JP4031392B2 - 毛髪化粧料および毛髪処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーリングやドライヤー乾燥等によるダメージヘアの補修効果(弾力性)、風合い(しなやかさ)付与効果、及び、これら効果の持続性(耐洗浄性)に優れた毛髪化粧料及び毛髪処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪のダメージの補修のため、様々な技術が提案されている。そのうち代表的なものを6つ挙げる
従来技術▲1▼:水不溶性カチオン微粒子を含有する毛髪化粧料。(特開平10−72324号公報(特許文献1))
【0003】
従来技術▲2▼アミノ酸系両性界面活性剤と天然トリグリセライを含有する毛髪化粧料。(特開2000−86454公報(特許文献2))
従来技術▲3▼:加水分解した小麦蛋白質、小麦少糖類、小麦アミノ酸とパンテノールを含有する毛髪化粧料。(特開平8−157332号公報(特許文献3))
【0004】
従来技術▲4▼:カチオン界面活性剤等を多価アルコールとヒドロキシプロピルセルロース、水と併用する毛髪化粧料。(特許2998027号公報(特許文献4))
従来技術▲5▼:パーマネントウェーブまたは染毛剤を施す際に用いられる、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩からなる毛髪処理剤(特開平6−227953号公報(特許文献5))
【0005】
従来技術▲6▼:油脂やカチオン界面活性剤等を多価アルコール、ヒドロキシプロピルセルロース等と併用して毛髪に艶を付与する毛髪化粧料。(特許第2998027号公報(特許文献4))。
しかしながら、これら従来技術▲1▼〜▲6▼はいずれも次に示すような大きな欠点を有しており、満足のいくものではなかった。
【0006】
従来技術▲1▼:毛髪のダメージがほとんどなく、キューティクルが揃っている(きちんと並んでいる場合)場合には、キューティクルのエッジ部分に吸着し、自然な艶の付与や損傷補修効果を発揮することができるが、すでにダメージのある毛髪の場合、吸着するエッジが存在しないため、その効果を発揮できない。また、エッジ部分に吸着した場合でも、持続性において満足できるものではなかった。
【0007】
従来技術▲2▼:毛髪表面及び毛髪内部に油剤を吸着させることで、補修されたと一時的に感じさせるもので、持続性において満足できるものではなかった。
従来技術▲3▼:ダメージヘアの補修効果はあるものの、持続性において満足できるものではなかった。
【0008】
従来技術▲4▼:使用後の風合いにおいては優れるものの、ダメージヘアの補修効果は低く、また持続性においても満足できるものではなかった。
従来技術▲5▼:パーマネントウェーブ剤または染毛剤からの損傷を防止する効果はあるものの、すでにダメージしている毛髪に対する補修効果において満足できるものではなかった。
【0009】
従来技術▲6▼:毛髪表面および毛髪内部に油脂やカチオン界面活性剤等を吸着させることで、あたかも補修されたかのように一時的に感じさせるもので、持続性において満足できるものではなかった。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−72324号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開2000−86454公報(第2頁)
【特許文献3】
特開平8−157332号公報(第2頁)
【特許文献4】
特許2998027号公報(第2頁)
【特許文献5】
特開平6−227953号公報(第2頁)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、カラーリングやドライヤー乾燥等によるダメージヘアの真の補修効果(弾力性)、風合い(しなやかさ)付与、及び、これら効果の持続性(耐洗浄性)に優れた毛髪化粧料及び毛髪処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の毛髪化粧料は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含むA剤と、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むB剤との2剤とからなることを特徴とする毛髪化粧料である。
【0013】
このような毛髪化粧料により毛髪を処理することにより、カラーリングやドライヤー乾燥等によるダメージヘアの真の補修効果(弾力性)と、優れた風合い(しなやかさ)が付与され、かつ、これら効果は洗浄にも耐え、長期間持続する。
【0014】
さらに、本発明の毛髪処理方法は請求項4に記載の通り、ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含むA剤と、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むB剤との2剤からなる毛髪化粧料を用い、A剤を毛髪に接触させた後にA剤を洗い流さずに該毛髪にさらにB剤を接触させるか、あるいは、B剤を毛髪に接触させた後にB剤を洗い流さずに該毛髪にさらにA剤を接触させる毛髪処理方法である。
【0015】
このような構成により本発明の毛髪処理方法によれば、カラーリングやドライヤー乾燥等によるダメージヘアの真の補修効果(弾力性)が高く、良好な風合い(しなやかさ)を付与し、かつ、これら効果の持続性(耐洗浄性)に優れた毛髪処理が可能となる。
【0016】
また、本発明の毛髪処理方法は請求項5に記載の通り、ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含むA剤と、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むB剤との2剤からなる毛髪化粧料を用い、A剤を毛髪に接触させた後にA剤を洗い流さずに該毛髪にさらにB剤を接触させるか、あるいは、B剤を毛髪に接触させた後にB剤を洗い流さずに該毛髪にさらにA剤を接触させることにより前処理した後、トリートメント剤、パーマネントウェーブ剤、ストレートパーマ剤および染毛剤のいずれかによって、さらに該毛髪を処理する毛髪処理方法である。
【0017】
このような毛髪処理方法によれば、トリートメント剤、パーマネントウェーブ剤、ストレートパーマ剤および染毛剤の効果を損なうことなく、カラーリングやドライヤーの乾燥によるダメージヘアの真の補修効果(弾力性の向上)が高く、良好な風合い(しなやかさ)を付与し、かつ、これらの持続性(耐洗浄性)に優れた毛髪処理が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明においてA剤はピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含む必要がある。
【0019】
アミノ酸及びその塩類としては、酸性アミノ酸及びその塩類、塩基性アミノ酸及びその塩類、中性アミノ酸が挙げられる。具体的には、例えば、グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸、アスパラギン酸ナトリウム、アルギニン、アルギニン塩酸塩、リジン、リジン塩酸塩、ヒスチジン、ヒスチジン塩酸塩、アラニン、グリシン、セリン、イソロイシン、プロリン、システイン等が挙げられる。
【0020】
A剤には、ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を、好ましくは5重量%以上40重量%以下、さらに好ましくは10重量%以上25重量%以下になるように配合される。
【0021】
これらの配合量が5重量%未満であると充分なダメージヘアの補修効果(弾力性)、良好な風合い(しなやかさ)及び充分な持続性(耐洗浄性)が得られない。一方、配合量が40重量%超であると、ダメージヘアの補修効果(弾力性)及び持続性(耐洗浄性)の向上が見られないばかりでなく、手触りが悪くなり風合いが劣る。
【0022】
B剤には、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを、好ましくはO.5重量%以上10重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以上5重量%以下になるように配合される。
【0023】
これらの配合量が0.5重量%未満であると充分なダメージヘアの補修効果(弾力性)、良好な風合い(しなやかさ)及び充分な持続性(耐洗浄性)が得られない。一方、配合量が10重量%超であると、ダメージヘアの補修効果(弾力性)、及び、持続性(耐洗浄性)の向上が見られないばかりでなく、手触りが悪くなり風合いが劣る。
【0024】
なお、上記A剤及びB剤のそれぞれには、安全でかつ、本発明の効果を妨げない限りにおいて、水、油性成分(例えば、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール誘導体、リン脂質等)、植物油(例えば、オリーブ油、大豆油、マカデミアナッツ油等)、ロウ類(例えば、ホホバ油、カルナバロウ、セラック、ミツロウ等)、炭化水素(例えば、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等)、高級脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等)、アルコール類(例えば、セタノール、イソステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等)、エステル類(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、バルミチン酸セチル、オレイン酸オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセリル、乳酸セチル等)、シリコーン類(例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルシリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等)、多価アルコール(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等)、糖類(例えば、ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、マルトース、トレハロース等)、天然高分子類(例えば、アルギン酸、コンニャクマンナン、アラビアガム、キトサン、ヒアルロン酸、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム等)、合成高分子類(例えば、アニオン性高分子、カチオン性高分子、非イオン性高分子、両性高分子)、アニオン界面活性剤(例えば、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルグルタミン酸、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等)、カチオン界面活性剤(例えば、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等)、両性界面活性剤(例えば、グシシン型両性界面活性剤、アミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等)、非イオン界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、染料(例えば、タール色素、塩基性染料、天然色素等)、植物エキス(例えば、カミツレエキス、コンフリーエキス、セージエキス、ローズマリーエキス等)、ペプチド類(例えば、加水分解シルク、小麦プロテイン、大豆プロテイン等)、ビタミン類(例えば、L−アスコルビン酸、DL−α−トコフェロール、D−パンテノール等)、紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸、サリチル酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エトキシエチル等)、防腐剤(例えば、安息香酸、安息香ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラベン、フェノキシエタノール等)、酸化防止剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン等)、金属イオン封鎖剤(例えば、エデト酸塩、ポリリン酸ナトリウム、フィチン酸等)、pH調整剤(例えば、クエン酸、乳酸、リン酸、水酸化ナトリウム、アンモニア、アミノメチルプロパノール等)、溶剤(例えば、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール等)、噴射剤(例えば、LPG、DME、窒素等)、香料等の公知の化粧品成分を配合することができる。
【0025】
本発明の毛髪化粧料は上記のA剤およびB剤の2剤からなるが、これを毛髪に接触させる際には、A剤を毛髪に接触させた後にA剤を洗い流さずに該毛髪にさらにB剤を接触させるか、あるいは、B剤を毛髪に接触させた後にB剤を洗い流さずに該毛髪にさらにA剤を接触させる必要がある。
【0026】
各薬剤は処理対象の毛髪全体に接触するように塗布する。また、通常、最初に用いる薬剤(以下「第1の薬剤」とも云う)塗布後に速やかに第2の薬剤塗布を行うが、ある程度、時間の経過後に第2の薬剤塗布を行っても良い。ただし、このとき第1の薬剤が乾燥しない前に第2液の薬剤の塗布を行うことが好ましい。すなわち、第1の薬剤が乾燥した場合には第2の薬剤との均一混合が困難となり、本発明の効果を充分に得ることができなくなるおそれがある。
【0027】
このように先に毛髪に接触させた上記構成のA剤あるいはB剤(第1の薬剤)が毛髪上に残留した状態で、さらに第1の薬剤ではないB剤あるいはA剤(第2の薬剤)をその毛髪に接触させることにより、ダメージヘアの高い補修効果(弾力性付与)、優れた風合い(しなやかさ)付与及び、これら効果の優れた持続性(耐洗浄性)が得られる。このとき、A液の使用が先でも、B液の使用が先でも良く、同等の優れた効果が得られる。ただし、A剤およびB剤をあらかじめ混合した後、毛髪に接触させた場合には上記効果は得られない。
【0028】
すなわち、上記構成のA剤及びB剤を毛髪上で混合することにより、A剤のピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインが毛髪に浸透・吸着するとともに、これら成分の作用により、B剤のヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースが毛髪に強固に吸着し、優れたダメージヘアの補修効果(弾力性)、風合い(しなやかさ)及び持続性(耐洗浄性)を得ることが可能となる。
【0029】
第2の薬剤による処理後、通常、1分間以上30分間以下放置する。放置時間が1分未満であると毛髪への薬剤の浸透・吸着が不充分となる場合があり、30分以上放置した場合、それ以上の時間の経過による効果の向上がほとんどない。
【0030】
第2の薬剤による処理後の放置の際には加温することが望ましく、通常、25℃以上50℃以下となるよう温風で加温する。このとき25℃未満であると加温効果が不充分で本発明の効果が充分には得られない場合があり、また50℃超ではドライヤー等による加温は実用上適さない。ただし、毛髪を挟み込むように使用するアイロン等、毛髪のみを加温できる器具を用いる場合には180℃以下の加温処理が採用できる。このとき180℃超の温度での処理であると熱による毛髪へのダメージが発生する場合がある。
上記放置処理を終了した後には充分に温水あるいは水で水洗し、その後、必要に応じてドライヤーなどで乾燥する。
【0031】
また、本発明の毛髪処理方法は単独で行うこともでき、そのとき上記の優れた効果が得られるが、トリートメント処理、パーマネントウェーブ処理、ストレートパーマ処理あるいは染毛処理(これらは必要に応じて複数を組み合わせて行っても良い)等の前に行っても良い。このときトリートメント剤、パーマネントウェーブ剤、ストレートパーマ剤あるいは染毛剤による効果は損なわれることなく、かつ、同時に上記の本発明の優れた効果がすべて充分に発揮される。
【0032】
ここでA剤およびB剤により処理される前に、これらトリートメント剤、パーマネントウェーブ剤、ストレートパーマ剤および染毛剤による処理を行った場合、毛髪のダメージが進行するだけではなく、その結果としてこれら薬剤の効果(ウェーブ、ストレートあるいは染毛)が充分に発揮されなくなる場合があるので好ましくない。
【0033】
【実施例】
以下に本発明の毛髪化粧料について具体的に説明する。
<ダメージヘア>
あらかじめ市販のブリーチ剤により室温にて45分間処理し、その後市販のパーマネントウェーブ剤(チオ系ハードタイプ)にて処理した毛束をダメージヘアとして用いた。
【0034】
<第1の薬剤の調整>
表1あるいは表2に示す成分をそれぞれその量(重量部)取って水に溶解し全体を100重量部とした。
【0035】
<第2の薬剤の調整>
表1あるいは表2に示す成分をそれぞれその量(重量部)取って水に溶解し全体を100重量部とした。
【0036】
<処理方法>
ダメージヘアに表1に示す第1の薬剤を塗布し、次いで2〜3分放置した後、表1に示す第2の薬剤を塗布し、その後10分間加温(40℃、加温機による)しながら放置する。その後温水により洗い流し、ドライヤーにて乾燥させる。
【0037】
<評価方法>
補修効果における評価は視認および官能試験により、未処理(ダメージヘア)との比較で判断した。その際「◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや優れるが充分ではない、×:ほとんど変わらない(向上効果がない)、××:弾力低下(悪化)」のガイドラインにより評価した。
【0038】
風合いにおける評価は視認および官能評価により、未処理(ダメージヘア)との比較して行った。その際「◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや優れるが充分ではない、×:ほとんど変わらない(向上効果がない)、××:ごわつく(悪化)」のガイドラインにより評価した。
【0039】
持続性は洗浄工程として、市販のシャンプーを用いて洗浄し、その後水洗し、さらにドライヤーにて乾燥する」を1サイクルとし、このサイクルを繰り返したときの上記補修効果および風合いの変化を視認および官能試験により判断した。その際「◎:10サイクル超の洗浄工程後も変化なし、○:10サイクル目までは変化なし、△:5サイクル目までは変化なし、×:3サイクル目までに変化あり、××:1サイクル目で変化あり」のガイドラインにより評価した。
結果を表1および表2に併せて記載する。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表1および表2により、本発明に係る毛髪処理方法によれば、ダメージヘアに対して高い補修効果と優れた風合い付与効果を有し、かつ、これら効果がシャンプーによる繰り返しの洗浄後も持続することが判る。
さらに、A剤中のピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類ベタインの含有量が5重量%以上40重量%以下であり、かつ、B剤中のヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量がO.5重量%以上10重量%以下であるときに特に優れた効果が得られることも判る。
【0043】
なお、表2に記載された実施例14〜26と同様に、ただし、第1の薬剤と第2の薬剤との使用順序を逆にして処理を行った場合についてもテストを行ったが、いずれも補修効果、風合いおよび持続性において「◎」として評価された。
【0044】
<他の処理との併用>
上記同様のダメージヘアを表1の実施例6と同様に処理を行い、その後にトリートメント処理、パーマネント処理、ヘアカラー(染毛)処理、あるいは、パーマネントストレート処理を行った。各処理は用いたそれぞれの薬剤の標準的な使用方法に従って行った。
【0045】
[トリートメント処理との併用]
市販のトリートメント剤を用いてトリートメント処理を行った。また、比較のために、本発明に係る毛髪処理方法を行わないダメージヘアについても同様にトリートメント処理を行った。処理後のこれら毛髪の評価結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
[パーマネント処理との併用]
市販のパーマネント処理剤を用いてパーマネント処理を行った。また、比較のために、本発明に係る毛髪処理方法を行わないダメージヘアについても同様にパーマネント処理を行った。処理後のこれら毛髪の評価結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】
[ヘアカラー(染毛)処理との併用]
市販のヘアカラー剤を用いてヘアカラー処理を行った。また、比較のために、本発明に係る毛髪処理方法を行わないダメージヘアについても同様にヘアカラー処理を行った。処理後のこれら毛髪の評価結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】
[パーマネントストレート処理との併用]
市販のパーマネントストレート処理剤を用いて、パーマネントストレート処理を行った。また、比較のために、本発明に係る毛髪処理方法を行わないダメージヘアについても同様にパーマネントストレート処理を行った。処理後のこれら毛髪の評価結果を表6に示す。
【0052】
【表6】
【0053】
上記結果から、本発明に係る毛髪処理後にトリートメント処理、パーマネントウェーブ処理、ヘアカラー処理あるいはパーマネントストレート処理を行った場合においても、本発明に係る毛髪処理方法によるダメージヘアに対して高い補修効果と優れた風合い付与効果が得られ、かつ、これら効果がシャンプーによる繰り返しの洗浄後も持続することが判る。
【0054】
【発明の効果】
本発明の毛髪化粧料は、カラーリングやドライヤー乾燥等によるダメージヘアの真の補修効果を有し、弾力性に富み、優れた風合い(しなやかさ)を付与し、さらに、これら効果の持続性(耐洗浄性)に優れた毛髪化粧料である。
Claims (5)
- ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含むA剤と、
ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むB剤との2剤とからなることを特徴とする毛髪化粧料。 - ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を5重量%以上40重量%以下含むことを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
- ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを0.5重量%以上10重量%以下含むことを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
- ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含むA剤と、
ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むB剤との2剤からなる毛髪化粧料を用い、
A剤を毛髪に接触させた後にA剤を洗い流さずに該毛髪にさらにB剤を接触させるか、あるいは、B剤を毛髪に接触させた後にB剤を洗い流さずに該毛髪にさらにA剤を接触させることを特徴とする毛髪処理方法。 - ピロリドンカルボン酸及びその塩類、アミノ酸及びその塩類、ベタインから選ばれる1種または2種以上を含むA剤と、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むB剤との2剤からなる毛髪化粧料を用い、
A剤を毛髪に接触させた後にA剤を洗い流さずに該毛髪にさらにB剤を接触させるか、あるいは、B剤を毛髪に接触させた後にB剤を洗い流さずに該毛髪にさらにA剤を接触させることにより前処理した後、
トリートメント剤、パーマネントウェーブ剤、ストレートパーマ剤および染毛剤のいずれかによって、さらに該毛髪を処理することを特徴とする毛髪処理方法。
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