JP3729193B2 - 非水二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、充放電特性を改良し、かつ安全性を高めた非水二次電池に関するものである。
非水二次電池用負極活物質としては、リチウム金属やリチウム合金が代表的であるが、それらを用いると充放電中にリチウム金属が樹枝状に成長し、内部ショートしたり、その樹枝状金属自体の活性が高く、発火する危険をはらんでいる。これに対して、最近、リチウムを挿入放出することができる焼成炭素質材料が実用されるようになってきた。この炭素質材料の欠点は、それ自体が導電性をもつので、過充電や急速充電の際に炭素質材料の上にリチウム金属が析出することがあり、結局、樹枝状金属を析出してしまうことになる。これを避けるために、充電器を工夫したり、正極活物質量を少なくして、過充電を防止する方法を採用したりしているが、後者の方法では、活物質物質の量が限定されるので、そのため、放電容量も制限されてしまう。また、炭素質材料は密度が比較的小さいため、体積当りの容量が低いという二重の意味で放電容量が制限されてしまうことになる。
SnO2 やSn化合物をリチウム電池の活物質として用いる例として、二次電池正極活物質のLi1.03Co0.95Sn0.042(特許文献1参照)、二次電池正極活物質のV25 にSnO2 の添加(特許文献2参照)、二次電池負極活物質のα−Fe23 にSnO2 の添加(SnO2 の好ましい添加範囲0.5〜10モル%)(特許文献3参照)、一次電池正極活物質のSnO2(非特許文献1参照)が知られている。また、SnO2 やSn化合物をエレクトロクロミックの電極に用いる例として、SnO2 がLiイオンを可逆的に挿入できること(非特許文献2参照)、InO2 に8モル%Snをドープしたフィルム(ITO)がLiイオンを可逆的に挿入できること(非特許文献3参照)が知られている。しかし、エレクトロクロミックのシステムでは、電極を透明にするため、それを蒸着法などにより薄膜にして使用するので、電池の実用範囲とは異なり、かなり低い電流で作動させることが一般である。前記非特許文献3では、1μA〜30μA/cm2 の実験例が示されている。
Ge酸化物をリチウム電池の活物質として用いる例として、二次電池の正極活物質のV25 にGeO2 の添加(特許文献4参照)、一次電池の正極活物質として、GeO、GeO2 の使用(特許文献5参照)が知られている。
Pb酸化物をリチウム電池の活物質として用いる例として、一次電池の正極活物質として、PbOx の使用(x=1.4〜1.8)(特許文献6参照)、一次電池の正極活物質として、PbO、PbO2 ,Pb23 、Pb34 の使用(非特許文献4参照)が知られている。Sb酸化物をリチウム電池の活物質として用いる例として、一次電池の正極活物質として、Sb酸化物の使用(特許文献7参照)が知られている。Bi酸化物をリチウム電池の活物質として用いる例として、一次電池の正極活物質として、Bi23 の使用(特許文献8参照)、一次電池の正極活物質として、BiとPbの複合酸化物(特許文献9参照)が知られている。
正極活物質としては、LiMn24 、Li2 MnO3 、γ- βMnO2 とLiMn24 の複合酸化物、γ- βMnO2 とLi2 MnO3 の複合酸化物、LiCoO2 、LiCo0.5 Ni0.52 、LiNiO2 、V25 、非晶質V25 、V613、LiV38 、VO2(B)、Ti化合物のTiS2 、Mo化合物のMoS2 、MoO3 、LiMo24 などが知られている。いずれも金属カルコゲナイドである正極活物質と負極活物質との組合せとして、TiS2 とLiTiS2(特許文献10参照)、化学的に合成されたLi0.125 とLiMn1-t Met2(0.1<t<1 Me=遷移金属 特許文献11参照)、同Li0.125 とLiCo1-u Feu2(u=0.05〜0.3 特許文献12参照)、同Li0.125 とLiCo1-v Niv2 (v=0.5〜0.9 特許文献13参照)、V25 とNb25 +リチウム金属(特許文献14参照)、V25 やTiS2 と電気化学的に合成されたLix Fe23 (特許文献15参照 非特許文献5参照)、正極活物質と負極活物質にLiNix Co1-x2 (0≦x<1 特許文献16には、実施例から正極活物質と負極活物質は同一化合物と記載されている。)、LiCoO2 あるいはLiMn24 と酸化鉄、FeO、Fe23 、Fe34 、酸化コバルト、CoO、Co23 あるいはCo34 (特許文献17参照)などが知られている。また、これらのいずれの組合せも3V級より低い放電電位を持ち、かつ容量の低い非水二次電池である。
一方、Sn を主体とする酸化物を負極活物質とし、これら正極活物質と組み合わせることにより、高い放電電位、高容量、良好な充放電サイクル特性、かつ安全性を高めた非水二次電池を得ることができるが、充放電サイクル特性については前述の如く満足できないものであり、この充放電サイクル特性の一層の改良が強く望まれている。
EP86−106,301 特開平2−158,056号公報 特開昭62−219,465号公報 特開平2−158,056号公報 特開昭55−96,567号公報 英国特許78−6,271号明細書 独国特許2,516,703号明細書 特開昭52−12,425号公報 特開昭59−151,761号公報 米国特許第983,476号明細書 特開昭63−210,028号公報 特開昭63−211,564号公報 特開平1−294,364号公報 特開平2−82,447号公報 米国特許第4,464,447号明細書 特開平1−120,765号公報 特開平3−291,862号公報 電気化学および工業物理化学46巻7号407ページ1978年 ジャーナルオブエレクトロケミカルソサエティー140巻5号L811993年 ソリッドステートイオニクス28−30巻1733ページ1988年発行 マテリアルズケミストリーアンドフィジックス25巻2号207ページ1990年 ジャーナルオブパワーソーシズ8巻289頁1982年
本発明の課題は、この充放電サイクル特性を改良し、かつ高い放電電圧、高容量で安全性を高めた非水二次電池を得ることである。
本発明の課題は、正極活物質、負極活物質、リチウム塩を含む非水電解質から成る非水二次電池に関し、該負極活物質が、一般式(4)
SnM33 一般式(4)
(式中、M3 はSi 、Ge 、Pb から選ばれる少なくとも一種を表す(但し、M 3 がGe単独である場合,Pb単独である場合,並びにGe及びPbである場合を除く)。)で示される酸化物を主体とする複合酸化物であることを特徴とする非水二次電池により達成することができた。
本発明のように、正極活物質にリチウム含有有機遷移金属酸化物、負極活物質として、特定の複合酸化物を用いると高い放電作動電圧、大きな放電容量と優れた充放電サイクル特性を与える安全な非水二次電池を得ることができる。
本発明で言う複合酸化物とは一般式(4)
SnM33 一般式(4)
(式中、M3 はSi 、Ge 、Pb から選ばれる少なくとも一種を表す(但し、M 3 がGe単独である場合,Pb単独である場合,並びにGe及びPbである場合を除く)。)で示される酸化物を主体とする複合酸化物であり、例えばSnSiO3 、SnSi0.9 Ge0.13 、SnSi0.8 Ge0.23 、SnSi0.5 Ge0.53 、SnSi0.9 Pb0.13 、SnSi0.8 Pb0.23 、SnSi0.5 Pb0.53 、SnGe0.9 Si0.13 、SnGe0.8 Si0.23 、SnPb0.9 Si0.13 、SnPb0.8 Si0.23 、SnSi0.8 Ge0.1 Pb0.13 等であるがこれらに限定されるわけではない。
本発明においては、以上示したような一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物を負極活物質として用いることにより、より充放電サイクル特性の優れた、かつ高い放電電圧、高容量で安全性の高い非水二次電池を得ることができる。本発明の負極活物質に各種化合物を含ませることができる。例えば、遷移金属(Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、ランタノイド系金属、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg)や周期表IIa族元素(Be、Mg、Ca、Sr、Ba)、IIIb族元素(B、Al、Ga、In、Tl)、Vb族元素(N、P、As、Sb、Bi)、VIb族元素(S、Se、Te、Po)やVIIb族元素(F、Cl、Br、I)を含ませることかできる。また電子伝導性をあげる各種化合物(例えば、Sb、In、Nbの化合物)のドーパントを含んでもよい。添加する化合物の量は0〜20モル%が好ましい。
本発明における一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物の合成法は焼成法、溶液法いずれの方法も採用することができる。Sn化合物としてはたとえばSnO、SnO2 、Sn23 、Sn34 、Sn713・H2 O、Sn815、水酸化第一錫、オキシ水酸化第二錫、亜錫酸、蓚酸第一錫、燐酸第一錫、オルト錫酸、メタ錫酸、パラ錫酸、弗化第一錫、弗化第二錫、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一錫、臭化第二錫、沃化第一錫、沃化第二錫等を挙げることができる。Si化合物としてはたとえばSiO2 、SiO、四塩化珪素、四臭化珪素、トリクロロメチルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のハロゲン化有機珪素化合物、テトラメチルシラン、テトラエチルシラン等の有機珪素化合物、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、トリクロロハイドロシラン等のハイドロシラン化合物を挙げることができる。Ge化合物としてはたとえばGeO2 、GeO、四塩化ゲルマニウム、四臭化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラメトキシド、ゲルマニウムテトラエトキシド等のアルコキシゲルマニウム化合物等を挙げることができる。Pb化合物としてはたとえばPbO2 、PbO、Pb23 、Pb34 、PbCl2 、塩素酸鉛、過塩素酸鉛、硝酸鉛、炭酸鉛、蟻酸鉛、酢酸鉛、四酢酸鉛、酒石酸鉛、鉛ジエトキシド、鉛ジ(イソプロポキシド)等を挙げることができる。
焼成温度は上記の混合された化合物が反応する温度以上であればよく、100〜2000℃が好ましく、特に200〜1500℃が好ましい。焼成ガス雰囲気は特に限定されず酸化雰囲気、還元雰囲気いずれもとることができる。たとえば空気中、あるいは酸素濃度を任意の割合に調製したガス、あるいは不活性ガス中で合成される。不活性ガスとしては例えば水素、一酸化炭素、窒素、アルゴン、ヘリウム、クリプトン、キセノン、二酸化炭素等が挙げられる。
本発明に用いる一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物の平均粒子サイズは0.1〜60μmが好ましい。所定の粒子サイズにするには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩などが用いられる。
本発明で用いられる正極活物質は可逆的にリチウムイオンを挿入・放出できる遷移金属酸化物でも良いが、特にリチウム含有遷移金属酸化物が好ましい。本発明で用いられる好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、リチウム含有Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Wを含む酸化物があげられる。またリチウム以外のアルカリ金属(周期律表の第IA、第IIAの元素)、半金属のAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Biなどを混合してもよい。混合量は0〜10モル%が好ましい。本発明で用いられるより好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、リチウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、Wから選ばれる少なくとも1種)の合計のモル比が0.3〜2.2になるように混合して合成することが好ましい。本発明で用いられる特に好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、リチウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれる少なくとも1種)の合計のモル比が0.3〜2.2になるように混合して合成することが好ましい。本発明で用いられる特に好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質とは、Lix QOy (ここでQ=Co、Mn、Ni、V、Feから選ばれる少なくとも1種を含む遷移金属)、x=0.2〜1.2、y=1.4〜3)であることが好ましい。
本発明で用いられるさらに好ましいリチウム含有金属酸化物正極活物質としては、Lix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Li2 Cob1-bz 、Lix Cob Fe1-b2 、Lix Mn24 、Lix Mnc Co2-c4 、Lix Mnc Ni2-c4 、Lix Mnc2-cz 、Lix Mnc Fe2-c4 、Lix Mn24 とMnO2 の混合物、Li2xMnO3 とMnO2 の混合物、Lix Mn24 、Li2xMnO3 とMnO2 の混合物(ここでx=0.2〜1.2、a=0.1〜0.9、b=0.8〜0.98、c=1.6〜1.96、z=2.01〜5)をあげられる。本発明で用いられるさらに好ましいリチウム含有金属酸化物正極活物質としては、Lix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix Cob1-bz 、Lix Cob Fe1-b2 、Lix Mn24 、Lix Mnc Co2-c4 、Lix Mnc Ni2-c4 、Lix Mnc2-c4 、Lix Mnc Fe2-c4 (ここでx=0.7〜1.04、a=0.1〜0.9、b=0.8〜0.98、c=1.6〜1.96、z=2.01〜2.3)があげられる。本発明で用いられる最も好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、Lix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix Mn24 、Lix Cob1-bz (ここでx=0.7〜1.1、a=0.1〜0.9、b=0.9〜0.98、z=2.01〜2.3)があげられる。本発明で用いられる最も好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、Lix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix Mn24 、Lix Cob1-bz (ここでx=0.7〜1.04、a=0.1〜0.9、b=0.9〜0.98、z=2.02〜2.3)があげられる。ここで、上記のx値は、充放電開始前の値であり、充放電により増減する。
正極活物質は、リチウム化合物と遷移金属化合物を混合、焼成する方法や溶液反応により合成することができるが、特に焼成法が好ましい。本発明で用いられる焼成温度は、本発明で用いられる混合された化合物の一部が分解、溶融する温度であればよく、例えば250〜2000℃が好ましく、特に350〜1500℃が好ましい。
本発明の正極活物質の合成に際し、遷移金属酸化物に化学的にリチウムイオンを挿入する方法としては、リチウム金属、リチウム合金やブチルリチウムと遷移金属酸化物と反応させることにより合成する方法が好ましい。
本発明で用いる正極活物質の平均粒子サイズは特に限定されないが、0.1〜50μmが好ましい。所定の粒子サイズにするには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩などが用いられる。
発明において負極活物質と正極活物質の最も好ましい組み合わせは、一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物とLix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix Mn24 、またはLix Cob1-bz (ここでx=0.7〜1.04、a=0.1〜0.9、b=0.9〜0.98、z=2.02〜3)の組み合わせである。このような組み合わせにおいて、さらに一層高い放電電圧、高容量で充放電サイクル特性の優れた非水二次電池を得ることができる。
本発明で用いる一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物へのリチウム挿入の当量は3〜10当量になっており、この当量に合わせて正極活物質との使用量比率を決める。この当量に基づいた使用量比率に、0.5〜2倍の係数をかけて用いることが好ましい。リチウム供給源が正極活物質以外では(例えば、リチウム金属や合金、ブチルリチウムなど)、負極活物質のリチウム放出量に合わせて正極活物質の使用量を決める。このときも、この当量に基づいた使用量比率に、0.5〜2倍の係数をかけて用いることが好ましい。
本発明で用いる一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物は、結晶構造、非晶質構造、またその混合物いずれでも良い。結晶構造の該複合酸化物はリチウムを挿入していくと結晶性が低下して、非晶質性に変わっていく。従って、負極活物質として可逆的に酸化還元している構造は非晶質性が高い化合物と推定される。
本発明に併せて用いることができる負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金(Al、Al−Mn(米国特許第4,820,599)、Al−Mg(特開昭57−98977)、Al−Sn(特開昭63−6,742)、Al−In、Al−Cd(特開平1−144,573)などやリチウムイオンまたはリチウム金属を吸蔵・放出できる焼成炭素質化合物(例えば、特開昭58−209,864、同61−214,417、同62−88,269、同62−216,170、同63−13,282、同63−24,555、同63−121,247、同63−121,257、同63−155,568、同63−276,873、同63−314,821、特開平1−204,361、同1−221,859、同1−274,360など)があげられる。上記リチウム金属やリチウム合金の併用目的は、本発明で用いる一般式(4)で示される酸化物を主体とする複合酸化物にリチウムを電池内で挿入させるためのものであり、電池反応として、リチウム金属などの溶解・析出反応を利用するものではない。
電極合剤には、導電剤や結着剤やフィラーなどを添加することができる。導電剤は、構成された電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば何でもよい。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カ−ボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀(特開昭63−148,554)など)粉、金属繊維あるいはポリフェニレン誘導体(特開昭59−20,971)などの導電性材料を1種またはこれらの混合物として含ませることができる。黒鉛とアセチレンブラックの併用がとくに好ましい。その添加量は、1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ましい。カーボンや黒鉛では、2〜15重量%が特に好ましい。
結着剤には、通常、でんぷん、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエン、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマーなどが1種またはこれらの混合物として用いられる。また、多糖類のようにリチウムと反応するような官能基を含む化合物を用いるときは、例えば、イソシアネート基のような化合物を添加してその官能基を失活させることが好ましい。その結着剤の添加量は、1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ましい。フィラーは、構成された電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0〜30重量%が好ましい。
電解質としては、有機溶媒として、プロピレンカ−ボネ−ト、エチレンカ−ボネ−ト、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル(特開昭60−23,973)、トリメトキシメタン(特開昭61−4,170)、ジオキソラン誘導体(特開昭62−15,771、同62−22,372、同62−108,474)、スルホラン(特開昭62−31,959)、3−メチル−2−オキサゾリジノン(特開昭62−44,961)、プロピレンカ−ボネ−ト誘導体(特開昭62−290,069、同62−290,071)、テトラヒドロフラン誘導体(特開昭63−32,872)、ジエチルエ−テル(特開昭63−62,166)、1,3−プロパンサルトン(特開昭63−102,173)などの非プロトン性有機溶媒の少なくとも1種以上を混合した溶媒とその溶媒に溶けるリチウム塩、例えば、LiClO4 、LiBF6 、LiPF6 、LiCF3 SO3 、LiCF3 CO2 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiB10Cl10(特開昭57−74,974)、低級脂肪族カルボン酸リチウム(特開昭60−41,773)、LiAlCl4 、LiCl、LiBr、LiI(特開昭60−247,265)、クロロボランリチウム(特開昭61−165,957)、四フェニルホウ酸リチウム(特開昭61−214,376)などの1種以上の塩から構成されている。なかでも、プロピレンカ−ボネ−トあるいはエチレンカボートと1,2−ジメトキシエタンおよび/あるいはジエチルカーボネートの混合液にLiCF3 SO3 、LiClO4 、LiBF4 および/あるいはLiPF6 を含む電解質が好ましい。これら電解質を電池内に添加する量は、特に限定されないが、正極活物質や負極活物質の量や電池のサイズによって必要量用いることができる。支持電解質の濃度は、電解液1リットル当たり0.2〜3モルが好ましい。
また、電解液の他に次の様な固体電解質も用いることができる。固体電解質としては、無機固体電解質と有機固体電解質に分けられる。無機固体電解質には、Liの窒化物、ハロゲン化物、酸素酸塩などがよく知られている。なかでも、Li3 N、LiI、Li5 NI2 、Li3 N−LiI−LiOH、LiSiO4 、LiSiO4 −LiI−LiOH(特開昭49−81,899)、xLi3 PO4 −(1−x)Li4 SiO4 (特開昭59−60,866)、Li2 SiS3 (特開昭60−501,731)、硫化リン化合物(特開昭62−82,665)などが有効である。有機固体電解質では、ポリエチレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマ−(特開昭63−135,447)、ポリプロピレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマ−、イオン解離基を含むポリマ−(特開昭62−254,302、同62−254,303、同63−193,954)、イオン解離基を含むポリマ−と上記非プロトン性電解液の混合物(米国特許第4,792,504、同4,830,939、特開昭62−22,375、同62−22,376、同63−22,375、同63−22,776、特開平1−95,117)、リン酸エステルポリマ−(特開昭61−256,573)が有効である。さらに、ポリアクリロニトリルを電解液に添加する方法もある(特開昭62−278,774)。また、無機と有機固体電解質を併用する方法(特開昭60−1,768)も知られている。
セパレ−タ−としては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持ち、絶縁性の薄膜が用いられる。耐有機溶剤性と疎水性からポリプレピレンなどのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維あるいはポリエチレンなどからつくられたシートや不織布が用いられる。セパレーターの孔径は、一般に電池用として用いられる範囲が用いられる。例えば、0.01〜10μmが用いられる。セパレターの厚みは、一般に電池用の範囲で用いられる。例えば、5〜300μmが用いられる。
また、放電や充放電特性を改良する目的で、以下で示す化合物を電解質に添加することが知られている。例えば、ピリジン(特開昭49−108,525)、トリエチルフォスファイト(特開昭47−4,376)、トリエタノ−ルアミン(特開昭52−72,425)、環状エ−テル(特開昭57−152,684)、エチレンジアミン(特開昭58−87,777)、n−グライム(特開昭58−87,778)、ヘキサリン酸トリアミド(特開昭58−87,779)、ニトロベンゼン誘導体(特開昭58−214,281)、硫黄(特開昭59−8,280)、キノンイミン染料(特開昭59−68,184)、N−置換オキサゾリジノンとN,N’−置換イミダゾリジノン(特開昭59−154,778)、エチレングリコ−ルジアルキルエ−テル(特開昭59−205,167)、四級アンモニウム塩(特開昭60−30,065)、ポリエチレングリコ−ル(特開昭60−41,773)、ピロ−ル(特開昭60−79,677)、2−メトキシエタノ−ル(特開昭60−89,075)、AlCl3 (特開昭61−88,466)、導電性ポリマ−電極活物質のモノマ−(特開昭61−161,673)、トリエチレンホスホルアミド(特開昭61−208,758)、トリアルキルホスフィン(特開昭62−80,976)、モルフォリン(特開昭62−80,977)、カルボニル基を持つアリ−ル化合物(特開昭62−86,673)、ヘキサメチルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルフォリン(特開昭62−217,575)、二環性の三級アミン(特開昭62−217,578)、オイル(特開昭62−287,580)、四級ホスホニウム塩(特開昭63−121,268)、三級スルホニウム塩(特開昭63−121,269)などが挙げられる。
また、電解液を不燃性にするために含ハロゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化塩化エチレンを電解液に含ませることができる。(特開昭48−36,632)また、高温保存に適性をもたせるために電解液に炭酸ガスを含ませることができる。(特開昭59−134,567)また、正極や負極の合剤には電解液あるいは電解質を含ませることができる。例えば、前記イオン導電性ポリマ−やニトロメタン(特開昭48−36,633)、電解液(特開昭57−124,870)を含ませる方法が知られている。
また、正極活物質の表面を改質することができる。例えば、金属酸化物の表面をエステル化剤により処理(特開昭55−163,779)したり、キレ−ト化剤で処理(特開昭55−163,780)、導電性高分子(特開昭58−163,188、同59−14,274)、ポリエチレンオキサイドなど(特開昭60−97,561)により処理することが挙げられる。また、負極活物質の表面を改質することもできる。例えば、イオン導電性ポリマ−やポリアセチレン層を設ける(特開昭58−111,276)、あるいはLiCl(特開昭58−142,771)などにより処理することが挙げられる。
電極活物質の集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、正極には、材料としてステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素などの他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの、負極には、材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、焼成炭素などの他に、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの)、Al−Cd合金などが用いられる。これらの材料の表面を酸化することも用いられる。形状は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが用いられる。厚みは、特に限定されないが、1〜500μmのものが用いられる。
電池の形状はコイン、ボタン、シ−ト、シリンダ−、角などいずれにも適用できる。電池の形状がコインやボタンのときは、正極活物質や負極活物質の合剤はペレットの形状に圧縮されて主に用いられる。そのペレットの厚みや直径は電池の大きさにより決められる。また、電池の形状がシ−ト、シリンダ−、角のとき、正極活物質や負極活物質の合剤は、集電体の上にコート、乾燥、圧縮されて、主に用いられる。そのコート厚み、長さや巾は、電池の大きさにより決められるが、コートの厚みは、ドライ後の圧縮された状態で、1〜2000μmが特に好ましい。
本発明の非水二次電池の用途には、特に限定されないが、例えば、電子機器に搭載する場合、カラーノートパソコン、白黒ノートパソコン、ペン入力パソコン、ポケット(パームトップ)パソコン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、電子ブックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ページャー、ハンディーターミナル、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、電気シェーバー、電子翻訳機、自動車電話、トランシーバー、電動工具、電子手帳、電卓、メモリーカード、テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、メモリーカードなどが挙げられる。その他民生用として、自動車、電動車両、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディショナー、アイロン、時計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが挙げられる。更に、各種軍需用、宇宙用として用いることができる。また、太陽電池と組み合わせることもできる。
以下に具体例をあげ、本発明をさらに詳しく説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、下記合成例−1で合成したSnGeO 3 (化合物1−B)、SnPbO 3 (化合物1−C)、SnSi 0.7 2.4 (化合物1−I)、SnSi 1.2 3.4 (化合物1−J)、SnSi 1.5 4 (化合物1−K)、PbSiO 3 (化合物1−L)、PbGeO 3 (化合物1−M)、及びPbSi 0.9 Ge 0.1 3 (化合物1−N)は、本発明の非水二次電池に係る負極活物質の参考例である。
合成例−1
一酸化錫13.5g、二酸化珪素6.0gを乾式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下10℃/分で1000℃まで昇温した。1000℃で12時間焼成した後、6℃/分で室温にまで降温し、焼成炉より取り出して、SnSiO3 を得た。該化合物を粗粉砕し、さらにジェットミルで粉砕し、平均粒径5μmのSnSiO3 を得た。(化合物1−A)
同様の方法で、それぞれ化学量論量の原料を混合、焼成、粉砕し、それぞれSnGeO3 (化合物1−B)、SnPbO3 (化合物1−C)、SnSi0.9 Ge0.13 (化合物1−D)、SnSi0.9 Pb0.13 (化合物1−E)、SnSi0.5 Ge0.53 (化合物1−F)、SnSi0.5 Pb0.53 (化合物1−G)、SnGe0.9 Pb0.13 (化合物1−H)、SnSi0.72.4 (化合物1−I)、SnSi1.23.4 (化合物1−J)、SnSi1.54 (化合物1−K)、PbSiO3 (化合物1−L)、PbGeO3 (化合物1−M)、PbSi0.9 Ge0.13 (化合物1−N)を得た。
合成例−2
一酸化錫13.5g、二酸化珪素6.0gを乾式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下10℃/分で1000℃まで昇温した。1000℃で12時間焼成した後、アルゴン雰囲気下ステンレスホイ−ル上に流し出し急冷した。該化合物を粗粉砕し、さらにジェットミルで粉砕し、平均粒径5μmのSnSiO3 を得た。(化合物2−A)
合成例−3
二酸化錫15.1g、二酸化珪素0.6gを乾式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、空気中、1000℃で12時間焼成した。焼成後室温にまで冷却し、焼成炉より取り出して、SnSi0.12.2 を得た。該化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径4μmのSnSi0.12.2 を得た。(化合物3−A)
同様の方法で、それぞれ化学量論量の原料を混合、焼成、粉砕し、それぞれSnSi0.32.6 (化合物3−B)、SnGe0.12.2 (化合物3−C)、SnGe0.32.6 (化合物3−D)、SnPb0.12.2 (化合物3−E)、SnPb0.12.6 (化合物3−F)、SnSi0.1 Ge0.12.4 (化合物3−G)、SnSi0.1 Pb0.12.4 (化合物3−H)、SnSi0.012.02(化合物3−I)、SnSi1.55 (化合物3−J)、SnSi26 (化合物3−K)、PbSi0.12.2 (化合物3−L)、PbGe0.32.6 (化合物3−M)、GeSi0.12.2 (化合物3−N)、GeSi0.32.6 (化合物3−O)を得た。
合成例−4
一酸化錫13.5g、二酸化珪素0.6gを乾式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下、350℃で6時間焼成した。焼成後室温にまで冷却し、焼成炉より取り出して、SnSi0.11.2 を得た。該化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径2μmのSnSi0.11.2 を得た。(化合物4−A)
同様の方法で、それぞれ化学量論量の原料を混合、焼成、粉砕し、それぞれSnSi0.011.02(化合物4−B)、SnGe0.11.2 (化合物4−C)、SnPb0.11.2 (化合物4−D)、PbSi0.051.1 (化合物4−E)、PbGe0.11.1 (化合物4−F)、GeSiO3 (化合物4−G)を得た。
実施例−1
合剤の調整法として、負極材料では、合成例−1で合成した化合物Aを82重量%、導電剤として鱗片状黒鉛を8重量%、アセチレンブラックを4重量%、結着剤として、ポリ弗化ビニリデンを6重量%の混合比で混合した合剤を圧縮成形させたペレット(13mmφ、22mg)をドライボックス(露点−40〜−70℃、乾燥空気)中で遠赤外線ヒーター(150℃ 3時間)にて乾燥後用いた。正極材料では、正極活物質LiCoO2 を82重量%、導電剤として鱗片状黒鉛を8重量%、アセチレンブラックを4重量%、結着剤として、テトラフルオロエチレンを6重量%の混合比で混合した合剤を圧縮成形させた正極ペレット(13mmφ、化合物A−1のリチウム挿入容量に合わせた。LiCoO2 の充電容量は170mAh/gとした。)を上記と同じドライボックス中で遠赤外線ヒーター(150℃ 3時間)にて乾燥後用いた。集電体には、正・負極缶ともに80μm厚のSUS316のネットをコイン缶に溶接して用いた。電解質として1mol /リットルLiPF6 (エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートとジメチルカーボネートの2:2:6容量混合液)を200リットル用い、更に、セパレーターとして微孔性のポリプロピレンシートとポリプロピレン不織布を用いて、その電解液を不織布に含浸させて用いた。そして、図1の様なコイン型非水二次電池を上記と同じドライボックス中で作製した。
この非水二次電池を0.75mA/cm2 の定電流密度にて、4.3〜2.7Vの範囲で充放電試験を行なった。(試験はすべて充電からはじめた。)その結果を表1に示した。尚、表1に示す略号は、(a)本発明の負極活物質、(b)第1回目放電容量(負極活物質1g当りmAh)、(c)放電平均電圧(V)、(d)充放電サイクル性(第一回目の放電容量の60%の容量になるサイクル数)をそれぞれ示す。合成例−1で合成した化合物1−B〜1−Nについても同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表1に示した。この結果から本発明に用いられる負極活物質は充放電サイクル性に優れ、かつ高い放電電圧、高容量の非水二次電池を与えることが分かる。
Figure 0003729193
実施例−2
実施例−1において、負極活物質1−Aのかわりに合成例−2で合成した化合物2−Aを用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表2に示した。尚、表2に示す略号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。この結果から本発明に用いられる急冷して得られた負極活物質はさらに充放電サイクル性に優れ、かつ高い放電電圧、高容量の非水二次電池を与えることが分かる。
Figure 0003729193
参考例−1
実施例−1において、負極活物質1−Aのかわりに合成例−3で合成した化合物3−Aを用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表3に示した。尚、表3に示す略号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。合成例−3で合成した化合物3−B〜3−Oについても同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表3に示した
Figure 0003729193
参考例−2
実施例−1において、負極活物質1−Aのかわりに合成例−4で合成した化合物4−Aを用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表4に示した。尚、表4に示す略号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。合成例−で合成した化合物4−B〜4−Gについても同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表4に示した
Figure 0003729193
比較例−1
実施例−1において、負極活物質1−AのかわりにSnO2 を用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表5に示した。負極活物質としてSnOについても同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表5に示した。尚、表5に示す略号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。この結果から本発明で用いられる錫複合酸化物を負極活物質として用いた場合には、SnO2 、SnOに比べ特に充放電サイクル特性、容量に優れていることがわかる。
Figure 0003729193
比較例−2
実施例−1において、負極活物質1−AのかわりにWO2 を用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表6に示した。尚、表6に示す略号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。負極活物質としてFe23 についても同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表6に示した。この結果から本発明で用いられる錫複合酸化物を負極活物質として用いた場合には、WO2 、Fe23 に比べ充放電サイクル特性、放電電圧、放電容量全ての点で優れていることがわかる。
Figure 0003729193
実施例−5
実施例−1において、正極活物質としてLi Co O2 のかわりにLi Ni O2 を用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表7に示した。尚、表7に示す略号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。正極活物質としてLi Co0.950.052.07、Li Mn24 についても同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果を表7に示した。この結果から、いずれの正極活物質を用いても、充放電サイクル特性、放電電圧、放電容量全ての点で優れていることがわかる。
Figure 0003729193
実施例−6
負極活物質として、合成例−1で合成した化合物1−Aを用いて、それを86重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセチレンブラック3重量%の割合で混合し、更に結着剤としてスチレンーブタジエンゴムの水分散物を4重量%およびカルボキシメチルセルロース1重量%を加え、水を媒体として混練してスラリーを作製した。該スラリーを厚さ18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法により塗布し、乾燥後カレンダープレス機により圧縮成型し、所定の幅、長さに切断して帯状の負極シートを作製した。負極シートの厚みは124μmであった。正極活物質として、LiCoO2 を87重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセチレンブラック3重量%、さらに結着剤としてポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%とポリアクリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体として混練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に上記と同じ方法で塗布、乾燥、プレス、切断した。そして、220μmの帯状正極シートを作製した。上記負極シートおよび正極シートのそれぞれ端部にそれぞれニッケル、アルミニウムのリード板をスポット溶接した後、露点ー40℃以下の乾燥空気中で150℃2時間脱水乾燥した。さらに、脱水乾燥済み正極シート(8)、微多孔性ポリプロピレンフィルムセパレーター(セルガード2400)、脱水乾燥済み負極シート(9)およびセパレーター(10)の順で積層し、これを巻き込み機で渦巻き状に巻回した。
この巻回体を負極端子を兼ねる、ニッケルメッキを施した鉄製の有底円筒型電池缶(11)に収納した。さらに、電解質として1mol /リットルLiPF6 (エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートとジメチルカーボネートの2:2:6容量混合液)を電池缶に注入した。正極端子を有する電池蓋(12)をガスケット(13)を介してかしめて円筒型電池を作製した。なお、正極端子(12)は正極シート(8)と、電池缶(11)は負極シート(9)とあらかじめリード端子により接続した。に円筒型電池の断面を示した。なお、(14)は安全弁である。充放電条件は、4.3〜2.7V、1mA/cm2 とした。その結果を、表8に示した。尚、表8に示す略号は(b)、(c)、(d)ともに実施例−1と同じである。(e)は単3電池1ml当たりの放電容量を示す。
Figure 0003729193
実施例−8
合成例−1で合成した化合物1−Aのコイン型非水二次電池を実施例−1に従って作製し、次の安全性テストを実施した。コイン型非水二次電池各50個を5mA/cm2 の条件で20サイクル充放電を繰り返した後、電池を分解して負極ペレットを60%RH空気中に取り出し、自然発火するかどうかのテストを実施した。その結果、発火したコイン電池は0個であった。
比較例−3
負極活物質として、Li−Al合金(80%−20%重量比、15mmφ、100mg)を用いて、実施例−8と同じ実験を実施した。その結果32個が発火した。この結果から、本発明における非水二次電池は極めて安全であることがわかる。
実施例に使用したコイン型電池の断面図を示したものである。 実施例に使用した円筒型電池の断面図を示したものである。
符号の説明
1 負極封口板
2 負極合剤ペレット
3 セパレーター
4 正極合剤ペレット
5 集電体
6 正極ケース
7 ガスケット
8 正極シート
9 負極シート
10 セパレーター
11 電池缶
12 電池蓋
13 ガスケット
14 安全弁

Claims (4)

  1. 正極活物質、負極活物質、リチウム塩を含む非水電解質から成る非水二次電池に関し、該負極活物質が、一般式(4)
    SnM33 一般式(4)
    (式中、M3 はSi 、Ge 、Pb から選ばれる少なくとも一種を表す(但し、M 3 がGe単独である場合,Pb単独である場合,並びにGe及びPbである場合を除く)。)で示される酸化物を主体とする複合酸化物であることを特徴とする非水二次電池。
  2. 該正極活物質は、リチウム含有遷移金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の非水二次電池。
  3. 該正極活物質の少なくとも1種が、Lix QOy (式中、Qは、その少なくとも1種がCo、Mn、Ni、V、Feを含む遷移金属、x=0.2〜1.2、y=1.4〜3)であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非水二次電池。
  4. 該正極活物質の少なくとも1種が、Lix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix Cob1-bz 、Lix Cob Fe1-b2 、Lix Mn24 、Lix Mnc Co2-c4 、Lix Mnc Ni2-c4 、Lix Mnc2-c4 、Lix Mnc Fe2-c4(式中、x=0.2〜1.2、a=0.1〜0.9、b=0.8〜0.98、c=1.6〜1.96、z=2.01から5)であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の非水二次電池。
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