JP3717428B2 - キャビン付きトラクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として農用に利用するキャビン付きのトラクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
農用トラクタでは、大、中型機においてキャビン化が広く普及しているが、近年では、小型機でもキャビン化の要望が高まっており、特に、ハウス栽培においては、高温あるいは高温多湿、もしくは、塵埃が多く浮遊するような環境下での作業となるので、キャビン付きのトラクタをハウス内へ乗り入れる要望が一層高いものとなっている。
【0003】
ハウス栽培用のハウスは、設備コストの節減、強度、あるいは、温度調節装置のランニングコストの節減、等の制約で、天井高さを可及的に低く設計することが多く、また、その出入り口も比較的小さく低いものにするのが慣例となっている。
【0004】
従って、キャビン付きのトラクタを構成する場合、ハウスの出入り口を通過できるように機体全高を低いものにすることが必要となり、従来では、車輪径を小さくしたり、車軸位置を標準機より高く改造することで、機体全高を低いものにしてハウスへ乗り入れることが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような手段で機体全高を低くしてハウスの出入り口を通過できるようにしたキャビン付きトラクタは、標準的な大きさのキャビンを搭載したトラクタ全体を低くしたものであるので、トラクタ本機における最低地上高が標準機よりも低いものになってしまい、標準機では跨ぐことができた畝を跨ぐことができなくなったり、ハウス内のみならずハウス外での作業種類にも制約がでるものであった。例えば、このように最低地上高を低くして、ハウスに出入りできるようにしたキャビン付きトラクタは、車輪が大きく沈下する水田での作業ができないものであり、このためには、車輪の交換等の煩わしい作業を行う必要があり、取扱い性および作業性において難点があった。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、運転作業者の居住空間を十分確保しながら、出入り口の低いハウスへの出入りを容易に行うことができるとともに、機体の最低地上高を確保して、標準機と同等に広汎な作業を行うことができるキャビン付きのトラクタを提供することを主たる目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成した。
【0008】
請求項1に係る発明のキャビン付きトラクタは、機体前方にエンジンを搭載し、その後方にクラッチハウジング、伝動ケース及びミッションケースをこの順に備えた機体構成部材を設け、前記ミッションケースの後部上面に作業装置昇降用の油圧シリンダをそのピストンの作動方向が上下方向に向かう起立姿勢に装着し、前記油圧シリンダがキャビン外の後方で、かつ、キャビン内の後部に備えた運転座席よりも後方に位置するようにキャビンを配設するとともに、前記運転座席を前記ミッションケースの上面に近接して配設し、運転座席よりも前方におけるキャビン底壁の左右中央部分を前記機体構成部材の上面に近接させた状態でその左右部分を当該機体構成部材を覆う状態で下方に落とし込み、落とし込んだ左右部分を運転ステップ部として形成し、これら左右運転ステップ部を、トラクタ本機の前記機体構成部材における下端近傍の高さ位置に設定し、かつ、キャビンの全長をキャビンの全高より長く設定してあることを特徴とする。
【0009】
上記構成によると、キャビンにおける左右運転ステップ部を、トラクタ本機の機体構成部材における下端近傍の高さ位置に設定することで、キャビンの全高を低くすることなくキャビン全体をトラクタ本機に対して低く設置することができる。また、キャビンの全長をキャビンの全高より長く設定することで、運転座席を比較的後方に設置して、運転座席の前方に空間的余裕を得ることができる。
【0010】
又、一般的に運転座席の下方に位置してミッションケースに備えられる油圧シリンダをキャビン外の後方に配置することで、キャビンの後部をミッションケースの上面に十分接近して設置でき、このキャビン内の後部に位置する運転座席をミッションケースの上面に接近させて、つまり、トラクタ本機に対して極力低く設置することができ、運転座席を低くする分、キャビンの天井を低くすることができる。
【0011】
更に、運転座席をミッションケースの上面に近接して配設するとともに、運転座席よりも前方におけるキャビン底壁の左右中央部分を伝動ケースの上面に近接させた状態でその左右部分を伝動ケースを覆う状態で下方に落とし込み、落とし込んだ左右部分を運転ステップ部として形成したことで、キャビン自体の高さを余り小さくすることなく、また、トラクタ本機の最低地上高を犠牲にすることなく、キャビン全体をトラクタ本機に対して沈み込ませた状態で設置することができ、キャビンを含めた機体の全高を低く抑えることができ、上下方向の圧迫感の無い室内スペースを確保できながら車高を低くすることができる。
【0012】
請求項2に係る発明のキャビン付きトラクタは、機体前方にエンジンを搭載し、その後方にクラッチハウジング、伝動ケース及びミッションケースをこの順に備えた機体構成部材を設け、前記ミッションケースの後部上面に作業装置昇降用の油圧シリンダをそのピストンの作動方向が上下方向に向かう起立姿勢に装着し、前記油圧シリンダがキャビン外の後方で、かつ、キャビン内の後部に備えた運転座席よりも後方に位置するようにキャビンを配設するとともに、前記運転座席を前記ミッションケースの上面に近接して配設し、運転座席よりも前方におけるキャビン底壁の左右中央部分を前記機体構成部材の上面に近接させた状態でその左右部分を当該機体構成部材を覆う状態で下方に落とし込み、落とし込んだ左右部分を運転ステップ部として形成し、これら左右運転ステップ部を、トラクタ本機の前記機体構成部材における下端近傍の高さ位置に設定するとともに、キャビンの全高の半分の高さ位置を、キャビンの前方に位置するボンネットの高さ位置よりも下方に位置設定し、かつ、キャビンの全長をキャビンの全高より長く設定してあることを特徴とする。
【0013】
上記構成によると、キャビンにおける左右運転ステップ部を、トラクタ本機の機体構成部材における下端近傍の高さ位置に設定するとともに、キャビンの全高の半分の高さ位置を、キャビンの前方に位置するボンネットの高さ位置よりも下方に位置設定することで、キャビンの全高を低くすることなくキャビン全体をトラクタ本機に対して十分低く設置することができる。また、キャビンの全長をキャビンの全高より長く設定することで、運転座席を比較的後方に設置して、運転座席に着座した運転作業者の前方に、空間的余裕を得ることができる。
【0014】
又、請求項2の構成によると、一般的に運転座席の下方に位置してミッションケースに備えられる油圧シリンダをキャビン外の後方に配置することで、キャビンの後部をミッションケースの上面に十分接近して設置でき、このキャビン内の後部に位置する運転座席をミッションケースの上面に接近させて、つまり、トラクタ本機に対して極力低く設置することができ、運転座席を低くする分、キャビンの天井を低くすることができる。
【0015】
更に、運転座席をミッションケースの上面に近接して配設するとともに、運転座席より も前方におけるキャビン底壁の左右中央部分を伝動ケースの上面に近接させた状態でその左右部分を伝動ケースを覆う状態で下方に落とし込み、落とし込んだ左右部分を運転ステップ部として形成したことで、キャビン自体の高さを余り小さくすることなく、また、トラクタ本機の最低地上高を犠牲にすることなく、キャビン全体をトラクタ本機に対して沈み込ませた状態で設置することができ、キャビンを含めた機体の全高を低く抑えることができ、上下方向の圧迫感の無い室内スペースを確保できながら車高を低くすることができる。
【0016】
請求項3に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項1または2の発明において、前記キャビンのフロントガラスの上部を後方に湾曲あるいは屈曲させてあることを特徴とする。
【0017】
上記構成によると、フロントガラス上部の後方湾曲部や後方屈曲部がキャビン天井部の前端部を構成することになるので前方上方の見通しがよく、圧迫感のない運転空間を形成することができる。
【0018】
請求項4に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項1〜3のいずれか一項の発明において、エアコンユニットをキャビンの天井部を避けた箇所に設置して低車高としてあることを特徴とする。
【0019】
上記構成によると、エアコンユニットを備えることによってキャビンの全高が高くなることはなく、運転環境を良好にしながらキャビン上端の地上高を低く抑えて、トラクタ全体の車高を低くすることができる。
【0020】
請求項5に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項4に記載の発明において、前記エアコンユニットを運転座席の前方部位に設置してあることを特徴とする。
【0021】
上記構成によると、運転作業者の前方に空間的余裕を形成した上で運転座席の前方部位にエアコンユニットを設置するので、運転時の操縦性を損なうことのない運転空間を確保しながら、キャビンの天井部にエアコンユニットを設置するような場合に比較してキャビン上端の地上高を低く抑えることができる。
【0022】
請求項6に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項4または5に記載の発明において、エアコンユニットがキャビン内の前部に位置し、作業装置昇降用の油圧シリンダがキャビン外の後方に位置するようにキャビンを配備するとともに、キャビン内の後部に備えた運転座席をミッションケースの後部上面に接近して配置してあることを特徴とする。
【0023】
上記構成によると、運転座席の前方部位にエアコンユニットを位置した状態で、キャビン全体をトラクタ本機に対して沈み込ませた状態で設置することができ、運転環境を良好にしながらキャビン上端の地上高を低く抑えて、トラクタ全体の車高を低くすることができる。
【0024】
請求項7に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明において、キャビンの側面に揺動開閉自在に取付けたドアのヒンジ支点を、側面視で運転座席の背もたれの近傍に配置してあることを特徴とする。
【0025】
上記構成によると、ドアを開けた時、運転座席の横側方が大きく開放されることになり、乗降が容易に行える。
【0026】
請求項8に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明において、機体の全高を略1.7 mに設定してあることを特徴とする。
【0027】
上記構成によると、慣行されているハウスの標準的な高さ(約1.8 m)の出入り口を容易に通過することができる。
【0028】
請求項9に係る発明のキャビン付きトラクタは、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発明において、機体の最低地上高を略30cmに設定してあることを特徴とする。
【0029】
上記構成によると、標準機と同等の最低地上高を確保しているので、ハウス内外で畝を跨いでの各種作業を行うことができるとともに、車輪が大きく沈下する水田での代掻き作業などを行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施形態に係るキャビン付きトラクタが示されている。このキャビン付きトラクタは、操向用の前輪1および主推進用の後輪2を備えた4輪駆動型のトラクタ本機TにキャビンCを備えたものであり、キャビンCを含めた機体全高H1が約1.7 m(1.6 〜1.8 m)の低車高に設定されて、ハウス栽培に用いるハウスの出入り口を通過できるように構成されるとともに、トラクタ本機Tの最下端部の高さ、つまり機体の最低地上高H2が約30cm(30〜30数cm)に設定されて、この種クラスのトラクタが行う標準的な各種畑作作業のみならず、代掻き作業などの水田作業も行えるようになっている。
【0031】
トラクタ本機Tは、エンジン3、クラッチハウジング4、伝動ケース5、油圧式無段変速装置(図示せず)を備えたミッションケース6をこの順に連結して機体が構成され、エンジン3の下部に連結された前フレーム7にローリング可能に支持された前車軸ケース(図示せず)に左右の前輪1が操向自在に装着支持されるとともに、ミッションケース6の後部に左右の後輪2が軸支装着され、また、エンジン3がボンネット8によって覆われている。
【0032】
図8に示すように、ミッションケース6の後端には、ロータリ耕耘装置などの作業装置Sを装着する3点リンク機構10が連結されるとともに、ミッションケース6の後部上面には、3点リンク機構10に連動連結されたリフトアーム11とこれを駆動する油圧シリンダ12が装備され、ミッションケース6の後端から取出した作業用動力が軸伝動装置13によって作業装置Sに供給されるようになっている。
【0033】
油圧シリンダ12は、そのピストン12aの作動方向が上下方向に向かうようにやや後傾した起立姿勢でミッションケース6の後部上面に取付けられ、かつ、シリンダケーシングの上部に、シリンダ制御用の電磁バルブ14が装着されている。
【0034】
キャビンCは、ボンネット8の後部からトラクタ本機Tの後部に亘って配置されるものであり、図3に示すように、各種のフレーム材21によって箱状に組上げたキャビンフレーム20に、フロントガラス22、天井パネル23、左右のドア24、後部開閉窓25、および、後部サイド窓26、が組付けられるとともに、キャビンフレーム20の下端に亘って底壁27(図3では省略されている)が接続されるようになっている。
【0035】
ここで、図8に示すように、キャビンCの底壁27の後部は、油圧シリンダ12がキャビン外の後方に位置するように、油圧シリンダ12の前側においてミッションケース6の上面に接近して低く配置され、キャビンC内の後部に配置する運転座席28が、ミッションケース6の上面に接近して低く配置された底壁27部分の上方に接近して配置されている。なお、図1中の16は後輪フェンダであり、右側の後輪フェンダ16の内側に、燃料タンク17が取付けられている。
【0036】
また、図7に示すように、運転座席28より前側における底壁27の左右中央部分を残してその左右部分が下方に落し込まれて、左右中央部分に下向きに開口した凹入部29が形成されており、この凹入部29がトラクタ本機Tの機体構成部材であるクラッチハウジング4および伝動ケース5に上方から大きく被されている。ここで、中央部分を残して落とし込まれた底壁部分27aが運転座席28の足元左右の運転ステップ部となるものであり、この運転ステップ部27aが伝動ケース5の下端位置と略同じ高さ位置となるように凹入部29の深さが設定されている。従って、運転作業者は、その両脚でトラクタ本機Tの機体構成部材であるクラッチハウジング4や伝動ケース5を跨いで左右の運転ステップ部27aに足を置くように運転座席28に着座することになり、この時の運転座席28の着座面と運転ステップ部27aとの段差が、脚を楽に曲げて着座運転できる高さに設定されている。なお、左側の運転ステップ部27aの前部には主クラッチペダル30が、また、右側の運転ステップ部27aの前部には左右の後輪2を別個に制動する左右一対のサイドブレーキペダル31が配備されている。
【0037】
そして、このように、左右の運転ステップ部27aをトラクタ本機Tの機体構成部材の下端位置と略同じ高さ位置にまで落とし込んだ運転ステップ部27aがキャビンCの最下端になるとともに、キャビンCの上端位置は、運転座席28の着座面に対して運転作業者が圧迫感なく着座できる高さ位置に設定されるのであるが、この際、図1に示すように、キャビンCの全高H3の半分の高さ位置xが、ボンネット8における後端の高さ位置よりも低い位置となるように、キャビンC全体がトラクタ本機Tに対して大きく沈み込んだ状態に設置されている。つまり、運転ステップが略フラット面に形成される一般的なキャビンに比較して、本発明では、キャビンC全体がトラクタ本機Tに対して大きく沈み込んだ状態に設置されているものであり、このようにすることで、最低地上高を下げることなく、キャビンCを含めた機体の全高を上記のように低く抑えることが可能となっているのである。
【0038】
また、このキャビンCの全長Lが、キャビンCの全高H3よりも大きく設定されて、室内容積が十分確保されるとともに、キャビンCの内部の前方にステアリングハンドル33、メータパネル34、等を備えた運転パネルケース35が装備されており、この運転パネルケース35の内部に冷暖房切換え可能なエアコンユニット40が、クラッチハウジング4の上方部位に位置して収容設置されている。
【0039】
エアコンユニット40は、熱交換部41、送風ファン42、内気用フィルタ43、送気ダクト44などをユニット化して構成したものであり、送気ダクト44が分岐されて、運転パネルケース35の適所に設置された吹出し口45に連通接続されている。また、このエアコンユニット40に吸気ダクト46を介して連通接続された外気取入れ部47が、ボンネット8の後部上方箇所に設けられている。
【0040】
図4および図5に示すように、外気取入れ部47は、ボンネット8の上部から左右横側に亘って設けた吸気カバー48の左右下端部に外気取入れ口49を設けた構造となっており、雨水や洗車水が吸入されないようになっている。そして、吸気カバー48内に吸入された外気は、エアークリーナ50で浄化された後、吸気ケース51を介して前記吸気ダクト46に導かれるようになっている。なお、エアークリーナ50は、固定の吸気ケース51に支持されており、ボンネット8を開放することで、エアークリーナ50の上方が開放されてエレメントの交換が行えるようになっている。
【0041】
キャビンCのフロントガラス22は、その下部がボンネット8の外形に相当する形状に凹入され、前記運転ステップ27aの前端部から機体前方を見通すことができる。また、フロントガラス22の上部が後方に湾曲されて、その後方湾曲部22aが天井の一部となっており、運転座席28がキャビン内の後部に位置していても、前方上方の見通しが良好となっている。また、左右のドア24は後端のヒンジ支点pを介して揺動開閉可能に支持されており、このヒンジ支点pを側面視で運転座席28の背もたれの近傍に配置することで、キャビンCの乗降口が後方まで及ぶ大きいものとなり、乗降が容易なものとなっている。
【0042】
〔別実施形態〕
図9に示すように、前記外気取入れ部47における吸気カバー48の左右両端に、前後に長い補助吸気カバー48aを連設して、この補助吸気カバー48aの下端後部に外気取入れ口49を設けるとともに、補助吸気カバー48aの外側面に機種などを表示する銘板やラベルの貼り付け部とすることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によると、運転作業者の居住空間を確保しながら、出入り口の低いハウスへの出入りを行うことができるとともに、機体の最低地上高を確保して一般的な畑作作業から水田作業までの広汎な作業を軽快に行うことができる実用性に優れた低車高型のキャビン付きのトラクタを構成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 キャビン付きトラクタの全体側面図
【図2】 キャビン付きトラクタの後面図
【図3】 キャビンの分解斜視図
【図4】 エアコンユニット部位の縦断側面図
【図5】 外気取入れ部の縦断正面図
【図6】 外気取入れ部の斜視図
【図7】 キャビン内の前部を示す正面図
【図8】 機体後部の側面図
【図9】 外気取入れ部の別実施形態を示す斜視図
【符号の説明】
6 ミッションケース
8 ボンネット
12 油圧シリンダ
22 フロントガラス
24 ドア
27 底壁
27a 運転ステップ部
28 運転座席
40 エアコンユニット
C キャビン
T トラクタ本機
H1 機体の全高
H2 機体の最低地上高
H3 キャビンの全高
L キャビンの全長
p ヒンジ支点
x キャビンの全高の半分の高さ位置
Claims (9)
- 機体前方にエンジン(3)を搭載し、その後方にクラッチハウジング(4)、伝動ケース(5)及びミッションケース(6)をこの順に備えた機体構成部材を設け、前記ミッションケース(6)の後部上面に作業装置昇降用の油圧シリンダ(12)をそのピストン(12a)の作動方向が上下方向に向かう起立姿勢に装着し、前記油圧シリンダ(12)がキャビン外の後方で、かつ、キャビン内の後部に備えた運転座席(28)よりも後方に位置するようにキャビン(C)を配設するとともに、前記運転座席(28)を前記ミッションケース(6)の上面に近接して配設し、運転座席(28)よりも前方におけるキャビン底壁の左右中央部分を前記機体構成部材の上面に近接させた状態でその左右部分を当該機体構成部材を覆う状態で下方に落とし込み、落とし込んだ左右部分を運転ステップ部(27a)として形成し、これら左右運転ステップ部(27a)を、トラクタ本機(T)の前記機体構成部材における下端近傍の高さ位置に設定し、かつ、キャビン(C)の全長をキャビン(C)の全高より長く設定してあることを特徴とするキャビン付きトラクタ。
- 機体前方にエンジン(3)を搭載し、その後方にクラッチハウジング(4)、伝動ケース(5)及びミッションケース(6)をこの順に備えた機体構成部材を設け、前記ミッションケース(6)の後部上面に作業装置昇降用の油圧シリンダ(12)をそのピストン(12a)の作動方向が上下方向に向かう起立姿勢に装着し、前記油圧シリンダ(12)がキャビン外の後方で、かつ、キャビン内の後部に備えた運転座席(28)よりも後方に位置するようにキャビン(C)を配設するとともに、前記運転座席(28)を前記ミッションケース(6)の上面に近接して配設し、運転座席(28)よりも前方におけるキャビン底壁の左右中央部分を前記機体構成部材の上面に近接させた状態でその左右部分を当該機体構成部材を覆う状態で下方に落とし込み、落とし込んだ左右部分を運転ステップ部(27a)として形成し、これら左右運転ステップ部(27a)を、トラクタ本機(T)の前記機体構成部材における下端近傍の高さ位置に設定するとともに、キャビン(C)の全高の半分の高さ位置を、キャビン(C)の前方に位置するボンネット(8)の高さ位置よりも下方に位置設定し、かつ、キャビン(C)の全長をキャビン(C)の全高より長く設定してあることを特徴とするキャビン付きトラクタ。
- 前記キャビン(C)のフロントガラス(22)の上部(22a)を後方に湾曲あるいは屈曲させてあることを特徴とする請求項1または2に記載のキャビン付きトラクタ。
- エアコンユニット(40)をキャビン(C)の天井部を避けた箇所に設置して低車高としてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のキャビン付きトラクタ。
- 前記エアコンユニット(40)を運転座席(28)の前方部位に設置してあることを特徴とする請求項4記載のキャビン付きトラクタ。
- エアコンユニット(40)がキャビン内の前部に位置し、作業装置昇降用の油圧シリンダ(12)がキャビン外の後方に位置するようにキャビン(C)を配備するとともに、キャビン内の後部に備えた運転座席(28)をミッションケース(6)の後部上面に接近して配置してあることを特徴とする請求項4または5に記載のキャビン付きトラクタ。
- キャビン(C)の側面に揺動開閉自在に取付けたドア(24)のヒンジ支点(p)を、側面視で運転座席(24)の背もたれの近傍に配置してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャビン付きトラクタ。
- 機体の全高を略1.7mに設定してあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のキャビン付きトラクタ。
- 機体の最低地上高を略30cmに設定してあることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のキャビン付きトラクタ。
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