JP3731518B2 - 変調器および光送信器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信に用いられるレーザーダイオードに変調電流を供給する変調器、および当該変調器から供給された変調電流に基づいて光信号を出力する光送信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを介して光信号の伝送を行う光通信システムでは、変調電流を入力して発光素子の光出力強度を直接変調し、発光素子から出力される光信号を光ファイバに入射させて、光ファイバ内に光信号を送信する光送信器が用いられている。
【0003】
図6は、この種の従来の光送信器を示すブロック図である。図において、1は前面および背面から各々光を発光する発光素子としてのレーザーダイオード(LD)、2はLD1に供給する変調電流量を制御してLD1を変調動作させ、LD1の出力光を消光させる変調電流制御回路、9は周囲温度によって変調電流制御回路2に供給する補償電流Imodset_Bを可変させる温度補償回路としてのサーミスタである。また、50はLD1の背面から出力される背面光を入力とするモニタ用フォトダイオード(PD)、100はLD1の光出力強度を一定に保つようにLD1にバイアス電流(LDバイアス電流)を供給するバイアス電流制御回路、200はLD1の前面から出力される前面光が入射される光ファイバである。
【0004】
次に動作について説明する。外部から光送信器に入力されたデータ信号とクロック信号が、変調電流制御回路2に入力される。変調電流制御回路2では、入力されたクロック信号(CLOCK)に基づいてデータ信号(DATA)の波形整形と強度変調を行い、データ信号の変調電流をLD1に入力する。また、バイアス電流制御回路100は光送信器外部からの入力電圧に基づいてLDバイアス電流を出力し、出力されたLDバイアス電流に変調電流制御回路2からの変調電流が印加され、LD1に入力される。ここで、LD1は素子毎に特有な光出力−LD電流特性(以下P−I特性)を有し、バイアス電流制御回路100より供給されるLDバイアス電流量によって定まるバイアス点と、変調電流制御回路2によって供給される変調電流量によって定まる変調振幅により、一定の出力振幅で出力光を発生する。例えば図7に示すP−I特性を有するLD1を駆動する際、LDバイアス電流を供給して同図Ibに示すようなバイアス点を定め、変調電流として同図eの振幅の矩形波を変調電流制御回路2より供給すると、同図fに示す振幅でLD1は変調光を出力することになる。一般に、P−I特性は図7(a)〜(c)に示すようにLD1の素子温度によって変動し、例えば温度が高くなると入力電流に対する光出力強度特性の傾きが小さくなり、LD1の発光する閾値電流Iが大きくなるような特性を有する。このため、ペルチェ素子のようにLD1の温度を一定に保つような温度制御を行う手段を設けずにLD1を駆動する場合、光出力特性(例えば光出力強度、光出力振幅、消光比など)を最適な状態で安定化させるためには、光送信器の外部温度変動に追従してLD1へ供給するLDバイアス電流量と変調電流量が常に最適量となるように制御する必要がある。
【0005】
このとき、バイアス電流制御回路100は、PD50を用いてLD1からの光出力強度の平均値を一定に保つようにLDバイアス電流を制御する。PD50はLD1の背面光を受光し、受光した光強度に比例した電流をバイアス電流制御回路100に出力する。バイアス電流制御回路100は、PD50からの出力電流を時間平均し、その時間平均された出力電流の変動量を負帰還することによってLD1に供給するLDバイアス電流を制御する。これによって温度変化にかかわらず光出力強度の平均値を一定に保持する。
【0006】
一方、変調電流制御回路2は、LD1の温度変化に対応してLD1の光出力振幅を一定に保持するのに必要な変調電流の大きさを変化させる。このとき、例えばサーミスタ9の温度特性を利用して、LD1の温度変化に応じて必要な変調電流の変化を模擬するような変調電流模擬カーブを描くことにより、LD1の光出力振幅を安定化させるのに必要な温度毎の変調電流量を補償している。LD1の変調電流の温度補償は、サーミスタ9の温度特性に基づいて温度毎の補償電流Imodset_Bが決定されて行われる。サーミスタ9から出力された補償電流Imodset_Bは変調電流制御回路2へ流れ込み、変調電流制御回路2はこの補償電流Imodset_Bに基づいてLD1に出力する変調電流の振幅を必要なレベルに調整し、温度変化にかかわらず光出力振幅を一定に保持するようにLD1を動作させる。
上記の動作により、LD1の光出力の消光比を温度の変化によらず一定に保つことが出来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ペルチェ素子をもたずLD1の温度を等温に制御しない方式の従来の光送信器では、LD1の光出力振幅を一定に保持するように、単調に変化するサーミスタ9の温度特性のみを利用して、図8に示すような温度と変調電流との対応関係に基づいて変調電流制御回路2からLD1へ供給される変調電流の温度補償を行っていた。
【0008】
このようなLD1の温度を等温に制御しない光送信器では、LD1を低温から高温までの広い温度範囲で動作させる際に、その温度範囲内でLD1の光出力振幅を一定に動作させるための温度特性(温度と変調電流の特性曲線)が図8のように単調に変化せず、変曲点を有する場合がある。この場合、サーミスタ9の温度特性だけでは、LD1の光出力振幅を安定化させるために必要な変調電流を精度良く温度補償させることが出来なかった。特に、使用する個々のLD1と変調電流制御回路2の組み合わせに対応して、任意の低温範囲、任意の高温範囲でそれぞれ固有に変調電流摸擬カーブを描くことが不可能であり、高い精度で温度特性を安定化させることが出来なかった。
【0009】
また、低温範囲と高温範囲で必要とされる各補償電流量を、それぞれの温度範囲毎に調整することが出来ないことにより、LD1が有する変調電流の温度特性を精度良く吸収し、消光比の安定した光出力を得ることが出来ないという課題があった。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、LDの温度特性を吸収し、消光比を一定に保つような変調電流を与える変調器、および当該変調器から供給される変調電流に基づいて光信号を出力する光送信器を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る変調器は、補償電流に応じてレーザーダイオードに供給する変調電流量を調整する変調電流制御回路と、温度センサと、上記温度センサで計測された温度が低温領域に対応するとき、基準電流から低温補償電流を減じた電流を補償電流として変調電流制御回路に与える低温補償部と、上記温度センサで計測された温度が高温領域に対応するとき、基準電流に高温補償電流を加えた電流を補償電流として変調電流制御回路に与える高温補償部とを備えたものである。
【0012】
また、第2の発明に係る変調器は、第1の発明において、上記低温補償部は、温度センサの出力を増幅するオペアンプと、第1、第2のトランジスタが対を成すように配置され、上記温度センサから所定の閾値温度より低い温度に対応する出力が上記オペアンプに与えられたとき、上記オペアンプから当該第2のトランジスタへ入力された信号に基づいて、当該第1のトランジスタが低温補償電流を引き込むように接続されたカレントミラー回路と、上記第2のトランジスタに接続され上記低温補償電流の大きさを調整する第1の可変抵抗と、上記オペアンプのバイアスに接続され上記閾値温度を調整する第2の可変抵抗とを備えたものである。
【0013】
また、第3の発明に係る変調器は、第1の発明において、上記高温補償部は、温度センサの出力を増幅するオペアンプと、第1、第2のトランジスタが対を成すように配置され、上記温度センサから所定の閾値温度より高い温度に対応する出力が上記オペアンプに与えられたとき、上記オペアンプから当該第2のトランジスタへ入力された信号に基づいて、当該第2のトランジスタが高温補償電流を印加するように接続されたカレントミラー回路と、上記第2のトランジスタに接続され上記高温補償電流の大きさを調整する第1の可変抵抗と、上記オペアンプのバイアスに接続され上記閾値温度を調整する第2の可変抵抗とを備えたものである。
【0014】
さらに、第4の発明に係る変調器は、レーザダイオードと、第1から第3のいずれかの発明の変調器とを備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1に、本発明の実施形態1に係る変調電流の温度補償を行う光送信器の構成図を示す。図1において、1はレーザーダイオード(LD)、2はLD1に供給する変調電流量を制御してLD1を変調動作させ、LD1の出力光を消光させる変調電流制御回路、3は基準電流を生成する基準電流(ImodA)生成回路、4は周囲温度に応じて前記基準電流を減少させることを可能とする低温補償部、5は周囲温度に応じて前記基準電流を増加させることを可能とする高温補償部、6は変調電流制御回路2またはその周辺の温度を測定して温度に応じた出力電圧を発生し、低温補償部と高温補償部をそれぞれ任意の温度範囲下で有意とするための温度センサであり、基準電流生成回路3と低温補償部4と高温補償部5と温度センサ6とで温度補償回路20を構成している。また、温度補償回路20と変調電流制御回路2とで変調器が構成される。さらに、50はLD1の背面から出力される背面光を入力とするモニタ用フォトダイオード(PD)、100はLD1の光出力強度を一定に保つようにLD1にバイアス電流(LDバイアス電流)を供給するバイアス電流制御回路、200はLD1の前面から出力される前面光が入射される光ファイバであって、変調器、PD50、バイアス電流制御回路100、及び光ファイバ200で光送信器が構成される。なお、1、2、50、100、200は図6に示した従来の光送信器のものと同一相当品である。
【0016】
上記のように構成された光送信器は次のように動作する。まず、図6に示した従来の光送信器と同様に、外部から光送信器に入力されたデータ信号とクロック信号が変調電流制御回路2に入力されると、変調電流制御回路2は入力されたクロック信号(CLOCK)に基づいてデータ信号(DATA)の波形整形と強度変調を行い、データ信号の変調電流をLD1に入力する。また、バイアス電流制御回路100は光送信器外部からの入力電圧に基づいてLDバイアス電流を出力し、出力されたLDバイアス電流は、変調電流制御回路2からの変調電流を加えられてLD1に入力される。LD1では、バイアス電流制御回路100より供給されるLDバイアス電流量によって定まるバイアス点と、変調電流制御回路2によって供給される変調電流量によって定まる変調振幅により、一定の出力振幅で出力光を発生し、その前面出力光を光ファイバ200に出力する。また、LD1の背面光がPD50に入力され、バイアス電流制御回路100はLD1からの光出力強度の平均値を一定に保つようにLDバイアス電流を制御する。変調電流制御回路2は、温度補償回路20からImodset_Aが供給され、LD1の温度変化に対応してLD1の光出力振幅を一定に保持するのに必要な変調電流の大きさを変化させる。このとき、この実施形態1による温度補償回路20は、LD1の温度変化に応じて必要な変調電流の変化を模擬するような変調電流模擬カーブを描くことにより、LD1の光出力振幅を安定化させるのに必要な温度毎の変調電流量を補償し、温度変化にかかわらず光出力振幅を一定に保持するようにLD1を動作させる。
【0017】
次に、この実施形態1の特徴を成す変調電流の温度補償回路に関し、温度補償に必要な温度領域を低温補償範囲と高温補償範囲に分けて、以下に動作を説明する。
【0018】
温度補償回路20の基準電流生成回路3は、全温度範囲において任意の消光比の光出力を得るための基準電流ImodAを出力する。この基準電流ImodAは、ImodBまたはImodCと伴に変調電流制御回路2に入力され、変調電流制御回路2は、データ信号の強度変調によりLD1に出力する変調電流Imodの振幅を、この基準電流ImodAに基づいて必要なレベルに調整し、LD1の発光に必要な大きさに定倍化制御する。温度補償回路20の温度センサ6は、周囲温度の変化に応じてその出力電圧が変動し、計測温度に応じた出力電圧が低温補償範囲から高温補償範囲までの所定の温度範囲内で線形に変化する。例えば、温度が低下すると温度センサ6の出力電圧が下がり、温度が上昇すると温度センサ6の出力電圧が上がる。
【0019】
高温−常温領域において周囲温度が低下し、周囲温度が常温から低温領域に移行し、それに応じて低温補償部4に入力される温度センサ6の出力電圧が予め任意に設定された閾値電圧Vよりも下がると、低温補償部4を有意として低温補償電流ImodBが流れる。このとき、低温補償電流ImodBを基準電流ImodAに対して逆向きに流すことで、基準電流ImodAの電流量を減少させる方向に作用する。つまり、変調電流制御回路2に入力される基準電流ImodAと低温補償電流ImodBのトータル補償電流 Imodset_Aは減少し、LD1を発光させる変調電流Imodを減少させる。この際、高温補償部5からは変調電流制御回路2に対して電流が出力されない。
【0020】
尚、温度センサ6の出力電圧に応じて、低温補償部4が制御できる低温補償電流ImodBの電流量は増減する。“数1”にImodset_AとImodAおよびImodBとの関係式を示す。
【0021】
【数1】
Figure 0003731518
【0022】
次に、常温−低温領域において、周囲温度を上昇させるとそれに応じて温度センサ6の出力電圧が上昇する。高温補償部5に入力される温度センサ6の出力電圧が予め任意に設定された閾値電圧Vを超えると、高温補償部5を有意として高温補償電流ImodCが流れる。このとき、高温補償電流ImodCを基準電流ImodAに対して同じ向きに流すことで、基準電流ImodAの電流量を増加させる方向に作用する。つまり、変調電流制御回路2に入力される基準電流ImodAと高温補償電流ImodCのトータル補償電流 Imodset_Aは増加し、レーザーダイオード1を発光させる変調電流Imodを増加させる。この際、低温補償部4からは変調電流制御回路2に対して電流が出力されない。
【0023】
尚、温度センサ6の出力電圧に応じて、高温補償部5が制御できる高温補償電流ImodCの電流量は増減する。“数2”にImodset_AとImodAおよびImodCとの関係式を示す。
【0024】
【数2】
Figure 0003731518
【0025】
図2において、上記で説明した本発明に係る変調電流制御回路2から出力される変調電流の出力振幅の温度特性を示す、変調電流温度特性摸擬カーブの一例を図示する。図に示すように、常温範囲の下限閾値温度Tより低温側の低温補償範囲では、温度センサ6から下限閾値温度Tに対応する閾値電圧Vが出力されると、温度補償回路20がImodset_Aを減少させ、変調電流制御回路2は温度の低下に応じて徐々に変調電流を下げるように動作する。また、常温範囲の上限閾値温度Tより高温側の高温補償範囲では、温度センサ6から上限閾値温度Tに対応する閾値電圧Vが出力されると、温度補償回路20がImodset_Aを増加させ、変調電流制御回路2は温度の上昇に応じて徐々に変調電流を上げるように動作する。
【0026】
以上の回路動作により、この実施形態1による光送信器は、任意の低温範囲、任意の高温範囲でそれぞれ独立した高精度の変調電流摸擬カーブを描くことが可能で、消光比の安定した光出力を得ることが出来る。
【0027】
実施の形態2.
図3に本発明の実施形態2の温度補償回路に係わる低温補償部4の構成図を示す。ここでは、PNPトランジスタQ1、Q2と、オペアンプ7と、可変抵抗R1、R7と、抵抗R2〜6を用いて、実施の形態1の低温補償部4を構成する。尚、この回路では、トランジスタQ1、Q2が対を成してカレントミラー回路8が構成されていることを特徴とする。
【0028】
上記のように構成された低温補償部4は以下のように動作する。周囲温度を感知する温度センサ6の出力電圧はオペアンプ7に入力される。温度センサ6は、例えば図5に示すような温度特性を有したものが用いられ、この例では、温度が上昇すると出力電圧がリニアに減少し、温度が下がると出力電圧がリニアに増加するようになっている。
【0029】
オペアンプ7に入力された温度センサ6の出力電圧は、抵抗R5、可変抵抗R7により分圧された電圧との差分が、抵抗R4、R6により定められた増幅度で増幅され、低温補償カレントミラー回路8に入力される。
【0030】
低温補償カレントミラー回路8は、オペアンプ7の出力電圧がQ2のトランジスタのベースエミッタ電圧VBEを超えると、低温補償電流ImodBを引き込むように動作する。例えば、周囲の温度低下に伴って温度センサ6の出力電圧が上昇し、オペアンプ7の出力電圧が増加することによって、トランジスタQ1、Q2のベース電圧VがトランジスタQ2のエミッタ電圧Vより大きくなると動作が開始される。ここで、トランジスタQ2として、VBEに加わる電圧が0.7V以上で電流を流すものを用いた場合、例えば、V=2.0V、V=1.3V、R1=1KΩのとき、R1に1.3mAの電流が流れる。すなわち、R2=10KΩとした場合に、ImodBに十分の一の電流が流れ、R2=100Ωとした場合に、ImodBに10倍の電流が流れることになる。このとき、低温補償カレントミラー回路8の可変抵抗R1を変化させることで、低温補償電流ImodBを所望のレベル範囲に調整することが可能となる。これによって、例えば図2に示す低温補償範囲で変調電流制御回路2から出力される変調電流の振幅について、低温補償電流量のレベルを所望の大きさに調整できる。
【0031】
また、可変抵抗R7を変化させることで、低温補償回路の動作点を可変させることが可能である。例えば、図2の下限閾値温度Tの動作点を低温側もしくは高温側の所望の位置に可変させることができる。このとき、低温補償部4において任意に設定された所定の低温範囲以外では、オペアンプ7の出力電圧をQ1のトランジスタのベースエミッタ電圧以下にしておくことで高温補償部5と独立とすることができる。つまり、オペアンプ7の出力電圧を抵抗R4〜6、可変抵抗R7で制御することで任意に設定された所定の低温範囲のみの動作を可能としている。
【0032】
したがって、オペアンプとトランジスタを組み合わせたカレントミラー回路と数個の抵抗等の簡単な部品を用いて、変調電流制御回路2に対して所望の温度補償を行う温度補償回路の低温補償部を構成出来ることから、各回路の実装面積を小さくすることが可能であり、また同時にコスト的にも安価に変調器を仕上げることが可能である。
また、低温補償部で生成する調整電流量を可変とすることで、LD1の温度特性のバラツキを吸収し、消光比の安定した光を出力させる光送信器を得ることが出来る。
【0033】
実施の形態3.
図4に本発明の実施形態3に係る温度補償回路に係わる高温補償部5の構成図を示す。ここでは、NPNトランジスタQ3、Q4と、オペアンプ10と、可変抵抗R8、R13と、抵抗R9〜12を用いて、実施の形態2の高温補償部5を構成する。尚、この回路では、トランジスタQ3、Q4が対を成してカレントミラー回路11が構成されていることを特徴とする。
【0034】
上記のように構成された高温補償部5において、周囲温度を感知する温度センサ6の出力電圧はオペアンプ10に入力される。温度センサ6は、実施の形態2と同様、例えば図5に示すような温度特性を有したものが用いられる。オペアンプ10に入力された温度センサ6の出力電圧は、抵抗R11、可変抵抗R13により分圧された電圧との差分が、抵抗R10、R12により定められた増幅度で増幅され、高温補償カレントミラー回路11に入力される。
【0035】
高温補償カレントミラー回路11は、オペアンプ10の出力電圧が、抵抗R8の電圧降下分とQ4のトランジスタのベースエミッタ電圧VBEをたした電圧を直流定電圧源12からひいた電圧以下になると、高温補償電流ImodCをはきだすように動作する。ここで、トランジスタQ4として、VBEに加わる電圧が0.7V以上で電流を流すものを用いた場合、例えば、直流定電圧源12の出力が3.3V、R8=1KΩ、オペアンプ10の出力が2Vとすると、V=2.7V、R8=(3.3V−2.7V)/1KΩ[A] より、R8において、0.3mAの電流が流れる。ここで、R9=10KΩとした場合に、ImodCにその十分の一の電流が流れ、R2=100Ωとした場合に、ImodCにその10倍の電流が流れることになる。このとき、高温補償カレントミラー回路11の可変抵抗R8を変化させることで、高温補償電流ImodCを所望のレベル範囲に調整することが可能となる。これによって、例えば図2に示す高温補償範囲で変調電流制御回路2から出力される変調電流の振幅について、高温補償電流量のレベルを所望の大きさに調整できる。
【0036】
また、可変抵抗R13を変化させることで、高温補償回路の動作点を可変させることが可能である。例えば、図2の上限閾値温度Tの動作点を低温側もしくは高温側の所望の位置に可変させることができる。このとき、高温補償部5において所望の高温範囲以外では、オペアンプ10の出力電圧を抵抗R8の電圧降下分とQ4のトランジスタのベースエミッタ電圧をたした電圧を、直流定電圧源12からひいた電圧以上にしておくことで、低温補償部5と独立とすることができる。つまり、オペアンプ10の出力電圧を抵抗R10〜12、可変抵抗R13で制御することで、任意に設定された所望の高温範囲のみの動作を可能としている。
【0037】
したがって、オペアンプとトランジスタを組み合わせたカレントミラー回路と数個の抵抗等の簡単な部品を用いて、変調電流制御回路2に対して所望の温度補償を行う温度補償回路を構成出来ることから、各回路の実装面積を小さくすることが可能であり、また同時にコスト的にも安価に変調器を仕上げることが可能である。
また、高温補償部で生成する調整電流量を可変とすることで、LD1の温度特性のバラツキを吸収し消光比の安定した光を出力させる光送信器を得ることが出来る。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、任意の低温範囲、任意の高温範囲でそれぞれ独立した変調電流摸擬カーブを描くことで、サーミスタの温度特性のみを利用して変調電流の温度補償を行う従来の温度補償回路と比べて、より変調電流の補償精度を改善することが出来る。
【0039】
また、低温補償部と高温補償部で生成する調整電流量を可変とすることで、LDの温度特性のバラツキを吸収し消光比の安定した光を出力させ得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る光送信器を示す構成図である。
【図2】 本発明に係る変調電流の温度特性摸擬カーブである。
【図3】 本発明の実施の形態2に係る低温補償部の構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態3に係る高温補償部の構成図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係る温度センサの特性を示す構成図である。
【図6】 従来の光送信器を示す構成図である。
【図7】 従来の光送信器によるLDの光出力強度とLDへの入力電流との関係を示す図である。
【図8】 従来の光送信器による変調電流と温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザーダイオード、 2 変調電流生成回路、 3 基準電流生成回路、 4 低温補償部、 5 高温補償部、 6 温度センサ、 7 オペアンプ、 8 低温補償カレントミラー回路、 9 サーミスタ、 10 オペアンプ、 11 高温補償カレントミラー回路、 12 直流定電圧 R1、R7、R8、R13 可変抵抗、 R2〜R6 抵抗、 R9〜R12 抵抗、 Q1 NPNトランジスタ、 Q2 NPNトランジスタ、 Q3 PNPトランジスタ、 Q4 PNPトランジスタ。

Claims (4)

  1. 補償電流に応じてレーザーダイオードに供給する変調電流量を調整する変調電流制御回路と、温度センサと、上記温度センサで計測された温度が低温領域に対応するとき、基準電流から低温補償電流を減じた電流を補償電流として変調電流制御回路に与える低温補償部を備えた変調器であって、
    上記低温補償部は、温度センサの出力を増幅するオペアンプと、第1、第2のトランジスタが対を成すように配置され、上記温度センサから所定の閾値温度より低い温度に対応する出力が上記オペアンプに与えられたとき、上記オペアンプから当該第2のトランジスタへ入力された信号に基づいて、当該第1のトランジスタが低温補償電流を引き込むように接続されたカレントミラー回路と、上記第2のトランジスタに接続され上記低温補償電流の大きさを調整する第1の可変抵抗と、上記オペアンプのバイアスに接続され上記閾値温度を調整する第2の可変抵抗とを備えたことを特徴とする変調器。
  2. 補償電流に応じてレーザーダイオードに供給する変調電流量を調整する変調電流制御回路と、温度センサと、上記温度センサで計測された温度が高温領域に対応するとき、基準電流に高温補償電流を加えた電流を補償電流として変調電流制御回路に与える高温補償部とを備えた変調器であって、
    上記高温補償部は、温度センサの出力を増幅するオペアンプと、第1、第2のトランジスタが対を成すように配置され、上記温度センサから所定の閾値温度より高い温度に対応する出力が上記オペアンプに与えられたとき、上記オペアンプから当該第2のトランジスタへ入力された信号に基づいて、当該第2のトランジスタが高温補償電流を印加するように接続されたカレントミラー回路と、上記第2のトランジスタに接続され上記高温補償電流の大きさを調整する第1の可変抵抗と、上記オペアンプのバイアスに接続され上記閾値温度を調整する第2の可変抵抗とを備えたことを特徴とする変調器。
  3. レーザダイオードと、
    補償電流に応じてレーザーダイオードに供給する変調電流量を調整する変調電流制御回路と、温度センサと、上記温度センサで計測された温度が低温領域に対応するとき、基準電流から低温補償電流を減じた電流を補償電流として変調電流制御回路に与える低温補償部を備えた変調器であって、上記低温補償部は、温度センサの出力を増幅するオペアンプと、第 1 、第 2 のトランジスタが対を成すように配置され、上記温度センサから所定の閾値温度より低い温度に対応する出力が上記オペアンプに与えられたとき、上記オペアンプから当該第 2 のトランジスタへ入力された信号に基づいて、当該第1のトランジスタが低温補償電流を引き込むように接続されたカレントミラー回路と、上記第2のトランジスタに接続され上記低温補償電流の大きさを調整する第 1 の可変抵抗と、上記オペアンプのバイアスに接続され上記閾値温度を調整する第2の可変抵抗とを備えた変調器と、
    を備えたことを特徴とする光送信器。
  4. レーザダイオードと、
    補償電流に応じてレーザーダイオードに供給する変調電流量を調整する変調電流制御回路と、温度センサと、上記温度センサで計測された温度が高温領域に対応するとき、基準電流に高温補償電流を加えた電流を補償電流として変調電流制御回路に与える高温補償部とを備えた変調器であって、上記高温補償部は、温度センサの出力を増幅するオペアンプと、第 1 、第 2 のトランジスタが対を成すように配置され、上記温度センサから所定の閾値温度より高い温度に対応する出力が上記オペアンプに与えられたとき、上記オペアンプから当該第 2 のトランジスタへ入力された信号に基づいて、当該第2のトランジスタが高温補償電流を印加するように接続されたカレントミラー回路と、上記第2のトランジスタに接続され上記高温補償電流の大きさを調整する第 1 の可変抵抗と、上記オペアンプのバイアスに接続され上記閾値温度を調整する第2の可変抵抗とを備えた変調器と、
    を備えたことを特徴とする光送信器。
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