JP2006212650A - 鋳型の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 混練砂の流動性及び充填性が良好で、バインダー添加量が少量でも鋳型強度が維持でき、かつ耐焼着性に優れた鋳型が得られる手段を提供する。
【解決手段】 火炎溶融法にて製造された耐火度SK35(1770℃)以上の球状鋳物砂を肌砂として使用し、前記球状鋳物砂以外の鋳物砂を裏砂として使用して鋳型を製造する。
【選択図】 なし
【解決手段】 火炎溶融法にて製造された耐火度SK35(1770℃)以上の球状鋳物砂を肌砂として使用し、前記球状鋳物砂以外の鋳物砂を裏砂として使用して鋳型を製造する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、鋳型の製造方法及び鋳物砂組成物に関する。
従来から鋳物砂として珪砂が広く使用されている。珪砂は鉱産物であるため形態が不定形であり、流動性に欠け、充填性が悪い。また珪砂の構成鉱物である石英は鋳造時の熱負荷によりクリストバライト等へ結晶変態し体積が膨張(熱膨張)する。そのためいわゆる差し込み現象(物理的焼着)が発生しやすくなる。更に、熔湯中の酸化された鉄(FeO)は石英(SiO2)と反応し、珪酸塩化合物を形成する(化学的焼着)。実際にはこれら物理的焼着/化学的焼着は絡み合って発生し、一般的に「焼着」と呼ばれている。焼着の防止措置として鋳型方案の設計や、塗型剤等で各種の対策が講じられているが、普遍的に効果のある方法は未だ提案されていない。
上記、焼着現象は、鋳物の表面欠陥の一つであって、この現象の発生は、製品歩留まりを低下し、溶解エネルギーの損失を加算し、更に製品納期の保証を不確実にする等の支障を引き起こす。
これらの問題を解決する手段として、ジルコン砂やクロマイト砂等の耐火度の高い、耐焼着性砂を使用することが古くから知られているが、これらの砂は天然物を選鉱して得られるため化学組成や物理的性質にバラツキがあり、また必要とする粒度分布のものが容易に、大量に得られないという欠点があった。
近年、球状の人造セラミック鋳物砂(たとえば、特許文献1)が開示されている。これらは、原料組成物を球形に造粒した後、ロータリーキルン等で焼成するものである。しかしながら、得られる鋳物砂の球形度は低く、そのため流動性及び充填性は不充分である。また、焼結法で製造されるため多くの開気孔が存在した吸水率の大きい多孔質のものしか得られない。その結果、鋳型の強度が不充分で、鋳型作製時に多量のバインダーを必要とするため、鋳物砂としての再生が困難となる。更には耐焼着性砂としても性能的には充分満足できるものでは無かった。
また特許文献2には、ニッケル鉱滓の溶融スラグから得られる骨材とシリカサンドとの併用、更に特許文献3には、前記人造セラミック粒子とアトマイズ法によって作製された溶融造粒セラミック粒子を併用により鋳型の耐焼着性を向上させる方法が提案されている。また、特許文献4には、流動性に優れ、高強度かつ表面が平滑な鋳造用鋳型を製造することができる球状鋳物砂及びその製造方法等が開示されている。
特開平4−367349号
特開平11−188454号
特開2003−136187号
特開2004−202577号
特許文献2、3は、耐焼着性に関して充分満足できるレベルでは無かった。また、特許文献4でも、耐焼着性の観点で球状鋳物砂を効果的に使用できる具体的な用法には言及されていない。
本発明の課題は、混練砂の流動性及び充填性が良好で、バインダー添加量が少量でも鋳型強度が維持でき、かつ耐焼着性に優れた鋳型が得られる手段を提供することである。
本発明は、火炎溶融法にて製造された耐火度SK35(1770℃)以上の球状鋳物砂を、肌砂として使用する鋳型の製造方法に関する。
また、本発明は、火炎溶融法にて製造された耐火度SK35(1770℃)以上の球状鋳物砂と、該球状鋳物砂100重量部に対して0.1〜5重量部の焼結剤とを含有する、鋳型の肌砂として使用される鋳物砂組成物に関する。
火炎溶融法で製造された球状鋳物砂は、他の製法で製造された球状鋳物砂と比べて熱膨張率が小さいため、同じ耐火度であっても耐焼着性に優れる。さらに焼結剤を併用することにより砂粒間の目詰め効果により更に耐焼着性は向上する。また砂の表面が平滑なため、混練砂の流動性・充填性に優れ、高強度な鋳型の製造が可能となる。このようなことから、球状鋳物砂を鋳型の肌砂として用いた場合には、耐焼着性の効果がより顕著となる。
本発明に用いられる鋳物砂(以下、本発明の球状鋳物砂ということもある)は、火炎溶融法にて製造された球状鋳物砂で、耐火度がSK35以上である。
なお、ここで、球状鋳物砂の耐火度はJIS R 2204に基づくゼーゲルコーン法に従って測定したものである。耐火度はSK37(1825℃)以上が好ましい。上限は特に限定されないが、SK42(2000℃)以下が好ましい。
本発明の球状鋳物砂の形状である球状とは、球形度0.88以上、好ましくは0.90以上のものをいう。球状であるか否かについては、たとえば、鋳物砂を光学顕微鏡やデジタルスコープ(たとえば、キーエンス社製、VH−8000型)等で観察し、判定することができる。
本発明の球状鋳物砂の主成分は、従来公知の耐火物及び耐火物原料を火炎溶融法にて球状化したものが用いられ、特に限定されない。これら耐火物及び耐火物原料の中で、耐火性や入手のしやすさなどの観点から、SiO2を主成分としたもの、Al2O3及びSiO2を主成分としたもの、MgO及びSiO2を主成分としたものが好ましい。それらの中でも特にAl2O3及びSiO2を主成分としたものが好ましい。
ここで「主成分」とは、上記成分が合計量で鋳物砂全体の全成分中に60重量% 以上含有されていることをいう。主成分の含有量としては、耐火性の向上という観点から、これら成分の合計量は、球状鋳物砂の全成分中、好ましくは85〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%である。
なお、本発明の球状鋳物砂に主成分以外の成分として含まれ得るものとしては、たとえば、Fe2O3、TiO2、K2O、Na2O等の金属酸化物が挙げられる。これらは、出発原料に由来するものである。
Fe2O3とTiO2が含まれる場合、それらの含有量としてはそれぞれ5重量%以下が好ましい。また、Fe2O3の含有量は2.5重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。K2OとNa2Oが含まれる場合、それらの含有量としては合計量として3重量%以下が好ましく、より好ましくは1重量%以下である。
また、Al2O3及びSiO2を主成分とする場合、Al2O3/SiO2重量比率は1〜15であることが好ましい。耐火性および鋳物砂の再生効率の向上の観点から、1.2〜12が好ましく、1.5〜9がより好ましい。また、このAl2O3及びSiO2、若しくはSiO2のみが主成分である場合、主成分以外の成分としてCaOとMgOが含まれ得る。その場合、球状鋳物砂の耐火性の向上の観点から、それらの含有量としては合計量として5重量%以下が好ましい。
また、MgO及びSiO2を主成分とする場合、MgO/SiO2の重量比率は0.1〜10が好ましい。球状化のし易さ及び耐蝕性、耐火性及び鋳物砂の再生効率の向上の観点から、0.2〜9が好ましく、0.3〜5がより好ましい。
また、このMgO及びSiO2が主成分である場合、主成分以外の成分としてAl2O3が含まれうる。これは原料に由来するが、球状鋳物砂の耐蝕性向上の観点から含有量として10重量%以下が好ましい。
また、本発明の球状鋳物砂の吸水率(重量%)としては、鋳型の製造の際に使用するバインダーの鋳物砂内部への吸収によるバインダー使用量の増加の抑制や、鋳型強度の向上、混練砂の流動性等の観点から、3重量%以下が好ましく、0.8重量%以下がより好ましく、0.3重量%以下がさらに好ましい。吸水率はJIS A1109細骨材の吸水率測定方法に従って測定することができる。
なお、球状鋳物砂の吸水率は、火炎溶融法により該砂を調製した場合、該方法以外の焼成方法により調製した砂と比べて、同じ球形度であれば、通常、吸水率は低くなる。
さらに、本発明の球状鋳物砂の非晶化度としては、55〜100%が好ましく、より好ましくは70〜100%である。非晶化度が大きいほど、熱膨張率が小さくなるため焼着が発生しにくくなるためである。
非晶化度の制御方法としては、例えば火炎中において処理し、急冷させる方法がある。また、一旦結晶化したものを熱処理と冷却処理にて非結晶化させる方法も考えられる。
非晶化度は、下記に示されるX線回折から得られる数値によって求めることができる。
<X線回折>
鋳物砂を乳鉢で粉砕し、粉末X線回折装置のX線ガラスホルダーに圧着して測定する。粉末X線回折装置は、理学電気製MultiFlex(光源CuKα線、管電圧40kv、管電流40mA)を用い、2θ=5〜90°の範囲で走査間隔0.01°、走査速度2°/min、スリットDS1、SS1、RS0.3mmにて行う。2θ=10°〜50°の範囲で、低角度側及び高角度側のX線強度を直線で結び、直線下の面積をバックグラウンドとし、機器付属のソフトを用いて結晶化度を求め、100から引いて非晶化度とした。具体的には、バックグラウンドより上の面積について、非晶質ピーク(ハロー)と各結晶性成分をカーブフィッティングにより分離し、それぞれの面積を求め、下記式にて非晶化度(%)を計算する。
非晶化度(%)=ハローの面積/(結晶性成分面積+ハロー面積)×100
<X線回折>
鋳物砂を乳鉢で粉砕し、粉末X線回折装置のX線ガラスホルダーに圧着して測定する。粉末X線回折装置は、理学電気製MultiFlex(光源CuKα線、管電圧40kv、管電流40mA)を用い、2θ=5〜90°の範囲で走査間隔0.01°、走査速度2°/min、スリットDS1、SS1、RS0.3mmにて行う。2θ=10°〜50°の範囲で、低角度側及び高角度側のX線強度を直線で結び、直線下の面積をバックグラウンドとし、機器付属のソフトを用いて結晶化度を求め、100から引いて非晶化度とした。具体的には、バックグラウンドより上の面積について、非晶質ピーク(ハロー)と各結晶性成分をカーブフィッティングにより分離し、それぞれの面積を求め、下記式にて非晶化度(%)を計算する。
非晶化度(%)=ハローの面積/(結晶性成分面積+ハロー面積)×100
前記の通り、本発明の球状鋳物砂は、特許文献4に例示されるような火炎溶融法により製造される。特に、本発明の球状鋳物砂の製造に当たっては、0.03〜2mmの平均粒径をもつ粉末粒子を出発原料とし、火炎中で溶融し球状化しても構わないし、異なる粒径の粉末粒子を火炎溶融処理した後、分級して得てもかまわない。本発明の球状鋳物砂の平均粒子径としては0.03〜1.5mmが好ましい。
本発明の球状鋳物砂は、鋳鋼、鋳鉄、アルミニウム、銅及びこれらの合金等の鋳型用途に好適に使用されうる。
本発明の球状鋳物砂は、鋳物に接する面側、すなわち肌砂として用いることで最大の効果を発揮する。特に鋳型の通気性やコストという観点からは、鋳物に接触しない面側については、本発明の球状鋳物砂以外の鋳物砂が裏砂として用いられ、肌砂に用いる本発明の球状鋳物砂よりも通気度が高く安価な珪砂が好適に用いられる。
本発明の球状鋳物砂を肌砂として使用する方法としては、一般に行われているように、木型の表面に焼着防止用鋳物砂を盛りつけた後、裏砂を充填しても良いし、特開昭57−44446号に記載されているように、主型の表面一部に副型を突出して取り付けた後鋳物砂を込め、鋳物砂が硬化した後、主型及び副型を取り出し、副型を取り外した後の鋳型表面凹部に耐焼着性砂を塗布し表面を成形する方法を用いてもかまわない。
肌砂の使用量は、要求される耐焼着性の程度に応じて変えられるが、一般に裏砂に比べると高価であるため最小限に留めることがコスト面から望ましい。一方、実際の造型作業においてはあまり肌砂の厚みを小さくすると、一度木型表面に盛りつけた肌砂がずれ落ちてきたりするので好ましくない。何れにしても本発明の球状鋳物砂を使用すれば、5〜50mm程度の厚みで十分な耐焼着性が得られる。
さらに、肌砂として用いる際に、本発明の球状鋳物砂に、砂粒間の目詰め効果を発揮するような焼結剤を配合することにより、更に耐焼着性を向上させることができる。
このような焼結剤とは、熔湯の温度で溶解して鋳物砂とバインダーとを接着させる剤を表し、例えば硼酸、硼砂、黒曜石、真珠岩、松脂岩、花崗岩、流紋岩、ガラス粉、食塩等が好ましく使用される。この焼結剤の添加量としては、本発明の球状鋳物砂100重量部に対して0.1〜5重量部含有させることが好ましい。予め本発明の球状鋳物砂と、該球状鋳物砂100重量部に対して0.1〜5重量部の焼結剤とを混合して、鋳型の肌砂として使用される鋳物砂組成物を得ることができる。
本発明の鋳型組成物は、上記球状鋳物砂とそれらを結合するバインダーからなることが好ましい。バインダーとしては、粘土、水ガラス、シリカゾル、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩などの無機塩等の無機質バインダー、またはフラン樹脂、フェノール樹脂、フランフェノール樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の有機質バインダーが好適に用いられる。硬化方法としては、自硬性法、熱硬化法、ガス硬化法等、従来公知の硬化方法が用いられるが、自硬性法が好適に用いられる。これらバインダーと球状鋳物砂が混合され、これを肌砂として用い、公知の方法に従って鋳型が造型される。
(実施例1)
Al2O3とSiO2を合計量で97重量%含有する、Al2O3/SiO2重量比率が1.7、含水率が0重量%、平均粒径が0.31mm、長軸径/短軸径比が1.5、のムライト粉末(柴田セラミックス製合成ムライト粉末)を出発原料とし、当該粉末を、酸素をキャリアガスとして用い、LPG(プロパンガス)を対酸素比(容量比)1.1で燃焼させた火炎(約2000℃)中に投入し、単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al2O3とSiO2を合計量で97重量%含有しており、Al2O3/SiO2重量比率が1.7、平均粒径が0.26mm、球形度が0.99、吸水率が0重量%、粒子密度が2.9g/cm3、耐火度はSK37であった。
Al2O3とSiO2を合計量で97重量%含有する、Al2O3/SiO2重量比率が1.7、含水率が0重量%、平均粒径が0.31mm、長軸径/短軸径比が1.5、のムライト粉末(柴田セラミックス製合成ムライト粉末)を出発原料とし、当該粉末を、酸素をキャリアガスとして用い、LPG(プロパンガス)を対酸素比(容量比)1.1で燃焼させた火炎(約2000℃)中に投入し、単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al2O3とSiO2を合計量で97重量%含有しており、Al2O3/SiO2重量比率が1.7、平均粒径が0.26mm、球形度が0.99、吸水率が0重量%、粒子密度が2.9g/cm3、耐火度はSK37であった。
(実施例2)
出発原料の平均粒径を0.9mm、長軸径/短軸径比を1.7とした以外は実施例1と同様な操作で単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al2O3とSiO2を合計量で97重量%含有しており、Al2O3/SiO2重量比率が1.7、平均粒径が0.69mm、球形度が0.97、吸水率が0重量%、粒子密度が2.8g/cm3、耐火度はSK37であった。
出発原料の平均粒径を0.9mm、長軸径/短軸径比を1.7とした以外は実施例1と同様な操作で単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al2O3とSiO2を合計量で97重量%含有しており、Al2O3/SiO2重量比率が1.7、平均粒径が0.69mm、球形度が0.97、吸水率が0重量%、粒子密度が2.8g/cm3、耐火度はSK37であった。
(実施例3)
Al2O3とSiO2を合計量で93重量%含有する、Al2O3/SiO2重量比率が1.56、含水率が0.1重量%、平均粒径が0.15mm、長軸径/短軸径比が1.4の仮焼バン頁粉末を出発原料として実施例1と同様な操作で単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al2O3とSiO2を合計量で93重量%含有しており、Al2O3/SiO2重量比率1.55、Fe2O3含有量は1.71重量%、平均粒径が0.14mm、球形度が0.988、吸水率が0重量%、耐火度はSK36であった。
Al2O3とSiO2を合計量で93重量%含有する、Al2O3/SiO2重量比率が1.56、含水率が0.1重量%、平均粒径が0.15mm、長軸径/短軸径比が1.4の仮焼バン頁粉末を出発原料として実施例1と同様な操作で単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al2O3とSiO2を合計量で93重量%含有しており、Al2O3/SiO2重量比率1.55、Fe2O3含有量は1.71重量%、平均粒径が0.14mm、球形度が0.988、吸水率が0重量%、耐火度はSK36であった。
(実施例4)
実施例1の球状鋳物砂に対して、硼砂を0.3重量%配合した。
実施例1の球状鋳物砂に対して、硼砂を0.3重量%配合した。
(比較例1)
Al2O3/SiO2/Fe2O3=42/53/2(重量比率)、含水率0.1重量%、平均粒径が0.18mm、長軸径/短軸径比が1.6のシャモット質粉末を出発原料として実施例1と同様な操作で単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は平均粒径が0.16mm、球形度が0.958、吸水率が0重量%、耐火度はSK34であった。
Al2O3/SiO2/Fe2O3=42/53/2(重量比率)、含水率0.1重量%、平均粒径が0.18mm、長軸径/短軸径比が1.6のシャモット質粉末を出発原料として実施例1と同様な操作で単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は平均粒径が0.16mm、球形度が0.958、吸水率が0重量%、耐火度はSK34であった。
(比較例2)
SiO2含有量99重量%、平均粒径0.13mmの珪砂(不定形)を出発原料として実施例1と同様な操作で鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は不定形なものであり、その吸水率は0.1重量%、耐火度はSK33であった。
SiO2含有量99重量%、平均粒径0.13mmの珪砂(不定形)を出発原料として実施例1と同様な操作で鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は不定形なものであり、その吸水率は0.1重量%、耐火度はSK33であった。
(比較例3)
SiO2含有量99重量%、平均粒径0.09mmの珪砂(不定形)を出発原料として実施例1と同様な操作で鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は平均粒径が0.07mm、球形度が0.96、吸水率が0重量%、耐火度はSK33であった。
SiO2含有量99重量%、平均粒径0.09mmの珪砂(不定形)を出発原料として実施例1と同様な操作で鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は平均粒径が0.07mm、球形度が0.96、吸水率が0重量%、耐火度はSK33であった。
(比較例4)
スプレードライヤーを用いた焼結型の球状の人造セラミック鋳物砂として、市販のセラビーズ#750(伊藤忠セラテック社製)を使用した。耐火度はSK37であった。
スプレードライヤーを用いた焼結型の球状の人造セラミック鋳物砂として、市販のセラビーズ#750(伊藤忠セラテック社製)を使用した。耐火度はSK37であった。
(比較例5)
アトマイズ法によって得られた溶融造粒法による人造セラミック鋳物砂として、市販のエスパール#75(山川産業社製)を使用した。耐火度はSK37であった。
アトマイズ法によって得られた溶融造粒法による人造セラミック鋳物砂として、市販のエスパール#75(山川産業社製)を使用した。耐火度はSK37であった。
実施例1〜4、及び比較例1〜5で得られた鋳物砂の流動性、ならびに当該鋳物砂から得られた鋳型の強度、及びこれら鋳物砂を用いて鋳込み試験を行い、焼着の発生程度を評価した。結果を表1に示す。
(1)鋳物砂の流動性
JIS K 6721の漏斗を用い、流動時間(秒)をもとめた。流動時間が短いほうが流動性に優れる。
JIS K 6721の漏斗を用い、流動時間(秒)をもとめた。流動時間が短いほうが流動性に優れる。
(2)鋳型の強度
成型用バインダーとして、鋳物砂100重量部に対して、硬化剤QX-130(花王クエーカー製アルカリフェノール用硬化剤)を0.24重量部加え、ミキサーにて混合した後、カオーステップS-660(花王クエーカー製アルカリフェノール樹脂)を1.2重量部添加混合し、直径50mm×高さ50mmの木型に充填して、2時間後木型より抜型し、24時間後の鋳型強度を測定した。試験はすべて25℃、55%RHの条件下で行った。
成型用バインダーとして、鋳物砂100重量部に対して、硬化剤QX-130(花王クエーカー製アルカリフェノール用硬化剤)を0.24重量部加え、ミキサーにて混合した後、カオーステップS-660(花王クエーカー製アルカリフェノール樹脂)を1.2重量部添加混合し、直径50mm×高さ50mmの木型に充填して、2時間後木型より抜型し、24時間後の鋳型強度を測定した。試験はすべて25℃、55%RHの条件下で行った。
(3)鋳込み試験
実施例1〜4,比較例1〜5の鋳物砂を肌砂、5号珪砂を裏砂として使用し、直径350mm×高さ400mmの鋳物(材質FC−250)を1420℃で注湯し、バラシ後の焼着具合を観察し、次のように判定を行った。尚、塗型は使用しなかった。尚、鋳型の造型は、すべて鋳型の強度評価条件と同条件で行った。
◎:焼着がほとんど発生していない
○:焼着が少し発生
△:やや焼着が多い
×:著しく焼着が発生
実施例1〜4,比較例1〜5の鋳物砂を肌砂、5号珪砂を裏砂として使用し、直径350mm×高さ400mmの鋳物(材質FC−250)を1420℃で注湯し、バラシ後の焼着具合を観察し、次のように判定を行った。尚、塗型は使用しなかった。尚、鋳型の造型は、すべて鋳型の強度評価条件と同条件で行った。
◎:焼着がほとんど発生していない
○:焼着が少し発生
△:やや焼着が多い
×:著しく焼着が発生
Claims (5)
- 火炎溶融法にて製造された耐火度SK35(1770℃)以上の球状鋳物砂を肌砂として使用し、前記球状鋳物砂以外の鋳物砂を裏砂として使用する鋳型の製造方法。
- 球状鋳物砂の耐火度がSK37(1825℃)以上である請求項1記載の方法。
- 球状鋳物砂がAl2O3及びSiO2を主成分として含有し、Al2O3/SiO2重量比率が1〜15である請求項1又は2記載の方法。
- 球状鋳物砂100重量部に対して、焼結剤を0.1〜5重量部添加する請求項1〜3の何れか1項記載の方法。
- 火炎溶融法にて製造された耐火度SK35(1770℃)以上の球状鋳物砂と、該球状鋳物砂100重量部に対して0.1〜5重量部の焼結剤とを含有する、鋳型の肌砂として使用される鋳物砂組成物。
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