JP2005329454A - 鋳物砂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 充填性に優れ、被覆砂のべとつきがなく、複雑な形状の鋳型や強度の高い鋳型を容易に製造できる鋳物砂組成物を提供する。
【解決手段】 火炎溶融法で製造された平均粒径が0.05〜1.5mmの球状鋳物砂(A)と該(A)以外の鋳物砂(B)とを、特定の体積比で含有する鋳物砂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鋳型等に用いられる鋳物砂組成物に関する。
従来の技術
従来、鋳造用鋳型の鋳型材料の1つである鋳物砂としては、珪砂、ジルコン砂、クロマイト砂、オリビン砂などがあり、とくに平均粒径が0.4〜0.5mmの珪砂が広く用いられてきた。また、Al23とSiO2が主体のアルミノケイ酸塩の組成となるように配合された原料をスラリー調整して、造粒した後、造粒相互の融着阻止用の微粒粉末を混合して1400〜1750℃で焼成し、解砕と同時に融着阻止用の微粒粉末を除去して製造された焼成法による人造セラミック粒子が、造型工数が低減する、耐破砕性に優れ廃棄物が減少する、耐火度に優れることから、徐々に使用されてきている。また、異なる製造方法により得られた人造セラミック粒子を併用することも提案されている(特許文献1)。
特開2003−136187号公報
上述した珪砂等の砂は不定形であるため、鋳型のフィン形状部など薄い部分へ砂を充填することが難しかった。また、前述した焼成法で製造された人造セラミック粒子(以下、焼成人造セラミック粒子という)は、製造条件によっては粒子表面に凹凸が多いため、全体の形状としては球形であるものの砂の充填性は充分なものではなかった。
鋳物砂の鋳型への充填性は砂粒子の表面が平滑であるほど向上する考えられるが、その一方、砂粒子の表面が平滑な球状骨材を粘結剤で被覆した砂は、液体に類似した性状を示すため、適正でない液架橋によるべとつきがある。これにより造型作業具に付着し、造型時の砂歩留まりを下げたり、ミキサー内の清掃を頻繁に行う必要がある。また、鋳型を成型するための木型・樹脂型等へのしみつきが発生しやすくなる。
本発明の課題は、充填性に優れ、被覆砂のべとつき、しみつきがなく、複雑な形状の鋳型や強度の高い鋳型を容易に製造できる鋳物砂を提供することである。
本発明者は、従来の鋳物砂に、特定の球状鋳物砂を所定の割合で混合することにより、作業性に優れ、複雑な形状の鋳型を充填することが可能で、かつ被覆砂のべとつき、しみつきのない鋳物砂組成物が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
本発明は、火炎溶融法で製造された平均粒径が0.05〜1.5mmの球状鋳物砂(A)と該(A)以外の鋳物砂(B)とを、(A)/(B)=5/95〜50/50の体積比で含有する鋳物砂組成物に関する。また、本発明は、該本発明の鋳物砂組成物を、粘結剤組成物で被覆した鋳物砂組成物に関する。更に、本発明は、これら本発明の鋳物砂組成物を用いた鋳型、及び該鋳型を用いて製造された鋳物に関する。
本発明の鋳物砂組成物は、特定の球状鋳物砂(A)を含むため、それ自体の充填性が高く、更に粘結剤で被覆した被覆砂のべとつきも少なく、そのため鋳型の充填性も高まり複雑な形状の鋳型の製造が容易になるとともに鋳型の強度も高くなる。すなわち、本発明の鋳物砂組成物によれば、鋳型の造型性を高めるとともに鋳型強度を高めることができる。
<球状鋳物砂(A)>
本発明の球状鋳物砂(A)は火炎溶融法により得られたものであり、表面が平滑で、球形度が高く、緻密であるという構造的特徴を有する。当該構造的特徴は、鋳型強度、鋳造された鋳物の表面平滑性の向上に大きく寄与する。
本発明の球状鋳物砂(A)としては、その球形度が、0.98以上であるものが好ましく、0.99以上であるものがさらに好ましい。球形度は、鋳物砂を光学顕微鏡やデジタルスコープ(たとえば、キーエンス社製、VH−8000型)等で観察し、判定することができる。
また、本発明の球状鋳物砂(A)の平均粒径(mm)は、バインダー量の低減、再生の容易さ、鋳型強度等の点から、0.05〜1.5mmの範囲である。鋳物砂の再生効率を高める観点から、0.075〜1.5mmが好ましく、一方、鋳型強度を高める観点から、0.05〜1mmが好ましい。再生効率と鋳型強度の両者を高める観点から、0.05〜0.5mmがより好ましく、0.05〜0.35mmがさらに好ましい。
前記平均粒径は以下のようにして求めることができる。すなわち、鋳物砂粒子の粒子投影断面からの球形度=1の場合は直径(mm)を測定し、一方、球形度<1の場合はランダムに配向させた鋳物砂粒子の長軸径(mm)と短軸径(mm)を測定して(長軸径+短軸径)/2を求め、任意の100個の鋳物砂粒子につき、それぞれ得られた値を平均して平均粒径(mm)とする。長軸径と短軸径は、以下のように定義される。粒子を平面上に安定させ、その粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最小となる粒子の幅を短軸径といい、一方、この平行線に直角な方向の2本の平行線で粒子をはさむときの距離を長軸径という。
なお、鋳物砂粒子の長軸径と短軸径は、光学顕微鏡またはデジタルスコープ(例えば、キーエンス社製、VH−8000型)により該粒子の像(写真)を得、得られた像を画像解析することにより求めることができる。また、球形度は、得られた像を画像解析することにより、該粒子の粒子投影断面の面積および該断面の周囲長を求め、次いで、〔粒子投影断面の面積(mm2)と同じ面積の真円の円周長(mm)〕/〔粒子投影断面の周囲長(mm)〕を計算し、任意の50個の鋳物砂粒子につき、それぞれ得られた値を平均して求める。
また、本発明の球状鋳物砂(A)の吸水率(重量%)としては、鋳型の製造の際に使用するバインダーの鋳物砂内部への吸収によるバインダー使用量の増加の抑制や、鋳型強度の向上等の観点から、3重量%以下が好ましく、0.6重量%以下がより好ましく、0.3重量%以下がさらに好ましい。吸水率はJIS A1109細骨材の吸水率測定方法に従って測定することができる。また、粘結剤で被覆された場合や、鋳込み後の粘結剤残分が残留している場合は、熱処理(例えば1000℃以上)等、適切な方法によって、それら成分を取り除いた後に吸水率を測定する。
なお、球状鋳物砂(A)の吸水率は、火炎溶融法により該砂を調製した場合、該方法以外の焼成方法により調製した砂と比べて、同じ球形度であれば、通常、吸水率は低くなる。
本発明の球状鋳物砂(A)は、特に成分は限定されないが、Al23またはSiO2若しくはその混合物を主成分として含有してなり、Al23/SiO2重量比率が1〜15であるもの〔以下、球状鋳物砂(A−1)という〕が好ましい。
本発明の球状鋳物砂(A−1)はAl23およびSiO2を主成分とするが、ここで「主成分」とは、Al23およびSiO2が合計量で鋳物砂全体の全成分中に80重量%以上含有されていることをいう。
本発明の球状鋳物砂(A−1)の主成分であるAl23およびSiO2の含有量としては、耐火性の向上という観点から、それらの合計量として、球状鋳物砂(A−1)の全成分中、好ましくは85〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%である。
また、球状鋳物砂(A−1)のAl23/SiO2重量比率は1〜15である。耐火性および鋳物砂の再生効率の向上の観点から、1.2〜12が好ましく、1.5〜9がより好ましい。
なお、本発明の球状鋳物砂(A−1)に主成分以外の成分として含まれ得るものとしては、たとえば、CaO、MgO、Fe23、TiO2、K2O、Na2O等の金属酸化物が挙げられる。これらは、出発原料として使用する、たとえば、後述の原料に由来するものである。CaOとMgOが含まれる場合、球状鋳物砂(A)の耐火性の向上の観点から、それらの含有量としては合計量として5重量%以下が好ましい。Fe23とTiO2が含まれる場合、それらの含有量としてはそれぞれ5重量%以下が好ましい。また、Fe23の含有量は2.5重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。K2OとNa2Oが含まれる場合、それらの含有量としては合計量として3重量%以下が好ましく、より好ましくは1重量%以下である。
以下においては、火炎溶融法による、本発明の球状鋳物砂(A−1)の製造方法の一例を説明する。
本発明の球状鋳物砂(A−1)の製造方法は、Al23およびSiO2を主成分とする、Al23/SiO2重量比率が0.9〜17、平均粒径が0.05〜2mmの粉末粒子を出発原料とし、当該粉末粒子を火炎中で溶融して球状化する工程を含むものである。
なお、ここで「Al23およびSiO2を主成分とする」とは、出発原料としての粉末粒子全体における全成分中にAl23およびSiO2が合計量で80重量%以上含有されていることをいう。よって、「Al23およびSiO2を主成分とする」限り、当該粉末粒子としては、後述するようなAl23源としての原料とSiO2源としての原料の混合物からなるものであっても、(Al23+SiO2)源としての原料単独からなるものであっても、また、Al23源としての原料および/またはSiO2源としての原料と(Al23+SiO2)源としての原料との混合物であってもよい。
出発原料としての前記粉末粒子においては、主成分であるAl23およびSiO2の合計量としての含有量は、得られる鋳物砂中のAl23およびSiO2の合計量が全成分中80重量%以上になるようにする観点から、好ましくは75重量%以上であり、より好ましくは80重量%以上であり、さらに好ましくは85〜100重量%、特に好ましくは90〜100重量%である。Al23/SiO2重量比率としては、得られる鋳物砂中のAl23/SiO2重量比率が1〜15になるようにする観点から、0.9〜17であり、好ましくは1〜15である。平均粒径としては、単分散の鋳物砂を得る観点から0.05mm以上であり、所望の球形度を有する鋳物砂を得る観点から2mm以下であり、それらの両観点を満たすため0.05〜2mmである。また、得られる鋳物砂の球形度の向上という観点からは、0.05〜1.5mmが好ましい。
Al23/SiO2重量比率が、原料粉末粒子と得られる鋳物砂とで異なるのは、原料によってAl23の逸失量とSiO2の逸失量とが異なるためである。また、原料粉末粒子の平均粒径については、不定型の粉末は球状になることで粒径が減少するが、もともと球状の粉末は粒径が変化しないので、上記範囲であればよい。
本発明の球状鋳物砂(A−1)を得るためには、出発原料としての粉末粒子は、溶融時の成分蒸発を考慮し、Al23/SiO2重量比率および平均粒径が上記範囲内になるよう調製して使用する。
出発原料である粉末粒子を溶融する際、当該粒子に水分が含まれると、該水分が蒸発するため、得られる鋳物砂には当該水分の蒸発に伴って多数の開孔が形成されることになる。当該開孔の形成は、鋳物砂の吸水率の増加や、球形度の低下をもたらす。従って、出発原料の含水率(重量%)としては、得られる鋳物砂の吸水率および球形度を適切な範囲に調節する観点から、10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、1重量%以下がさらに好ましい。含水率は粉末粒子10gを800℃で1時間加熱した時の減量により測定する。
出発原料は、たとえば、耐火性を有する鉱産原料および合成原料から選ぶことができる。Al23源としての原料として、ボーキサイト、バン土頁岩、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等を挙げることができる。また、SiO2 源としての原料として、珪石、珪砂、石英、クリストバライト、非晶質シリカ、長石、パイロフィライト等を挙げることができる。また、(Al23+SiO2)源としての原料として、カオリン、バン土頁岩、ボーキサイト、雲母、シリマナイト、アンダルサイト、ムライト、ゼオライト、モンモリロナイト、ハイロサイト等を挙げることができる。これらの原料はそれぞれ単独で、もしくは2種以上を混合して使用することができる。選択された出発原料は、その含水率を低下させるため、あるいはその溶融を容易にするために仮焼して使用するのが好ましい。仮焼された原料粉末粒子としては、仮焼バン頁、仮焼ムライト、仮焼ボーキサイト、仮焼した水酸化アルミニウムとカオリンとの混合物等が例示される。
出発原料としての粉末粒子を火炎中で溶融して球状化する工程では、上記のような出発原料を酸素等のキャリアガスに分散させ、火炎中に投入することによって溶融し、球状化を行う(火炎溶融法)。好適な態様においては、下記火炎中に、投入する。
用いる火炎はプロパン、ブタン、メタン、天然液化ガス、LPG、重油、灯油、軽油、微粉炭等の燃料を酸素と燃焼させることによって発生させる。燃料の対酸素比は完全燃焼の観点から容量比で1.01〜1.3が好ましい。高温の火炎を発生させる観点から、酸素・ガスバーナーが好適である。特にバーナーの構造は限定するものではないが、特開平7−48118号公報、特開平11−132421号公報、特開2000−205523号公報または特開2000−346318号公報で開示されているバーナーが例示される。
本発明の製造方法で用いる0.05〜2mmの範囲にある大きな平均粒径をもつ上記耐火性の原料粉末を球状化するには以下の手法が好適である。
火炎中への粉末粒子の投入は、キャリアガス中に分散して行なう。キャリアガスとしては、酸素が好適に用いられる。この場合、キャリアガスの酸素は燃料燃焼用として消費できる利点がある。ガス中の粉体濃度は、粉末粒子の充分な分散性を確保する観点から、0.1〜20kg/Nm3が好ましく、0.2〜10kg/Nm3がより好ましい。
さらに、火炎中に投入する際には、メッシュ、スタティックミキサー等を通過させて分散性を高めることがより好ましい。
火炎中での球状化を速やかに行なうと共に、単分散した球状鋳物砂を得る観点から、原料粉末粒子の形状と組成を選択することが好ましい。形状としては、火炎中での滞留時間確保や溶融、球状化を速やかに行なう観点から、原料粉末粒子の長軸径/短軸径比が9以下であるのが好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは2以下である。一方、組成としては、融着していない単分散の球状粒子を得る観点から、Al23/SiO2重量比率が1.5〜10であるのが特に好適である。
また、粉末粒子は、N2不活性ガス等を電離させて生じるプラズマジェット火炎中でも好適に溶融し、球状化できる。
以上の方法により、本発明の所望の球状鋳物砂(A−1)を得ることができる。当該球状鋳物砂(A−1)は、充填性に非常に優れ、本発明の球状鋳物砂(A)として好適である。
<鋳物砂(B)>
本発明では、球状鋳物砂(A)が所定の割合で含まれるように、該球状鋳物砂(A)以外の他の鋳物砂(B)を適宜混合して充填性とべとつき低減性に優れた本発明の鋳物砂組成物を得る。
鋳物砂(B)としては、従来鋳造用鋳型の製造に用いられていたものが使用でき、珪砂、ジルコン砂、クロマイト砂、オリビン砂などから選択できる。また、例えば焼成造粒法にて得られるアルミノケイ酸塩鋳物砂(焼成ムライト砂)や、また、特開2003−136187号公報に記載されているような焼成人造セラミック粒子を使用することもできる。また、これらの鋳物砂の混合物であっても構わない。焼成人造セラミック粒子としては、例えば、Al23とSiO2が主体のアルミノケイ酸塩の組成となるように配合された原料をスラリー調整して、造粒した後、造粒相互の融着阻止用の微粒粉末を混合して1400〜1750℃で焼成し、解砕と同時に融着阻止用の微粒粉末を除去して製造された焼成法による人造セラミック粒子が挙げられる。鋳物砂(B)としては、べとつき、しみつきを低減する観点から、珪砂及び焼成ムライトから選ばれる鋳物砂、特に、前記球形度が0.90以下の珪砂及び球形度が0.90以上の焼成ムライト砂から選ばれる鋳物砂が好適に使用される。鋳物砂(B)の吸水率としては、0.8重量%以上、更に1.0〜2.0重量%であることが好ましく、また、その場合の鋳物砂(A)の吸水率としては0.6重量%であることがより好ましい。
<鋳物砂組成物>
本発明の鋳物砂組成物は、充填性に優れることと、被覆砂のべとつきを低減できることの両立の観点から、球状鋳物砂(A)と鋳物砂(B)とを、(A)/(B)=5/95〜50/50、好ましくは10/90〜40/60、より好ましくは10/90〜30/70の体積比で含有する。また、本発明の鋳物砂組成物中、特に全鋳物砂中、球状鋳物砂(A)と鋳物砂(B)の合計は、80〜100重量%、更に90〜100重量%、特に95〜100重量%であることが好ましい。
本発明の球状鋳物砂(A)と鋳物砂(B)は、何れも、焙焼再生及び表面研磨による機械再生、水や溶剤洗浄による再生などの再生砂であっても良い。
本発明の鋳物砂組成物は、鋳鋼、鋳鉄、アルミニウム、銅およびこれらの合金等の鋳型用途に好適に使用されうる。
本発明の鋳物砂組成物は、その表面を、注湯時に該砂の相互結着を維持し、注湯後に該砂の相互の結着を崩壊させうる樹脂で被覆してなる鋳型用鋳物砂として使用できる。
粘結剤組成物は、従来公知の鋳型用粘結剤が用いられ、例えば、フェノール樹脂と有機エステルがアルカリ金属により硬化するアルカリフェノールエステル硬化法、フェノール樹脂及びポリイソシアネートが第3級アミン存在下にフェノールウレタン樹脂を作製し硬化するイソキュア法、フェノール樹脂及びギ酸メチルを用いるアルカリフェノールギ酸メチルガス硬化法、フェノール樹脂及びポリイソシアネートが塩基性触媒存在下にフェノールウレタン樹脂を作製し硬化するヘプセット法、フラン樹脂及び酸性触媒を用いるフラン鋳型法等に用いる有機系粘結剤組成物や、水ガラスなどの無機系粘結剤組成物などが挙げられる。その際、本発明の鋳物砂組成物の他に、有機粘結剤および滑剤のような鋳型作製の際に慣用されている添加剤を加えてもよい。樹脂を含有する有機系の粘結剤組成物を用いる場合、樹脂の添加量は、鋳物砂相互の結着に必要な最低量であればよい。具体的には、樹脂の添加量としては、本発明の鋳物砂組成物中の球状鋳物砂(A)と鋳物砂(B)の合計100重量部当たり3から0.5重量部が好ましく、より好ましくは2.5から0.5重量部である。
本発明の鋳物砂組成物は、鋳物を作製する際の鋳型材料として使用できる。また、べとつきが少ないので、積層造型法(例えば特表2004-508941号、特開2000-24750号)の積層の際にも好適に使用できる。得られる鋳造品としては、最も複雑な構造を有するものにも使用できる。具体的な鋳物の例としては、建設機械の油圧バルブ、モーター、金型、エンジンフレーム、工作機械、建築部材等に用いられる、部材、部品等が挙げられる。
実施例1〜2及び比較例1〜3
球状鋳物砂(A)として火炎溶融法にて製造したAl23とSiO2を合計量で96重量%含有し、Al23/SiO2重量比率が2.7、平均粒径が0.16mm、球形度が0.99、吸水率が0重量%である球状骨材A1を用い、鋳物砂(B)としてフラタリー珪砂(吸水率0.9重量%)を用い、表1に示した比率で混合して鋳物砂組成物とした。
この鋳物砂組成物100重量部に、アルカリフェノール樹脂(カオーステップS−660)1.2重量部及び硬化剤(カオーステップQX−130)0.24重量部を添加混合して得た被覆砂を、50mmφ×50mmhのテストピース枠に充填し、25℃にて硬化させ、24時間経過したときのテスト鋳型の圧縮強度をを測定した。圧縮強度はJIS Z 2604−1976に記載された方法で測定した。また、混練した鋳物砂組成物のべとつき、しみつき、及び細部鋳型充填性を、図1に示すフィン形状の鋳型作製のための木型を用いて造型した際の観察により行なった。その際、べとつきは作業に用いた保護具(軍手)への付着性を造型時の感触で評価し、しみつきはこのフィン形状鋳型からの抜型抵抗を感触で評価した。なお、図1は木型の平面概略図であり、着色部分が木型であり、深さ(充填高さ)は250mmである。結果を表1に示す。
実施例3及び比較例4
球状鋳物砂(A)として火炎溶融法にて製造したAl23とSiO2を合計量で93重量%含有し、Al23/SiO2重量比率が1.9、平均粒径が0.15mm、球形度が0.99、吸水率が0.1重量%である球状骨材A2を用い、鋳物砂(B)として焼成造粒法にて製造した球形度が0.94、吸水率が1.4重量%であるムライト質球状骨材(表中、焼成ムライトと表記)を用い、表1に示した比率で混合して鋳物砂組成物とした。この鋳物砂組成物について実施例1と同様の方法で鋳型を製造し評価した。
実施例4
球状鋳物砂(A)として火炎溶融法にて製造した平均粒径が0.09mm、球形度が0.99、吸水率が0.1重量%のシリカ(球状骨材A3)を用いた以外は、実施例3と同様にして鋳型を製造し評価した。
比較例5〜6
球状鋳物砂(B)として電融アトマイズ法で製造した実施例1と同様の組成を持った平均粒径0.24mm、球形度が0.96、吸水率が0.6重量%である電融法球形ムライト鋳物砂(表中、電融法ムライトと表記)と上記焼成ムライトとを、表1に示す比率で混合して鋳物砂組成物とした。この鋳物砂組成物について実施例1と同様の方法で鋳型を製造し評価した。
Figure 2005329454
表中の評価基準は以下の通りである。
・べとつき(作業に用いた保護具(軍手)への付着性):5=べとつかない、4=殆どべとつかない、3=ややべとつく、2=べとつく、1=非常にべとつく
・しみつき(木型から鋳型を離型する際の抵抗):○=ほとんど抵抗がない、△=抵抗が小さい、×=抵抗が大きい
・細部鋳型充填性:◎=先端まで良好に充填、○=先端部が充填が粗、△=先端部に充填していない部分が残る、×=先端部が充填しない
表1の結果に示すように、本発明の球状鋳物砂(A)を所定の体積比で含有する鋳物砂組成物を用いた場合、被覆砂の鋳型への充填性も高まり鋳型の圧縮強度も高くなっていた。また、被覆砂を型に充填する際のべとつきやしみつきも少なかった。
実施例で用いたフィン形状の鋳型作製のための木型の平面概略図である。

Claims (8)

  1. 火炎溶融法で製造された平均粒径が0.05〜1.5mmの球状鋳物砂(A)と該(A)以外の鋳物砂(B)とを、(A)/(B)=5/95〜50/50の体積比で含有する鋳物砂組成物。
  2. 球状鋳物砂(A)が、Al23およびSiO2を主成分として含有してなり、Al23/SiO2重量比率が1〜15である請求項1に記載の鋳物砂組成物。
  3. 球状鋳物砂(A)の吸水率が0.6重量%以下であり、鋳物砂(B)の吸水率が0.8重量%以上である請求項1又は2記載の鋳物砂組成物。
  4. 球状鋳物砂(A)の球形度が0.98以上である請求項1〜3の何れか1項記載の鋳物砂組成物。
  5. 鋳物砂(B)が、珪砂及び焼成ムライトから選ばれる請求項1〜4に記載の鋳物砂組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の鋳物砂組成物を、粘結剤組成物で被覆した鋳物砂組成物。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の鋳物砂組成物を用いた鋳型。
  8. 請求項7記載の鋳型を用いて製造された鋳物。
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