JP2016216457A - 毛髪化粧料組成物、毛髪化粧料及び染毛方法 - Google Patents

毛髪化粧料組成物、毛髪化粧料及び染毛方法 Download PDF

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竜也 阪口
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Abstract

【課題】人体に対する安全性が極めて高く、染色性、発色、定着性及び堅牢性に優れた毛髪化粧料組成物、毛髪化粧料及び染毛方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる毛髪化粧料組成物は、シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有することを特徴とする。また、本発明の毛髪化粧料は、前記毛髪化粧料組成物を少なくとも含む染毛剤と、鉄粉または鉄の金属塩を少なくとも含有する媒染剤とを少なくとも含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は毛髪化粧料組成物、毛髪化粧料及び染毛方法に関し、より詳細には、人体に対する安全性が高く、毛髪に対する染色性、発色、定着性及び堅牢性に優れた毛髪化粧料組成物、毛髪化粧料及び染毛方法に関する。
従来、毛髪を染毛するための毛髪化粧料(染毛剤)としては、例えば、染毛効果及び持続性に優れた酸化染料を用いる合成染毛剤や「ヘナ」を主成分とする植物性の染毛剤、酸性染料を配合した染毛剤(いわゆるヘアマニキュア)などが挙げられる。
しかし、前記合成染毛剤では、当該合成染毛剤に用いられる酸化染料が人体にアレルギーを引き起こすことが知られており、安全性に問題がある。また、前記植物性の染毛剤では、「ヘナ」の色調が限られていることから日本人の黒髪にはなじまず、さらにアレルギーを引き起こすこともある。また、前記酸性染料は、染料を毛髪に染込ませるだけであるため堅牢性が低く、さらに肌に付着すると当該肌も染まるという問題がある。
一方、天然の草木染成分は古くから繊維に対する染料として用いられており、また、食品の着色剤や漢方薬としても使用されてきた歴史を有している。従って、このような天然の草木染成分を毛髪の染毛に使用することができれば、アレルギー体質の人にも染毛が可能になり、頭皮や毛髪に対する刺激や損傷を抑制することができる。また、染毛により新しい髪の質感が得られ、毛髪に草木染めの色調を発現することができるなどの効果も期待される。
しかしながら、天然の草木染成分を用いた毛髪化粧料(染毛剤)は、染毛力が弱く持続性に乏しいという問題がある。
特開2007−119480号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、人体に対する安全性が極めて高く、染色性、発色、定着性及び堅牢性に優れた毛髪化粧料組成物、毛髪化粧料及び染毛方法を提供することにある。
本発明に係る毛髪化粧料組成物は、前記の課題を解決する為に、シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有することを特徴とする。
また、本発明に係る毛髪化粧料は、前記の課題を解決する為に、シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有する毛髪化粧料組成物を少なくとも含む染毛剤と、鉄粉または鉄の金属塩を少なくとも含有する媒染剤とを少なくとも含むことを特徴とする。
前記の構成に於いては、さらに毛髪を洗浄するためのアルカリ性洗浄剤を含むことが好ましい。
また、本発明に係る媒染剤は、前記の課題を解決する為に、前記に記載の毛髪化粧料に用いられる媒染剤であって、少なくとも鉄粉または鉄の金属塩を含有し、前記染毛剤との組合せが可能なものであることを特徴とする。
また、本発明に係る染毛方法は、前記の課題を解決する為に、毛髪化粧料を用いて毛髪を染毛する染毛方法であって、前記毛髪をアルカリ性洗浄剤で洗浄する洗浄工程と、洗浄後の毛髪に染毛剤を接触させる染毛工程と、前記染毛剤を塗布後の毛髪に、媒染剤を接触させる媒染工程と、前記媒染剤を塗布後の毛髪を乾燥させる乾燥工程とを含み、前記染毛剤として、シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有する毛髪化粧料組成物を含むものを用い、前記媒染剤として、少なくとも鉄粉または鉄の金属塩を含有するものを用いることを特徴とする。
本発明によれば、天然のシクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有するものであって、天然由来の植物原料からなるものを毛髪化粧料組成物として用いるので、人体に対する安全性に優れている。また、当該毛髪化粧料組成物を含む毛髪化粧料は、従来の天然由来の植物原料からなるものと比較して、毛髪に対する染色性や発色、定着性及び堅牢性に優れている。
本発明の実施例に係る染毛後の毛髪を表す図面代用写真である。 本発明の実施例に係る染毛前の毛髪を表す図面代用写真である。
(毛髪化粧料組成物)
先ず、本実施の形態の毛髪化粧料組成物について説明する。
本実施の形態の毛髪化粧料組成物は、天然の草木染成分を有効成分として含有するものである。具体的には、天然の草木染成分としてシクンシ科モモタマナ属モモタマナ(以下、「モモタマナ」という。)の葉部から抽出された抽出液を用いる。
前記葉部とはモモタマナの葉の部分であり、本実施の形態に於いては乾燥の有無を問わず抽出されるものを用いることができる。抽出液は、モモタマナの葉部を抽出溶媒に加え、室温抽出、加熱抽出又は加圧抽出により得ることができる。モモタマナの葉部として乾燥させたものを用いる場合には、乾燥葉部を粉末にした後に、抽出溶媒に加えて抽出することもできる。葉部を乾燥するための条件としては特に限定されないが、通常は、乾燥温度20℃〜80℃、乾燥時間1時間〜72時間の範囲内で行われる。また、抽出の際の温度条件としては特に限定されないが、通常は室温〜125℃で行うことができる。さらに、抽出処理後、遠心分離等により固形分と液体を分離し、必要に応じて濾過等の処理を行った後に減圧濃縮等で濃縮してもよい。また、真空乾燥、凍結乾燥等により粉末化することもできる。
前記抽出溶媒としては特に限定されないが、例えば、水、アルコール、又はその他の有機溶媒等を用いることができる。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を併用することができる。尚、抽出液は、毛髪化粧料組成物として使用するまで、乾燥又はフリーズドライして粉末化した状態で保存することができる。
本実施の形態の毛髪化粧料組成物は、それ自体で、例えば、ヘアトリートメント、シャンプー、リンス、パーマ剤、縮毛矯正剤、脱色剤や酸化染毛剤などの染毛用組成物などに使用することができる。
毛髪化粧料組成物の剤型としては、例えば、液状、ローション状、ゲル状、クリーム状などが挙げられる。
(毛髪化粧料)
次に、本実施の形態に係る毛髪化粧料について、以下に説明する。
本実施の形態の毛髪化粧料は、前記毛髪化粧料組成物を少なくとも含む染毛剤と、毛髪に浸透した色素を固定し発色させるための媒染剤とを少なくとも含む。
前記染毛剤は、毛髪を染毛するためのものである。当該染毛剤に含まれる毛髪化粧料組成物の配合量は、当該染毛剤の全質量100質量%に対し、20質量%〜90質量%の範囲内が好ましく、50質量%〜90質量%の範囲内がより好ましく、80質量%〜90質量%の範囲内が特に好ましい。毛髪化粧料組成物の配合量を20質量%以上にすることにより、染毛効果及び染毛の持続性の低減を抑制することができる。その一方、毛髪化粧料組成物の配合量を90質量%以下にすることにより、すべての毛髪に均一に塗布することができる。前記染毛剤には、各種の添加剤及び水を含むことができる。
前記水としては特に限定されず、例えば、精製水、温泉水、深層水、セラミックス処理水等を用いることができる。このうち毛髪に対する染色性の向上の観点からは、セラミックス処理水が好ましい。
前記セラミックス処理水とは、水をセラミックスと接触させることにより得られる処理水をいう。ここで、水とセラミックスとの接触方法としては特に限定されないが、例えば、任意の大きさに調整したセラミックスの塊状物をカラムに充填し、処理前の水をカラムの上部から流し込み、カラム中のセラミックスの塊状物に接触させながら流下させることにより行うことができる。また、セラミックスとしては多孔質であることが好ましい。これにより、水とセラミックスとの接触効率を向上させることができる。
セラミックス処理水を用いることにより毛髪に対する染色性が向上する理由は明らかでないが、水がセラミックスと接触することにより、セラミックスから放射される遠赤外線が水分子同士を結合している水素結合を切断し、0.2nm〜0.3nmの分子サイズの水分子が単独で存在する水に処理されることによるものと推測される。すなわち、水素結合が切断された水分子であると、水素結合により結合した水分子と比較してブラウン運動が大きい。そのため、水素結合が切断された水分子は、毛髪の毛幹部分における毛皮質内への浸透力が大きくなり、これにより染色性が向上するものと考えられる。
前記添加剤としては、具体的には、例えば、水溶性高分子化合物、油性成分、多価アルコール、界面活性剤、防腐剤、キレート剤、安定剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを含有することができる。これらの添加剤の配合量は、適宜必要に応じて設定され得る。
前記水溶性高分子化合物としては特に限定されず、例えば、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウムなどが挙げられる。
前記油性成分としては特に限定されず、例えば、油脂類、ロウ類、高級アルコール、炭化水素類、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては特に限定されず、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、イソペンチルジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどが挙げられる。
前記界面活性剤としては特に限定されず、例えば、イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤が挙げられる。尚、イオン性界面活性剤には、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が包含される。
さらに、前記カチオン性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムなどが挙げられる。
また、前記アニオン性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、ココイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステルなどを挙げることができる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
また、両性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ラウリルベタインなどが挙げられる。
前記防腐剤としては特に限定されず、例えば、安息香酸、サリチル酸、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などの酸類およびそれらの塩類、安息香酸ナトリウム、オキシ安息香酸アルキルエステル類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、メチルパラベン、フェノキシエタノール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、ジンクピリチオン、エタノール、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。一般的には2種以上の防腐剤の使用が効果的である。
前記キレート剤(金属封鎖剤)としては特に限定されず、例えば、エチレンジアミン四酢酸誘導体、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、糖酸などが挙げられる。これらは微量の重金属イオンと水溶性の錯塩を形成することによって効果を発揮する。また、これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
前記安定剤としては特に限定されず、例えば、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸などが挙げられる。
前記pH調整剤としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、酸性剤としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ピロリン酸、グルコン酸、グルコロン酸、安息香酸、グリコール酸などの有機酸、硫酸水素ナトリウム、クエン酸1ナトリウム、リン酸1ナトリウムなどの酸性塩を挙げられる。また、アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属の無機アルカリ、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミンなどの有機アルカリ、さらにはアルカリ性の塩、例えばクエン酸ナトリウム、リン酸3ナトリウムなど、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸グアニジンなどのグアニジン塩、リジン、アルギニン及び2−アミノ−2−メチルプロパノールなどが挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
前記pH調製剤の含有量は、必要に応じて適宜設定することができる。
前記紫外線吸収剤としては特に限定されず、例えば、オキシベンゾンなどのベンゾフェノン誘導体、ベンザトリアゾール誘導体などが挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
前記酸化防止剤は、毛髪化粧料組成物の酸化を防止するものであり、例えば、トコフェノール、ノルジヒドログアヤレチン酸、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、亜硫酸水素ナトリウム、エルソビン酸、パラヒドロキシアニソール、茶エキス、リンゴエキスなど、公知の酸化防止剤を使用できる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
尚、前記各種の添加剤の含有量は特に限定されず、用途等に応じて設定することができる。
前記染毛剤の剤型としては、例えば、液状、ローション状、ゲル状、クリーム状などが挙げられる。
前記媒染剤は、毛髪の毛幹部分における毛皮質内に浸透した染毛剤を定着させて堅牢性を向上させると共に、発色性を向上させるために用いられる。
前記媒染剤は、鉄粉または鉄の金属塩及び水を少なくとも含有する。媒染剤に鉄粉や鉄の金属塩を含有させることにより、鉄や鉄イオンによる媒染、すなわち、毛髪に浸透させた色素の定着が可能になる。鉄や鉄イオンが媒染剤に含まれていると、鉄や鉄イオンは色調の重複が多いため、鉄や鉄イオン濃度が濃くなり黒色に見える。
前記鉄粉としては特に限定されず、市販のものでよい。鉄粉の含有量は、媒染剤の全質量100質量%に対して、1質量%〜20質量%の範囲内であり、好ましくは3質量%〜7質量%、より好ましくは3質量%〜5質量%である。鉄粉の含有量を1質量%以上にすることにより、日光、洗髪、摩擦及び汗などの外部条件により変色や色落ちが発生するのを抑制し、長期間の染毛を可能にする。その一方、鉄粉の含有量を20質量%以下にすることにより、モモタマナの葉部から抽出された草木染成分の還元を容易にすることができる。
前記鉄の金属塩としては特に限定されず、例えば、塩化第1鉄、塩酸第2鉄、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、木酢酸鉄、それらの水和物等が挙げられる。鉄の金属塩の含有量は、必要に応じて適宜設定することができる。
媒染剤には、砂糖を含有させることも可能である。これにより、還元を促進させることができる。
また、媒染剤にはpH調整剤や毛髪補修成分等のその他の添加剤が含有されていてもよい。毛髪補修成分を含有させることにより、毛髪の表面や内部がダメージを受けて損傷した部分をケアすることが可能となる。また、使用時のハリコシ感や弾力性を付与することができる。
前記pH調整剤としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、クエン酸等が挙げられる。前記pH調製剤の含有量は、媒染剤の全質量100質量%に対して、0.1質量%〜10質量%の範囲内であり、好ましくは0.1質量%〜5質量%、より好ましくは0.5質量%〜3質量%である。
前記毛髪補修成分としては特に限定されず、例えば、アミノ酸類、アミノ酸誘導体、ペプタイド類、糖類及びその誘導体、毛髪脂質成分、リン脂質及びその誘導体やこれらの成分を含有する植物抽出物などが挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
具体的には、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルニチン、シトルリン、テアニン、アルギニン等が挙げられる。
アミノ酸誘導体としては、N−アセチルグルタミン、N−アセチルグルタミン酸、N−アセチルシステイン、グリシルグリシン、トリメチルグリシン、N,N’−ジアセチルシスチンジメチル、N−アシルグルタミン酸リジン縮合物、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)等が挙げられる。
ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。なかでも加水分解ダイズタンパクが好ましいものとしてあげることができる。
糖類としては、ソルビトール、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ペンタエリスリトール、果糖、蔗糖およびそのエステル、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。なかでもソルビトール、マルチトールが好ましいものとしてあげることができる。
毛髪脂質成分としては、セラミド及びその誘導体、18−メチルエイコサン酸等が挙げられる。リン脂質及びその誘導体としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質などが挙げられ、これらの類似物あるいはこれらのものを含有する組成物、すなわち大豆レシチン、卵黄レシチン、あるいはそれらの水素添加物等も挙げられ、リン脂質誘導体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体又は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとの共重合体等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
前記媒染剤の剤型としては、例えば、液状、ローション状、ゲル状、クリーム状などが挙げられる。
また、本実施の形態の毛髪化粧料は、アルカリ性洗浄剤を含んでいるのが好ましい。例えば、毛髪を染毛する前に、アルカリ性洗浄剤を用いて当該毛髪を洗髪することにより、毛髪の毛幹部分を膨張させ、染毛剤が当該毛幹部分の毛表皮を通して毛皮質内に内部浸透するのを容易にする。
前記アルカリ性洗浄剤としては特に限定されず、従来公知のものを採用することができる。但し、染色性の向上の観点からは、人体に対して有害でない範囲内で、アルカリ性の強いものが好ましい。
(染毛方法)
次に、本実施の形態の染毛方法について説明する。
本実施の形態の染毛方法は、毛髪を洗浄する洗浄工程と、洗浄後の毛髪を染毛する染毛工程と、染毛後の毛髪を媒染する媒染工程と、媒染後の毛髪乾燥する乾燥工程とを少なくとも含む。本実施の形態の染毛方法は、先ず、毛髪を染毛剤により染毛してから媒染する後媒染法によるものである。
前記洗浄工程は、毛髪の毛幹部分を膨張させて、染毛剤が当該毛幹部分の毛皮質内に内部浸透するのを容易にするために行う。当該工程は、アルカリ性洗浄剤を毛髪に塗布して一定の時間放置し、その後流水で当該アルカリ性洗浄剤を洗い流すことにより行われる。アルカリ性洗浄剤の放置時間としては、1分間〜10分間が好ましく、1分間〜5分間がより好ましい。放置時間を1分間以上にすることにより、毛髪の毛幹部分を膨張させ、染毛剤が毛皮質内に内部浸透するのを十分なものにすることができる。その一方、放置時間を10分間以下にすることにより、染毛の工程を短縮することができる。
前記染毛工程は、洗浄後の毛髪を染毛するために行う。染毛剤を毛髪に接触させる方法としては特に限定されず、毛髪に塗布するなどして行う。染毛剤の使用量としては特に限定されず、例えば、毛髪量などに応じて適宜設定することができる。また、染毛剤の塗布後、放置時間としては、5分間〜60分間が好ましく、好ましくは10分間〜30分間がより好ましい。放置時間を5分間以上にすることにより、毛髪の染毛を十分なものにすることができる。その一方、放置時間を60分間以下にすることにより、染毛の工程を短縮することができる。
前記媒染工程は、染毛剤による染毛後の毛髪に対し、発色と当該染毛剤の定着のために行う。媒染剤を毛髪に接触させる方法としては特に限定されず、毛髪に塗布するなどして行う。媒染剤の使用量としては特に限定されず、例えば、毛髪量などに応じて適宜設定することができる。媒染剤の塗布後、1分間〜30分間、好ましくは5分間〜20分間、より好ましくは10分間放置する。放置時間を1分間以上にすることにより、毛髪の媒染を十分なものにすることができる。その一方、放置時間を30分間以下にすることにより、媒染の工程を短縮することができる。
媒染後の毛髪の乾燥工程は、例えば、熱風乾燥等により行う。乾燥温度及び乾燥時間は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。通常は、乾燥時間1分間〜10分間、乾燥温度60℃〜100℃の範囲内で行われる。
尚、前記乾燥工程後、さらに毛髪を洗浄するための他の洗浄工程を行ってもよい。これにより、毛髪に付着している媒染剤等を除去することができる。洗浄方法としては特に限定されず、例えば、流水等により洗い流す方法が挙げられる。洗浄時間等の洗浄条件についても特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。
以上により、従来の天然由来の植物原料からなる毛髪化粧料と比較して、人体に対する安全性を確保しつつ、染色性、発色、定着性及び堅牢性に優れた毛髪の染色が可能になる。
以下に、本発明の毛髪化粧料について、実施例を用いて説明する。
(毛髪化粧料組成物・染毛剤の作製)
本実施例の染毛剤は、モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液そのものを使用した。モモタマナの抽出液は、以下の様に作製した。まず、モモタマナの落ち葉を常温で24時間程度乾燥させた。乾燥後のモモタマナの落ち葉を粉砕して粉末にしたもの100gに200gの水を加えて、100℃で2時間加熱することにより、モモタマナの草木染成分を煮出した。煮出した後のモモタマナの落ち葉の粉末をろ過し、モモタマナの抽出液を得た。得られた抽出液は、毛髪化粧料組成物からなる染毛剤として用いた。
(媒染剤の作製)
水に、媒染剤の全質量100質量%に対して、鉄粉を5質量%、pH調整剤としてクエン酸を2質量%添加して液状の媒染剤を作製した。
(実施例1)
本実施例では、図2に示す様に全て白髪からなる毛髪を用いた。そして、まず、白髪からなる毛髪の洗浄工程を行った。即ち、アルカリ性洗浄剤として、カリウム石鹸(フロムファーイースト(株)製)を毛髪に塗布して5分間放置し、その後流水で毛髪を洗浄し、アルカリ性洗浄剤を洗い流した。
洗浄工程後、引き続いて染毛工程を行った。即ち、上記の通り作製した染毛剤を毛髪に塗布し、常温で10分間放置した。
次に、染毛工程後の毛髪に対し媒染工程を行った。即ち、上記の通り作製した媒染剤を毛髪に塗布した。媒染剤の塗布後、5分間常温で放置した。媒染工程後、乾燥工程を行った。即ち、毛髪をドライヤーで熱風温度80℃で5分間熱風乾燥した。熱風乾燥後、流水による洗浄工程を行った。即ち、流水で毛髪を洗浄し、毛髪に付着している媒染剤等を洗い流して除去した。以上により、白髪からなる毛髪の染色を行った。結果を図1(a)に示す。
(実施例2)
本実施例においては、アルカリ性洗浄剤の塗布後の放置時間を1分間にし、媒染剤の塗布後の放置時間を1分間に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、白髪からなる毛髪の染色を行った。結果を図1(b)に示す。
(実施例3)
本実施例においては、アルカリ性洗浄剤の塗布後の放置時間を10分間に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、白髪からなる毛髪の染色を行った。結果を図1(c)に示す。
(結果)
図1(a)〜図1(c)から分かる通り、実施例1〜3においては、いずれも白髪の毛髪を黒く染色することができていることが分かる。

Claims (5)

  1. シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有する毛髪化粧料組成物。
  2. シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有する毛髪化粧料組成物を少なくとも含む染毛剤と、
    鉄粉または鉄の金属塩を少なくとも含有する媒染剤とを少なくとも含む毛髪化粧料。
  3. さらに毛髪を洗浄するためのアルカリ性洗浄剤を含む請求項2に記載の毛髪化粧料。
  4. 請求項2又は3に記載の毛髪化粧料に用いられる媒染剤であって、
    少なくとも鉄粉または鉄の金属塩を含有し、前記染毛剤との組合せが可能な媒染剤。
  5. 毛髪化粧料を用いて毛髪を染毛する染毛方法であって、
    前記毛髪をアルカリ性洗浄剤で洗浄する洗浄工程と、
    洗浄後の毛髪に染毛剤を接触させる染毛工程と、
    前記染毛剤を塗布後の毛髪に、媒染剤を接触させる媒染工程と、
    前記媒染剤を塗布後の毛髪を乾燥させる乾燥工程とを含み、
    前記染毛剤として、シクンシ科モモタマナ属モモタマナの葉部から抽出して得られた抽出液を、有効成分として含有する毛髪化粧料組成物を含むものを用い、
    前記媒染剤として、少なくとも鉄粉または鉄の金属塩を含有するものを用いる染毛方法。
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