JP4987327B2 - 三剤式毛髪処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪に順次適用される第1剤、第2剤及び第3剤からなる三剤式毛髪処理剤に関する。本発明の三剤式毛髪処理剤は、ヘアリンス剤、ヘアトリートメント剤又はヘアコンディショニング剤として利用することができる。
日常のシャンプー処理により毛髪に必要な油分が毛髪の汚れと共に必要以上に洗い流されたり、ドライヤー乾燥により損傷を受けたりして、毛髪は日々ダメージを受けている。加えて、近年の脱色処理や染毛処理、パーマ施術などの普及により、毛髪の損傷がより顕著に現れつつある。例えば、水分含量の減少による艶の低減、なめらかな風合いの損失、パサパサ感の増大などにより、毛髪の柔軟性や指通り性が悪くなるばかりでなく、枝毛や裂毛が生じ易くなってきている。
このような毛髪の損傷を解消するために、通常、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、シリコーン、カチオン性シリコーン等の成分が、ヘアリンス剤、ヘアトリートメント剤及びヘアコンディショニング剤等の毛髪処理剤に配合されている(例えば、特許文献1〜6を参照)。
しかしながら、ヘアリンス剤、ヘアトリートメント剤及びヘアコンディショニング剤の多くは水中油型の乳化物であることから、トリートメント成分などの油性成分は水中に取り込まれた状態にある。したがって、このような毛髪処理剤は、毛髪の表面状態の違いにより油性成分が十分に付着しないので、毛髪の柔軟性や指通り性などの感触を良好にしたり、潤いや艶などの外観を向上させたりする効果が十分には得られない。また、これら効果の持続性に劣るといった問題もある。
特開平5−194160号公報 特開平7−165541号公報 特開平9−118607号公報 特開平9−316331号公報 特開平10−7534号公報 特開2000−17173号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、毛髪の柔軟性、指通り性、手触り感、潤い感及び艶が良好な毛髪処理剤、さらにはそれら効果の持続性にも優れた毛髪処理剤を提供することを課題とする。
本発明の毛髪処理剤は、毛髪に順次適用される第1剤、第2剤及び第3剤からなる三剤式毛髪処理剤である。本発明の毛髪処理剤は、ヘアリンス、ヘアトリートメント又はヘアコンディショニングに用いられる。言い換えれば、本発明の毛髪処理剤は、ヘアリンス剤、ヘアトリートメント剤又はヘアコンディショニング剤として利用することができる。本発明の毛髪処理剤を構成する第1剤はトリメチルグリシン及び多価アルコールを少なくとも含有し、第2剤はシリコーン油及び陽イオン性界面活性剤を少なくとも含有し、第3剤はシリコーン油、陽イオン性界面活性剤及び高級アルコールを少なくとも含有し、前記多価アルコールはイソプレングリコールである。
本発明の三剤式毛髪処理剤は、毛髪の柔軟性、指通り性、手触り感および潤い感に優れるとともに、毛髪に適度な艶を付与するという効果を奏する。しかも、これら効果の持続性にも格段優れるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態の毛髪処理剤は、毛髪に順次適用される第1剤、第2剤及び第3剤からなる。まず、第1剤について説明する。
(第1剤)
第1剤はトリメチルグリシン及び多価アルコールを少なくとも含有する。第1剤中のトリメチルグリシンの含有量は、毛髪に弾力性や毛髪本来のハリを付与する観点から、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。但し、毛髪のべたつき感やざらつき感を抑制する観点から、40重量%以下、好ましくは30重量%以下に上限を設定しても良い。
第1剤は、毛髪に塗布した後、第2剤を塗布する前に、洗い流しても良い。但し、洗い流すことを前提に第1剤を調製する場合には、洗い流さないことを前提にして第1剤を調製する場合よりも、第1剤中のトリメチルグリシンの含有量を多くすることが望ましい。非限定的に例示すれば、第1剤中のトリメチルグリシンの含有量は、洗い流す場合には1重量%以上35重量%以下程度が好ましく、より好ましくは10重量%以上30重量%以下程度である。また、洗い流さない場合には0.1重量%以上10重量%以下程度が好ましく、より好ましくは1重量%以上5重量%以下程度である。
いられる多価アルコールとしては、例えば、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類の具体例としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。これら多価アルコールの1種又は2種以上を第1剤中に含有させることができる。好適な多価アルコールとしては、処理後の手触り感に優れるイソプレングリコールが挙げられる。
第1剤中の多価アルコールの含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上である。但し、毛髪のきしみを抑制する観点から、70重量%以下、好ましくは50重量%以下に上限を設定しても良い。
第1剤には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記した成分の他、増粘剤、高分子樹脂、エステル類、高級脂肪酸、炭化水素類、高級アルコール、シリコーン油、動物及び植物エキス類、防腐剤、水、香料などを適宜配合することができる。
第1剤は、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等の剤型を採りうる。但し、第1剤の剤型が乳化状態の場合には、第1剤中のトリメチルグリシンによる所望の効果が低減するおそれがあるので、第1剤は乳化状以外の剤型、例えば液状であることが好ましい。言い換えれば、第1剤には、ミセル形成限界濃度未満の界面活性剤が含まれているか、もしくは界面活性剤が全く含まれていないこと、すなわち界面活性剤が実質的に含有されていないことが望ましい。
(第2剤)
第2剤はシリコーン油及び陽イオン性界面活性剤を少なくとも含有する。用いられるシリコーン油としては、例えば、鎖状シリコーン;環状シリコーン;ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等の変性シリコーン等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。好適なシリコーン油としては、毛髪のダメージ部への吸着性を向上させ、毛髪の指通り性や手触り感を良好にする観点及びこれら効果を持続させる観点から、鎖状シリコーン、環状シリコーン及びアミノ変性シリコーンが挙げられる。
鎖状シリコーンの具体例としては、メチルポリシロキサン、平均重合度が650〜7000である高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール等が挙げられる。尚、これら成分として市販品を用いることができる。例えば、メチルポリシロキサンの市販品としては、商品名:SH200C、BY11−026(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。平均重合度が650〜7000である高重合メチルポリシロキサンとしては、商品名:SH200、BY11−034(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。メチルフェニルポリシロキサンとしては、商品名:KF54、KF56(いずれも信越化学社製)、商品名:SF557、SF558(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。ジメチコノールとしては、商品名:1501Fluid (東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
環状シリコーンの具体例としては、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。尚、これら成分として市販品を用いることができる。例えば、メチルシクロポリシロキサンとしては、商品名:KF9937(信越化学社製)等が挙げられる。オクタメチルシクロテトラシロキサンとしては、商品名:DC344(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、商品名:TSF404(東芝シリコーン社製)等が挙げられる。デカメチルシクロペンタシロキサンとしては、商品名:SH245、DC345(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。ドデカメチルシクロヘキサシロキサンとしては、商品名:DC246(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
アミノ変性シリコーンの具体例としては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。尚、これら成分として市販品を用いることができる。例えば、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体としては、商品名:SF3551、SF3552(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、商品名:SS−3551、SS−3552(いずれも日本ユニカー社製)等が挙げられる。アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体としては、商品名:SM8702C、SM8704C(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体としては、商品名:SF8452C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
第2剤中のシリコーン油の含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上である。但し、ごわつき感やきしみ感を抑制する観点から、25重量%以下、好ましくは20重量%以下に上限を設定しても良い。
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、ジオクチルアミン塩等のアルキルアミン塩;ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド塩等の脂肪酸アミドアミン塩;塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のモノアルキル型4級アンモニウム塩;塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のジアルキル型4級アンモニウム塩;塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム等のトリアルキル型4級アンモニウム塩;塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。好適な陽イオン性界面活性剤としては、毛髪を柔軟にし、指通りを向上させる観点から、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のモノアルキル型4級アンモニウム塩が挙げられる。
第2剤中の陽イオン性界面活性剤の含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。但し、べたつき感や洗い落ちの悪化を抑制する観点から、10重量%以下、好ましくは5重量%以下に上限を設定しても良い。
また、第2剤には、処理後の手触りを向上させる観点から、脂肪酸エステルを更に含有させることができる。用いられる脂肪酸エステルは、炭素数6〜22の脂肪酸と炭素数2〜22のアルコールとのエステル化合物である。脂肪酸エステルの具体例としては、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、リノール酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン酸イソプロピル、ラノリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、オレイン酸デシル、パルミチン酸セチル、トリミリスチン酸グリセリン、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸グリセリン、トリイソオクタン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、ステアリン酸コレステリル等が挙げられる。これら脂肪酸エステルの1種又は2種以上を第2剤中に含有させることができる。
第2剤中の脂肪酸エステルの含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上である。但し、べたつき感を抑制する観点から、20重量%以下、好ましくは15重量%以下に上限を設定しても良い。
第2剤には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記した成分の他、高級脂肪酸、高級アルコール、炭化水素類、陽イオン性高分子、増粘剤、高分子樹脂、動物及び植物エキス類、防腐剤、水、香料などを適宜配合することができる。第2剤は、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等の剤型を採りうる。
(第3剤)
第3剤はシリコーン油、陽イオン性界面活性剤及び高級アルコールを少なくとも含有する。第3剤に含有されるシリコーン油としては、第2剤に含有されるものと同じシリコーン油を用いることができるが、毛髪の指通り性や手触り感を更に向上させるとともに、適度な艶を付与する観点から、鎖状シリコーンを用いることが好ましく、中でも、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン共重合体を用いることがより好ましい。
第3剤中のシリコーン油の含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは2重量%以上、より好ましくは4重量%以上である。但し、ごわつき感やきしみ感を抑制する観点から、20重量%以下、好ましくは15重量%以下に上限を設定しても良い。
第3剤中に含有される陽イオン性界面活性剤としては、第2剤に含有されるものと同じ陽イオン性界面活性剤を用いることができるが、毛髪の柔軟性や指通りを更に向上させる観点から、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のモノアルキル型4級アンモニウム塩が好ましい。
第3剤中の陽イオン性界面活性剤の含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。但し、べたつき感や洗い落ちの悪化を抑制する観点から、10重量%以下、好ましくは5重量%以下に上限を設定しても良い。
第3剤中の高級アルコールとしては、炭素数10〜22の脂肪族アルコールを例示することができる。具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、セタノール等が挙げられる。
第3剤中の高級アルコールの含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、毛髪に潤いを付与する観点から、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。但し、べたつき感を抑制する観点から、10重量%以下、好ましくは8重量%以下に上限を設定しても良い。
また、第3剤には、処理後の指通り性や手触りを更に向上させる観点から、陽イオン性高分子を更に含有させることができる。用いられる陽イオン性高分子としては、例えば、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体塩(たとえば、エチル硫酸塩など)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、カチオン化セルロース、カチオン化グァーガムなどのカチオン化多糖類等が挙げられる。これら陽イオン性高分子の1種又は2種以上を第3剤中に含有させることができる。
第3剤中の陽イオン性高分子の含有量は、本発明の所望の効果が発揮されれば特に限定されないが、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。但し、べたつき感やギラギラした不自然な艶を抑制する観点から、7重量%以下、好ましくは5重量%以下に上限を設定しても良い。
第3剤には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記した成分の他、高級脂肪酸、炭化水素類、イオン性界面活性剤、増粘剤、高分子樹脂、動物及び植物エキス類、防腐剤、水、香料などを適宜配合することができる。第3剤は、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等の剤型を採りうる。
(毛髪処理方法)
本実施形態の毛髪処理剤は、第1剤、第2剤及び第3剤を毛髪に順次適用する三剤式である。先の処理剤を毛髪に塗布した後、次の処理剤を塗布する前に、先の処理剤を洗い流しても、あるいは洗い流さなくても構わない。好適には、第1剤を塗布後、洗い流しをおこない、次いで第2剤を塗布する。次いで、第2剤を洗い流さないで第3剤を塗布し、その後洗い流す(すすぎを行う)。
本実施形態の毛髪処理剤は、ヘアリンス剤、ヘアトリートメント剤又はヘアコンディショニング剤として利用することができる。一般的に、ヘアリンス、ヘアトリートメント及びヘアコンディショニングは、シャンプー後のウェット毛に対して行われる。しかし、本実施形態の毛髪処理剤は、付着した水分がタオル等により取り除かれた毛髪(タオルドライ毛又はハーフドライ毛)やシャンプー前のドライ毛に適用することが本発明の効果の観点からより好ましい。
本実施形態の毛髪処理剤による毛髪処理において、第1剤による処理と第2剤による処理との間や第2剤による処理と第3剤による処理との間に、他の処理剤を用いても良い。例えば、枝毛や裂毛などの損傷が激しい毛髪の部位に対しては、第1剤の塗布後でかつ第2剤の塗布前に、リン脂質ポリマーを含有する処理剤を用いることが好ましい。かかる処理剤としては、例えば、商品名:LIPIDURE(登録商標)-NR 、LIPIDURE(登録商標)-NA
(共に日本油脂社製)等を用いて、リン脂質ポリマーの含有量を0.05重量%以上0.25重量%以下に調整したリン脂質ポリマー含有水溶液が挙げられる。リン脂質ポリマー含有水溶液を塗布する前の第1剤や第2剤を塗布する前のリン脂質ポリマー含有水溶液は、洗い流しても、あるいは洗い流さなくても構わない。好適には、第1剤を洗い流した後、リン脂質ポリマー含有水溶液を塗布し、洗い流さずに、第2剤を塗布する。
本実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記第1剤を適用する前記毛髪は、タオルドライ毛、ハーフドライ毛又はドライ毛である請求項1から7のいずれか1項に記載の三剤式毛髪処理剤。この場合、本発明の効果が更に顕著となる。
(2) 前記第1剤を適用した後、前記第2剤を適用する前に前記毛髪に適用されるリン脂質ポリマー含有水溶液を更に含む、請求項1から7及び上記技術思想(1) のいずれか1項に記載の三剤式毛髪処理剤。この場合、損傷が特に激しい毛髪に対しても、本発明の効果を十分に発揮させることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本実施形態を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。尚、配合量は重量%である。
(試料の調製)
表1に記した組成に従い、第1剤としての処方例1〜2を調製した。また、表2に記した組成に従い、第2剤としての処方例3〜5を調製した。更に、第3剤としては、下記処方例6に従って調製したものを用いた。尚、表1中のトリメチルグリシンは、商品名:アミノコート(旭化成工業社製)を、表2中のアミノ変性シリコーンは、商品名:SF8452C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を、ジメチコノールは、商品名:1501Fluid (東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を、高重合メチルポリシロキサンは、商品名:SH200(平均重合度5000)(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を、環状シリコーンは、商品名:DC345(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を、それぞれ用いた。
Figure 0004987327
Figure 0004987327
(処方例6:第3剤)
メチルポリシロキサン 5.0
ステアリルアルコール 4.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.2
精製水 残 部
合計 100.0
(試験用毛束の調製)
ブリーチ剤(商品名:ギャツビー(登録商標) EXハイブリーチ、マンダム社製)で脱色処理し、シャンプーで洗浄後に乾燥させた長さ約30cmの毛束(以下、試験用毛束という。)を以下の実施例及び比較例に供した。
(実施例1〜3)
処方例1(第1剤)1gを試験用毛束に均一に塗布した後、水洗せずに処方例3〜5(第2剤)1gを個々に均一に塗布した。次いで、処方例6(第3剤)1gを均一に塗布し、水洗し乾燥させた。
(実施例4〜6)
処方例2(第1剤)1gを試験用毛束に均一に塗布し、水洗した後、処方例3〜5(第2剤)1gを個々に均一に塗布した。次いで、処方例6(第3剤)1gを均一に塗布し、水洗し乾燥させた。
(比較例1〜3)
第1剤による処理を行わないことを除いては、実施例1〜3と同様にして、試験用毛束に処理を行なった。
(比較例4)
処方例1(第1剤)1gを試験用毛束に均一に塗布した後、水洗せずに処方例6(第3剤)1gを均一に塗布し、水洗し乾燥させた。
(比較例5)
処方例2(第1剤)1gを試験用毛束に均一に塗布し、水洗した後、処方例6(第3剤)1gを均一に塗布し、水洗し乾燥させた。
(比較例6)
処方例1(第1剤)、処方例3(第2剤)及び処方例6(第3剤)を等量混合させた混合液1gを試験用毛束に均一に塗布し、水洗し乾燥させた。
(試験例;トリートメント効果の評価)
実施例1〜6及び比較例1〜6による処理直後の毛束について、下記評価基準に従い、柔軟性、指通り性、手触り感、潤い感および艶を20名の専門パネラーに評価させた。また、処理後の毛束に対して、更に5回のシャンプー処理を繰り返し、処理直後の毛束と同様に、20名の専門パネラーによる評価を行なった。これらの結果を表4に記す。尚、分かり易さのために、実施例1〜6及び比較例1〜6の各処理工程を表3にまとめた。
<柔軟性の評価基準>
試験用毛束よりも柔軟性があると評価したパネラー数
◎:16名以上、○:11〜15名、△:6〜10名、×:5名以下
<指通り性の評価基準>
試験用毛束よりも指通り性があると評価したパネラー数
◎:16名以上、○:11〜15名、△:6〜10名、×:5名以下
<手触り感の評価基準>
試験用毛束よりも手触り感が優れると評価したパネラー数
◎:16名以上、○:11〜15名、△:6〜10名、×:5名以下
<潤い感の評価基準>
試験用毛束よりも潤い感が優れると評価したパネラー数
◎:16名以上、○:11〜15名、△:6〜10名、×:5名以下
<艶の評価基準>
試験用毛束よりも自然な艶があると評価したパネラー数
◎:16名以上、○:11〜15名、△:6〜10名、×:5名以下
Figure 0004987327
Figure 0004987327
表4から、第1剤、第2剤及び第3剤を併用した場合(実施例1〜6)には、第1剤又は第2剤を用いなかった場合(比較例1〜5)と比較し、処理直後における毛髪の柔軟性、指通り性、手触り感及び潤い感に優れるうえ、毛髪に適度な艶が付与されることが分かる。また、第1剤、第2剤及び第3剤を順次適用した場合(実施例1〜6)には、第1剤、第2剤及び第3剤の混合液を用いた場合(比較例6)と比較し、上記の効果に優れることも分かる。さらに、実施例1〜6では、比較例1〜6よりも効果が著しく持続することも分かる。

Claims (5)

  1. 毛髪に順次適用される第1剤、第2剤及び第3剤からなり、ヘアリンス、ヘアトリートメント又はヘアコンディショニングに用いる三剤式毛髪処理剤であって、
    前記第1剤はトリメチルグリシン及び多価アルコールを少なくとも含有し、
    前記第2剤はシリコーン油及び陽イオン性界面活性剤を少なくとも含有し、
    前記第3剤はシリコーン油、陽イオン性界面活性剤及び高級アルコールを少なくとも含有し、前記多価アルコールがイソプレングリコールである三剤式毛髪処理剤。
  2. 前記第1剤は界面活性剤を実質的に含有しない請求項1に記載の三剤式毛髪処理剤。
  3. 前記第2剤中の前記シリコーン油は、鎖状シリコーン、環状シリコーン及びアミノ変性シリコーンからなる群から選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載の三剤式毛髪処理剤。
  4. 前記第2剤は脂肪酸エステルを更に含有する請求項1からのいずれか1項に記載の三剤式毛髪処理剤。
  5. 前記第3剤は陽イオン性高分子を更に含有する請求項1からのいずれか1項に記載の三剤式毛髪処理剤。
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