JP3722139B2 - 汎用コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、ロークロップ(大豆等の刈取搬送装置)ユニットを設けた汎用コンバインに係るものである。
従来より、底板と左右側板と後板とからなるオ−ガフレ−ム内に左右方向のオ−ガを軸装し、豆穀稈を左右側から挾持して搬送する左右一対の搬送ベルトをその始端部がオ−ガフレ−ムの前方に位置し且つその終端部が前記オ−ガの前側に位置するようにオ−ガフレ−ムに対して固定的に設けた汎用コンバインが知られている。(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭61−96913号公報(特許請求の範囲の項、第1図、第2図、第3図)
前記公知の汎用コンバインにおいては、豆穀稈を左右側から挾持して搬送する左右一対の搬送ベルトがオ−ガフレ−ムに対して固定的に設けられた構成であるため、この左右一対の搬送ベルトの始端部を豆穀稈の植生する畝上面に追従して上下動させることができず、汎用コンバインの機体姿勢や刈取部の高さ調節状態によっては、この左右一対の搬送ベルトの始端部が低くなりすぎて畝上面に突っ込んだり、逆にこの左右一対の搬送ベルトの始端部が高くなりすぎて豆穀稈を挾持できなかったり豆穀稈の穂先先端を挾持して豆莢部を刈刃で切断してしまうような不具合が生じる問題がある。
本発明は、上述の如き課題を解決するために、次のような技術的手段を講じる。
即ち、底板5と左右側板6,6と後板7からなるオ−ガフレ−ム8内に左右方向のオ−ガ9を軸装し、豆穀稈を左右側から挾持して搬送する左右一対の搬送ベルト21,21をその始端部がオ−ガフレ−ム8の前方に位置し且つその終端部が前記オ−ガ9の前側に位置するように設け、該左右一対の搬送ベルト21,21と該左右一対の搬送ベルト21,21により挾持している豆穀稈の根元を刈取る縦軸回転の刈刃22とを、該縦軸回転の刈刃22の周縁部が前記左右一対の搬送ベルト21,21間に形成される搬送経路を横切るように配置して一ブロックのロ−クロップユニット20として構成し、該ロ−クロップユニット20の前部を前記オ−ガフレ−ム8に対して上下動自在に設け、該ロ−クロップユニット20側に回動脚部54を軸着し該回動脚部54の下部に車輪55を取付け該回動脚部54の上部に複動シリンダ56のロッドを取付けて、センサ57が地面に突っ込むと複動シリンダ56を伸長させて左右一対の搬送ベルト21,21の始端部を上動させ前記センサ57が地面から離れると複動シリンダ56を縮小させて左右一対の搬送ベルト21,21の始端部を下動させるように刈高さ制御を行う構成としたことを特徴とする汎用コンバインとしたものである。
本発明によると、左右一対の搬送ベルト21,21によって挾持搬送される豆穀稈を縦軸回転の刈刃22で円滑に切断でき、作業能率が向上すると共に、例えば、大豆等の比較的背丈の低い豆穀稈を刈取る場合でも、刈取った豆穀稈をオ−ガ9へ良好に引き継ぐことができ、刈取作業を円滑に行うことができる。
しかも、左右一対の搬送ベルト21,21の始端部を刈高さ制御することにより、この左右一対の搬送ベルト21,21の始端部が低くなりすぎて畝上面に突っ込んだり、逆にこの左右一対の搬送ベルト21,21の始端部が高くなりすぎて豆穀稈を挾持できなかったり豆穀稈の穂先先端を挾持して豆莢部を刈刃で切断してしまうような不具合が解消され、豆穀稈の刈取作業を円滑に行うことができる。
ロークロップ(大豆等の刈取搬送装置)ユニットによる刈取作業の円滑化という目的を、汎用コンバインの大幅な変更を伴うことなく実現した。
本発明の実施の形態を図により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は機体フレーム1の下方に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、4は機体フレーム1の前方に設けた刈取部である。刈取部4は、底板5と左右側板6、6と、後板7からなるオーガフレーム8内に左右方向のオーガ9を軸装し、前記底板5の前縁に刈刃10を設け、該刈刃10の上方にリールタイン11を有する掻込リール12を設けて構成している。13は掻込リール12の左右一対の取付アームであり、前記後板7に回動自在に取付ける。
14は取付アーム13を回動させる上下シリンダ、16は前記オーガフレーム8を取付けた搬送装置であり、搬送装置16の基部を機体側に回動自在に取付ける。前記脱穀装置3は所謂全穀稈投入型であり、脱穀装置3の脱穀室内にはスクリュウ型の扱胴17を軸装し、脱穀室の下方の風選室内には揺動選別棚18を設けている。19は前記左右側板6、6に設けた分草体である。
しかして、前記オーガフレーム8の前部にはロークロップユニット20を設ける。ロークロップユニット20は、大豆等の豆類の刈取作業に使用する豆類刈取搬送装置であり、左右一対の搬送ベルト21により挾持している豆穀稈の根元を刈刃22により刈取るように構成している。23は駆動ローラ、24は受動ローラ、25は取付フレーム、26は取付フレーム25の基部に取付けた伝動ケースである。
前記搬送ベルト21は、豆穀稈を左右側から挾持して搬送するように左右一対の搬送ベルト21、21を一組とし、左右に所定間隔を置いて複数組み設けられ、各搬送ベルト21の伝動ケース26を伝動筒28により連結し、左右の伝動ケース26を底板5および左右側板6にステー29により固定する。この場合、前記搬送ベルト21の始端部はオーガフレーム8の任意の前方に位置させるが、搬送ベルト21の終端部は前記刈刃10の上方で前記掻込リール12よりも下方で前記オーガ9の前側に位置させる。したがって、ロークロップユニット20の装着は、掻込リール12を上下シリンダ14により上動させるだけで、オーガフレーム8に取付けて行なう。
前記伝動筒28内には伝動軸30を軸装し、伝動軸30にはプーリ31を固定し、プーリ31と前記掻込リール12に回転を伝達させる可変速軸により回転するプーリ32との間にベルト33を掛け回す。前記伝動ケース26内の伝動軸30にはベベルギヤ34を固定し、ベベルギヤ34には前記駆動ローラ23を固定した駆動軸35に固定のベベルギヤ36を噛合わせる。
左右の取付フレーム25の受動ローラ24よりも後側には、それぞれ縦回転軸39の中間部を軸装し、縦回転軸39の下部には前記刈刃22をそれぞれ固定する。左右の刈刃22は縦軸回転で中央部が一部重合して設けられている。40は前記縦回転軸39と前記駆動軸35との間に掛け回したチエン、42は前記取付フレーム25と前記伝動ケース26との間に設けた補強フレームであり、補強フレーム42には回転軸43を取付け、回転軸43には回転体44を設ける。回転体44は弾性部材(可撓性部材)により形成されて、豆穀稈の下部に付着している土を払い落とす。45は前記取付フレーム25に取付けた分草兼案内ガイドであり、先端は前記搬送ベルト21の始端部より前方に位置させ、外側部46は外側の搬送ベルト21の側部に位置し、内側部47は中央側に案内するように形成している。
図5〜図7は、ロークロップユニット20の取付構造の第2実施例を示し、ロークロップユニット20側の任意部位から支脚50を下方に突出させ、該支脚50の下部には挿入部51を形成し、該挿入部51を稲・麦等を刈取る本来の刈刃10の摺動刃(図示省略)を外した刈刃フィンガー52の隙間に係合させて取付ける。
図8〜図10の実施例では、前記取付フレーム25に取付部53を設け、取付部53に回動脚部54の上部を軸着し、回動脚部54の下部には車輪55を取付け、回動脚部54の上部には複動シリンダ56のロッドを取付ける。57はセンサであり、センサ57をコントローラ58を介して複動シリンダ56に接続し、ロークロップユニット20の前部を前記伝動ケース26の基部を中心として上下させて、高さ制御を行なう。なお、図9では、一対の搬送ベルト21、21を図示しているが、勿論並設可能である。
図11は、搬送ベルト21の第2実施例であり、一対の搬送ベルト21のうち一方または両方は、周面を波形状に形成している。また、搬送ベルト21の材質をスポンジ等の軟質弾性部材にすることもある。
次に作用を述べる。
前記の構成であるから、左右の搬送ベルト21の間の豆穀稈は、搬送ベルト21により挾持された状態で刈刃22により根元が切断され、更に搬送されてオーガフレーム8内に至り、オーガ9により集められて搬送装置16で脱穀装置3に搬送されて脱穀される。
この場合、ロークロップユニット20は、取付フレーム25に設けた駆動ローラ23と受動ローラ24の間に搬送ベルト21が掛け回され、取付フレーム25の前側下方に刈刃22を設け、取付フレーム25の後側に伝動ケース26が設けられ、搬送ベルト21の始端部はオーガフレーム8の任意の前方に位置させるが、搬送ベルト21の終端部は前記刈刃10の上方で前記掻込リール12よりも下方で前記オーガ9の前側に位置させるから、ロークロップユニット20の装着は、掻込リール12を上下シリンダ14により上動させるだけで、伝動ケース26をオーガフレーム8の底板5にステー29により取付けるだけで終了する。したがって、掻込リール12の脱着を行なうことなくできるので、ロークロップユニット20の脱着作業は頗る容易となる。
図5〜図7の第2実施例では、ロークロップユニット20側の支脚50の挿入部51を、稲・麦等を刈取る本来の刈刃10の摺動刃(図示省略)を外した刈刃フィンガー52の隙間に係合させて取付けるから、刈刃10の部分の剛性は高いので強固に取付けることができる。
図8〜図10の実施例では、前記取付フレーム25に設けたベベルギヤ36に回動脚部54の中間部を軸着し、回動脚部54の下部には車輪55を取付け、回動脚部54の上部には複動シリンダ56のロッドを取付けてあるから、センサ57が地面に突っ込むと、複動シリンダ56を伸張させて、搬送ベルト21の始端部を上動させ、センサ57が地面より離れると、複動シリンダ56を縮小させて搬送ベルト21の始端部を下動させ、刈高さ制御を行なう。なお、前記センサ57は地面に接触しない非接触センサ(超音波等を利用した高さ検出装置)を使用することもある。
全体側面図。 要部平面図。 要部側面図。 要部正面図。 要部側面図。 同側面図。 同要部平面図。 側面図。 同正面図。 ブロック図。 搬送ベルトの第2実施例図。
符号の説明
1 機体フレーム
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取部
5 底板
6 左右側板
7 後板
8 オーガフレーム
9 オーガ
10 刈刃
11 リールタイン
12 掻込リール
13 取付アーム
14 上下シリンダ
16 搬送装置
17 扱胴
18 揺動選別棚
19 分草体
20 ロークロップユニット
21 搬送ベルト
22 刈刃
23 駆動ローラ
24 受動ローラ
25 取付フレーム
26 伝動ケース
28 伝動筒
29 ステー
30 伝動軸
31 プーリ
32 可変速プーリ
33 ベルト
34 ベベルギヤ
35 駆動軸
36 ベベルギヤ
39 縦回転軸
40 チエン
42 補強フレーム
43 回転軸
44 回転体
45 分草兼案内ガイド
46 外側部
47 内側部
50 支脚
51 挿入部
52 刈刃フィンガー
53 取付部
54 回動脚部
55 車輪
56 複動シリンダ
57 センサ
58 コントローラ

Claims (1)

  1. 底板5と左右側板6,6と後板7からなるオ−ガフレ−ム8内に左右方向のオ−ガ9を軸装し、豆穀稈を左右側から挾持して搬送する左右一対の搬送ベルト21,21をその始端部がオ−ガフレ−ム8の前方に位置し且つその終端部が前記オ−ガ9の前側に位置するように設け、該左右一対の搬送ベルト21,21と該左右一対の搬送ベルト21,21により挾持している豆穀稈の根元を刈取る縦軸回転の刈刃22とを、該縦軸回転の刈刃22の周縁部が前記左右一対の搬送ベルト21,21間に形成される搬送経路を横切るように配置して一ブロックのロ−クロップユニット20として構成し、該ロ−クロップユニット20の前部を前記オ−ガフレ−ム8に対して上下動自在に設け、該ロ−クロップユニット20側に回動脚部54を軸着し該回動脚部54の下部に車輪55を取付け該回動脚部54の上部に複動シリンダ56のロッドを取付けて、センサ57が地面に突っ込むと複動シリンダ56を伸長させて左右一対の搬送ベルト21,21の始端部を上動させ前記センサ57が地面から離れると複動シリンダ56を縮小させて左右一対の搬送ベルト21,21の始端部を下動させるように刈高さ制御を行う構成としたことを特徴とする汎用コンバイン。
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