JP3555980B2 - 液晶表示装置の列信号形成方法 - Google Patents

液晶表示装置の列信号形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高速で応答する液晶素子に適した液晶表示装置の駆動方法に関する。特に、本発明は、MLS法(複数ライン同時選択法、特開平6−27907参照)でマルチプレックス駆動を行う、単純マトリクス型液晶表示装置に関する。具体的には、データ処理、すなわち表示されるべきデータを受けてMLS法にのっとった演算を行い、表示ドライバにデータを送る回路の基本構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、本明細書では、単純マトリクス型液晶表示装置のデータ電極を列電極といい、走査電極を行電極という。
【0003】
従来、STN(スーパーツイステッドネマティック)液晶素子を備え、印加電圧の実効値に依存して応答する液晶表示パネルが実用化されている。表示切り替え速度の向上等のために高速応答する液晶素子を用いることが望まれるが、高速応答する液晶素子は、オン状態とオフ状態との間で光学的変化が小さくなり、コントラストが低下するという問題があった。
【0004】
液晶素子の駆動方法として一般的なものに、マトリクス状に配された各液晶素子を1本の行電極毎に選択して駆動する線順次駆動法がある。線順次駆動法を用いた場合、さほど高速でなく応答時間が200ms程度を要する液晶素子を用いたときには、その応答時間は、線順次駆動波形の周期に比べて長い。しかし、応答時間が20〜100ms程度に短くなると、その時間が線順次駆動波形の周期に近づく。その結果、線順次駆動による選択期間においてオン状態となった液晶素子が、非選択期間の間にオフ状態に戻ってしまう。すなわち、オン状態とオフ状態とで明るさの差が小さくなる。この現象は、フレーム応答と呼ばれる。
【0005】
フレーム応答を解消するために、液晶素子の応答速度の高速化に応じて線順次駆動の周波数を上げることが考えられる。しかし、周波数を上げると、液晶素子に対する印加波形の周波数スペクトルが高くなるので、表示の不均一化を引き起こす。
【0006】
以上のような問題を解消するための駆動方法として、複数の行電極を一括して選択する複数ライン同時選択法が考えられている。複数の行電極を同時に選択して駆動すれば、選択信号のパルス幅を変えずに1本の行電極に与えられる選択信号の周期を短くできる。複数ラインを同時に選択する方法として、SID ’92 DIGEST(1992)P.228に記載の全行電極を同時に選択する方法、およびSID ’92 DIGEST(1992)P.238に記載の全行電極よりも少ない複数の行電極を同時に選択する方法(MLS法)がある。
【0007】
いずれの方法においても、選択信号は複数のレベルの信号である。そのレベルを+1,−1で表すと、同時に選択される行電極に与えられる各選択信号の時系列は、+1,−1で構成される直交関数である。表示データを与えるための信号線側には、表示のオン/オフに相当する表示データを+1,−1で表した場合に、上記直交関数と各表示データとの比較結果に応じた印加電圧が与えられる。
【0008】
線順次駆動法によると、1/Nデューティ比駆動、2フレーム内交流化方式の場合には、正極性の選択出力で列電極に対応する行電極の1本目からN本目までの走査をし、次に負極性の選択出力で1本目からN本目までの走査を行うことにより交流化を行って、1表示シーケンスが終了する。すなわち、各行電極は、2フレームからなる1表示シーケンスにおいて2回走査される。この場合、一時に選択される行電極は1本であるから、印加電圧の極性を制御する行電極ドライバは1個でよい。
【0009】
これに対して、MLS法では、選択期間およびフレーム周期を線順次駆動法の場合と同じであるとすると、各行電極を、1表示シーケンスにおいておおよそL回走査できる。ここで、Lは、同時に選択される行電極の本数である。そして、それぞれの行電極についての各選択信号を1表示シーケンス中に分散すれば、各行電極に与えられる選択信号の周期は短くなる。すなわち線順次駆動法の場合に比べて、液晶素子の光学的変化(オン状態とオフ状態との間の)が小さくなるのを抑制できる。よって、高速応答液晶素子にも適用できる駆動方法を実現できる。その際、選択される複数の行電極の極性を独立に制御する必要がある。図12にL=3の場合の行電極の波形の一例を示す。図12において、R1〜R9はそれぞれ行電極を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
同時に選択されるL行の行電極に印加される電圧の極性を独立に制御する場合、従来の行電極ドライバによって実現すると、L個のドライバが必要になる。Lを大きくとると、回路規模が増大し液晶表示装置が高価なものになる。すなわち、Lの値を、フレーム応答を抑えつつ妥当な値にする必要がある。
【0011】
本発明者は、既に特開平6−27904、特開平6−27907およびUSP5262881で、L本の行電極を同時に選択する駆動方法であって行電極に印加される電圧の極性をより効果的に制御する液晶の駆動方法を提案している。以下、その方法について簡単に説明する。
【0012】
各行電極に印加される電圧は、選択信号が有意のときには+Vr ,−Vr (Vr >0)のいずれかであって、非選択時には0とする。N本の行電極を各L本のグループに分け1グループ内のL本の行電極を同時に選択する。以下、簡単のために、NはLの整数倍であって、N=M×Lを満たすとする。すなわち、グループ数はMである。なお、同時に選択される各行電極からなるグループを行電極サブグループと呼ぶ。また、一つの行電極サブグループを構成する各行電極は、連続して配置されている必要はない。とびとびの行電極を集めて行電極サブグループを構成してもよい。
【0013】
m番目(mは1〜Mのいずれか)の行電極サブグループが選択されるときに、グループを構成する各行電極に印加される選択電圧は、各行電極に印加される電圧を要素とするL次のベクトルを時系列にしたがって並べたもので表せる。これを選択電圧行列と呼ぶ。また、選択電圧行列を構成する列ベクトルを選択電圧ベクトルと呼ぶ。よって、選択電圧行列が決まった後は、選択電圧行列を構成する選択電圧ベクトルの各要素を対応する行電極に電圧として印加する。全ての選択電圧ベクトルについて、順次各行電極に電圧を印加することにより一つの行電極サブグループの選択が完了する。
【0014】
次に、選択電圧行列の構成方法について説明する。まず、要素が+Vr または−Vr からなり、自身の転置行列との積が単位行列のスカラ倍となるL行K列の行列(直交行列)A=[α1 ,α2 ,・・・,αK ]を選ぶ。ここで、αq (q=1〜K)はL個の要素を有する適当な列ベクトル、KはK≧Lとなる整数である(pは自然数)。Kをあまり大きく設定すると行電極の選択に必要な選択パルス数も大きくなるので、Kはとりうる値のうち最も小さい値とすることが望ましい。
【0015】
図13に、L=4,8でK=4,8とした場合の行列Aの具体例を挙げる。L=2p でない場合には、自身の転置行列との積が単位行列のスカラ倍になるK次の行列から任意の(K−L)行を削除することにより、L行K列の行列Aを構成できる。
【0016】
特開平6−27904、特開平6−27907およびUSP5262881には、さらに、選択電圧列として、少なくともα1 ,α2 ,・・・,αK ,−α1 ,−α2 ,・・・,−αK の各選択電圧ベクトルを配列したベクトルの列を選ぶようにすることが記載されている。すなわち、選択電圧列中に各ベクトルが1回ずつ現われるようにした2K個のベクトルからなる選択電圧列を選択できる。そのように選択することにより、一般的に駆動の交流化が図れる。
【0017】
なお、選択電圧行列を構成する列ベクトルをさらに増やしてもよい。たとえば、L=4の場合には、行電極サブグループとしてとりうる電位状態は24 =16通りある。よって、たとえば、16通りの全てを選択電圧ベクトルとして含む選択電圧行列とすることもできる。また、選択電圧ベクトルの時系列の配列順序は任意である。一つの行電極サブグループを選択するたびに順序を入れ替えたりまたはずらしたり、1表示シーケンスが終わる毎に入れ替えたりすることもできる。表示むらを抑制するには、入れ替えを適当に実行することが好ましい。
【0018】
次に、選択電圧ベクトルで表される選択電圧を各行電極に印加するタイミングについて説明する。高速応答液晶素子のフレーム応答を抑制するためには、選択信号を1表示シーケンス内で分散し、各行電極についての非選択期間の長さを短くするとよい。つまり、ある行電極サブグループについて各選択電圧ベクトルで表される各印加パターンにしたがって連続して選択信号を与える(電圧を印加する)のではなく、一つまたはいくつかの選択電圧ベクトルによる電圧印加を実行したら、他の行電極サブグループに対する制御に移行すべきである。一般的には、選択電圧ベクトルの分割数を増やした方が、非選択期間が短縮されるので、フレーム応答の抑制に効果的である。また、選択信号の分散は均一化される方が望ましい。よって、ある電極サブグループについて一つの選択電圧ベクトルによる電圧印加が終わると、他の行電極サブグループについての電圧印加制御に移行するのがよい。
【0019】
表示のための信号が与えられる列電極に印加される信号は、次のように決定される。今選択されている選択電圧ベクトルの+Vr の要素を1とし、−Vr の要素を0としたものをデータ列βとする。また、1本の列電極に与えられるべき各データのうち今選択されている各行電極に対応したものをデータ列γとする。データ列βとデータ列γとの間で対応する要素毎に排他的論理和をとる。そして演算の結果の算術和をとる。したがって、たとえば値が異なっている要素の数がi個あれば、算術和はiである。列電極に印加される電圧はVi と定められる。
【0020】
ここで、Vi は、V0 <V1 <・・・<VL となる(L+1)個の電圧レベルから選ばれる。電圧レベルの絶対値は液晶素子のしきい値電圧等によって決定される。また、これらの値は列電圧が交流化されるように選択されることが望ましい。Vi =((2i−L)/L)Vc ,Vr =(N1/2 /L)Vc とすると、電圧実効値のVON/VOFF を最大にすることができる。ここで、Vc は列電極に印加される電圧のうちの最大値である。もちろん、上記条件以外の条件を採用することもできる。つまり、その条件の近傍で最もよいコントラスト比が得られるようにVi ,Vr を調整してもよい。
【0021】
表示データが2値のみではなく階調情報を有する場合には、フレーム間引き法によって階調表示を実現できる。また、特願平4−269560で提案されているような振幅変調を用いることもできる。
【0022】
なお、上記説明ではN=M×Lの場合について説明したが、各行電極サブグループを構成する行電極数を全て等しくすることができない場合には、ダミーの行電極を導入して、全ての行電極サブグループに含まれる行電極数を等しいものと仮想できる。
【0023】
ところで、入力される映像信号の周波数と、液晶表示パネル側の1表示サイクルの周波数とは一般的に異なる。液晶表示パネルを駆動する波形の基本的なパルス幅は、行電極の多重度や、表示の見やすさの観点から、10〜数10ns程度に決められることが多い。したがって、1表示サイクルの周波数は行電極数にもよるが、100〜200Hz程度になることが多い。一方、入力される映像信号の周波数は60Hz程度であることが多い。
【0024】
したがって、各々のタイミングを調節する必要がある。この調整は、映像信号をいったんメモリに書き込み、書き込まれたデータを書き込みと非同期で読み出すことによって行われるのが一般的である。すなわち、書き込み用メモリと読み出し用メモリを用意し、映像信号は入力のタイミングに応じて書き込み用メモリに書き込まれるとともに、1表示サイクルのタイミングに応じて読み出し用メモリから読み出される。
【0025】
従来技術のうち、線順次駆動法では、線順次選択が行われるので、特定の走査線上の列電極の映像信号が決まれば、列信号に印加すべき電圧は決まる。したがって、基本的に、メモリを1個設ければよかった。
【0026】
しかし、本発明に関連するMLS法においては、複数行を同時に選択する。したがって、列信号に印加すべき電圧は、同時に選択される行電極に印加される信号と同時に選択される行電極上の映像信号とを用いて演算することにより決められる。つまり、画素データを複数個(同時選択される行数分)のメモリに分割して蓄え、このメモリから並列にデータを読み出して演算を行うことになる。
【0027】
したがって、従来の駆動方法を単に応用したのでは、同時選択される行電極の本数と同数(RGBでカラー表示をする場合は、3倍)のメモリが必要となる。たとえばL=7のカラー液晶表示パネルにおいては、RGBおのおののデータを並列に扱うので3×7=21個の高速メモリを使用する必要があった。さらに、同時にメモリへの書き込み読み出しを行うことが必要なときには、読み出し用、および書き込み用のそれぞれ21個、合計42個のメモリを使用する必要があった。
【0028】
ところで、メモリは大きく分けて次の3種類に分類される。SRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリ)、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)およびVRAM(ビデオ・ランダム・アクセス・メモリ)である。
【0029】
SRAMは高速で、メモリへの書き込み時間、メモリからの読み出し時間が20〜30nsのものが入手できるが、3種のメモリのなかで最も高価格である。DRAMは低速で、メモリへの書き込み時間、メモリからの読み出し時間が150〜200nsであるが、最も低価格である。VRAMは、DRAMに入出力ポートであるSAM(シリアル・アクセス・メモリ)を付加したもので、一定の規則性を保ってメモリへの書き込み、メモリからの読み出しを行うとき(順次アクセスを行うとき)は高速であり、書き込み時間、読み出し時間が30ns位であるが、ランダムにメモリへの書き込み、メモリからの読み出しを行うとき(直接アクセスを行うとき)は低速になり150〜200ns位である。DRAMの次に低価格である。
【0030】
従来の駆動方法では、1表示サイクルに対応した速度でメモリから読み出すために大量に高価なSRAMを用いる必要がある。したがってきわめてコストが高くなる。またMLS法においては、列信号の演算回路の前段で演算処理に適したデータ配列となっている必要があるという、独自の問題も発生する。
【0031】
本発明は、MLS法による駆動方法に適するとともに、必要なメモリの数を減らして低コスト化できる駆動方法を新規に提供するものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決すべくなされたものであり、複数の行電極と複数の列電極とを有する液晶表示パネルの行電極を複数本一括して選択し、列電極には同時選択された行電極の表示画面上の位置に対応する映像信号を直交関数で変換した直交変換信号に基づく電圧を印加するとともに行電極には上記直交関数に基づく電圧を印加して液晶表示装置を駆動する際の列信号形成方法であって、同時選択された行電極の表示画面上の位置に対応する映像信号から列信号を形成する工程は、少なくとも、入力される映像信号を所定のビット幅の映像信号に変換する直並列変換工程と、前記映像信号をいったん1個以上のメモリに書き込んだ後、読み出す書き込み・読み出し工程と、前記1個以上のメモリから読み出した映像信号を直交関数で変換して直交変換信号とする演算工程と、を有し、前記書き込み・読み出し工程において、書き込みについては直接アクセスモードにより行い、同じ列電極に対応した行電極上のデータであって同時選択されるL本の行電極については、液晶表示パネル上の同時選択される各行に対応したデータを、連続した所定のドット数分のデータを単位とし、メモリの連続したL個のアドレスに格納し、前記所定のドット数分のデータをメモリの一つのアドレスのビット幅の方向に並べて対応させ、前記所定のドット数分のデータをメモリのアドレスの順に順次アクセスモードで読み出すことを特徴とする列信号の形成方法を提供する。
【0033】
本発明の好ましい態様においては、メモリとしてDRAMまたはVRAMを用いる
【0034】
また、本発明の別の好ましい態様においては、液晶表示装置の駆動は、画面を複数のサブ画面に分配し、該サブ画面を連続して表示することによって階調表示を得るものであり、該書き込み・読み出し工程の後で、映像信号を1ドット1色につき1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とする階調決定工程を有する。
【0035】
また、本発明の別の好ましい態様においては、液晶表示装置の駆動は、画面を複数のサブ画面に分配し、該サブ画面を連続して表示することによって階調表示を得るものであり、該直並列変換工程の前で、階調情報を含む映像信号を1ドット1色につき1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とする階調決定工程を有する。
【0036】
また、本発明の別の好ましい態様においては、該演算工程の前で、連続したL個のKビット幅のデータを連続したK個のLビット幅のデータに変換する縦横変換工程を有する。
【0037】
また、本発明の別の好ましい態様においては、演算工程では、メモリから読み出した映像信号を直交関数で変換して直交変換信号とする演算と並行して、非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素に対しても実質的に一定の値になるように列信号に含められる補正信号の形成が行われる。
【0038】
本発明に係る液晶表示パネルは、基本的には、特開平6−27904および特開平6−27907で提案された駆動方法で駆動される。すなわち、複数の行電極と複数の列電極とを有する液晶表示パネルの行電極をM個の(Mは2以上の整数)行電極サブグループに分けて、この行電極サブグループについて一括して選択して駆動される。
【0039】
本発明においては、高速応答性の液晶素子を用いることが好ましい。高速応答性の液晶素子は、液晶層の厚みdを小さくするとともに、低粘性で、屈折率異方性の大きい液晶を用いることによって得られる。このような条件を満たすものとして、液晶材料としては、トラン系のもの(特開昭61−5631)、ジフルオロスチルベン系もの(特開平1−96475)などがある。
【0040】
なお、本明細書では、直接アクセスとは、データの物理的位置を示すアドレスによって、データの相対位置には無関係な順序でメモリからデータを読み取ることまたはメモリに格納することをいい、順次アクセスとは、順序づけられているのと同じ順番でデータをメモリに格納すること、または、メモリからデータを読み取ることをいう。
【0041】
本発明による映像信号の演算回路は基本的には、図1に示すように直並列変換回路1、メモリ(主にVRAM)2、縦横変換回路3、列信号発生回路4から構成される。
【0042】
入力信号を、たとえばRGB各色並列なディジタル信号とし、表示画面の各画素に対応するディジタルデータが左上から横方向に順次転送され1行目のデータがすべて転送され終わると次の行に移り、以下このようにしてRGB一組(以下、1ピクセルという。)の映像信号が送られてくるものとする。この映像信号を直並列変換回路1でKピクセル分の並列データに変換しデータ転送速度を低くしてメモリ2にデータを書き込む。
【0043】
図2に表示画面でのデータの定義の仕方を、図3にメモリ上でのデータの並べ方を示す。すなわち、同じ列電極に対応した行電極上のデータは、同時選択されるL本の行電極について隣り合うL個のアドレスに格納する。このような並べ方でメモリに書き込むことにより、ここから読み出したデータを用いて、後の工程での演算が可能になっている。メモリはDRAMを用いてもよいが、後の演算速度を上げるためには、高速な順次アクセスモードを備えたVRAMを用いることが好ましい。メモリに蓄えられたデータは、好ましくは高速な順次アクセスモードを利用して読み出され、縦横変換回路に転送される。
【0044】
縦横変換回路3は必要に応じて用いられ、図4に示すように、Kピクセルの表示データをL回転送して蓄えておき、これをLピクセルのデータとしてK回に分けて読み出す回路である。すなわち、KピクセルのシリアルデータをLピクセルのシリアルデータに変換する回路である。縦横変換回路3は、メモリのデータ幅が後段の列信号発生回路4で必要なデータ幅よりも狭い場合に、データ幅を調整する。このようにして縦横変換回路3からは列電圧の演算に必要なLピクセルのデータが連続的に出力され演算回路(列信号発生回路4)に転送できる。
【0045】
列信号発生回路4ではLピクセルの表示データと同時選択された複数行の行選択パターンとを用いて演算(前述の直交変換であり、排他的論理和ゲートを通した後にその算術和をとる)を行い列電極信号を発生させ、必要なタイミング信号と一緒に液晶表示モジュールに転送する。
【0046】
【実施例】
[実施例1]
図5に3個のメモリを用いて320×3×240ドットの液晶表示パネルを駆動する例を示す。
【0047】
同時選択ライン数L=7、フレーム変調(特開平6−27904、USP5262881)による16階調表示(R、G、B:各色4ビットディジタル入力)とする。この場合、R、G、Bは各々並列かつ独立にデータ信号処理が行われているので、一つの色について説明する。
【0048】
入力された、1ドットあたり4ビットで4ドット分のデータは4段直並列変換器11で16ビットのデータに変換してメモリ12に送られる。4段直並列変換器11としては、具体的には4段シフトレジスタを用いた。すなわち、4段シフトレジスタの入力端子にシリアルデータを入力し、その4個の各タップ出力をメモリ16に入力する。
【0049】
ここで、メモリ16としては16ビット幅のVRAMを用いる。メモリへの書き込みは直接アクセスモードを用いて表1に示すようなフォーマットで書き込んでいく。
【0050】
【表1】
Figure 0003555980
【0051】
すなわち、液晶表示パネル上において、上からx行目、左からy列目の画像データ(x,y)を定義すると、メモリアドレス0へは1行目の1から4列目までの4ドット分のデータ、(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)が蓄えられ、メモリアドレス1へは2行目の1から4列目までの4ドット分のデータ(2,1)(2,2)(2,3)(2,4)が蓄えられ、メモリアドレス2へは3行目の1から4列目までの4ドット分のデータ(3,1)(3,2)(3,3)(3,4)が蓄えられ、...、メモリアドレス6へは7行目の1から4列目までの4ドット分のデータ(7,1)(7,2)(7,3)(7,4)が蓄えられる。
【0052】
つぎにメモリアドレス7へは1行目の5から8列目までの4ドット分のデータ(1,5)(1,6)(1,7)(1,8)を、メモリアドレス8へは2行目の5から8列目までの4ドット分のデータ(2,5)(2,6)(2,7)(2,8)を、...、メモリアドレス13へは7行目の5から8列目までの4ドット分のデータ(7,5)(7,6)(7,7)(7,8)を蓄え、以下同様にして320×240ドット分のデータを書き込む。
【0053】
すなわち、同じ列電極に対応した行電極上のデータは、同時選択されるL本の行電極について隣り合うL個のアドレスに格納される。このようにすることにより、後段のメモリからの読み出しを高速にするとともに、演算を容易にする。
【0054】
メモリ12からの読み出しは高速な順次アクセスモードで液晶表示装置の駆動タイミングに応じて行う。すなわち、メモリアドレス0から4ドット分の16ビットデータを順々にアドレスを増加させて読み出し、階調決定回路15へ送る。階調決定回路15は、1ドット当り4ビットの階調データをオンまたはオフの階調表示を含まない1ビットデータに変換してサブ画面の映像信号とし、サブ画面表示を複数のサイクル繰り返して階調表示を実現する(いわゆるフレーム変調)回路である。具体的には、4ビットのデータを所定のタイミングで1ビットデータに分配するデマルチプレクサを用いている。どのビットがどのサブ画面に対応するかは、フレームカウンタによる計数によって決められる。このようにして、4ドット分の階調データに相当する16ビットのデータを4ビットの階調情報のないシリアルデータで縦横変換回路13に出力する。
【0055】
このデータは4ビット幅で7回続けて縦横変換回路13に送られる。縦横変換回路13は書き込みと読み出しを同時に行う必要があるため、2組の4×7ビットレジスタで構成されている。すなわち、1列目から4列目の1から7行目までの4ビットずつのデータが縦横変換回路13に蓄えられる。読み出しは1列目の1行から7行目までの7ビットずつのデータを4回に分けて読み出し、列信号発生回路14へ送る。
【0056】
列信号発生回路14では入力された7ビットのデータ信号と7ビットの行選択パターンとの対応する排他的論理和をとり”1”の数を数えて3ビットの形で出力する。このデータは表示データとして液晶表示モジュールの列ドライバへ送られる。
【0057】
列信号発生回路14は、たとえば、図9に示される構成になっている。7ビットのデータ信号を排他的論理和ゲート143、143、・・・に入力する。排他的論理和ゲート143にはそれぞれ直交関数発生器からの信号も入力される。排他的論理和ゲート143の出力は加算器141で同時選択される行電極について加算される。
【0058】
表示データは適宜バッファメモリを介して列ドライバで所定の列電圧に変換した後、液晶表示パネルの列電極に印加される。
【0059】
列ドライバはたとえば図10に示す構成となっており、シフトレジスタ171、ラッチ172、電圧レベル選別器173、および電圧分割器174からなっている。電圧レベル選別器173としてはデマルチプレクサを用いている。1行分のデータをシフトレジスタ171に送り込んだ段階で表示データの列電圧への変換と直交変換番号に対応する直交関数の行電圧への変換とを同時に行うことになる。
【0060】
この例では、入力される画像データとメモリから読み出される画像データが非同期で処理されるため自由度の高いコントロール回路が構成できる。
【0061】
[実施例2]
図6に4個のメモリを用いて640×3×480ドットの液晶表示パネルを制御する例を示す。
【0062】
同時選択ライン数L=7、フレーム変調(特開平6−27904、USP5262881)による16階調表示(R、G、B:各色4ビットディジタル入力)とする。
【0063】
信号処理は、階調情報を持った4ビットの画像データをR、G、B3ビットずつ4組に分けて行う。すなわち、MSB(23 )、2ndMSB(22 )、3rdMSB(21 )、LSB(20 )の4組に信号を分けて、並列処理を行う。
【0064】
入力された1ドットあたりRGB3ビットで、5ドット分のデータは5段直並列変換器21で15ビットのデータに変換してメモリ22に送られる。5段直並列変換器21としては、具体的には5段シフトレジスタを用いた。すなわち、5段シフトレジスタの入力端子にシリアルデータを入力し、その5個の各タップ出力をメモリ22に入力する。
【0065】
ここで、メモリ22としては16ビット幅のVRAMを用いる。メモリ22への書き込みは直接アクセスモードを用いて表2に示すようなフォーマットで書き込んでいく。
【0066】
【表2】
Figure 0003555980
【0067】
すなわち、液晶表示パネル上において、上からx行目、左からy列目の画像データ(x,y)を定義すると、メモリアドレス0へは1行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)が蓄えられ、メモリアドレス1へは2行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(2,1)(2,2)(2,3)(2,4)(2,5)が蓄えられ、メモリアドレス2へは3行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(3,1)(3,2)(3,3)(3,4)(3,5)が蓄えられ、...、メモリアドレス6へは7行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(7,1)(7,2)(7,3)(7,4)(7,5)が蓄えられる。
【0068】
つぎにメモリアドレス7へは1行目の6から10列目までの5ドット分のデータ、(1,6)(1,7)(1,8)(1,9)(1,10)を、メモリアドレス8へは2行目の6から10列目までの5ドット分のデータ、(2,6)(2,7)(2,8)(2,9)(2,10)を、...、メモリアドレス13へは7行目の6から10列目までの5ドット分のデータ、(7,6)(7,7)(7,8)(7,9)(7,10)を蓄え、以下同様にして640×480ドット分のデータを書き込む。
【0069】
すなわち、同じ列電極に対応した行電極上のデータは、同時選択されるL本の行電極について隣り合うL個のアドレスに格納される。このようにすることにより、後段のメモリからの読み出しを高速にするとともに、演算を容易にする。
【0070】
メモリ22からの読み出しは高速な順次アクセスモードで液晶表示装置の駆動タイミングに応じて行う。すなわち、メモリアドレス0から15ビットデータを順々にアドレスを増加させて読み出し、MSB、2ndMSB、3rdMSBおよびLSBの4組の15ビットデータをデータフォーマット変換回路26へ送る。
【0071】
データフォーマット変換回路26は、各階調ごとに15ビット幅で並列に送られた画像データをRGBごとの20ビット幅の並列信号に整理し直す回路であり、通常は、回路基板上で適宜の配線を行うことにより実現できる。
【0072】
データフォーマット変換回路26でRGB3組の20ビットデータに変換されたのち、データは階調決定回路25へ送られる。階調決定回路25では1ドット当り4ビットの階調データをオン/オフ1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とし、サブ画面をたとえば15サイクルかけて階調表示を実現するフレーム変調を行う。具体的には、20ビット幅のデータを所定のタイミングで5ビット幅データに分配するデマルチプレクサを用いている。どのビットがどのサブ画面に対応するかは、フレームカウンタによる計数によって決められる。このようにして5ドット分の階調データに相当する20ビットのデータを5ビットの階調のないシリアルデータに変換して縦横変換回路23に出力する。
【0073】
この5ビット幅のデータは7回続けて縦横変換回路23に送られる。縦横変換回路23は書き込みと読み出しを同時に行う必要があるため、2組の5×7ビットレジスタで構成されている。すなわち、1列目から5列目の1から7行目までの5ビットずつのデータが縦横変換回路23に蓄えられる。読み出しは1列目の1行から7行目までの7ビットずつのデータを5回に分けて読み出し、列信号発生回路24へ送る。
【0074】
列信号発生回路24では入力された7ビットのデータ信号と7ビットの行選択パターンとの対応する排他的論理和をとり”1”の数を数えて3ビットの形で出力する。このデータは表示データとして列ドライバへ送られる。表示データは列ドライバで所定の列電圧に変換した後、液晶表示パネルの列電極に印加される。列信号発生回路と列ドライバとは実施例1と同様の回路を用いることができる。
【0075】
この例でも、実施例1と同様に、入力される画像データとメモリから読み出される画像データが非同期で処理されるため自由度の高いコントロール回路が構成できる。
【0076】
[実施例3]
図7に2個のメモリを用いて640×3×480ドットの液晶表示パネルを制御する例を示す。
【0077】
同時選択ライン数L=7、フレーム変調(特開平6−27904、USP5262881)による8階調表示(R、G、B:各色3ビットディジタル入力)とする。また2画面駆動を行う。すなわち、表示面を2つに分割し、それぞれを独立して駆動することにする。
【0078】
従来の回路構成で、階調決定回路をフレームバッファメモリの後に置くと、同時選択ライン数と同じ数の階調決定回路が必要であったばかりでなく、階調情報を含んだ多ビットの画像データを記憶するためフレームバッファメモリの容量も大きくなる。
【0079】
本実施例は図7に示すように階調決定回路35、5段直並列変換器31、メモリ(VRAM)32、データフォーマット変換器36、縦横変換回路33、列信号発生回路34、から構成された回路を用いる。
【0080】
階調情報を持ったRGBそれぞれ3ビットの画像データは階調決定回路35により、表3に示すように画像データ入力に対応して各表示サイクル毎にオン/オフ1ビットのデータに変換して出力される。ここで、表3右欄の「画像データ出力」の1〜7の数字は表示サイクルを示す。つまり、3ビットの表示データを1ビット×7回の出力に変換する。
【0081】
【表3】
Figure 0003555980
【0082】
具体的には、3ビットのデータを所定のタイミングで1ビットデータに分配するデマルチプレクサを用いている。どのビットがどのサブ画面に対応するかは、フレームカウンタによる計数によって決められる。このようにして1ドット分の階調データに相当する3ビットのデータを1ビットの階調のないシリアルデータに変換して5段直並列変換器31に出力する。
【0083】
5段直並列変換器31に入力された1ビットシリアルデータは5ビット幅の並列データに変換される。5段直並列変換器31としては、実施例2と同様に5段シフトレジスタを用いた。すなわち、5段シフトレジスタの入力端子にシリアルデータを入力し、その5個の各タップ出力をメモリ32に入力する。
【0084】
メモリ(フレームバッファメモリ)32へ入力する際には、RGB15ビットのデータをひとまとめにする。メモリ32への書き込みは直接アクセスモードを用いて表2に示すようなフォーマットで書き込んでいく。なお、この場合、表2の中の(x,y)はRGBの3ドット分を表すとして読むこととする。
【0085】
すなわち、液晶表示パネル上において上からx行目、左からy列目の画像データ(x,y)を定義すると、メモリアドレス0へは1行目の1から5列目までのRGB5ピクセル分のデータ、(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)が蓄えられ、メモリアドレス1へは2行目の1から5列目までの5ピクセル分のデータ、(2,1)(2,2)(2,3)(2,4)(2,5)が蓄えられ、メモリアドレス2へは3行目の1から5列目までの5ピクセル分のデータ、(3,1)(3,2)(3,3)(3,4)(3,5)が蓄えられ、...、メモリアドレス6へは7行目の1から5列目までの5ピクセル分のデータ、(7,1)(7,2)(7,3)(7,4)(7,5)が蓄えられる。
【0086】
つぎにメモリアドレス7へは1行目の6から10列目までの5ピクセル分のデータ、(1,6)(1,7)(1,8)(1,9)(1,10)を、メモリアドレス8へは2行目の6から10列目までの5ピクセル分のデータ、(2,6)(2,7)(2,8)(2,9)(2,10)を、...、メモリアドレス13へは7行目の6から10列目までの5ピクセル分のデータ、(7,6)(7,7)(7,8)(7,9)(7,10)を蓄え、以下同様にして640×480ピクセル分のデータを書き込む。
【0087】
すなわち、同じ列電極に対応した行電極上のデータは、同時選択されるL本の行電極について隣り合うL個のアドレスに格納される。このようにすることにより、後段のメモリからの読み出しを高速にするとともに、演算を容易にする。
【0088】
メモリ32からの読み出しは高速な順次アクセスモードで行う。すなわち、メモリアドレス0から15ビットデータを順々にアドレスを増加させて読み出し、これら2組の15ビットデータをデータフォーマット変換回路36へ送る。
【0089】
データフォーマット変換回路36は、2組の15ビット幅で並列に送られたデータをRGB3組の5ビット幅の並列信号に整理し直す回路であり、通常は、回路基板上で適宜の配線を行うことにより実現できる。本実施例では2画面駆動を行うので液晶表示パネルの上半分用と下半分用のデータとして並列な2組のデータに変換して出力する。
【0090】
このデータを7回続けて縦横変換回路33へ送る。縦横変換回路33は書き込みと読み出しを同時に行う必要があるため、2組の5×7ビットレジスタで構成されている。すなわち、1列目から5列目の1から7行目までの5ビットずつのデータが縦横変換回路33ヘ蓄えられる。読み出しは1列目の1行から7行目までの7ビットずつのデータを5回に分けて読み出し、列信号発生回路34へ送る。
【0091】
列信号発生回路34では入力された7ビットのデータ信号と7ビットの行選択パターンとの対応する排他的論理和をとり”1”の数を数えて3ビットの形で出力する。このデータは表示データとして列ドライバへ送られる。表示データは列ドライバで所定の列電圧に変換した後、液晶表示パネルの列電極に印加される。列信号発生回路と列ドライバとは実施例1と同様の回路を用いることができる。
【0092】
この例では、入力される画像データとメモリから読み出される画像データが同期して動くため、メモリからの読み出し速度がデータ入力速度に依存する。したがって、コントロールの自由度は下がるが、階調決定回路がメモリの前に位置するため、処理するデータのビット数が減り、回路を簡素化できる利点を持つ。
【0093】
[実施例4]
図8に8個のメモリを用いて640×3×480ドットの液晶表示パネルを制御する例を示す。
【0094】
同時選択ライン数L=7、振幅変調(特願平4−222053)による256階調表示(R、G、B:各色8ビットディジタル入力)とする。
【0095】
信号処理は、階調情報を持った8ビットの画像データをR、G、B3ビットずつ8組に分けて行う。すなわち、MSB(27 )、2ndMSB(26 )、3rdMSB(25 )、4thMSB(24 )、5thMSB(23 )、6thMSB(22 )、7thMSB(21 )、LSB(20 )の8組に信号を分けて、並列処理を行う。
【0096】
入力された、1ドットあたりRGB3ビットで5ドット分のデータは5段直並列変換器41で15ビットのデータに変換されてメモリ42に送られる。5段直並列変換器21としては、具体的には5段シフトレジスタを用いた。すなわち、5段シフトレジスタの入力端子にシリアルデータを入力し、その5個の各タップ出力をメモリ22に入力する。
【0097】
ここで、メモリ42としては16ビット幅のVRAMを用いる。メモリ42への書き込みは直接アクセスモードを用いて表2に示すようなフォーマットで書き込んでいく。
【0098】
すなわち、液晶表示パネル上でのデータ(x,y)を定義すると、メモリアドレス0へは1行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)が蓄えられ、メモリアドレス1へは2行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(2,1)(2,2)(2,3)(2,4)(2,5)が蓄えられ、メモリアドレス2へは3行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(3,1)(3,2)(3,3)(3,4)(3,5)が蓄えられ、...、メモリアドレス6へは7行目の1から5列目までの5ドット分のデータ、(7,1)(7,2)(7,3)(7,4)(7,5)が蓄えられる。
【0099】
つぎにメモリアドレス7へは1行目の6から10列目までの5ドット分のデータ、(1,6)(1,7)(1,8)(1,9)(1,10)を、メモリアドレス8へは2行目の6から10列目までの5ドット分のデータ、(2,6)(2,7)(2,8)(2,9)(2,10)を、...、メモリアドレス13へは7行目の6から10列目までの5ドット分のデータ、(7,6)(7,7)(7,8)(7,9)(7,10)を蓄え、以下同様にして640×480ドット分のデータを書き込む。
【0100】
すなわち、同じ列電極に対応した行電極上のデータは、同時選択されるL本の行電極について隣り合うL個のアドレスに格納される。このようにすることにより、後段のメモリからの読み出しを高速にするとともに、演算を容易にする。
【0101】
メモリ42からの読み出しは高速な順次アクセスモードで液晶表示装置の駆動のタイミングに応じて行う。すなわち、メモリアドレス0から15ビットデータを順々にアドレスを増加させて読み出し、これら8組の15ビットデータをデータフォーマット変換回路46へ送る。
【0102】
データフォーマット変換回路46は、各階調ごとに15ビット幅で並列に送られたデータをRGB3組の40ビットデータ(8ビット×5ドット)に整理し直す回路であり、通常は、回路基板上で適宜の配線を行うことにより実現できる。本実施例では2画面駆動を行うので液晶表示パネルの上半分用と下半分用のデータとして並列な2組のデータに変換して出力する。
【0103】
データフォーマット変換回路46で上下画面それぞれRGB3組の40ビットデータに変換されたのち、データは縦横変換回路43へ送られる。この出力は7回続けて行われる。縦横変換回路43は書き込みと読み出しを同時に行う必要があるため、1ドットあたり2組の5×7ビットレジスタで構成されている。すなわち、縦横変換回路43の1列目から5列目に1から7行目までの40ビット(8ビット×5ドット)ずつのデータが蓄えられる。
【0104】
読み出しは1列目の1行から7行目までの56ビットずつのデータを5回に分けて読み出し、列信号発生回路44へ送る。
【0105】
列信号発生回路44では特願平4−222053に記載されたように、列方向の7つの表示データと7つの行選択パターンベクトルとの演算を行い、D/A変換回路47へ送る。列信号発生回路44は、たとえば、実施例1〜3の列信号発生回路に並列に図11に示したような補正信号発生器を備えたものを使用できる。
【0106】
図11に示した回路においては、補正信号の形成は以下のように行われる。同時選択された行電極の列について映像信号の自乗値を自乗かけ算器151で計算する。その補数をとって、同時選択される行電極に関しアキュームレータ152で加算する。その後開平器153を通して、開平演算して補正信号とする。
【0107】
形成された補正信号は、図9に示した回路の出力と並列して、D/A変換回路47に送られる。D/A変換回路47では入力されたディジタル信号をアナログ信号に変換し、このデータを表示データとして液晶表示モジュールの列ドライバへおくられる。
【0108】
表示データは列ドライバで所定の列電圧に変換した後、液晶表示パネルの列電極に印加される。
【0109】
【発明の効果】
本発明により、MLS駆動法に必要な列電圧の高速演算を実現しながら、安価なDRAMやVRAMの使用を可能にし、かつメモリの数を削減し回路を簡素化できる。
【0110】
また、前記書き込み・読み出し工程において、読み出しについては直接アクセスより高速な順次アクセスにより行うことにより、安価かつ高速な演算が可能になる。
【0111】
また、液晶表示装置は、画面を複数のサブ画面に分配し、該サブ画面を連続して表示することによって階調表示を得るものであり、該書き込み・読み出し工程の後で、パラレル映像信号を1ドット1色につき1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とする階調決定工程を有する、ことにより、列信号の高速演算を可能にするとともに、階調表示が可能になる。
【0112】
また、液晶表示装置は、画面を複数のサブ画面に分配し、該サブ画面を連続して表示することによって階調表示を得るものであり、該直並列変換工程の前で、階調を含むシリアル映像信号を1ドット1色につき1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とする階調決定工程を有する、ことにより、階調表示を可能にするとともに、処理するデータのビット数が減り、回路を簡素化できる。
【0113】
また、該演算工程の前で、同時選択する行電極の本数をL本として、連続したL個のKビット幅のデータを連続したK個のLビット幅のデータに変換する縦横変換工程を有する、ことにより、メモリのビット幅が同時選択される行電極の本数と異なる場合の調整が可能になる。
【0114】
また、演算工程では、メモリから読み出されたパラレル映像信号を直交関数で変換して直交変換信号とする演算と並行して、非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素に対しても実質的に一定の値になるように列信号に含められる補正信号の形成が行われることにより、フリッカーの少ない見栄えの良い表示が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示すブロック図である。
【図2】表示画面でのデータの定義の仕方を示す概念図である。
【図3】メモリ上でのデータの並べ方を示す概念図である。
【図4】縦横変換回路の機能を示す概念図である。
【図5】本発明の第1の実施例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明で用いる列信号発生回路の1例を示すブロック図である。
【図10】本発明で用いる列ドライバの1例を示すブロック図である。
【図11】本発明で用いることのできる補正信号発生回路の1例を示すブロック図である。
【図12】MLS法における行電極波形の1例を示した波形図である。
【図13】(a),(b),(c)は選択電圧行列の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1:直並列変換回路
2:メモリ
3:縦横変換回路
4:列信号発生回路

Claims (6)

  1. 複数の行電極と複数の列電極とを有する液晶表示パネルの行電極を複数本一括して選択し、列電極には同時選択された行電極の表示画面上の位置に対応する映像信号を直交関数で変換した直交変換信号に基づく電圧を印加するとともに行電極には上記直交関数に基づく電圧を印加して液晶表示装置を駆動する際の列信号形成方法であって、
    同時選択された行電極の表示画面上の位置に対応する映像信号から列信号を形成する工程は、少なくとも、
    入力される映像信号を所定のビット幅の映像信号に変換する直並列変換工程と、
    前記映像信号をいったん1個以上のメモリに書き込んだ後、読み出す書き込み・読み出し工程と、
    前記1個以上のメモリから読み出した映像信号を直交関数で変換して直交変換信号とする演算工程と、
    を有し、
    前記書き込み・読み出し工程において、書き込みについては直接アクセスモードにより行い、同じ列電極に対応した行電極上のデータであって同時選択されるL本の行電極については、液晶表示パネル上の同時選択される各行に対応したデータを、連続した所定のドット数分のデータを単位とし、メモリの連続したL個のアドレスに格納し、
    前記所定のドット数分のデータをメモリの一つのアドレスのビット幅の方向に並べて対応させ、
    前記所定のドット数分のデータをメモリのアドレスの順に順次アクセスモードで読み出すことを特徴とする液晶表示装置の列信号形成方法。
  2. メモリとしてDRAMまたはVRAMを用いる、請求項1に記載の液晶表示装置の列信号形成方法。
  3. 液晶表示装置の駆動は、画面を複数のサブ画面に分配し、該サブ画面を連続して表示することによって階調表示を得るものであり、
    該書き込み・読み出し工程の後で、映像信号を1ドット1色につき1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とする階調決定工程を有する、
    請求項1または2に記載の液晶表示装置の列信号形成方法。
  4. 液晶表示装置の駆動は、画面を複数のサブ画面に分配し、該サブ画面を連続して表示することによって階調表示を得るものであり、
    該直並列変換工程の前で、階調情報を含む映像信号を1ドット1色につき1ビットのデータに変換してサブ画面の映像信号とする階調決定工程を有する、
    請求項1または2に記載の液晶表示装置の列信号形成方法。
  5. 該演算工程の前で、連続したL個のKビット幅のデータを連続したK個のLビット幅のデータに変換する縦横変換工程を有する、
    請求項1、2、3または4に記載の液晶表示装置の列信号形成方法。
  6. 演算工程では、メモリから読み出した映像信号を直交関数で変換して直交変換信号とする演算と並行して、非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素に対しても実質的に一定の値になるように列信号に含められる補正信号の形成が行われる、
    請求項1、2、3、4または5に記載の液晶表示装置の列信号形成方法。
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