JP3719658B2 - 汚物乾燥処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屎尿等の汚物を乾燥する技術に係わり、例えば浄化装置のない工事現場やイベント会場,災害現場、あるいは交通の不便な山岳観光施設などにおいて、汚物を効率良く乾燥して処理することができる汚物乾燥処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような汚物乾燥処理装置としては、例えば特開平2−40280号公報に記載された屎尿乾燥装置が知られている。
【0003】
上記公報に記載された屎尿乾燥装置は、外箱の内部に収納された乾燥釜を備えており、あらかじめ乾燥釜中に入れておいたセラミックスあるいはステンレス鋼製の蓄熱球と共に乾燥釜に投入された屎尿を撹拌羽根によって撹拌しながら、石油あるいはガスバーナーからの熱風をバーナーパイプを介して外箱と乾燥釜の間に供給することによって屎尿中の水分を蒸発させるようにしたものである。
【0004】
また、特開平7−136640号公報には、回転式の乾燥釜と、高周波コイルを備えたヒーターユニットと、乾燥釜内に収納された金属製の撹拌球と、該撹拌球に自由な移動を阻害する邪魔柱を有し、屎尿と共に撹拌球を収納した乾燥釜を回転させることにより屎尿を撹拌しつつ、ヒーターユニットにより乾燥釜および金属製撹拌球を電磁加熱して屎尿中の水分を蒸発させたのち、蒸発残渣を真空式の塵埃回収機により吸引除去するようにした屎尿乾燥装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の汚物乾燥処理装置のうち、特開平2−40280号公報に記載された屎尿乾燥装置においては、乾燥釜内の屎尿を乾燥釜の外側底部からバーナーの熱風によって加熱する方式になっているため、乾燥釜の底部全体を均一に加熱することが困難であり、乾燥釜の上部周囲に配設した熱交換パイプを通した空気を乾燥釜内に吹き込むことによって一部の熱を回収するようにしてはいるものの、熱効率が良くないという問題点がある。また、熱風を吸引して排出するためのファンや、熱交換パイプを通して乾燥釜内に空気を吹き込むための送風設備を要するため、装置の大型化が避けられず、さらには蒸発残渣として乾燥釜内に溜まった固形分を取り除くために、所定期間ごとに乾燥釜内を清掃する必要があるといった問題点がある。
【0006】
また、特開平7−136640号公報に記載された屎尿乾燥装置においては、乾燥釜内に溜まった蒸発残渣を除去するための真空式回収機を備えており、乾燥釜の定期清掃などのメンテナンスが不要になるものの、清掃パイプの挿入位置が一定となっているため、乾燥釜底部に広く散在する固形分を十分に除去することが困難であると共に、電磁加熱により乾燥釜の底部や側面を効率よく加熱するには電気容量が大きくなって、ヒーターユニットが大型化し、前記回収機や、蒸発した乾燥釜の蒸気を排出するための排気機構、乾燥終了後に回収機の清掃パイプを乾燥釜内に挿入するための昇降機構などを含めた全体構造が複雑かつ大型化せざるを得ないという問題点があり、これらの問題点を解決することが従来の汚物乾燥処理装置における課題となっていた。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、従来の汚物乾燥処理装置における上記課題に着目してなされたものであって、複雑な構造を必要とせず、しかも熱効率が高く、汚物中の水分を速やかに蒸発させることができると共に、残渣固形物を容易に回収処理することができる汚物乾燥処理装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係わる汚物乾燥処理装置は、断熱性を備え、汚物を収納する乾燥容器と、熱風を発生する熱風発生手段と、一端が熱風発生手段に接続され、他端が前記乾燥容器の底部に開口して乾燥容器内に熱風を送り込む熱風送給パイプと、一端が前記乾燥容器の上部に接続された排出パイプと、排出パイプの他端に接続され、該排出パイプからの排気中に含まれる固形物を分離する粉末分離手段と、粉末分離手段の排気口に接続された脱臭手段と、前記粉末分離手段に取付けられ、当該粉末分離手段により分離された固形物を回収する回収容器を備え、前記乾燥容器は水平方向に対して傾斜する回転軸を中心に回転自在に支持されていると共に、当該乾燥容器内に複数の蓄熱球が収納されているた構成としたことを特徴としており、このような汚物乾燥処理装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0009】
本発明に係わる装置の実施態様として請求項2に係わる汚物乾燥処理装置においては、前記乾燥容器の内面に凸部および/または凹部が設けてある構成、同じく実施態様として請求項3に係わる汚物乾燥処理装置においては、乾燥容器が略水平な面を備えている構成、請求項4に係わる汚物乾燥処理装置においては、前記熱風発生手段がガスタービン発電機である構成、請求項5に係わる汚物乾燥処理装置においては、乾燥容器内に汚物を流入させるための汚物流入口と、熱風送給パイプと、排出パイプが乾燥容器の開口部を覆う蓋部に設けてある構成とし、汚物乾燥処理装置におけるこのような構成を前述した従来の課題を解決するための手段としたことを特徴としている。
【0010】
また、同じく実施態様として請求項6に係わる装置においては、乾燥容器と該乾燥容器の開口部を覆う蓋部の間を密封するシール機構が設けてある構成とし、同じく実施態様として請求項7に係わる装置においては、乾燥容器の開口部を覆う蓋部と熱風発生手段の空気吸入口との間に導入パイプが設けてある構成とし、さらに実施態様として請求項8に係わる装置においては、排出パイプの一端が乾燥容器の開口部を覆う蓋部の略中央部に取付けられ、熱風送給パイプの他端が前記蓋部の中央部以外の部分から乾燥容器底部に導かれると共に、当該熱風送給パイプからの熱風の噴出方向が水平面に対して0〜90°の角度をなしている構成としたことを特徴としている。
【0011】
さらにまた、本発明に係わる装置の実施態様として請求項9に係わる汚物乾燥処理装置においては、熱風発生手段からの熱風の一部を脱臭手段に導く第1のバイパスが設けてある構成、請求項10に係わる装置においては、熱風発生手段の始動から所定時間が経過するまでの間、熱風発生手段からの熱風を脱臭手段に導く第2のバイパスが設けてある構成としたことを特徴としており、このような汚物乾燥処理装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0012】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる汚物乾燥処理装置においては、熱風送給パイプの先端が乾燥容器の底部に開口し、熱風発生手段からの熱風が乾燥容器内に溜まった屎尿などの汚物内に直接吹き込まれるので、熱伝達の効率が極めて高く、汚物中の水分が速やかに蒸発し、短時間のうちに乾燥が終了することになる。また、蒸発残渣としての固形物は、水分がなくなると高温の熱風によりさらに加熱され、酸化して灰状となって、例えばサイクロンのような粉末分離手段に吹き飛ばされ、ここで分離されて回収容器に貯えられ、適宜廃棄処分される。粉末分離手段において固形物を分離した熱風は、例えば白金などの触媒を用いた脱臭手段を介して外気に放出されるので、周辺の環境が悪臭によって害されるようなことはない。また、乾燥容器は、蓄熱球を収納しかつ傾斜した状態で回転するようになっているので、ボールミルのように、乾燥容器内で蓄熱球が自重によって落下することによって、撹拌効率が向上すると共に、残渣固形物さらに微細に粉砕されることになる。また、乾燥容器内には蓄熱球以外のものがないので、汚物に異物が混入したような場合でも故障が少ない。
【0013】
本発明に係わる汚物乾燥処理装置の実施態様として請求項2に係わる装置においては、乾燥容器の内面に凹凸部が設けてあるので、容器内における蓄熱球の落下がランダムとなって蓄熱球の移動軌跡が不規則となることから撹拌効率および残渣固形物の粉砕効率が向上することになる。同じく実施態様として請求項7に係わる汚物乾燥処理装置においては、乾燥容器の開口部を覆う蓋部に、熱風発生手段の空気吸入口に連結される導入パイプが設けてあるので、回転する乾燥容器に摺接する蓋部のシーリング部分から悪臭成分を含んだ熱風が洩れたとしても、再度熱風発生手段により加熱されて乾燥容器内を循環するため、臭気が周囲に発散することがない。
【0014】
さらに、本発明に係わる汚物乾燥処理装置の実施態様として請求項8に係わる装置においては、排出パイプの一端が乾燥容器の開口部を覆う蓋部のほぼ中央部に位置し、熱風送給パイプの他端が蓋部の中央部以外の部分から乾燥容器底部に導かれ、かつ熱風送給パイプからの熱風の噴出方向が水平面に対して0〜90°の角度をなすようにしてあるので、乾燥容器内に吹き込まれた熱風がサイクロンのように乾燥容器内を旋回するため、汚物への熱伝達効率が向上すると共に、残渣固形物が排出パイプから粉末分離手段に速やかに送られることになる。
【0015】
また、同じく実施態様として請求項9に係わる汚物乾燥処理装置は、第1のバイパスを備え、熱風発生手段からの熱風の一部が脱臭手段に導かれるようになっているので、脱臭手段の触媒が常時加熱されることから、触媒作用が活性化され、脱臭が完全に行われるようになる。
【0016】
さらに、実施態様として請求項10に係わる汚物乾燥処理装置は、第2のバイパスを備え、熱風発生手段の始動に際して所定の時間だけ、熱風発生手段からの熱風が脱臭手段に導かれるようになっているので、装置の始動直後において、冷えた状態の汚物中を通過した温度の低い熱風が十分に加熱されていない状態の触媒に接触することによって、熱風中の悪臭成分が分解されないまま大気に放出されるようなことがなくなる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。
【0018】
図1ないし図3は、本発明に係わる汚物乾燥処理装置の第1の実施例として、当該汚物乾燥処理装置を仮設トイレの屎尿処理に適用した例を示し、図1はその全体構造を示す説明図、図2は汚物乾燥処理装置の構造を示す拡大図、図3は当該処理装置の熱風発生機と脱臭器との間に設けるバイパスの構造を示す拡大図である。
【0019】
図に示す汚物乾燥処理装置30は、処理対象の汚物、すなわちこの実施例では屎尿が収納される乾燥容器31と、熱風発生手段としての熱風発生機3と、一端が熱風発生機3に接続されると共に、他端が乾燥容器31の蓋部35を貫通して熱風発生機3において発生した熱風を乾燥容器2内に導入する熱風送給パイプ5と、熱風中に含まれる粉末化した屎尿中の固形物を分離する粉末分離手段としてのサイクロン6と、前記蓋部35に取付けられて乾燥容器2とサイクロン6とを連通させる排出パイプ7と、脱臭手段としてサイクロン6の排気口に接続された脱臭器8と、サイクロン6の底部に着脱可能に取付けられてサイクロン6により分離された屎尿中の固形物を貯める回収容器6aから主に構成されている。
【0020】
乾燥容器31は、2つの円錐形容器を接合した算盤珠状の外形を有すると共に、外殻材31aと内張材31bの間に保温材31cを介在させた断熱構造を備え、軸受32および33によって、回転軸が約45°に傾斜した状態に支持され、モータ34によって回転駆動され、容器内の汚物を蓄熱球21と共に撹拌するようになっている。
【0021】
乾燥容器31の開口部を覆う蓋部35には、流入口弁9aを介して汚物の一時貯留容器9が接続されると共に、排出パイプ7および熱風送給パイプ5が貫通状態に取付けられており、熱風送給パイプ5の先端は、乾燥容器31の底部において開口している。また、蓋部35には、スプリング35aおよびシールプレート36が設けてあり、このスプリング35aによってシールプレート36を乾燥容器31の開口端部に押し付けることにより、蓋部35と回転する乾燥容器31の間が密封されるようにしてある。
【0022】
なお、一時貯留容器9に開閉弁10aを介して接続された汚物流入パイプ10は、仮設トイレの便器Sに連結されている。
【0023】
脱臭器8の内部には、例えば白金などの触媒が収納されており、汚物中を通過した熱風は、その中に含まれるスカトール,メルカプタンなどの悪臭成分が分解されたのち、大気に放出されるようになっている。
【0024】
そして、この脱臭器8と熱風発生機3の間には、脱臭器8に収納された触媒を加熱し、触媒を常時活性化させておくために、これら熱風発生機3と脱臭器8との間を直結するバイパスを設ける。
【0025】
すなわち、図3はこのようなバイパスの構造を示すものであって、バイパスは第1バイパス15と第2バイパス16からなり、熱風送給パイプ5の乾燥容器2内に入る直前のエルボー部と脱臭器8の間に設けてある。
【0026】
第2バイパス16は,バルブ16aを備え、このバルブ16aを跨ぐ位置に第1バイパス15が設けてあって、第1バイパス15は,流路にオリフィス15aを備えている。したがって、熱風発生機3からの熱風の一部がバルブ16aの開閉に係わりなく、第1バイパス15を介して脱臭器8に常時送給され、脱臭器8の触媒が活性な高温状態に常時保持されるので、熱風中の悪臭成分を完全に分解処理することができることになる。
【0027】
一方、第2バイパス16については、バルブ16aを開放することにより、熱風発生機3からの熱風が脱臭器8に送られ、汚物中には吹き込まれなくなるので、熱風発生機3の作動開始から所定時間が経過するまでバルブ16aを開放することによって、脱臭器8の触媒が十分に加熱されるまで汚物の乾燥処理が実質的に開始されないことになるので、悪臭成分が分解されないまま大気に放出されるようなことがなくなる。なお、バルブ16aを電動弁とすることにより、タイマと連動させたバルブ16aの自動開閉制御が可能になる。
【0028】
なお、この実施例においては、熱風発生機3として、日産自動車株式会社製携帯用マイクロガスタービン発電機(100V−2.6kW)を用いた。但し、熱効率を低下させ、排気温度を約500℃まで高めている。
【0029】
次に、上記構造を有する汚物乾燥処理装置30における汚物の処理過程について説明する。
【0030】
まず、便器S内の汚物は、フラッシュタンクT内のフラッシュ水と共に汚物流入パイプ10を経て一時貯留容器9に送られる。このとき、開閉弁10aは開、流入口弁9aは閉となっている。
【0031】
一時貯留容器9内の汚物が所定量となると、流入口弁9aが開放され、汚物は乾燥容器2内に流入する。
【0032】
図示しない水位センサによって、乾燥容器31内の汚物量が所定レベルに達したことが検知されると、熱風発生機3が作動を開始し、熱風送給パイプ5を経て熱風が汚物中に直接吹き込まれる。なお、このような水洗式トイレの場合、乾燥容器31内の汚物量はフラッシュ水量によってほとんど定まるので、水位センサの代わりに、フラッシュ回数をカウントすることによって熱風発生機3の作動を開始させるようにすることも可能である。
【0033】
乾燥容器31内の汚物中に導入された熱風は、気泡となって直接、あるいは蓄熱球21を介して汚物を加熱し、汚物中の水分を蒸発させる。
【0034】
水分が少なくなった時点、例えば熱風送給パイプ5の先端開口部より汚物レベルが下がった時点で、モータ34を作動させ、乾燥容器31を所定の速度で回転させると、熱風によって加熱された蓄熱球21や乾燥容器31の内壁が汚物に熱を伝達して水分の蒸発が促進されると共に、蓄熱球21の自重による回転、落下によって水分を失った残渣固形物がさらに細かく粉砕される。
【0035】
そして、細かくなった粉状、あるいは灰状となった残渣固形物は、熱風により排出パイプ7を経てサイクロン6に飛ばされ、ここで熱風の気流から分離されてサイクロン6の回収容器6aに貯められ、適当に廃棄処分される。
【0036】
サイクロン6において残渣固形物が取除かれた熱風は、脱臭器8に導かれ、熱風中に含まれる悪臭成分が触媒作用によって分解されたのち、大気中に放出される。このとき、脱臭器8内の触媒は、熱風発生機3から第1バイパス15あるいは第2バイパス16を経て送給された熱風によって加熱され、十分に活性化されているので、悪臭成分を完全に分解処理することができ、悪臭が外部に漏れるようなことがない。
【0037】
乾燥容器2内、あるいは排出パイプ7内の温度を検出し、所定以上の温度が所定時間以上継続したことが検知されると、汚物処理が終了したものと見なして熱風発生機3およびモータ34が停止し、次の作動開始に備える。
【0038】
上記汚物乾燥処理装置30においては、回転式の乾燥容器31の内壁に不規則な凹凸を設けることができる。
【0039】
図4は、このような乾燥容器31の形状例を示す断面図であって、図に示す乾燥容器31は、その内面の数箇所に凸部38を備えており、このような凸部38を形成することによって、乾燥容器31の回転に伴って自重で回転・落下する蓄熱球21の動きがランダムなものとなり、蓄熱球21の移動軌跡が不規則になることから、固形物の粉砕効率が向上し、より微細化を図ることができるようになる。
【0040】
さらに、上記汚物乾燥処理装置30においては、乾燥容器31と蓋部35との間のシール部と、熱風発生機3の間に導入パイプを配設することができる。
【0041】
図5は、この具体的構造を示すものであって、蓋部35における乾燥容器31とシールプレート36との摺接部にシールカバー40が装着されると共に、当該シールカバー40と熱風発生機3の空気吸入口3aの間に導入パイプ41が配管されている。
【0042】
すなわち、乾燥容器31と蓋部35とは、前述のように、スプリング35aを介してシールプレート36により密封されているが、乾燥容器31の回転によって、乾燥容器31内の熱風が万一洩れたとしても、悪臭成分を含んだガスは熱風発生機3の空気吸入口3aに導かれ、熱風発生機3によって再度加熱されて処理装置内を循環するため、臭気の発散を有効に防止することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係わる汚物乾燥処理装置は、蓄熱球を収納して傾斜させた状態で回転する乾燥容器の底部に開口する熱風送給パイプ、および排出パイプを介して乾燥容器に連結された粉末分離手段を備えており、熱風発生手段からの熱風が乾燥容器内に溜まった汚物内に直接吹き込まれることから、汚物中の水分を効率よく蒸発させることができると共に、乾燥容器内で蓄熱球が自重によって落下することから撹拌効率および残渣固形物の粉砕効率を向上させることができ、熱風によって吹き飛ばされた残渣固形物を粉末分離手段によって容易に回収することができ、簡単な構造でありながら、短時間のうちに屎尿などの汚物を完全に処理することができるという極めて優れた効果をもたらすものである。
【0044】
上記汚物乾燥処理装置の実施態様として請求項2に係わる装置は、乾燥容器の内面に凹凸部が設けてあるので、容器内における蓄熱球の移動軌跡が不規則となることから撹拌効率および残渣固形物の粉砕効率をさらに向上することができ、請求項7に係わる装置においては、乾燥容器の開口部を覆う蓋部と熱風発生手段の空気吸入口の間に導入パイプが設けてあるので、乾燥容器と蓋部のシーリング部分から悪臭成分を含んだガスが洩れたとしても熱風発生手段により加熱されて装置内を循環することから、臭気の発散を防止することができるという優れた効果がもたらされる。
【0045】
さらに、本発明に係わる汚物乾燥処理装置の実施態様として請求項8に係わる装置においては、排出パイプの一端が乾燥容器の開口部を覆う蓋部のほぼ中央部に位置し、熱風送給パイプの他端が蓋部の中央部以外の部分から乾燥容器底部に導かれ、かつ熱風送給パイプからの熱風の噴出方向が水平面に対して0〜90°の角度をなすようにしてあるので、乾燥容器内に吹き込まれた熱風が乾燥容器内を旋回することから、汚物への熱伝達効率を向上させることができ、残渣固形物を粉末分離手段に速やかに送給することができ、請求項9に係わる汚物乾燥処理装置は、熱風発生手段からの熱風の一部を脱臭手段に導く第1のバイパスを備えたものであるから、脱臭手段の触媒を常時活性化することにより脱臭作用を完全なものとすることができ、請求項10に係わる汚物乾燥処理装置は、熱風発生手段の始動に際して所定の時間だけ、熱風発生手段からの熱風を脱臭手段に導く第2のバイパスを備えたものであるから、装置の始動直後において悪臭成分の大気への放出を防止することができるという優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例として、本発明に係わる汚物乾燥処理装置を仮設トイレの屎尿処理に適用した場合の全体構成を示す説明図である。
【図2】図1における汚物乾燥処理装置の構造を詳細に示す拡大図である。
【図3】熱風発生手段と脱臭手段との間を結ぶバイパス構造例を示す概略説明図である。
【図4】乾燥容器の他の形状例を示す断面説明図である。
【図5】回転式乾燥容器における蓋体のシールおよび配管状態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
30 汚物乾燥処理装置
31 乾燥容器
3 熱風発生機(熱風発生手段)
5 熱風送給パイプ
6 サイクロン(粉末分離手段)
6a 回収容器
7 排出パイプ
8 脱臭器(脱臭手段)
15 第1バイパス
16 第2バイパス
21 蓄熱球
38 凸部
41 導入パイプ

Claims (10)

  1. 断熱性を備え、収納した汚物を乾燥する乾燥容器と、
    熱風を発生する熱風発生手段と、
    一端が熱風発生手段に接続され、他端が前記乾燥容器の底部に開口して乾燥容器内に熱風を送り込む熱風送給パイプと、
    一端が前記乾燥容器の上部に接続された排出パイプと、
    排出パイプの他端に接続され、該排出パイプからの排気中に含まれる固形物を分離する粉末分離手段と、
    粉末分離手段の排気口に接続された脱臭手段と、
    前記粉末分離手段に取付けられ、当該粉末分離手段により分離された固形物を回収する回収容器を備え、
    前記乾燥容器は水平方向に対して傾斜する回転軸を中心に回転自在に支持されていると共に、当該乾燥容器内に複数の蓄熱球が収納されていることを特徴とする汚物乾燥処理装置。
  2. 乾燥容器の内面に凸部および/または凹部が設けてあることを特徴とする請求項1記載の汚物乾燥処理装置。
  3. 乾燥容器が略水平な面を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の汚物乾燥処理装置。
  4. 熱風発生手段がガスタービン発電機であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
  5. 乾燥容器内に汚物を流入させるための汚物流入口と、熱風送給パイプと、排出パイプが乾燥容器の開口部を覆う蓋部に設けてあることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
  6. 乾燥容器と該乾燥容器の開口部を覆う蓋部の間を密封するシール機構が設けてあることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
  7. 乾燥容器の開口部を覆う蓋部と熱風発生手段の空気吸入口との間に導入パイプが設けてあることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
  8. 排出パイプの一端が乾燥容器の開口部を覆う蓋部の略中央部に取付けられ、熱風送給パイプの他端が前記蓋部の中央部以外の部分から乾燥容器底部に導かれると共に、当該熱風送給パイプからの熱風の噴出方向が水平面に対して0〜90°の角度をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
  9. 熱風発生手段からの熱風の一部を脱臭手段に導く第1のバイパスが設けてあることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
  10. 熱風発生手段の始動から所定時間が経過するまでの間、熱風発生手段からの熱風を脱臭手段に導く第2のバイパスが設けてあることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の汚物乾燥処理装置。
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