JP3717356B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、更に詳しくは、ウェットグリップ性能が向上し、スコーチ安定性を改善し、加硫速度を短縮したタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、タイヤの制動性能、特にウェットグリップ性能を向上させるために、タイヤトレッド用ゴム組成物として、ガラス転移温度(Tg)の高いスチレンブタジエンゴム(SBR)を配合したり、シリカを配合したゴム組成物が使用されている。しかし、これらのゴム組成物は、未加硫ゴム加工時の焼け(早期加硫)が発生しスコーチ安定性に劣り、加硫速度が遅いという問題があり、未加硫ゴムの加工性を低下させずにウェットグリップ性能を向上させることが望まれていた。
【0003】
また、未加硫ゴムの上記の加工性を改良したタイヤトレッド用ゴム組成物として、カーボンブラック表面にシリカを付着させたシリカ表面処理カーボンブラックが使用されているが、このようなゴム組成物についてもウェットグリップ性能、特に長期のタイヤ走行後にもウェットグリップ性能が低下しないものが要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、ウェットグリップ性能が向上し、スコーチ安定性を改善し、加硫速度を短縮したタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、平均ガラス転移温度が−50〜−20℃、全主鎖結合中の二重結合の比率が0.10〜0.21である少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカ15〜80重量部、下記式(1)に示すチウラム系化合物(以下、本発明のチウラム系化合物ともいう)0.2〜2重量部を含むタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
【0006】
【化3】
Figure 0003717356
(式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基、R2は、芳香族炭化水素基、R3は、炭化水素基または水素基を表す。)
【0007】
このように、シリカを含むタイヤトレッド用ゴム組成物に、上記式(1)に示すチウラム系化合物を加硫促進剤として配合することにより、未加硫ゴム加工時の焼け(早期加硫)の発生を抑制しスコーチ安定性を改善するとともに、加硫速度を短縮することができ、加硫後のタイヤのウェットグリップ性能を向上させることができる。
【0008】
また、本発明によれば、平均ガラス転移温度が−50〜−20℃である少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカの付着量が0.1〜50重量%であるシリカ表面処理カーボンブラック10〜200重量部、下記式(1)に示すチウラム系化合物0.2〜2重量部を含むタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
【0009】
【化4】
Figure 0003717356
(式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基、R2は、芳香族炭化水素基、R3は、炭化水素基または水素基を表す。)
【0010】
このように、シリカ表面処理カーボンブラックを含むタイヤトレッド用ゴム組成物に、上記式(1)に示すチウラム系化合物を加硫促進剤として配合することにより、加硫後のタイヤのウェットグリップ性能を向上させ、長期のタイヤ走行後のウェットグリップ性能の低下を抑えることができる。また、スコーチ安定性や加硫速度についても上記と同様に改良することができる。
【0011】
上記式(1)のチウラム系化合物を加硫促進剤として使用すると、ゴムポリマー間の架橋が、従来のチウラム系加硫促進剤に比べ、モノサルファイド結合やジサルファイド結合のように結合数の小さな硫黄結合が多くなり、結合数の大きな結合力の弱いポリサルファイド結合が少なくなるため、ポリサルファイド結合の切断による物性の低下やウェットグリップ性能の低下が抑えられるものと考えられる。
【0012】
また、本発明によれば、ジエン系ゴム100重量部に対し、さらにベンゾチアゾール系加硫促進剤を0.2〜5重量部含み、このベンゾチアゾール系加硫促進剤と前記チウラム系化合物との比率(ベンゾチアゾール/チウラム系化合物)が0.5〜5.5である前記タイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
【0013】
更に、本発明によれば、ゴムポリマー中にガラス転移温度が−35〜−10℃のジエン系ゴムを40〜100重量%含む前記タイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に配合するゴムとしては、平均ガラス転移温度が−50〜−20℃、好ましくは−45〜−25℃である少なくとも一種のジエン系ゴムを使用する。平均ガラス転移温度が−50℃未満では、ウェットグリップ性能が低下し、−20℃を超えると、低温におけるウェットグリップ性能が低下してしまう。
【0015】
なお、ここで平均ガラス転移温度(平均Tg)としては、ゴムの種類をn、各ゴムのガラス転移温度Ti(℃)、各ゴムの配合量(全ゴムポリマー100重量部に対する重量部)をQiとすると、下記式によって算出すればよい。
【0016】
【数1】
Figure 0003717356
【0017】
このジエン系ゴムの種類は、特に限定されないが、天然ゴム(NR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等を挙げることができる。
【0018】
さらに好ましくは、前記ジエン系ゴムのゴムポリマー中に、ガラス転移温度が−35〜−10℃のジエン系ゴムを40〜100重量%、特に40〜90重量%含んでいるのがよく、ウェットグリップ性能をさらに改良することができる。
【0019】
また、シリカ配合ゴムの場合は、ジエン系ゴムの全主鎖結合中の二重結合(C=C)の比率が0.10〜0.21、好ましくは0.15〜0.206であるゴムを使用する。この二重結合の比率が0.10未満では、加硫速度が遅くなり、0.21を超えると焼けが発生し、スコーチ安定性が低下してしまう。
【0020】
本発明のチウラム系化合物は、下記式(1)に示す化合物である。
【0021】
【化5】
Figure 0003717356
【0022】
式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を表し、直鎖または分岐鎖でもよく、同じであっても異なっていてもよい。R2は、芳香族炭化水素基を表し、炭素数が6〜14であるのが好ましく、種々の置換基を有する誘導体であってもよく、同じであっても異なっていてもよい。R3は、炭化水素基または水素基を表し、炭化水素基としては、R2と同様の芳香族炭化水素基や、直鎖または分岐鎖でもよい脂肪族炭化水素基若しくは脂環式炭化水素基であればよく、種々の置換基を有する誘導体であってもよく、同じであっても異なっていてもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、1〜8であるのが好ましい。R3は全て芳香族炭化水素基であるのが特に好ましい。
【0023】
芳香族炭化水素基としては、具体的には、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができ、なかでも、フェニル基が好ましい。
【0024】
この本発明のチウラム系化合物の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、0.2〜2重量部、好ましくは0.2〜1.5重量部である。0.2重量部未満では、本発明の効果が十分でなく、2重量部を超えるとゴムが焼けやすくなってしまう。
【0025】
本発明で使用するシリカとしては、通常この種のゴム組成物に配合使用される任意のシリカ、例えば、湿式法シリカ、乾式法シリカあるいは表面処理シリカなどを用いることができる。これらのシリカを用いるときには、ゴムとの補強性を高めるためにシランカップリング剤と併用することが好ましい。
【0026】
本発明で使用するシリカ表面処理カーボンブラックは、カーボンブラックの表面にシリカを付着させたものであり、シリカに比べゴム中での分散性に優れ、未加硫ゴムの加工性を改良したものとして、特開平9−118780号公報等に記載されている。
【0027】
シリカ表面処理カーボンブラック中のシリカの付着量は0.1〜50重量%が用いられ、好ましくは0.3〜20重量%である。このシリカの含有量が少な過ぎると高温域(40℃〜100℃)のtanδと低温域のtanδ(0℃付近)のバランスが改良されず、逆に多過ぎると電気伝導性が低下してしまうとともに、充填剤の凝集力が強くなり、混練中の分散も不充分となるので好ましくない。
【0028】
シリカ表面処理カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、10〜200重量部、好ましくは15〜45重量部である。
【0029】
本発明のシリカ表面処理カーボンブラックは、特にその製造方法には限定されないが、例えばまずオイルファーネス法等で製造したタイヤ用カーボンブラックを、ホワイトカーボンを生成させる雰囲気中に投入し、カーボンブラック表面にシリカを付着させることにより製造される。一例としては特開昭63−63755号公報に記載の方法に従って、製造することができる。即ち、カーボンブラックを水中に分散させ、pHを6以上、好ましくは10〜11に調節し、温度を70℃以上、好ましくは85〜95℃に保ちながら、例えばケイ酸ナトリウムを加水分解させ、カーボンブラック粒子表面上に無定形シリカを付着又は沈積させることによって製造することができる。
【0030】
本発明のシリカ表面処理カーボンブラックに加えて、更にシランカップリング剤を配合するのが好ましい。シランカップリング剤の配合量には特に限定はないが、シリカ表面処理カーボンブラックの特徴として、通常のシリカを使用する場合よりも少量配合で効果が認められる点があげられる。例えば、シリカ表面処理カーボンブラックの配合重量の0.1〜8%を配合することができる。
【0031】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物では、ジエン系ゴム100重量部に対し、さらにベンゾチアゾール系加硫促進剤を0.2〜5重量部、特に0.5〜3重量部含むのが、ウェットグリップ性能をさらに向上させるために好ましい。
【0032】
また、ベンゾチアゾール系加硫促進剤と前記チウラム系化合物との比率(ベンゾチアゾール/チウラム系化合物)を0.5〜5.5、さらには1〜4とすることで、ゴムポリマー間の架橋のモノサルファイド結合の割合が増加するため、ポリサルファイド結合の切断による物性の低下やウェットグリップ性能の低下が抑えられるので好ましい。
【0033】
このベンゾチアゾール系加硫促進剤としては、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(MBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−(4−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロ−フェニル)−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾールとシクロヘキシルアミンの塩、N,N−ジエチルチオカルバモイル−2−ベンゾチアゾリルスルフィド等が使用されるが、この中でも、スルフェンアミド系のものが好ましく用いられる。
【0034】
本発明のゴム組成物には、上記各成分に加えて、さらに、硫黄、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、カーボンブラックなどのタイヤ用に一般に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる配合物は、一般的な方法で加硫してタイヤトレッドを製造することができる。これらの配合量も一般的な量とすることができる。例えば、硫黄の配合量は、ジエン系ゴム100重量部当り1.0重量部以上とするのが好ましく、1.2〜2.5重量部とするのがさらに好ましい。
【0035】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
実施例1〜8及び比較例1〜7
下記表1に示す成分のうち、加硫促進剤、チウラム系化合物および硫黄を除く成分を1.8リットルの密封型ミキサーで4分間混練したマスターバッチに、加硫促進剤もしくはチウラム系化合物および硫黄を8インチのオープンロール混練したシリカ配合のゴム組成物を得た。次に、この組成物を以下のT5、T95のレオメータ特性を測定した。また、この組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃、20分間プレス加硫して目的とする試験片(ゴムシート)を調製し、これを以下のtanδの測定に供し、その結果を表1に明記した。
【0036】
T5、T95
JlS K6300に基づき160℃にて95%加硫度に達する時間(分)を測定し、T95とした。T95が小さいほど加硫速度が速い。また、レオメータのトルクが、そのピークから5%低下した時間(分)をT5とした。T5が小さいほど焼けが発生しにくく、スコーチ安定性に優れる。
tanδ
東洋精機製作所製、粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、振幅±2%、周波数20Hzで、0℃および60℃におけるtanδを測定した。tanδ(0℃)が大きいほど、ウェットグリップ性能に優れ、tanδ(60℃)が小さいほど、低転動抵抗性に優れる。さらに、tanδ(0℃)/tanδ(60℃)を算出し、tanδバランス(0℃/60℃)として示した。このtanδバランスが大きいほど良好である。
【0037】
【表1】
Figure 0003717356
【0038】
【表2】
Figure 0003717356
【0039】
上記表1に使用した配合成分は、以下のものを使用した。
SBR1(Tg=-70℃):タフデン1000、旭化成社製
SBR2(Tg=-51℃):Nipol1712、日本ゼオン社製
SBR3(Tg=-35℃):Nipol9528、日本ゼオン社製
SBR4(Tg=-20℃):VSL5025、バイエル社製
シリカ:ニップシールAQ、日本シリカ社製
カーボンブラック:ショウブラックN339、昭和キャボット社製
老化防止剤6C:アンチゲン6C(N−フェニル−N′−(1,3−ジメチル)−p−フェニレンジアミン)、住友化学社製
加硫促進剤CBS:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド加硫促進剤TOT−N:ノクセラーTOT−N、テトラ(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、大内新興化学工業社製
加硫促進剤TT:テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、ノクセラーTT、大内新興化学工業社製
チウラム系化合物:下記式(2)に示す化合物
【0040】
【化6】
Figure 0003717356
(式中、R1はメチレン基、R2およびR3はフェニル基を表す。)
【0041】
上記表1に示すように、比較例1のゴムは、T5の値が小さく焼けを起こしやすいものであったが、本発明のチウラム系化合物を配合した実施例1は、焼けを抑制しながらウェットグリップ性能を向上させることができた。各種加硫促進剤を配合した比較例2〜4に比べて、実施例2〜4は、T5とT95(加硫速度)とのバランスが改善された。比較例5〜6および実施例5〜6では、SBRの平均Tg(ガラス転移温度)と全主鎖結合中の二重結合の比率や充填剤の配合量を変えたものであるが、平均Tgが大きすぎ二重結合比率が小さすぎる比較例5はウェットグリップ性能に劣り、シリカ量が少なすぎる比較例6は、T5が小さく焼けが発生しやすいゴムとなってしまった。また、比較例7および実施例7〜8においても、本発明のチウラム系化合物を配合することによって、T5とT95(加硫速度)とのバランスが改善された。
【0042】
実施例9〜15及び比較例8〜12
上記と同様に、下記表2に示す成分で以下の製法によって得られたシリカ表面処理カーボンブラック配合のゴム組成物を得た。次に、この組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃、20分間プレス加硫して目的とする試験片(ゴムシート)を調製し、これを上記のtanδおよび以下のM100の測定に供し、その結果を表2に明記した。
【0043】
シリカ表面処理カーボンブラックの調製
カーボンブラックスラリーを常法に従い調製し90℃に加温した後、希釈したJIS1号珪酸ナトリウムを定量ポンプで添加しつつpH5〜10に希硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液で維持しながらシリカをカーボン表面に沈積させた。その後pHを6にして1時間放置し、濾過、水洗、乾燥してシリカの付着量が2重量%であるシリカ表面処理カーボンブラックを得た。
【0044】
M100変化率
JIS K 6251に準拠して100%モジュラスを測定し、さらに70℃、168時間でゴムを老化させた後の100%モジュラスを測定した。老化前の測定値を100とした時の、老化後の測定値をM100変化率として指数表示した。この値が小さいほど、老化後の硬度上昇が小さく、ウェットグリップ性能の低下が抑えられる。
【0045】
【表3】
Figure 0003717356
【0046】
上記表2に使用した配合成分は、上記表1と同様のものを使用した。
上記表2に示すように、本発明の本発明のチウラム系化合物を配合しなかった比較例8および比較例11は、M100変化率が大きく長期のタイヤ走行後のウェットグリップ性能の低下を引き起こしやすい。平均Tgが小さすぎる比較例9および比較例10は、ウェットグリップ性能が低下してしまった。加硫促進剤TOT−Nを使用した比較例12は、M100変化率は改善されるものの、実施例10にはおよばなかった。
【0047】
それに対して、実施例9〜15のゴムは、ウェットグリップ性能を向上させ、長期のタイヤ走行後のウェットグリップ性能の低下を抑えることができた。
【0048】
【発明の効果】
本発明に従って、シリカまたはシリカ表面処理カーボンブラックを配合したタイヤトレッド用ゴム組成物に本発明のチウラム系化合物を配合することによって、ウェットグリップ性能を向上させ、スコーチ安定性を改善し、加硫速度を短縮することができる。

Claims (4)

  1. 平均ガラス転移温度が−50〜−20℃、全主鎖結合中の二重結合の比率が0.10〜0.21である少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカ15〜80重量部、下記式(1)に示すチウラム系化合物0.2〜2重量部を含むタイヤトレッド用ゴム組成物。
    Figure 0003717356
    (式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基、R2は、芳香族炭化水素基、R3は、炭化水素基または水素基を表す。)
  2. 平均ガラス転移温度が−50〜−20℃である少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカの付着量が0.1〜50重量%であるシリカ表面処理カーボンブラック10〜200重量部、下記式(1)に示すチウラム系化合物0.2〜2重量部を含むタイヤトレッド用ゴム組成物。
    Figure 0003717356
    (式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基、R2は、芳香族炭化水素基、R3は、炭化水素基または水素基を表す。)
  3. ジエン系ゴム100重量部に対し、さらにベンゾチアゾール系加硫促進剤を0.2〜5重量部含み、このベンゾチアゾール系加硫促進剤と前記チウラム系化合物との比率(ベンゾチアゾール/チウラム系化合物)が0.5〜5.5である請求項1または2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. ゴムポリマー中にガラス転移温度が−35〜−10℃のジエン系ゴムを40〜100重量%含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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