JP3718611B2 - ダンスゲーム装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレーヤにステップ(足の運び)等をガイドしてダンスを行わせるようにしたダンスゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゲーム機筐体にモニタを備え、その前面にプレーヤがステップ(踏み動作)可能にされた複数の踏み部を有する床盤面体を配置する一方、モニタ画面にステップ位置をガイドする踏み位置指示マークを下側から上方へ向けてスクロール表示させ、この踏み位置指示マークが上方の静止表示されたタイミングマークに一致したタイミングで該踏み位置指示マークに対応する踏み部のステップをプレーヤにガイドするダンスゲーム装置が知られている。
【0003】
また、実開昭64―37269号公報には、複数の踏み位置を有する床面ディスプレイ手段を備え、各踏み位置に対応する床内部に収納されているランプを順番に点灯表示させることでダンスのステップをガイドするようにしたステップ練習機が提案されている。また、実開平1−68074号公報には、同様に複数の踏み位置を所定のパターンで形成してなるマット体で構成すると共に該マット体の前端に設けられ、前記踏み位置パターンに相似する縮小形状でLEDランプを配列して形成されたガイド部を備え、該ガイド部のLEDランプを順次点灯表示させることでステップ位置をガイドする健康トレーニングマットが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ダンスゲーム装置は、選択した曲の音楽に沿った踏みパターンがガイドされるのみであり、従って、選択した曲によっては踏みパターンの難易がプレーヤの予想したものと大きく相違することがあり、このような場合にはゲームを十分満喫できないといった問題があった。
【0005】
また、従来のステップ練習機も同様に、ダンスの種類に応じたステップを練習するのみで難易とは直接関係のないものであり、さらに健康トレーニングマットも健康用にエアロビクスダンスのステップをガイドするものに過ぎず、難易とは直接関係したものではない。特にステップ練習機やトレーニングマットで行われるステップはいずれもステップのパターンが決まっているものであり、ダンスゲームのように種々作成されるという点において相違する。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、順次指示される踏みパターンを難易に応じてプレーヤが選択でき、プレーヤの目的、レベルに合ったダンスゲームが提供できるゲーム装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダンスゲーム装置は、それぞれ踏み動作が検出可能にされた踏み部を互いに異なる位置に配設してなる踏み体と、複数曲分の音楽データが記憶される音楽データ記憶手段と、前記踏み部を指示するそれぞれの踏み部指示データを曲の進行に合わせて任意に配列して形成された踏みパターンを各曲毎に記憶すると共に、踏み部指示データが第1の難易に対応する踏み部の種類で形成された第1の踏みパターン群と、前記第1の難易に比して高い難易度に対応する踏み部の種類で構成された第2の踏みパターン群とを少なくとも備えてなる踏みパターン記憶部と、プレーヤにより操作可能にされて選曲を行う選曲操作部材と、プレーヤにより操作可能にされた前記第1、第2の踏みパターン群の1つを選択的に指定し得る難易選択操作部材と、踏み動作をプレーヤに報知する、前記踏み体の前側に配設されるゲーム機筐体に取り付けられた画像表示用の表示手段である案内手段と、音楽を再生させる音声出力手段と、選曲された曲に対応した踏みパターンを音楽の再生と同期させて前記表示手段に出力させるべく、前記踏みパターン記憶手段から読み出された踏みパターンを対応する踏み部を表す踏み位置指示マークとして、前記表示手段の画面上側に静止表示されたタイミングマークに向けて画面の下側から上方に向けてスクロール表示させる案内制御手段と、プレーヤが操作可能なスクロール方向の切換えを指示する方向切換操作部材と、該方向切換操作部材への操作を受けて、タイミングマークを画面の上下方向反対側に表示させると共に前記スクロール方向を逆方向に行わせるスクロール方向反転手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
この構成によれば、プレーヤにより選曲操作が行われると、選曲された曲に対応する踏みパターンが、画像を表示する表示手段等の案内手段に報知されるので、プレーヤは案内手段によるガイドを見ながら、ガイドされた踏み部を順次ステップすることが可能となり、これによりダンスゲームが進行することとなる。
【0009】
また、例えば選曲に先立ってプレーヤにより難易選択操作部材が操作されると、低難度の第1の踏みパターン群か、第1の踏みパターン群の踏みパターンよりは高難度の踏みパターンからなる第2の踏みパターン群のいずれかが選択可能になる。プレーヤが自己のダンスレベルに応じて、その他の理由により所望する難度の方を選択することで、例えばプレーヤのレベルに合ったステップでのダンスゲームが行われる。難易選択操作部材が操作されることにより選択された踏みパターン群に対して準備された複数の曲から選曲操作部材により選曲操作が可能となる。あるいは、選曲した後に難易選択を行うような態様でもよい。各難易度の踏みパターン群に含まれる曲はそれぞれ異なる曲でもよいし、全部あるいは一部に同一の曲を含み、ステップの難易度のみ異なるという面白味のある態様でもよい。
【0010】
また、将来的な踏み位置及びタイミングが予想できるので、プレーヤに対してスムーズなダンスステップを提供することができる。さらにプレーヤは静止マーク付近の注視するのみでよく、視線方向をいたずらに動かす必要がなくなって、スムーズなダンスステップを提供し得る。しかも、プレーヤの背丈に合わせて、すなわちプレーヤの顔の前面に静止マークの表示位置を可及的に合わせることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明が適用されるダンスゲーム装置の全体外観図である。本ゲーム装置(又は本ゲームシステム)は、音声画像出力本体1とその手前に配設される床盤面体10とから構成されている。
【0012】
音声画像出力本体1は、下部にリズム音出力用の筐体部2、その上部のモニタ3、該モニタ3の下部のパネル面に設けられた指示部4、モニタ3の両側に立直され、適所に電飾ランプ51等が配された柱状体5及び各柱状体5の上部に配設された音楽演奏(再生)用のスピーカ6とから構成されている。なお、筐体部2の左右方向中央位置には、コイン投入口7が用意されており、2人プレイの態様を考慮して左右に2個配設されている。
【0013】
筐体部2の構造について、図2及び一部側断面図である図3を用いて説明する。筐体部2の内部であって高さ方向中間には共鳴用の箱体2aが配設されている。共鳴用箱体2aの前面板2bのほぼ中央には、ホーン2dを前方を向けた低周波数用のリズムスピーカ2cが取り付けられている。前面板2bの上部には共鳴音を前方に向けて送り出す円筒2eが貫通状態で配設されている。スピーカ2cは所定の低周波数でリズム音を発するもので、その後方の共鳴空間を利用して重低音を円筒2e及び前面板2bを振動させて前方の床盤面体10方向に放射するようにしている。このリズムスピーカ2cは出力される音楽のリズムを重低音で発するものである。前面板2bの前面側には点滅可能な環状の螢光管2fが該前面板2b上に配設されている。螢光管2fは前面板2bのホーン2d先端を囲むように取り付けられている円筒状の螢光管支持部材2hに装着される。この螢光管2fは中間部が環状に形成され、両端部分2gが平行に形成された長尺の管で、図3では両端部分2gが下端に位置されている。この両端に図略の給電線が接続されて点滅可能にされている。
【0014】
モニタ3は、床盤面体10上に位置した標準的な身長を有するプレーヤの目の高さとほぼ同じ位置に表示面31の略中央乃至は上部が位置する高さに取り付けられ、その下部に指示部4が配設されている。指示部4は、後述するようにゲーム開始に当たり、モニタ3の表示面31に選択可能な音楽の曲名がリスト的に表示されるので、その内から所望する曲を選択するため、また、難易度に対応する例えば3種類の踏みパターンが表示されるので、その内から所望する難易度の踏みパターンを選択するために使用される。すなわち、指示部4は、表示面31上に表示される曲名リストや踏みパターンのタイプに対してカーソルを順逆に移動させるセレクトボタン4aと、曲名や踏みパターンのタイプの選択を確定する決定ボタン4bとを備える。指示部4は左右にそれぞれセレクトボタン4a、決定ボタン4bが設けられているが、これは1人プレイ時にプレーヤが左右いずれの位置でも選択できるようにすると共に、2人プレイ時にいずれの側のプレーヤでも曲及び難度選択操作を行えるようにするためである。なお、曲名選択は表示面31に重ねて圧電材を利用した透明なタブレットを配置し、プレーヤの指等で押圧することで該押圧箇所に表示されている曲目を指定する方式を採用することも可能である。セレクトボタン4aとしてはジョイスティック等の方向指示操作部材でもよい。
【0015】
また、スピーカ6は、選択された曲の前奏及び音楽(演奏のみ又は歌声入り)を出力するものである。なお、スピーカ6は、音楽演奏と兼用して後述するリズム出力を行わせてもよい。
【0016】
次に、床盤面体10の構造について説明する。床盤面体10は、図2に示すように所要の嵩を有して平板状に構成されてなり、平面視において前後左右に3×3のマス目に区分けされた盤面部11が左右に2個並べて構成されている。左右の盤面部11は同一構造を有している。外枠体15は左右側に盤面部11を内側に嵌合状態で収納するもので、左右側の枠部の内部に前後(長手)方向に亘る収納空間が形成され、この中に上面の半透明アクリル板16で蓋をされた演出部材としてのランプ17(図4参照)が内蔵されていると共に、同様に外枠体15の中央部分の枠部の前後方向には2条の演出部材の収納部が形成されている。図4は演出部材及びその収納部の構造を示すもので、(a)は平面図、(b)はA−A線断面図である。同図に示すように、各収納部には、例えば2個ペアにされたランプ17が各取付け金具171によって合計4個配設され、各ペアのランプ17は指示金具に両側に互いに外向きにして取り付けられていると共に、同一の給電線18に対して並列に接続されている。各ペアからの2本の給電線18の各先端にはプラグ19が連結されている。他の収納部のランプ及び給電線も同様な形状を有している。プラグ19は筐体部2の側面に形成されたコンセント部2Aに接続可能にされている。
【0017】
2個ペアのランプ17の取付け位置は、前記3×3のマス目の内の前列(筐体部2側)に対向する左右位置と、前後方向中央の列に対向する左右位置である。ランプ17が点灯すると、その上面に被せられた半透明アクリル板16の表面に塗布されている塗料によって乱反射を生じ、該塗料の色で発光するようにしている。前列の2個ペアのランプ位置とそのすぐ後列の2個ペアのランプ位置とはそれぞれ異なる色の塗布剤が用いられることによって、それぞれ異なる色で発光するようにして演出効果を助長するようにしている。点灯制御については後述する。
【0018】
盤面部11は9個のマス目のうち、例えば大きな星印が表記された中央マス目に該当するホームポジション部12に対し、前後左右位置の4個のマス目及びホームポジション12からみて斜め前左右位置の2個のマス目の合計6個のマス目である踏み台部13(13F,13B,13R,13L,13FR,13FL)には中央マス目から見た方向を示す矢印が表記され、ホームポジション部12から見て斜め後位置の2個のマス目である補助台部14には例えば小さい星印が踏み位置を指示するものでない旨のマークとして表記されている。床盤面体10の図1の手前側の左右に立直した逆U字状の部材は手摺り30である。手摺り30の形状はT字状等でもよい。
【0019】
図5は、床盤面体10の踏み台部13の内部構造の一例を示す展開図である。踏み台部13F〜13FLは全て同一構造を有しており、ここでは踏み台部13Fを例にして説明する。
【0020】
床盤面体10は四角形状の外枠10aの内側が仕切り板10bで略正方形状のマス目に区分けされている。踏み台部13Fは外枠10a及び仕切り板10bで囲まれた内空間の底部に底板20を有すると共に、その上部に外枠より小形の四角形状の内枠21が立設され、さらに内枠21の4つの隅部には、互いに隣合う枠に跨って外枠10a及び仕切り板10bとの間で内枠21を支持するべくコーナ部材22で強固に固定している。かかる基本支持構成によって上方からのプレーヤの体重を支持し得る強度を確保している。
【0021】
内枠21と外枠10a及び仕切り板10bとの間には所要幅の隙間が構成されており、この隙間によって形成された四角形状枠の領域には図では見えていないが平板が敷設され、かつ各平板の上面には、後述する踏み動作検出手段としてのケーブルスイッチ23が各辺と平行な方向であって各辺とほぼ等しい長さを有して配設されている。なお、上記コーナ部材22の取付高さ位置は、その下部にケーブルスイッチ23が挿入可能な隙間を、前述した見えていない平板との間に形成しており、ケーブルスイッチ23の両端はこのコーナ部材22の下部に位置している。
【0022】
ケーブルスイッチ23の上面にはL字状の荷重受け部材24が、立直部24aでもって上下方向にスライド可能に配設されている。荷重受け部材24はケーブルスイッチ23の長尺寸法に比して例えば1/2〜1/3程度の長さ設定されたものである。荷重受け部材24を設けることで、プレーヤの体重がケーブルスイッチ23の全面に加わって単位面積当たりの荷重が小さくなるときでも、この荷重受け部材24の平面視での面積部分に荷重が集中して加わることで検出感度との関係で適切な荷重を付与し得ることを可能としている。
【0023】
コーナ部材22の上面には荷重がかかっていないときの荷重受け部材24の高さに比して僅かに低くなるような、あるいは後述の天板25の撓みを考慮してほぼ等しくなるような厚みを有する高さ調整板材22aが敷設されている。この高さ調整部材22aの上面の高さは、外枠10a及び仕切り板10bの上端の高さより、後述する天板25の厚み分程度だけ低い位置に設定されている。
【0024】
アクリル板等からなるパネルとしての天板25は、高さ調整板材22a上に載置されるものである。天板25には前方を示す矢印マーク25aが周囲とは異なる色等で表記されている。
【0025】
そして、プレーヤがこの天板25を上から足で踏むと、その時の荷重が荷重受け部材24を介してケーブルスイッチ23に伝達されるようになっている。
【0026】
なお、補助台部14は踏み台部13と面一状態にして所要広さのダンス床面を確保し得れば足りるものであることから、荷重有無の検出手段を設ける必要はなく、底板20、内枠21及びコーナ部材22からなる構造であって少なくとも上面に天板25を支持し得る構造が採用されればよい。天板支持構造としては他の構造、例えば内空間に内枠21に相当する構成、あるいは縦横に多数の棧を持った枠体を立直配置し、この上に天板を載置する構造、さらには内空間に充填物を装填し、その上部に天板を載置するようにしたものでもよい。
【0027】
図6は、ケーブルスイッチ23の一例を示す構造図である。ケーブルスイッチ23は筒状の外皮部230と、筒内部に配設される中継導電部231、第1導電部232、第2導電部233とを備える。
【0028】
外皮部230は、シリコン等の弾性を有する材料から構成され、その筒部の断面形状が偏平な円形を有し、断面の長軸方向の中間位置の内壁の一方から対向する内壁に向けてほぼ筒断面の中心まで延びる突片230aが突設されているとともに、断面の長軸方向両端には偏平形状を更に押し潰す方向の屈曲を助長するための切欠230bが形成されている。なお、上部外面には荷重を受ける部分として長尺方向に沿った2条の突部230cが突設されている。
【0029】
中継導電部231は、例えば導電性の金属粉体が混入されたシリコン等のゴム材を主体として構成された長尺のシート状を有するもので、外皮部230の偏平状の筒内の上部側に配設されている。第1、第2導電部232、233は同一構造を有するもので、外皮部230の偏平状の筒内の下部側であって、突片230aの左右側に所定間隔を置いて一対配設されている。これら第1、第2導電部232、233は例えば導電性の金属粉体が混入されたシリコン等のゴム材を主体として構成されたもので、安定性の点から断面形状が偏平円に形成されてなる長尺の棒状体である。
【0030】
なお、上記第1、第2導電部232、233の配置位置は上記突部230cと対応する位置に配設されるように構成され、突部230cに係る荷重を受けて外皮部230の変形によってそれぞれ中継導電部231と効果的に接触乃至は当接するようにされている。第1、第2導電体232、233の内部には導電材としての銅からなる芯材232a,233aが埋設されており、強度の担保が図れると共に長尺方向に対する単位長抵抗分を小さくでき、すなわち荷重を受けた位置に拘らず検出電圧の出力をほぼ一定値として検出でき、高い検出精度を確保するようにしている。中継導電体231と第1、第2導電体232、233との離間寸法は1〜2ミリメートルと極めて微小に設計し得るので、例えば可動接片を備えた機械的なスイッチの場合に比してストロークを充分小さくすることができる。
【0031】
上記踏み台部13の構造により、プレーヤの足が天板25を踏んで、その荷重が4辺に配設された4個のケーブルスイッチ23の少なくとも1つにでも伝達されると、該ケーブルスイッチ23の外皮部230の上部が下方側に荷重を受けて変形し、中継導電体231が第1、第2導電体232、233の双方と接する(オフからオンへ変化する)ことで踏み検知が行われることとなる。
【0032】
すなわち、ケーブルスイッチ23による荷重有無の検出は第1導電体232及び第2導電体233の芯材232a,233aの双方に図略の端子を介して電圧を印加(一方側は接地でもよい)しておき、荷重がかかっていない状態では、第1、第2導電体232、233はいずれも中継端子231と離間状態を維持することから電気的に開放されているため印加電圧がそのまま図略の電圧検知部(後述する図1の踏み動作監視部112)で検出され、一方、荷重がかかって第1、第2導電体232、233間がいずれの位置で中継端子231に接したとしても、第1、第2導電体132,133間が電気的に短絡する結果、電圧検知部が電圧差がなくなったことを検出する。
【0033】
図1は、本発明が適用されるダンスゲーム装置のブロック構成図である。
【0034】
音声画像出力本体1の内部適所には、コンピュータ等で構成される制御部100が配設されている。制御部100は本ゲーム装置の動作制御を統括的に処理するものである。
【0035】
制御部100は、ゲームプログラム等のデータを格納する内蔵式又は着脱可能なカートリッジタイプのROM101を有すると共に、処理データを一時的に格納保存するRAM102を備える。ゲームプログラムを格納する記録媒体としては、CD−ROM、フロッピーディスク、ハードディスク等でもよい。
【0036】
曲名選択部103は指示部4からの指示信号を受けて対応する曲名の選択処理を実行するものである。演奏データメモリ104は曲名毎の音楽データ、すなわち各曲の演奏データを曲名に対応させて記憶しているもので、曲名選択部103からの選択信号を受けて指定された曲の演奏データが時系列的にスピーカ6に出力されるようになっている。
【0037】
踏みパターンメモリ105は、拍数(例えば4拍とか8拍等)というようなリズムに対応する1セットデータからなる踏み位置指示データが曲のイメージに合わせて、あるいは無作為乃至は変化性、興趣性を考慮した適当な順番で配列されて1曲の長さ分だけ、その進行に沿って記憶されているもので、記憶されている複数の曲に対応してそれぞれ準備されている。また、踏みパターンメモリ105には、踏み位置指示データとその出力タイミングに対応する拍の位置(1セットデータ期間内における各踏み位置指示データの相対的な時間位置)とからなる1セットデータの集合としての踏みパターンデータが構成されて記憶されている。
【0038】
図7(a)は上記1セットデータの構成を説明するための図で、難易度に応じてランクG1、G2、G3の順となっている(ランクG3が最高難度となる)。
【0039】
図8(a)(b)(c)は難度に応じて用いられる1セットデータの踏みパターンのタイプを示すもので、(a)はランクG3を示し、k個の種類が準備されている。すなわちランクG3は6個の踏み台部13(13F,13B,13R,13L,13FR,13FL)の全てを用いて踏みパターンが作成されているものである。ランクG2は4個の踏み台部13(13F,13B,13R,13L)を用いて踏みパターンが作成されているものである。ランクG1は3個の踏み台部13(13B,13FR,13FL)を用いて踏みパターンが作成されているものである。同じく(a)に示すように、ランクG2にはn個の種類が準備され、ランクG1にはm個の種類が準備されている。なお、難易度は3ランクに限定されず、2ランクでもよいし、あるいは4ランクやそれ以上であってもい。本実施形態では、難易度を踏み台部13の個数(すなわち種類数)で設定しているが、他の態様として、個数は同一で、どの踏み台部(すなわち種類)を採用するかで、難易度に差をつけるようにしてもよい。
【0040】
図7(b)は、各曲の演奏データとこれに対応して踏みパターンメモリ105に記憶されている踏みパターンデータのメモリマップを示すもので、難易別に記憶されている。ランクR1はランクG1内の各1セットデータのそれぞれを組み合わせて配列作成された踏みパターンであり、ランクR2はランクG2内の各1セットデータのそれぞれを組み合わせて配列作成された踏みパターンであり、ランクR3はランクG3内の各1セットデータのそれぞれを組み合わせて配列作成された踏みパターンである。各ランクR1、R2、R3にはそれぞれ複数の曲に対応する踏みパターンが群として記憶されている。なお、各ランクR1、R2、R3に含まれる曲は全て異なる曲でもよいし、逆に全て同じ曲であって、踏みパターンのみ難易度が付されたものとしてもよい。あるいは、一部の曲について同じ曲が重複し、踏みパターンのみ異なる、すなわち難易を有するようにしたものでもよい。また、曲のリズムに合わせる点から、例えば4拍全てが同一間隔のものとなる必要はなく、例えば最初の2拍は短く、後の2拍が遅いというように適宜設定されたものが採用されている。そして、難易選択操作部材41でランクR1、R2、R3の1つを選択指定(踏みパターン群の選択)した後、曲名選択部103で曲を選択するようになっている。
【0041】
ずれ量検出/積算部106は踏み動作指示タイミングと実際の踏み動作が行われたタイミングとの相関性、例えば両タイミングのずれ量、本実施形態では、両者のタイミングずれを内部タイマ106aで計測し、1セットデータ分の踏み位置指示データに対する積算ずれ量を求めるものである。評価部107は積算されたずれ量をスコアに置換して更に1曲分について積算し、踏み位置ガイドに対するプレーヤの追随適性などの評価としてゲーム終了時に表示面31に表示するものである。
【0042】
ダンス画像メモリ108は、モニタ3の表示面31に表示されるダンス画像を、例えば1セットデータに対応する分毎に記憶するもので、曲名に対応したあるいはリズムに対応したダンス画像を記憶するテーブルを有している。ダンス画像設定部109は、1セットデータ分に対するダンス画像をダンス画像メモリ108から順次読み出すものである。なお、ダンス画像は1セット単位でなく、1曲単位として曲毎に予め持たせたものでもよい。
【0043】
マークメモリ111は、6つのアドレスを有し、各アドレスに対応して後述する踏み位置指示マークM1乃至M6(13F,13B,13R,13L,13FR,13FLの表記マークと同一)が画像データとして記憶されている。
【0044】
スクロール表示制御部110は選択された曲に対応する踏み位置パターンを踏みパターンメモリ105からそのタイミング情報に基づいて順次読み出し、モニタ3の表示面31上で踏み位置指示マークMとしてスクロール表示を行わせるためのものである。踏みパターンメモリ105から読み出された踏み位置指示データ(マークメモリ111のアドレスを指定するデータ)はマークメモリ111で画像データである踏み位置指示マークMに置き換えられる。また、スクロール表示制御部110は順次所定の時間間隔で読出タイミングをずらすようにしてマークメモリ111から踏み位置指示マークMの出力時点をずらすようにしてスクロール画像として表示メモリ3aに書き込ませる。このようにして、スクロールされないダンス画像にスーパーインポーズされる形でスクロールされる踏み位置指示マークも表示メモリ3aに順次転送され、さらに公知の表示走査手段によって、表示メモリ3aの内容が1/60秒等の周期で繰返し読み出されて表示されるとともに、表示面31では踏み位置指示マークMが表示面31上でスクロール表示され、かつ背景画像としてダンス画像が動画的に表示される。また、マークメモリ111に所定アドレスを設け、このアドレスには踏み動作タイミングを指示する静止マークSもスクロール表示制御部110から読み出し可能に記憶されている。
【0045】
ここで、ゲーム画面の一例について説明する。図9は、難易選択画面を示し、図10〜図12はランクR1〜R3が選択された場合の各ゲーム途中の画面の一場面を例示的に示すものである。ゲームが開始されると、図9の難易選択画面が表示される。この画面では、ランクR1〜R3に応じて用いられる踏み台部を模した床盤面体の平面的な画像が表示され、用いられる踏み台部(踏みパターンのタイプ)が他の踏み台部と区別可能な形態、例えば異なる色で表示される。左にランクR1を示す画像が表示され、中央にランクR2を示す画像が表示され、右側にランクR3を示す画像が表示されている。ランクRの選択は各指示部4の左右のセレクトボタン4aを適宜操作することで行うことができ、選択中のランクは他のランクの画像に比して例えば輝度を上げたり、点滅表示させるなどして識別可能にしている。図ではランクR3が選択中であることを示しており、この状態で決定ボタン4bを操作することでランクR3の選択が確定するようになっている。
【0046】
図10は、ランクR1が選択された場合のゲーム途中画面で、静止マークSFL、SB、SFRがこの順で表示面31の上部所定位置に水平に並んで表示され、踏み位置指示マークMが対応する静止マークSと同じライン上を上方に向けてスクロールする状態が表示されている。図では、踏み位置指示マークMBとして、踏みタイミングの近くまでスクロールしたもの、及び下端から出現しかかっているものが表示されており、また、踏み位置指示マークMFL、MFRが同一タイミングで画面のほぼ中間位置を上方に向けてスクロールしている状態が示されている。
【0047】
図11は、ランクR2が選択された場合のゲーム途中画面で、静止マークSL、SB、SF、SRがこの順で表示面31の上部所定位置に水平に並んで表示され、下方から踏み位置指示マークが情報に向けてスクロール表示されている。図では、踏みタイミングに近い側から、踏み位置指示マークMB、ML、MFの順で表示されている。
【0048】
図12は、ランクR2が選択された場合のゲーム途中画面で、全ての静止マークSL、SFL、SB、SF、SFR、SRがこの順で表示面31の上部所定位置に水平に並んで表示され、下方から踏み位置指示マークが情報に向けてスクロール表示されている。図では、踏みタイミングMFが表示されている。
【0049】
図10〜図12において、上方に向けてスクロールされてきた踏み位置指示マークMが静止マークSと重なる(一致する)状態が踏みタイミングを案内指示する。マークMが静止マークSに重なるタイミングで踏み動作が行われたときは、適正である旨を報知するべく静止マークSの表示輝度乃至は表示色を一時的に変更するようにしている。なお、図10〜図12は1人分のゲーム画面を示しているが、2人ゲームの場合には、同様な画面がモニタ3の表示画面31の左右にそれぞれ分割表示されるようになっている。
【0050】
ここで、スクロール表示制御部110による踏み位置指示マークMのスクロール表示制御の一般的な考え方について説明する。1セット分の踏み位置指示マークがスクロールされるに要する時間長さに対応するカウント値をNとした場合、カウント値Pに位置する踏み位置指示マークMの1セットデータ位置は、1セット分を1とすると、(P/N)となる。また、1セット分が表示面31上においてhドット分の長さで表示されるとすると、踏み位置指示マークMは、画面上、1セット分の先頭からh×(P/N)ドットの位置に配置されることとなる。一方、カウント値Nはhドット分に対応するから、1カウント経過する(カウンタ120によって経時される)と、踏み位置指示マークMは(h/N)ドットだけスクロールする。いま、画面上において、1セット分の先頭がタイミング指示を行う静止マークSに重なったとする(時刻t=0)と、それよりTカウント経過後の踏み位置指示マークMは静止マークSの位置より(h×(P/N)−T×(h/N))ドットの位置に表示されることとなる。なお、画面の最上部からみると、(m+h×(P/N)−T×(h/N))ドット(mは画面の端部から静止マークSまでのドット数)の位置ということになる。
【0051】
スクロール表示制御部110は各踏み位置指示マークMのタイミングデータと計算した位置データ(表示メモリのアドレスに相当)とからマークメモリ111に対応する踏み位置指示マークMを出力させると共に、計算した表示メモリ3aのアドレスで表示メモリ3aの書き込み位置を指示してマークメモリ111から読み出された踏み位置指示マークMを書き込ませるようにしている。
【0052】
また、スクロール表示制御部110は計算結果をそのまま出力する他、計算結果を値hから減算することで、すなわち表示メモリ3aでの書き込み位置を上下方向に対して逆位置にし、かつ時間経過に伴って書き込み方向を上記と逆方向にさせて、スクロール方向を上側から下方に向かわせる(スクロール方向反転処理)ための方向処理部110aが設けられている。方向処理部110aを機能させるか否かは、スクロール方向切換え用の操作部材42、例えば決定ボタン4bを操作する毎に交互に切換えることで割込処理により実行するようにしている。また、静止マークSの表示メモリ3a上の位置は予め設定されており、スクロール方向が切換えられることに連動して、静止マークSの表示位置が上部側所定位置になったり下部側所定位置になるように表示アドレスの変更によって切り換えられるようになっている。
【0053】
図13は、図12に示す画面に対してスクロール方向を反転する操作指示を行った画面で、静止マークSが下部に表示されると共に、踏み位置指示マークMFが前記計算に基づく位置に変更されて表示されている。
【0054】
また、スクロール方向の切換えは、ゲーム開始の他、ゲーム途中でも割込により許可するようにしている。なお、初期状態として一方側に設定されているのが好ましい。このように、スクロール方向を切換えることで、静止マークSの表示面31上での表示高さ位置が上側と下側とに変更できるので、プレーヤの背丈に応じて、例えば背の高い人は静止マークSを上側に表示(スクロール方向上向き)させるようにし、背の低い人は静止マークSを下側に表示(スクロール方向下向き)させるようにして、プレーヤの目の高さに静止マークSを可及的に合わせるようにしている。
【0055】
踏み動作監視部112は踏み台部13に配置されたケーブルスイッチ23がオフからオンに変化したか否かを検出するものである。踏み動作監視部112は、各踏み台部13内の4個に対して最初にオンしたもののオン時点を検出データとして処理すると共に、各踏み台部13単位でケーブルスイッチ23のオンを識別可能に検出するものである。2人用プレイの態様に対して各プレーヤの踏み位置を確認するべく各盤面部11に対して検出動作が可能にされている。
【0056】
ランプ点灯制御部113は踏み動作監視部112からの検出信号を用いて、踏み台部13に対応して設けられたランプ17を2個ペア単位で個別に点灯表示させる点灯信号を生成、出力するものである。
【0057】
図14は、ランプ点灯制御部113の回路ブロック図の一例を示すものである。図14は2個ペアのランプ17の動作制御を説明するブロック図で、制御基板113aはケーブルスイッチ23からのオン信号を、床盤面体10と筐体2とを接続する信号線及び踏み動作監視部112を介して入力し、検出された踏み台部13に対応するスイッチ113b(本実施形態では、1人用に対して合計4個設けられている)に対して、踏み動作中あるいは所定時間だけオン信号を出力するものである。スイッチ113bはオン信号により給電回路を導通させ、電源113cからの駆動電力をコンセント2A、給電線18を介して並列接続されている2個ペアのランプ17に供給し、点灯させるようになっている。踏み台部13が2個所同時に踏まれた時は、対応する2個所のランプ17が点灯される。また、本実施形態では、ランプ18が盤面部11の左右位置にのみ配設されているため、踏み台部13F,13Bに対応するランプが直接存在しないが、踏み台部13Fが踏まれた時は、前側の左右両側のランプを点灯させ、踏み台部13Bが踏まれたときは、後側の左右両側のランプを点灯させるなどすれば、全ての踏み位置に対して区別可能にランプ点灯を行わせることができる。
【0058】
次に、本ゲーム装置のゲーム動作について、図15のフローチャートを用いて説明する。
【0059】
図15はゲーム動作のメインフローチャートを示すもので、まずコイン投入口71へ投入されたコインがコイン投入部7で検出される(ステップST1)。コイン投入が検出されると、画面が難易選択画面に切り換わり(ステップST3)、ここでランクRの選択が指示部4のセレクトボタン4a及び決定ボタン4bを用いて行われる(ステップST5)。ランクRの選択が終了すると、画面は曲名選択画面に切り換わり(ステップST7)。この画面では、例えば選択されたランクRに含まれる曲名が縦横にリスト表示され、指示部4のセレクトボタン4a及び決定ボタン4bを用いてそのうちから所望の曲が選定される(ステップST9)。曲名選択部103は選定された曲名に対応する演奏データを演奏データメモリ104から読み出し、RAM102に一時保存するとともにスピーカ6に出力する(ステップST11)。イントロ演奏が開始されると、選曲された曲に対応する踏みパターンが踏みパターンメモリ105から曲の進行に同期して1セットデータずつ読み出され、表示面31にスクロール表示され、ずれ量検出/積算部107による監視処理が行われる(ステップST13)。
【0060】
次いで、ゲーム終了か否かの判断、すなわちゲーム開始からの所定時間の経過の有無、選定曲の演奏の終了の有無、あるいは所定のダンス評価があるレベル以上に維持されているか否か等についての判断が行われる(ステップST15)。ダンス終了でなければ、ステップST13に戻る。ゲーム終了と判断されると、評価部107の最終内容であるプレーヤのダンスに対する評価結果が表示面31に表示され(ステップST17)、プレーヤに報知される。
【0061】
なお、本発明は、他の態様を採用することができる。
(1)踏み位置である踏み台部の配置は、種々考えられ、斜め後ろ左右方向の補助台部14を踏み台部として採用しても良いし、および/または中央のホームポジション部12も踏み台部と同様にして床盤面の全ての位置を踏み位置指示の対象としても良い。あるいは、ホームポジション部12の周りに環状に所要数の踏み台部を配設しても良い。また、マークは矢印に限らず、文字、記号等でもよく、踏み台部13に標記されたマークと同一乃至は対応するマークが採用されればよい。また、本発明は、実施形態に示した2人用ゲーム装置に限られず、1人用、すなわち盤面部11が1つのタイプのダンスゲーム装置にも同様に適用可能である。
(2)本実施形態では、曲の演奏に基づいて踏み台部に対する踏み動作指示を行うようにしたが、本発明は、曲の演奏は必ずしも必要ではない。また、案内手段からスクロール表示を行う態様の他、光、音乃至は音声等を媒体として踏み動作指示、報知を行うようにしてもよい。
(3)本実施形態では、ゲームに関連する演出部材の1つとして、筐体2の外側面のコンセント2Aに接続可能にされたランプ(電飾手段)を用いたが、演出部材としてはこれに限定されず、音響や音声(効果音)等でもよい。このように、コンセント2Aを介して本体内部の駆動電源のオンオフで駆動される演出部材を筐体2に着脱可能に接続し得る構成としたことで、演出部材側に特別な回路部等が不要であるので、種々の演出部材を(交換的に)容易に接続でき、かつ所要の位置に配設することも可能となり、演出部材としての汎用性を増大させることができる。また、かかる構成は本ダンスゲーム装置に限定されず、種々のゲーム装置に適用でき、適用されるゲームの種類や目的に合った演出部材を接続することが可能となる。なお演出内容は、踏み動作に連動するものに限られず、踏み位置の指示に連動するもの、あるいは演奏(再生)される音楽に関連するもの、さらにはゲーム終了後の評価結果に応じた効果的な発光を行わせるようにしてもよい。各制御は、それらの信号が生成される箇所から筐体2のコネクタ2Aを介してオンオフされる駆動電源を供給するようにすればよい。
(5)なお、スクロール表示の方向は上下に限定されない。左右の場合には、プレーヤの利き目側に静止マークSを表示させるようにすることもできるという利点がある。
(6)また、本実施形態では、装置本体内部に複数曲を予め格納し、かつ対応する踏みパターンデータを曲毎に格納したもので説明したが、本発明はその他の態様にも適用可能である。すなわち、本装置に音楽が記憶されたCD(コンパクトディスク)等の媒体を装填可能にし、このCDから音楽を取り込んで(受信して)、該音楽のテンポ、リズムに最も合った踏みパターンデータを自動的に、あるいはマニュアルで選択するようにしてもよい。この場合、難易のランクを先ずマニュアルで選択させ、選択されたランクの中から最適なものを例えば自動的に選出するように構成すればよい。
【0062】
また、少なくとも1曲分の音楽データが取り込み可能にされた音楽データ記憶手段と、前記踏み部を指示するそれぞれの踏み部指示データを曲の進行に合わせて任意に配列して形成された踏みパターンを各曲毎に記憶した踏みパターン記憶部とを備えた元データ記憶部(サーバ)などからデータ通信で曲及び対応する踏みパターンを配信可能にされ、受信部で受信した音楽及び踏みパターンを案内手段に報知させる構成を採用してもよい。この場合、元データ記憶部に登録されている音楽がMIDIデータであれば、本ダンスゲーム装置内にMIDIデータを受信するモデムを設けると共に音響信号に変換するサウンド処理部(シンセサイザー)をスピーカの前段に介設すればよい。
【0063】
さらに、元データ記憶部が音楽信号のみをMIDIデータとして格納している態様では、この種の音楽(標準的にはカラオケ音楽)は、曲番号で対応付けられた曲名、曲名の属性情報及びタイミングデータの他は、MIDIデータとしての演奏情報(以下、曲データ)である。MIDIデータは各タイミング毎の音の周波数、強弱、長さ及び音色に関するデータから構成されていることからサウンド処理部で音響による再生が可能となる。一方、踏みパターンメモリ105に配信される曲の全てあるいは一部に対応させて予め踏みパターンデータを作成し、登録しておけば、配信された曲番号を参照して対応する踏みパターンデータを検索手段等を利用することで抽出することが可能となる。この場合、各ランク毎に同じ曲に対して踏みパターンデータを準備しておけば、同一曲であっても、ランクに応じた踏みパターンを選択することが可能となる。
【0064】
また、踏みパターンメモリ105に対応する踏みパターンが予め登録されていない態様では、配信された曲番号及び曲の属性データから踏みパターンデータを踏みパターン作成手段によって自動作成するようにしてもよい。例えば、図7(a)に示す各ランク毎及び曲のジャンル毎にそれぞれ複数の1セットデータを振り分けて格納アドレスと対応付けて予めテーブルの形式で準備しておいて、配信されてきた曲番号及び曲の属性データを基に乱数的に数値(複数準備されている1セットデータの格納アドレスに対応)を発生させることにより、複数のテーブルよりジャンルなどの種類が合致するテーブルを選択すると共に、該ジャンル内に含まれる踏みパターンを上記乱数値から1セットデータ毎に決定して、いわゆるシーケンスデータとして1曲の終了まで、一括方式で、あるいは1セット乃至は所要の数のセット毎に決定していけばよい。なお、上記乱数的な処理は、同じ曲に対しては常に同じテーブルの踏みパターンが選定されるように、再現性を有する処理とする方が好ましい。従って、詳細には、上記の少なくとも曲名を含み、更に必要に応じて属性データが加味された所定のルール(条件式など)に従って選択曲に付随した数値が順次出力されることになる。この態様においては、踏みパターンのテーブルは更にランク毎に準備されていて、プレーヤによって選択されたランクに該当するテーブルに対して上記踏みパターンデータの自動作成が行われるように制限を付加するようにすればよい。
【0065】
また、本発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記踏みパターン記憶手段は、前記第2の難易に比して高い難易度に対応する踏み部の種類で構成された第3の踏みパターン群を備え、前記難易選択操作部材は、第1〜第3の踏みパターン群の1つを選択的に指定し得るものである。
【0066】
この構成よれば、低難度と高難度の間に一般的な中難度の踏みパターン群を設定できるので、一般的なプレーヤに対しても充分ダンスゲームを満喫させるものとなる。
【0067】
上記において、前記第1〜第3の踏みパターン群の難易度は、踏み部の種類の数の多少により設定されており、この構成によれば、簡単な設定で、異なる難度を実現することが可能となる。
【0068】
また、前記踏み体は6個所に踏み部が配設されてなり、前記第1の踏みパターン群は所定の3個所分の踏み部で形成され、前記第2の踏みパターン群は所定の4個所分の踏み部で形成され、前記第3の踏みパターン群は6個所全ての踏み部で形成されており、この構成によれば、低難度、中難度及び高難度を効果的に実現することが可能となる。
【0069】
さらに、前記踏み体は3×3のマス目状に形成され、前後左右及び左右の斜め前のマス目部分の合計6個所に前記踏み部が配設され、前記第1の踏みパターン群は斜め前の左右及び後ろの踏み部で形成され、前記第2の踏みパターン群は前後左右の踏み部で形成されている構成とすれば、全くタイプの異なると共に、難度的に差がある踏みパターン群が実現可能となる。
【0070】
また、前記案内手段は、前記踏み体の前側に配設されるゲーム機筐体に取り付けられた画像表示用の表示手段であり、前記案内制御手段は、前記踏みパターン記憶手段から読み出された踏みパターンを対応する踏み部を表す踏み位置指示マークとして、前記表示手段の画面一方側に静止表示されたタイミングマークに向けて画面の他方側からスクロール表示させる構成とすれば、将来的な踏み位置及びタイミングが予想できるので、プレーヤに対してスムーズなダンスステップを提供することが可能となる。
【0071】
また、前記表示手段の画面一方側は上側であり、他方側は下側であり、前記案内制御手段は、前記スクロール表示を下方から上方に向けて行うことを特徴とする構成によれば、踏み位置指示マークをスクロールさせるので、プレーヤは静止マーク付近の注視するのみでよく、視線方向をいたずらに動かす必要がなくなって、スムーズなダンスステップを提供し得る。
【0072】
また、プレーヤが操作可能なスクロール方向の切換えを指示する方向切換操作部材と、該方向切換操作部材への操作を受けて、タイミングマークを画面の上下方向反対側に表示させると共に前記スクロール方向を逆方向に行わせるスクロール方向反転手段を備えた構成によれば、プレーヤの背丈に合わせて、すなわちプレーヤの顔の前面に静止マークの表示位置を可及的に合わせることが可能となる。
【0073】
また、前記ゲーム機筐体に設けられたコネクタに接続可能にされ、該ゲーム機筐体の内部の駆動電源から電力供給を受けてダンスゲームに関連する演出動作を行う演出部を備え、前記ゲーム機筐体は、ダンスゲームを演出する演出信号を生成する演出信号生成部と、前記駆動電源とコネクタとの間に介設され、演出信号に応じて前記駆動電源の供給をオンオフされるスイッチとを備える構成としてもよい。この構成によれば、電源のオンオフのみで演出動作を行わせることができる演出部を筐体の外部適所に配設することが可能となり、演出部の取り替えなどが容易になり、また所要のタイプの演出効果を実現させることが可能となる。
【0074】
上記において、前記演出手段は、前記踏み体の周辺に前記踏み部の個数に対応して配設された発光手段であり、前記スイッチは、前記発光手段に対応して設けられてなり、前記演出信号生成部は、前記踏み部からの検出信号より、対応する発光手段に対する演出信号を生成し、前記発光手段に対応するスイッチにオン信号として出力するものであり、この構成によれば、電飾効果でもって演出が可能となる。
【0075】
そして、前記踏みパターンのタイミングと踏み動作の検出タイミングとの相関から踏み動作の評価を行う評価手段を設けた構成によれば、難易に応じて自己のダンスプレイが評価されるので、興趣に富んだダンスゲームが提供できる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、プレーヤダンスレベルに応じて、あるいはより高難度なものにチャレンジする等の理由により所望する難度を選択でき、汎用性及び興趣に富んだゲームが提供できる。また、将来的な踏み位置及びタイミングが予想できるので、プレーヤに対してスムーズなダンスステップを提供することができる。さらに、請求項8記載の発明によれば、プレーヤは静止マーク付近の注視するのみでよく、視線方向をいたずらに動かす必要がなくなって、スムーズなダンスステップを提供し得る。しかも、請求項9記載の発明によれば、プレーヤの背丈に合わせて、すなわちプレーヤの顔の前面に静止マークの表示位置を可及的に合わせることができる。
【0077】
請求項2記載の発明によれば、一般的な(レベルの)プレーヤに対しても充分ダンスゲームを満喫させるものとなる。
【0078】
請求項3記載の発明によれば、簡単な設定で、異なる難度を実現することができる。
【0079】
請求項4記載の発明によれば、低難度、中難度及び高難度を効果的に実現することができる。
【0080】
請求項5記載の発明によれば、全くタイプの異なると共に、難度的に差がある踏みパターン群が実現できる。
【0081】
請求項6記載の発明によれば、電源のオンオフのみで演出動作を行わせることができる演出部を筐体の外部適所に配設することが可能となり、演出部の取り替えなどが容易になり、また所要のタイプの演出効果を実現させることが可能となる。また、請求項7記載の発明によれば、電飾効果でもって演出が可能となる。
【0082】
請求項8記載の発明によれば、難易に応じて自己のダンスプレイが評価されるので、興趣に富んだダンスゲームが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるダンスゲーム装置のブロック構成図である。
【図2】 本発明が適用されるダンスゲーム装置の全体外観図である。
【図3】 筐体部の構造を示す一部側断面図である。
【図4】 演出手段の構成を示す図で、(a)は平面的な図、(b)はA−A線断面図である。
【図5】 床盤面体の踏み台部の内部構造を示す展開図である。
【図6】 ケーブルスイッチの一例を示す構造図である。
【図7】 踏みパターンを説明する図で、(a)は1セットデータの構成を説明するための図、(b)は各曲の演奏データとこれに対応して踏みパターンメモリに記憶されている踏みパターンデータのメモリマップを示す図である。
【図8】 難度に応じて用いられる1セットデータの踏みパターンを示す図で、(a)はランプG3、(b)はランクG2、(c)はランクG1を示す。
【図9】 難易選択画面を示す図である。
【図10】 ランクR1が選択された場合のゲーム途中の画面の一場面を示す図である。
【図11】 ランクR2が選択された場合のゲーム途中の画面の一場面を示す図である。
【図12】 ランクR3が選択された場合のゲーム途中の画面の一場面を示す図である。
【図13】 図12に示す画面に対してスクロール方向を反転する操作指示を行った画面を示す図である。
【図14】 ランプ点灯制御部の回路ブロック図の一例を示すものである。
【図15】 ゲーム動作を説明するメインフローチャートである。
【符号の説明】
1 音声画像出力本体(ゲーム機筐体)
2 筐体部
2A コンセント
2a 箱体
2c リズムスピーカ
2f 螢光管
3 モニタ
31 表示面
4 指示部
5 柱状体
51 電飾ランプ
6 スピーカ
7 コイン投入口
10 床盤面体(踏み体)
11 盤面部
13FL,13F,13FR,13B,13R,13L 踏み台部(踏み部)
100 制御部
103 曲名選択部
104 演奏データメモリ
105 踏みパターンメモリ
107 リズム設定部
108 ダンス画像メモリ
109 ダンス画像設定部
110 スクロール表示制御部
110a 方向処理部
111 マークメモリ
112 踏み動作監視部
113 ランプ点灯制御部
113a 制御基板
113b スイッチ
113c 電源
16 演出部材
17 ランプ
M 踏み位置指示マーク
S 静止マーク

Claims (8)

  1. それぞれ踏み動作が検出可能にされた踏み部を互いに異なる位置に配設してなる踏み体と、
    複数曲分の音楽データが記憶される音楽データ記憶手段と、
    前記踏み部を指示するそれぞれの踏み部指示データを曲の進行に合わせて任意に配列して形成された踏みパターンを各曲毎に記憶すると共に、踏み部指示データが第1の難易に対応する踏み部の種類で形成された第1の踏みパターン群と、前記第1の難易に比して高い難易度に対応する踏み部の種類で構成された第2の踏みパターン群とを少なくとも備えてなる踏みパターン記憶部と、
    プレーヤにより操作可能にされて選曲を行う選曲操作部材と、
    プレーヤにより操作可能にされた前記第1、第2の踏みパターン群の1つを選択的に指定し得る難易選択操作部材と、
    踏み動作をプレーヤに報知する、前記踏み体の前側に配設されるゲーム機筐体に取り付けられた画像表示用の表示手段である案内手段と、
    音楽を再生させる音声出力手段と、
    選曲された曲に対応した踏みパターンを音楽の再生と同期させて前記表示手段に出力させるべく、前記踏みパターン記憶手段から読み出された踏みパターンを対応する踏み部を表す踏み位置指示マークとして、前記表示手段の画面上側に静止表示されたタイミングマークに向けて画面の下側から上方に向けてスクロール表示させる案内制御手段と、
    プレーヤが操作可能なスクロール方向の切換えを指示する方向切換操作部材と、
    該方向切換操作部材への操作を受けて、タイミングマークを画面の上下方向反対側に表示させると共に前記スクロール方向を逆方向に行わせるスクロール方向反転手段を備えたことを特徴とするダンスゲーム装置。
  2. 前記踏みパターン記憶手段は、前記第2の難易よりも高い難易に対応する踏み部の種類で構成された第3の踏みパターン群を備え、前記難易選択操作部材は、第1〜第3の踏みパターン群の1つを選択的に指定し得るものであることを特徴とする請求項1記載のダンスゲーム装置。
  3. 前記第1〜第3の踏みパターン群の難易度は、踏み部の種類の数の多少により設定されていることを特徴とする請求項記載のダンスゲーム装置。
  4. 前記踏み体は6個所に踏み部が配設されてなり、前記第1の踏みパターン群は所定の3個所分の踏み部で形成され、前記第2の踏みパターン群は所定の4個所分の踏み部で形成され、前記第3の踏みパターン群は6個所全ての踏み部で形成されていることを特徴とする請求項記載のダンスゲーム装置。
  5. 前記踏み体は3×3のマス目状に形成され、前後左右及び左右の斜め前のマス目部分の合計6個所に前記踏み部が配設され、前記第1の踏みパターン群は斜め前の左右及び後ろの踏み部で形成され、前記第2の踏みパターン群は前後左右の踏み部で形成されていることを特徴とする請求項記載のダンスゲーム装置。
  6. 前記ゲーム機筐体に設けられたコネクタに接続可能にされ、該ゲーム機筐体の内部の駆動電源から電力供給を受けてダンスゲームに関連する演出動作を行う演出部を備え、前記ゲーム機筐体は、ダンスゲームを演出する演出信号を生成する演出信号生成部と、前記駆動電源とコネクタとの間に介設され、演出信号に応じて前記駆動電源の供給をオンオフされるスイッチとを備えることを特徴とする請求項記載のダンスゲーム装置。
  7. 前記演出手段は、前記踏み体の周辺に前記踏み部の個数に対応して配設された発光手段であり、前記スイッチは、前記発光手段に対応して設けられてなり、前記演出信号生成部は、前記踏み部からの検出信号より、対応する発光手段に対する演出信号を生成し、前記発光手段に対応するスイッチにオン信号として出力するものであることを特徴とする請求項記載のダンスゲーム装置。
  8. 前記踏みパターンのタイミングと踏み動作の検出タイミングとの相関から踏み動作の評価を行う評価手段を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダンスゲーム装置。
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