JP3720622B2 - ショットブラスト用粒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はショットブラスト用の粒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ショットブラスト用の粒体としては、天然ケイ砂が使用されている。しかし天然ケイ砂は軟質の岩石が混在して硬さが不足し、また天然物であるから品質が一定でないと云う問題がある。
上記天然ケイ砂に代えて高炉から排出されるスラグをショットブラスト用粒体として使用することが提案されている(特開昭54−54139号)。
該スラグは天然ケイ砂よりも高硬度を有しかつ品質は略一定である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし該スラグにおいても強度が不足して研削効率、即ち作業効率が充分でなく、またショットブラスト時に粉化し易く、粉化物は粉塵となって作業環境を悪化し、また粉化物は廃棄処理しなければならず、大量に発生すれば処理費用が大きくなり、更に粉化物量が増えるとその分リサイクル量が少なくなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、製鋼炉から排出され鉄の含有量が25重量%以上で密度が3.5g/cm3以上でありかつ塩基度が1〜1.8の範囲にあるスラグの溶融物を水と接触させることによって急冷することによって急冷することによって得られた硬化物を破砕することによって得られるショットブラスト用粒体を提供するものであり、該製鋼炉は電気炉または転炉であることが望ましく、また該粒体の粒径は0.07〜3mmであることが望ましい。
【0005】
【作用】
鉄の含有量が25重量%以上で密度が3.5g/cm3以上でかつ塩基度が1〜1.8の範囲にあるスラグ溶融物を急冷硬化すると、非常に硬度が高くかつ強度の大きなスラグ硬化物が得られる。このようなスラグ硬化物からなるショットブラスト用粒体は、高硬度であるから研削力に優れ、また粉砕されにくいので粉化物の発生量が少ない。そして電気炉または転炉から排出されるスラグは特に高硬度である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明のスラグとは、転炉、電気炉等の製鋼炉から排出されるスラグであり、鉄の含有量が25重量%以上で密度が3.5g/cm3以上の大重量のものであり、また塩基度CaO/SiO2 が1〜1.8の範囲にあるものである。
【0007】
上記スラグは溶融状態で所望なれば酸化カルシウム、酸化ケイ素、鉄等が添加された上で、耐熱容器中に所定の厚みに流し出され、上から水をかけることによって急冷される。この場合、耐熱容器中のスラグ溶融物の厚さが小さすぎると、水をかける前に自然冷却(徐冷)によって硬化し易くなり、所望の硬度が得られなくなるおそれがあり、また厚さが大きくなり過ぎると、水をかけた場合に水が急激に水蒸気となり、水蒸気爆発の危険がある。望ましいスラグ溶融物の厚さは80mm〜120mmである。
【0008】
水をかける場合には耐熱容器中のスラグ溶融物の表面に水が溜まらないようにすることが望ましく、水をかける量が多過ぎてスラグ溶融物の表面に水が溜って水の蒸発潜熱による急冷効果が期待出来なくなる。
上記水をかける量は、スラグ溶融物1トン当たり毎秒200〜400l程度が望ましい。
上記急冷によってスラグ溶融物は急速に硬化するが、この際自己破砕によって容器中のスラグ溶融物の厚さ程度の径を有するスラグ原塊が得られる。
【0009】
該スラグ原塊は粗砕機で粗砕され、更に細砕機で細砕され、粗篩機等によって粗分級され、更に細篩機等によって細分級されてショットブラスト用粒体製品とされる。この粒体は角張った形状を有しているので、丸角状の粒体が望ましい場合には、更に磨砕機によって研磨して角取りを行なう。研磨後は再び細篩機等で細分級してショットブラスト用粒体製品とされる。
【0010】
この場合得られる粒体の径は、通常0.07〜3mmの範囲であり、望ましくは0.1〜2.5mmの範囲であるが、ショットブラストを行なう対象物の種類、所望の表面粗さ等によってこの範囲で種々のものを備えておくことが望ましく、例えば角張った粒体、丸角粒体共に径2.5〜1.25mmのもの(No.1)、径1.25〜0.6mmのもの(No.2)、径0.6〜0.3mmのもの(No.3)、径0.3〜0.15mmのもの(No.4)、径0.15〜0.07mmのもの(No.5)と云うように5種類の番手のものを備えておく。
【0011】
上記粗砕および細砕はスラグ原塊が水で濡れたまゝで行なってもよいし、またスラグ原塊を乾燥して粗砕以後の工程を行なってもよいし、あるいはスラグ原塊を粗砕した後に乾燥して細砕以後の工程を行なってもよい。また上記分級工程において、篩を通過しない残分は破砕工程に戻されることが望ましい。
【0012】
〔実施例〕
電気炉から排出されたスラグの溶融物に鉄粉および酸化カルシウムと酸化ケイ素とを後添加して次の組成に調節する。
CaO 24.92重量%
SiO2 15.24重量%
Al2O3 6.72重量%
MnO 5.66重量%
MgO 4.25重量%
Cr2O3 1.97重量%
総Fe 41.24重量%
CaO/SiO2 =1.64
上記スラグ溶融物は約1350℃に加熱されているが、耐熱容器(皿型鋼鉄製)に約100mmの厚さに流し出され、直ちにスラグ溶融物1トン当たり300lスプレーにより散水する。
【0013】
このようにして約100mm径のスラグ原塊が得られ、該スラグ原塊のモース硬さは7であった。該スラグ原塊は粗砕機で粗砕され、乾燥機で乾燥後細砕機で細砕される。細砕されたスラグ原塊は次いで粗篩機で粗分級され、更に細篩機で細分級されて、粒径2.5〜1.25mm(No.1)、径1.25〜0.6mm(No.2)、径0.6〜0.3mm(No.3)、径0.3〜0.15mm(No.4)、径0.15〜0.078mm(No.5)の5種類の粒体に分級された。
【0014】
このようにして得られたショットブラスト用粒体(No.2)を使用して鋼鉄表面のショットブラストを行なった。
ショットブラスト条件は下記の通りである。
ブラスト装置 エアブラスター方式
ブラスト圧力 6kg/cm2
ブラスト距離 15cm
ブラスト時間 20秒
鋼鉄面積 70×180mm
その結果得られた粗面のパラメーター(JIS B 0601−1994)は下記の通りであった。
λC (凹凸の平均波長) 2.5mm
L (展開長さ) 2.5mm
Ra (算術平均粗さ) 7.50μm
RZ (十点平均粗さ) 36.6μm
Ry (凹凸の最大高さ) 53μm
【0015】
〔比較例〕
良質な天然ケイ砂をショットブラスト用粒体として使用し、実施例と同様な条件でショットブラストを行なった結果(比較例1)および実施例のスラグ溶融物に水をかけることなく自然放置して徐冷した硬化物のモース硬さは5であった。この硬化物を同様にして破砕分級した粒径No.3の粒体を使用し、実施例と同様な条件でショットブラストを行なった結果(比較例2)は下記の通りであった。
比較例1 比較例2
λC 2.5mm 2.5mm
L 2.5mm 2.5mm
Ra 2.41μm 4.22μm
RZ 16.0μm 26.7μm
Ry 27.9μm 42.63μm
【0016】
比較例1と比較例2の結果を実施例の結果と比較すると、実施例の粒体の場合に比べて比較例1,2はいずれも得られる粗面の粗さの度合いが小さい。
【0017】
【発明の効果】
本発明では品質にばらつきがなく、また研削性即ち作業性に優れ、そしてショットブラストに際して粉化物の発生量が少なく、したがって作業環境も悪化せず、しかもリサイクル性の高いショットブラスト用粒体が得られる。
Claims (3)
- 製鋼炉から排出され鉄の含有量が25重量%以上で密度が3.5g/cm3 以上でありかつ塩基度が1〜1.8の範囲にあるスラグの溶融物を水と接触させること によって急冷することによって得られた硬化物を破砕することによって得られることを 特徴とするショットブラスト用粒体
- 該製鋼炉は電気炉または転炉である請求項1に記載のショットブラスト用粒体
- 該粒体の粒径は0.07〜3mmである請求項1または2に記載のショットブラスト用粒体
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JP10215199A JP3720622B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | ショットブラスト用粒体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10215199A JP3720622B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | ショットブラスト用粒体 |
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