JP3722697B2 - エンボス加工性に優れた化粧金属板の製造方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、ユニットバス等の耐水性を必要とする建材等に使用するエンボス加工性に優れた樹脂フィルム又はシート(以下、「樹脂フィルム」という。)を被覆した化粧金属板の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
化粧金属板は、ユニットバス等の耐水性を必要とする建材等にも広く用いられている。この場合、樹脂フィルムを表面に被覆することは、素材の金属板に防食効果を付与させることが主目的であるが、同時に化粧金属板に高級感を持たせることを目的としても、従来からエンボス模様を付加してきた。このような目的に使用される、エンボス模様を付加するフィルムの素材は、従来から、主として折り曲げ等の加工が容易であること、エンボス付加が容易であること、低価格であること、等の観点から、例えば軟質塩化ビニル樹脂等が多く使用されてきた。
しかし、軟質塩化ビニル樹脂は成形を容易にするためにDBP(ジブチルフタレート)、DOP(ジオクチルフタレート)等のフタル酸類を可塑剤として添加、混合して軟質化している関係で、それらを含む製品の廃棄には種種の問題がある。
しかし、可塑剤を排除した硬質の樹脂フィルムは、エンボス加工処理条件が一般に困難であるほかに、美観を阻害するという問題もある。また、塩化ビニル樹脂に代えて、オレフィン系樹脂のポリエチレン、ポリプロピレン樹脂等は、エンボス加工性は良好であるが、金属板上に積層加工した場合に折り曲げ等の加工部分が白色化して、意匠性を損なうという問題がある。
【0003】
この問題を解決するために、ゴム成分を添加配合するという提案もあるが、ゴム成分を添加すると、ポリエチレン樹脂は塩化ビニル樹脂同様の軟質樹脂に変性してしまうという問題が新たに発生する。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂は、耐水性及び水中に放置後の強度劣化が少ないという優れた特性を有するために、この分野の被覆材としては極めて有望であるが、エンボス加工性が悪いために、この目的のためには実用化されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決することを目的とし、従来の軟質塩化ビニルと同等以上の折り曲げ等の加工性に優れ、かつ、エンボス加工性に優れた樹脂フィルムを被覆した化粧金属板の製造方法を提供することを課題とする。
また、ユニットバス等の耐水性を必要とする建材等に使用する樹脂フィルムを被覆した化粧金属板の製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
請求項1に記載のエンボス加工性に優れた化粧金属板の製造方法は、樹脂フィルムを被覆した化粧金属板の製造方法であって、DSCにより、樹脂フィルムの昇温過程における吸熱ピーク温度Tmp(℃)と降温過程における発熱ピーク温度Tc2(℃)とを測定し、DSC関係値(℃)=Tmp−Tc2を求め、該DSC関係値が60以下となるポリブチレンテレフタレートを含有する樹脂フィルムを、金属板の表面に被覆することを特徴とする。
請求項2に記載のエンボス加工性に優れた化粧金属板の製造方法は、請求項1において、前記樹脂フィルムが、ポリブチレンテレフタレート樹脂に、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アイオノマー樹脂のいずれか1種又は2種以上をブレンドした樹脂であることを特徴とする。
【0006】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の発明者等は、樹脂フィルムの特性とエンボス加工性の関係について鋭意検討した結果、次のことを確認した。すなわち、示差走査熱量計(DSC)による昇温過程における吸熱ピーク温度Tmp(℃)と、降温過程における発熱ピーク温度Tc2(℃)とから計算されるDSC関係値である(Tmp−Tc2)の値が60以下の樹脂であり、樹脂中の成分にポリブチレンテレフタレート樹脂を含有する樹脂フィルム等を使用した場合に、これらの樹脂のエンボス加工性が飛躍的に向上することを見出した。また、実際に金属板上に樹脂フィルム等を被覆しエンボス加工を行ってその性能を確認した。
この結果、金属板上にこのような特性を有する樹脂フィルムを積層加工し、折り曲げ等の加工を施しても、加工部分が白色化して意匠性を損なうという問題はなくなった。また、塩化ビニル樹脂と同等程度のエンボス加工性を得ることができた。さらに、耐水性及び水中に放置後の強度劣化が少ない性質を有するポリブチレンテレフタレート樹脂の優れた特性を、そのまま維持することができた。
以下に本発明についてその内容を説明する。
【0007】
(使用する金属板)
本発明に使用する金属板としては、鋼板、アルミニウム板、銅板等、広く金属板であれば用いることが出来る。鋼板としては、厚さ0.10〜1.20mmの普通鋼冷延鋼板が好ましい。中でも、厚さ0.10〜0.50mmの普通鋼冷延鋼板が好ましい。冷延製品の中でも、低炭素又は極低炭素アルミキルド鋼板が好ましく使用される。また、Nb、Ti等を添加した非時効性鋼や、3〜18wt%のクロムを含むクロム含有鋼板などの、種々の組成を有するステンレス鋼板等も使用することができる。冷延鋼板の表面は、表面処理がされているものであっても差し支えない。前記の表面処理の方法には、めっき処理、塗装処理等も含む。めっき処理には、次のものを含む。例えば、亜鉛めっき、亜鉛−アルミニウム合金めっき、亜鉛−コバルト−モリブデンめっき、錫めっき、ニッケルめっき、ニッケル−リンめっき、ニッケル−コバルトめっき、ニッケル−錫めっき等である。また、塗装処理は、種々の塗料を、その性質に応じて焼付けて塗装する方法で行われるものも含む。
【0008】
(使用する樹脂フィルム等)
樹脂フィルム等の厚さは、特に限定するものではない。例えば、0.02〜0.30mmであり、好ましくは、0.08〜0.15mmのものが用いられる。樹脂の種類には、次のものがある。ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂や、PBT樹脂に他の樹脂を種々の割合で混合した樹脂である。たとえば、PBT樹脂に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アイオノマー樹脂等をブレンドした樹脂である。又は、PBT樹脂に、これらの樹脂の2種以上をブレンドした樹脂である。あるいは、PBTと、他の樹脂又は化合物との共重合体である。たとえば、イソフタル酸やアジピン酸との共重合体の樹脂フィルム等が用いられる。
さらに、上記種々の樹脂フィルム等を、異なる厚さの比率で積層した複合樹脂フィルム等を使用することもできる。これらの樹脂フィルム等の中には、着色樹脂フィルム等が入っていても差し支えない。
2種以上のブレンド樹脂を使用するのは、つぎのような理由からである。例えば、衝撃強度には優れている樹脂であるが、金属板との接着性が劣る樹脂に対して、接着性の改良を図るためである。金属との接着性が良好な樹脂をブレンドすることにより、前記の欠点が改良される。
また、複合樹脂フィルムを使用する場合は、金属との接着面に接着特性の優れた樹脂フィルムを用いて、樹脂フィルム全体を強固に金属と接着する場合である。
【0009】
これらの樹脂フィルム等に使用される樹脂は、下記式で与えられるDSC関係値が60以下、好ましくは50以下を有することが必要である。
DSC関係値(℃)=Tmp−Tc2 ここで、Tmp(℃)はDSCにより測定される昇温過程における吸熱ピーク温度である。また、Tc2(℃)はDSCにより測定される降温過程における発熱ピーク温度である。
【0010】
DSC関係値を60以下に限定する理由は、図1に示すように、従来用いられていたエンボス加工を施した塩化ビニル樹脂フィルムの平均表面粗度が、Raで4.0μmであったから、従来品との比較においてエンボス性を良好とする表面粗度基準をRaで4.0μmとしたためである。
【0011】
このようなDSC関係値を有する樹脂フィルムを使用するとエンボス加工性が改良される理由は、吸熱ピーク=融点(軟化点)であるTmpと、発熱ピーク=結晶化温度であるTc2との一定の温度範囲内でエンボス加工処理をした場合には、処理に伴って発生する圧縮エネルギーや摩擦エネルギーをこの温度範囲で効果的に吸収することができるからではないかと考えられる。
【0012】
一般的に、上記のDSC関係値が小さくなると、水中経時後のデュポン衝撃試験の評点は向上する。しかし、一方で樹脂フィルムの平均表面粗度Raが増大していく傾向がある。平均表面粗度Raは商品の意匠的価値(意匠性)と大きな関係があり、4μm以上の範囲が適正値である。さらに好ましい範囲は5〜8μmである。
【0013】
一方、DSC関係値が大きくなると、樹脂フィルムの平均表面組度Raは減少していく傾向があり、水中経時後のデュポン衝撃試験の評点は、劣化していく傾向がある。デュポン衝撃試験の評点が小さいことは、樹脂が破断し易くなっていることを示すもので、ユニットバス用など水中での耐衝撃性を求められる商品としては好ましくないことになる。
【0014】
従って、DSC関係値が一定範囲の樹脂を使用した場合には、Ra及びデュポン衝撃試験評点を一定範囲に限定することができるという効果があり、このようなDSC関係値を有する樹脂の使用により、良好なエンボス加工を達成させることができる。さらに、エンボス加工処理をした鋼板上の樹脂層は、水中に長時間放置した場合においても耐衝撃性に優れていて、製品の長期間にわたる美麗性と耐食性とを維持することができる。
【0015】
DSC関係値の計算に必要な諸元の測定は、以下の条件で行った。測定器はパーキンエルマー社製の示差熱量計DSC−7を使用した。試料約5mgをセミミクロン天秤で精秤し、窒素ガスを流しつつ、20℃/分で昇温させた後、20℃/分で降温させていき、昇温及び降温曲線から図2のようにしてTmpとTc2を求めた。すなわち、示差走査熱量計を用いて、精秤した約5mgの試料を窒素ガス雰囲気下において20℃/分で溶融状態まで昇温させたときの昇温曲線における吸熱ピークからTmpを求め、溶融状態に3分間ホールドした後20℃/分で常温まで降温させたときの降温曲線における発熱ピークからTc2を求めた。
【0016】
これらの樹脂フィルムを金属板上に被覆した後にエンボス加工した。被覆は、例えばPBT単味樹脂の場合には、超音波溶接、スピンウェルド等の手段を用いた。エポキシ系、ポリエステル系、シアノアクリレート系等の接着剤を使用して被覆しても良いが、単に樹脂の融点以上に加熱しておいた鋼板上に圧着する方法で接着しても良い。
【0017】
(エンボス加工処理方法)
樹脂フィルムのエンボス加工処理方法は、次のような方法がある。例えば、複層フィルムを直接チルドロールの間に通す方法、ブラウンフィルムを加熱してチルドロールの間に通す方法、回転スクリーンロールに通して真空の力でエンボス加工する方法、複層フィルムをパーフォレーター(目打ち機)に通すホットニードルプロセス、刻印ロールを使用して圧縮する方法等がある。
【0018】
本発明の場合は、金属板に樹脂フィルムを積層した後に、樹脂のTmp±10℃の温度範囲に加熱した金属板と共に、彫刻ロールを使用して圧着する方法でエンボス加工処理される方法を採用するのが好ましい。エンボス形状としては、ランダムマット、四角形、ダイヤモンド形、深絞り型、SG目等の種々の模様を、製品のニーズに応じて使用することができる。
【0019】
(エンボス性の良否判定)
本発明における樹脂フィルムのエンボス性の良否は、その樹脂フィルムの表面粗度Ra(μm)によって判断される。一般に良好なエンボス性とは、樹脂の融点以上の温度で彫刻ロールを通したときに、容易にエンボス模様が樹脂フィルム等の表面に形成され、かつ温度を上げた場合にも長時間、そのエンボス模様を維持していることをいう。
そのため、表面粗度の測定は厚さ、長さおよび幅を一定にした樹脂フィルムについて、その樹脂のTmp±10℃の範囲に3分間程度加熱した前記樹脂フィルムを平均表面粗さRa=11μmの凹凸を付与された砂目(SG目と呼称する)の彫刻ロールに一定速度で通過させる。
【0020】
その後、室温に冷却したときの樹脂表面の粗度Ra(μm)を東京精密社製SURFCOM表面粗さ計を用いて、JIS B0601に準拠して測定し、平均表面粗度が4.0μm以上をエンボス性良好とした。この平均表面粗度Ra=4.0μmという値は、従来品の塩化ビニル樹脂フィルムの合格基準値である。なお、この測定は5枚の樹脂試験片についてロール通しを行い、各試験片について4個所の異なる場所の表面粗度を測定し、その平均値を計算して平均表面粗度Ra(μm)とした。
【0021】
デュポン衝撃試験は、被覆樹脂の耐水性を評価する試験法である。本発明の樹脂フィルムが歪みを加えられた状態(例えばエンボス加工処理など)で、水と接したまま使用された場合のフィルムの耐水性をデュポン衝撃試験法で評価した。
そこで、本発明の樹脂フィルムを被覆した樹脂被覆金属板がユニットバス材として使用され、長時間水と接している状態を想定した試験法を採用した。この試験法は、一定期間水中に浸漬しておいた後、一定の衝撃を与えたときに樹脂被膜の破壊程度を評価し、表面に割れが観察されない場合を耐衝撃性良好とする。
したがって、この試験は、長さ及び幅が一定の金属板の温度を、被覆する樹脂フイルムの融点以上の温度に加熱しておいて、その板と同一寸法の樹脂フィルムを加熱圧下して接着して試験片とする。この試験片を、平均表面粗さRa=11μmの凹凸を付与されたSG目の彫刻ロールに一定速度で通過させる。この試験片は、60×60mmの大きさに切断した後、38±2℃にした脱塩水中に1月間放置する。1月後にその試片を取り出して室温で乾燥し、デュポン衝撃試験機を使用して、JIS K5400に準拠した条件(衝撃部分の大きさ:直径0.5インチ、荷重:1Kg、高さ:50cm)で測定し、以下のように目視判定評価した。
評点5=皮膜割れが全くなし。
評点4=皮膜の一部に細かい割れが発生した。
評点3=皮膜のエンボス部全体に細かい割れが発生した。
評点2=皮膜のエンボス部全体に大きい割れが発生した。
評点1=皮膜全体に割れが著しい。
上記評点で5,4は使用上の問題はない。なお、この試験は各10枚の試験片について測定した。また、判定者を変えて複数の判定者によって判定を行い、その平均値をもってデュポン衝撃試験評点とした。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
炭素分が、0.030%のアルミキルド冷延鋼板であって、厚さ0.50mmのものを用意した。この鋼板に、0.002mmの厚さに亜鉛めっき処理をし、この亜鉛めっき鋼板を210〜220℃に加熱して、表面上に厚さ0.1mmのPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂フィルムを熱圧着した。次いで、さらに、190〜210℃に加熱しつつ、SG目の模様を有する彫刻ロールを使用して、鋼板と樹脂を同時に圧着して、エンボス加工処理を行い、その後、室温に冷却した。このように処理した鋼板上の樹脂フィルムのエンボス性を評価する平均表面粗度Raは、8.0μmであった。また、デュポン衝撃試験の評点は、5であった。
【0023】
(実施例2〜5)
実施例2と実施例3は、DSC関係値が60以下である、固有粘度(IV)の異なるPBT樹脂フィルムの例である。
実施例4は、DSC関係値が60以下の2層複合樹脂フィルムを使用した例である。この例は、PBT樹脂フィルムが1層と、イソフタル酸10モル%共重合PET樹脂フィルムが1層の場合である。そして、共重合PET樹脂フィルムが金属板と接している。
実施例5は、DSC関係値が60以下であるPBT樹脂に、ポリカーボネイト樹脂をブレンドした樹脂フィルムの例である。
以上の例をまとめたものを、表1の実施例2〜5に示す。
【0024】
実施例2〜5は、実施例1と同一の条件で行った。ただし、樹脂フィルムを代えてある。なお、エンボス加工処理温度は、その樹脂のTmp±10℃の範囲で行った。このようにして得られた試料について、エンボス性の指標である平均表面粗度Raを測定した。また、エンボス加工後の樹脂フィルムのデュポン衝撃試験も併せて行った。
【0025】
【表1】
【0026】
表1から次のことが分かる。DSC関係値が60以下の範囲にあるPBT樹脂フィルム又はそのブレンド樹脂フィルムの平均表面粗度Raは、4以上を維持していた。そして、デュポン衝撃試験評点も5であり、水中に長期間浸漬しても劣化していなかった。
【0027】
【産業上の利用可能性】
本発明の製造方法によって得られた樹脂フィルムを被覆した化粧金属板は、従来の軟質塩化ビニルと同等以上のエンボス加工性を示した。また、ユニットバス等の耐水性を必要とする建材等に使用することが出来る。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】DSC関係値と平均表面粗度の関係を示すグラフである。
【図2】樹脂フィルムの発熱、吸熱曲線を示すグラフである。
Claims (2)
- 樹脂フィルムを被覆した化粧金属板の製造方法であって、DSCにより、
樹脂フィルムの昇温過程における吸熱ピーク温度Tmp(℃)と
降温過程における発熱ピーク温度Tc2(℃)とを測定し、
DSC関係値(℃)=Tmp−Tc2を求め、
該DSC関係値が60以下となるポリブチレンテレフタレートを含有する樹脂フィルムを、金属板の表面に被覆することを特徴とするエンボス加工性に優れた化粧金属板の製造方法。 - 前記樹脂フィルムが、ポリブチレンテレフタレート樹脂に、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アイオノマー樹脂のいずれか1種又は2種以上をブレンドした樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の化粧金属板の製造方法。
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