JP3720000B2 - 染毛料及び染毛方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛料及び染毛方法に関し、特に、染毛作用が優れていると共に、ヘアトリートメント効果をも有する染毛料及びこの染毛料を用いる染毛方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
染毛料として、種々の化学染料からなるものが開発され、市場に出回っている。かかる化学染料は化学的副作用などにより毛髪のみならず皮膚などにも損傷を与えるおそれがあることから、近年、天然染料である植物染料が見直され、染毛料としても種々のものが開発されている。例えば、ヘナ粉末からなる染毛料が知られており、また、ヘナの粉末とアイの粉末とからなる毛髪用調整剤も知られている(特開昭61−143315号公報)。
【0003】
ヘナは、インドを原産地とするミソハギ科の低木であり、このヘナからとられた染料は、古来から、近東地方では爪を染めたり、欧州では金髪を染めるのに用いられていた。また、ヘナに含まれているラウソン(ヘナタンニン酸)が毛髪に吸収されると、毛髪はオレンジ系の赤褐色に染まることが知られていた。また、上記特開昭61−143315号公報には、使用されるアイはタデ科の一年草の植物から得られた青色染料であることが記載されている。つまり、この公報記載の染料は、いわゆるタデアイ(Polygonum tinctorium Lour)から得られたものである。
【0004】
一方、従来から、タデアイ及び琉球藍等の藍植物の葉を用いて、絹布等を建て染めや生葉染めすることが行われている。
この建て染めは、水に不溶の藍の色素(インジゴ)を含む染料(スクモやインド藍や合成藍)を、微生物の発酵、灰汁や化学薬品(ハイドロサルファイト等)を利用して還元し、水溶性のインジゴのロイコ体であるインジゴホワイト(白藍)にした後、これを絹布等の繊維にしみ込ませ、繊維中で空気酸化させて再びもとのインジゴ(青藍)に戻すことにより染色する方法である。
【0005】
これに対して、生葉染めは、新鮮な藍の葉に含まれている藍の色素の前駆体(インジカン=無色)を葉の中に含まれているインジカン分解酵素により分解させてインドキシルを生成させ、この水溶性のインドキシルを絹布等の繊維にしみ込ませ、繊維中で空気酸化させ、水不溶性のインジゴ(青色素)やインジゴの異性体であるインジルビン(赤色素)を生成させて染色する方法である。繊維中で酸化させるのは、水に不溶であるインジゴが一旦生成してしまうと、繊維にしみ込まなくなるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来から染毛料として開発・市販されている製品には、染毛作用がよい場合には、毛髪などにダメージを与え易いという傾向があるので、染毛作用と共に、いわゆるヘアトリートメント効果をも有し、毛髪などにダメージを与えない染毛料の開発が望まれている。
【0007】
上記した従来技術において、ヘナの場合は、染毛料としてだけではなく、ヘアトリートメント剤としても使用されているが、単独で毛髪の染めたい部分を望むように染めることは困難である。
また、ヘナ粉末とタデアイから得られた染料粉末とを用いる上記従来の毛髪用調整剤の場合も、毛髪などにダメージを与えることは少ないが、染め色の点や色落ちの点などから、染毛料としては必ずしも満足できるものではない。
【0008】
藍の生葉中には、インジカンとインジカン分解酵素とが別々の場所に存在しており、葉が粉砕されたり、枯れたりして、葉の組織が破壊されると、インジカンとこの分解酵素とが出会い、直ちに分解反応が起こって、インドキシルが生成され、このインドキシルは酸化的二分子結合反応によりインジゴに変換されてしまう。従って、藍植物による生葉染めは、新鮮な藍植物がとれる場所や、生葉を収穫した時期にしか行えない。例えば、タデアイの生葉を採取し、そのまま放置しておくと、すぐに葉の色が青っぽくなる。つまり、タデアイの生葉を採取して乾燥させると、葉中にインジゴが生成してしまい、生葉染めはできず、建て染めでしか染色できなくなる。
【0009】
本発明の課題は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、優れた染毛作用を有すると共に、ヘアトリートメント効果をも併せ持ち、簡単に染毛することができる染毛料及びこの染毛料を用いる染毛方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意努力を重ね、ヘナの乾燥粉末と特定の種類のインド藍の葉の乾燥粉末とを所定の割合で組み合わせたものに、毛髪をオレンジ系の茶褐色から黒に近いこげ茶色(以下、「ダークブラウン色」とも称す。)までの所望の色に染める顕著な作用と共に、ヘアトリートメント効果もあることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明の染毛料は、ヘナの葉を30〜40℃の温度で通風乾燥した後に粉砕して得られた粉末20〜90重量%とIndigofera属に属するインド藍の葉を少なくとも湿気のこもらない雰囲気下、好ましくは湿気のない雰囲気下で乾燥し、藍の色素の前駆体であるインジカンがそのままの状態で保持されている乾燥葉を粉砕して得られた粉末80〜10重量%とを配合したものである。このような割合でヘナ乾燥粉末とインド藍乾燥粉末とを配合すると、インド藍がヘナの色味を抑え、毛髪をオレンジ系の茶褐色からダークブラウン色までの所望の色に染めることができる。ヘナ乾燥粉末が90重量%を超え、インド藍乾燥粉末が10重量%未満であると、インド藍の発色がほとんどなく、染めたい部分が所望の色に染まらないという問題があり、また、ヘナ乾燥粉末が20重量%未満であり、インド藍乾燥粉末が80重量%を超えると、染毛料を使用する際に染毛料ペーストが毛髪に充分に粘着せず、その結果、各成分が毛髪内に充分に浸透しないという問題がある
【0012】
また、本発明の染毛方法は、シャンプーによる洗髪後、余分な水分を取り除いて、湿った状態の又は乾いた状態の毛髪に対して、上記染毛料、すなわち、上記したような配合割合を有するヘナ乾燥粉末及びインド藍乾燥粉末と所定量の水とを混練して得た軟ペースト状の染毛料ペーストを、毛髪の染めたい部分に、好ましくはその根本から先端へ向けて塗布し、次いで、毛髪全体をカバーで覆った状態で所定の時間放置した後、該染毛料ペーストを洗い流すことからなる。これにより、染めたい部分を充分にオレンジ系の茶褐色からダークブラウン色までの所望の色に染めることができると共に、通常の染毛料を使用した場合に比べて顕著なヘアトリートメント効果が達成でき、洗髪中及び洗髪後の枝毛も抜け毛もほとんどなく、健康で若々しい自然な髪の毛の色艶を保つことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明で用いるヘナ成分は、元の髪の色に赤褐色が重なるように作用するので、天然のヘアマニキュア、カラートリートメント剤としての作用もある。本発明の染毛料の場合、ヘナの色素が髪の表面上に重なったり、その内部に浸透するので、従来の染毛料などで傷んだ髪にも好適である。本発明で用いるヘナ乾燥粉末は、ヘナの葉を好ましくは30〜40℃程度の温度で自然通風乾燥した後(例えば、インドなどの地方で生産する場合は、いわゆる陰干しすることにより乾燥せしめた後)、これをボールミルや石臼などの粉砕機で粉砕・細砕して得られるパウダー状のものである。
【0014】
次に、本発明で用いるインド藍成分であるIndigofera属に属するインド藍の葉の乾燥粉末について説明する。
藍植物は、世界中に様々な種類が存在する。例えば、タデ科に属するタデアイ(Polygonum tinctorium Lour.)、マメ科、コマツナギ属に属するインド藍(Indigofera tinctoria L.(和名:キアイ)及びIndigofera suffruticosa Mill.(和名:ナンバンコマツナギ))、キツネノマゴ科に属する琉球藍(Strobilanthes cusia)、アブラナ科に属する大青(Isatis tinctoria L.)等が知られている。
【0015】
一般にインド藍といわれる植物は、上記したように、通常マメ科の藍植物全般を指し、植物学的には種々の学名を有するものが存在する。本発明では、これらのうちIndigoferaに属するインド藍の葉乾燥粉末を用いる。
藍植物中には、インジカンという藍の色素であるインジゴの前駆体が含まれているが、染料として利用する場合、このインジカンをインジゴに変換して用いられる。
【0016】
インジカンは、各種の藍植物の生葉を用いれば、そのまま絹等のタンパク質系の繊維を染色するのに用いることができるが、日本で広く使われているタデアイや琉球藍の場合、この藍植物を採取して自然乾燥させるとインジカンはインジゴに変化してしまうので、乾燥葉ではインジカンを利用した生葉染めはできず、建て染めしかできないことが知られている。
【0017】
これに対して、本発明で利用するIndigofera属に属するインド藍の場合、上記したように、湿気のない雰囲気下で自然乾燥させると、含まれているインジカンがインジゴに変化することなく、インジカンの状態で乾燥葉の中に保持され得ることがわかった。タデアイや琉球藍の葉は、自然乾燥でインジゴが生成されるのに対し、なぜインド藍はインジカンのまま乾燥葉の中に保持されるのかについては、次の要因が推測される。
【0018】
(1)インド藍では、葉の組織の特性上、乾燥過程でインジカンと酵素とが接触できないため、組織の破壊が進行しない。これは、組織どおしを隔てるものが強固なためであると考えられる。
(2)インジカンを分解する酵素の活性が低い。すなわち、以下に述べる実験例(実施例2)から明らかなように、インド藍の場合、タデアイや琉球藍に比べて、インジカンの酵素分解速度が遅いことが分かった。
【0019】
湿気がこもらない雰囲気下で生葉を乾燥させるだけで製造した上記インド藍の乾燥葉の粉末を水に溶解させると、インジカン及びインジカンに対する加水分解酵素(β−グルコシダーゼ)が溶出し、生葉で行うのと同等の染色が可能となる。なお、インジカンを利用した染色においては、青色素であるインジゴのみではなく、所望により、インジゴの異性体である赤色素であるインジルビンを生成させることができる。従って、本発明の染毛料の場合、オレンジ色系の色素を含むヘナと混ぜることにより、オレンジ系の茶褐色からダークブラウン色までの所望の色を発色できるし、この染毛料に、クエン酸を微量加えることで紫系の色にしたり、その他の染毛効果のあるハーブなどを適宜加えて所望の染めたい色を発色させることも可能である。
【0020】
上記したように、本発明で用いるIndigofera属に属するインド藍の葉の乾燥粉末は、乾燥時の雰囲気として、好ましくは湿気のない雰囲気を用い、つまり、湿気のこもらない雰囲気中で、自然通風乾燥、加熱通風乾燥、真空乾燥、電子レンジ乾燥を行った後、これをボールミルや石臼などの粉砕機で粉砕・細砕して得られるパウダー状のものである。自然通風乾燥は、例えば、インド藍の葉を金網などの上に広げて、下からの空気の流れも遮断しないようにして行うことが好ましい。また、加熱通風乾燥の場合は、インド藍の発色を促す酵素が分解されない温度で行うことが必要である。さらに、真空乾燥の場合の真空度は、インド藍の葉中の水分を揮発させるのに十分な真空度、例えば8hPa程度であれば充分である。
【0021】
本発明の染毛料は、上記のようにして得られたヘナ乾燥粉末とIndigofera属に属するインド藍乾燥粉末とを所定の割合で配合したものである。このインド藍乾燥粉末の配合割合が多くなればなるほど黒に近いこげ茶色に染まるが、配合割合が高すぎると、ペーストを調製する際に水などの分散媒を用いて混練しても、粘りけがでないので、使い勝手が悪い。しかし、本発明で規定した配合割合の範囲内ならば、使用者の毛髪のタイプや染めたい部分の割合、肌の色とのバランス、使用者の個人的嗜好等に応じて、所定の範囲内で、適宜、設計・配合し、すぐれたヘアトリートメント効果を有する染毛料として使用することが可能である。
【0022】
また、インド藍乾燥粉末の量により染め色の程度を加減することができることから、毛髪の状態にもよるが、より黒に近いこげ茶色に染めたい場合は、インド藍乾燥粉末の量を30〜80重量%程度(残部がヘナ乾燥粉末)とすることが好ましく、茶褐色に染めたい場合は、インド藍乾燥粉末の量を、例えば10〜30重量%程度(残部がヘナ乾燥粉末)にすることが好ましい。インド藍乾燥粉末の量が少ない場合でも、ヘナ単独で染めた場合よりも、赤味はおさえられ得る。
【0023】
本発明の染毛方法では、所望の割合で配合したヘナ乾燥粉末とIndigofera属に属するインド藍乾燥粉末とに、水、好ましくは温湯(使用時にインド藍の発色を促す酵素が失活しない温度、例えば70℃程度までの温湯)などを少しずつ加えてよく混練し、毛髪に塗る際にたれない程度のゆるめの軟ペースト状にして用いる。通常、マヨネーズ程度の粘性にする。染毛料ペーストを調製する際に、ヘナ乾燥粉末及びインド藍乾燥粉末の配合物に加える水の量は、特に制限されるわけではなく、染めようとする色合いや、ペースト粘性の程度などによって適宜設定することができる。例えば、一般には、配合物30〜40gに対して水60〜100ml程度を使用すればよい。
【0024】
本発明の染毛方法によれば、まず、シャンプーにより洗髪して、毛髪表面に付着した毛髪内への色素浸透を阻む整髪料等を取り除き、その後余分な水分を除いて、湿った状態の又は乾いた状態の毛髪とする。この毛髪に対して、上記のようにして調製した染毛料ペーストを、好ましくは調製後直ちに、その染めたい部分の根本から先端へ向かって塗り、その後、毛髪全体をラップやシャワーキャップなどのカバーで覆って、水分の蒸発を抑えるようにし、更に、所望によりカバーの上をタオルなどで覆い、所定の時間(例えば、1時間程度)放置することが望ましい。これにより、格別顕著な染毛効果と共に、優れたヘアトリートメント効果が達成される。また、毛髪の根本や生え際、分け目、染めたい部分(例えば、部分的に茶褐色乃至こげ茶色に染めたい場合)には特にたっぷりと塗布することが好ましい。塗る際には、手袋をはめた手で直接毛髪に付ける方法がやり易い。タオルで覆う際には、蒸しタオルを用いたり、また、ラップやシャワーキャップで包んだ後にドライヤーなどで暖めると毛髪のキューティクルが開くので、色素の浸透や吸収がし易くなる。
【0025】
上記したように染毛料ペーストを塗って所定の時間放置した後、該ペーストを好ましくは温湯で洗い流し、空気をよく通すようにして乾かし、毛染め終了とする。毛染め後にシャンプーしたい場合は、毛染め終了から多少の時間(30分程度)が経過してからの方が、毛髪への色素の定着がよくなり好ましい。毛染め終了直後又はシャンプーした直後に染色されていないように見える場合であっても、数日たつと発色して色が濃くなってきて、安定するようになる。
【0026】
なお、さらによりダークブラウン色に染めたい場合は、上記染毛処理を2回、3回と繰り返せば、色が重なり、さらにダークブラウン化が進み、所望の色を得ることができる。
また、本発明の染毛料を使用する際に、ヘアトリートメント効果をさらに向上させ、また、毛髪への粘着性をさらに向上させるために、染毛料ペーストを調製する際に卵の白身、蜂蜜、ふのりなどを添加してもよいし、また、毛髪に栄養効果を与えるようにするために、栄養剤として、例えば、ビタミン類などを配合してもよい。
【0027】
Indigofera属に属するインド藍の葉の乾燥粉末を水などで混練する際、成分のインジカンがインドキシルに変換され、これが混練中に空気に触れると、このインドキシルの酸化が進み、インジゴになり易い。このために、上記したように調製後直ちに使用することにより、この一連の酸化プロセスを毛髪に塗った後に毛髪内部で進行させて、優れた染毛効果を達成することができるようにすることが好ましい。
【0028】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの例によって限定されるものではない。実施例及び比較例において染毛料を調製する際には、ヘナ乾燥粉末及びIndigofera属に属するインド藍の葉の乾燥粉末は上記したようにして調製したものを使用した。
【0029】
(実施例1:インジカンの定量)
Indigofera属に属するインド藍の各種乾燥葉0.1gを、温浴で80℃に保った10mlの湯の中に入れ、5分間抽出した。この操作を2回繰り返し、2つを合わせた溶液にイサチンを10mg入れ、試験管ミキサーで攪拌後加温して溶解させた。その後、7%塩酸を1.0ml加え、30分間80℃に保った。室温で1日放置後、沈殿物として得られるインジルビンをろ別し、乾燥した。これをジメチルスルホキシドに溶解して吸光度を測定し、インジルビン量を、別途合成したインジルビン溶液の吸光度との比較から求め、葉に含まれていたインジカン量を算出した。このインジカンがすべてインジゴになったとしたときの重量の、乾燥葉の重量に対する割合を、インド藍の葉内のインジカン含有率として表した。得られた結果を表1に示す。
【0030】
(表1)
Figure 0003720000
注:1)インジカンは少量であり、インジゴが生成していた。
【0031】
(比較例1)
上記実施例1記載の方法に準じて、Indigofera属に属するインド藍の葉の代わりにタデアイ及び琉球藍の葉の自然乾燥(25℃)したものを用いて、インジカン含有率を測定した。その結果、両者ともインジカン含有率は0重量%であり、すべてインジゴに変化していたことが確認された。
【0032】
(実施例2:インジカンの酵素分解の速度)
インド藍、タデアイ及び琉球藍のそれぞれの葉に含まれているインジカンの酵素分解の速度を比較した。
インド藍、タデアイ及び琉球藍のそれぞれの生葉3gを50mlの水中でミキサーにより粉砕し、粉砕後より5分、15分、25分、35分、45分、60分経過後に、その染浴中に絹布を5分間ずつ浸してその染色濃度(絹布の反射率、%)を測定した。反射率は、積分球を取り付けた島津分光光度計UV−260で測定した。反射率が小さいものほど、濃く染まっていること、つまりその時点でのインドキシル(インジカンの酵素分解生成物)の濃度が高いことを示す。
【0033】
(表2)
Figure 0003720000
【0034】
表2から明らかなように、タデアイは、粉砕5分後に、非常に濃く染まり、その時点で大量のインドキシルが生成していることがわかる。つまり、5分で、インジカンのインドキシルへの酵素分解が一気に進んでいることを示す。そして、時間が経過するにしたがって染まりが薄くなるということは、生成したインドキシルが空気酸化によりインジゴに変化することで消滅していくことを示す。琉球藍の場合も、タデアイと同様の傾向を示した(ただし、タデアイより染まり方は全般に低い)。一方、Indigofera属に属するインド藍の場合は、染色濃度はほとんど変わらない。つまり、生成したインドキシルが空気酸化で減少するのに見合った量が、インジカンから生成してきていること、つまり、徐々にインジカンが分解してインドキシルが生成していることを示している。以上のことから、インド藍のインジカンを分解する酵素の活性は低いことがわかる。
【0035】
(実施例3)
まず、ヘナ乾燥粉末及びIndigofera属に属するインド藍の乾燥粉末を表1に示すような割合で配合して5種類の染毛料(A1、B1、C1、D1及びE1)を調製した。各配合物30gに対して温湯(40℃)70mlを徐々に添加しながら混練して、染毛料ペースト(A2、B2、C2、D2及びE2)を調製した。
【0036】
(表3)
Figure 0003720000
得られたペーストB2、C2及びD2は毛髪に塗る際にたれてこない程度の、マヨネーズ様粘性を有するゆるめの軟ペーストであった。しかし、ペーストA2はIndigofera属に属するインド藍を単独で水と混練した場合とその外観がほとんど変わらず、粘度が低く、ポロポロして毛髪に均一に付着し難く、また、ペーストE2はその外観、粘度はヘナ単独の場合とほとんど変わらない軟ペーストであった。
【0037】
(実施例4)
実施例3得られた染毛料ペーストA2〜E2を使用してヤク毛を染め、その染毛効果を検討した。
検体としての素材はヤク毛((株)スタッフス製のテスト用毛束)を用い、これを石鹸で洗浄して付着物を充分に取り除いた後、やや湿った状態で用いた。このヤク毛に対して、染毛料ペーストA2〜E2をそれぞれ所定の量宛塗った後、ヤク毛全体をラップで包み、1時間程度放置した。その後、塗布した染毛料ペーストを40℃前後の温湯で洗い流し、空気をよく通すようにして乾かした。このようにして得られた検体について、染毛した直後、染毛してから1日後、染毛してから7日後におけるヤク毛の外観状態を肉眼観察すると共に、写真撮影してその染毛効果を評価した。染毛料ペーストB2〜D2についてのそれぞれの結果を図1〜3に示す。
【0038】
ペーストA2の場合、検体のヤク毛に充分付着せず、染色直後にはヘナはほとんど発色せず、インド藍の色合いが強く、薄い緑がかった色合いであり、1日後は青みがかった色合いであり、7日後になるとくすんだ青みがかった色合いになった。また、ペーストE2については、染毛直後も、1日後も、7日後もインド藍はほとんど発色していなかった。
ペーストB2〜D2については、図1〜3から明らかなように、本発明の染毛料による染毛効果が格別顕著である。
【0039】
染毛直後の検体の染毛の程度については、それぞれ、図1(A)、図2(A)及び図3(A)から明らかなように、染毛料ペーストを洗い流した直後はまだ色の発色が弱く、緑がかった薄い茶色乃至薄い茶褐色であったが、空気に触れて時間が経過するにつれて青みが増してきた。
染毛してから1日後の検体の染毛の程度については、それぞれ、図1(B)、図2(B)及び図3(B)から明らかなように、ヘナの緑色化が進み、赤みを帯びてきて、インド藍の青みとあいまって抑制の利いたオレンジ系茶褐色乃至赤みのあるこげ茶色っぽい色となった。この程度はインド藍乾燥粉末の量が多いほど顕著であり、ダークブラウン化の傾向が観察された。なお、インド藍乾燥粉末の量が少ない場合には、ヘナ単独で染めた場合よりも赤味はおさえられていた。
また、染毛してから7日後の検体の染毛の程度については、それぞれ、図1(C)、図2(C)及び図3(C)から明らかなように、ダークブラウン化が進み、その程度はインド藍乾燥粉末の量が多いほど顕著であった。なお、インド藍乾燥粉末の量が少ない場合には、ヘナ単独で染めた場合よりも赤味はおさえられていた。
【0040】
以上のことから、実施例3で得られたヘナ乾燥粉末/インド藍乾燥粉末=20〜90重量%/80〜10重量%の範囲内に入る染毛料ペーストの場合、色素の定着がよく、使用直後にあまり色が付いていないように見えるような場合であっても、使用後1〜7日経過すると、インド藍乾燥粉末の量が多いほど(30〜80重量%)ダークブラウン化が進み、色も濃くなり、安定するようになることが分かる。また、やや赤味を帯びた茶褐色に染めたい場合には、インド藍乾燥粉末の量を10〜30重量%程度とすればよいことが分かる。
従って、本発明の染毛料によれば、成分のヘナとインド藍との相乗効果による染毛作用が顕著であると共に、染めたい色に合わせてインド藍乾燥粉末の量を適宜選択すればよい。
【0041】
(比較例2)
実施例3の染毛料ペーストC2においてIndigofera属に属するインド藍乾燥粉末の代わりにタデアイ乾燥粉末を配合して、対照の染毛料ペーストを調製した。この対照ペーストと本発明のペーストC2とを用い、実施例4記載の方法に従ってヤク毛を染色し、それぞれの染毛効果を比較した。
その結果、各染毛料ペーストを洗い流した直後は、両者とも、まだ色の発色が弱く、緑がかった薄い茶色であったが、空気に触れて時間が経過するにつれて青みが増してきた。染毛してから1日後、7日後の染毛の程度については、ペーストC2の場合は実施例4と同様な染毛効果が得られたが、対照ペーストの場合は、ペーストC2の場合と比べると、染め色はペーストC2ほどダークブラウン化せず、また、シャンプーで洗浄すると色落ちが観察された。
【0042】
(実施例5)
検体として総白髪率が20%程度のヒトを対象とし、上記実施例3で得られた染毛料ペーストC2を用いて、その染毛効果を検討した。
検体に対し市販のシャンプーで洗髪して、色素の浸透を阻害する毛髪に付着した整髪料などを取り除いた後、乾燥して余分の水分を除き、髪全体をやや湿った状態にした。次いで、上記のようにして調製した直後の染毛料ペーストC2を適量用いて、これを毛髪全体になじませるようにして、その染めたい部分の根本から先端へ向かって充分に塗った後、毛髪全体をラップやシャワーキャップなどで包み、さらに、その上を蒸しタオルで覆って、1時間程度放置した。その後、塗布した染毛料ペーストを40℃前後の温湯で洗い流し、空気をよく通すようにして乾かした。毛染め終了後30分以上たってからシャンプーし、充分乾かした。次いで、上記染毛処理を1日1回宛合計3日間にわたって繰り返した。毎日、毛髪の外観状態を肉眼観察して、染毛効果を評価した。
【0043】
その結果、1日目の染毛処理直後には、まだ色の発色が弱く、緑がかった薄い茶色であったが、空気に触れて時間が経過するにつれて青みが増してきた。2日目の染毛処理前には、ヘナの染色も進み、赤みを帯びると共に、オレンジ色からやや明るめの栗色の様な感じになってきた。2日目の染毛処理直後には、1日目の染毛処理直後の場合とほぼ同様に全体にやや緑がかっていたが、1日目の場合に比べて色は濃くなっていた。3日目の染毛処理前には、徐々にヘナの色も重なって、ダークブラウンの感じが強くなった。3日目の染毛処理直後には、2日目の染毛処理直後の色が更に濃くなって、全体にやや緑がかった茶褐色という感じになった。3日目の染毛処理から1日後には、赤くなるヘナと青に変わるインド藍とのバランスで急速にダークブラウン化が進んでおり、7日後には、白髪が黒に近いダークブラウン色に染まった。
【0044】
また、本発明の染毛料を使用した後、毛髪の艶などの外観が従来の染毛料を使用した場合に比べて極めてつやつやとしており、染色後の抜け毛もほとんどなく、健康で若々しい自然な髪の毛の色・艶を保っていることが観察された。このことはまた、本発明の染毛料がヘアトリートメントとしても役立っていることを示している。
【0045】
【発明の効果】
本発明の染毛料によれば、所定の配合割合のヘナ乾燥粉末とIndigofera属に属するインド藍の葉の乾燥粉末とを含んでいるので、その相乗効果により優れた染毛効果(茶褐色から黒に近いこげ茶色までの所望の色に染まる効果)はもとより、良好なヘアトリートメント効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛直後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストB2)。
(B)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛1日後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストB2)。
(C)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛7日後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストB2)。
【図2】(A)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛直後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストC2))。
(B)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛1日後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストC2)。
(C)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛7日後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストC2))。
【図3】(A)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛直後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストD2)。
(B)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛1日後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストD2)。
(C)本発明の染毛料による染毛効果を示す染毛7日後の検体の状態を示す写真(染毛料ペーストD2)。

Claims (2)

  1. ヘナの葉を30〜40℃の温度で通風乾燥した後に粉砕して得られた粉末20〜90重量%とIndigofera属に属するインド藍の葉を湿気のこもらない雰囲気下で乾燥し、藍の色素の前駆体であるインジカンがそのままの状態で保持されている乾燥葉を粉砕して得られた粉末80〜10重量%とを配合してなることを特徴とする染毛料。
  2. シャンプーによる洗髪後、余分な水分を取り除いて、湿った状態の又は乾いた状態の毛髪に対して、請求項1記載の染毛料と水とを混練して得た軟ペースト状の染毛料ペーストを、毛髪の染めたい部分に塗布し、次いで、毛髪全体をカバーで覆った状態で所定の時間放置した後、該染毛料ペーストを洗い流すことを特徴とする染毛方法。
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