JP3732259B2 - 2マス型のフライホイール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのクランク軸と伝動装置の間に設けられて低速時の振動回転を平滑化するために用いる、2マス型のフライホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のフライホイールは、例えば実開平5-22900号公報に示されているが、その第1フライホイール及び第2フライホイールは、切削又は研削により加工された部材が嵌合又は重合することによって組立てられている。しかし、このような構成にすると部品数が多く構造複雑になり、また前記の加工手段は大量生産に向かないため、被加工物は高価にならざるを得ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、第1フライホイールをプレス加工によって大量生産が容易にできる構成にすることを形成することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、特許請求の範囲に記載したとおり、第1フライホイールと第2フライホイールの間にバネを介設し、両フライホイールをベアリングで同心に支持した2マス型のフライホイールにおいて、第2フライホールのハブに嵌着される内輪をもつベアリングを備え、第1フライホイールの内周側に、前記ベアリングの外輪の外周を囲む筒部と一端面に当接するフランジをプレス加工により連設し、他端面に当接する半径方向外方にオフセットした押し板を固定するリベット部を設けたことを特徴とするものであり、この構成により、第1フライホイールと第2フライホイールがベアリングを介して同心に保持される。
【0005】
また、前記ベアリングを囲む筒部の半径方向外方に、摩擦連結部を支持する筒部をプレス加工により連設したことを特徴とするものであり、この構成することにより、摩擦連結部の支軸となる筒部を、ベアリング用の筒部と同時に形成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1,2において1は2マス型のフライホイールであり、2はその駆動板でボルト3によってエンジンのクランク軸4に固定される。5は第1のマス部の主部を形成する板状の第1フライホイール、6はエンジン始動のために図外のピニオン及び始動モータで駆動されるリングギアである。
【0007】
駆動板2には、外周寄りの2〜4個所に位置決め突起21が設けられると共にボルト穴22が穿設され、第1フライホイール5には位置決め穴51とボルト穴52が穿設され、リングギア6には、位置決め穴61とねじ穴62が穿設される。そして、位置決め突起21を位置決め穴51,61に嵌合して3部材2,5,6の位置決めをしたのち、ボルト7をボルト穴52に挿入してねじ穴62にねじ込むことにより、一体に固定される。
【0008】
第1のマス部を形成する第1のフライホイール5の側面には、後記するバネ保持部材30の外周側に形成したフランジ30aが段状に重ねられ、両部材の接合面が溶接部31によって全周にわたって溶接され、その内部に油室32が形成されている。
【0009】
第1フライホイール5とバネ保持板30は、他の部材と同様に、加工性、軽量性、経済性の点から薄板をプレス加工して作られており、溶接部31は、油室32内に生じる圧力に対し気密性及び強度が十分でなければならない。
【0010】
ところが、第1フライホイール5とバネ保持板30は薄板でしかも段状に重ねられたものであるから、気密性をもつ溶接を行なうことが困難である。しかし、本発明においては、レーザー溶接を採用して接合面にレーザー光を斜めに照射する溶接手段を採用することにより所望の効果をもつ溶接構造が得られた。
【0011】
そして、このフライホイール1の第1フライホイール5は、摩擦連結部11、バネ装置12、被動板33を介してハブ13に接続され、該ハブ13には第2マス部の主部を形成する第2フライホイール14が固定される。131はクラッチ接続用のねじ孔、141はマスである。
【0012】
第1フライホイール5の中心側には、プレス加工で筒部15、16が2段に設けられ、内側の筒部15内にはベアリング17が保持され、第1フライホイール5は該ベアリング17を介してハブ13に支持される。ベアリング17を保持する手段として、その外輪を筒部15から伸びるフランジ151とリベット18で固定された押し板19で挟持し、内輪をハブ13の段部132とCリング20で挟持している。
【0013】
前記摩擦連結部11は、外側の筒部16に嵌設され、被動摩擦板21の両側に摩擦リング22,23が接し、更に一方の前記摩擦リング22は第1フライホイール5に接し、他方の摩擦リング23はワッシャ24に接し、該ワッシャ24には皿ばね25、押し板26が順次重ねられ、該押し板26はリベット27で第1フライホイール5に固定され、皿バネ25の弾発力が各接触面に作用する。また、ワッシャ24と押板26の外周には爪241、261が設けられて互いにかみ合い係止されているから、第1フライホイール5のトルクは、摩擦板22,23を介して被動摩擦板21に伝達される。
【0014】
図2に示すように、被動摩擦板21にはコ字形の2種の凹部211,212が設けられ、両凹部間に舌片213が形成され、一方の凹部211に弱いバネ28が保持され、他の凹部212に2重の強いバネ29が保持されている。該バネ28,29は、図1でバネ装置12として示したものである。281,291は各バネの両端に嵌着したバネ座で、該バネ座281,291が舌片213に接する。
【0015】
また図1で明らかなように、バネ28,29の一側部を覆うと共に前記凹部211,212と共同してバネ座281,291を保持するバネ保持板30が溶接部31で第1フライホイール5に溶接されている。該バネ保持板30には、内向きの一対の段部301,301が2組設けられ、第1フライホイール5側にも同じ段部301が設けられて、これにより前記のとおり凹部212と共に強いバネ29のバネ座291を保持し、更に第1フライホイール5とバネ保持板30によってグリースを収容する油室32が形成される。
【0016】
前記、バネ保持板30の溶接に先立って、ハブ13に被動板33が溶接される。該被動板33には大小のコ字形の凹部331,332が設けられて舌片333が形成されている。この被動板33と一体のハブ13には前記第2フライホイール14が溶接されているから、被動板33も第2フライホイール14のマスの一部として作用する。34は油室32を閉じるオイルシールである。
【0017】
図2で摩擦被動板21が矢印A方向に回転すると、油室32内に封入されたグリースは、遠心力によって圧力が上昇し外周側に向けて加圧されるが、溶接部31が密閉されているので漏洩は防止される。このとき、バネ29は段部301により矢印A方向に押され、弱いバネ28は被動板33の舌片333に直ちにトルクを伝えるが、強いバネ29は舌片333に接触するに至らず、弱いバネ28のみが圧縮される。そして伝達トルクが更に増大すると強いバネ29が舌片333に接してこれにトルクを伝える。
【0018】
伝達トルクが変動するとバネ28,29が伸縮し、第1フライホイール5と被動摩擦板21は相対運動し摩擦連結部11に摩擦抵抗が生じ、該相対運動は、トルクの変動に伴って往復運動として作用する。相対運動が矢印Aと逆方向の場合は前記と反対の作用をするから、振動回転が伝達されるとバネによる緩衝作用に加えて摩擦抵抗による振動減衰作用が生じる。強いバネ29に圧縮が加わるときも同じ作用が生じる。
【0019】
このフライホイール1において、第1フライホイール5と第2フライホイール14による動的減衰作用は前記の従来のものと同じであるが、摩擦連結部11による減衰作用が加わるため、減衰作用が増大する。
【0020】
このフライホイール1の振動減衰作用は、エンジンの低速回転時に主として生じ、摩擦結合部11による減衰作用、バネ28,29による緩衝作用、油室32内のグリスとバネ28,29及びバネ座281,291との間に生じる粘性抵抗、第1フライホイール5と第2フライホイール14による動的減衰作用等の重なりによって振動が減衰される。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1の手段によれば、第1フライホイールの内周側にプレス加工により筒部とフランジを設け、これらと押し板でベアリングの外輪を保持するようにしたから、切削、かしめ等の工程が不要であり、加工及び組立てが極めて容易になる利点を有する。
【0022】
また、請求項2の手段によれば、ベアリングの外輪を支持する筒部の半径方向外方に、摩擦連結部を支持する筒部をプレス加工により連設したから、両部分を同時にプレス加工でき、極めて能率的に生産できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施したフライホイールの縦断面図
【図2】 同上正面図
【符号の説明】
2 駆動板 5 第1フライホイール
6 リングギア 11 摩擦連結部
12 バネ装置 13 ハブ
14 第2フライホイール 15,16 筒部
17 フランジ部 21 被動摩擦板
23,23 摩擦リング 30 バネ保持板
30a フランジ 31 溶接部
32 油室 33 被動板
Claims (1)
- 第1フライホイールと第2フライホイールの間にバネを介設し、両フライホイールをベアリングで同心に支持した2マス型のフライホイールにおいて、第2フライホールのハブに嵌着される内輪をもつベアリングを備え、第1フライホイールの内周側に、前記ベアリングの外輪の外周を囲む筒部と一端面に当接するフランジをプレス加工により連設し、該第1フライホイールを外周側でバネ保持部材に溶接して油室を形成し、前記ベアリングの外輪の外周を囲む筒部の半径方向外方に、摩擦連結部を支持する筒部をプレス加工により連設し、前記ベアリングの外輪の外周を囲む筒部と摩擦連結部を支持する筒部の径方向中間部に、前記ベアリングの外輪の他端面に当接する半径方向外方にオフセットした押し板を固定するリベット部を設けたことを特徴とする、2マス型のフライホイール。
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