JP4754309B2 - ダイカスト用中子 - Google Patents

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本発明は、ダイカスト法による鋳物の製造用に用いられる中子に関するものである。更に詳しくは、球状鋳物砂を用いて得られるダイカスト法による鋳物の製造用に用いられる中子に関するものである。
鋳造方式の1種として、精密な金型に熔湯金属を圧入することにより、高精度の鋳物を大量に生産するダイカスト法が知られている。その中で、中空部を有する製品を鋳造する場合は、あらかじめ中子をキャビティ内に置き、その周りに熔湯を流しこんで、金属の凝固後に型を外し、中子を取り除くことによって鋳物製品を得る方法が行われている。
ダイカスト法による加圧金属鋳造では、熔湯の射出圧力に耐える強度の中子が要求される。特許文献1では、球形状ムライト質耐火物粒を用いた鋳造用中子が開示されている。
特開平7−178506号公報
しかしながら、特許文献1の鋳造用中子では、ダイカスト法による、熔湯の射出圧力に充分耐える中子強度が得られないという欠点がある。
本発明は、ダイカスト法における、熔湯の射出圧力に耐えるような熱間強度に優れる中子を提供することが課題である。
本発明は、火炎熔融法で製造された球状鋳物砂を用いて得られるダイカスト用中子に関するものである。
また、本発明は、吸水率0.5重量%以下の球状鋳物砂を用いて得られるダイカスト用中子に関するものである。
さらに、本発明は、上記本発明のダイカスト用中子を用いるダイカスト鋳型の製造方法及びそのダイカスト鋳型を用いる鋳物の製造方法に関するものである。
本発明によれば、ダイカスト法における、熔湯の射出圧力に耐えるような熱間強度に優れる中子を得ることができる。
<球状鋳物砂>
本発明の中子に用いられる球状鋳物砂は大きく2つの態様からなる。第1の態様は、火炎熔融法で製造された球状鋳物砂である。また、第2の態様は、吸水率が0.5重量%以下である球状鋳物砂である。以下、これら2つを総称して「球状鋳物砂」ということがある。
本発明の球状鋳物砂の形状である球状とは、球形度0.88以上、好ましくは0.90以上のものをいう。球状であるか否かについては、たとえば、後述の実施例に記載するように、鋳物砂を光学顕微鏡やデジタルスコープ(たとえば、キーエンス社製、VH-8000型)等で観察し、判定することができる。
本発明の球状鋳物砂の主成分は、従来公知の耐火物及び耐火物原料を火炎溶融法にて球状化したものが用いられ、特に限定されない。これら耐火物及び耐火物原料の中で、耐火性や入手のしやすさなどの観点から、SiO2を主成分としたもの、Al23及びSiO2を主成分としたもの、MgO及びSiO2を主成分としたものが好ましい。それらの中でも、耐火性、熱膨張性の観点から、特にAl23及びSiO2を主成分としたものが好ましい。
ここで「主成分」とは、上記成分が合計量で鋳物砂全体の全成分中に60重量%以上、好ましくは80重量%以上含有されていることをいう。主成分の含有量としては、耐火性の向上という観点から、これら成分の合計量は、球状鋳物砂の全成分中、好ましくは85〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%である。
なお、本発明の球状鋳物砂に主成分以外の成分として含まれ得るものとしては、たとえば、CaO、Fe23、TiO2、K2O、Na2O等の金属酸化物が挙げられる。これらは、出発原料に由来するものである。
Fe23とTiO2が含まれる場合、それらの含有量としてはそれぞれ5重量%以下が好ましい。また、Fe23の含有量は2.5重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。K2OとNa2Oが含まれる場合、それらの含有量としては合計量として3重量%以下が好ましく、より好ましくは1重量%以下である。
また、Al23及びSiO2を主成分とする場合、Al23/SiO2重量比率は1〜15であることが好ましい。耐火性及び鋳物砂の再生効率の向上の観点から、1.2〜12が好ましく、1.5〜9がより好ましい。また、このAl23及びSiO2、若しくはSiO2のみが主成分である場合、主成分以外の成分としてCaOとMgOが含まれ得る。その場合、球状鋳物砂の耐火性の向上の観点から、それらの含有量としては合計量として5重量%以下が好ましい。
また、MgO及びSiO2を主成分とする場合、MgO/SiO2の重量比率は0.1〜10が好ましい。球状化のし易さ及び耐蝕性、耐火性及び鋳物砂の再生効率の向上の観点から、0.2〜9が好ましく、0.3〜5がより好ましい。
また、このMgO及びSiO2が主成分である場合、主成分以外の成分としてAl23が含まれうる。これは原料に由来するが、球状鋳物砂の耐蝕性向上の観点から含有量として10重量%以下が好ましい。
本発明の球状鋳物砂の平均粒径(mm)は中子の熱間強度向上の観点から、0.02〜1mmが好ましく、更に0.05〜0.5mm、更に0.05〜0.2mm、更に0.05〜0.12mm特に0.05〜0.10mmが好ましい。砂粒子間への溶湯の差し込みを低減する観点から、砂粒径は小さいことが好ましい。
本発明の球状鋳物砂のAFS粒度指数は、AFS60〜200が好ましく、更にAFS110〜200、特にAFS110〜170が好ましい。なお、AFS粒度指数はAmerican Foundry Societyの規格(AFS1106-00-S)による粒度指数である。
前記平均粒径は以下のようにして求めることができる。すなわち、球状鋳物砂粒子の粒子投影断面からの球形度=1の場合は直径(mm)を測定し、一方、球形度<1の場合は球状鋳物砂粒子の長軸径(mm)と短軸径(mm)を測定して(長軸径+短軸径)/2を求め、任意の100個の球状鋳物砂粒子につき、それぞれ得られた値を平均して平均粒径(mm)とする。長軸径と短軸径は、以下のように定義される。粒子を平面上に安定させ、その粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最小となる粒子の幅を短軸径といい、一方、この平行線に直角な方向の2本の平行線で粒子をはさむときの距離を長軸径という。
なお、球状鋳物砂粒子の長軸径と短軸径は、光学顕微鏡又はデジタルスコープ(例えば、キーエンス社製、VH-8000型)により該粒子の像(写真)を得、得られた像を画像解析することにより求めることができる。また、球形度は、得られた像を画像解析することにより、該粒子の粒子投影断面の面積及び該断面の周囲長を求め、次いで、〔粒子投影断面の面積(mm2)と同じ面積の真円の円周長(mm)〕/〔粒子投影断面の周囲長(mm)〕を計算し、任意の50個の球状鋳物砂粒子につき、それぞれ得られた値を平均して求める。
本発明の球状鋳物砂としては、その球形度が、0.95以上であるものが好ましく、0.98以上であるものがより好ましく、0.99以上であるものがさらに好ましい。よって、本発明の第1の態様の球状鋳物砂としては、たとえば、Al23及びSiO2を主成分として含有してなり、Al23/SiO2重量比率が1〜15、平均粒径が0.02〜0.5mm、球形度が0.95以上である火炎溶融法でつくられた球状鋳物砂が好適である。
本発明の第1の態様の球状鋳物砂は火炎溶融法により得られるものである。従って、球形度が高く、緻密であるという構造的特徴を有する。当該構造的特徴は、流動性、鋳型強度、鋳造された鋳物の表面平滑性の向上に大きく寄与する。
また、本発明の球状鋳物砂の吸水率(重量%)としては、鋳型の製造の際に使用する樹脂の鋳物砂内部への吸収による樹脂使用量の増加の抑制や、鋳型強度の向上等の観点から、0.5重量%以下が好ましく、0.3重量%以下がより好ましい。吸水率はJIS A1109細骨材の吸水率測定方法に従って測定することができる。また、粘結剤で被覆されたRCS(レジンコーテッドサンド)や、鋳込み後の粘結剤残分が残留している場合は、熱処理(例えば1000℃以上)等、適切な方法によって、それら成分を取り除いた後に吸水率を測定する。
一方、本発明の第2の態様の球状鋳物砂の吸水率は0.5重量%以下である。鋳型の製造の際に使用する樹脂の鋳物砂内部への吸収による樹脂使用量の増加の抑制や、鋳型強度の向上等の観点から、0.3重量%以下が好ましく、0.1重量%以下がより好ましい。
なお、球状鋳物砂の吸水率は、火炎溶融法により該砂を調製した場合、該方法以外の焼成方法により調製した砂と比べて、同じ球形度であれば、通常、吸水率は低くなる。
本発明の第2の態様の球状鋳物砂の主成分は、第1の態様の球状鋳物砂と同様であり、耐火性、熱膨張性の観点から、特にAl23及びSiO2を主成分としたものが好ましく、Al23/SiO2重量比率は1〜15が好ましい。
一方、本発明の球状鋳物砂の球形度が0.98以上である場合、かかる球状鋳物砂が、珪砂等の流動性の低い公知の鋳物砂との混合物中に好ましくは50体積%以上含有されておれば、該混合物からなる鋳物砂は充分に本発明の所望の効果を発揮し得る。すなわち、前記のような公知の鋳物砂に本発明の球状鋳物砂を徐々に添加していけば、添加量に応じて本発明の所望の効果を発揮するようになるが、前記混合物からなる鋳物砂中に、前記所定の球形度を有する本発明の球状鋳物砂が50体積%以上含まれると、その効果は顕著になる。なお、当該混合物からなる鋳物砂中の、球形度が0.98以上である本発明の球状鋳物砂の含有量としては、より好ましくは60体積%以上、さらに好ましくは80体積%以上である。従って、本発明の球状鋳物砂としては、その利用性に優れることから、球形度が0.98以上であるものが特に好適である。また、かかる球状鋳物砂を50体積%以上含む鋳物砂は、本発明の球状鋳物砂と同等の効果を発揮し得ることから、かかる鋳物砂も本発明に包含される。
前記の通り、本発明の第1の態様の球状鋳物砂は火炎溶融法により製造される。一方、本発明の第2の態様の球状鋳物砂は、たとえば、造粒して焼結する方法、電融アトマイズ法等の公知の方法により製造することが可能であるが、中でも、本発明の第1の態様の球状鋳物砂と同様に火炎溶融法により製造するのが好適である。そこで、以下においては、火炎溶融法による、本発明の球状鋳物砂の製造方法の一例を説明する。
本発明の球状鋳物砂は、例えば、特開2004−202577号に示されるような火炎溶融法により製造される。
即ち、例えば平均粒径が0.05〜2mmの耐火物粉末粒子を出発原料とし、当該粉末粒子を酸素等のキャリアガスに分散させ、下記火炎中で溶融して球状化する。用いる火炎はプロパン、ブタン、メタン、天然液化ガス、LPG、重油、灯油、軽油、微粉炭等の燃料を酸素と燃焼させることによって発生させたものや、N2不活性ガス等を電離させて生じるプラズマジェット火炎などが使用できる。
本発明の球状鋳物砂は、耐火度はSK17(1480℃)以上が好ましく、低熱膨張性で、耐火度は1800℃以上がより好ましく、SK37(1825℃)以上が更に好ましい。上限は特に限定されないが、SK42(2000℃)以下が好ましい。この耐火度は、JIS R 2204に基づくゼーゲルコーン法に従って測定したものである。
本発明の球状鋳物砂を用いることにより、ダイカスト法における、熔湯の射出圧力に耐えるような熱間強度に優れる中子を得ることができる。ダイカスト法とは、溶融もしくは半溶融した合金を大気圧より大きい力で金型の内部に圧入して鋳物を製造する方法である。特に本発明においては、その中でも一般的な砂中子の使用が困難である中圧鋳造(加圧力1〜50MPa)及び高圧鋳造(加圧力50MPa以上)を言う。
<ダイカスト用中子>
本発明のダイカスト用中子は、上記の球状鋳物砂とそれらを結合するバインダーを用いて、下記の硬化方法によって製造することができる。バインダーとしては、粘土、水ガラス、シリカゾル、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩などの無機塩等の無機質バインダー、又はフラン樹脂、フェノール樹脂、フランフェノール樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の有機質バインダーが好適に用いられる。硬化方法としては、自硬性法、熱硬化法、ガス硬化法等の従来公知の硬化方法が用いられる。特に好ましい中子の製造法としては、熱硬化法におけるシェルモールド法が好ましく、上記の球状鋳物砂をノボラック樹脂、又はレゾール樹脂等のフェノール系樹脂で被覆したレジンコーテッドサンドを加熱された金型に充填及び硬化させることにより行うことができる。これらのバインダーの含有量は、鋳物砂に対して好ましくは0.2〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%の範囲で選ばれる。尚、球状鋳物砂は再生された球状鋳物砂を用いることも可能である。
本発明のダイカスト用中子はそのまま使用することも可能であるが、表面に従来一般に知られている表面被覆剤、即ちジルコンフラワー、合成雲母、コロイダルシリカ等の耐火物及び糖蜜、ベントナイト等のバインダー成分を水、低級アルコール等に混合してなる表面被覆剤を塗布・乾燥せしめて被覆を形成した後、ダイカスト鋳造中子とすることもできる。なお、中子のコーティング法に関しては、砂中子の表面にオリビン粉末と鱗状黒鉛粉末とバインダーよりなる第1コーティング層を形成し、その上にバーキュライト粉末とバインダーからなる第2のコーティング層を形成する方法(特開平2−280944)や、中子を補強するための樹脂を含浸させた後、ジルコン系微粉末からなる目指し防止塗型を施しさらに雲母を含む離型用塗型を施す例(特開平8−132178)などが知られている。
本発明の中子には、球形度が0.88〜1.00の耐火性骨材、粘結剤、及び溶剤を含有する砂型鋳造用塗型剤組成物を用いることが好ましい。すなわち、本発明の中子には、かかる砂型鋳造用塗型剤組成物を用いた塗型が形成されていることが好ましい。具体的には、シリカアルミナ系、シリカ、ムライト、黒曜石等を火炎溶融法に得る球形度が0.88〜1.00の球状骨材、糖類等の粘結剤、及び水やメタノール等の溶剤を含有する砂型鋳造用塗型剤組成物を本発明の中子に塗布することにより、鋳型砂粒間へ塗型の球形骨材が密に充填されるため、高い目指し防止効果が得られる。さらに、熱時の塗膜変形によるクラック防止の観点から塗型の球形骨材としては低熱膨張性のものが好ましく、例えば、溶融シリカ、シリカアルミナ系、ムライト等の材質が好ましい。かかる砂型鋳造用塗型剤組成物は、特開2005−224815号公報記載のものを参照できる。
<鋳物の製造法>
本発明の鋳物の製造法は、本発明の中子を用いてダイカスト法により行うことができる。具体的には、ダイカストで使用する金型は、鋳造した鋳物を取り出し可能なように少なくとも2つの部分からなっており、その金型内に本発明の中子をセットした後、溶融もしくは半溶融金属を1〜100MPa程度で圧入し、金属の凝固後に金型を開いて鋳物を取り出すことにより行うことができる。ダイカスト法は上記のサイクルを繰り返し行うことにより大量に鋳物を生産することができる。ダイカスト法において好適な鋳物の金属としては、アルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金、銅合金、鉄が挙げられる。本発明の中子は、従来の中子に比べて非常に熱間強度が優れるため、中子の形状をより薄く、細くすることが可能である為、特に精密な自動車用鋳物の製造に好適である。
<鋳物砂の製造>
表1の鋳物砂中、本発明品1〜3、焼成法ムライト砂1〜3は、それぞれ以下の方法で得られたものである。
(1)本発明品1〜3
Al23とSiO2を合計量で96重量%含有する、Al23/SiO2重量比率が2.7、含水率が0重量%、平均粒径が0.21mm、長軸径/短軸径比が1.5、のムライト粉末を出発原料とし、当該粉末を、酸素をキャリアガスとして用い、LPG(プロパンガス)を対酸素比(容量比)1.1で燃焼させた火炎(約2000℃)中に投入し、単分散した球状鋳物砂(表1の本発明品1)を得た。得られた球状鋳物砂の粒径の細かい部分のみを集め本発明品2及び3とした。
(2)焼成法ムライト砂1〜3
Al23/SiO2重量比率が2.7となるよう水酸化アルミニウムとカオリンを混合し、スプレードライヤーを用いて球状にした粉末粒子(Al23とSiO2を合計量で96重量%含有)を電気炉中にて1500℃で1時間焼成することにより球状鋳物砂(表1の焼成法ムライト砂1)を得た。得られた球状鋳物砂の粒径の細かい部分のみを集め焼成法ムライト砂2及び砂3とした。
実施例1〜4及び比較例1〜3
(1)RCSの製造
鋳物砂として上記で得られた鋳物砂を用いた。それらの化学組成等を表1に示した。表1中、焼成法ムライト砂は、従来の球状鋳物砂に相当する。また、吸水率は、JIS A1109細骨材の吸水率測定方法に従って測定したものである。
表1の鋳物砂を用いRCSを製造した。具体的には、鋳物砂を150℃で加熱した後、鋳物砂100重量部に対してフェノール樹脂を1重量部添加して混練した。次いで、温度を105℃に下げ、この温度でヘキサメチレンテトラミン水溶液(硬化剤)(濃度18重量%)を樹脂100重量部に対して固形分換算では0.15重量部添加して混練し、更に冷風を吹き込みながら混練した。更に、流動性を高めるためにステアリン酸カルシウム(滑剤)を鋳物砂100重量部に対して0.05重量部添加して混練することによりRCSを得た。
なお、実施例4は、実施例1のRCSをシェル法にて成型し鋳型を得たのち、1000℃にて30分間焙焼処理を行った砂を焙焼再生砂として用い実施例1と同様の方法によりRCSとしたものを用いた。
Figure 0004754309
(2)評価
1.熱間強度測定
上記で製造したRCSを用い250℃、90秒で焼成し直径11mm×高さ21mmの試験片を成型し測定に用いた。測定は、窒素雰囲気下、ジョージフィッシャー社製高温圧縮強度試験機(PHT型)を用いて行った。結果を表2に示す。
2.熱膨張率試験
上記で製造したRCSを用い250℃、90秒で焼成し直径30mm×高さ50mmの試験片を成型し測定に用いた。測定は試験片を1000℃の炉に入れ600秒後までの寸法変化を測定し、その最大値を用い初期寸法(25℃)と比較して熱膨張率とした。結果を表2に示す。
Figure 0004754309
表2に示すように、本発明品1〜3の鋳物砂を用いた実施例1〜4は少量のバインダーにて高い常温鋳型強度を得ることができるのみならず、高圧の溶湯流にさらされる温度においても、高い鋳型強度を維持でき、溶湯圧力に耐えることができる。砂の粒径が小さい方が高圧の溶湯の砂粒間への差し込みを防止できるが、従来公知の砂は粒径が小さくなると鋳型強度や熱間強度が低下する。本発明の鋳物砂では、平均粒径の小さな場合においても、より高い鋳型強度と熱間強度を得ることができる。この本発明の効果は従来公知の砂と比べて特異な効果であり、このことから、ダイカスト法での高い溶湯圧力において中子が折れたり変形したりすることを防げるのみならず、溶湯の差し込みを防ぐことができる。

Claims (5)

  1. 火炎熔融法で製造されたAFS粒度指数がAFS110〜200の球状鋳物砂と、該球状鋳物砂に対して0.2〜1重量%のバインダーとを用いて得られるダイカスト用中子。
  2. 吸水率0.5重量%以下でAFS粒度指数がAFS110〜200の球状鋳物砂と、該球状鋳物砂に対して0.2〜1重量%のバインダーとを用いて得られるダイカスト用中子。
  3. 前記球状鋳物砂が、Al23及びSiO2を主成分として含有してなり、Al23/SiO2重量比率が1〜15である請求項1又は2記載のダイカスト用中子。
  4. 前記バインダーが、フラン樹脂、フェノール樹脂、フランフェノール樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂から選ばれる有機質バインダーである請求項1〜何れか記載のダイカスト用中子。
  5. ダイカスト法で行う鋳物の製造法であって、請求項1〜何れか記載のダイカスト用中子を用いる鋳物の製造方法。
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