JP7350303B2 - 毛髪化粧料、および毛髪処理方法 - Google Patents

毛髪化粧料、および毛髪処理方法 Download PDF

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本発明は、毛髪化粧料、および毛髪処理方法に関する。
日常生活で受ける紫外線や、日々のシャンプー・ドライヤーの影響により、毛髪はダメージを受けている。さらに、ヘアカラー剤、パーマ剤などの化学処理を行ったり、ヘアアイロン、ドライヤーなどの熱処理を行うことによって、毛髪のダメージが進んでいく。ダメージが進んだ毛髪は、弾力性に乏しく、潤いが感じられないことや、ヘアカラーの退色(色落ち)がしやすいことも問題となっていた。
ダメージが進んだ毛髪の状態を改善するために、これまで研究開発が行われてきた。例えば、特許文献1では、分子内に長鎖疎水基と親水基とを2個以上づつ有する多鎖多親水基型化合物を含有する毛髪処理剤が開示されている。特許文献2では、特定の変性ペプチドを配合した毛髪処理剤が開示されている。
特開2006-056874 特開2010-241833
しかしながら、特許文献1および特許文献2の技術では、ダメージを受けた毛髪の弾力性は向上するが、潤い感や、なめらかな手触りを損なうという問題があった。
このようなことから、本発明は、ダメージを受けた毛髪の弾力性を向上させ、かつ、潤い感、およびなめらかな手触りに優れ、さらにヘアカラーの退色(色落ち)防止効果にも優れる毛髪化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の構成を有する毛髪処理剤は上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の[1]~[7]である。
[1]ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムから選択される少なくとも1種の成分(A)を0.01~40質量%と、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびアセチルヒドロキシプロリンから選択される少なくとも1種の成分(B)を0.001~10質量%とを含む、毛髪化粧料。
[2]前記成分(A)が、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムである、[1]に記載の毛髪化粧料。
[3]前記成分(B)が、アセチルヒドロキシプロリンである、[1]または[2]に記載の毛髪化粧料。
[4]毛髪処理剤である、[1]~[3]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[5]シャンプーである、[1]~[3]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[6]トリートメントである、[1]~[3]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[7]酸化染毛剤で毛髪を染色する工程(I)、および工程(I)の後、[1]~[6]のいずれかに記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程(II)を有する、毛髪処理方法。
本発明は、ダメージを受けた毛髪の弾力性を向上させ、かつ、潤い感およびなめらかな手触りに優れ、さらにヘアカラーの退色(色落ち)防止効果にも優れる毛髪化粧料を提供することができる。
次に、本発明の毛髪化粧料、および毛髪処理方法について具体的に説明する。
<毛髪化粧料>
本発明の毛髪化粧料は、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムから選択される少なくとも1種の成分(A)を0.01~40質量%と、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびアセチルヒドロキシプロリンから選択される少なくとも1種の成分(B)を0.001~10質量%とを含む。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪処理剤であること、シャンプーであること、またはトリートメントであることが好ましい。
<ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムから選択される少なくとも1種の成分(A)>
本発明の毛髪化粧料は、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムから選択される少なくとも1種の成分(A)を、成分(A)とも記す。
本発明の毛髪化粧料は、成分(A)を0.01~40質量%、好ましくは0.05~20質量%、より好ましくは0.1~10質量%含む。
成分(A)が前記範囲内にあると、毛髪に弾力性とヘアカラーの退色(色落ち)防止効果を付与することができる。
成分(A)が前記下限量より少ないと、弾力性に乏しく、前記上限量より多いと、毛髪のなめらかさが損なわれる。
本発明の毛髪化粧料において、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムから選択される少なくとも1種の成分(A)は、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムであることが好ましい。
成分(A)は、ヒドロキシプロピルグルコナミドのみでもよく、グルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムのみでもよいが、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムであることが好ましい。
成分(A)が、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムである場合には、ヒドロキシプロピルグルコナミドと、グルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムとの質量比(ヒドロキシプロピルグルコナミド:グルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウム)が、2:0.7~2:1.3であることが好ましく、2:0.9~2:1.1であることがより好ましい。
本発明の毛髪化粧料において、成分(A)が、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムである場合には、ヒドロキシプロピルグルコナミドを、0.0067~26.67質量%含むことが好ましく、0.067~6.67質量%含むことがより好ましい。また、グルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムを、0.0033~13.33質量%含むことが好ましく、0.033~3.33質量%含むことがより好ましい。
成分(A)としては、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムを含む混合物である市販品、例えば、FIBERHANCE BM SOLUTION(アシュランド製)を使用することができる。
<グルタミン酸、アスパラギン酸、およびアセチルヒドロキシプロリンから選択される少なくとも1種の成分(B)>
本発明では、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびアセチルヒドロキシプロリンから選択される少なくとも1種の成分(B)を、成分(B)とも記す。
本発明の毛髪化粧料は、成分(B)を0.001~10質量%、好ましくは0.01~5質量%、より好ましくは0.03~2質量%含む。
成分(B)が前記範囲内にあると、毛髪に潤い感となめらかさを付与することができ、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も向上させることができる。
成分(B)が前記下限量より少ないと、潤い感となめらかさが損なわれ、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果が感じにくく、前記上限量より多いと、弾力性となめらかさが損なわれる。
本発明の毛髪化粧料において、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびアセチルヒドロキシプロリンから選択される少なくとも1種の成分(B)は、アセチルヒドロキシプロリンであることが好ましい。成分(B)がアセチルヒドロキシプロリンであると、潤い感とヘアカラーの退色(色落ち)防止効果に特に優れることから、好ましい。
成分(B)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明者は、上述の成分(A)と成分(B)とをそれぞれ特定量配合することによって、毛髪の弾力性を向上させながらも、潤い感、およびなめらかな手触りを向上させることに成功した。従来の技術では、毛髪の弾力性を向上させると同時に、潤い感およびなめらかな手触りも向上させることは困難であった。
本発明者は、成分(A)と成分(B)が低分子量(いずれも分子量は300以下)であり、毛髪内部に浸透しやすい設計であることや、成分(A)と成分(B)とをそれぞれ特定量配合することによって、特異的な分子構造を形成し、毛髪内で相互作用することによって、毛髪の弾力性の向上と、潤い感およびなめらかさを両立できたと推察している。
《その他成分》
本発明の毛髪化粧料は、通常は水を含む。水の含有量は特に限定されず、使用する目的に応じて、適宜調整して用いることができる。水として、具体的には、水道水、イオン交換水、蒸留水、精製水および天然水が挙げられ、殺菌済みのものが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲で、毛髪化粧料の用途に応じて、適宜選択した任意の成分を含有することができる。
任意の成分としては、例えば、保湿剤、浸透促進剤、毛髪コンディショニング剤、pH調整剤、粘度調整剤、生薬類、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、帯電防止剤、ビタミン類、タンパク質、香料、抗菌剤、増粘剤、乳化剤、乳化安定剤、界面活性剤、高級アルコール、シリコーン類、油剤、溶剤、および色素が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料が毛髪処理剤である場合、任意の成分として、具体的には、保湿剤としてプロピレングリコール;浸透促進剤としてエタノール;pH調整剤として乳酸および乳酸ナトリウムを使用することができる。
本発明の毛髪化粧料がシャンプーである場合、任意の成分として、具体的には、界面活性剤としてラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウリルベタインおよびコカミドプロピルベタイン;毛髪コンディショニング剤としてポリクオタニウム-10;防腐剤として安息香酸ナトリウム;pH調整剤としてクエン酸を使用することができる。
本発明の毛髪化粧料がトリートメントである場合、任意の成分として、具体的には、粘度調整剤としてセタノール;乳化剤として塩化ステアリルトリメチルアンモニウムおよび塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム;油剤としてパルミチン酸エチルヘキシル;毛髪コンディショニング剤としてジメチコンおよびアモジメチコン;防腐剤としてフェノキシエタノール;pH調整剤として乳酸および乳酸ナトリウムを使用することができる。
《製法等》
本発明の毛髪化粧料は、上述した各成分を上述の量で使用する以外は、例えば公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法は特に限定されない。製造方法としては各成分を均一に混合するために、加熱条件下で行ってもよい。加熱条件下で製造する場合の温度としては、例えば75~85℃が挙げられる。
《剤型》
本発明の毛髪化粧料の状態としては、例えば、クリーム状、ミルク状、液状などが挙げられ、毛髪に均一に塗布しやすい観点から、クリーム状が好ましい。
本発明の毛髪化粧料の外観は、例えば、透明または不透明な外観が挙げられる。本発明の毛髪化粧料の各種配合成分を均一に混合する観点から、乳化状態であり、不透明な外観であり、油層と水層が分離していないことが好ましい。
《使用方法》
本発明の毛髪処理方法は、酸化染毛剤で毛髪を染色する工程(I)、および工程(I)の後、本発明の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程(II)を有することが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪に塗布して使用することができる。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪が乾燥している状態でも、濡れている状態でも使用することができるが、毛髪ダメージの補修効果が高いことから、本発明における毛髪化粧料は、毛髪が濡れている状態で塗布して使用することが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、例えば、毛髪処理剤、シャンプー、トリートメント、スタイリング剤、パーマ剤、ヘアカラー剤、または縮毛矯正剤に用いることができる。これらの中でも、本発明の毛髪化粧料は、毛髪処理剤、シャンプー、またはトリートメントとして用いることが好ましい。また、トリートメントとして用いる場合は、多剤式トリートメント(いわゆる、システムトリートメント)、洗い流すトリートメント、および洗い流さないトリートメント等として使用することができ、本発明の毛髪化粧料は、洗い流すトリートメント、または洗い流さないトリートメントであることが好ましい。
本発明の毛髪化粧料が毛髪処理剤である場合は、例えば、酸化染毛剤で毛髪を染色する前または後、パーマ剤を使用する前または後、パーマ剤の1液塗布後2液を塗布する前、およびトリートメントをする前に用いることができる。具体的には、毛髪2.5gあたり、本発明の毛髪化粧料を0.5~5g塗布して使用することができる。
本発明の毛髪化粧料が毛髪処理剤である場合は、上述した中でも、酸化染毛剤で毛髪を染色した後に用いると、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果に特に優れることから好ましい。
なお、必要に応じて、あらかじめシャンプーした毛髪に対して、本発明の毛髪化粧料を塗布して使用してもよい。
本発明の毛髪化粧料がシャンプーである場合は、例えば、毛髪2.5gあたり、本発明の毛髪化粧料を0.5~1.5g塗布して使用することができる。
本発明の毛髪化粧料が洗い流すトリートメントである場合は、例えば、毛髪2.5gあたり、本発明の毛髪化粧料を0.1~1.5g塗布し、手で1~10秒なじませた後、約30秒間水洗して使用することができる。
本発明の毛髪化粧料が洗い流さないトリートメントである場合は、例えば毛髪2.5gあたり、本発明の毛髪化粧料を0.1~0.3g塗布し、手で1~10秒なじませて使用することができる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<実施例1~56、比較例1~24>
実施例および比較例では、表1に記載の市販品を使用した。
表2~表9の処方の数値は、毛髪化粧料を100質量%とした場合の、各成分の質量%を表しており、純分換算した値を示す。
Figure 0007350303000001
《評価方法》
専門パネラー(美容師)10名が1人ずつ、後述する評価手順および評価項目に従って官能評価を行った。
各評価項目について、10名の官能評価の評価点の平均を算出し、以下のとおり評価した。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
《評価手順A:実施例1~14、および比較例1~6》毛髪処理剤
評価項目(1)~(3)で用いた毛束は、あらかじめ一般人の毛髪の痛み、広がりを再現するためにダメージ処理を行った。
毛束(30cm、2.5gの黒髪人毛)(製品名BS-B3A、ビューラックス社製)に、脱色剤であるアリミノ120ブリーチ(株式会社アリミノ製)10gとカラーストーリーアドミオ OX6%(株式会社アリミノ製)20gを混合してから塗布し、25℃で30分放置してダメージを与えた。その後、流水ですすぎ、シェルパ デザインサプリD-2シャンプー(株式会社アリミノ製)1gを用いてシャンプーした。シャンプー後、流水ですすぎ、ドライヤーで乾燥させた。
ダメージ処理した毛束を35~40℃程度のお湯で濡らした後、 表2および表3に記載の各処方で調製した毛髪化粧料20gに浸漬し、25℃、5分放置した。その後、水洗し、タオルドライ後、ドライヤーで乾燥させた毛束の仕上がりについて、(1)~(3)の評価項目に従って官能評価を行った。
評価項目(4)では、市販のダメージ毛の毛束(10cm、1g)(製品名BR-3、ビューラックス社製)を用いた。この毛束を、酸化染毛剤第1剤および第2剤(カラーストーリーアドミオ8アクア、株式会社アリミノ製)で処理(25℃、30分放置)して、染色した。染色した毛束を、流水ですすぎ、シェルパ デザインサプリD-2シャンプー(株式会社アリミノ製)1gを用いてシャンプーした。シャンプー後、流水ですすぎ、ドライヤーで乾燥させ、染色毛束とした。
染色毛束2本を、表2および表3に記載の各処方で調製した毛髪化粧料10gに浸漬し、25℃で5分放置した。その後、水洗し、ドライヤーで乾燥させた。染色毛束2本のうちの1本を、シャンプーによるヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束とした。
染色毛束2本のうちの、残り1本について、シェルパ デザインサプリD-2シャンプー(株式会社アリミノ製)1gを用いて、シャンプー、すすぎ、ドライヤーで乾燥させる、一連の施術を合計3回繰り返した。この毛束をヘアカラーの退色(色落ち)後の毛束とした。
ヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束と後の毛束について、(4)の評価項目に従って官能評価を行った。
《評価手順B:実施例15~28、および比較例7~12》シャンプー
評価項目(1)~(3)で用いた毛束(30cm、2.5gの黒髪人毛)(製品名BS-B3A、ビューラックス社製)は、評価手順Aと同様に、ダメージ処理した。
ダメージ処理した毛束を35~40℃程度のお湯で濡らした後、 表4および表5に記載の各処方で調製した毛髪化粧料1gを毛束に塗布し、手で30秒泡立てて洗浄した。その後、30秒間水洗し、ドライヤーで乾燥させた毛束の仕上がりについて、(1)~(3)の評価項目に従って官能評価を行った。
評価項目(4)では、評価手順Aと同様に、市販のダメージ毛の毛束(10cm、1g)(製品名BR-3、ビューラックス社製)を用いて染色し、染色毛束を得た。
染色毛束2本に、表4および表5に記載の各処方で調製した毛髪化粧料1gを塗布し、手で15秒泡立てて洗浄した。その後、30秒間水洗し、ドライヤーで乾燥させた。染色毛束2本のうちの1本を、シャンプーによるヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束とした。
染色毛束2本のうちの、残り1本は、評価手順Aと同様に、シャンプーの一連の施術を合計3回行い、ヘアカラーの退色(色落ち)後の毛束とした。
ヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束と後の毛束について、(4)の評価項目に従って官能評価を行った。
《評価手順C:実施例29~42、および比較例13~18》洗い流すトリートメント
評価項目(1)~(3)で用いた毛束(30cm、2.5gの黒髪人毛)(製品名BS-B3A、ビューラックス社製)は、評価手順Aと同様に、ダメージ処理した。
ダメージ処理した毛束を35~40℃程度のお湯で濡らした後、 表6および表7に記載の各処方で調製した毛髪化粧料1gを毛束に塗布し、手でよくなじませた。その後、30秒間水洗し、ドライヤーで乾燥させた毛束の仕上がりについて、(1)~(3)の評価項目に従って官能評価を行った。
評価項目(4)では、評価手順Aと同様に、市販のダメージ毛の毛束(10cm、1g)(製品名BR-3、ビューラックス社製)を用いて染色し、染色毛束を得た。
染色毛束2本に、表6および表7に記載の各処方で調製した毛髪化粧料1gを塗布し、手でよくなじませた。その後、30秒間水洗し、ドライヤーで乾燥させた。染色毛束2本のうちの1本を、シャンプーによるヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束とした。
染色毛束2本のうちの、残り1本は、評価手順Aと同様にシャンプーの一連の施術を合計3回行い、ヘアカラーの退色(色落ち)後の毛束とした。
ヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束と後の毛束について、(4)の評価項目に従って官能評価を行った。
《評価手順D:実施例43~56、および比較例19~24》洗い流さないトリートメント
評価項目(1)~(3)で用いた毛束(30cm、2.5gの黒髪人毛)(製品名BS-B3A、ビューラックス社製)は、評価手順Aと同様に、ダメージ処理した。
ダメージ処理した毛束を35~40℃程度のお湯で濡らした後、 表8および表9に記載の各処方で調製した毛髪化粧料0.2gを毛束に塗布し、手でよくなじませた。その後、ドライヤーで乾燥させた毛束の仕上がりについて、(1)~(3)の評価項目に従って官能評価を行った。
評価項目(4)では、評価手順Aと同様に、市販のダメージ毛の毛束(10cm、1g)(製品名BR-3、ビューラックス社製)を用いて染色し、染色毛束を得た。
染色毛束2本に、表8および表9に記載の各処方で調製した毛髪化粧料0.1gを塗布し、手でよくなじませた。その後、ドライヤーで乾燥させた。染色毛束2本のうちの1本を、シャンプーによるヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束とした。
染色毛束2本のうちの、残り1本は、評価手順Aと同様にシャンプーの一連の施術を合計3回行い、ヘアカラーの退色(色落ち)後の毛束とした。
ヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束と後の毛束について、(4)の評価項目に従って官能評価を行った。
(1)評価項目1:弾力性
毛束を曲げたときにかかる指への応力を弾力性とし、弾力性の評価を行った。
4点:指へかかる応力が非常に強く、弾力性に富む
3点:指にかかる応力が強く、弾力性がある
2点:指にかかる応力が弱く、弾力性に乏しい
1点:指にかかる応力が無く、弾力性が無い
(2)評価項目2:潤い感
毛束を触ったり、握ったりし、べたつかずしっとりする感触を潤い感として、評価を行った。
4点:べたつかず、非常にしっとりする
3点:べたつかず、しっとりする
2点:べたつきがあり、しっとりする、または、べたつかず、あまりしっとりしない
1点: 全くしっとりしない
(3)評価項目3:なめらかさ
毛束を触ったり、指を通した時のなめらかさについて、評価を行った。
4点:非常になめらかである
3点:なめらかである
2点:ややひっかかる
1点:ひっかかる
(4)評価項目4:ヘアカラーの退色(色落ち)
シャンプーによるヘアカラーの退色(色落ち)前の毛束と後の毛束を比較し、目視により評価した。
4点:退色前の毛束と後の毛束の色がほとんど変わらず、退色防止効果に優れる
3点:退色前の毛束に比べ退色後毛束はやや色が落ちているが、退色防止効果がある
2点:退色前の毛束に比べ退色後毛束は色が落ち、退色防止効果を感じにくい
1点:退色前の毛束に比べ退色後毛束は非常に色が落ち、退色防止効果がない
Figure 0007350303000002
Figure 0007350303000003
Figure 0007350303000004
Figure 0007350303000005
Figure 0007350303000006
Figure 0007350303000007
Figure 0007350303000008
Figure 0007350303000009
実施例1~56で製造した毛髪化粧料は、全ての評価項目おいて良好な結果となった。
本発明の毛髪化粧料は、ダメージを受けた毛髪の弾力性を向上させ、かつ、潤い感、およびなめらかな手触りに優れ、さらにヘアカラーの退色(色落ち)防止効果にも優れる毛髪化粧料であることがわかる。
比較例1で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より少ないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例2で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より多いため、潤い感が弱かった。また、毛束に指を通すとひっかかり、なめらかではなかった。
比較例3で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より少ないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例4で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より多いため、弾力性に乏しかった。また、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。
比較例5で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が配合されていないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例6で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が配合されていないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例7で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より少ないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例8で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より多いため、潤い感が弱かった。また、毛束に指を通すとひっかかり、なめらかではなかった。
比較例9で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より少ないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例10で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より多いため、弾力性に乏しかった。また、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。
比較例11で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が配合されていないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例12で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が配合されていないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例13で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より少ないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例14で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より多いため、潤い感が弱かった。また、毛束に指を通すとひっかかり、なめらかではなかった。
比較例15で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より少ないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例16で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より多いため、弾力性に乏しかった。また、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。
比較例17で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が配合されていないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例18で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が配合されていないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例19で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より少ないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例20で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が規定量より多いため、潤い感が弱かった。また、毛束に指を通すとひっかかり、なめらかではなかった。
比較例21で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より少ないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例22で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が規定量より多いため、弾力性に乏しかった。また、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。
比較例23で製造した毛髪化粧料は、成分(B)が配合されていないため、潤い感が弱く、毛束に指を通すとややひっかかり、なめらかではなかった。ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。
比較例24で製造した毛髪化粧料は、成分(A)が配合されていないため、弾力性に乏しく、ヘアカラーの退色(色落ち)防止効果も悪かった。

Claims (6)

  1. ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムから選択される少なくとも1種の成分(A)を0.01~40質量%と、
    成分(B)としてアセチルヒドロキシプロリンを0.03~2質量%とを含む、毛髪化粧料。
  2. 前記成分(A)が、ヒドロキシプロピルグルコナミド、およびグルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウムである、請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 毛髪処理剤である、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  4. シャンプーである、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  5. トリートメントである、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  6. 酸化染毛剤で毛髪を染色する工程(I)、
    および工程(I)の後、請求項1~のいずれか1項に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程(II)を有する、毛髪処理方法。
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