JP2000290048A - ショットブラスト用粒体 - Google Patents
ショットブラスト用粒体Info
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Abstract
研削性即ち作業性に優れ、そしてショットブラストに際
して粉化物の発生量が少なくしたがって作業環境も悪化
せず、しかもリサイクル性の高いショットブラスト用粒
体を得ることにある。 【解決手段】製鋼炉から排出されるスラグ溶融物を急冷
することによって高硬度のスラグ硬化物を得、該スラグ
硬化物を破砕してショットブラスト用粒体とする。
Description
の粒体に関するものである。
は、天然ケイ砂が使用されている。しかし天然ケイ砂は
軟質の岩石が混在して硬さが不足し、また天然物である
から品質が一定でないと云う問題がある。上記天然ケイ
砂に代えて高炉から排出されるスラグをショットブラス
ト用粒体として使用することが提案されている(特開昭
54−54139号)。該スラグは天然ケイ砂よりも高
硬度を有しかつ品質は略一定である。
ても強度が不足して研削効率、即ち作業効率が充分でな
く、またショットブラスト時に粉化し易く、粉化物は粉
塵となって作業環境を悪化し、また粉化物は廃棄処理し
なければならず、大量に発生すれば処理費用が大きくな
り、更に粉化物量が増えるとその分リサイクル量が少な
くなる。
するための手段として、製鋼炉から排出されるスラグの
溶融物を急冷することによって得られた硬化物を破砕す
ることによって得られるショットブラスト用粒体を提供
するものであり、該製鋼炉は電気炉または転炉であるこ
とが望ましく、また該粒体の粒径は0.07〜3mmであ
ることが望ましく、更に該スラグ溶融物は水と接触する
ことによって急冷することが望ましい。
高くかつ強度の大きなスラグ硬化物が得られる。このよ
うなスラグ硬化物からなるショットブラスト用粒体は、
高硬度であるから研削力に優れ、また粉砕されにくいの
で粉化物の発生量が少ない。そして電気炉または転炉か
ら排出されるスラグは特に高硬度である。
本発明のスラグとは、転炉、電気炉等の製鋼炉から排出
されるスラグであり、鉄の含有量が25重量%以上で密
度が3.5g/cm3 以上の大重量のものが望ましく、ま
た塩基度CaO/SiO2 が1〜1.8の範囲にあるも
のが望ましい。
ルシウム、酸化ケイ素、鉄等が添加された上で、耐熱容
器中に所定の厚みに流し出され、上から水をかけること
によって急冷される。この場合、耐熱容器中のスラグ溶
融物の厚さが小さすぎると、水をかける前に自然冷却
(徐冷)によって硬化し易くなり、所望の硬度が得られ
なくなるおそれがあり、また厚さが大きくなり過ぎる
と、水をかけた場合に水が急激に水蒸気となり、水蒸気
爆発の危険がある。望ましいスラグ溶融物の厚さは80
mm〜120mmである。
融物の表面に水が溜まらないようにすることが望まし
く、水をかける量が多過ぎてスラグ溶融物の表面に水が
溜って水の蒸発潜熱による急冷効果が期待出来なくな
る。上記水をかける量は、スラグ溶融物1トン当たり毎
秒200〜400l程度が望ましい。上記急冷によって
スラグ溶融物は急速に硬化するが、この際自己破砕によ
って容器中のスラグ溶融物の厚さ程度の径を有するスラ
グ原塊が得られる。
砕機で細砕され、粗篩機等によって粗分級され、更に細
篩機等によって細分級されてショットブラスト用粒体製
品とされる。この粒体は角張った形状を有しているの
で、丸角状の粒体が望ましい場合には、更に磨砕機によ
って研磨して角取りを行なう。研磨後は再び細篩機等で
細分級してショットブラスト用粒体製品とされる。
7〜3mmの範囲であり、望ましくは0.1〜2.5mmの
範囲であるが、ショットブラストを行なう対象物の種
類、所望の表面粗さ等によってこの範囲で種々のものを
備えておくことが望ましく、例えば角張った粒体、丸角
粒体共に径2.5〜1.25mmのもの(No.1)、径
1.25〜0.6mmのもの(No.2)、径0.6〜0.
3mmのもの(No.3)、径0.3〜0.15mmのもの
(No.4)、径0.15〜0.07mmのもの(No.5)
と云うように5種類の番手のものを備えておく。
れたまゝで行なってもよいし、またスラグ原塊を乾燥し
て粗砕以後の工程を行なってもよいし、あるいはスラグ
原塊を粗砕した後に乾燥して細砕以後の工程を行なって
もよい。また上記分級工程において、篩を通過しない残
分は破砕工程に戻されることが望ましい。
溶融物に鉄粉および酸化カルシウムと酸化ケイ素とを後
添加して次の組成に調節する。 CaO 24.92重量% SiO2 15.24重量% Al2O3 6.72重量% MnO 5.66重量% MgO 4.25重量% Cr2O3 1.97重量% 総Fe 41.24重量% CaO/SiO2 =1.64 上記スラグ溶融物は約1350℃に加熱されているが、
耐熱容器(皿型鋼鉄製)に約100mmの厚さに流し出さ
れ、直ちにスラグ溶融物1トン当たり300lスプレー
により散水する。
が得られ、該スラグ原塊のモース硬さは7であった。該
スラグ原塊は粗砕機で粗砕され、乾燥機で乾燥後細砕機
で細砕される。細砕されたスラグ原塊は次いで粗篩機で
粗分級され、更に細篩機で細分級されて、粒径2.5〜
1.25mm(No.1)、径1.25〜0.6mm(No.
2)、径0.6〜0.3mm(No.3)、径0.3〜0.
15mm(No.4)、径0.15〜0.078mm(No.
5)の5種類の粒体に分級された。
用粒体(No.2)を使用して鋼鉄表面のショットブラス
トを行なった。ショットブラスト条件は下記の通りであ
る。 ブラスト装置 エアブラスター方式 ブラスト圧力 6kg/cm2 ブラスト距離 15cm ブラスト時間 20秒 鋼鉄面積 70×180mm その結果得られた粗面のパラメーター(JIS B 0
601−1994)は下記の通りであった。 λC (凹凸の平均波長) 2.5mm L (展開長さ) 2.5mm Ra (算術平均粗さ) 7.50μm RZ (十点平均粗さ) 36.6μm Ry (凹凸の最大高さ) 53μm
ラスト用粒体として使用し、実施例と同様な条件でショ
ットブラストを行なった結果(比較例1)および実施例
のスラグ溶融物に水をかけることなく自然放置して徐冷
した硬化物のモース硬さは5であった。この硬化物を同
様にして破砕分級した粒径No.3の粒体を使用し、実施
例と同様な条件でショットブラストを行なった結果(比
較例2)は下記の通りであった。 比較例1 比較例2 λC 2.5mm 2.5mm L 2.5mm 2.5mm Ra 2.41μm 4.22μm RZ 16.0μm 26.7μm Ry 27.9μm 42.63μm
と比較すると、実施例の粒体の場合に比べて比較例1,
2はいずれも得られる粗面の粗さの度合いが小さい。
研削性即ち作業性に優れ、そしてショットブラストに際
して粉化物の発生量が少なく、したがって作業環境も悪
化せず、しかもリサイクル性の高いショットブラスト用
粒体が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】製鋼炉から排出されるスラグの溶融物を急
冷することによって得られた硬化物を破砕することによ
って得られることを特徴とするショットブラスト用粒体 - 【請求項2】該製鋼炉は電気炉または転炉である請求項
1に記載のショットブラスト用粒体 - 【請求項3】該粒体の粒径は0.07〜3mmである請求
項1または2に記載のショットブラスト用粒体 - 【請求項4】該スラグ溶融物は水と接触することによっ
て急冷される請求項1または2または3に記載のショッ
トブラスト用粒体
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10215199A JP3720622B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | ショットブラスト用粒体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10215199A JP3720622B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | ショットブラスト用粒体 |
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ID=14319746
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JP10215199A Expired - Lifetime JP3720622B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | ショットブラスト用粒体 |
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- 1999-04-09 JP JP10215199A patent/JP3720622B2/ja not_active Expired - Lifetime
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