JP3498345B2 - 非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池

Info

Publication number
JP3498345B2
JP3498345B2 JP00776094A JP776094A JP3498345B2 JP 3498345 B2 JP3498345 B2 JP 3498345B2 JP 00776094 A JP00776094 A JP 00776094A JP 776094 A JP776094 A JP 776094A JP 3498345 B2 JP3498345 B2 JP 3498345B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode active
active material
positive electrode
secondary battery
lithium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00776094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07220721A (ja
Inventor
雅之 三島
幸夫 宮木
忠彦 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP00776094A priority Critical patent/JP3498345B2/ja
Priority to US08/326,365 priority patent/US5618640A/en
Priority to EP94116643A priority patent/EP0651450B1/en
Priority to DE69415769T priority patent/DE69415769D1/de
Priority to EP97110038A priority patent/EP0814522B1/en
Priority to CA002134052A priority patent/CA2134052A1/en
Priority to EP97110039A priority patent/EP0814523B1/en
Priority to DE69434684T priority patent/DE69434684T2/de
Priority to DE69434683T priority patent/DE69434683T2/de
Publication of JPH07220721A publication Critical patent/JPH07220721A/ja
Priority to US08/756,628 priority patent/US5780181A/en
Priority to US09/033,687 priority patent/US5965293A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3498345B2 publication Critical patent/JP3498345B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、充放電特性を改良し、
かつ安全性を高めた非水二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非水二次電池用負極活物質としては、リ
チウム金属やリチウム合金が代表的であるが、それらを
用いると充放電中にリチウム金属が樹枝状に成長し、内
部ショートしたり、その樹枝状金属自体の活性が高く、
発火する危険をはらんでいる。これに対して、最近、リ
チウムを挿入放出することができる焼成炭素質材料が実
用されるようになってきた。この炭素質材料の欠点は、
それ自体が導電性をもつので、過充電や急速充電の際に
炭素質材料の上にリチウム金属が析出することがあり、
結局、樹枝状金属を析出してしまうことになる。これを
避けるために、充電器を工夫したり、正極活物質量を少
なくして、過充電を防止する方法を採用したりしている
が、後者の方法では、活物質物質の量が限定されるの
で、そのため、放電容量も制限されてしまう。また、炭
素質材料は密度が比較的小さいため、体積当りの容量が
低いという二重の意味で放電容量が制限されてしまうこ
とになる。
【0003】SnO2 やSn化合物をリチウム電池の活
物質として用いる例として、二次電池正極活物質のLi
1.03Co0.95Sn0.042(EP86−106,30
1)、二次電池正極活物質のV2 5 にSnO2 の添加
(特開平2−158,056)、二次電池負極活物質の
α−Fe2 3 にSnO2 の添加(SnO2 の好ましい
添加範囲0.5〜10モル%)(特開昭62−219,
465)、一次電池正極活物質のSnO2(電気化学およ
び工業物理化学 46巻7号407ページ 1978
年)が知られている。また、SnO2 やSn化合物をエ
レクトロクロミックの電極に用いる例として、SnO2
がLiイオンを可逆的に挿入できること(ジャーナル
オブ エレクトロケミカル ソサエティー 140巻
5号 L811993年)、InO2 に8モル%Snを
ドープしたフィルム(ITO)がLiイオンを可逆的に
挿入できること(ソリッド ステート イオニクス 2
8−30巻 1733ページ 1988年発行)が知ら
れている。しかし、エレクトロクロミックのシステムで
は、電極を透明にするため、それを蒸着法などにより薄
膜にして使用するので、電池の実用範囲とは異なり、か
なり低い電流で作動させることが一般である。前記文献
の「ソリッド ステート イオニクス」では、1μA〜
30μA/cm2 の実験例が示されている。
【0004】Ge酸化物をリチウム電池の活物質として
用いる例として、二次電池の正極活物質のV2 5 にG
eO2 の添加(特開平2−158,056)、一次電池
の正極活物質として、GeO、GeO2 の使用(特開昭
55−96,567)が知られている。
【0005】Pb酸化物をリチウム電池の活物質として
用いる例として、一次電池の正極活物質として、PbO
x の使用(x=1.4〜1.8)(英国特許78−6,
271)、一次電池の正極活物質として、PbO、Pb
2 ,Pb2 3 、Pb3 4 の使用(マテリアルズ
ケミストリー アンド フィジックス 25巻 2号2
07ページ 1990年)が知られている。Sb酸化物
をリチウム電池の活物質として用いる例として、一次電
池の正極活物質として、Sb酸化物の使用(独国特許
2,516,703)が知られている。Bi酸化物をリ
チウム電池の活物質として用いる例として、一次電池の
正極活物質として、Bi2 3 の使用(特開昭52−1
2,425)、一次電池の正極活物質として、BiとP
bの複合酸化物(特開昭59−151,761)が知ら
れている。
【0006】正極活物質としては、LiMn2 4 、L
2 MnO3 、γ- βMnO2 とLiMn2 4 の複合
酸化物、γ- βMnO2 とLi2 MnO3 の複合酸化
物、LiCoO2 、LiCo0.5 Ni0.5 2 、LiN
iO2 、V2 5 、非晶質V25 、V6 13、LiV
3 8 、VO2(B)、Ti化合物のTiS2 、Mo化合
物のMoS2 、MoO3 、LiMo2 4 などが知られ
ている。いずれも金属カルコゲナイドである正極活物質
と負極活物質との組合せとして、TiS2 とLiTiS
2(米国特許第983,476)、化学的に合成されたL
0.1 2 5 とLiMn1-t Met 2(0.1<t <
1 Me=遷移金属 特開昭63−210,028)、
同Li0.1 2 5 とLiCo1-u Feu 2(u=0.
05〜0.3 同63−211,564)、同Li0.1
2 5 とLiCo1-v Niv 2 (v =0.5〜0.
9 特開平1−294,364)、V2 5 とNb2
5 +リチウム金属(特開平2−82447)、V2 5
やTiS2と電気化学的に合成されたLix Fe2 3
(米国特許第4,464,447ジャーナル オブ パ
ワー ソーシズ 8巻 289頁 1982年)、正極
活物質と負極活物質にLiNix Co1-x 2 (0≦x
<1 特開平1−120,765 明細書中では、実施
例から正極活物質と負極活物質は同一化合物と記載され
ている。)、LiCoO2 あるいはLiMn2 4 と酸
化鉄、FeO、Fe 2 3 、Fe3 4 、酸化コバル
ト、CoO、Co2 3 あるいはCo3 4 (特開平3
−291,862)などが知られている。また、これら
のいずれの組合せも3V級より低い放電電位を持ち、か
つ容量の低い非水二次電池である。
【0007】一方、Sn を主体とする酸化物を負極活物
質とし、これら正極活物質と組み合わせることにより、
高い放電電位、高容量、良好な充放電サイクル特性、か
つ安全性を高めた非水二次電池を得ることができるが、
充放電サイクル特性については前述の如く満足できない
ものであり、この充放電サイクル特性の一層の改良が強
く望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、この
充放電サイクル特性を改良し、かつ高い放電電圧、高容
量で安全性を高めた非水二次電池を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、正極活
物質、負極活物質、リチウム塩を含む非水電解質から成
る非水二次電池に関し、該負極活物質が、一般式(SnM 3 r s 一般式(3) (式中、M 3 はG e 、P b から選ばれる少なくとも一
種、 r =0.7〜1.5、 s =2.4〜4の数字を表
す。) で示される酸化物を主体とする複合酸化物である
ことを特徴とする非水二次電池により達成することがで
きた。
【0010】 本発明で言う複合酸化物とは一般式
(3) SnM3 rs 一般式(3) (式中、M3 e 、P b から選ばれる少なくとも一
種、r =0.7〜1.5、s =2.4〜4の数字を表
す。)で示すことができる。
【0011】 一般式3)で示される酸化物を主体と
する複合酸化物としては例えばSnGe 0.7 2.4 、S
nPb 0.7 2.4 、SnGe 0.8 2.6 、SnPb 0.8
2.6 、SnGeO 3 、SnPbO 3 、SnGe 1.2
3.4 、SnPb 1.2 3.4 、SnGe 1.5 4 、SnP
1.5 4 等であるがこれらに限定されるわけではな
い。また一般式3)におけるSn、M3 の価数は特に
限定されることはなく、単独価数であっても、各価数の
混合物であっても良い。
【0012】 本発明において最も好ましくは一般式
(4) SnM33 一般式(4) (式中、M3 は一般式()と同じ。)で示される酸化
物を主体とする複合酸化物であり、例えばSnGeO
3 、SnPbO 3 等であるがこれらに限定されるわけで
はない。
【0013】 本発明においては、以上示したような一
般式()から(4)で示される酸化物を主体とする複
合酸化物を負極活物質として用いることにより、より充
放電サイクル特性の優れた、かつ高い放電電圧、高容量
で安全性の高い非水二次電池を得ることができる。本発
明の負極活物質に各種化合物を含ませることができる。
例えば、遷移金属(Sc、Ti、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、
Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、ランタノイド系
金属、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、A
u、Hg)や周期表IIa族元素(Be、Mg、Ca、
Sr、Ba)、IIIb族元素(B、Al、Ga、I
n、Tl)、Vb族元素(N、P、As、Sb、B
i)、VIb族元素(S、Se、Te、Po)やVII
b族元素(F、Cl、Br、I)を含ませることができ
る。また電子伝導性をあげる各種化合物(例えば、S
b、In、Nbの化合物)のドーパントを含んでもよ
い。添加する化合物の量は0〜20モル%が好ましい。
【0014】 本発明における一般式()〜(4)で
示される酸化物を主体とする複合酸化物の合成法は焼成
法、溶液法いずれの方法も採用することができる。例え
ば焼成法について詳細に説明するとSn化合物と 3
物を混合し、焼成せしめればよい。Sn化合物として
はたとえばSnO、SnO2 、Sn23 、Sn3
4 、Sn713・H2 O、Sn815、水酸化第一錫、
オキシ水酸化第二錫、亜錫酸、蓚酸第一錫、燐酸第一
錫、オルト錫酸、メタ錫酸、パラ錫酸、弗化第一錫、弗
化第二錫、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一錫、臭化
第二錫、沃化第一錫、沃化第二錫等を挙げることができ
。Ge化合物としてはたとえばGeO2 、GeO、四
塩化ゲルマニウム、四臭化ゲルマニウム、ゲルマニウム
テトラメトキシド、ゲルマニウムテトラエトキシド等の
アルコキシゲルマニウム化合物等を挙げることができ
る。Pb化合物としてはたとえばPbO2 、PbO、P
23 、Pb34 、PbCl2 、塩素酸鉛、過塩素
酸鉛、硝酸鉛、炭酸鉛、蟻酸鉛、酢酸鉛、四酢酸鉛、酒
石酸鉛、鉛ジエトキシド、鉛ジ(イソプロポキシド)等
を挙げることができる。
【0015】焼成温度は上記の混合された化合物が反応
する温度以上であればよく、100〜2000℃が好ま
しく、特に200〜1500℃が好ましい。焼成ガス雰
囲気は特に限定されず酸化雰囲気、還元雰囲気いずれも
とることができる。たとえば空気中、あるいは酸素濃度
を任意の割合に調製したガス、あるいは不活性ガス中で
合成される。不活性ガスとしては例えば水素、一酸化炭
素、窒素、アルゴン、ヘリウム、クリプトン、キセノ
ン、二酸化炭素等が挙げられる。
【0016】 本発明に用いる一般式()〜(4)で
示される酸化物を主体とする複合酸化物の平均粒子サイ
ズは0.1〜60μmが好ましい。所定の粒子サイズに
するには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられる。
例えば、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、衛星ボー
ルミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩
などが用いられる。
【0017】本発明で用いられる正極活物質は可逆的に
リチウムイオンを挿入・放出できる遷移金属酸化物でも
良いが、特にリチウム含有遷移金属酸化物が好ましい。
本発明で用いられる好ましいリチウム含有遷移金属酸化
物正極活物質としては、リチウム含有Ti、V、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Wを含む酸化物
があげられる。またリチウム以外のアルカリ金属(周期
律表の第IA、第IIAの元素)、半金属のAl、Ga、
In、Ge、Sn、Pb、Sb、Biなどを混合しても
よい。混合量は0〜10モル%が好ましい。本発明で用
いられるより好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極
活物質としては、リチウム化合物/遷移金属化合物(こ
こで遷移金属とは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Mo、Wから選ばれる少なくとも1種)の合
計のモル比が0.3〜2.2になるように混合して合成
することが好ましい。本発明で用いられるとくに好まし
いリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、リ
チウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれる少なく
とも1種)の合計 のモル比が0.3〜2.2になるよ
うに混合して合成することが好ましい。本発明で用いら
れるとくに好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活
物質とは、Lix QOy (ここでM=Co、Mn、N
i、V、Feから選ばれる少なくとも1種を含む遷移金
属)、x=0.2〜1.2、y=1.4〜3)であるこ
とが好ましい。
【0018】本発明で用いられるさらに好ましいリチウ
ム含有金属酸化物正極活物質としては、Lix Co
2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a 2 、L
z Co b 1-b z 、Lix Cob Fe1-b 2 、L
x Mn2 4 、Lix Mnc Co2-c 4 、Lix
c Ni2-c 4 、Lix Mnc 2-c z 、Lix
c Fe2-c 4 、Lix Mn2 4 とMnO2 の混合
物、Li2xMnO3 とMnO2 の混合物、Lix Mn2
4 、Li2xMnO3 とMnO2 の混合物(ここでx=
0.2〜1.2、a=0.1〜0.9、b=0.8〜
0.98、c=1.6〜1.96、z=2.01〜5)
をあげられる。本発明で用いられるさらに好ましいリチ
ウム含有金属酸化物正極活物質としては、Lix CoO
2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a 2 、Li
x Co b 1-b z 、Lix Cob Fe1-b 2 、Li
x Mn2 4 、Lix Mnc Co2-c 4 、Lix Mn
c Ni2-c 4 、Lix Mnc 2-c 4 、Lix Mn
c Fe2-c 4 (ここでx=0.7〜1.04、a=
0.1〜0.9、b=0.8〜0.98、c=1.6〜
1.96、z=2.01〜2.3)があげられる。本発
明で用いられる最も好ましいリチウム含有遷移金属酸化
物正極活物質としては、Lix CoO2 、Lix NiO
2 、Lix Coa Ni1-a 2 、Lix Mn2 4 、L
x Cob 1-b z (ここでx=0.7〜1.1、a
=0.1〜0.9、b=0.9〜0.98、z=2.0
1〜2.3)があげられる。本発明で用いられる最も好
ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質として
は、Lix CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa
1-a 2 、Lix Mn2 4 、Lix Cob 1-b
z (ここでx=0.7〜1.04、a=0.1〜0.
9、b=0.9〜0.98、z=2.02〜2.3)が
あげられる。ここで、上記のx値は、充放電開始前の値
であり、充放電により増減する。
【0019】正極活物質は、リチウム化合物と遷移金属
化合物を混合、焼成する方法や溶液反応により合成する
ことができるが、特に焼成法が好ましい。本発明で用い
られる焼成温度は、本発明で用いられる混合された化合
物の一部が分解、溶融する温度であればよく、例えば2
50〜2000℃が好ましく、特に350〜1500℃
が好ましい。
【0020】本発明の正極活物質の合成に際し、遷移金
属酸化物に化学的にリチウムイオンを挿入する方法とし
ては、リチウム金属、リチウム合金やブチルリチウムと
遷移金属酸化物と反応させることにより合成する方法が
好ましい。
【0021】本発明で用いる正極活物質の平均粒子サイ
ズは特に限定されないが、0.1〜50μmが好まし
い。所定の粒子サイズにするには、良く知られた粉砕機
や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、振
動ボールミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回
気流型ジェットミルや篩などが用いられる。
【0022】 本発明に用いられる負極活物質と正極活
物質との組み合わせは、好ましくは一般式(3)に示さ
れる酸化物を主体とする複合酸化物とLix CoO2
Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix
24 、またはLix Cob1-bz (ここでx=
0.7〜1.04、a=0.1〜0.9、b=0.9〜
0.98、z=2.02〜2.3)の組み合わせであ
る。このような組み合わせにおいて、高い放電電圧、高
容量で充放電サイクル特性の優れた非水二次電池を得る
ことができる。本発明において負極活物質と正極活物質
の最も好ましい組み合わせは、一般式(4)で示される
酸化物を主体とする複合酸化物とLix CoO2 、Li
x NiO2 、Lix Coa Ni1-a2 、Lix Mn2
4 、またはLix Cob1-bz (ここでx=0.
7〜1.04、a=0.1〜0.9、b=0.9〜0.
98、z=2.02〜2.3)の組み合わせである。こ
のような組み合わせにおいて、さらに一層高い放電電
圧、高容量で充放電サイクル特性の優れた非水二次電池
を得ることができる。
【0023】 本発明で用いる一般式()〜(4)で
示される酸化物を主体とする複合酸化物へのリチウム挿
入の当量は3〜10当量になっており、この当量に合わ
せて正極活物質との使用量比率を決める。この当量に基
づいた使用量比率に、0.5〜2倍の係数をかけて用い
ることが好ましい。リチウム供給源が正極活物質以外で
は(例えば、リチウム金属や合金、ブチルリチウムな
ど)、負極活物質のリチウム放出当量に合わせて正極活
物質の使用量を決める。このときも、この当量に基づい
た使用量比率に、0.5〜2倍の係数をかけて用いるこ
とが好ましい。
【0024】 本発明で用いる一般式()〜(4)で
示される酸化物を主体とする複合酸化物は、結晶構造、
非晶質構造、またその混合物いずれでも良い。結晶構造
の該複合酸化物はリチウムを挿入していくと結晶性が低
下して、非晶質性に変わっていく。従って、負極活物質
として可逆的に酸化還元している構造は非晶質性が高い
化合物と推定される。
【0025】 本発明に併せて用いることができる負極
活物質としては、リチウム金属、リチウム合金(Al、
Al−Mn(米国特許第4,820,599)、Al−
Mg(特開昭57−98977)、Al−Sn(特開昭
63−6,742)、Al−In、Al−Cd(特開平
1−144,573)などやリチウムイオンまたはリチ
ウム金属を吸蔵・放出できる焼成炭素質化合物(例え
ば、特開昭58−209,864、同61−214,4
17、同62−88,269、同62−216,17
0、同63−13,282、同63−24,555、同
63−121,247、同63−121,257、同6
3−155,568、同63−276,873、同63
−314,821、特開平1−204,361、同1−
221,859、同1−274,360など)があげら
れる。上記リチウム金属やリチウム合金の併用目的は、
本発明で用いる一般式()〜(4)で示される酸化物
を主体とする複合酸化物にリチウムを電池内で挿入させ
るためのものであり、電池反応として、リチウム金属な
どの溶解・析出反応を利用するものではない。
【0026】電極合剤には、導電剤や結着剤やフィラー
などを添加することができる。導電剤は、構成された電
池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であ
れば何でもよい。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒
鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カ−ボンブラック、ア
セチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金
属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀(特開昭63−1
48,554)など)粉、金属繊維あるいはポリフェニ
レン誘導体(特開昭59−20,971)などの導電性
材料を1種またはこれらの混合物として含ませることが
できる。黒鉛とアセチレンブラックの併用がとくに好ま
しい。その添加量は、1〜50重量%が好ましく、特に
2〜30重量%が好ましい。カーボンや黒鉛では、2〜
15重量%が特に好ましい。
【0027】結着剤には、通常、でんぷん、ポリビニル
アルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセル
ロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、
テトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエ
ンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ス
チレンブタジエンゴム、ポリブタジエン、フッ素ゴム、
ポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂、ゴ
ム弾性を有するポリマーなどが1種またはこれらの混合
物として用いられる。また、多糖類のようにリチウムと
反応するような官能基を含む化合物を用いるときは、例
えば、イソシアネート基のような化合物を添加してその
官能基を失活させることが好ましい。その結着剤の添加
量は、1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%
が好ましい。フィラーは、構成された電池において、化
学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いるこ
とができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
のオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用
いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0
〜30重量%が好ましい。
【0028】電解質としては、有機溶媒として、プロピ
レンカ−ボネ−ト、エチレンカ−ボネ−ト、ブチレンカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、
ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、
アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチ
ル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸
トリエステル(特開昭60−23,973)、トリメト
キシメタン(特開昭61−4,170)、ジオキソラン
誘導体(特開昭62−15,771、同62−22,3
72、同62−108,474)、スルホラン(特開昭
62−31,959)、3−メチル−2−オキサゾリジ
ノン(特開昭62−44,961)、プロピレンカ−ボ
ネ−ト誘導体(特開昭62−290,069、同62−
290,071)、テトラヒドロフラン誘導体(特開昭
63−32,872)、ジエチルエ−テル(特開昭63
−62,166)、1,3−プロパンサルトン(特開昭
63−102,173)などの非プロトン性有機溶媒の
少なくとも1種以上を混合した溶媒とその溶媒に溶ける
リチウム塩、例えば、LiClO4 、LiBF 6 、Li
PF6 、LiCF3 SO3 、LiCF3 CO2 、LiA
sF6 、LiSbF6 、LiB10Cl10(特開昭57−
74,974)、低級脂肪族カルボン酸リチウム(特開
昭60−41,773)、LiAlCl4 、LiCl、
LiBr、LiI(特開昭60−247,265)、ク
ロロボランリチウム(特開昭61−165,957)、
四フェニルホウ酸リチウム(特開昭61−214,37
6)などの1種以上の塩から構成されている。なかで
も、プロピレンカ−ボネ−トあるいはエチレンカボート
と1,2−ジメトキシエタンおよび/あるいはジエチル
カーボネートの混合液にLiCF3 SO3 、LiClO
4 、LiBF4 および/あるいはLiPF6 を含む電解
質が好ましい。これら電解質を電池内に添加する量は、
特に限定されないが、正極活物質や負極活物質の量や電
池のサイズによって必要量用いることができる。支持電
解質の濃度は、電解液1リットル当たり0.2〜3モル
が好ましい。
【0029】また、電解液の他に次の様な固体電解質も
用いることができる。固体電解質としては、無機固体電
解質と有機固体電解質に分けられる。無機固体電解質に
は、Liの窒化物、ハロゲン化物、酸素酸塩などがよく
知られている。なかでも、Li3 N、LiI、Li5
2 、Li3 N−LiI−LiOH、LiSiO4 、L
iSiO4 −LiI−LiOH(特開昭49−81,8
99)、xLi3 PO4 −(1−x)Li4 SiO
4 (特開昭59−60,866)、Li2 SiS3 (特
開昭60−501,731)、硫化リン化合物(特開昭
62−82,665)などが有効である。有機固体電解
質では、ポリエチレンオキサイド誘導体か該誘導体を含
むポリマ−(特開昭63−135,447)、ポリプロ
ピレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマ−、イ
オン解離基を含むポリマ−(特開昭62−254,30
2、同62−254,303、同63−193,95
4)、イオン解離基を含むポリマ−と上記非プロトン性
電解液の混合物(米国特許第4,792,504、同
4,830,939、特開昭62−22,375、同6
2−22,376、同63−22,375、同63−2
2,776、特開平1−95,117)、リン酸エステ
ルポリマ−(特開昭61−256,573)が有効であ
る。さらに、ポリアクリロニトリルを電解液に添加する
方法もある(特開昭62−278,774)。また、無
機と有機固体電解質を併用する方法(特開昭60−1,
768)も知られている。
【0030】セパレ−タ−としては、大きなイオン透過
度を持ち、所定の機械的強度を持ち、絶縁性の薄膜が用
いられる。耐有機溶剤性と疎水性からポリプレピレンな
どのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維あるいは
ポリエチレンなどからつくられたシートや不織布が用い
られる。セパレーターの孔径は、一般に電池用として用
いられる範囲が用いられる。例えば、0.01〜10μ
mが用いられる。セパレターの厚みは、一般に電池用の
範囲で用いられる。例えば、5〜300μmが用いられ
る。
【0031】また、放電や充放電特性を改良する目的
で、以下で示す化合物を電解質に添加することが知られ
ている。例えば、ピリジン(特開昭49−108,52
5)、トリエチルフォスファイト(特開昭47−4,3
76)、トリエタノ−ルアミン(特開昭52−72,4
25)、環状エ−テル(特開昭57−152,68
4)、エチレンジアミン(特開昭58−87,77
7)、n−グライム(特開昭58−87,778)、ヘ
キサリン酸トリアミド(特開昭58−87,779)、
ニトロベンゼン誘導体(特開昭58−214,28
1)、硫黄(特開昭59−8,280)、キノンイミン
染料(特開昭59−68,184)、N−置換オキサゾ
リジノンとN,N’−置換イミダゾリジノン(特開昭5
9−154,778)、エチレングリコ−ルジアルキル
エ−テル(特開昭59−205,167)、四級アンモ
ニウム塩(特開昭60−30,065)、ポリエチレン
グリコ−ル(特開昭60−41,773)、ピロ−ル
(特開昭60−79,677)、2−メトキシエタノ−
ル(特開昭60−89,075)、AlCl3 (特開昭
61−88,466)、導電性ポリマ−電極活物質のモ
ノマ−(特開昭61−161,673)、トリエチレン
ホスホルアミド(特開昭61−208,758)、トリ
アルキルホスフィン(特開昭62−80,976)、モ
ルフォリン(特開昭62−80,977)、カルボニル
基を持つアリ−ル化合物(特開昭62−86,67
3)、ヘキサメチルホスホリックトリアミドと4−アル
キルモルフォリン(特開昭62−217,575)、二
環性の三級アミン(特開昭62−217,578)、オ
イル(特開昭62−287,580)、四級ホスホニウ
ム塩(特開昭63−121,268)、三級スルホニウ
ム塩(特開昭63−121,269)などが挙げられ
る。
【0032】また、電解液を不燃性にするために含ハロ
ゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化塩化エチレンを
電解液に含ませることができる。(特開昭48−36,
632)また、高温保存に適性をもたせるために電解液
に炭酸ガスを含ませることができる。(特開昭59−1
34,567)また、正極や負極の合剤には電解液ある
いは電解質を含ませることができる。例えば、前記イオ
ン導電性ポリマ−やニトロメタン(特開昭48−36,
633)、電解液(特開昭57−124,870)を含
ませる方法が知られている。
【0033】また、正極活物質の表面を改質することが
できる。例えば、金属酸化物の表面をエステル化剤によ
り処理(特開昭55−163,779)したり、キレ−
ト化剤で処理(特開昭55−163,780)、導電性
高分子(特開昭58−163,188、同59−14,
274)、ポリエチレンオキサイドなど(特開昭60−
97,561)により処理することが挙げられる。ま
た、負極活物質の表面を改質することもできる。例え
ば、イオン導電性ポリマ−やポリアセチレン層を設ける
(特開昭58−111,276)、あるいはLiCl
(特開昭58−142,771)などにより処理するこ
とが挙げられる。
【0034】電極活物質の集電体としては、構成された
電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば
何でもよい。例えば、正極には、材料としてステンレス
鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素などの
他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、
ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの、負極に
は、材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、
アルミニウム、焼成炭素などの他に、銅やステンレス鋼
の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理
させたもの)、Al−Cd合金などが用いられる。これ
らの材料の表面を酸化することも用いられる。形状は、
フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチされ
たもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体な
どが用いられる。厚みは、特に限定されないが、1〜5
00μmのものが用いられる。
【0035】電池の形状はコイン、ボタン、シ−ト、シ
リンダ−、角などいずれにも適用できる。電池の形状が
コインやボタンのときは、正極活物質や負極活物質の合
剤はペレットの形状に圧縮されて主に用いられる。その
ペレットの厚みや直径は電池の大きさにより決められ
る。また、電池の形状がシ−ト、シリンダ−、角のと
き、正極活物質や負極活物質の合剤は、集電体の上にコ
ート、乾燥、圧縮されて、主に用いられる。そのコート
厚み、長さや巾は、電池の大きさにより決められるが、
コートの厚みは、ドライ後の圧縮された状態で、1〜2
000μmが特に好ましい。
【0036】本発明の非水二次電池の用途には、特に限
定されないが、例えば、電子機器に搭載する場合、カラ
ーノートパソコン、白黒ノートパソコン、ペン入力パソ
コン、ポケット(パームトップ)パソコン、ノート型ワ
ープロ、ポケットワープロ、電子ブックプレーヤー、携
帯電話、コードレスフォン子機、ページャー、ハンディ
ーターミナル、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリ
ンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶
テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニ
ディスク、電気シェーバー、電子翻訳機、自動車電話、
トランシーバー、電動工具、電子手帳、電卓、メモリー
カード、テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電
源、メモリーカードなどが挙げられる。その他民生用と
して、自動車、電動車両、モーター、照明器具、玩具、
ゲーム機器、ロードコンディショナー、アイロン、時
計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補
聴器、肩もみ機など)などが挙げられる。更に、各種軍
需用、宇宙用として用いることができる。また、太陽電
池と組み合わせることもできる。
【0037】
【実施例】以下に具体例をあげ、本発明をさらに詳しく
説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施
例に限定されるものではない。
【0038】合成例−1 一酸化錫13.5g 、二酸化珪素6.0gを乾式混合
し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下10℃
/分で1000℃まで昇温した。1000℃で12時間
焼成した後、6℃/分で室温にまで降温し、焼成炉より
取り出して、SnSiO3 を得た。該化合物を粗粉砕
し、さらにジェットミルで粉砕し、平均粒径5μm のS
nSiO3 を得た。(化合物1−A) 同様の方法で、それぞれ化学量論量の原料を混合、焼
成、粉砕し、それぞれSnGeO3 (化合物1−B)、
SnPbO3 (化合物1−C)、SnSi0.9 Ge0 .1
3 (化合物1−D)、SnSi0.9 Pb0.1 3 (化
合物1−E)、SnSi0.5 Ge0.5 3 (化合物1−
F)、SnSi0.5 Pb0.5 3 (化合物1−G)、S
nGe0.9 Pb0.1 3 (化合物1−H)、SnSi
0.7 2.4 (化合物1−I)、SnSi1.2 3.4 (化
合物1−J)、SnSi1.5 4 (化合物1−K)、P
bSiO3 (化合物1−L)、PbGeO3 (化合物1
−M)、PbSi0.9 Ge0.1 3 (化合物1−N)を
得た。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】実施例−1 合剤の調整法として、負極材料では、合成例−1で合成
した化合物Aを82重量%、導電剤として鱗片状黒鉛を
8重量%、アセチレンブラックを4重量%、結着剤とし
て、ポリ弗化ビニリデンを6重量%の混合比で混合した
合剤を圧縮成形させたペレット(13mmΦ、22mg)を
ドライボックス(露点−40〜−70℃、乾燥空気)中
で遠赤外線ヒーター(150℃ 3時間)にて乾燥後用
いた。正極材料では、正極活物質LiCoO2 を82重
量%、導電剤として鱗片状黒鉛を8重量%、アセチレン
ブラックを4重量%、結着剤として、テトラフルオロエ
チレンを6重量%の混合比で混合した合剤を圧縮成形さ
せた正極ペレット(13mmΦ、化合物A−1のリチウム
挿入容量に合わせた。LiCoO2 の充電容量は170
mAh/gとした。)を上記と同じドライボックス中で
遠赤外線ヒーター(150℃3時間)にて乾燥後用い
た。集電体には、正・負極缶ともに80μm厚のSUS
316のネットをコイン缶に溶接して用いた。電解質と
して1mol /リットル LiPF6 (エチレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネートとジメチルカーボネートの
2:2:6容量混合液)を200μリットル用い、更
に、セパレーターとして微孔性のポリプロピレンシート
とポリプロピレン不織布を用いて、その電解液を不織布
に含浸させて用いた。そして、図1の様なコイン型非水
二次電池を上記と同じドライボックス中で作製した。
【0043】この非水二次電池を0.75mA/cm2
定電流密度にて、4.3〜2.7Vの範囲で充放電試験
を行なった。(試験はすべて充電からはじめた。)その
結果を表1に示した。尚、表1に示す略号は、(a)本
発明の負極活物質、(b)第1回目放電容量(負極活物
質1g当りmAh)、(c)放電平均電圧(V)、
(d)充放電サイクル性(第一回目の放電容量の60%
の容量になるサイクル数)をそれぞれ示す。合成例−1
で合成した化合物1−B〜1−Nについても同様の方法
でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこな
った。その結果を表1に示した。この結果から本発明に
用いられる負極活物質は充放電サイクル性に優れ、かつ
高い放電電圧、高容量の非水二次電池を与えることが分
かる。
【0044】
【表1】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】比較例−1 実施例−1において、負極活物質1−AのかわりにSn
2 を用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非
水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結
果を表5に示した。負極活物質としてSn Oについても
同様の方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試
験をおこなった。その結果を表5に示した。尚、表5に
示す略号は(a )、(b )、(c )、(d )ともに実施
例−1と同じである。この結果から本発明で用いられる
錫複合酸化物を負極活物質として用いた場合には、Sn
2 、Sn Oに比べ特に充放電サイクル特性、容量に優
れていることがわかる。
【0052】
【表5】
【0053】比較例−2 実施例−1において、負極活物質1−AのかわりにWO
2 を用いる以外は実施例−1と同じ方法でコイン型非水
二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結果
を表6に示した。尚、表6に示す略号は(a )、(b
)、(c )、(d)ともに実施例−1と同じである。負
極活物質としてFe23 についても同様の方法でコイン
型非水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。そ
の結果を表6に示した。この結果から本発明で用いられ
る錫複合酸化物を負極活物質として用いた場合には、W
2 、Fe23 に比べ充放電サイクル特性、放電電圧、
放電容量全ての点で優れていることがわかる。
【0054】
【表6】
【0055】 実施例− 実施例−1において、正極活物質としてLi CoO2
かわりにLi Ni O2 を用いる以外は実施例−1と同じ
方法でコイン型非水二次電池を作製し、充放電試験をお
こなった。その結果を表7に示した。尚、表7に示す略
号は(a)、(b)、(c)、(d)ともに実施例−1
と同じである。正極活物質としてLi Co0.950.05
2.07、Li Mn24 についても同様の方法でコイン型非
水二次電池を作製し、充放電試験をおこなった。その結
果を表7に示した。この結果から、いずれの正極活物質
を用いても、充放電サイクル特性、放電電圧、放電容量
全ての点で優れていることがわかる。
【0056】
【表7】
【0057】 参考例−1 負極活物質として、合成例−1で合成した化合物1−A
を用いて、それを86重量%、鱗片状黒鉛6重量%、ア
セチレンブラック3重量%の割合で混合し、更に結着剤
としてスチレンーブタジエンゴムの水分散物を4重量%
およびカルボキシメチルセルロース1重量%を加え、水
を媒体として混練してスラリーを作製した。該スラリー
を厚さ18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法
により塗布し、乾燥後カレンダープレス機により圧縮成
型し、所定の幅、長さに切断して帯状の負極シートを作
製した。負極シートの厚みは124μmであった。正極
活物質として、LiCoO2 を87重量%、鱗片状黒鉛
6重量%、アセチレンブラック3重量%、さらに結着剤
としてポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%と
ポリアクリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体と
して混練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミ
ニウム箔の両面に上記と同じ方法で塗布、乾燥、プレ
ス、切断した。そして、220μmの帯状正極シートを
作製した。上記負極シートおよび正極シートのそれぞれ
端部にそれぞれニッケル、アルミニウムのリード板をス
ポット溶接した後、露点ー40℃以下の乾燥空気中で1
50℃2時間脱水乾燥した。さらに、脱水乾燥済み正極
シート(8)、微多孔性ポリプロピレンフィルムセパレ
ーター(セルガード2400)、脱水乾燥済み負極シー
ト(9)およびセパレーター(10)の順で積層し、こ
れを巻き込み機で渦巻き状に巻回した。
【0058】この巻回体を負極端子を兼ねる、ニッケル
メッキを施した鉄製の有底円筒型電池缶(11)に収納
した。さらに、電解質として1mol /リットル LiP
6(エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートと
ジメチルカーボネートの2:2:6容量混合液)を電池
缶に注入した。正極端子を有する電池蓋(12)をガス
ケット(13)を介してかしめて円筒型電池を作製し
た。なお、正極端子(12)は正極シート(8)と、電
池缶(11)は負極シート(9)とあらかじめリード端
子により接続した。図2に円筒型電池の断面を示した。
なお、(14)は安全弁である。充放電条件は、4.3
〜2.7V、1mA/cm2 とした。その結果を、表8に
示した。尚、表8に示す略号は(b )、(c )、(d )
ともに実施例−1と同じである。(e )は単3電池1ml
当たりの放電容量を示す。
【0059】
【表8】
【0060】 参考例−2 合成例−1で合成した化合物1−Aのコイン型非水二次
電池を実施例−1に従って作製し、次の安全性テストを
実施した。コイン型非水二次電池各50個を5mA/cm
2 の条件で20サイクル充放電を繰り返した後、電池を
分解して負極ペレットを60%RH空気中に取り出し、
自然発火するかどうかのテストを実施した。その結果、
発火したコイン電池は0個であった。
【0061】 比較例−3 負極活物質として、Li−Al合金(80%−20%重
量比、15mmφ、100mg)を用いて、参考例−2と同
じ実験を実施した。その結果32個が発火した。この結
果から、本発明における非水二次電池は極めて安全であ
ることがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明のように、正極活物質にリチウム
含有遷移金属酸化物、負極活物質として、少なくとも1
種の特定の複合酸化物を用いると高い放電作動電圧、大
きな放電容量と優れた充放電サイクル特性を与える安全
な非水二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用したコイン型電池の断面図を示し
たものである。
【図2】実施例に使用した円筒型電池の断面図を示した
ものである。
【符号の説明】
1 負極封口板 2 負極合剤ペレット 3 セパレーター 4 正極合剤ペレット 5 集電体 6 正極ケース 7 ガスケット 8 正極シート 9 負極シート 10 セパレーター 11 電池缶 12 電池蓋 13 ガスケット 14 安全弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−230800(JP,A) 特開 平6−338325(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/04 H01M 4/36 - 4/62 H01M 10/40

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極活物質、負極活物質、リチウム塩を
    含む非水電解質から成る非水二次電池に関し、該負極活
    質が、一般式(SnM 3 r s 一般式(3) (式中、M 3 はG e 、P b から選ばれる少なくとも一
    種、 r =0.7〜1.5、 s =2.4〜4の数字を表
    す。) で示される酸化物を主体とする複合酸化物である
    ことを特徴とする非水二次電池。
  2. 【請求項2】 該負極活物質が、一般式(4) SnM33 一般式(4) (式中、M3 は一般式()と同じ。)で示される酸化
    物を主体とする複合酸化物であることを特徴とする請求
    項1に記載の非水二次電池。
  3. 【請求項3】 該正極活物質は、リチウム含有遷移金属
    酸化物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    非水二次電池。
  4. 【請求項4】 該正極活物質の少なくとも1種が、Li
    x QOy (式中、Qは、その少なくとも1種がCo、M
    n、Ni、V、Feを含む遷移金属、x=0.2〜1.
    2、y=1.4〜3)であることを特徴とする請求項1
    乃至請求項のいずれか1項に記載の非水二次電池。
  5. 【請求項5】 該正極活物質の少なくとも1種が、Li
    x CoO2 、Lix NiO2 、Lix Coa Ni1-a
    2 、Lix Cob1-bz 、Lix Cob Fe1-b
    2 、Lix Mn24 、Lix Mnc Co2-c4 、L
    x Mnc Ni2-c4 、Lix Mnc2-c4 、L
    x Mnc Fe2-c4(式中、x=0.2〜1.2、a
    =0.1〜0.9、b=0.8〜0.98、c=1.6
    〜1.96、z=2.01から5)であることをを特徴
    とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の非
    水二次電池
JP00776094A 1993-10-22 1994-01-27 非水二次電池 Expired - Fee Related JP3498345B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00776094A JP3498345B2 (ja) 1994-01-27 1994-01-27 非水二次電池
US08/326,365 US5618640A (en) 1993-10-22 1994-10-20 Nonaqueous secondary battery
DE69434684T DE69434684T2 (de) 1993-10-22 1994-10-21 Nichtwässrige Sekundärbatterie
EP97110038A EP0814522B1 (en) 1993-10-22 1994-10-21 Nonaqueous secondary battery
CA002134052A CA2134052A1 (en) 1993-10-22 1994-10-21 Nonaqueous secondary battery
EP97110039A EP0814523B1 (en) 1993-10-22 1994-10-21 Nonaqueous secondary battery
EP94116643A EP0651450B1 (en) 1993-10-22 1994-10-21 Nonaqueous secondary battery
DE69434683T DE69434683T2 (de) 1993-10-22 1994-10-21 Nichtwässrige Sekundärbatterie
DE69415769T DE69415769D1 (de) 1993-10-22 1994-10-21 Nichtwässriger Akkumulator
US08/756,628 US5780181A (en) 1993-10-22 1996-11-26 Nonaqueous secondary battery
US09/033,687 US5965293A (en) 1993-10-22 1998-03-03 Nonaqueous secondary battery

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00776094A JP3498345B2 (ja) 1994-01-27 1994-01-27 非水二次電池

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003319511A Division JP3729193B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 非水二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07220721A JPH07220721A (ja) 1995-08-18
JP3498345B2 true JP3498345B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=11674651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00776094A Expired - Fee Related JP3498345B2 (ja) 1993-10-22 1994-01-27 非水二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3498345B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1140150A (ja) * 1997-07-17 1999-02-12 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
US6555272B2 (en) 1998-09-11 2003-04-29 Nippon Steel Corporation Lithium secondary battery and active material for negative electrode in lithium secondary battery
JP3620703B2 (ja) * 1998-09-18 2005-02-16 キヤノン株式会社 二次電池用負極電極材、電極構造体、二次電池、及びこれらの製造方法
US20100233543A1 (en) * 2006-09-29 2010-09-16 Koichi Numata Nonaqueous secondary battery
KR20140108214A (ko) 2012-04-19 2014-09-05 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 강박 및 그 제조 방법
CN103857818B (zh) 2012-04-19 2016-03-23 新日铁住金株式会社 钢箔及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07220721A (ja) 1995-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0651450B1 (en) Nonaqueous secondary battery
US5478673A (en) Nonaqueous secondary battery
JP3719277B2 (ja) 非水二次電池
EP0671774B1 (en) Nonaqueous secondary battery
JP3498380B2 (ja) 非水二次電池
JPH09293512A (ja) リチウムイオン二次電池及び正極活物質前駆体
JPH09245836A (ja) 非水電解質二次電池
JPH09180758A (ja) 非水二次電池
JP4235702B2 (ja) 正極活物質とその製造方法とこれを用いた非水電解質二次電池
JPH08130011A (ja) 非水二次電池
JP3482733B2 (ja) 非水二次電池
JP3644106B2 (ja) 非水二次電池
JPH08102331A (ja) 非水二次電池
JPH07312219A (ja) 非水二次電池と充電法
JPH09293538A (ja) リチウムイオン二次電池
JP3579989B2 (ja) 非水二次電池
JP3422119B2 (ja) 非水二次電池
JP3498345B2 (ja) 非水二次電池
JPH08315860A (ja) 非水電解質二次電池
JPH07249409A (ja) 非水電解質二次電池
JPH10255764A (ja) 非水電解質二次電池
JPH07122274A (ja) 非水二次電池
JPH07235295A (ja) 非水二次電池
JP3132504B2 (ja) 非水電解液二次電池
JPH0955203A (ja) 非水電池

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091205

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091205

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101205

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101205

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees