JP2000321947A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000321947A
JP2000321947A JP13158099A JP13158099A JP2000321947A JP 2000321947 A JP2000321947 A JP 2000321947A JP 13158099 A JP13158099 A JP 13158099A JP 13158099 A JP13158099 A JP 13158099A JP 2000321947 A JP2000321947 A JP 2000321947A
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polarity
toner
charging
image forming
image
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JP13158099A
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Marekatsu Mizoe
希克 溝江
Toshio Takamori
俊夫 高森
Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Shuichi Aida
修一 會田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像同時クリーニングシステムにおいて転写
残トナーが帯電ニップ部をすり抜けることを防止して均
一な帯電を行うと共に、転写残トナーの極性を目的の極
性に均一に制御することにより現像器での回収性を向上
させ良好な現像を行うことで高画質を実現させる画像形
成装置を提供することである。 【解決手段】 感光層を有する感光体と、磁性粒子から
成り感光体に接触配置し感光体を帯電させる帯電手段、
感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、静電潜像を
現像してトナー像を形成させると共に転写したのち感光
体上に残留する転写残トナーを回収するクリーニング手
段を兼ねた現像手段及び感光体からトナー像を転写する
ための転写手段を備えた画像形成装置において、転写残
トナーが帯電手段に到達する前に、感光体の帯電極性と
は逆極性のバイアスを印加し、転写残トナーの極性を帯
電極性とは逆極性に制御する極性制御手段を設けた画像
形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、詳しくは静電記録方式及び電子写真方式の画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真における転写残りトナーのクリ
ーニング工程は、クリーニング部材を感光体に押し当て
て転写残トナーをせき止め廃トナー容器に掻き落として
捕集させる工程であり、ブレード型、ブラシ型のクリー
ニング部材が用いられている。このようなクリーニング
部材は、直接感光体に当接させるので転写残トナーの捕
集性に優れ、特にブレード型は、長期的にクリーニング
性が持続し多量の転写残トナーが発生した場合でも良好
なクリーニング性が達成される。しかし、その一方で
は、感光体の摩耗(短命化)、廃トナーの処理が必要に
なること、クリーニング容器を具備するために装置が必
然的に大きくなってしまう等の指摘もあった。
【0003】そこで、廃トナーレスのシステムとして現
像同時クリーニング方式(又はクリーナレス)が提案さ
れている。この方式は、転写工程後に感光体側に残留す
る転写残トナーを帯電工程を通過させ、帯電された感光
体と現像部の電位差を利用して現像器に回収する技術で
ある。トナー廃棄を不要とする方式は、トナーの再利用
による消耗品の有効活用やエコロジー対応に加え、感光
体の長寿命化、画像形成装置の小型化等の観点から有効
な手段である。
【0004】しかしながら、転写残トナーは帯電工程を
通過させるために帯電に影響し、特にトナー量の増加や
局部的に分布(パターン化)するような場合には帯電均
一性が低下してカブリが発生したり、画像にゴーストが
発生することがある。そのために、均一帯電及び画質向
上のためにトナーのパターン化を防止することが必要に
なる。
【0005】特開平5−281850号公報では、帯電
手段の前に正極性を印加したブラシと負極性を印加した
ブラシを絶縁部材を介して感光体に当接させ、転写残ト
ナーを両極性による電気的作用とブラシによる物理的作
用により均一に散らす技術が開示されている。特開平8
−137198号公報には、転写残トナーの散らし部材
を兼ねる帯電用回転ブラシを用いる技術が開示されてい
る。ブラシ基布の縦糸横糸で形成される網目の1つから
出るブラシ繊維の数N(本)、ブラシ繊維径D(μm)
が、1×103<N×D<1×104であるファーブラシ
を用いることを特徴とし、帯電性を低下させることなく
ブラシに強度を持たせ、転写残トナーを物理的に散らす
ことで現像同時クリーニングを行うものである。
【0006】これらの技術は、転写残トナーを感光体上
で散らすことで帯電への影響を防止することを目的とし
ている。しかし、転写残トナーは、帯電ニップ部を通過
するためにトナーによる帯電部材の汚染が発生し帯電性
は低下する傾向がある。特開平5−210300号公報
では、帯電ローラにバイアスを印加できる導電性ブレー
ドを当接させて、転写残トナーがローラに付着した場合
に当接部の電位差により付着トナーの極性を制御して静
電的に感光体に吐出す技術が開示されている。これによ
り、帯電部材にトナーが蓄積されることは防止される
が、帯電ニップ部を通過するトナーは存在するために、
長期的に均一帯電性を維持するには十分とは言えない。
【0007】また、転写残トナーは、現像時の極性と転
写工程で反転した両方の極性が混在する状態にあること
が多い。そのために、感光体と現像部の電位差を利用し
て非露光部のトナーを現像器で回収する現像同時クリー
ニング方式では、一方の極性成分は回収困難となり、未
回収トナーが発生し画像を低下させてしまう。
【0008】前述した従来の技術では、帯電時の放電成
分によりトナー極性を制御しているが、トナー量により
反転効果が変動したり、トナーによる帯電性の低下が起
こるためにトナー回収性は必ずしも達成されているとは
言えないのが現状であった。特開平8−254899号
公報には、画像形成前の回転中に接触現像ローラに現像
とは逆極性のバイアスを印加して感光体上の残留トナー
を回収する方法が提案されているが、画像形成時には対
応できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
同時クリーニングシステムにおいて転写残トナーが帯電
ニップ部をすり抜けることを防止して均一な帯電を行う
と共に、転写残トナーの極性を目的の極性に均一に制御
することにより現像器での回収性を向上させ良好な現像
を行うことで高画質を実現させる画像形成装置を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体と、導電性部
材に支持された磁性粒子から成り、電子写真感光体に接
触配置して電圧を印加することにより電子写真感光体を
帯電させる帯電手段、電子写真感光体に静電潜像を形成
する潜像形成手段、電子写真感光体に近接又は接触して
配設され静電潜像を現像してトナー像を形成させると共
に転写したのち電子写真感光体上に残留する転写残トナ
ーを回収するクリーニング手段を兼ねた現像手段及び電
子写真感光体からトナー像を転写するための転写手段を
備えた画像形成装置において、転写残トナーが帯電手段
に到達する前に、電子写真感光体の帯電極性とは逆極性
のバイアスを印加し、転写残トナーの極性を帯電極性と
は逆極性に制御する極性制御手段を設けた画像形成装置
が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0012】本発明の画像形成装置の模式的概略図で示
す図1のネガドナーを用いた反転現像方式を説明する。
図1の導電性支持体上に感光層を有する感光体1と、感
光体に接触配置して電圧を印加することにより感光体を
帯電させる磁気ブラシ帯電器2、感光体に静電潜像を形
成する潜像形成手段3、感光体に近接又は接触して配設
され静電潜像を現像してトナー像を形成させると共に転
写したのち感光体上に残留する転写残トナーを回収する
クリーニング手段を兼ねた二成分現像器4、感光体から
トナー像を転写するための転写ローラ5、転写残トナー
の極性を正極性に帯電させる極性制御手段6から成る。
【0013】磁気ブラシ帯電器2は、導電性部材に支持
された磁性粒子から成り、感光体に接触し任意の周速差
で対向回転しながら感光体を負に帯電する。帯電方式に
は、直流電圧によるDC帯電又は直流に交流を重畳した
AC帯電等が採用される(周波数及びピークトゥピーク
(pp)は任意に設定可能)。極性制御手段6は、磁性
粒子で構成される磁気ブラシであり、感光体に接触しな
がら任意の周速差で対向回転しながら正極性の電圧を印
加する。作像は、磁気ブラシ帯電器2によりバイアスを
印加し感光体を負帯電させ、露光し静電潜像を作製させ
た後、感光体帯電極性と同じ負極性に静電的処理された
トナーを反転現像により静電潜像をトナー像に可視化す
る。
【0014】そして、トナー像は、転写材背面に位置す
る逆極性(正)の転写ローラ5により静電的に転写材7
に転写され、定着工程8を経て複写画像となるが、一部
は転写残トナーとして感光体上に残存する。その転写残
トナーは、従来の負帯電トナーに加え、転写により正極
性に反転する成分が混在した状態になる。正負が不均一
に分布した転写残トナーは、感光体回転に従い正電荷を
供給する極性制御手段6としての磁気ブラシに接近する
が、正極性に反転したトナーは磁気ブラシと感光体で形
成するニップ部を通過し、負極性のトナーは磁気ブラシ
から静電的引力を受けニップ部に到達する前に引き寄せ
られ磁気ブラシに取込まれ、正電荷により均一に正極性
に反転された後、感光体側に静電的に吐出される。
【0015】正極性に均一化された転写残トナーは、次
に磁気ブラシ帯電器に移動する。正帯電した転写残トナ
ーは、磁気ブラシと感光体で形成される帯電ニップ部に
到達する直前に負電荷を供給している磁気ブラシに静電
的に引き寄せられ磁気ブラシに取込まれる。転写残トナ
ーは、本発明の極性制御手段6により正極性に均一帯電
されているので、帯電ニップ部を通過することは防止さ
れ、対向回転する磁気ブラシの下流側にジャンピング的
に回収される。取込まれたトナーは、負電荷を受けて感
光体帯電極性と同じ負極性に反転され、帯電下流側の感
光体上に静電的に吐出され、最終的に現像器により回収
される。
【0016】以上の作用により、帯電ニップ部では均一
帯電が行われる。また、ゴーストによる画質低下は防止
され、更に回収トナーの帯電量が均一なので現像性が向
上するので高画質が達成される。
【0017】以下に本発明の画像形成装置の構成部材に
ついて詳細する。
【0018】磁気ブラシ帯電器に用いられる磁性粒子
は、磁性中抵抗物質であり、鉄、コバルト及びニッケル
等の強磁性を示す元素を含む合金あるいは化合物等が用
いられる。
【0019】磁性粒子は、任意の抵抗範囲に調整するこ
とが可能であり、例えば酸化処理や還元処理等により達
成することができる。具体的には、組成調整したフェラ
イト、水素還元処理した銅亜鉛フェライト、酸化処理し
たマグネタイト、雰囲気調整したマンガン系フェライト
等を挙げることができる。磁性粒子は、体積抵抗率が1
×104Ω・cmより低いと、感光体にピンホールが生
じた場合にリークを引き起こす傾向にあり、1×109
Ω・cmを越えると帯電性が不均一になることから、1
×104Ω・cm〜1×109Ω・cmであることが好ま
しい。
【0020】ここで、磁性粒子の体積抵抗率は、セルに
磁性粒子を充填し、両端部の電極に電圧を印加し、流れ
る電流から抵抗を算出した。測定条件は、23℃/相対
湿度65%の環境下で充填磁性粒子と電極との接触面積
2cm2、厚み1mm、上部電極に10kg、印加電圧
100Vである。
【0021】磁性粒子の平均径は、5μmよりも小さい
と磁性粒子がもれ易く、100μmを越えると帯電均一
性が低下することから、5μm〜100μmの範囲が好
ましく、更に好ましくは10μm〜80μmである。こ
こで、磁性粒子の平均粒径はレーザー回折式粒度分布測
定装置HEROS(日本電子製)を用いて、0.05μ
m〜200μmの範囲を32対数分割して測定し、体積
50%平均粒径をもって平均径とした。
【0022】図2は磁気ブラシ帯電器の概略断面図で、
磁力発生部材としてのマグネットロール21と、その外
周を回転可能に設けられた非磁性(アルミニウム等)の
電極スリーブ22と、電極スリーブの表面にマグネット
ロールの磁力により保持される磁性粒子の層23(磁気
ブラシ)から成り、電極スリーブから帯電バイアス(D
C帯電又はAC帯電)が印加される。
【0023】例えば、負極性のDCバイアスを印加する
系では、感光体を負帯電させると同時に正極性の転写残
トナーを磁気ブラシに静電的に引き寄せることができ
る。付着したトナーには、磁気ブラシから負電荷が供給
され負極性に反転させた後、感光体との電位差を利用し
てトナーを感光体側に吐出すことができる。
【0024】磁気ブラシ帯電器を構成する磁性粒子に
は、その表面に極性制御剤を付与することができる。こ
こで言うところの極性制御剤とは、転写工程及び極性制
御手段において感光体帯電極性とは逆極性に反転された
トナーを摩擦帯電により感光体帯電極性と同極性に制御
するものである。トナーの極性制御は、摩擦物質間の帯
電順列に起因するが、例えば、感光体を負帯電させるネ
ガドナーを用いた反転現像方式の場合には、正極性に反
転したトナー極性を再び負極性に制御できる正摩擦帯電
性の極性制御剤が採用される。
【0025】正極性に反転した転写残トナーは、帯電ニ
ップ部に到達する前に負電荷を供給する磁気ブラシ帯電
器に静電的に引き寄せられ、磁性粒子に付着することで
負極性の帯電バイアスから負電荷の供給を受け正極性か
ら負極性に帯電分布が変化する。トナー回収中には、極
性制御剤との摩擦帯電により同様な極性制御が進み、バ
イアスと摩擦による二重の作用で効率的な負極性制御が
行われる。均一に負極性に帯電された転写残トナーは、
静電的な束縛(付着)から開放され、次に静電的に感光
体側に吐出され感光体回転に従い最終的に現像器で回収
・再利用される。
【0026】極性制御剤を併用することにより、トナー
帯電に関しチャージアップが発生し易い低湿度環境や帯
電量が低下し易い高湿度環境においてもトナー極性を目
的の帯電量に均一に制御することが可能となるので、高
画質が広い環境条件で達成される。このような摩擦帯電
性を発揮する極性制御剤としては、例えば、カップリン
グ剤、樹脂、カップリング剤で変性した樹脂、イオン性
の染顔料や有機金属化合物、変性シリコーンオイル等で
あり、中でもより均一な極性制御が可能であり、かつ帯
電粒子として必要な流動性及び耐久性を向上させること
ができるカップリング剤、樹脂が好ましい。
【0027】この様なカップリング剤としては、シラン
系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アル
ミニウム系カップリング剤等である。
【0028】シラン系カップリング剤としては、例え
ば、ヘキサメチルシシラザン、トリメチルシラン、トリ
メチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメ
チルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリル
ジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラ
ン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメ
チルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラ
ン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチル
ジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタ
ン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリ
ルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサ
ン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,
3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン。窒素原子を
有するアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリ
メトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノ
ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチル
アミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロ
ピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメ
トキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシ
ラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミ
ン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン
等である。
【0029】チタネート系カップリング剤としては、例
えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネー
ト、ジイソプロピルジ(ジオクチルホスフェート)チタ
ネート、ジイソプロピルジドデシルベンゼンスルフォニ
ルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスル
フォニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエ
チル−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリオ
クタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソ
ステアロイルチタネート、イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、ジイソプロピルジイソステアロイル
チタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリル
チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネー
ト等である。アルミニウム系カップリング剤としては、
例えばアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレー
トを挙げることができる。
【0030】次に、樹脂としては、例えば、メチルシリ
コーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂、シリコー
ンアクリル樹脂、シラン系カップリング剤変性シリコー
ン樹脂等のシリコーン系樹脂、ナイロン6、ナイロン1
2、ナイロン46、アラミド類等のポリアミド系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリテトラフル
オロエチレン等のフッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポ
リエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂等を挙げること
ができる。これらの中でもシリコーン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリウレタン系樹脂が好ましい。
【0031】イオン性の染顔料や有機金属化合物として
は、ニグロシン染料、アジン染料、イミダゾール金属塩
や2量体等のイミダゾール化合物、トリフェニルメタン
系染顔料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を
側鎖とするポリマー、ジーターシャル−ブチルサリチル
酸のクロム化合物や亜鉛化合物等に代表される芳香族カ
ルボン酸誘導体の金属化合物、ビフルオロフェニルウレ
アに代表される芳香族尿素化合物等を挙げることができ
る。
【0032】本発明の極性制御手段とは、転写残トナー
が帯電手段に達する前段階に装備し、転写により正負の
極性が不均一になった転写残トナーを感光体帯電極性と
は逆極性である正極性側に均一帯電させるものである。
転写残トナーを正極性に均一化することで、帯電工程に
おいて、帯電を行うニップ部を通過させることなく静電
的な作用で磁気ブラシに回収させることが可能となる。
【0033】極性制御手段としては、転写残トナーの極
性を制御できるものであれば特に制限されるものではな
いが、感光体に接触してバイアスを印加できる磁気ブラ
シ、ファーブラシ、弾性ローラ、感光体に非接触でバイ
アスを印加できるコロナ放電器が好ましく、中でもトナ
ーの回収性及び接触性に優れる接触型の磁気ブラシが特
に好ましい。
【0034】磁気ブラシは、基本的に前述した磁気ブラ
シ帯電器と同様なものを用いることができるが、例え
ば、図3に示す様にマグネットローラ61を内包し、電
極を兼ねる非磁性の電極スリーブ62に磁性粒子63を
穂立ちさせた構成を有す。磁気ブラシは、感光体に接触
した状態で回転可能とするために非磁性スリーブもしく
はマグネットローラを可動性とすることが好ましい。
【0035】磁性粒子としては、鉄、コバルト及びニッ
ケル等の強磁性を示す元素を含む合金あるいは化合物で
あり、具体的にはフェライト、銅亜鉛フェライト、マン
ガン系フェライトに代表される重金属フリーフェライ
ト、マグネタイト等を挙げることができる。
【0036】磁性粒子は、回収トナーに対し効率的に電
荷を供給できるように抵抗を調整することができる。こ
の場合、体積抵抗率が1×104Ω・cmより低いと、
感光体にピンホールが生じた場合にリークを引き起こす
傾向にあり、また、1×10 10Ω・cmを越えるとトナ
ーの極性制御が不均一になることがるので、磁性粒子の
体積抵抗率は、1×104Ω・cm〜1×1010Ω・c
mであることが好ましい。
【0037】磁性粒子の平均径は、5μmよりも小さい
と磁性粒子がもれ易く、100μmを越えるとトナーの
極性制御が低下することから、5μm〜100μmの範
囲が好ましい。ここで、抵抗測定及び粒度測定は、磁気
ブラシ帯電器で述べた方法と同様な方法で行った。
【0038】本発明の極性制御手段としてのファーブラ
シとは、フィラメント状態の繊維を織布、不織布、フィ
ルム、シート状物等の基布にW字型織り、V字型織り
(又はU字型織りとも言う)等の手法により織り込んだ
もの、又は静電植毛したブラシ形状を言う。ファーブラ
シに使用される繊維は、合成繊維、天然繊維、半合成繊
維、再生繊維及び複合繊維等である。
【0039】具体例を挙げると、まず合成繊維として
は、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン1
2、ナイロン46、アラミド系等のポリアミド類、ポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、
ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、
ポリビニールアルコール系、ポリ塩化ビニルやビニリデ
ン系、ポリアクリロニトリル系、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリウレタン、ポリフルオロエチレン、炭素繊
維、ガラス繊維等がある。天然繊維としては、例えば、
絹、綿、羊毛、麻等がある。半合成繊維としてはアセテ
ート等、再生繊維としては、レーヨン、キュプラ等、複
合性繊維としては、海島型繊維、芯鞘型繊維、高分子相
互配列型繊維、高圧水流の噴射や繊維各成分の熱収縮率
の差を利用して複合繊維を極細繊維群に開繊する分割繊
維、サイドバイサイド型繊維等がある。
【0040】ファーブラシは、バイアスにより均一な電
荷を供給できるように導電性であることが好ましい。こ
の様な繊維としては、上記した繊維材料に導電性フィラ
ーを混合し溶融紡糸した練込み型の繊維、金属繊維や炭
素繊維等の導電性の繊維、電子共役性ポリマーに代表さ
れる導電性ポリマーで繊維表面をコートした導電性繊維
等を挙げることができる。中でも耐久性、接触性に優れ
るフッ素系樹脂、レーヨン系、アクリル系から成る繊維
が特に好ましい。
【0041】ここで、導電性フィラーは、鉄、銅、銀等
の金属粉体、酸化亜鉛、酸化すず、酸化チタン、硫化銅
等の複合金属粉、カーボンブラック等の導電性カーボン
等が使用される。また、電子共役性ポリマー材料として
は、ポリマー分子中に複素環式化合物を含むポリピロー
ル、ポリチオフェン、窒素原子と同素環式化合物を含む
ポリアニリン等である。
【0042】ファーブラシの抵抗は、1×1010Ωを越
えるとバイアスによる極性制御が不均一化する傾向にあ
り、また、1×103Ω未満では、印加バイアスにより
感光体にピンホールが発生した場合には高湿度環境にお
いてリークが発生することがあるので、抵抗は1×10
3Ω〜1×1010Ωであることが好ましい。ここで、フ
ァーブラシの抵抗(Ω)は、ローラ形状に加工したブラ
シを導電性金属回転体(アルミニウム製)に当接させ、
DC100V印加時の電流値(実測)から算出した。
【0043】ファーブラシ形態としては、例えば、可動
性のローラ形状もしくはベルト形状、固定のバー形状等
を挙げることができる。図4はブラシローラの一例の断
面図である。このブラシローラは、基布上に植毛された
ファーブラシ65を導電性支持体64(芯金)に巻き付
けた構成を有す。巻き付ける手段としては、例えば、短
幅のブラシ接触子織物を芯金にスパイラル状に巻き付け
る方法、芯金の円周長とブラシ幅に相当する広幅のブラ
シ織物を芯金に張り合わせる方法等が挙げられる。ここ
で、ファーブラシと導電性支持体の間に導電性弾性層
(不図示)を設けてもよい。
【0044】本発明の極性制御手段としての弾性ローラ
は、導電性支持体にゴム等の弾性層を形成した構成であ
り、必要に応じ表層を設けることができる。弾性層を形
成する材料としては、例えば、EPDM、NBR、ブチ
ルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、ポリブタジエ
ン、ブタジエンスチレンゴム、ブタジエンアクリロニト
リルゴム、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、クロル
スルホン化ポリエチレン、ポリイソブチレン、イソブチ
レンイソプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の
合成ゴムや天然ゴム等が挙げられる。弾性材料は、発泡
剤を用いて適当なセル径に発泡させたスポンジ形状でも
良い。
【0045】更に、弾性層は、効率的にバイアス印加が
行えるよう導電化することが好ましく、例えば、アルミ
ニウム、ニッケル、ステンレス、パラジウム、亜鉛、
鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンブラック、PAN系カーボン、ピッチ系
カーボン等のカーボン粉、酸化亜鉛、酸化すず、酸化チ
タン、硫化銅、硫化亜鉛等の導電性フィラーを弾性材料
に混合分散させる手段が挙げられる。
【0046】次に、表層を形成する材料としては、例え
ば、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン酸樹脂、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、ナイロン樹脂ポ
リ塩化ビニル、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂、合成ゴム等で
あり、これらは単独、もしくはモノマー単位で共重合さ
せたもの、更にはウレタンとアクリルを組み合わせて成
る高分子物質の様に2種類以上組み合わせて用いること
ができる。表層は、バイアスによる電荷付与を均一化さ
せるために前記した導電性フィラー等を用いて導電化す
ることが好ましい。
【0047】図5は、極性制御手段としての弾性ゴムロ
ーラの模式的断面図であり、導電性支持体としての芯金
66、弾性層67、表層68から成る。例えば、弾性ゴ
ム(EPDM)、導電性カーボンブラック、加硫剤、助
剤から成る原材料を2本ロールで加熱溶融しローラ型内
で加硫・成形し導電性ゴムローラとした後、その表面に
導電剤を分散させたナイロン樹脂塗料を数十〜数百μm
程度コート(表層)することにより作製される。また、
表層は適当な溶媒に溶解・分散させ塗料としてコートす
る方法の他に、押出機等を用いてチューブ化したものを
被覆したものでもよい。
【0048】本発明では、極性制御手段としての磁気ブ
ラシ、ファーブラシ、弾性ローラ等の感光体に対し接触
方式である部材に極性制御剤を付与することができる。
極性制御手段に付与する極性制御剤とは、感光体帯電極
性と同極性である転写残トナーの極性を摩擦帯電により
逆極性に反転させるものであり、具体的には、感光体を
負帯電させるネガドナーを用いた反転現像方式において
は、負極性のトナーを正極性に反転できる負摩擦帯電性
の極性制御剤が採用される。
【0049】本発明の極性制御剤により転写残トナーの
極性をバイアス印加の場合に比べより均一に制御するこ
とができ、更には目的の帯電量に調整することも可能と
なるので、磁気ブラシ帯電器での静電的回収が効率的に
進み、その結果、均一帯電及びゴースト防止が達成され
高画質が得られる。
【0050】極性制御剤としては、樹脂、カップリング
剤、カップリング剤で変性した樹脂、イオン性の染顔料
や有機金属化合物、変性シリコーンオイル等が挙げられ
るが、中でも安定な摩擦帯電性が発揮される樹脂、カッ
プリング剤が好ましい。この様な樹脂としては、ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレ
ン共重合体、軟質フッ素樹脂、ポリビニリデンフルオラ
イド、ポリビニフルオライド等のフッ素系樹脂、塩化ビ
ニル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ナイロン6、ナイロン12、ナイ
ロン46、アラミド類等のポリアミド系樹脂、メチルシ
リコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂、シリコ
ーンアクリル樹脂等のシリコーン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、メラミン系樹脂、スチロール系樹脂、ポリ
メタクリル酸エステル等のアクリル系樹脂、ポリアセタ
ール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ブタジエン樹脂、フェ
ノール系樹脂等が挙げられるが、中でもフッ素系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
【0051】また、カップリング剤としては、前記した
様なビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基等
の非加水分解性基を有するシラン系及びチタネート系の
カップリング剤等を用いることができる。
【0052】感光体は、導電性支持体上に少なくとも感
光層が形成されたものである。感光層は電荷発生層と電
荷輸送層を積層して成るが、それぞれの層を構成する電
荷発生材料及び電荷輸送材料を同一層化した単層型でも
よい。電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、電荷発生層の
膜厚は0.05〜5μmの範囲であり、感光層材料とし
ては、例えば、フタロシアニン顔料、アゾ顔料等の有機
系材料、シリコーン化合物等の無機系材料等が挙げられ
る。感光体の導電性支持体には、アルミニウム、ニッケ
ル、ステンレス、スチール等の金属、導電性膜を有する
プラスチックあるいは硝子、導電化した紙等が用いられ
る。
【0053】本発明では、感光体の最外層に電荷注入層
を設けることができる。これにより、露光時には、帯電
電荷をより効率的に導電性支持体に逃がす役割をはたし
残留電位を低減させることができるので、コントラスト
の変動が抑えられ均一な画像が得られる。本発明の電荷
注入層としては、絶縁性の結着樹脂に光透過性でかつ導
電性粒子を適量分散させた樹脂層、半導体等で構成され
た無機層、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリ
ン等の電子共役性ポリマーや有機ポリシラン類等の導電
性高分子から成る有機層を用いることもできる。
【0054】樹脂層から成る電荷注入層を例示する。
【0055】結着樹脂には、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、セル
ロース系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等の樹脂を
用いることができる。
【0056】導電性微粒子としては、銅、アルミニウ
ム、銀、ニッケル等の金属、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ア
ンチモン、酸化スズ、酸化チタン、あるいはこれらの固
溶体、もしくは融着体等の金属酸化物、ポリアセチレ
ン、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性ポリマー
等が使用できるが、感光体の透光性の観点から透明度の
高いインジウムをドープした酸化スズ、アンチモンをド
ープした酸化スズ及び酸化ジルコニウム等の金属酸化物
を選択使用することがより好ましい。
【0057】これら導電性微粒子の粒径は、透光性の観
点から0.3μm以下が好ましく、最適には、0.1μ
m以下である。電荷注入層に含有させる場合、導電性微
粒子の含有量は、その粒径にも依存するが、結着樹脂に
対し2〜280重量%の範囲が好ましい。含有量が2重
量%未満では、電荷注入層の抵抗調整が困難となり、ま
た280重量%を越えると結着樹脂の塗膜性が部分的に
低下することがある。よって、導電性微粒子の含有量
は、結着樹脂に対し2〜280重量%の範囲が好まし
い。
【0058】導電性微粒子の分散性向上、結着樹脂との
接着性、あるいは成膜後の塗膜平滑性の向上を目的とし
て、種々の添加剤を加えることができる。また、分散性
の向上に関しては、カップリング剤あるいはレベリング
剤等により、導電性微粒子の表面改質を行うことは非常
に有効である。更には、分散性向上の点から、結着樹脂
として硬化型樹脂を用いることが効果的である。
【0059】硬化型樹脂を電荷注入層に用いる場合に
は、導電性微粒子を硬化性モノマー又はオリゴマーの溶
液中に分散下塗工液を感光層上に塗布、成膜後、熱又は
光照射によって塗膜を硬化させて表面層とする。このよ
うな硬化型樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられ
るが、これに限ったわけではなく、塗布成膜後に光又は
熱等のエネルギーを与えることにより化学反応を起こし
硬化する樹脂であれば使用可能である。
【0060】電荷注入層は、結着樹脂、導電性微粒子及
び必要に応じ添加剤の適当な溶液、又は分散溶液を感光
体上に塗布乾燥することにより得られ、この膜厚は、好
ましくは0.1〜10μm、最適には0.5〜5μmで
ある。
【0061】樹脂から成る電荷注入層には、滑材粉末を
含有させてもよい。感光体と帯電部材との摩擦、又は感
光体とクリーニング部材との摩擦が低減され、電子写真
装置の力的負荷が軽減できる。感光体表面の離型性も向
上するため、現像剤の付着が防止できる。このような滑
材粒子としては、臨界表面張力の低い、フッ素樹脂、シ
リコーン樹脂又は、ポリオレフィン樹脂を用いるのが好
ましい。
【0062】無機系材料から成る電荷注入層としては、
アモルファスシリコン等の半導電体を挙げることができ
る。シリコーン製の感光体は、下層の感光層に光導電化
されたアモルファスシリコンを選択することにより、高
周波グロー放電分解によりプラズマ化学気相堆積装置を
用いて連続的に作製できる。
【0063】接触帯電部材に電圧を印加し、感光体表面
にあるトラップ準位に電荷を注入して接触帯電を行う注
入帯電方法が、Japan Hardcopy 92年
論文集P287の「導電性ローラを用いた接触帯電特
性」等に記載されている。注入帯電とは、DC電圧を印
加することにより、印加された電荷を高い効率で感光体
上に保持形成することができる帯電方法である。注入帯
電は、必要最小限な帯電電位を与える帯電手段であるた
めに、放電を利用した従来のDC帯電方法に比べて放電
成分が減少するのでオゾンの発生を抑える効果がある。
【0064】実際に、1kΩ程度の帯電ローラに周速差
を与えれば一般的な感光体に対しても適当な収束性をも
って実施することができる。これは、低い抵抗値の帯電
部材でかつ十分な帯電時間をとることにより感光体に電
荷が注入されるためであるが、感光体にピンホールや削
れ傷が生じた場合にはリークが発生し帯電不良を引き起
こしてしまう。
【0065】そこで、本発明では、電荷注入層を積層し
た感光体と磁気ブラシ帯電器を組み合わせることにより
長期的に安定な注入帯電を達成している。従来の放電を
利用したDC帯電では、バイアス条件や低湿度条件にお
いて、転写残トナーに過剰な電荷を与えてしまい部分的
にチャージアップさせることがあったが、注入帯電で
は、放電成分を減少させることが可能なのでチャージア
ップを防止させる効果が得られる。また、高い効率で感
光体上に電荷を保持形成できるので、環境変化や感光体
の膜厚変化による帯電性の変化が抑えられ安定な画質も
得られる。
【0066】このような電荷注入層は、体積抵抗率を1
×108Ω・cm〜1×1015Ω・cmの範囲に調整す
ることが好ましい。電荷注入層の体積抵抗率が1×10
8Ω・cmより小さい場合、静電潜像を保持できずに画
像流れが発生し、1×1015Ω・cmを越えると帯電部
材から電荷を十分に受け取ることができず、帯電不良を
生じることがある。そこで、電荷注入層は、十分な帯電
性と画像の再現性を満足するために、体積抵抗率を1×
108Ω・cm〜1×105Ω・cmの範囲に調製する
が、好ましくは高温高湿条件下での画像流れ防止の観点
から1×1010Ω・cm〜1×1015Ω・cmである。
【0067】ここで、電荷注入層の体積抵抗率は、表面
に導電膜を蒸着させたポリエチレンテレフタレート上に
電荷注入層を作製し、これを体積抵抗測定装置(ヒュー
レットパッカード社製4140B pAMATER)に
て23℃/相対湿度65%の環境下で100Vの電圧を
印加し測定した。
【0068】本発明のトナーとしては、特に制限はない
が、画像形成装置の省エネルギー化、化成品有効利用の
立場から重合トナーが挙げられる。重合トナーは、直接
重合という製法により低融点化(ガラス転移温度)及び
球形化が可能であり、定着工程の省電力化、転写効率の
向上、感光体への付着防止等の効果が得られている。ト
ナーの球形状態は、SF値で表すことができるが、転写
効率の向上から、SF−1が100〜140、SF−2
が100〜120の範囲が好ましく、特に重合法により
製造されたトナーが流動性、低融点の立場からも好まし
い。
【0069】ここで、SF値の測定及び算出を例示す
る。電子顕微鏡(日立製作所製FE−SEM)で100
0倍に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作為
にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを
介して画像解析装置(ニコレ社製、LuzexIII)
に導入し解析を行い下式より算出した。
【0070】
【数1】
【0071】式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、P
ERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面を
示す。SF−1は、粒子の丸さの度合いを示し、SF−
2は、粒子の凹凸を示す。
【0072】本発明の重合トナーは、例えば、単量体組
成物を懸濁重合し直接的に製造することができる。例示
すると、まず重合性単量体、着色剤、極性樹脂、離型
剤、帯電制御剤、重合開始剤、架橋剤等から成る重合性
単量体組成物を、水系媒体中へ分散して重合性単量体組
成物の粒子を生成させる。そして、この粒子の表面に極
性樹脂を局在下させ、粒子中の重合性単量体を重合し、
結着樹脂としてトナー粒子を形成させる。水系媒体中に
水溶性重合開始剤を添加して、トナー粒子表面を処理す
ることにより収率良く生成することができる。
【0073】主な材料を例示すると、重合性単量体とし
ては、スチレン重合体、スチレン−アクリレート共重合
体、スチレン−メタクリレート共重合体等、極性樹脂と
してはポリエステル樹脂、スチレン共重合体等、着色剤
としては、カーボンブラック、ジスアゾ系黄色顔料、キ
ナクリドン系マゼンタ顔料、フタロシアニン系シアン顔
料等、離型剤としては、DSC吸熱曲線における吸熱メ
インピーク値が120℃以下の低融点物質であるパラフ
ィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャー
トロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、
高級アルコールエステルワックス等、架橋剤としては、
ジビニルベンゼン、カルボン酸エステル、ジビニルアニ
リン等、帯電制御剤としては、ニグロシン染料、トリフ
ェニルメタン染料等の正帯電性、白金属サリチル酸化合
物、尿素誘導体、アゾ系染料等の負帯電性等、重合開始
剤としては、アゾ系や過酸化物系の重合開始剤等であ
る。
【0074】[製造例] (磁性粒子の製造例1)Fe23(50モル%)、Cu
O(25モル%)、ZnO(25モル%)にリンを0.
05質量部添加し、粉砕混合した。これに純水、分散
剤、結着剤を加えてスラリーとした後、スプレードライ
ヤーにより造粒した。これを1100℃で焼成し、得ら
れたCuZnフェライトを解砕処理の後に分級を行い、
平均径27μmの磁性粒子を得た。磁性粒子の体積抵抗
率4×107Ω・cm、8×104A/m(1KOe)で
の磁化が60Am2/kg(57emu/g)である。
これを磁性粒子1とする。
【0075】(磁性粒子の製造例2)磁性粒子の製造例
1で作製した磁性粒子1(100質量部)に、0.1質
量部のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリ
イソステアロイルチタネート)をトルエン溶媒を用いて
60℃で湿式コートした。これを120℃で加熱乾燥
し、更に180℃で1時間キュアした。磁性粒子の体積
抵抗率3×107Ω・cmであり、これを磁性粒子2と
する。
【0076】(磁性粒子の製造例3)磁性粒子の製造例
1において解砕後の分級条件を変えて平均径30μmの
磁性粒子を作製した。磁性粒子の体積抵抗率2×107
Ω・cmであり、これを磁性粒子3とする。
【0077】(磁性粒子の製造例4)磁性粒子の製造例
3で作製した磁性粒子にフッ素樹脂(ポリパーフロロア
ルキルメタクリレート−ポリメチルメタクリレート共重
合体、溶媒はトルエン−メチルエチルケトン(1:1)
混合溶媒)をスピラコーターを用いて湿式コートし、体
積抵抗率が2×108Ω・cmである磁性粒子を得た。
これを磁性粒子4とする。
【0078】<弾性ゴムローラの製造例1> EPDM 100質量部 酸化亜鉛 5質量部 導電性カーボンブラック 30質量部 パラフィンオイル 12質量部 硫黄 1質量部 上記主成分を加硫促進剤、高級脂肪酸と共に水冷させな
がら2軸混練押出機にて混練した。これを直径6mmの
ステンレス製芯金の周囲に外径12mmのローラになる
ようにプレス成形機にて加熱加硫成形し、弾性ローラを
作製した。
【0079】次に、導電性酸化すずスラリー(アンチモ
ンドープ型)をウレタン−アクリル分散液に固形分比で
1:3になるような割合で分散し、アクリル樹脂で増粘
させながら粘調な分散液を調製した。この溶液をディッ
ピング塗布して平均膜厚が約70μmの表層を形成し
た。ローラの抵抗は5×106Ωであり、ローラ1とす
る。
【0080】<弾性ゴムローラの製造例2>弾性ゴムロ
ーラの製造例1において導電性カーボンブラックを40
質量部にして同様な方法で弾性ローラを作製した。この
ローラにポリテトラフルオロエチレン、ヒドロキシアル
キルビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステルの3成
分から成るフッ素樹脂共重合体の溶液100質量部(固
形分55質量%)に架橋剤(イソシアネート)を3質量
加えた溶液をディッピング塗布して膜厚約3μmの表層
を形成した。ローラの抵抗は1×106Ωであり、これ
をローラ2とする。
【0081】<弾性ゴムローラの製造例3>弾性ゴムロ
ーラの製造例1で成形した弾性ローラに対し、メタノー
ル/トルエン混合溶媒に溶解させたメチロール化ナイロ
ン溶液をディッピング塗布して7×106Ωのローラを
作製した。これをローラ3とする。
【0082】{ファーブラシの製造例1}導電性カーボ
ンを練り込んだテトラフルオロエチレン−エチレン共重
合体(ETFE)の加熱溶融物を押出機から連続的に押
出し延伸させて6デニールの導電性フッ素繊維を作製し
た。この繊維を基布に対しU字型に織り(幅15m
m)、繊維密度10万本/inch2、パイル長5mm
のブラシ織物を作製した。このブラシ織物を直径6mm
のステンレス製芯金に導電性接着剤を介してスパイラル
状に巻き付けローラ形状のファーブラシを作製した。フ
ァーブラシの抵抗は7×107Ωであり、ファーブラシ
1とする。
【0083】{ファーブラシの製造例2}上記ファーブ
ラシの製造例1において作製したブラシ織物を幅8mm
のステンレス製平板に導電性接着剤を介して張り合わせ
バー形状のファーブラシを作製した。これをファーブラ
シ2とする。
【0084】{ファーブラシの製造例3}導電性カーボ
ンを練り込んだレーヨン繊維(6デニール、平均繊維径
18μm)を基布に対しU字型に織り(幅15mm)、
繊維密度20万本/inch2、パイル長5mmのブラ
シ織物を作製した。このブラシ織物を直径6mmのステ
ンレス製芯金に導電性接着剤を介してスパイラル状に巻
き付けローラ形状のファーブラシを作製した。ファーブ
ラシの抵抗は7×106Ωであり、ファーブラシ3とす
る。
【0085】{ファーブラシの製造例4}導電性カーボ
ンを練り込んだ6デニールのナイロン繊維を基布に対し
U字型に織り(幅15mm)、繊維密度15万本/in
ch2、パイル長5mmのブラシ織物を作製した。この
ブラシ織物を直径6mmのステンレス製芯金に導電性接
着剤を介してスパイラル状に巻き付けローラ形状のファ
ーブラシを作製した。ファーブラシの抵抗は9×105
Ωであり、これを、ファーブラシ4とする。
【0086】(感光体製造例1)30mmφのアルミニ
ウムシリンダー上に感光層を積層しOPC感光体を作製
した。積層した層は、アルミニウムシリンダーから順に
第1、2、3、そして4層とする。
【0087】第1層は下引き層である。アルミニウムシ
リンダーの欠陥等を均し、またレーザー露光の反射によ
るモアレ発生を防止するために導電性を有する膜厚20
μmの薄層を設けた。
【0088】第2層は正電荷注入防止層である。アルミ
ニウムシリンダー側から注入された正電荷が感光体表面
に帯電された負電荷を打ち消すことを防止する目的で、
5.5×106Ω・cmに調整したアミラン樹脂とメト
キシメチル化ナイロンから成る層を約1μmの膜厚に形
成した。
【0089】第3層は電荷発生層である。ジスアゾ系顔
料を分散した厚さ約0.5μmの樹脂層であり、レーザ
ー露光により正負の電荷対を発生させることができる。
【0090】第4層は電荷輸送層である。ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラジンを分散しP型半導体層を形成し
た。この層は、電荷発生層で発生した正電荷を感光体表
面に輸送する機能を有し、感光体表面に帯電された負電
荷は、この層を移動することはできない。この感光体を
感光体1とする。
【0091】(感光体製造例2)感光体1の表面(第5
層目)に電荷注入層を設けた。電荷注入層は、光硬化性
アクリル樹脂に酸化すずを分散した導電性を有する樹脂
層である。酸化すずは、アンチモンをドーピングして導
電化した粒径約0.03μmの超微粒子であり、光硬化
性アクリル樹脂100質量部に対して200質量部分散
した。体積抵抗率は4×1012Ω・cmである。電荷注
入層は、表面滑り性向上の目的で、ポリテトラフルオロ
エチレン樹脂粒子を20質量部、分散剤を1質量部分散
した。この感光体を、感光体2とする。
【0092】{トナーの製造例1}ポリエステル樹脂1
00質量部に合金属アゾ染料2.5質量部、低分子量ポ
リプロピレン3質量部、カーボンブラック4質量部を乾
式混合した後に、150℃に設定した2軸混練押出機に
て混練した。得られた混練物を空冷し、気流式粉砕機に
より微粉砕した後に風力分級して粒度分布を調整した。
このトナー分級品100質量部に対し疎水化処理酸化チ
タン1質量部を外添して、重量平均粒径7.0μmのト
ナーを作製した。
【0093】{トナーの製造例2}スチレン100質量
部、n−ブチルアクリレート15質量部、低分子量ポリ
プロピレン6質量部、カーボンブラック5質量部、合金
属アゾ染料2質量部にアゾ系開始剤を加えながら分散混
合し、燐酸カルシウム5質量部を分散した純水500質
量部に加えホモミキサーにより分散し、徐々に昇温させ
ながら最終的に70℃で12時間重合した。これをろ過
・洗浄を行った後に、乾燥分級し、トナー組成物を得
た。上記トナー組成物(100質量部)に、疎水化処理
酸化チタン(1質量部)及び疎水化処理シリカ(1質量
部)を外添し、重量平均径6.2μmのトナーを作製し
た。得られたトナーを電子顕微鏡にて観察したところ、
球状を示していた。形状係数SF−1は120、SF−
2は110であった。
【0094】<現像剤製造例1>平均径60μmのニッ
ケル亜鉛フェライトにシリコーン樹脂をコートした現像
キャリア(100質量部)にトナー製造例1のトナーを
6.5質量部を混合した。これを現像剤1とする。
【0095】<現像剤製造例2>平均径60μmのニッ
ケル亜鉛フェライトにアクリル変性シリコーン樹脂をコ
ートした現像キャリア(100質量部)にトナー製造例
2のトナーを6.5質量部を混合した。これを現像剤2
とする。
【0096】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより
詳細に説明する。
【0097】まず、評価のために画像形成装置としてレ
ーザービームを用いたデジタル複写機(キヤノン製:G
P55)を改造して使用した。GP55は、基本的に、
コロナ帯電、1成分ジャンピング現像、コロナ帯電、ブ
レード式のクリーニング容器、露光手段を備え、プロセ
ススピード150mm/sの反転現像方式のデジタル複
写機である。この機種を以下のように改造してクリーナ
レス(現像同時クリーニング)現像機とした。
【0098】現像:2成分現像を使用可能にした。バイ
アスは、−500V/1000Vpp(3kHz)の矩
形波を重畳した。
【0099】帯電:磁気ブラシ帯電装置を取り付け、感
光体に対し対向回転できるように外部駆動モーターを接
続した。帯電バイアスは、注入帯電DC−750V、D
C帯電−1.3kV及びAC帯電−700V/1.5k
Vpp、周速差は、注入帯電120%、DC帯電及びA
C帯電115%である。本実施例の注入帯電効率Rは、
次式から95%以上であった。
【0100】R=H/B×100(%) H:感光体の帯電電位(V)、B:印加直流電圧(V)
である。
【0101】極性制御部材:転写と帯電の中間に磁気ブ
ラシ、弾性ゴムローラ、ファーブラシのそれぞれの部材
が感光体に接触し正極性のバイアスを印加できるように
取り付け、ローラ部材は外部駆動により対向回転可能と
した。バイアスは、+500V、ローラ部材の周速差1
10%とした。
【0102】クリーニング容器:ブレード及び容器を取
り去りクリーナレスとした。
【0103】次に評価方法を示す。評価は、6%文字原
稿をA4横送りで10000枚連続面出し耐久を行い、
ゴースト及び帯電不良により発生する画像カブリを反射
濃度計で計測した。耐久環境は、23℃/相対湿度60
%(N/N環境)、23℃/相対湿度10%(N/L環
境)である。本評価では、JISZ−8722(0度−
45度法)に基づいた反射濃度計(東京電色技術センタ
ー、TC−6MC)を用い面出し前後の差(%)を算出
しカブリ濃度とした。評価レベルは、以下の通りであ
り、画質として5%未満を実用上問題なしと判断する。
【0104】
【表1】
【0105】(実施例1)チタネート系カップリング剤
で表面処理した磁性粒子2から成る磁気ブラシ帯電器、
フッ素系樹脂で表面処理した磁性粒子4から成る磁気ブ
ラシ極性制御部材、電荷注入層を有する感光体2、現像
剤2を前記のデジタル複写機に搭載し、N/N及びN/
L環境で、注入帯電による10000枚の面出し耐久を
行い、画像カブリを測定した。表1のレベルに基づき評
価した結果を表2に整理した。その結果、N/L環境に
おいてもカブリ1%の高画質が達成された。
【0106】(実施例2〜7)表2に示す各部材を組み
合わせて実施例1と同様な評価を行ったところ、N/N
では実施例1と同レベルの高画質であり、N/L環境に
おいてもカブリの少ない良好な画像が得られた。
【0107】(実施例8〜10)磁性粒子1から成る磁
気ブラシ帯電器を用いて実施例1〜3と同様な評価を行
ったところ、N/L環境においてもカブリの少ない良好
な画像が得られた。
【0108】(実施例11及び12)極性制御部材とし
て、ローラ1、ファーブラシ2を用いてN/N環境で実
施例8と同様な評価を行った。その結果、カブリが1〜
3%に抑えられた良好な画像が得られた。
【0109】(実施例13及び14)表2に示す各部材
の組み合わせでDC帯電及びAC帯電による耐久を行っ
た。その結果、共にカブリ1%未満の高画質が得られ
た。
【0110】(実施例15)磁性粒子3を極性制御部材
として実施例14と同様な評価を行ったところ、同等レ
ベルの画質が得られた。
【0111】(実施例16)ファーブラシを極性制御部
材として実施例14と同様な評価を行ったところ、カブ
リは5%未満であり、実用上問題のない画像が得られ
た。
【0112】(実施例17)表2に示す各部材の組み合
わせで実施例13(AC帯電)と同様な評価を行ったと
ころ、カブリの少ない(1〜3%)良好な画像が得られ
た。
【0113】(実施例18及び19)表2に示す各部材
の組み合わせでN/N環境でDC帯電による耐久評価を
行った。その結果、カブリは5%未満であり、実用上問
題のない画像が得られた。
【0114】(比較例1)ローラ3を接触帯電ローラと
して表2に示す各部材と共に前記デジタル複写機に搭載
し、N/N環境でAC帯電による耐久評価を行った。耐
久により帯電部でのトナーすり抜けが起こり、ゴースト
画像が発生したために、カブリの目立つ(5%以上)画
像になった。
【0115】(比較例2)ファーブラシ4を接触帯電部
材として比較例1と同様な耐久評価を行った。その結
果、耐久初期では、転写残トナーのパターン化は防止さ
れたが、耐久と共にゴースト画像が発生し、カブリ(5
%以上)による画質低下が認められた。
【0116】
【表2】
【0117】
【発明の効果】本発明の画像形成装置によれば、転写残
トナーを感光体帯電極性とは逆極性に反転させることで
磁気ブラシ帯電器による静電的取込みが効率良く行われ
るので、すり抜けが防止され、均一な帯電によって、カ
ブリが抑えられた良好な画質が達成される。極性制御部
材に付与される極性制御剤により、極性制御がより均一
に行えるので、磁気ブラシ帯電器への取込み性が更に向
上する。また、取込みトナーの極性反転もより効率かつ
均一に行うことが可能となるので、チャージアップが発
生し易い低湿度環境においても高画質が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略図である。
【図2】本発明の磁気ブラシ帯電器の断面図である。
【図3】本発明の極性制御部材としての磁気ブラシの断
面図である。
【図4】本発明の極性制御部材としてのファーブラシの
断面図である。
【図5】本発明の極性制御部材としての弾性ゴムローラ
の断面図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 磁気ブラシ帯電器(接触式帯電器) 3 潜像形成手段(露光光) 4 二成分現像器 5 転写ローラ 6 極性制御手段 7 転写材 8 定着装置 21,61 マグネットローラ 22,62 電極スリーブ 23,63 磁性粒子 24 規制ブレード 64,66 芯金 65 ファーブラシ 67 弾性層 68 表層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒平 文弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 會田 修一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA12 BB11 BB14 CC04 DD03 EE11 2H005 AB06 2H035 AA01 AA14 AA15 AB02 AC01 AZ01 2H068 AA04 CA00 FC15 2H077 AA37 AD37 EA01 GA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体と、導電性部材に支持された磁性粒子から成
    り、該電子写真感光体に接触配置して電圧を印加するこ
    とにより該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、該電
    子写真感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該電
    子写真感光体に近接又は接触して配設され該静電潜像を
    現像してトナー像を形成させると共に転写したのち該電
    子写真感光体上に残留する転写残トナーを回収するクリ
    ーニング手段を兼ねた現像手段及び該電子写真感光体か
    ら該トナー像を転写するための転写手段を備えた画像形
    成装置において、該転写残トナーが該帯電手段に到達す
    る前に、電子写真感光体の帯電極性とは逆極性のバイア
    スを印加し、該転写残トナーの極性を該帯電極性とは逆
    極性に制御する極性制御手段を設けたことを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 該帯電手段の該磁性粒子が、該転写残ト
    ナーの極性を摩擦帯電により該帯電極性と同極性に制御
    する極性制御剤を有する請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 該極性制御手段が該転写残トナーの極性
    を摩擦帯電により該感光体の帯電極性とは逆極性に制御
    する極性制御剤を有する請求項1又は2記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 該極性制御手段が導電性部材に支持され
    た磁性粒子を該感光体に非接触又は接触して配設された
    磁気ブラシである請求項1〜3のいずれかに記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 該極性制御手段が導電性部材に支持され
    該感光体に接触させたファーブラシである請求項1〜3
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 該極性制御手段が導電性部材に支持され
    該感光体に接触させたゴムローラである請求項1〜3の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 該極性制御手段がコロナ放電器である請
    求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 該電子写真感光体の最外層が電荷注入層
    である請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 該電荷注入層が金属酸化物を分散した樹
    脂層である請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 該トナーが重合法を用いて生成された
    球状トナーである請求項1〜9のいずれかに記載の画像
    形成装置。
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