアス)を印加して、感光体1表面を負極性に帯電する。
【0031】
そして、帯電された感光体1表面に露光装置(不図示)からレーザー光による画像露光Lが与えられ、入力される画像情報に応じて静電潜像が形成される。そして、現像装置3の現像バイアスが印加された現像ローラ3aによって静電潜像が現像(反転現像)され、トナー像として顕像化される。
【0032】
そして、感光体1上のトナー像が転写装置(転写ローラ)4との間の転写ニップ部に到達すると、このタイミングに合わせてカセット(不図示)内から転写材Pが搬送され、転写バイアスが印加された転写装置(転写ローラ)4によって転写材P上にトナー像が転写される。トナー像が転写された転写材Pは定着装置5の定着ローラ5aと加圧ローラ5bとの間のニップに挟持搬送され、転写材P上の未定着トナー像を加熱、加圧して定着し、外部に出力する。
【0033】
上記した画像形成の現像工程では、反転現像方式により感光体1の帯電極性が負である場合、同様に負に帯電したトナーが感光体1に像(トナー像)を形成することになる。そして、トナー像は転写材Pの背面に位置する逆極性(正)の転写装置(転写ローラ)4により静電的に転写材Pに転写されるが、一部は転写残トナーとして感光体1上に残存する。
【0034】
転写残トナーは、転写により感光体1の帯電極性(負極性)とは逆極性である正極性の分布が増加している。正極性に反転したトナー(転写残トナー)は、感光体1に負電荷を供給している帯電ブラシ6に静電的に引き寄せられ接触する。この時、感光体1と帯電ブラシ6との間の帯電ニップ部における負極性放電、及び帯電ブラシ6表面の帯電制御剤(不図示)との摩擦帯電による2重の作用を受けて、正から負極性に反転される。
【0035】
反転されたトナーは、感光体1との電位差により帯電ブラシ6から感光体1側に吐き出された後、感光体1の表面電位と現像スリーブ3aへの現像バイアスの電位差によって、その他の負極性トナーと共に帯電ブラシ6を通過して現像ローラ3aにより現像装置3内に回収される。
【0036】
この現像同時クリーニングにより、転写残トナーの回収性が向上するのでゴーストなどの画質低下は防止され、更に均一な帯電が持続できるので、高画質が達成される。
【0037】
次に、上記した帯電ブラシ6について詳細に説明する。
【0038】
本実施の形態の帯電ブラシ6は、フィラメント状態の繊維を織布、不織布、フィルム、シート状物などの基布にW字型織り、V字型織り(又はU字型織りとも言う)等の手法により織り込んだファーブラシ形状のブラシ接触子を有している。
【0039】
帯電ブラシ(ブラシ接触子)6に使用される繊維は、合成繊維、天然繊維、半合成繊維及び再生繊維などである。
【0040】
具体例を挙げると、合成繊維としては、例えばナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12、ナイロン−46、アラミド系などのポリアミド類、PETなどのポリエステル類、PEやPPなどのポリオレフィン類、ポリビニールアルコール系、ポリ塩化ビニールやビニリデン系、ポリアクリロニトリル系、ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン、ポリフルオロエチレン、炭素繊維、ガラス繊維などがある。
【0041】
天然繊維としては、例えば絹、綿、羊毛、麻などがある。半合成繊維としてはアセテートなど、また再生繊維としては、レーヨン、キュプラなどがある。更には、合成繊維の原材料成分を2種類以上複合し溶融紡糸して得られる複合性繊維を用いることができる。
【0042】
これらの繊維は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
【0043】
また、複合性繊維としては、アルカリや有機溶剤で特定成分を除去し極細繊維を発生させる海島型繊維、芯鞘型繊維、高分子相互配列型繊維、高圧水流の噴射や繊維各成分の熱収縮率の差を利用して複合繊維を極細繊維群に開繊する分割繊維、サイドバイサイド型繊維などがある。
【0044】
また、帯電ブラシ(ブラシ接触子)6は、帯電を均一化するために導電処理することが好ましい。
【0045】
帯電ブラシ(ブラシ接触子)6の抵抗をRとすると、Rが1×103 Ωより小さいと、感光体1にピンホールが存在した場合に高温度環境ほどリークが発生することがあり、その場合には帯電不良となる。また、Rが1×109 Ωより大きくなると帯電性が低下し、高速で画像形成する場合や低湿度環境において均一帯電が困難になることがある。そこで、帯電ブラシ(ブラシ接触子)6の抵抗は、1×103 (Ω)≦R≦1×109 (Ω)であることが好ましい。
【0046】
ここで、帯電ブラシ(ブラシ接触子)6の抵抗は、ローラ形状に加工したブラシを導電性金属回転体(アルミニウム製)に当接させ、DC100Vを印加した時の電流値(実測)から算出した値(Ω)である。
【0047】
このような帯電ブラシ(ブラシ接触子)6としては、上記の繊維材料に導電性フィラーを混合し溶融紡糸した練込み型の繊維、金属繊維や炭素繊維等の導電性の繊維、電子共役性ポリマーに代表される導電性ポリマーで繊維表面をコートした導電性繊維などを挙げることができる。
【0048】
上記導電性フィラーとしては、鉄、銅、銀などの金属粉体、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、硫化銅などの複合金属粉、カーボンブラックなどの導電性カーボン等が使用される。
【0049】
また、電子共役性ポリマー材料としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリキノリン、ポリフェニレン、ポリナフテレン、ポリアセチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレンや、ピロールまたはチオフェンの誘導体を含む重合体などが挙げられる。これらは、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。中でも、ポリマー分子中に複素環式化合物を含むポリピロール、ポリチオフェン、窒素原子と同素環式化合物を含むポリアニリン、及びこれらの誘導体を含む重合体は、帯電部材として耐高電圧性に優れ、また、抵抗変化が少なく長期的に安定な抵抗値を維持することができるので特に好ましい。
【0050】
また、本実施の形態においては、帯電ブラシ6と感光体1との間には均一なニップ幅を与える必要がある。
【0051】
その方法としては、スペーサーにより調整する方法、帯電ブラシ6全体を感光体1表面に圧接できるように弾性層を設ける方法などがある。弾性層を形成する材料としては、例えばEPDM、NBR、ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、ポリブタジエン、ブタジエンスチレンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、クロルスルホン化ポリエチレン、ポリイソブチレン、イソブチレンイソプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴムや天然ゴムなどが挙げられる。弾性材料は、必要に応じ発泡剤を用いて適当なセル径に発泡させたスポンジ形状でも良い。更に弾性材料は、導電性フィラーにより導電化できる。
【0052】
このような導電性フィラーとしては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、パラジウム、亜鉛、鉄、銅、銀などの金属系の粉体や繊維、酸化亜鉛、酸化すず、酸化チタン、硫化銅、硫化亜鉛などの複合金属粉、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN系カーボン、ピッチ系カーボンなどのカーボン粉があり、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
【0053】
上記帯電ブラシ(ブラシ接触子)6の形態としては、例えばローラ形状、ブレード形状、ベルト形状などが挙げられる。図1に示した帯電ブラシ6は、ローラ形状である。
【0054】
以下に、本実施の形態における帯電ブラシ6の構成例を示す。
【0055】
図2に示す帯電ブラシはローラ形状のブラシであり、基布(不図示)上に植毛されたブラシ接触子11を導電性基体(芯金)10に巻き付けた構成である(このローラ形状のブラシは、図1に示した帯電ブラシ6の構成である)。導電性基体(芯金)10にブラシ接触子11を巻き付ける手段としては、例えば短幅のブラシ接触子織物を芯金にスパイラル状に巻き付ける方法、芯金の円周長とブラシ幅に相当する広幅のブラシ織物を芯金に張り合わせる方法などが挙げられる。なお、ブラシ接触子11と導電性基体10の間に導電性弾性層(不図示)を設けてもよい。
【0056】
図3に示す帯電ブラシは、ブレード形状のブラシであり、ブレード状の基板12に基布(不図示)上に植毛されたブラシ接触子13を張り合わせた構成である。
【0057】
ブレード状の基板12としては、ステンレス、アルミニウムなどの金属、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ニトリルブタジエンゴムなどの弾性体、可塑性の樹脂などが挙げられ、弾性体や樹脂は必要に応じ導電化してもよい。また、基板12は、ブラシ接触子13を感光体1に接触させてニップ幅を確保することが好ましく、ブラシ接触子13を感光体1に当接させた後に、振動機(不図示)の連結により感光体1表面上を前後左右に振動移動させることも可能である。
【0058】
図4に示す帯電ブラシは、ベルト形状のブラシであり、導電性弾性層を有するベルト14にブラシ接触子15を張り合わせ、ベルト14を駆動ロール16aと従動ロール16bとの間に回転自在に張設した構成である。
【0059】
ベルト14にブラシ接触子15を張り合わせる手段としては、例えば前記図2と同様に、短幅のブラシ接触子織物をスパイラル状に巻き付ける方法、広幅の織物をベルト回転体形状に合わせて筒状に成形する方法などが挙げられる。ベルト14は、2軸式固定ベルトの他に、ベルトの張力調整や斜行防止などの目的で複数の従動ロールを設置した3軸式固定ベルト、又は3軸以上の固定ベルトを採用することもできる。
【0060】
次に、帯電ブラシ6に付与する上記した電荷制御剤について詳細に説明する。
【0061】
本実施の形態の電荷制御剤とは、転写装置4による転写工程で逆極性に反転帯電したトナーを、現像トナーと同極性の電荷に制御する能力を有するものをいう。電荷の制御は、摩擦物質間の帯電順列に起因するが、例えば反転現像方式のように感光体1の帯電極性が負の場合には、正に反転したトナー極性を再び負に帯電させる正摩擦帯電性の電荷制御剤が採用される。
【0062】
電荷制御剤の作用について反転現像の系で具体的に説明する。
【0063】
感光体1の帯電極性が負の場合、正極性に反転した転写残トナーは静電的に負極性の帯電ブラシ6に引き寄せられるが、
(1)帯電ブラシ6表面の電荷制御剤に接触する(摩擦作用)
(2)帯電ブラシ6と感光体1との間の帯電ニップで負極性の放電を受ける(放電作用)
という2重の反転させる作用により、現像トナーと同極性の負に帯電する。更に、電荷制御剤は目的の極性に帯電させると共に、帯電を均一に行う効果がある。
【0064】
即ち、正摩擦帯電性の電荷制御剤、及び負極性放電により正極性に反転した転写残トナーを元の負極性に再帯電させるので、帯電ブラシ6の極性とは同極性になり、静電的な束縛(付着力)から開放される。そして、負極性に戻り束縛力から開放されたトナーは感光体1に吐出され、感光体1の回転に従い最終的に現像装置3で回収・再利用される。
【0065】
そして、本実施の形態では、帯電ブラシ6のブラシ接触子(図2参照)11に電荷制御剤(不図示)を付与することで、摩擦帯電作用にトナーの散らし効果が加わり、従来は困難であったクラスター状や多層から成る転写残トナーに対しても敏速、かつ均等に帯電させることができる。
【0066】
その結果、プロセススピードが速い高速画像形成時や急激な環境変化のもとでも均一な帯電が行われ、長期的に高画質が維持される。
【0067】
更に、放電による転写残トナーのチャージアップを防止できるので、転写残トナーの極性がより均一に制御され、更なる回収性の向上を図ることができる。
【0068】
このような摩擦帯電性を発揮する電荷制御剤としては、例えばカップリング剤、カップリング剤で変性した樹脂、イオン性の染顔料や有機金属化合物、樹脂、変性シリコーンオイル等があり、中でも長期的な電荷制御性が安定しているカップリング剤、イオン性の染顔料や有機金属化合物が好ましい。
【0069】
以下に具体的な物質例を挙げる。
【0070】
(カップリング剤)
カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などがあるが、以下に具体例を示す。
【0071】
(a)シラン系カップリング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1.3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1.3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当たり2から12個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛の硅素原子に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
【0072】
更には、窒素原子を有するアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン等である。
【0073】
これらのシランカップリング剤も単独あるいは併用して使用される。
【0074】
(b)チタネート系カップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチルーアミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2.2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネートなどがある。これらの中でも直鎖系炭化水素から成る疎水基を有するものが好ましい。
【0075】
(c)アルミニウム系カップリング剤としては、例えばアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートを挙げることができる。
【0076】
(カップリング剤で変性した樹脂)
このような樹脂としては、例えばシラン系カップリング剤変性シリコーン樹脂を挙げることができる。
【0077】
このようなシラン系カップリング剤としては、前記した通りであるが、中でもメトキシシラン類が好ましく、より具体的には、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(N、N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、(N、N−ジエチルー3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどがある。
【0078】
更には、N−[3−(トリエトキシシリル)プロピル」−4、5−ジヒドロイミダゾール、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミンなども使用される。
【0079】
(イオン性の染顔料や有機金属化合物)
イオン性化合物としてのニグロシン染料、アジン染料、イミダゾール金属塩や2量体などのイミダゾール化合物、トリフェニルメタン系染顔料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖とするポリマーなどがあり、これらは相対的に正帯電性を示すことが多い。また、ジーターシャリーブチルサリチル酸のクロム化合物や亜鉛化合物などに代表される芳香族カルボン酸誘導体の金属化合物、ビフルオロフェニルウレアに代表される芳香族尿素化合物などは、相対的に負帯電性を示す傾向にある。
【0080】
(樹脂)
樹脂としては、アクリル樹脂、フツ素樹脂、シリコーン樹脂などがある。
【0081】
(変性シリコーンオイル)
このようなシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が0.5〜10000、好ましくは1〜1000センチストークスの物が用いられ、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好ましい。
【0082】
シリコーンオイル処理の方法としては、ベースとなるブラシ接触子にシリコーンオイルを噴霧する方法や、あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、ブラシ接触子にコートし溶剤を除去する方法などがある。
【0083】
また、本実施の形態の感光体1は、感光層の表面(最外層)に電荷注入層を有している。
【0084】
これにより、露光時には、帯電電荷をより効率的に導電性基体に逃がす役割をはたし、残留電位を低減させることができるので、コントラストの変動が抑えられ長期的に均一な画像が得られる。
【0085】
本実施の形態における電荷注入層としては、絶縁性の結着樹脂に光透過性で、かつ導電性の粒子を適量分散させた樹脂層、半導体などで構成された無機層などを挙げることができる。また、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどの電子共役性ポリマーや有機ポリシラン類などの導電性高分子から成る有機層を用いることもできる。
【0086】
以下に、電荷注入層を例示する。
【0087】
(導電性微粒子と結着樹脂から成る樹脂層)
結着樹脂には、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、セルロース、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニール共重合体樹脂等の樹脂を用いることができる。
【0088】
導電性微粒子としては、銅、アルミニウム、銀、ニッケル等の金属、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化チタン、あるいはこれらの固溶体、もしくは融着体等の金属酸化物、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性ポリマー等が使用できるが、感光体1の透光性の観点から透明度の高い酸化スズ等の金属酸化物を選択使用することがより好ましい。
【0089】
これら導電性微粒子の粒径は、透光性の観点から0.3μm以下が好ましく、好適には0.1μm以下である。導電性微粒子を電荷注入層に含有させる場合、導電性微粒子の含有量は、その粒径にも依存するが、結着樹脂に対し2〜280重畳%の範囲が好ましい。含有量が2重量%未満では、電荷注入層の抵抗調整が困難となり、また、280重量%を越えると、結着樹脂の塗膜性が部分的に低下することがある。よって、導電性微粒子の含有量は、結着樹脂に対し2〜280重量%の範囲が好ましい。
【0090】
導電性微粒子の分散性向上、結着樹脂との接着性、あるいは成膜後の塗膜平滑性の向上を目的として、種々の添加剤を加えることができる。また、分散性の向上に関しては、カップリング剤、あるいはレベリング剤などにより、導電性微粒子の表面改質を行うことは非常に有効である。さらには、分散性向上の点から、結着樹脂として硬化型樹脂を用いることが効果的である。
【0091】
硬化型樹脂を電荷注入層に用いる場合には、導電性微粒子を硬化性モノマー、またはオリゴマーの溶液中に分散下塗工液を感光層上に塗布、成膜後、熱または光照射によって該塗膜を硬化させて表面層とする。このような硬化型樹脂としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられるが、これに限ったわけではなく、塗布成膜後に光または熱等のエネルギーを与えることにより化学反応を起こして硬化する樹脂であれば使用可能である。
【0092】
電荷注入層は、結着樹脂、導電性微粒子、及び必要に応じ添加剤の適当な溶液、または分散溶液を感光体1上に塗布乾燥することにより得られ、この膜厚は、好ましくは0.1〜10μm、好適には0.5〜5μmである。
【0093】
また、電荷注入層に滑材粉末を含有させてもよい。電荷注入層に滑材粉末を含有させることにより、感光体1と帯電ブラシ(ブラシ接触子)6との摩擦が低減され、電子写真装置の力的負荷が軽滅できる。更に、感光体1表面の離型性も向上するため、トナーの付着が防止できる。
【0094】
このような滑材粒子としては、臨海表面張力の低い、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、またはポリオレフィン樹脂を用いるのが好ましい。特に好ましくは、4フッ化ポリエチレン樹脂である。この場合、滑材粉末の添加量は、好ましくは電荷注入層重量に対して、2〜50重量%、より好ましくは、5〜40重量%である。2重畳%以下では滑材粉末の量が十分でないため、帯電性の向上効果を十分に発揮できないことがあり、また、50重畳%を越えると、画像の分解能、または感光体1の感度が低下する傾向にある。
【0095】
(無機系材料から成る電荷注入層)
このような電荷注入層としては、例えばアモルファスシリコンなどの半導電体を挙げることができる。
【0096】
シリコン製の感光体1は、下層の感光層に光導電化されたアモルファスシリコンを選択することにより、高周波グロー放電分解によりプラズマ化学気相堆積装置を用いて連続的に作製できる。
【0097】
本実施の形態の感光体1において、電荷注入層と感光層の接着性を高めたり、あるいは電荷のバリアー層としての機能を付与する等の目的で、感光層と電荷注入層の界面に中間層を設けることもできる。中間層としては、例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリステレン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料が使用可能である。
【0098】
接触帯電部材に電圧を印加し、感光体表面にあるトラップ準位に電荷を注入して接触帯電を行なう注入帯電が、Japan Hardcopy 92年論文集p287の「導電性ローラを用いた接触帯電特性」等に記載されている。ここで、注入帯電とはDC電圧を印加することにより、印加された電荷を高い効率で感光体上に保持形成することができる帯電方法である。
【0099】
注入帯電は、必要最小限な帯電電位を与える帯電手段であるために、放電を利用した従来のDC帯電方法に比べて放電成分は減少するので、オゾンの発生を抑える効果が得られる。
【0100】
実際に1kΩ程度の帯電ローラに周速差を与えれば、一般的な感光体に対しても良好な収束性をもって帯電することができる。これは、低い抵抗値の帯電部材で、かつ十分な帯電時間をとることにより感光体に電荷が注入されるためであるが、感光体にピンホールや削れ傷が生じた場合にはリークが発生し帯電不良を引き起こす。
【0101】
そこで、本実施の形態のように、帯電ブラシ(ブラシ接触子)6と電荷注入層を積層した感光体1を組み合わせることにより、帯電効率を向上させた状態で、長期的に安定な帯電性を与える効果が得られるのである。
【0102】
放電成分のみによる転写残トナーの極性反転では、低湿度環境において過剰な電荷によるチャージアップ現象が発生することがある。このような場合、トナー極性が不均一化するが、本実施の形態のように、帯電ブラシ(ブラシ接触子)6と電荷注入層を積層した感光体1を組み合わせにより、放電成分を任意に滅少させることが可能なのでチャージアップを防止させる効果が得られ、同時にトナーの散らし効果及び効率的な摩擦帯電性の効果により、より均一な極性制御が発揮される。
【0103】
また、高い効率で感光体1表面に電荷注入層を保持形成できるので、環境変化や感光体1の膜厚変化による帯電性の変化が抑えられ、安定な画質が得られる。
【0104】
このような電荷注入層は、体積抵抗値を1×108 Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲に調製することが好ましい。
【0105】
電荷注入層の体積抵抗値が1×108 Ωcmより小さい場合、静電潜像を保持できずに画像流れが発生し、1×1015Ωcmを越えると帯電ブラシ6から電荷を十分に受け取ることができず、帯電不良を生じることがある。
【0106】
そこで、電荷注入層は、十分な帯電性と画像の再現性を満足するために、体積抵抗値を1×108 Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲に調製するが、好ましくは、高温高湿条件下での画像流れ防止の観点から1×1010Ωcm〜1×1015Ωcm以下である。
【0107】
上記電荷注入層の体積抵抗は、表面に導電膜を蒸着させたポリエチレンテレフタレート(PET)上に電荷注入層を作製し、これを体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製:4140B pAMATER)にて、温度23℃、湿度65%の環境で100Vの電圧を印加し測定した。
【0108】
また、上記現像装置3による現像工程で用いるトナーとしては、特に制限はないが、画像形成装置の省エネルギー化、化成品有効利用の立場から重合トナーとよい。
【0109】
重合トナーは、直接重合という製法により低融点化(ガラス転移濃度)、及び球形化が可能であり、定着工程の省電力化、転写効率の向上、感光体1への付着防止などの効果が得られる。
【0110】
しかしながら、その一方で上記した従来の技術で説明したように感光体1上の転写残トナーを掻き落とし、廃トナー容器に捕集するクリーニング手段においては、環境条件によってはトナーがすり抜けて局部的ではあるが、ゴースト画像や帯電が不均一になる場合があることが指摘されている。
【0111】
そこで、本実施の形態のように、帯電ブラシ(ブラシ接触子)6と電荷注入層を積層した感光体1を組み合わせることにより、このような発生は防止できるのであらゆる環境下で高画質が得られ、更には帯電ニップのトナー通過がよりスムーズに進むので、現像装置3でのトナー回収性が高まるという効果も得られる。
【0112】
トナーの球形状態はSF値で表すことができるが、転写効率の向上からSF−1が100〜140、SF−2が100〜120の範囲が好ましく、特に重合法により製造されたトナーが流動性、低融点の立場からも好ましい。
【0113】
ここで、SF値の測定及び算出を例示する。
【0114】
電子顕微鏡(日立製作所製;FE−SEM)で1000培に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェエースを介して画像解析装置(ニコレ社製:Luzexlll)に導入して解析を行い、下式より算出した。
【0115】
【式1】
ここで、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面を示す。SF−1は、粒子の丸さの度合いを示し、SF−2は、粒子の凹凸を示す。
【0116】
重合トナーは、例えば単量体組成物を懸濁重合し直接的に製造することができる。
【0117】
例示すると、先ず重合性単量体、着色剤、極性樹脂、離型剤、帯電制御剤、重合開始剤、架橋剤などから成る重合性単量体組成物を、水系媒体中へ分散して重合性単主体組成物の粒子を生成させる。そして、この粒子の表面に極性樹脂を局在下させ、粒子中の重合性単量体を重合し、結着樹脂としてトナー粒子形成させる。また、水系媒体中に水溶性重合開始剤を添加してトナー粒子表面を処理することにより、収率良く生成することができる。
【0118】
以下、主な材料を例示する。
【0119】
重合性単量体としては、スチレン重合体、スチレン−アクリート共重合体、スチレン−メタクリレート共重合体などがある。極性樹脂としては、ポリエステル樹脂、スチレン共重合体などがある。着色剤としては、カーボンブラック、ジスアゾ系黄色顔料、キナクリドン系マゼンタ顔料、フタロシアニン系シアン顔料などがある。離型剤としては、DSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値が120℃以下の低融点物質であるパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、高級アルコールエステルワックスなどがある。架橋剤としては、ジビニルベンゼン、カルボン酸エステル、ジビニルアニリンなどがある。帯電制御剤としては、ニグロシン染料、トリフェニルメタン染料等の正帯電性、含金属サリチル酸化合物、尿素誘導体、アゾ系染料等の負帯電性の制御剤などがある。重合開始剤としては、アゾ系や過酸化物系の重合開始剤などがある。
【0120】
次に、上記画像形成装置の帯電ブラシ6、感光体1、トナー、現像剤の製造例について説明する。
【0121】
先ず、帯電ブラシの製造(製造例1〜7)について説明する。
【0122】
(帯電ブラシの製造例1)
先ず、導電性カーボンを練り込んだレーヨン繊維(6デニール、平均繊維径18μm)を基布に対してU字型に織り(幅15mm)、繊維密度20万本/inch2 、パイル長5mmのブラシ織物を作製する。次に、このブラシ織物を直径6mmのステンレス製芯金に導電性接着剤を介してスパイラル状に巻き付けて、ローラブラシを作製する。
【0123】
次に、このローラブラシをニグロシン染料(1質量部)のMEK(100質量部)溶液中に浸し、室温で15分間含浸する。これを高温スチーム雰囲気中で高速回転させながらブラシの起毛を行い、更に110℃で30分間高速回転させながら乾燥する。
【0124】
作製されたこの帯電ブラシの抵抗は2×106 Ωであった。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ブラシ1」とする。
【0125】
(帯電ブラシの製造例2)
上記製造例1で作製したローラブラシに、Ti系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、1質量部)のトルエン(100質量部)溶液を噴霧し十分に含浸させた後、高温スチーム雰囲気中で高速回転させながら起毛し、更に130℃で30分間高速回転させながら乾燥する。
【0126】
作製されたこの帯電ブラシの抵抗は1×106 Ωであった。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ブラシ2」とする。
【0127】
(帯電ブラシの製造例3)
先ず、導電性カーボンを練り込んだアクリル繊維(6デニール、平均繊維径20μm)を基布に対してU字型に織り(幅15mm)、繊維密度20万本/inch2 、パイル長5mmのブラシ織物を作製する。次に、このブラシ織物を直径6mmのステンレス製芯金に導電性接着剤を介してスパイラル状に巻き付けて、ローラブラシを作製する。
【0128】
次に、このローラブラシにシランカップリング剤(n−オクタデシルトリメトキシシラン、1質量部)のMEK(100質量部)溶液を噴霧し十分に含浸させた後、高温スチーム雰囲気中で高速回転させて起毛し、更に120℃で30分間高速回転させながら乾燥する。
【0129】
作製されたこの帯電ブラシの抵抗は4×107 Ωであった。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ブラシ3」とする。
【0130】
(帯電ブラシの製造例4)
先ず、平均繊維径13μmのPET繊維を基布に対しW字型に織り(幅15mm)、繊維密度20万本/inch2 、パイル長3mmのブラシ織物を作製する。次に、このブラシ織物を塩化第2鉄水溶液(15質量%)に1時間含浸させ、次いで過剰の水分を除去した後、ピロール蒸気で満たされた密閉容器内(23℃)にセットし、3時間ピロール蒸気と接触反応させて導電性ポリピロールを繊維上に形成する。
【0131】
次に、この反応後、ブラシ状織物は純水とエタノールでそれぞれ十分に洗浄してから110℃で30分間乾燥した後、直径6mmの芯金に巻き付けてローラブラシを作製する。
【0132】
次に、このローラブラシにドデシルトリエトキシシラン(1質量部)のMEK(100質量部)溶液を噴霧し、十分に含浸させてから高温スチーム雰囲気中で高速回転させて起毛し、更に120℃で30分間高速回転させながら乾燥する。
【0133】
作製されたこの帯電ブラシの抵抗は1×107 Ωであった。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ブラシ4」とする。
【0134】
(帯電ブラシの製造例5)
先ず、直径8mmのステンレス製芯金に、ケッチェンブラックとカーボンブラックを混合分散したEPDM発泡体(平均発泡セル径90μm)を円心状に形成し、外径が12mmになるように研磨する。この発泡ロールの抵抗は2×104 Ωであった。
【0135】
次に、上記製造例1で作製したブラシ織物をTi系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、1質量部)のトルエン(100質量部)溶液を含浸させ、100℃で30分間乾燥する。次に、このブラシ織物を上記発泡ロールに導電性接着剤を介してスパイラルに巻き付けて、帯電ブラシを作製した。
【0136】
作製されたこの帯電ブラシの抵抗は6×107 Ωであった。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ブラシ5」とする。
【0137】
(帯電ブラシの製造例6)
先ず、アセチレンブラックを混合したEPDMを混練した後、芯金(外径6mm)を挿入してから加硫、成形し外径12mmの弾性ローラを作製する。次に、メタノール/トルエン混合溶媒に溶解させたメチロール化ナイロン溶液中に弾性ローラを浸浸塗布し、120℃で1時間加熱乾燥して、帯電ブラシを作製した。
【0138】
作製されたこの帯電ブラシの抵抗は8×106 Ωであった。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ローラー1」とする。
【0139】
(帯電ブラシの製造例7)
先ず、上記製造例1の導電性カーボンを練り込んだレーヨン繊維を用いて密度20万本/inch2 、パイル長5mmのブラシ織物を作製する。次に、このブラシ織物を厚み0.5mmのステンレス平板に貼り付けて、ブレード形状の帯電ブラシを作製した。以下、この製造例で得られた帯電ブラシを「帯電ブラシ6」とする。
【0140】
次に、感光体の製造(製造例1〜3)について説明する。
【0141】
(感光体の製造例1)
先ず、直径30mmのアルミニウムシリンダー(導電性基体)上に感光層を積層し、OPC感光体を作製する。
【0142】
積層した層は、アルミニウムシリンダー側から順に第1、2、3、そして4層とする。
【0143】
第1層は下引き層である。アルミニウムシリンダーの欠陥等を均すため、また、レーザ露光の反射によるモアレ発生を防止するために、導電性を有する膜厚20μmの薄層を設けた。
【0144】
第2層は正電荷注入防止層である。アルミシリンダー側から注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すことを防止する目的で、6.5×106 Ωcmに調整したアミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンから成る層を約1.5μm形成した。
【0145】
第3層は電荷発生層である。ジスアゾ系顔料を分散した厚さ約0.4μmの樹脂層であり、レーザ露光により正負の電荷対を発生させることができる。
【0146】
第4層は電荷輸送層である。ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散し、P型半導体層を形成した。この層は、電荷発生層で発生した正電荷を感光体表面に輸送する機能を有し、感光体表面に帯電された負電荷は、この層を移動することはできない。
【0147】
以下、この製造例で得られた感光体を「感光体1」とする。
【0148】
(感光体の製造例2)
上記製造例1の感光体の最表面(第5層目)に電荷注入層を設ける。電荷注入層は、光硬化性アクリル樹脂に酸化スズを分散した導電性を有する樹脂層である。
【0149】
酸化スズは、アンチモンをドーピングして導電化した粒径約0.03μmの超微粒子であり、結着樹脂である光硬化性アクリル樹脂100質量部に対して180質量部分散した。電荷注入層の抵抗は4.5×1012Ωcmである。また、電荷注入層は、表面滑り性向上の目的で、4フッ化エチレン樹脂粒子を20質量部、分散剤を1.3質量部分散した。
【0150】
以下、この製造例で得られた感光体を「感光体2」とする。
【0151】
(感光体の製造例3)
鏡面加工を施した直径30mmのアルミシリンダーにグロー放電法を用いて、阻止層、光導電層、表面層を有するアモルファスシリコン感光体を作製する。
【0152】
この製造では、先ず、反応室を約5×10-3Paに排気してから、250℃に調温されたアルミシリンダー表面に、SiH4 、B2 H6 、NO及びH2 の各種ガスをフロー式で反応室に送り込む。そして、35Paの内圧に達したところでグロー放電を生起させ、約5.5μmの阻止層を形成する。
【0153】
次に、阻止層の形成と同様な方法で、SiH4 、H2 ガスを使用し、約50Paの内圧条件下で25μmの光導電層を形成する。
【0154】
更に、SiH4 、CH4 、H2 ガスを使用し、約65Paの内圧条件下でグロー放電させて、膜厚1μmのSiとCからなる表面層を形成して、アモルファスシリコン感光体を作製した。感光体の表面抵抗は1×1013Ωcmであった。
【0155】
以下、この製造例で得られた感光体を「感光体3」とする。
【0156】
次に、トナーの製造(製造例1、2)について説明する。
【0157】
(トナーの製造例1)
先ず、ポリエステル樹脂100質量部に、含金属アゾ染料2.5質量部、低分子量ポリプロピレン3質量部、カーボンブラック4質量部を乾式混合した後に、150℃に設定した2軸混練押出機にて混練する。次に、得られた混練物を空冷し、気流式粉砕機により微粉砕した後に風力分級して粒度分布を調整する。次に、このトナー分級品100質量部に対し疎水化処理酸化チタン1.5質量部を外添して、重量平均粒径7.0μmのトナーを作製した。
【0158】
(トナーの製造例2)
先ず、スチレン100質量部、n−ブチルアクリレート12質量部、低分子量ポリプロピレン5質量部、カーボンブラック5質量部、含金属アゾ染料2.5質量部にアゾ系開始剤を加えながら分散混合し、燐酸カルシウム5質量部を分散した純水500質量部に加えホモミキサーにより分散し、徐々に昇温させながら最終的に70℃で、12時間重合する。
【0159】
次に、これをろ過・洗浄を行った後に乾燥分級してトナー組成物を得る。次に、このトナー組成物(100質量部)に、疎水化処理された酸化チタン(1質量部)及びシリカ(1質量部)を外添して、重量平均径6.1μmのトナーを作製した。
【0160】
得られたトナーを電子顕微鏡にて観察したところ、球状を示していた。形状係数は、SF−1は120、SF−は110であった。
【0161】
次に、現像剤の製造(製造例1、2)について説明する。
【0162】
(現像剤の製造例1)
平均径60μmのニッケル亜鉛フェライトにシリコーン樹脂をコートした現像キャリア(100質量部)に、上記トナー製造例1のトナーを6.5質量部を混合して現像剤を製造した。
【0163】
以下、この製造例で得られた現像剤を「現像剤1」とする。
【0164】
(現像剤の製造例2)
平均径60μmのニッケル亜鉛フェライトにアクリル変性シリコーン樹脂をコートした現像キャリア(100質量部)に、上記トナー製造例2のトナーを6.5質量部を混合して現像剤を製造した。
【0165】
以下、この製造例で得られた現像剤を「現像剤2」とする。
【0166】
次に、以下に示す実施例により本発明の効果を評価した。
【0167】
【実施例】
以下に示す各実施例においても、図1に示したクリーナーレス(現像同時クリーニング方式)の画像形成装置を用いた。
【0168】
この時の画像形成条件は、感光体1のプロセススピードを150mm/sとし、現像ローラ3aに印加する現像バイアスとして、−500Vの直流電圧に1000Vのピーク間電圧で周波数3000Hzの矩形波を重畳したバイアスを用いた。
【0169】
また、ファーブラシ状の帯電ブラシを用い、帯電ブラシに、感光体に対し対向回転できるように外部駆動モータを接続した。
【0170】
帯電バイアス及び帯電ブラシの周速差は、各種感光体に対し次のように設定した。
【0171】
上記感光体の製造例1で製造した「感光体1」の場合には、
上記感光体の製造例2、3で製造した「感光体2」、「感光体3」の場合には、
なお、上記各「感光体2」、「感光体3」の場合での注入帯電効率Rは、次式から90%以上であった。
【0172】
R=(H/B)×100(%)
ここで、Hは感光体の帯電電位(V)、Bは印加直流電圧(V)である。
【0173】
本実施例における評価方法は、6%文字原稿をA4横送りで1万枚連続画像形成耐久を行い、ゴースト及び帯電不良により発生する画像カブリを反射温度計で計測した。耐久環境は、温度23℃/相対湿度60%(N/N環境)、温度23℃/相対湿度10%(N/L環境)である。
【0174】
本評価では、JIS Z8722(0度−45度法)に基づいた反射濃度計(東京電色技術センター;TC−6MC)を用い、画像形成前後の差(%)を算出しカブリ濃度とした。
【0175】
評価レベルは、以下の表1の通りであり、画質として5%未満を実用上問題なしと判断する。
【0176】
【表1】
次に、以下の実施例1〜24及び比較例1、2の場合における、表1のレベルに基づき評価した結果を図5に示す。なお、図5において、図中の各部材の番号は、上記各製造例で示した部材番号であり、評価欄のA、B、Cは、表1の評価レベルに基づく。また、評価欄の+は評価なしを意味する。
【0177】
(実施例1)
図5に示す各部材の組み合わせ(カップリング剤で表面処理した上記「帯電ブラシ1」、電荷注入層を有する上記「感光体2」、重合トナーからなる上記「現像剤2」)を有する上記図1の画像形成装置(デジタル複写機)で、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)、及びN/L環境(温度23℃/相対湿度10%)で、弱DC帯電による1万枚の画像形成耐久を行い、耐久前後のカブリを評価した。
【0178】
その結果、帯電ブラシによる転写残トナーの吐出し及び回収が良好に行われ、帯電が厳しいN/L環境においてもカブリ1%以下であり、高画質が達成された。
【0179】
(実施例2〜5)
図5に示す各部材の組み合わせを有する上記図1の画像形成装置(デジタル複写機)で、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)、及びN/L環境(温度23℃/相対湿度10%)で、弱DC帯電による1万枚の画像形成耐久を行い、耐久前後のカブリを評価した。
【0180】
その結果、帯電ブラシによる転写残トナーの吐出し及び回収が良好に行われ、高画質が得られた。
【0181】
(実施例6、7)
実施例1及び2において、帯電を注入帯電(帯電効率R>90%)で行い、同様にカブリを評価した。
【0182】
その結果、帯電ブラシによる転写残トナーの吐出し及び回収が良好に行われ、高画質が得られた。
【0183】
(実施例8〜11)
図5に示す各部材の組み合わせを有する上記図1の画像形成装置(デジタル複写機)で、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)、及びN/L環境(温度23℃/相対湿度10%)で、弱DC帯電(実施例10では注入帯電)による1万枚の画像形成耐久を行い、耐久前後のカブリを評価した。
【0184】
その結果、帯電ブラシによる転写残トナーの吐出し及び回収が良好に行われ、高画質が得られた。
【0185】
(実施例12〜16)
図5に示す各部材の組み合わせを有する上記図1の画像形成装置(デジタル複写機)で、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)、及びN/L環境(温度23℃/相対湿度10%)で、DC帯電(実施例16ではAC帯電)による1万枚の画像形成耐久を行い、耐久前後のカブリを評価した。
【0186】
その結果、N/N耐久では、高画質が得られ、更にN/L環境においてもカブリが抑えられており(1〜3%)、良好な画質が得られた。
【0187】
(実施例17〜20)
図5に示す各部材の組み合わせを有する上記図1の画像形成装置(デジタル複写機)で、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)、及びN/L環境(温度23℃/相対湿度10%)で、弱DC帯電(実施例19では注入帯電)による1万枚の画像形成耐久を行い、耐久前後のカブリを評価した。
【0188】
その結果、N/N耐久では、高画質が得られ、更にN/L環境においてもカブリが抑えられており(1〜3%)、良好な画質が得られた。
【0189】
(実施例21〜24)
図5に示す各部材の組み合わせを有する上記図1の画像形成装置(デジタル複写機)で、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)、及びN/L環境(温度23℃/相対湿度10%)で、DC帯電(実施例23ではAC帯電)による1万枚の画像形成耐久を行い、耐久前後のカブリを評価した。
【0190】
その結果、N/N耐久では、カブリの少ない(1〜3%)良好な画橡が得られ、また、帯電が厳しいN/L環境においても、カブリは5%以下であり、実用的に問題のないレベルの画質が得られた。
【0191】
(比較例1)
上記「帯電ローラー1」を上記「感光体1」に対し従動回転できるように設定し、その他は図5に示す組み合わせで実施例1と同様な評価を行った。
【0192】
その結果、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)でカブリが発生し、画質の低下が認めれた。
【0193】
(比較例2)
上記「帯電ブラシ6」を上記「感光体1」に固定させて比較例1と同様な評価を行った。
【0194】
その結果、N/N環境(温度23℃/相対湿度60%)でカブリが発生し、画質の低下が認めれた。
【0195】
この評価結果から明らかなように、上記した各実施例では、帯電ブラシによる転写残トナーの吐出し及び回収が良好に行われ、実用的に問題のないレベル以上の画質を得ることができた。
【0196】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ブラシ接触子に付与する電荷制御剤によって、転写により反転したトナーの帯電極性を感光体の帯電極性と同極性に制御することにより、転写残トナーの感光体への付着が防止されて転写残トナーの現像器での回収性が向上するので、均一な帯電が維持され高画質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態におけるローラ形状の帯電ブラシを示す図。
【図3】本発明の実施の形態におけるブレード形状の帯電ブラシを示す図。
【図4】本発明の実施の形態におけるベルト形状の帯電ブラシを示す図。
【図5】本発明の実施の形態における各実施例の耐久評価を示す図。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電装置
3 現像器(現像手段)
3a 現像ローラ(トナー担持体)
4 転写ローラ(転写手段)
5 定着装置
5a 定着ローラ
5b 加圧ローラ
6 帯電ブラシ(帯電部材)
10 導電性基体
11、13、15 ブラシ接触子
12 基板
14 ベルト
16a 駆動ロール
16a 従動ロール
Claims (5)
- 導電性基体上に感光層を有する回動自在な感光体と、該感光体の表面に接触して設けられ、前記感光体を帯電する帯電部材と、前記感光体の表面に接触して設けられ、前記感光体上に画像露光して形成される静電潜像にトナーを混合した現像剤を付着させてトナー像を形成するトナー担持体を有する現像手段と、前記トナー像を転写部において転写材へ転写する転写手段とを備え、前記トナー担持体が、前記転写材に転写されないで前記感光体上に残留する転写残トナーを回収するクリーニング手段を兼ねる画像形成装置において、
前記トナーは、形状係数SF−1が100〜140、形状係数SF−2が100〜120のトナーであり、
前記感光体は、最表面に電荷注入層を有する感光体であり、
前記帯電部材は、前記感光体の表面に接触するブラシ接触子であり、
該ブラシ接触子に、前記転写手段による転写により反転した前記トナーの帯電極性を前記感光体の帯電極性と同極性に制御する電荷制御剤を付与する、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記電荷注入層は、金属酸化物を分散した樹脂層である、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記電荷注入層は、無機半導体層である、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記電荷注入層は、1×108〜1×1015Ωcmの体積抵抗値を有している、
請求項1、2、又は3記載の画像形成装置。 - 前記電荷制御剤は、カップリング剤、カップリング剤で変性した樹脂、イオン性の染顔料や有機金属化合物、樹脂、変性シリコーンオイルのいずれかで形成される、
請求項1、2、3、又は4記載の画像形成装置。
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