JP3718179B2 - 引寄せ金物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物などの建造物の土台と柱との間に介設して柱の立設状態を補強するために用いる引寄せ金物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図10に示すような引寄せ金物100が知られている。この引寄せ金物100は、建物の土台Bと柱Pとの間に介設されて当該柱Pの立設状態を補強するために用いられるものであり、縦長の矩形状を呈した金属製の厚手の板体からなる金物本体101と、この金物本体101の下部位置から突設されたブラケット部材102とを備えて構成されている。
【0003】
前記ブラケット部材102は、金物本体101から前方に向けて水平に突設された水平板103と、この水平板103の下面と金物本体101の表面との間に介設された幅方向一対の筋交い板104とからなっている。かかるブラケット部材102は、平面視で台形状の金属板の両側部をプレス処理でそれぞれ略直角に折り曲げ処理することによって形成されている。
【0004】
そして、金物本体101の適所には上下方向に向けて直列に複数の装着孔105が穿設され、これらの装着孔105に装着ボルトB1をそれぞれ差し通した上で柱Pにねじ込むことにより、引寄せ金物100が柱Pに固定されるようになっている。
【0005】
また、ブラケット部材102の水平板103には、平面視でその略中央位置に貫通孔105が穿設されている一方、土台BにはU字状に折れ曲がった頭部がコンクリート基礎Cに埋設されたアンカーボルトB2が上下方向に延びるように貫通され、このアンカーボルトB2がブラケット102の貫通孔106に差し通された状態でナットNが螺着されて締結されることにより、引寄せ金物100が土台Bと柱Pとの間に介設され、これによって柱Pの土台Bに対する立設状態が補強されて安定するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の上記のような引寄せ金物100にあっては、金物本体101およびブラケット部材102のいずれもが厚手の鋼材によって形成され(通常、略6mm厚の鋼材が使用される)、これによって材料コストが嵩むという問題点を有している。
【0007】
また、ブラケット部材102は、その水平板103および筋交い板104のそれぞれが溶接処理によって金物本体101と一体化されているため、かかる面倒な溶接処理によって引寄せ金物100の製造コストが嵩むという問題点も存在する。
【0008】
本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであり、土台と柱との間に補強部材として介設し得る強度を確保した上で材料コストおよび製造コストの低減化を図ることが可能な引寄せ金物を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ、前記第一および第二金物は、それぞれ両側縁が折り曲げられてなり、第二金物が第一金物に重ね合わされた状態で各両側縁が互いに当接するように寸法設定されてなることを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、柱に固定される第一金物は、少なくとも一側縁が折り曲げられているため、構造的な強度が向上し、その分第一金物の厚み寸法を薄くすることができるとともに、第二金物には膨出部が形成され、この膨出部によって第二金物も構造的な強度が向上した状態になっているため、これらが一体化されて形成される引寄せ金物は、従来のものに比べて全体的に厚み寸法を薄くすることが可能になり、これによって材料コストの低減化を図り得るものになる。
【0011】
また、引寄せ金物は、現地施工において第一金物に第二金物を重ね合わせた状態でねじ止め等により両者を一体的に固定することによって完成品とし得るため、溶接処理を施すことによって製造されていた従来の引寄せ金物を比べて溶接処理を行わなくてもよい分製造コストの低減化が実現する。
【0012】
しかも、第一および第二金物は、いずれも折り曲げ処理によって構造的な強度が向上しているばかりか、これらを重ね合わせて使用されるため、従来の分厚い材料を用いたものと比べて強度的に遜色はなく、土台と柱との間に介設される補強部材として必要かつ充分に機能する。
【0013】
さらに、第二金物が第一金物に重ね合わされた状態で各両側縁がそれぞれ互いに当接するため、第一および第二金物が全体的に密着した状態になり、これによって両者が一体化した引寄せ金物は、その構造的な強度がさらに向上したものになる。
【0014】
特に、第一および第二金物を、矩形状に裁断することにより形成された矩形板にプレス処理を施すことによって製造するようにすれば、裁断工程において板材を縦横に裁断するだけで矩形板を得ることができ、したがって、原料となる板材からロスになる部分が発生することはなく、その分材料コストの低減化に貢献する。
【0015】
請求項2記載の発明は、構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ前記膨出部は、第二金物が第一金物に装着された状態で側面視が略三角形状を呈するように形状設定されてなることを特徴とするものである。
【0016】
この発明によれば、柱に固定される第一金物は、少なくとも一側縁が折り曲げられているため、構造的な強度が向上し、その分第一金物の厚み寸法を薄くすることができるとともに、第二金物には膨出部が形成され、この膨出部によって第二金物も構造的な強度が向上した状態になっているため、これらが一体化されて形成される引寄せ金物は、従来のものに比べて全体的に厚み寸法を薄くすることが可能になり、これによって材料コストの低減化を図り得るものになる。
【0017】
また、引寄せ金物は、現地施工において第一金物に第二金物を重ね合わせた状態でねじ止め等により両者を一体的に固定することによって完成品とし得るため、溶接処理を施すことによって製造されていた従来の引寄せ金物を比べて溶接処理を行わなくてもよい分製造コストの低減化が実現する。
【0018】
しかも、第一および第二金物は、いずれも折り曲げ処理によって構造的な強度が向上しているばかりか、これらを重ね合わせて使用されるため、従来の分厚い材料を用いたものと比べて強度的に遜色はなく、土台と柱との間に介設される補強部材として必要かつ充分に機能する。
【0019】
そして、膨出部は、側面視で略三角形状を呈しているため、膨出部における三角形の各辺に対応する部分が伸縮しない限り三角形が変形するようなことはなく、膨出部が構造的に丈夫なものになる。
【0020】
請求項3記載の発明は、構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ前記膨出部は、側面視でコ字状に形成されてなることを特徴とするものである。
【0021】
この発明によれば、柱に固定される第一金物は、少なくとも一側縁が折り曲げられているため、構造的な強度が向上し、その分第一金物の厚み寸法を薄くすることができるとともに、第二金物には膨出部が形成され、この膨出部によって第二金物も構造的な強度が向上した状態になっているため、これらが一体化されて形成される引寄せ金物は、従来のものに比べて全体的に厚み寸法を薄くすることが可能になり、これによって材料コストの低減化を図り得るものになる。
【0022】
また、引寄せ金物は、現地施工において第一金物に第二金物を重ね合わせた状態でねじ止め等により両者を一体的に固定することによって完成品とし得るため、溶接処理を施すことによって製造されていた従来の引寄せ金物を比べて溶接処理を行わなくてもよい分製造コストの低減化が実現する。
【0023】
しかも、第一および第二金物は、いずれも折り曲げ処理によって構造的な強度が向上しているばかりか、これらを重ね合わせて使用されるため、従来の分厚い材料を用いたものと比べて強度的に遜色はなく、土台と柱との間に介設される補強部材として必要かつ充分に機能する。
【0024】
請求項4記載の発明は、構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ前記第一金物に第二金物が重ね合わされた状態で、第一金物と前記膨出部に着脱自在に装着される補強部材を設けてなることを特徴とするものである。
【0025】
この発明によれば、柱に固定される第一金物は、少なくとも一側縁が折り曲げられているため、構造的な強度が向上し、その分第一金物の厚み寸法を薄くすることができるとともに、第二金物には膨出部が形成され、この膨出部によって第二金物も構造的な強度が向上した状態になっているため、これらが一体化されて形成される引寄せ金物は、従来のものに比べて全体的に厚み寸法を薄くすることが可能になり、これによって材料コストの低減化を図り得るものになる。
【0026】
また、引寄せ金物は、現地施工において第一金物に第二金物を重ね合わせた状態でねじ止め等により両者を一体的に固定することによって完成品とし得るため、溶接処理を施すことによって製造されていた従来の引寄せ金物を比べて溶接処理を行わなくてもよい分製造コストの低減化が実現する。
【0027】
しかも、第一および第二金物は、いずれも折り曲げ処理によって構造的な強度が向上しているばかりか、これらを重ね合わせて使用されるため、従来の分厚い材料を用いたものと比べて強度的に遜色はなく、土台と柱との間に介設される補強部材として必要かつ充分に機能する。
【0028】
そして、第一および第二金物に装着される着脱自在な補強金物の存在で、両者の結合状態がより強固なものになる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第一金物は、両側縁がそれぞれ折り曲げられてなることを特徴とするものである。
【0030】
この発明によれば、第一金物は、その両側縁がそれぞれ折り曲げられていることにより、構造的な強度が確実に向上する。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項2乃至5のいずれかに記載の発明において、前記第二金物は、少なくとも一側縁が折り曲げられてなることを特徴とするものである。
【0032】
この発明によれば、第二金物は、少なくとも一側部が折り曲げられていることにより構造的に丈夫になり、第一および第二金物が一体化した引寄せ金物の強度が全体的に向上する。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記第二金物は、両側縁がそれぞれ折り曲げられてなることを特徴とするものである。
【0034】
この発明によれば、第二金物は、両側縁がそれぞれ折り曲げられていることにより、構造的な強度が確実に向上する。
【0035】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記膨出部は、上面が前記アンカー部材の延びる方向と直交するように面設定されてなることを特徴とするものである。
【0036】
この発明によれば、膨出部にアンカー部材を貫通させることにより、膨出部の上面とアンカー部材の延びる方向とが直交した状態になるため、両者の結合が確実に行われる。具体的には、アンカー部材が例えばアンカーボルトである場合、当該アンカーボルトに螺着されたナットを締結することにより、ナットの下面が膨出部の上面に密着するため、ナットを介した膨出部とアンカーボルトとの締結状態が確実なものになる。
【0037】
請求項9記載の発明は、請求項1又は請求項4乃至8のいずれかに記載の発明において、前記膨出部は、側面視で直線状に形成されていることを特徴とするものである。
【0038】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至3又は請求項5乃至9のいずれかに記載の発明において、前記膨出部には、当該膨出部の変形を抑止する補強部材が設けられてなることを特徴とするものである。
【0039】
この発明によれば、膨出部に貫通しているアンカー部材を介して当該膨出部に力が加わっても、補強部材が設けられていることにより膨出部の変形が有効に抑止される。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る引寄せ金物の第1実施形態を示す一部切欠き分解斜視図であり、図2は、その組み立て斜視図である。これらの図に示すように、引寄せ金物10は、建物のコンクリート基礎Cの上に施工された木製の土台Bと、当該土台Bに立設された木製の柱Pとの間にアンカーボルト(アンカー部材)B2を介して介設することにより柱Pの立設状態を補強するためのものであり、柱側金物(第一金物)20と、ボルト側金物(第二金物)30とを備えて構成されている。
【0041】
前記柱側金物20は、板状を呈した縦長の金物本体21と、この金物本体21の各側部から折り曲げ処理によって前方に向けて突出した幅方向一対の側板22とを備えている。側板22は金物本体21に対して略直角に折り曲げられている。また、金物本体21には、その上方位置および下方位置にバランス的に良好になるように複数の装着孔23が穿設されている。
【0042】
因みに、本実施形態では金物本体21の上方位置に上下に2列で6つの装着孔23が設けられているとともに、下方位置に同4つの装着孔23が設けられている。また、金物本体21の上下の端部には、幅方向の中央位置にかしめ孔24がそれぞれ穿設されている。
【0043】
かかる柱側金物20は、本実施形態においては、1.6mm厚の鋼鈑に亜鉛鍍金の施されたものが原料として使用され、この原料にプレス処理を施すことによって形成されている。なお、鍍金処理の施されていない鋼鈑を原料としてプレス処理により一旦柱側金物20を製造し、引き続きこの柱側金物20を溶融亜鉛中に浸漬して当該柱側金物20に亜鉛鍍金を施すようにしてもよい。
【0044】
前記ボルト側金物30は、上部平板31と、下部平板32と、これら上下の平板31,32間に形成された膨出部33とを備えて構成されている。かかるボルト側金物30は、柱側金物20の側板22間に摺接状態で嵌り込み得るように細長く短冊状に裁断処理された鋼鈑(柱側金物20用の鋼鈑と同一のものが用いられている)に対して中央部が膨出するようにプレスマシンで折り曲げ処理が施されることにより形成されている。かかるボルト側金物30にも、前記柱側金物20と同様に亜鉛鍍金処理が施されている。
【0045】
そして、ボルト側金物30における前記膨出した部分によって膨出部33が形成されているとともに、その上部に上部平板31が形成されているとともに、その下部に上部平板31と同一平面上に位置するように下部平板32が形成されている。このようにして製造されたボルト側金物30は、幅寸法が柱側金物20の側板22間の内寸法より僅かに小さく寸法設定されているとともに、長さ寸法が柱側金物20と同一に寸法設定されている。
【0046】
前記上下の平板31,32には、柱側金物20の金物本体21に穿設された装着孔23に対応するように同数の装着孔34が穿設されているとともに、金物本体21のかしめ孔24に対応する位置にかしめ孔35が穿設されている。そして、上下の平板31,32を柱側金物20の側板22間において金物本体21に当接させた状態でリベット40を各かしめ孔35,24に挿通してかしめ処理を施すことにより、図2に示すような引寄せ金物10を得ることができる。
【0047】
前記膨出部33は、本実施形態においては、上部平板31の下端縁から直角に折り曲げられて形成した天板33aと、この天板33aの先端縁から下方に向けて直角に折り曲げられて形成した前板33bと、この前板33bから下部平板32に向けて先下がりに傾斜して形成された傾斜板33cとからなっている。
【0048】
そして、前記天板33aの中央位置には、アンカーボルトB2が摺接状態で嵌入される円孔36が穿設されているとともに、傾斜板33cには、アンカーボルトB2を摺接状態で嵌入すべく平面視で円形の孔になるように形状設定された楕円孔37が穿設されている。
【0049】
図3は、第一実施形態の引寄せ金物10の作用を説明するための説明図であり、(イ)は、引寄せ金物10をアンカーボルトB2の上方に位置させた状態、(ロ)は、ボルト側金物30の膨出部33の楕円孔37がアンカーボルトB2に外嵌されつつある状態、(ハ)は、引寄せ金物10が土台Bおよび柱P間に介設された状態をそれぞれ示している。
【0050】
引寄せ金物10を土台Bと柱Pとの間に介設するに際しては、まず、図3の(イ)に示すように、引寄せ金物10をアンカーボルトB2の上方に位置させ、引き続き柱側金物20の背面側を柱Pに当接させた状態の引寄せ金物10を上方でアンカーボルトB2に対向させる。この状態で、図3の(ロ)に示すように、膨出部33の楕円孔37および円孔36をアンカーボルトB2に外嵌させるように引寄せ金物10を下降させる。そうすると、図3の(ロ)に二点鎖線で示すように、ボルト側金物30の膨出部33がアンカーボルトB2に外嵌された状態になる。
【0051】
その後、装着ボルトB1をボルト側金物30および柱側金物20に複数設けられている装着孔34,23(図1)のそれぞれに挿通した上で所定の工具を用いて当該装着ボルトB1を柱Pにねじ込むことにより、図3の(ハ)に示すように、引寄せ金物10が柱Pに固定された状態になる。
【0052】
ついで、図3の(ハ)に二点鎖線で示すナットNをアンカーボルトB2に螺着して締結することにより、柱Pは土台Bに対し引寄せ金物10を介して締結された状態になる。
【0053】
このように、本実施形態の引寄せ金物10は、建物の土台Bと柱Pとを土台Bから立設されたアンカーボルトB2を介して結合する補強用の金物であり、板状の金物本体21およびこの金物本体21の両側部が直角に折り曲げられて形成し側板22を有する柱側金物20を一方の構成要素とするものであり、当該柱側金物20は、一対の側板22の存在によって構造的な強度が向上するため、その分柱側金物20の厚み寸法を薄くすることができる。
【0054】
また、引寄せ金物10は、柱側金物20に側板22間において重ね合わされた状態で柱側金物20とともに一体的に柱Pに固定されるボルト側金物30を他方の構成要素とするものであり、このボルト側金物30は、側板22間で金物本体21に重ね合わされることにより構造的な強度が増大するため、柱側金物20同様に厚み寸法を従来のものより薄くすることができる。
【0055】
このように、土台Bと柱Pとの間に介設される補強部材としての機能を充分に果たし得る状態を確保した上で、従来のものより薄い材料で柱側金物20およびボルト側金物30を構成することができるため、これらが合体された引寄せ金物10は、その分材料コストの低減化が実現されたものになる。
【0056】
また、柱側金物20およびボルト側金物30は、いずれも原料となる板材が鋼鈑を矩形状に裁断したものであるため、鋼鈑の裁断工程においてロスになる部分が発生せず、この面でも材料コストの低減化に貢献することができる。
【0057】
しかも、ボルト側金物30に形成された、アンカーボルトB2を貫通させるための楕円孔37および円孔36を有する膨出部33は、その下部が傾斜板33cによって形成されているため、当該傾斜板33cが筋交い部材として機能し、これによって膨出部33が構造的に頑丈なものになるため、アンカーボルトB2および引寄せ金物10を介した柱Pの土台Bに対する締結状態が強固なものになり、引寄せ金物10は、土台Bと柱Pとの間に介設される補強部材としての機能を確実に果たすことができる。
【0058】
図4および図5は、本発明に係る引寄せ金物10aの第2実施形態を示す斜視図であり、図4は一部切欠き分解斜視図、図5は組立て斜視図である。この実施形態においては、ボルト側金物30aが、先の実施形態のボルト側金物30における上部平板31、下部平板32および膨出部33に加え、これらに設けられた折曲げ縁部38を備えて構成されている。
【0059】
この折曲げ縁部38は、ボルト側金物30aの製造工程におけるプレス処理時に同時に形成されるものであり、上部平板31、下部平板32および膨出部33の幅方向の各縁部から同一の突出量で前方(柱側金物20から離間する方向)に向けて突設されている(なお、特に膨出部33の天板33aにおいては折曲げ縁部38は上方に向けて突設されている)。前記突出量については特に限定はないが、本実施形態においては、柱側金物20の側板22の突出量より若干小さめに設定されている。第2実施形態の引寄せ金物10aのその他の構成については、第1実施形態のものと同様である。
【0060】
第2実施形態の引寄せ金物10aによれば、ボルト側金物30aの幅方向の両縁部に前方に向けて突設された折曲げ縁部38が設けられているため、この折曲げ縁部38が補強部材としての役割を果たすことによりボルト側金物30aが前後方向に向けて撓むのを有効に防止することが可能になり、土台Bと柱Pとは、引寄せ金物10aを介してをより確実に補強される。
【0061】
以上詳述したように、本実施形態の引寄せ金物10,10aは、建物の土台Bと柱Pとを土台Bから立設されたアンカーボルトB2を介して結合する補強用の金物であり、幅方向の両側部が直角に折り曲げられて形成した幅方向一対の側板22を有する柱側金物20と、この柱側金物20に重ね合わされた状態で柱側金物20とともに一体的に柱Pに固定されるボルト側金物30とを備えて構成され、特にボルト側金物30は、上下方向の略中央位置が折り曲げ処理されることにより前方に向けて膨出した、アンカーボルトB2貫通用の膨出部33を有しているため、柱Pに固定される柱側金物20は、側板22の存在で構造的な強度が向上するとともに、ボルト側金物30も、折り曲げ処理で形成された膨出部33は、溶接などで後着けされたものに比べて構造的な強度が優れており、これらによって引寄せ金物の厚み寸法を従来のものに比べて全体的に薄くすることが可能になり、結果として材料コストの低減化を図ることができる。
【0062】
また、柱側金物20およびボルト側金物30は、いずれも折り曲げ処理によって構造的な強度が向上しているばかりか、これらを重ね合わせて使用されるため、従来の分厚い材料を用いたものと比べて強度的に遜色はなく、かかる柱側金物20およびボルト側金物30が合体されてなる引寄せ金物10,10aは、土台Bと柱Pとの間に介設される補強部材として必要かつ充分に機能することができる。
【0063】
また、柱側金物20およびボルト側金物30は、いずれも大きな鋼鈑を裁断することにより形成された矩形状の板に所定のプレス処理を施すことによって形成されているため、裁断工程において鋼鈑を縦横に裁断するだけで柱側金物20およびボルト側金物30の直接の原料となる矩形板を得ることができ、鋼鈑からロスになる部分が発生することはなく、この面でも材料コストの低減化に貢献することができる。
【0064】
さらに、引寄せ金物10,10aをリベット40によるかしめ止めで一体化しているため、ブラケット102(図10)や筋交い板104を金物本体101に溶接しなければならない従来の引寄せ金物100に比べて溶接処理が不要な分製造コストの低減化に貢献することができる。
【0065】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0066】
(1)上記の実施形態においては、柱側金物20とボルト側金物30とが予めリベット40によって一体化されて引寄せ金物10が形成されているが、本発明は、柱側金物20およびボルト側金物30を前もって一体化することに限定されるものではなく、施工現場で引寄せ金物10を土台Bおよび柱P間に介設するときに両者をリベット40で柱Pに固定することによって一体化させるようにしてもよい。このようにすれば、引寄せ金物10の製造工程において、柱側金物20とボルト側金物30とをリベット40を用いて一体化させる工程を省略することが可能になり、その分製造コストの低減化にさらに貢献することができる。
【0067】
また、予め柱側金物20とボルト側金物30とを分離した状態にしておけば、引寄せ金物10の現地施工時に柱側金物20のみを柱Pに固定し、引き続きボルト側金物30をアンカーボルトB2に装着し、その後、ボルト側金物30の上部平板31および下部平板32を、柱側金物20を介して柱Pにボルト止めすることにより、たとえアンカーボルトB2の設置位置にばらつきが存在しても、このばらつきをボルト止め操作時の上部平板31および下部平板32の変形で吸収することが可能になり、これによって引寄せ金物10の現地施工の自由度を向上させることができる。
【0068】
(2)上記の実施形態においては、アンカー部材としてアンカーボルトB2が採用されているが、本発明はアンカー部材がアンカーボルトB2であることに限定されるものではなく、棒状のアンカーロッドであってもよい。但し、アンカー部材としてアンカーロッドを採用した場合には、アンカーロッドを膨出部33に例えば溶接止めすることにより両者を互いに結合させる必要がある。
【0069】
(3)本発明の引寄せ金物は、柱側金物およびボルト側金物に関し上記第一および第二実施形態以外の各種の形態を採用することが可能である。図6は、第一および第二実施形態以外の各種の形態を示す分解斜視図であり、(イ)は第3実施形態、(ロ)は第4実施形態、(ハ)は第5実施形態、(ニ)は第6実施形態の引寄せ金物をそれぞれ示している。
【0070】
第3実施形態の引寄せ金物10bは、図6の(イ)に示すように、一方の側部にのみ側板22が設けられてなる柱側金物20aが採用されているとともに、ボルト側金物30bも一方の側部にのみ折曲げ縁部38が設けられたものを採用している。その他の構成は第2実施形態のものと同様である。第3実施形態の引寄せ金物10bによれば、側板22および折曲げ縁部38を柱側金物20aおよびボルト側金物30bの一側部にのみそれぞれ設けているため、側板22および折曲げ縁部38をそれぞれ両側部に設ける場合に比べて所定レベル以上の引寄せ金物10bの構造的な強度を確保した上で側板22および折曲げ縁部38が片方のみである分材料コストの低減化に貢献することができる。
【0071】
第4実施形態の引寄せ金物10cは、図6の(ロ)に示すように、柱側金物20bの一方の側板が、他方の側板22より幅広に設定された幅広側板22aが採用されている点が先の各実施形態のものと相違している。また、ボルト側金物30cについては、基礎として第1実施形態のものが採用され、その膨出部33の天板33aと上部平板31との間に三角形状を呈した幅方向一対の筋交い板(補強部材)33dが形成されている。これらの筋交い板33dは、本実施形態においては、原料である平板状の鋼鈑のプレス処理時に一体的に形成されるようにしている。なお、プレス処理に代えて別体である三角形状の鋼鈑を溶接処理することにより天板33aおよび上部平板31間に筋交い板33dを付与してもよい。
【0072】
第4実施形態の引寄せ金物10cによれば、膨出部33の上部に設けられた幅方向一対の筋交い板33dの存在によって、ボルト側金物30cは、特に膨出部33より上方部分(すなわちアンカーボルトB2が存在していない部分)が構造的に上部になり、これによって土台Bと柱Pとの間の引寄せ金物10cを介した結合状態をさらに強固なものにすることができる。
【0073】
因みに、筋交い板33dは、一対で設けることに限定されるものではなく、1個のみでもよいし、3個以上であってもよい。
【0074】
第5実施形態の引寄せ金物10dは、図6の(ハ)に示すように、柱側金物20として第1実施形態のものと同一のものが採用されているのに対し、ボルト側金物30dについては、先の実施形態の膨出部33に代えてプレス処理により上部平板31の下部と下部平板32の上部とが互いに重ね合わされて形成した、側面視で直線状の突出部33′が採用されている。かかる突出部33′の中央位置には、上下に貫通した円孔36が穿設されている。
【0075】
かかる第5実施形態の引寄せ金物10dによれば、ボルト側金物30dの突出部33′に先の実施形態で設けられているような傾斜板33cが採用されていないため、傾斜板33cに穿設されているような楕円孔37を設ける必要がなくなり、その分加工コストの低減化に貢献することができる。
【0076】
第5実施形態のボルト側金物30dにおいて、図6の(ハ)に二点鎖線で示すような筋交い板33dを、当該ボルト側金物30dの上面側および下面側のいずれか一方または双方に設けるようにしてもよい。こうすることによって突出部33′の曲折が有効に防止され、ボルト側金物30dを構造的に丈夫なものにすることができる。
【0077】
第6実施形態の引寄せ金物10eは、図6の(ニ)に示すように、第1実施形態の柱側金物20の側板22に折返し縁部22bが設けられてなる柱側金物20cと、三角形状の膨出部33に代えてコ字状膨出部33″が採用されたボルト側金物30eとからなっている。
【0078】
前記折返し縁部22bは、幅方向一対の側板22の先端縁部から互いに反対方向に略180°折り曲げられた状態で形成されている。また、前記コ字状膨出部33″は、前記傾斜板33cに代えて前板33bの下縁部から後方に向けて天板33aと平行に折り返されて形成された下板33eを有している。天板33aおよび下板33eには、それぞれ同心で同一孔径寸法を有する円孔36が穿設されている。
【0079】
第6実施形態の引寄せ金物10eによれば、柱側金物20cが折返し縁部22bの存在で構造的にさらに強度が増したものになっているとともに、第5実施形態のものと同様に突出部33′に楕円孔を穿設する必要がなく、その分ボルト側金物30eの加工コストの低減化に寄与することができる。また、第6実施形態のボルト側金物30dにおいても、第5実施形態の場合と同様に、図6の(ハ)に二点鎖線で示すような筋交い板33dを設けてもよい。
【0080】
因みに、各柱側金物20,20a,20b,20cと、各ボルト側金物30,30a,30b,30c,30d,30eとの組み合わせについては、上記の各実施形態における組み合わせに限定されるものではなく、状況に応じて適宜最適の組み合わせを選択することができる。
【0081】
(4)本発明に係る引寄せ金物として、上記第1〜第6実施形態の他に、図7に示すようなもの(第7実施形態)を挙げることができる。図7に示すように、第7実施形態の引寄せ金物10fは、その基礎として例えば第1実施形態の引寄せ金物10が採用され、この引寄せ金物10において、膨出部33の天板33aと上部平板31に補強部材50が着脱自在に装着されている。
【0082】
この補強部材50は、膨出部33の天板33aに当接される底板51と、この底板51の後端縁から上方に向けて折り曲げられた状態の背板52と、これら底板51および背板52間に架設された側面視で三角形状を呈する幅方向一対の三角側板53とを備えて構成されている。
【0083】
底板51の中央位置には、膨出部33の円孔36(図1)に対応するように図略の貫通孔が穿設されているとともに、背板52には、ボルト側金物30の上部平板31に穿設された装着孔34に対応するように図略の貫通孔が穿設されている。
【0084】
第7実施形態の引寄せ金物10fによれば、アンカーボルトB2に膨出部33の楕円孔37および円孔36が外嵌された状態で、三角側板53を上部平板31に当接させつつ補強部材50を下降させることにより、底板51に穿設された貫通孔がアンカーボルトB2に外嵌されるとともに、背板52に穿設された各貫通孔が上部平板31の各装着孔34にそれぞれ対応した状態になる。
【0085】
この状態で、アンカーボルトB2にナットNを螺着して締結することとともに、架設板52の貫通孔、ボルト側金物30の装着孔34および柱側金物20の装着孔23に装着ボルトB1を差し通して柱Pにねじ込むことにより、補強部材50がボルト側金物30に固定された状態になる。
【0086】
かかる補強部材50がボルト側金物30の天板33aと上部平板31との間に介設されることにより、ボルト側金物30はさらに構造的に強固なものになり、引寄せ金物10fを介して柱Pが土台Bにより強固に結合されることになる。
【0087】
(5)本発明に係る引寄せ金物として、上記第1〜第7実施形態の他に、図8に示すようなもの(第8実施形態)を挙げることができる。図8に示すように、第8実施形態の引寄せ金物10gは、第1実施形態のものと同様の柱側金物20と、側面視でL字状を呈したボルト側金物30fとから構成されている。ボルト側金物30fは、第1実施形態のボルト側金物30の内の上部平板31(図1)に対応する垂直平板31aと、同天板33aに対応する前記垂直板31aと直交した水平板31bとからなっている。
【0088】
かかる引寄せ金物10gを土台Bおよび柱P間に介設させるに際しては、まず、アンカーボルトB2に第二ナットN1を螺着しておく。この状態で、柱側金物20がアンカーボルトB2に対抗するように柱Pに当接され、引き続き水平板31bに穿設された円孔がアンカーボルトB2に外嵌される。ついで、垂直板31aおよび柱側金物20の金物本体21に装着ボルトB1が貫通されて柱Pにねじ込まれ、これによってボルト側金物30fおよび柱側金物20が柱Pに固定された状態とされる。
【0089】
この状態で、第二ナットN1が水平板31bの下面に当接するまでねじ上げられてからアンカーボルトB2にナットNが螺着されて締結され、これによって土台Bと柱Pとの間に引寄せ金物10gが介設された状態になる。
【0090】
第8実施形態の引寄せ金物10gによれば、ボルト側金物30fが側面視でL字状を呈する極めて簡単な構造のものによって構成されているため、引寄せ金物10gの製造コストの低減化に貢献することができる。
【0091】
(6)図9は、本発明に係る引寄せ金物のさらに他の実施形態を示す斜視図であり、(イ)は第10実施形態の引寄せ金物10h、(ロ)は第11実施形態の引寄せ金物10iをそれぞれ示している。
【0092】
まず、第10実施形態に係る引寄せ金物10hは、第1実施形態の変形形態と言い得るものであり、図9の(イ)に示すように、ボルト側金物30gとして、柱側金物20より短いものが採用されている。その他の構成は第1実施形態のものと同様である。このようにボルト側金物30gを柱側金物20より短く寸法設定しても、このボルト側金物30gを、装着ボルトB1によって柱側金物20を介し柱Pに強固に固定することさえできれば、引寄せ金物10hは、土台Bと柱Pとの間に介設される補強部材としての機能を充分に果たすことができる。
【0093】
なお、ボルト側金物30gが柱側金物20より短い第10実施形態の引寄せ金物10hを、第1実施形態の引寄せ金物10の変形形態として説明したが、ボルト側金物を柱側金物より短くすることについては第1実施形態以外の上記各実施形態の変形形態とし得ることについては言うまでもない。
【0094】
つぎに、第11実施形態に係る引寄せ金物10iは、図9の(ロ)に示すように、図7に示す第7実施形態および図8に示す第8実施形態それぞれの変形形態に係るものであり、第7実施形態の補強部材50が、第8実施形態のものと同様のL字状のボルト側金物30fに採用されている。柱側金物20は、第1実施形態と同様のものが採用されている。
【0095】
第11実施形態の引寄せ金物10iによれば、補強部材50の存在でL字状のボルト側金物30fの構造的な強度が補強され、引寄せ金物10iは、土台Bと柱Pとの間に介設される補強部材としての機能を充分に果たすことができるようになる。
【0096】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る引寄せ金物は、構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用のものであり、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とによって構成されているため、第一金物と第二金物とが一体化されて形成する引寄せ金物は、特に第一金物の側部の折り曲げ処理によって構造的な強度が向上し、その分従来のものに比べて全体的に厚み寸法を薄くすることが可能になり、これによって材料コストの低減化を図ることができる。
【0097】
また、引寄せ金物は、現地施工において第一金物に第二金物を重ね合わせた状態でねじ止め等により両者を一体的に固定することによって完成品とし得るため、溶接処理を施すことによって製造されていた従来の引寄せ金物を比べて溶接処理を行わなくてもよい分製造コストの低減化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る引寄せ金物の第1実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図2】 図1に示す引寄せ金物の組み立て斜視図である。
【図3】 第一実施形態の引寄せ金物の作用を説明するための説明図であり、(イ)は、引寄せ金物をアンカーボルトの上方に位置させた状態、(ロ)は、ボルト側金物の膨出部がアンカーボルトに外嵌されつつある状態、(ハ)は、引寄せ金物が土台Bおよび柱間に介設された状態をそれぞれ示している。
【図4】 本発明に係る引寄せ金物の第2実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図5】 本発明に係る引寄せ金物の第2実施形態を示す組立て斜視図である。
【図6】 第一および第二実施形態以外の各種の形態を示す分解斜視図であり、(イ)は第3実施形態、(ロ)は第4実施形態、(ハ)は第5実施形態、(ニ)は第6実施形態の引寄せ金物をそれぞれ示している。
【図7】 本発明に係る引寄せ金物の第7実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図8】 本発明に係る引寄せ金物の第8実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図9】 本発明に係る引寄せ金物のさらに他の実施形態を示す斜視図であり、(イ)は第10実施形態、(ロ)は第11実施形態の引寄せ金物をそれぞれ示している。
【図10】 従来の引寄せ金物を例示する斜視図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10i 金物
20,20a,20b,20c 柱側金物(第一金物)
21 金物本体 22 側板
22a 幅広側板 22b 縁部
23 装着孔 24 かしめ孔
30,30a,30b,30c,30d,30e,30f,30g ボルト側金物(第二金物)
31 上部平板 31a 垂直板
31b 水平板 32 下部平板
33 膨出部 33′ 突出部
33″ コ字状膨出部 33a 天板
33b 前板 33c 傾斜板
33d 筋交い板(補強部材)33e 下板
34 装着孔 35 かしめ孔
36 円孔 37 楕円孔
38 折曲げ縁部 40 リベット
50 補強部材 51 底板
52 背板 53 三角側板
C コンクリート基礎 N ナット
B 土台 B1 装着ボルト
B2 アンカーボルト P 柱

Claims (10)

  1. 構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ、前記第一および第二金物は、それぞれ両側縁が折り曲げられてなり、第二金物が第一金物に重ね合わされた状態で各両側縁が互いに当接するように寸法設定されてなることを特徴とする引寄せ金物。
  2. 構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ前記膨出部は、第二金物が第一金物に装着された状態で側面視が略三角形状を呈するように形状設定されてなることを特徴とする引寄せ金物。
  3. 構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ前記膨出部は、側面視でコ字状に形成されてなることを特徴とする引寄せ金物。
  4. 構造物の土台と柱とを土台から立設されたアンカー部材を介して結合する補強用の引寄せ金物であって、少なくとも一側縁が折り曲げられた第一金物と、該第一金物に重ね合わされた状態で第一金物とともに一体的に柱に固定される第二金物とからなり、しかも第二金物には、前記アンカー部材を貫通させる膨出部を形成してなり、かつ前記第一金物に第二金物が重ね合わされた状態で、第一金物と前記膨出部に着脱自在に装着される補強部材を設けてなることを特徴とする引寄せ金物。
  5. 前記第一金物は、両側縁がそれぞれ折り曲げられてなることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の引寄せ金物。
  6. 前記第二金物は、少なくとも一側縁が折り曲げられてなることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の引寄せ金物。
  7. 前記第二金物は、両側縁がそれぞれ折り曲げられてなることを特徴とする請求項に記載の引寄せ金物。
  8. 前記膨出部は、上面が前記アンカー部材の延びる方向と直交するように面設定されてなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の引寄せ金物。
  9. 前記膨出部は、側面視で直線状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項4乃至8のいずれかに記載の引寄せ金物。
  10. 前記膨出部には、当該膨出部の変形を抑止する補強部材が設けられてなることを特徴とする請求項1乃至3又は請求項5乃至9のいずれかに記載の引寄せ金物。
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