JP3719973B2 - 単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータの表示装置として、液晶ディスプレイ(LCD)が用いられている。このLCDは、小型化が容易であり、薄く、軽量である等の利点により、例えば携帯電話のディスプレイ等、近年ますますその使用頻度が増大している。
【0003】
LCDとして、いわゆるツイステッドネマチックタイプ(TN型)及びスーパーツイステッドネマチックタイプ(STN型)の液晶表示素子を、薄膜フィルムトランジスタを用いずに駆動する単純マトリクスタイプのものがある。これらのLCDの駆動方式として、従来の線順次走査方式(duty方式)であるAPT(Alt Pleshko Technique)駆動方式やこれを改良したIAPT(Improved APT) 駆動方式の他、様々な駆動方式が考えられている。
【0004】
例えば、特開平6−27904号公報には、複数の走査線を同時に選択する複数ライン同時選択方式であるMLS(Multi-Line Selection) 駆動方式の例が開示されている。すなわち、これは、L本の行電極を複数一括選択するものであり、行電極の選択電圧は、+Vr、−Vrのいずれかの電圧レベルをとるものとし、KをL以上の2のべき乗数として、K次の直交行列の列ベクトル要素を対応させる。そして、表示データのデータベクトルと選択電圧ベクトルの対応する要素の排他的論理和の総和をiとすると、iは0〜Lのいずれかの整数となるが、L+1レベルの電圧値Viを列電極に印加するようにしている。
【0005】
また、特開平11−258575号公報には、BLA3(Bi-Level Addressing 3)駆動方式と呼ばれるものが開示されている。これは、3本の行電極を同時に選択し、行電極の選択電圧は、+Vr、−Vrの2値の電圧レベルをとるものとし、4次の直交行列の1行を除いた3行4列の列ベクトル要素を対応させる。また、列電極には、表示データのデータベクトルと選択電圧ベクトルの、対応する要素の積の総和が正なら−1、負なら+1に対応する2値の電圧レベルを印加するようにして駆動するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年携帯電話のLCDパネルは、カラー化が進み、4K色、65K色等が実用化されている一方、コストダウンのために、LCDドライバの1チップ化が進んでいるが、多色化につれて、表示データメモリの面積が大きくなり、高耐圧でかつ微細なプロセスを両立させなければならないというジレンマに陥っているという問題がある。
【0007】
例えば、上述した従来のLCD駆動方式には、以下のような問題がある。
すなわち、特開平6−27904号公報に記載された駆動方式では、一度に選択される行電極の本数Lを大きくすれば、選択電圧(+Vr、−Vr)を低くできるが、列電極の電圧レベルとして(L+1)種類が必要になる。例えば、L=8本の場合、L+1=9種類の列電極の電圧レベルが必要となってしまう。その結果、電源回路が複雑になり、列電極の駆動回路が大きくなってしまうという問題がある。
【0008】
一方、特開平11−258575号公報に記載された駆動方式では、列電極の電圧レベルは2値であり、駆動回路は小さくできるが、L=3では、選択電圧を低くすることができず、選択電圧が高いため、微細プロセスには向かず、1チップ化には使えないという問題がある。従って、やはりBLA3駆動方式も、携帯電話のような用途には向かない。
【0009】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、高速液晶のフレームレスポンス現象を防止しつつ、高コントラスト表示、低電圧駆動、低消費電力、チップサイズの縮小を実現することのできる単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法及び装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第一の態様は、単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法であって、
7本の行電極を同時選択し、該7本の行電極の選択パターンを表す7行8列の直交関数の7ビットの行選択ベクトルと、列電極の表示パターンを表す7ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、
列電極の最大電圧の1/3の電圧をVcとするとき、
前記加算結果を表す3ビットの2進数のうち下位1ビットを捨て、上位2ビットをラッチしデコードして、列電極の電圧レベルを、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vcの4値の電圧レベルの中から選択し、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとしたことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を提供する。
【0014】
また、同様に前記課題を解決するために、本発明の第二の態様は、単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法であって、
11本の行電極を同時選択し、該11本の行電極の選択パターンを表す11行12列の直交関数の11ビットの行選択ベクトルと、列電極の表示パターンを表す11ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、
列電極の最大電圧の1/5の電圧をVcとするとき、
前記加算結果を表す4ビットの2進数のうち下位1ビットを捨て、上位3ビットをラッチしデコードして、列電極の電圧レベルを、−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vcの6値の電圧レベルの中から選択し、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−5Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が8または9のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとし、前記加算結果が10または11のとき、列電極の電圧レベルを+5Vcとしたことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を提供する。
【0018】
また、同様に前記課題を解決するために、本発明の第三の態様は、単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法であって、
15本の行電極を同時選択し、該15本の行電極の選択パターンを表す15行16列の直交関数の15ビットの行選択ベクトルと、列電極の表示パターンを表す15ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、
列電極の最大電圧の1/7の電圧をVcとするとき、
前記加算結果を表す4ビットの2進数のうち下位1ビットを捨て、上位3ビットをラッチしデコードして、列電極の電圧レベルを、−7Vc、−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vc、+7Vcの8値の電圧レベルの中から選択し、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−7Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−5Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が8または9のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が10または11のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとし、前記加算結果が12または13のとき、列電極の電圧レベルを+5Vcとし、前記加算結果が14または15のとき、列電極の電圧レベルを+7Vcとしたことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を提供する。
【0021】
また、同様に前記課題を解決するために、本発明の第四の態様は、前記単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法によりLCDを駆動する行電極ドライバと列電極ドライバを1チップに搭載したことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動装置について、添付の図面に示される好適実施形態を基に詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明に係る単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を実行するための液晶駆動装置(LCDドライバ)の第一実施形態の回路構成を示すブロック図である。本第一実施形態に係るLCDドライバは、行電極を同時に7本選択し、かつ列電極の電圧レベルを4値とするものであり、この駆動方法をFLA7(Four-Level Addressing 7)と呼ぶこととする。
図1に示すように、本実施形態に係るLCDドライバ10は、LCDパネル(LCD)12の7行(コモン)を同時に選択し、列電極電圧を4値でドライブするMLS方式のもので、行電極ドライバ14、列電極ドライバ16及び表示データメモリ18を備えている。
【0024】
また、RGBの各色の各列(セグメント)毎にスクランブラ20、EXORゲート22、加算器(アダー)24、ラッチアンドデコーダ26を備えている。また、階調表示のために、スクランブラ20に階調データを送り込む階調発生回路28が設けられており、行電極選択パターンをEXORゲート22及び行電極ドライバ14に送り込む行電極選択パターン発生回路30が設けられている。さらに、表示データメモリ18には、RAMデコーダ32が設けられている。
また、これら各構成要素を制御するためのコントローラ34が設置されている。
【0025】
表示データメモリ18からは、同時にドライブされるLCD12の7行分のカラーデータが同時にスクランブラ20に出力される。スクランブラ20は、階調発生回路28から受け取った階調データに対応したオン/オフ信号を、それぞれ出力する。スクランブラ20から出力されたオン/オフ信号は、EXORゲート22により、行電極選択パターン発生回路30から受け取った各々対応する行電極選択パターンとの排他的論理和がとられ、加算器24により加算される。
加算結果は、ラッチアンドデコーダ26に入力され、ラッチアンドデコーダ26により、加算結果に対応した電圧レベルが、列電極の最大電圧の1/3の電圧をVcとして、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vcの4値の中から選択され、列電極ドライバ16に出力される。そして行電極ドライバ14及び列電極ドライバ16により、LCD12が駆動される。
【0026】
以下、本実施形態の作用を詳細に説明する。
本実施形態は、7本の行電極を同時に選択するものであるが、行電極選択パターン発生回路30で発生させる行電極選択パターンとしては、7行8列の直交関数を用いることとする。この直交関数は、例えば図2に示すような正規直交行列M1 で表されるものである。すなわち、行列M1 は、自分自身の転置行列M1 t との積が単位行列Iの整数倍となるものである。図2に示す行列M1 の場合、M1 M1 t =8Iとなる(ただし、Iは7次の単位行列である。)。このような行列は、例えばアダマール行列(この場合は、8次のアダマール行列)から1行を省いたものとして得ることができる。
【0027】
図3に、本実施形態における行電極選択パターン(A)、表示パターン(B)、積和演算結果(C)、列電極電圧パターン(D)及び実効電圧に相当する値(E)を示す。表示パターン(B)等は全部で2の7乗=128通りあるが途中省略して示している。
図3において、行電極選択パターン(A)に示される1を+Vr、−1を−Vrとする。また、表示データのオン画素を1、オフ画素を−1とする。
【0028】
列電極電圧パターン(D)は、計算上、以下のようにして決定される。
すなわち、まず、行電極選択パターン(A)の各列ベクトルを構成する7ビットからなる行選択列ベクトルと、表示パターン(B)の各行ベクトルを構成する同一列電極の7ビットの表示データ(ベクトル)とを、該当するビット毎に乗算する。例えば、サイクル#1で示される行電極選択パターン(A)の第1列の行選択列ベクトル(−1,−1,−1,1,1,1,−1)t (ただし、上付きの添字tは、行列の場合と同様に、転置を表す。)と、表示パターン(B)の第1行の表示データ(1,1,1,1,1,1,1)との積和をとると、(−1)×1+(−1)×1+(−1)×1+1×1+1×1+1×1+(−1)×1=−1となる。これが、積和演算結果(C)の左上の第1行、第1列の−1である。また、サイクル#2で示される行電極選択パターン(A)の第2列の行選択列ベクトルと、表示パターン(B)の第1行との積和をとると、積和演算結果(C)の第1行、第2列の−1が得られる。他の要素についても同様に計算することにより、図3の積和演算結果(C)の表が得られる。
【0029】
図3に示すように、積和演算結果(C)に現れる数値は、±7、±5、±3、±1の8種類であり、従来は7行を選択する場合には、この8種類(7+1=8)の電圧レベルが必要とされた。これに対し本発明は、−7及び−5を+3Vcに、−3及び−1を+Vcに、+1及び+3を−Vcに、+5及び+7を−3Vcに置き換えることにより、電圧レベルを−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vcのように4つのレベルとし、列電極の電圧レベルを4値化するものである。
【0030】
図3において、積和演算結果を次の表1により変換して列電極電圧パターン(D)を作成する。
【0031】
このようにして、図3に示すような列電極電圧パターン(D)が決定される。
また、図3の実効電圧に相当する値(E)は、行電極選択パターン(A)の値(−1及び1)に応じて列電極パターンをサイクル毎に加算することによって得られる。すなわち、実効電圧に相当する値は、行電極選択パターンが−1なら、列電極電圧パターンをそのまま加え、行電極選択パターンが1なら、列電極電圧パターンを極性反転して加えることによって得られる。結局、行電極選択パターン(A)の各行と列電極電圧パターン(D)の各行の対応する要素の積和をとり、その符号を変えたものが実効電圧に相当する値となる。例えば、行電極選択パターン(A)の第1行(−1、−1、−1、−1、−1、1、−1、−1)と、列電極電圧パターン(D)の第1行(1、1、1、1、1、3、1、1)との積和をとると、(−1)×1+(−1)×1+(−1)×1+(−1)×1+(−1)×1+1×3+(−1)×1+(−1)×1=−4となり、この符号を変えると+4となる。これが、図3の実効電圧に相当する値(E)の第1行、第1列(R1)の値4である。同様に行電極選択パターン(A)の第2行と列電極電圧パターン(D)の第1行との積和をとり符号を変えたものが実効電圧に相当する値(E)の第1行、第2列(R2)の値4である。他の要素についても同様の計算を行い、図3の実効電圧に相当する値(E)の表が得られる。
【0032】
今得られた実効電圧に相当する値(E)と表示パターン(B)とを比較すると、すべてのオン画素は同じ実効電圧4、すべてのオフ画素は同じ実効電圧−4となっている。これから、電圧平均化法が成立していることがわかる。
ところで、以上説明したのは、列電極電圧パターン(D)を計算上求める方法であったが、これを図1に示すロジック回路で実現する場合について、以下説明する。
【0033】
行電極選択パターンの1を+Vr、0を−Vrとし、また、表示データのオン画素を1、オフ画素を0とする。
図1の回路ブロックにおいて、例えば4K色の場合、RGBそれぞれ4ビットずつで表現され、RGBがそれぞれ2の4乗通りの階調を有し、全体で24 ×24 ×24 =4096色が表現される。表示データメモリ18中には、4ビットずつのデータが1ピクセル当たり12ビット格納されている。この中から、RAMデコーダ32が7行を選択すると、7行分のR、G、B各データが集められて、それぞれR、G、B毎にスクランブラ20に送られる。また、このとき、階調発生回路28から、その表示サイクルでの、ある階調をオンにするかオフにするかというデータがスクランブラ20に送られる。これにより、各行各色毎にオン/オフが決定され、スクランブラ20から、その7行分のデータが出力される。
図1は、RAMデコーダ32が7行を選択する例を図示しているが、時分割で7行分のR、G、Bのデータを出力するようにしてもよい。
【0034】
このスクランブラ20からの出力と行電極選択パターン発生回路30からの出力との間でEXOR回路22において、排他的論理和をとる。排他的論理和の結果をアダー24で加算する。前述したように、表示データが1、0であるので、排他的論理和によって得られる7ビットを加算すると0〜7のデータとなり、3ビットの2進数で表される。ラッチアンドデコーダ26で、この3ビットのうち下位1ビットを捨てて、上位2ビットがラッチされ、デコードされて、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vcのうち該当する電圧が選択される。すなわち、加算値が、0または1なら−3Vc、2または3なら−Vc、4または5なら+Vc、6または7なら+3Vcとして、電圧レベルを4値化する。この電圧が列電極の電圧レベルとして、列電極ドライバ16によってLCD12の列電極に印加される。
【0035】
また、行電極ドライバ14では、行電極選択パターン発生回路30からの列ベクトルに応じて、−Vr、0、+Vrのうち、該当する電圧が選択される。すなわち、その行電極が選択されている場合には+Vrか−Vrが、また、非選択の場合には0が行電極ドライバ14によってLCD12に印加される。
コントローラ34は、外部からの信号及び設定に応じて、各回路を適切なタイミングで制御し、行電極ドライバ14及び列電極ドライバ16によってLCD12が駆動され、LCD12上に4096階調の色が表示される。そして、選択された7行に対して、図3の行電極選択パターン(A)に示す8個のサイクルについて同様に表示を行い、表示サイクルが完結される。
【0036】
図4に、行電極数が35本の場合の表示サイクルの例を示す。
図4に−Vr、+Vrで示したのは、図3の行電極選択パターン(A)の行1の8個のサイクル#1〜#8(−1、−1、−1、−1、−1、1、−1、−1)を示したもので、−1に−Vr、1に+Vrが対応している。また、列電極の電圧レベル+3Vc、+Vc、−Vc、−3Vcの選び方としては、図4の例では、行電極数35本とし、一度に7行選択しているので35÷7=5ブロックに分けて、図3の列電極電圧パターン(D)のうち最初の4行D1と最後の1行D2の5行を用いることにする。従って、図4の第1のサイクルS1では、D1及びD2の第1列の要素1、−1、1、1、−1を用いて、+Vc、−Vc、+Vc、+Vc、−Vcという電圧が列電極に印加される。また、次のサイクルS2では、D1及びD2の第2列の要素1、1、1、3、−1を用いて、+Vc、+Vc、+Vc、+3Vc、−Vcという電圧が列電極に印加される。
【0037】
このようにして、8個のサイクルについて同様にして行い、表示サイクルを完結する。
また、列電極の電圧(セグメント電圧)と行電極の電圧(コモン電圧)との差をとって加えていくことにより、実効電圧に相当する値がでてくる。すなわち、図4において斜線で示した部分の面積を加えたものがこれに相当する。
【0038】
以下、実効電圧値の具体的算出方法について説明する。
図3の列電極電圧パターン(D)に示すように、8サイクルの列電極電圧パターンには、各行に、3または−3が1個と、1または−1が7個現れる。従って、実効電圧に相当する値が、図3の実効電圧に相当する値(E)に示すように4または−4となるのは、次の4つのケースが考えられる。
(1) 4=−3+1+1+1+1+1+1+1
(2) 4= 3+1+1+1+1−1−1−1
(3)−4= 3−1−1−1−1−1−1−1
(4)−4=−3−1−1−1−1+1+1+1
【0039】
上記(1)のケースにおいては、オン画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が1回、(Vr+Vc)が7回となる。(2)のケースにおいては、オン画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が1回、(Vr+Vc)が4回、(Vr−Vc)が3回となる。また、同様に、(3)のケースでは、オフ画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が1回、(Vr−Vc)が7回となる。また、(4)のケースでは、オフ画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が1回、(Vr−Vc)が4回、(Vr+Vc)が3回となる。
以上は、行電極が選択されている場合であるが、非選択時に印加される電圧は、+3Vcまたは−3Vcが1回、+Vcまたは−Vcが7回、合計8回の整数倍となる。
【0040】
図4に示す行電極数35本の場合においては、上記ケース(1)の場合であり、オン画素の実効電圧値Vonは、次の式(1)によって算出される。
Von = √{P/(5×8)} ・・・・・・(1)
ただし、P=(Vr−3Vc)2 +(Vr+Vc)2 ×7+(3Vc)2 ×4+Vc2 ×4×7
である。
【0041】
また、一般に、行電極がN本の場合を考えると、N/7ブロックであり、上記ケース(1)の場合に、オン画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が1回、(Vr+Vc)が7回、+3Vcまたは−3Vcが(N/7)−1回、+Vcまたは−Vcが((N/7)−1)×7回、となる。このとき、N/7が整数でない場合には、小数点以下を切り上げるようにすればよい。この場合に、オン画素の実効値電圧Vonは、次の式(2)によって算出される。
Von = √{Q/((N/7)×8)} ・・・・・・(2)
ただし、Q=(Vr−3Vc)2 +(Vr+Vc)2 ×7+(3Vc)2 ×((N/7)−1)+Vc2 ×((N/7)−1)×7
である。
これを整理すると次の式(3)のようになる。
Von=(1/√N)×Vr×√{2×N×A2 +7×A+7} ・・・(3)
ただし、A=Vc/Vrである。
【0042】
また、行電極数がN本の場合に、上記ケース(2)の場合に、オン画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が1回、(Vr+Vc)が4回、(Vr−Vc)が3回、+3Vcまたは−3Vcが(N/7)−1回、+Vcまたは−Vcが((N/7)−1)×7回、となる。従って、上と同様にオン画素の実効電圧値Vonを求めると、次の式(4)のようになる。
Von = √{R/((N/7)×8)} ・・・・・・(4)
ただし、R=(Vr+3Vc)2 +(Vr+Vc)2 ×4+(Vr−Vc)2 ×3+(3Vc)2 ×((N/7)−1)+Vc2 ×((N/7)−1)×7
である。
これを整理すると次の式(5)のようになる。
Von=(1/√N)×Vr×√{2×N×A2 +7×A+7} ・・・(5)
ただし、A=Vc/Vrである。
【0043】
従って、結局オン画素の実効電圧値は、どれも同じになる。
同様に、行電極数がN本(N/7ブロック)の場合、上記ケース(3)においてオフ画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が1回、(Vr−Vc)が7回、+3Vcまたは−3Vcが(N/7)−1回、+Vcまたは−Vcが((N/7)−1)×7回、となる。従って、この場合にオフ画素の実効電圧値Voff を求めると、次の式(6)のようになる。
Voff = √{S/((N/7)×8)} ・・・・・・(6)
ただし、S=(Vr+3Vc)2 +(Vr−Vc)2 ×7+(3Vc)2 ×((N/7)−1)+Vc2 ×((N/7)−1)×7
である。
これを整理すると次の式(7)のようになる。
Voff =(1/√N)×Vr×√{2×N×A2 −7×A+7}・・・(7)
ただし、A=Vc/Vrである。
【0044】
また、同様に、上記ケース(4)の場合についてオフ画素の実効電圧値Voff を計算しても、 ケース(3)の場合の実効電圧値Voff と同じであり、結局オフ画素の実効電圧値もすべて同じになる。
従って、すべてのオン画素の実効電圧値が同じで、かつすべてのオフ画素の実効電圧値も同じであるので、電圧平均化法が成立する。
【0045】
また、ドライブ回路の設計においては、列電極電圧と行電極電圧の比(バイアス)が必要であるが、理想的バイアスについて説明する。
ドライブ回路の実効電圧Von及びVoff は、液晶がオンからオフに切り替わる電圧をまたぐ必要がある。
オン画素の実効電圧Vonとオフ画素の実効電圧Voff との間が狭いと、かかる電圧は狭いにもかかわらず液晶の方はそれ程速くオンからオフに変わらないため、コントラストが低くなる。ドライブ回路の実効電圧VonとVoff の比Von/Voff は、なるべく大きくした方がよい。そこで、Von/Voff =√{(2×N×A2 +7×A+7)/(2×N×A2 −7×A+7)}
において、根号√の中身をY(A)とおいて、これを最大にするA=Vc/Vrを求める。
【0046】
Y(A)=(2×N×A2 +7×A+7)/(2×N×A2 −7×A+7)
において、これをAで微分して、A>0の範囲でY(A)を最大にするAを求めると、A=Vc/Vr=√{7/(2×N)}となる。これが理想バイアスであり、このとき、オンオフ比は、
Von/Voff =√{(2×√(2×N)+√7)/(2×√(2×N)−√7)}
となる。
【0047】
本実施形態において、例えば、スレッショルド電圧が2.1Vの標準的な高速液晶において、行電極数が160本の場合、バイアスAを1/7とすると、選択電圧Vrは、約7.5Vで済む。従って、±Vrでも7.5×2=15.0で15V以下にすることができる。
これに対し、従来のAPT駆動方式では、Vrは19V(±Vrでは19×2=38V)、同時選択本数L=4のMLS駆動方式ではVrは約9.5V、BLA3駆動方式では約11Vである。また、実用波形を用いたIAPT駆動方式では±Vrで19×2=38Vよりは低く、約21Vにすることができる。
しかし、上述したように、これら従来のものより本発明の駆動方式による方が±Vrでも15V以下とすることができるため、より優れた効果を有している。
【0048】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図5は、本発明に係る単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を実行するための液晶駆動装置(LCDドライバ)の第二実施形態の回路構成を示すブロック図である。本第二実施形態に係るLCDドライバは、行電極を同時に11本選択し、かつ列電極の電圧レベルを6値とするものであり、この駆動方法をSLA11(Six-Level Addressing 11)と呼ぶこととする。
図5に示すように、本実施形態に係るLCDドライバ110は、LCDパネル(LCD)112の11行(コモン)を同時に選択し、列電極電圧を6値でドライブするMLS方式のもので、行電極ドライバ114、列電極ドライバ116及び表示データメモリ118を備えている。
【0049】
また、RGBの各色の信号を時系列で処理するように、スクランブラ120、EXORゲート122、加算器(アダー)124、ラッチアンドデコーダ126を備えている。また、階調表示のために、スクランブラ120に階調データを送り込む階調発生回路128が設けられており、行電極選択パターンをEXORゲート122及び行電極ドライバ114に送り込む行電極選択パターン発生回路130が設けられている。さらに、表示データメモリ118には、RAMデコーダ132が設けられている。
また、これら各構成要素を制御するためのコントローラ134が設置されている。
【0050】
表示データメモリ118からは、同時にドライブされるLCD112の11行分のカラーデータが同時にスクランブラ120に出力される。スクランブラ120は、階調発生回路128から受け取った階調データに対応したオン/オフ信号を、それぞれ出力する。スクランブラ120から出力されたオン/オフ信号は、EXORゲート122により、行電極選択パターン発生回路130から受け取った各々対応する行電極選択パターンとの排他的論理和がとられ、加算器124により加算される。
加算結果は、ラッチアンドデコーダ126に入力され、ラッチアンドデコーダ126により、加算結果に対応した電圧レベルが、列電極の最大電圧の1/5の電圧をVcとして、−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vcの6値の中から選択され、列電極ドライバ116に出力される。そして行電極ドライバ114及び列電極ドライバ116により、LCD112が駆動される。
【0051】
以下、本実施形態の作用を詳細に説明する。
本実施形態は、11本の行電極を同時に選択するものであるが、行電極選択パターン発生回路130で発生させる行電極選択パターンとしては、11行12列の直交関数を用いることとする。この直交関数は、例えば図6に示すような正規直交行列M2 で表されるものである。すなわち、行列M2 は、自分自身の転置行列M2 t との積が単位行列Iの整数倍となるものである。図6に示す行列M2 の場合、M2 M2 t =12Iとなる(ただし、Iは11次の単位行列である。)。このような行列は、例えばアダマール行列(この場合は、12次のアダマール行列)から1行を省いたものとして得ることができる。
【0052】
図7に、本実施形態における行電極選択パターン(A)、表示パターン(B)、積和演算結果(C)、列電極電圧パターン(D)及び実効電圧に相当する値(E)を示す。表示パターン(B)等は全部で2の11乗=2048通りあるが途中省略して示している。図7において、行電極選択パターン(A)に示される1を+Vr、−1を−Vrとする。また、表示データのオン画素を1、オフ画素を−1とする。
なお、図6に示す行列M2 で表される直交関数は、図7の行電極選択パターン(A)のサイクル#3および#5の列ベクトルを反転し、#3と#11の列ベクトルを入れ換え、また行4と行7を入れ換えて得られるものである。
【0053】
図7において、列電極電圧パターン(D)の求め方は、前記第一実施形態における図3の場合と同様である。すなわち、行電極選択パターン(A)の11ビットの行選択列ベクトルと、表示パターン(B)における同一列電極の11ビットの表示データ(行ベクトル)とを該当するビット毎に乗算し、これを加算した積和演算結果(C)は、±11、±9、±7、±5、±3、±1の12種類であり、これに対し、−11及び−9を+5Vcに、−7及び−5を+3Vcに、−3及び−1を+Vcに、+1及び+3を−Vcに、+5及び+7を−3Vcに、+9及び+11を−5Vcに置き換えることにより、列電極電圧レベル(D)が決定される。
【0054】
従来は、11行を選択する場合には、上記12種類の電圧レベルが必要とされたが、本発明の第二の実施形態では、このように列電極の電圧レベルを−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vcの6つのレベルとして、6値化するものである。
また、実効電圧に相当する値(E)も、前記第一実施形態における図3の場合と同様に算出される。
【0055】
今得られた実効電圧に相当する値(E)と表示パターン(B)とを比較すると、すべてのオン画素は同じ実効電圧6、すべてのオフ画素は同じ実効電圧−6となっている。これから、電圧平均化法が成立していることがわかる。
ところで、以上説明したのは、列電極電圧パターン(D)を計算上求める方法であったが、これを図5に示すロジック回路で実現する場合について、以下説明する。
【0056】
図5のロジック回路で上記を実現する場合、行電極選択パターンの1を+Vr、0を−Vrとし、また、表示データのオン画素を1、オフ画素を0とする。
図5の回路ブロックにおいて、RAMデコーダ132が11行を選択すると、11行分のR、G、B各データが集められて、各R、G、Bデータが時系列でスクランブラ120に送られる。また、このとき、階調発生回路128から、その表示サイクルでの、ある階調をオンにするかオフにするかというデータがスクランブラ120に送られる。これにより、各行各色毎にオン/オフが決定され、スクランブラ120から、その11行分のデータが出力される。
図5は、時分割で11行分のR、G、Bのデータを出力するようにしているが、前記第一実施形態の図1のように各R、G、B毎に回路を構成するようにしてもよい。
【0057】
このスクランブラ120からの出力と行電極選択パターン発生回路130からの出力との間でEXOR回路122において、排他的論理和をとる。排他的論理和の結果をアダー124で加算する。前述したように、表示データが1、0であるので、排他的論理和によって得られる11ビットを加算すると0〜11のデータとなり、4ビットの2進数で表される。ラッチアンドデコーダ126で、この4ビットのうち下位1ビットを捨てて、上位3ビットがラッチされ、デコードされて、−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vcのうち該当する電圧が選択される。すなわち、加算値が、0または1なら−5Vc、2または3なら−3Vc、4または5なら−Vc、6または7なら+Vc、8または9なら+3Vc、10または11なら+5Vcとして、電圧レベルを6値化する。この電圧が列電極の電圧レベルとして、列電極ドライバ116によってLCD112の列電極に印加される。
【0058】
また、行電極ドライバ114では、行電極選択パターン発生回路130からの列ベクトルに応じて、−Vr、0、+Vrのうち、該当する電圧が選択される。すなわち、その行電極が選択されている場合には+Vrか−Vrが、また、非選択の場合には0が行電極ドライバ114によってLCD112に印加される。
コントローラ134は、外部からの信号及び設定に応じて、各回路を適切なタイミングで制御し、行電極ドライバ114及び列電極ドライバ116によってLCD112が駆動される。そして、選択された11行に対して、図7の行電極選択パターン(A)に示す12個のサイクルについて同様に表示を行い、表示サイクルが完結される。
【0059】
図8に、行電極数が33本(11本×3ブロック)の場合の表示サイクルの例を示す。図8に−Vr、+Vrで示したのは、図7の行電極選択パターン(A)の行1の8個のサイクル#1〜#12(1、1、−1、1、1、1、−1、−1、−1、1、−1、−1)を示したもので、−1に−Vr、1に+Vrが対応している。図8の例では、行電極数33本とし、一度に11行選択しているので33÷11=3ブロックに分けている。
また、図9に示すように、列電極の電圧レベルとしては、図7に*印で示した上から1行目と7行目、および下から9行目の3行を用いることとし、これで上記3ブロックを構成する。すなわち、図8の第1のサイクルS1では、図9の列電極電圧パターン(D)の第1列の−5、−3、5を用いて、−5Vc、−3Vc、+5Vcという電圧が列電極に印加される。また、次のサイクルS2では、図9の列電極電圧パターン(D)の第2列の1、3、−1を用いて、+Vc、+3Vc、−Vcという電圧が列電極に印加される。
【0060】
このようにして、12個のサイクルについて同様にして行い、表示サイクルを完結する。
また、列電極の電圧(セグメント電圧)と行電極の電圧(コモン電圧)との差をとって加えていくことにより、実効電圧に相当する値がでてくる。すなわち、図8において斜線で示した部分の面積を加えたものがこれに相当する。
【0061】
以下、第二実施形態における実効電圧値の具体的算出方法について説明する。図5の列電極電圧パターン(D)に示すように、12サイクルの列電極電圧パターンには、2種類がある。すなわち、1つは、5または−5が1個と、11個の1または−1が現れるケース、またもう一つは、3または−3が3個と、9個の1または−1が現れるケースである。
このうち、実効電圧に相当する値が6または−6になるのは、下記の10のケースである。
(1) 6=−5+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1
(2) 6=−3−3+3+1+1+1+1+1+1+1+1+1
(3) 6=−3+3+3+1+1+1+1+1+1−1−1−1
(4) 6= 3+3+3+1+1+1−1−1−1−1−1−1
(5) 6= 5+1+1+1+1+1+1−1−1−1−1−1
(6) −6= 5−1−1−1−1−1−1−1−1−1−1−1
(7) −6= 3+3−3−1−1−1−1−1−1−1−1−1
(8) −6= 3−3−3−1−1−1−1−1−1+1+1+1
(9) −6=−3−3−3−1−1−1+1+1+1+1+1+1
(10)−6=−5−1−1−1−1−1−1+1+1+1+1+1
【0062】
上記(1)のケースにおいては、オン画素に印加される電圧は、(Vr−5Vc)が1回、(Vr+Vc)が11回となる。(2)のケースにおいては、オン画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が2回、(Vr+3Vc)が1回、(Vr+Vc)が9回となる。また、以下同様に、ケース(3)のオン画素には、(Vr−3Vc)が1回、(Vr+3Vc)が2回、(Vr+Vc)が6回、(Vr−Vc)が3回となる。ケース(4)のオン画素には、(Vr+3Vc)が3回、(Vr+Vc)が3回、(Vr−Vc)が6回となる。ケース(5)のオン画素には、(Vr+5Vc)が1回、(Vr+Vc)が6回、(Vr−Vc)が5回となる。
また、ケース(6)のオフ画素には、(Vr+5Vc)が1回、(Vr−Vc)が11回となる。ケース(7)のオフ画素には、(Vr+3Vc)が2回、(Vr−3Vc)が1回、(Vr−Vc)が9回となる。ケース(8)のオフ画素には、(Vr+3Vc)が1回、(Vr−3Vc)が2回、(Vr−Vc)が6回、(Vr+Vc)が3回となる。ケース(9)のオフ画素には、(Vr−3Vc)が3回、(Vr−Vc)が3回、(Vr+Vc)が6回となる。さらに、ケース(10)のオフ画素には、(Vr−5Vc)が1回、(Vr−Vc)が6回、(Vr+Vc)が5回となる。
【0063】
以上は、選択されている場合であるが、非選択時に印加される電圧には、やはり次のような2種類がある。1つは、5Vcまたは−5Vcが1回、Vcまたは−Vcが11回、合計12回となるケースであり、もう一つは、3Vcまたは−3Vcが3回、Vcまたは−Vcが9回、合計12回となるケースである。
この2種類のケースが自分以外のブロック数、つまり、全部のブロック数から1を引いた回数だけ現れる。
【0064】
前述したように、図8は、行電極数が33本(11本×3ブロック)の例であり、各サイクル(S1、S2・・・)について、選択画素は図9に示す列電極電圧パターン(D)の行1の電圧を印加するオン画素であり、上記ケース(5)の場合である。図8において、細線は行選択電圧を、太線は列選択電圧をそれぞれ表している。また、非選択時は、図9の列電極電圧パターン(D)の行2、行3の列電極電圧であり、上記ケースの(3)と(10)の場合である。
【0065】
これを一般化して、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合の実効値を求める。ここでN/11が整数でない場合には、小数点以下を切り上げるものとする。選択時に、オン画素に印加される電圧の2乗平均をVonsel とし、非選択時にオフ画素に印加される電圧の2乗平均をVoffselとし、 非選択時に画素に印加される電圧の2乗平均をVdesel とする。
また、Von及びVoff を次の式(8)で与える。
Von = √(Vonsel +Vdesel )
Voff = √(Voffsel+Vdesel ) ・・・・・・(8)
【0066】
次に、このVdesel が、オン画素でも、オフ画素でも同じとなる理由について説明する。
非選択時には、行電極には、+Vrでもなく、−Vrでもなく、0Vが印加される。従って、画素に印加される電圧は、列電極の電圧パターンそのものとなる。上記のケース(1)からケース(10)のいずれかが、画素に印加される。2乗和を取ると、上記のケース(1)、ケース(5)、ケース(6)、ケース(10)は同じになり、次の式(9)が成り立つ。
(5×Vc)2 +Vc2 ×11=36×Vc2 ・・・・・・(9)
また、ケース(2)、ケース(3)、ケース(4)、ケース(7)、ケース(8)、ケース(9)も同じになり、次の式(10)が成り立つ。
(3×Vc)2 ×3+Vc2 ×9=36×Vc2 ・・・・・・(10)
【0067】
どのケースも2乗和は同じで、これらが全部のブロック数から1を引いた回数だけ現れるので、全部のブロック数で2乗平均を取ると、Vdesel は、次の式(11)のようになる。
一方、選択時に上記ケース(1)のオン画素に印加される電圧は、(Vr−5Vc)が1回、(Vr+Vc)が11回となる。従って、全部のブロック数で2乗平均した電圧Vonsel は、次の式(12)のようになる。
【0068】
行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、選択時に上記ケース(2)のオン画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が2回、(Vr+3Vc)が1回、(Vr+3Vc)が1回、(Vr+Vc)が9回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Vonsel は、次の式(13)のようになる。
また、同様に、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、選択時に上記ケース(3)のオン画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が1回、(Vr+3Vc)が2回、(Vr+Vc)が6回、(Vr−Vc)が3回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Vonsel は、次の式(14)のようになる。
【0069】
また、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、選択時に上記ケース(4)のオン画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が3回、(Vr+Vc)が3回、(Vr−Vc)が6回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Vonsel は、 次の式(15)のようになる。
また、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、選択時に上記ケース(5)のオン画素に印加される電圧は、(Vr+5Vc)が1回、(Vr+Vc)が6回、(Vr−Vc)が5回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Vonsel は、次の式(16)のようになる。
【0070】
ところで、前記式(8)によれば、Von = √(Vonsel +Vdesel )であるので、いままで述べたケース(1)〜(5)のVonは、 全て次の式(17)のようになる。
Von=√[{11×Vr2 +11×Vr×Vc+3×N×Vc2 }/N]・・・・・・(17)
ここで、Vc/Vr=Aとおいて、この式(17)を整理すると、次の式(18)のようになる。
Von=(1/√N)×Vr×√{3×N×A2 +11×A+11}・・・・・・(18)
結局、オン画素の実効電圧は、どれも同じになる。
【0071】
また、同様に、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、上記ケース(6)のオフ画素に印加される電圧は、(Vr+5Vc)が1回、(Vr−Vc)が11回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Voffselは、次の式(19)のようになる。
また、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、上記ケース(7)のオフ画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が2回、(Vr−3Vc)が1回、(Vr−Vc)が9回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Voffselは、 次の式(20)のようになる。
【0072】
同様に、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、上記ケース(8)のオフ画素に印加される電圧は、(Vr+3Vc)が1回、(Vr−3Vc)が2回、(Vr−Vc)が6回、(Vr+Vc)が3回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Voffselは、次の式(21)のようになる。
また、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、上記ケース(9)のオフ画素に印加される電圧は、(Vr−3Vc)が3回、(Vr−Vc)が3回、(Vr+Vc)が6回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Voffselは、次の式(22)のようになる。
【0073】
また、行電極数がN本(N/11ブロック)の場合、上記ケース(10)のオフ画素に印加される電圧は、(Vr−5Vc)が1回、(Vr−Vc)が6回、(Vr+Vc)が5回となる。全部のブロック数で2乗平均した電圧Voffselは、次の式(23)のようになる。
ところで、前記式(8)によれば、Voff = √(Voffsel+Vdesel )であるので、いままで述べたケース(6)〜(10)のVoff は、 全て次の式(24)のようになる。
Voff =√[{11×Vr2 −11×Vr×Vc+3×N×Vc2 }/N]・・・・・・(24)
ここで、Vc/Vr=Aとおいて、この式(24)を整理すると、次の式(25)のようになる。
Voff =(1/√N)×Vr×√{3×N×A2 −11×A+11}・・・・・・(25)
結局、オフ画素の実効電圧は、どれも同じになる。
以上述べたように、全てのオン画素の実効電圧が同じで、また全てのオフ画素の実効電圧も同じなので、電圧平均化法が成立する。
【0074】
次に、前記第一実施形態と同様に、理想バイアスについて説明する。
オン画素の実効電圧Vonと、オフ画素の実効電圧Voff の比は、次の式(26)のようになる。
Von/Voff = √[{3×N×A2 +11×A+11}/{3×N×A2 −11×A+11}] ・・・・・・(26)
理想バイアスは、この式(26)の根号√[ ]内が最大になる場合である。そこで、この根号内をY(A)とおいて、Yを最大にするAを求める。
Y(A)={3×N×A2 +11×A+11}/{3×N×A2 −11×A+11}
【0075】
このY(A)をAで微分して、0とおき、A>0としてAを求めると、A=√[11/(3×N)]となり、A=Vc/Vr=√[11/(3×N)]のとき、Y(A)は最大となる。従って、このAの値を上記式(26)に代入すると、VonとVoff の比は、 次の式(27)のようになる。
Von/Voff = √[{2×√(3×N)+√11}/{2×√(3×N)−√11}]・・・(27)
【0076】
以上説明した第二実施形態においては、同時選択行数を11としているため、例えば、スレッショルド電圧が2.1Vの標準的な高速液晶において、行電極数が160本の場合、選択電圧Vrは、約6.1Vで済む。
従って、本実施形態による駆動方式は、従来の駆動方式より、優れた効果を有している。
【0077】
また、本発明の第一の実施形態による列電極の電圧レベル4値、及び第二の実施形態における列電極の電圧レベル6値に対し、従来の駆動方式による列電極電圧レベルは、APT駆動方式及びBLA3駆動方式では2値、IAPT駆動方式では4値、L=4のMLS駆動方式では5値となっている。従って、本発明の駆動方式では、電圧レベル数だけを見ればAPT駆動方式及びBLA3駆動方式の2値には及ばないが、これらの駆動方式は選択電圧が大きく、消費電力が大きいという欠点がある。特に、BLA3では、7本あるいは11本を同時に駆動することはできず、2値でやる場合には、7行128列、あるいは11行2048列の行電極選択パターンを用いるBAT(Binary Addressing Technique)となり、表示サイクルが長くなってしまうという問題がある。
【0078】
また、IAPT駆動方式は、本発明の第一の実施形態と同じ4値であるが、APT駆動方式と同様に、選択される周期が長いため、高速液晶ではフレームレスポンス現象が発生するという問題がある。
また、MLS駆動方式は、L=4でも5値であり、本発明の第一の実施形態4値の方が優れており、L=7のMLS駆動方式では前述したように、7+1=8値となり、本発明の第一実施形態のFLA7の場合の2倍となってしまう。また、L=11でMLS駆動方式を行うと、12値となり、やはり本発明の第二実施形態のSLA11の場合の2倍となってしまう。
このように、本発明の第一実施形態による7行を同時選択し、列電極電圧レベルを4値とするFLA7駆動方式および本発明の第二実施形態による11行を同時選択し、列電極電圧レベルを6値とするSLA11駆動方式は、従来の方式よりも優れた効果を有していることがわかる。
【0079】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、同時選択する行電極の本数を7本とし、かつ列電極の電圧レベルを4値としたため、あるいは、同時選択する行電極の本数を11本とし、かつ列電極の電圧レベルを6値としたため、行電極選択電圧を低くすることができ、4K色、65K色等の表示に必要となる比較的大きなメモリを微細プロセスに収納でき、行電極ドライバと列電極ドライバを1チップにすることができ、さらに、列電極の電圧レベルが4値あるいは6値と比較的少ないため、チップサイズを小さくすることができる。
また、同時に駆動する行電極の本数が7本あるいは11本と多いので、平均的な応答時間が速い高速液晶でも、フレームレスポンス現象を防止することができ、コントラストを高くすることができる。また、行電極電圧が低いので、消費電力が少なくなる。さらに、同時に駆動する行電極の本数が多いので動作周波数を低くでき、消費電力を、より少なくすることが可能となる。
【0080】
同様に、同時選択する行電極の本数を15本とし、かつ列電極の電圧レベルを8値とすることも可能である。行電極の選択パターンとして、15行16列の直交関数を用いる。15本の行電極の選択パターンを表す15ビットの行電極ベクトルと、列電極の表示パターンを表す15ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、列電極の最大電圧の1/7の電圧をVcとするとき、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−7Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−5Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が8または9のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が10または11のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとし、前記加算結果が12または13のとき、列電極の電圧レベルを+5Vcとし、前記加算結果が14または15のとき、列電極の電圧レベルを+7Vcとすることが好ましい。
詳細は記述しないが、その場合のオン画素の実効電圧は、次の式(28)のようになる。
Von=(1/√N)×Vr×√{4×N×A2 +15×A+15}・・・・・・(28)
オフ画素の実効電圧も、次の式(29)のようになる。
Voff =(1/√N)×Vr×√{4×N×A2 −15×A+15}・・・・・・(29)
【0081】
また、理想バイアスは、下記のようになる。
A=Vc/Vr=√[15/(4×N)]
その理想バイアスの時、VonとVoff の比は、次の式(30)となる。
Von/Voff =√[{2×√(4×N)+√15}/{2×√(4×N)−√15}]・・・(30)演繹すると、同時選択する行電極の本数をY本(ただしYは7以上の奇数とする。)とし、行電極の選択パターンとしてY行Z列(ただし、Z>Yとする。)の直交関数を用いると、列電極の電圧レベルはX値となり、次の式(31)で表される。
[2×i−(X−1)]×Vc ・・・・・・(31)
ただし、ここで、i=0、1、2、・・・、(X−1)、及びX=(Y+1)/2とし、Vcを列電極の最大電圧の1/(X−1)の電圧とする。
オン画素の実効電圧は、次の式(32)のようになる。
Von=(1/√N)×Vr×√{(X/2)×N×A2 +Y×A+Y}・・・・・・(32)
オフ画素の実効電圧も、次の式(33)のようになる。
Voff =(1/√N)×Vr×√{(X/2)×N×A2 −Y×A+Y}・・・・・・(33)
また、理想バイアスは下記のようになる。
A=Vc/Vr=√[Y/{(X/2)×N}]
その理想バイアスの時、VonとVoff の比は、次の式(34)となる。
Von/Voff =√[{2×√((X/2)×N)+√Y}/{2×√((X/2)×N−√Y}]・・・(34)
【0082】
以上、本発明の単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0083】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、行電極選択電圧を低くすることができ、4K色、65K色等の表示に必要となる比較的大きなメモリを微細プロセスに収納でき、行電極ドライバと列電極ドライバを1チップにすることができ、チップサイズを小さくすることができる。また、同時に駆動する行電極の本数が7本あるいは11本と多いので、平均的な応答時間が速い高速液晶でも、フレームレスポンス現象を防止することができ、コントラストを高くすることができる。
さらに、電圧振幅が小さく、動作周波数を低くでき、消費電力を少なくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を実行するための装置(LCDドライバ)の第一実施形態の回路構成を示すブロック図である。
【図2】 第一実施形態で用いる行電極選択パターンを示す7行8列の直交関数を表す行列の例を示す説明図である。
【図3】 第一実施形態における行電極選択パターン(A)、表示パターン(B)、積和演算結果(C)、列電極電圧パターン(D)及び実効電圧に相当する値(E)を示す説明図である。
【図4】 第一実施形態における、行電極数が35本の場合の表示サイクルの例を示す説明図である。
【図5】 本発明に係る単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法を実行するための装置(LCDドライバ)の第二実施形態の回路構成を示すブロック図である。
【図6】 第二実施形態で用いる行電極選択パターンを示す11行12列の直交関数を表す行列の例を示す説明図である。
【図7】 第二実施形態における行電極選択パターン(A)、表示パターン(B)、積和演算結果(C)、列電極電圧パターン(D)及び実効電圧に相当する値(E)を示す説明図である。
【図8】 第二実施形態における、行電極数が33本の場合の表示サイクルの例を示す説明図である。
【図9】 図8の行電極数が33の場合に用いる列電極電圧パターンを示す説明図である。
【符号の説明】
10、110 液晶駆動装置(LCDドライバ)
12、112 LCD(パネル)
14、114 行電極ドライバ
16、116 列電極ドライバ
18、118 表示データメモリ
20、120 スクランブラ
22、122 EXOR回路
24、124 加算器(アダー)
26、126 ラッチアンドデコーダ
28、128 階調発生回路
30、130 行電極選択パターン発生回路
32、132 RAMデコーダ
34、134 コントローラ
Claims (4)
- 単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法であって、
7本の行電極を同時選択し、該7本の行電極の選択パターンを表す7行8列の直交関数の7ビットの行選択ベクトルと、列電極の表示パターンを表す7ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、
列電極の最大電圧の1/3の電圧をVcとするとき、
前記加算結果を表す3ビットの2進数のうち下位1ビットを捨て、上位2ビットをラッチしデコードして、列電極の電圧レベルを、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vcの4値の電圧レベルの中から選択し、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとしたことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法。 - 単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法であって、
11本の行電極を同時選択し、該11本の行電極の選択パターンを表す11行12列の直交関数の11ビットの行選択ベクトルと、列電極の表示パターンを表す11ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、
列電極の最大電圧の1/5の電圧をVcとするとき、
前記加算結果を表す4ビットの2進数のうち下位1ビットを捨て、上位3ビットをラッチしデコードして、列電極の電圧レベルを、−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vcの6値の電圧レベルの中から選択し、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−5Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が8または9のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとし、前記加算結果が10または11のとき、列電極の電圧レベルを+5Vcとしたことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法。 - 単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法であって、
15本の行電極を同時選択し、該15本の行電極の選択パターンを表す15行16列の直交関数の15ビットの行選択ベクトルと、列電極の表示パターンを表す15ビットの表示データとについて、該当するビットごとに排他的論理和をとり、各ビットごとの排他的論理和を加算し、
列電極の最大電圧の1/7の電圧をVcとするとき、
前記加算結果を表す4ビットの2進数のうち下位1ビットを捨て、上位3ビットをラッチしデコードして、列電極の電圧レベルを、−7Vc、−5Vc、−3Vc、−Vc、+Vc、+3Vc、+5Vc、+7Vcの8値の電圧レベルの中から選択し、前記加算結果が0または1のとき、列電極の電圧レベルを−7Vcとし、前記加算結果が2または3のとき、列電極の電圧レベルを−5Vcとし、前記加算結果が4または5のとき、列電極の電圧レベルを−3Vcとし、前記加算結果が6または7のとき、列電極の電圧レベルを−Vcとし、前記加算結果が8または9のとき、列電極の電圧レベルを+Vcとし、前記加算結果が10または11のとき、列電極の電圧レベルを+3Vcとし、前記加算結果が12または13のとき、列電極の電圧レベルを+5Vcとし、前記加算結果が14または15のとき、列電極の電圧レベルを+7Vcとしたことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動方法によりLCDを駆動する行電極ドライバと列電極ドライバを1チップに搭載したことを特徴とする単純マトリクス液晶のマルチラインアドレッシング駆動装置。
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