JP2004237288A - 人工焼結砂およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】人工焼結砂の見掛け気孔率を小さくし、液状バインダーの吸収を少なくする。それにより、鋳型強度を向上させることができる。
【解決手段】主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂を製造する方法において、焼結後の砂粒子を、プラズマ炎処理により再加熱して表面を瞬時に溶融ガラス化する。それにより、表面の見掛け気孔率を2%以下とすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂を製造する方法において、焼結後の砂粒子を、プラズマ炎処理により再加熱して表面を瞬時に溶融ガラス化する。それにより、表面の見掛け気孔率を2%以下とすることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は人工焼結砂およびその製造方法、特に、鋳鉄、鋳鋼、アルミニウム、銅合金などの鋳造工程において、鋳物砂造型に用いる人工焼結砂とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳造に用いられる鋳物砂は、一般に珪石や天然珪砂を粉砕し整粒処理して製造されている。しかしながら品質のばらつきにより歩留りが悪かったり、粒子形状が球状となりにくく鋳造時に問題が生じやすいという不具合があった。そこで、Al2O3粉末およびとSiO2シリカ粉末を原材料として使用し、それを所定の大きさに造粒した後、焼結処理を施して人工焼結砂を製造することが提案されている。その一例として、特許文献1(特開平1−284455号公報)、特許文献2(特開平4−367349号公報)には、高温焼結後の成分比率が、Al2O3:20〜70重量%、SiO2:30〜80重量%となるように混合された原料を熱風中に吹き出して直径が0.1〜2.0mmの球状粒子に造粒した後、ロータリーキルンにより1400〜1750℃で焼結するようにした人工焼結砂の製造方法が記載されている。また、特許文献3(特開平5−169184号公報)には、同様な人工焼結砂の製造方法において、見掛け気孔率が20%以下である緻密組織が得られるように1300℃〜1700℃の温度で焼結するようにしたものが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−284455号公報
【特許文献2】
特開平4−367349号公報
【特許文献3】
特開平5−169184号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来提案されている人工焼結砂は、これを用いて鋳物砂造型とした場合に、その鋳型は、珪石や天然珪砂を粉砕し整粒処理して製造した鋳物砂造型と比較して、鋳型強度、ガス抜き特性、寸法精度などにおいて優れた特性を示す。本発明者らは、そのような人工焼結砂を用いて多くの鋳物砂造型を製造し、種々の製品の鋳造を行ってきているが、その過程において、鋳造部材に求められる鋳造条件によっては、鋳型強度が不足する場合があることを経験した。焼結条件(主に焼結温度)を管理して、焼結後の人工焼結砂の見掛け気孔率が3〜5%にまで緻密となるようにしたものを用いて鋳物砂造型を製造したが、まだ、充分な鋳型強度が得られない場合があった。
【0005】
その原因は、鋳物砂造型の製造に際し、人工焼結砂の結合剤として、樹脂に有機溶剤を溶かした液状バインダーが用いられるが、液状バインダーが少ないとはいえ人工焼結砂の表面に存在する気孔に吸収されてしまい、吸収された液状バインダーは実質的な砂の結合に寄与していないからと考えられる。吸収量を見越した量の液状バインダーを供給することは、鋳型への溶湯充満時、分解ガスが多くなり、それが製品の欠陥に繋がることから好ましくない。砂表面に釉薬を塗布し焼成すれば吸収による不都合は解消できるが、通常用いられる人工焼結砂は粒径が50〜500μm程度のものであり、このような小粒子の表面に釉薬を塗布することは現在の技術では不可能である。
【0006】
焼結温度をさらに上げて焼結と同時に粒子表面の溶融ガラス化を行うことは可能であるが、その場合には、例えば焼結を行うロータリーキルン内で砂粒がくっつきあって凝集化してしまうので、解決策とはならない。
【0007】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、液状バインダーを用いて鋳型を製造するのに用いる人工焼結砂において、従来法により製造する鋳物砂造型の鋳型強度を向上させることのできる人工焼結砂とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による人工焼結砂の製造方法は、主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂を製造する方法において、焼結後の砂粒子を再加熱して表面を溶融ガラス化する処理を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の製造方法において、「焼結後の砂粒子を再加熱して表面を溶融ガラス化する処理」を行うことを除き、主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂とするまでの工程は、前記した各特許文献に記載されるような従来知られた工程と同様であってよく、そのいずれをも選択することができる。
【0010】
例えば、焼結後の成分比率が、Al2O3:20〜70重量%、SiO2:30〜80重量%となるように混合された原料を用い、それを適宜の粉砕機で好ましくは100μm以下に粉砕し、それを0.02〜2mm程度の球状粒に造粒する。該球状粒を例えば1200〜1700℃でロータリーキルンなどで表面が緻密組織になるように焼結処理し、必要な場合には、研磨・整粒処理を行って、単粒化し目的の粒度分布に整流する。
【0011】
このような従来知られた方法により製造された人工焼結砂に対して、再加熱を施し、単粒の表面を溶融ガラス化する。それにより、各粒子の表面はさらに緻密組織とされ、見掛け気孔率を2%以下とすることができる。このようにして製造された人工焼結砂を用いて従来法により鋳物砂造型を製造すると、結合剤である液状バインダーが人工焼結砂に吸収される率は大幅に低減することから、実質的に液状バインダーのほぼ全量が人工焼結砂の結合に寄与することとなり、結果として、鋳物砂造型の鋳型強度が向上する。
【0012】
焼結後の人工焼結砂を再加熱して表面を溶融ガラス化するには、種々の処理方法を採用しうるが、例えば、焼結後の砂粒子をプラズマ炎中を通過させて瞬時に砂粒子表面を溶融ガラス化させるような処理方法は好適である。この場合、従来知られた装置によりプラズマ炎を形成しておき、その中に焼結後の砂を投入する。投入された砂粒子はプラズマ炎の流れにより攪拌されながら下流に送られ、その過程において、所要の表面ガラス化が進行する。プラズマ炎の温度により、表面が溶融ガラス化するのに要する最適な時間は変化するので、処理しようとする人工焼結砂に応じて、実験的にあるいは計算により、プラズマ炎の温度と処理時間を求めるようにする。好ましくは、温度は2000℃〜30000℃の範囲であり、処理時間は0.1秒〜2秒程度である。2000℃より低い温度の場合は、処理に時間がかかり、溶融ガラス化の過程で凝集化が起こる場合がある。30000℃のプラズマ炎は得るのは現在の技術では困難である。プラズマ炎に変えて、化学炎のような加熱手段を用いることもできる。
【0013】
処理後の砂粒子は適宜のダクトなどを介してサイクロンなどの固気分離装置に送られ、そこで、本発明による表面が溶融ガラス化した人工焼結砂が回収される。プラズマ炎で加熱された砂粒はダクトなどを通過すると500℃以下に急冷されてガラスが固化するので、砂粒同士は付着することはない。必要な場合には、回収された処理済みの人工焼結砂に対して、再度、研磨・整粒・分級の処理を施すようにしてもよい。
【0014】
本発明は、また、上記の方法により製造される人工焼結砂として、主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒後に焼結処理し、さらに表面を溶融ガラス化する処理を施したことを特徴とする人工焼結砂、および、溶融ガラス化した表面の見掛け気孔率が2%以下であることを特徴とする人工焼結砂をも開示する。さらに、そのような人工焼結砂を用いて製造した鋳物砂造型をも開示する。
【0015】
なお、本発明において見掛け気孔率は次式で定義される。
見掛け気孔率(%)=(W3−W1)/(W3−W2)×100
なお、W1:乾燥重量
W2:水中重量(水中に懸垂した試料重量)
W3:飽水重量(飽水試料を遠心分離にかけ、表面に付着している水分を取り除いた重量)
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による人工焼結砂の製造方法の一例を示すフローチャートである。最初に「原料配合工程1」を行う。例えば、ばんど頁岩と水酸化アルミニウムなどによりAl2O3:20〜70重量%を、また、硅砂などによりSiO2:30〜80重量%を得られるように、それらを配合する。次に、「粉砕工程2」を行う。粉砕は次の造粒工程で造粒しやすいように、100μm以下となるようにボールミルなどで20〜50%水分添加と破砕を行い、スラリー化するのが望ましい。
【0017】
「造粒工程3」では、例えばスプレードライヤーを用い、スラリー化した原料を乾燥炉の上部からスプレーする。表面張力により0.02〜2mm程度の球状に造される。パン式造粒機を用いる場合には、スプレードライヤーによる場合よりも大粒のものを造粒することができる。造粒された砂粒を「焼成冷却工程4」に送る。焼成は、1100〜1700℃の温度でロータリーキルンなどで、砂同士が付着しないように回転させながら緻密組織になるように焼結後、冷却する。この工程で、焼成温度を上げすぎると、砂表面がガラス化して砂同士が付着し巨大化して、排出が困難となりラインがストップするので、温度管理は重要となる。
【0018】
焼結後、「研磨工程5」、「整粒工程6」を行う。研磨は焼成工程で生じの複合粒を単粒化すること、砂表面を球状化することを目的に行われる。整粒は、各必要工程の粒度に分級する工程である。なお、以上の工程は、従来行われている人工焼結砂の製造工程と同じものであり、見掛け気孔率は通常5〜20%程度である。
【0019】
上記の人工砂焼結物に対して、本発明による表面の溶融ガラス化処理を施す(「プラズマ処理工程7」)。図2は溶融ガラス化処理をプラズマ炎で行う場合の概略図を示している。10は従来知られたプラズマ炎発生装置であり、11は陰極としてのカーボン、12は陽極としての回転円板(鉄)である。発生するプラズマ炎10a中に吹き付けノズル15から人工砂焼結物Sを吹き付ける。人工砂焼結物Sはプラズマ炎10aの流れに乗り瞬時に通過する。その過程で、砂粒(人工砂焼結物)は一粒ごとに表面が溶融してガラス化される。なお、プラズマ炎の処理温度と時間は人工砂焼結物の成分配合により異なるが、約2000〜30000℃、0.1〜2秒程度の範囲である。吹き付けノズル15の位置を移動することにより、処理温度と処理時間を適宜調整することができる。プラズマ処理を受けた砂粒はダクト13を通過して500℃以下に急冷され、サイクロン14において表面が溶融ガラス化した人工砂焼結物が得られる。ガラス化後に急冷されるので、砂同士が付着することはなく、処理条件にもよるが、見掛け気孔率は2%以下とさらに緻密組織となる。
【0020】
必要な場合には、処理後の人工砂を再度「研磨工程5」、「整粒工程6」に戻して、砂表面の泡・変形品を研磨し、表面の球状化を図り、プラズマ処理により粒度が変わったものを再度整粒して、製品(鋳物砂)として出庫する。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例と比較例を示す。
[実施例1] 図1での処理1〜処理6を行い、Al2O3:61%、SiO2:37%のムライト結晶粒子を得た。それに対して、図2の装置を用いてプラズマ処理を行った。処理温度は30000℃、処理時間は約0.4秒とした。サイクロンから取り出した処理済み粒子は見掛け気孔率0.5%であった。その顕微鏡写真を図3に示す。ガラス化処理後の粒子を液状バインダー(フェノール樹脂+ポリイソシアネート)を用いて造型(C/BOX)した。添加率は1.5%とした。JIS K6910に準じて、その抗折強度を測定したところ2.6MPaであった。
【0022】
[実施例2] 処理時間を0.2秒とした以外は、実施例1と同様にしてプラズマ処理済みの粒子を得た。その顕微鏡写真を図4に示す。また、同様にして、抗折強度を測定した。見掛け気孔率は1.9%、抗折強度は2.4MPaであった。
【0023】
[比較例] 実施例1で得られたムライト結晶粒子にプラズマ処理を施すことなく、見掛け気孔率を測定した。見掛け気孔率は3〜5%であった。その顕微鏡写真を図5に示す。該ムライト結晶粒子を用いて、実施例1と同様にして造型し、抗折強度を測定した。抗折強度は1.5〜2.0MPaであった。
【0024】
[評価] 図6は、実施例品1、2と比較例品における、抗折強度と見掛け気孔率との関係を示している。図6に示されるように、実施例品は見掛け気孔率が小さくなり、結果として抗折強度が向上しており、本発明の有効性が示される。なお、図1の焼成工程4において、ロータリーキルンでの焼成温度を上げ、キルン内で砂粒表面を溶融してガラス化した場合の顕微鏡写真を図7に示す。図示のように、砂粒が相互に溶着して団粒化しており、ロータリーキルンの閉塞を招くので、この手法は現実的でないことがわかる。
【0025】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、見掛け気孔率がきわめて小さい人工焼結砂を得ることができ、それを用いて鋳物砂造型とした場合、その鋳型強度を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による人工焼結砂の製造方法の一例を示すフローチャート。
【図2】溶融ガラス化処理をプラズマ炎で行う場合の概略図。
【図3】本発明で得られた人工焼結砂の顕微鏡写真。
【図4】本発明で得られた人工焼結砂の他の顕微鏡写真。
【図5】ロータリーキルンから出た状態の人工焼結砂の顕微鏡写真。
【図6】人工焼結砂の気孔率と鋳型抗折強度との関係を示すグラフ。
【図7】ロータリーキルンで表面を溶融ガラス化した場合の人工焼結砂が団粒化した状態を示す顕微鏡写真。
【符号の説明】
10…プラズマ炎発生装置、10a…プラズマ炎、11…陰極としてのカーボン、12…陽極としての回転円板、13…ダクト、14…サイクロン、15…吹き付けノズル、S…人工砂焼結物
【発明の属する技術分野】
本発明は人工焼結砂およびその製造方法、特に、鋳鉄、鋳鋼、アルミニウム、銅合金などの鋳造工程において、鋳物砂造型に用いる人工焼結砂とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳造に用いられる鋳物砂は、一般に珪石や天然珪砂を粉砕し整粒処理して製造されている。しかしながら品質のばらつきにより歩留りが悪かったり、粒子形状が球状となりにくく鋳造時に問題が生じやすいという不具合があった。そこで、Al2O3粉末およびとSiO2シリカ粉末を原材料として使用し、それを所定の大きさに造粒した後、焼結処理を施して人工焼結砂を製造することが提案されている。その一例として、特許文献1(特開平1−284455号公報)、特許文献2(特開平4−367349号公報)には、高温焼結後の成分比率が、Al2O3:20〜70重量%、SiO2:30〜80重量%となるように混合された原料を熱風中に吹き出して直径が0.1〜2.0mmの球状粒子に造粒した後、ロータリーキルンにより1400〜1750℃で焼結するようにした人工焼結砂の製造方法が記載されている。また、特許文献3(特開平5−169184号公報)には、同様な人工焼結砂の製造方法において、見掛け気孔率が20%以下である緻密組織が得られるように1300℃〜1700℃の温度で焼結するようにしたものが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−284455号公報
【特許文献2】
特開平4−367349号公報
【特許文献3】
特開平5−169184号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来提案されている人工焼結砂は、これを用いて鋳物砂造型とした場合に、その鋳型は、珪石や天然珪砂を粉砕し整粒処理して製造した鋳物砂造型と比較して、鋳型強度、ガス抜き特性、寸法精度などにおいて優れた特性を示す。本発明者らは、そのような人工焼結砂を用いて多くの鋳物砂造型を製造し、種々の製品の鋳造を行ってきているが、その過程において、鋳造部材に求められる鋳造条件によっては、鋳型強度が不足する場合があることを経験した。焼結条件(主に焼結温度)を管理して、焼結後の人工焼結砂の見掛け気孔率が3〜5%にまで緻密となるようにしたものを用いて鋳物砂造型を製造したが、まだ、充分な鋳型強度が得られない場合があった。
【0005】
その原因は、鋳物砂造型の製造に際し、人工焼結砂の結合剤として、樹脂に有機溶剤を溶かした液状バインダーが用いられるが、液状バインダーが少ないとはいえ人工焼結砂の表面に存在する気孔に吸収されてしまい、吸収された液状バインダーは実質的な砂の結合に寄与していないからと考えられる。吸収量を見越した量の液状バインダーを供給することは、鋳型への溶湯充満時、分解ガスが多くなり、それが製品の欠陥に繋がることから好ましくない。砂表面に釉薬を塗布し焼成すれば吸収による不都合は解消できるが、通常用いられる人工焼結砂は粒径が50〜500μm程度のものであり、このような小粒子の表面に釉薬を塗布することは現在の技術では不可能である。
【0006】
焼結温度をさらに上げて焼結と同時に粒子表面の溶融ガラス化を行うことは可能であるが、その場合には、例えば焼結を行うロータリーキルン内で砂粒がくっつきあって凝集化してしまうので、解決策とはならない。
【0007】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、液状バインダーを用いて鋳型を製造するのに用いる人工焼結砂において、従来法により製造する鋳物砂造型の鋳型強度を向上させることのできる人工焼結砂とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による人工焼結砂の製造方法は、主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂を製造する方法において、焼結後の砂粒子を再加熱して表面を溶融ガラス化する処理を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の製造方法において、「焼結後の砂粒子を再加熱して表面を溶融ガラス化する処理」を行うことを除き、主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂とするまでの工程は、前記した各特許文献に記載されるような従来知られた工程と同様であってよく、そのいずれをも選択することができる。
【0010】
例えば、焼結後の成分比率が、Al2O3:20〜70重量%、SiO2:30〜80重量%となるように混合された原料を用い、それを適宜の粉砕機で好ましくは100μm以下に粉砕し、それを0.02〜2mm程度の球状粒に造粒する。該球状粒を例えば1200〜1700℃でロータリーキルンなどで表面が緻密組織になるように焼結処理し、必要な場合には、研磨・整粒処理を行って、単粒化し目的の粒度分布に整流する。
【0011】
このような従来知られた方法により製造された人工焼結砂に対して、再加熱を施し、単粒の表面を溶融ガラス化する。それにより、各粒子の表面はさらに緻密組織とされ、見掛け気孔率を2%以下とすることができる。このようにして製造された人工焼結砂を用いて従来法により鋳物砂造型を製造すると、結合剤である液状バインダーが人工焼結砂に吸収される率は大幅に低減することから、実質的に液状バインダーのほぼ全量が人工焼結砂の結合に寄与することとなり、結果として、鋳物砂造型の鋳型強度が向上する。
【0012】
焼結後の人工焼結砂を再加熱して表面を溶融ガラス化するには、種々の処理方法を採用しうるが、例えば、焼結後の砂粒子をプラズマ炎中を通過させて瞬時に砂粒子表面を溶融ガラス化させるような処理方法は好適である。この場合、従来知られた装置によりプラズマ炎を形成しておき、その中に焼結後の砂を投入する。投入された砂粒子はプラズマ炎の流れにより攪拌されながら下流に送られ、その過程において、所要の表面ガラス化が進行する。プラズマ炎の温度により、表面が溶融ガラス化するのに要する最適な時間は変化するので、処理しようとする人工焼結砂に応じて、実験的にあるいは計算により、プラズマ炎の温度と処理時間を求めるようにする。好ましくは、温度は2000℃〜30000℃の範囲であり、処理時間は0.1秒〜2秒程度である。2000℃より低い温度の場合は、処理に時間がかかり、溶融ガラス化の過程で凝集化が起こる場合がある。30000℃のプラズマ炎は得るのは現在の技術では困難である。プラズマ炎に変えて、化学炎のような加熱手段を用いることもできる。
【0013】
処理後の砂粒子は適宜のダクトなどを介してサイクロンなどの固気分離装置に送られ、そこで、本発明による表面が溶融ガラス化した人工焼結砂が回収される。プラズマ炎で加熱された砂粒はダクトなどを通過すると500℃以下に急冷されてガラスが固化するので、砂粒同士は付着することはない。必要な場合には、回収された処理済みの人工焼結砂に対して、再度、研磨・整粒・分級の処理を施すようにしてもよい。
【0014】
本発明は、また、上記の方法により製造される人工焼結砂として、主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒後に焼結処理し、さらに表面を溶融ガラス化する処理を施したことを特徴とする人工焼結砂、および、溶融ガラス化した表面の見掛け気孔率が2%以下であることを特徴とする人工焼結砂をも開示する。さらに、そのような人工焼結砂を用いて製造した鋳物砂造型をも開示する。
【0015】
なお、本発明において見掛け気孔率は次式で定義される。
見掛け気孔率(%)=(W3−W1)/(W3−W2)×100
なお、W1:乾燥重量
W2:水中重量(水中に懸垂した試料重量)
W3:飽水重量(飽水試料を遠心分離にかけ、表面に付着している水分を取り除いた重量)
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による人工焼結砂の製造方法の一例を示すフローチャートである。最初に「原料配合工程1」を行う。例えば、ばんど頁岩と水酸化アルミニウムなどによりAl2O3:20〜70重量%を、また、硅砂などによりSiO2:30〜80重量%を得られるように、それらを配合する。次に、「粉砕工程2」を行う。粉砕は次の造粒工程で造粒しやすいように、100μm以下となるようにボールミルなどで20〜50%水分添加と破砕を行い、スラリー化するのが望ましい。
【0017】
「造粒工程3」では、例えばスプレードライヤーを用い、スラリー化した原料を乾燥炉の上部からスプレーする。表面張力により0.02〜2mm程度の球状に造される。パン式造粒機を用いる場合には、スプレードライヤーによる場合よりも大粒のものを造粒することができる。造粒された砂粒を「焼成冷却工程4」に送る。焼成は、1100〜1700℃の温度でロータリーキルンなどで、砂同士が付着しないように回転させながら緻密組織になるように焼結後、冷却する。この工程で、焼成温度を上げすぎると、砂表面がガラス化して砂同士が付着し巨大化して、排出が困難となりラインがストップするので、温度管理は重要となる。
【0018】
焼結後、「研磨工程5」、「整粒工程6」を行う。研磨は焼成工程で生じの複合粒を単粒化すること、砂表面を球状化することを目的に行われる。整粒は、各必要工程の粒度に分級する工程である。なお、以上の工程は、従来行われている人工焼結砂の製造工程と同じものであり、見掛け気孔率は通常5〜20%程度である。
【0019】
上記の人工砂焼結物に対して、本発明による表面の溶融ガラス化処理を施す(「プラズマ処理工程7」)。図2は溶融ガラス化処理をプラズマ炎で行う場合の概略図を示している。10は従来知られたプラズマ炎発生装置であり、11は陰極としてのカーボン、12は陽極としての回転円板(鉄)である。発生するプラズマ炎10a中に吹き付けノズル15から人工砂焼結物Sを吹き付ける。人工砂焼結物Sはプラズマ炎10aの流れに乗り瞬時に通過する。その過程で、砂粒(人工砂焼結物)は一粒ごとに表面が溶融してガラス化される。なお、プラズマ炎の処理温度と時間は人工砂焼結物の成分配合により異なるが、約2000〜30000℃、0.1〜2秒程度の範囲である。吹き付けノズル15の位置を移動することにより、処理温度と処理時間を適宜調整することができる。プラズマ処理を受けた砂粒はダクト13を通過して500℃以下に急冷され、サイクロン14において表面が溶融ガラス化した人工砂焼結物が得られる。ガラス化後に急冷されるので、砂同士が付着することはなく、処理条件にもよるが、見掛け気孔率は2%以下とさらに緻密組織となる。
【0020】
必要な場合には、処理後の人工砂を再度「研磨工程5」、「整粒工程6」に戻して、砂表面の泡・変形品を研磨し、表面の球状化を図り、プラズマ処理により粒度が変わったものを再度整粒して、製品(鋳物砂)として出庫する。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例と比較例を示す。
[実施例1] 図1での処理1〜処理6を行い、Al2O3:61%、SiO2:37%のムライト結晶粒子を得た。それに対して、図2の装置を用いてプラズマ処理を行った。処理温度は30000℃、処理時間は約0.4秒とした。サイクロンから取り出した処理済み粒子は見掛け気孔率0.5%であった。その顕微鏡写真を図3に示す。ガラス化処理後の粒子を液状バインダー(フェノール樹脂+ポリイソシアネート)を用いて造型(C/BOX)した。添加率は1.5%とした。JIS K6910に準じて、その抗折強度を測定したところ2.6MPaであった。
【0022】
[実施例2] 処理時間を0.2秒とした以外は、実施例1と同様にしてプラズマ処理済みの粒子を得た。その顕微鏡写真を図4に示す。また、同様にして、抗折強度を測定した。見掛け気孔率は1.9%、抗折強度は2.4MPaであった。
【0023】
[比較例] 実施例1で得られたムライト結晶粒子にプラズマ処理を施すことなく、見掛け気孔率を測定した。見掛け気孔率は3〜5%であった。その顕微鏡写真を図5に示す。該ムライト結晶粒子を用いて、実施例1と同様にして造型し、抗折強度を測定した。抗折強度は1.5〜2.0MPaであった。
【0024】
[評価] 図6は、実施例品1、2と比較例品における、抗折強度と見掛け気孔率との関係を示している。図6に示されるように、実施例品は見掛け気孔率が小さくなり、結果として抗折強度が向上しており、本発明の有効性が示される。なお、図1の焼成工程4において、ロータリーキルンでの焼成温度を上げ、キルン内で砂粒表面を溶融してガラス化した場合の顕微鏡写真を図7に示す。図示のように、砂粒が相互に溶着して団粒化しており、ロータリーキルンの閉塞を招くので、この手法は現実的でないことがわかる。
【0025】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、見掛け気孔率がきわめて小さい人工焼結砂を得ることができ、それを用いて鋳物砂造型とした場合、その鋳型強度を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による人工焼結砂の製造方法の一例を示すフローチャート。
【図2】溶融ガラス化処理をプラズマ炎で行う場合の概略図。
【図3】本発明で得られた人工焼結砂の顕微鏡写真。
【図4】本発明で得られた人工焼結砂の他の顕微鏡写真。
【図5】ロータリーキルンから出た状態の人工焼結砂の顕微鏡写真。
【図6】人工焼結砂の気孔率と鋳型抗折強度との関係を示すグラフ。
【図7】ロータリーキルンで表面を溶融ガラス化した場合の人工焼結砂が団粒化した状態を示す顕微鏡写真。
【符号の説明】
10…プラズマ炎発生装置、10a…プラズマ炎、11…陰極としてのカーボン、12…陽極としての回転円板、13…ダクト、14…サイクロン、15…吹き付けノズル、S…人工砂焼結物
Claims (6)
- 主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒し、これを焼結処理して人工焼結砂を製造する方法において、焼結後の砂粒子を再加熱して表面を溶融ガラス化する処理を含むことを特徴とする人工焼結砂の製造方法。
- ガラス化する処理が、焼結後の砂粒子をプラズマ炎中を通過させて瞬時に砂粒子表面を溶融ガラス化させる処理であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 人工焼結砂の表面の見掛け気孔率が2%以下となるように溶融ガラス化処理を施すことを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
- 主成分としてAl2O3とSiO2とを少なくとも含む原料を所定の大きさに造粒後に焼結処理し、さらに表面を溶融ガラス化する処理を施したことを特徴とする人工焼結砂。
- 溶融ガラス化した表面の見掛け気孔率が2%以下であることを特徴とする請求項4に記載の人工焼結砂。
- 請求項4または5に記載の人工焼結砂を用いて製造した鋳物砂造型。
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