JP2003041059A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物Info
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Abstract
イヤトレッド用ゴム組成物において、未加硫ゴムの段階
での加工性を向上することができるとともに、加硫に要
する時間を短縮することができるものを提供する。 【解決手段】 ジエン系ゴムからなるゴムポリマー成分
100重量部に対して、下記(1)〜(5)を添加す
る。 (1)ゴム補強用充填剤としてのシリカを30〜70重
量部、(2)オルガノシランを前記シリカに対して5〜
13重量%、(3)カーボンブラックを10〜50重量
部、(4)N,N'-ジフェニルグアニジンを前記シリカ
に対して1〜5重量%、及び(5)テトラベンジルチウ
ラムジスルフィドを、前記シリカに対して0.1〜0.
5重量%。
Description
用いるタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。特には、
ゴム補強用充填剤としてシリカを配合したタイヤトレッ
ド用ゴム組成物に関する。
成物において、近年、シリカの微粒子をゴム補強用充填
剤として用いることが、タイヤの転動抵抗、転動ノイズ
及び摩耗抵抗を低減させる目的で試みられている(特開
平7−196850)。
トカーボンとも呼ばれる)は、カーボンブラックと併用
されるか、またはカーボンブラックに代えて用いられる
のであり、いずれの場合も、シリカ使用の効果を得るた
めには、充分に高い重量比で配合する必要がある。
を用いた場合、未加硫状態でのゴムの粘度が高くなって
しまい、加工性に劣るという問題がある。
強用充填剤等の配合剤を原料のゴムポリマーに添加・混
合する時間を充分に長くすることが考えられる。また、
添加・混合のステップ数を増やすことも考えられる。
合、加硫の完了に要する時間が長くなるという問題もあ
る。この問題を解決する手法として、単位量のゴムポリ
マーあたりの加硫促進剤の添加量を増加させることが考
えられる。しかし、これにより、スコーチ時間、すなわ
ち加工操作の可能な時間が短縮されてしまう。
のような手法を採用した場合には、得られるゴムの物性
をも変化させてしまうおそれがあるので、ゴム組成物の
配合設計上好ましくない。
に鑑みなされたものであり、ゴム補強用充填剤としてシ
リカを用いたタイヤトレッド用ゴム組成物において、未
加硫ゴムの段階での加工性を向上することができるとと
もに、加硫に要する時間を短縮することができる組成物
を提供するものである。
成物は、ジエン系ゴムからなるゴムポリマー成分100
重量部に対して、下記(1)〜(5)を添加したことを
特徴とする。
30〜70重量部、(2)オルガノシランを前記シリカ
に対して5〜13重量%、(3)カーボンブラックを1
0〜50重量部、(4)N,N'-ジフェニルグアニジ
ン、またはその他のグアニジン類化合物を前記シリカに
対して1〜5重量%、及び(5)テトラベンジルチウラ
ムジスルフィド、またはその他のチウラム化合物を、前
記シリカに対して0.1〜0.5重量%、かつ、前記グ
アニジン類化合物に対して5〜20重量%。
シリカを用いたタイヤトレッド用ゴム組成物において、
未加硫ゴムの段階での加工性を向上することができると
ともに、加硫に要する時間を短縮することができる。
成物においては、ジエン系ゴムからなるゴムポリマー成
分100重量部に対して、下記(1)〜(5)を添加す
る。
30〜70重量部、(2)オルガノシランを前記シリカ
に対して5〜13重量%、(3)カーボンブラックを1
0〜50重量部、(4)グアニジン類化合物を前記シリ
カに対して1〜5重量%、及び(5)チウラム化合物
を、前記シリカに対して0.1〜0.5重量%。
ムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(I
R)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエン
ゴム(SBR)、及び、ハロゲン化ブチルゴムが挙げら
れる。これらから複数を選択して組み合わせたゴムブレ
ンドであっても良い。
ブタジエンゴム(SBR)と天然ゴム(NR)とのブレ
ンドであって、60/40〜90/10の重量比、より
好ましくは65/35〜80/20の重量比で混合した
ものである。このようなゴムポリマー成分を用いること
により、ゴム補強用充填剤としてシリカを配合したトレ
ッドゴムにおいて特に良好な物性を発揮することができ
る。
ことのできる粒径のグレードのものであれば、いずれで
も良い。一般には湿式法(沈降法)で得られるものであ
るが、乾式法(クロロシランの熱分解)により製造され
る微粒子であっても良い。
界面接着性を向上させるための、シリカに対する疎水化
剤その他のカップリング剤である。例えば、メチルトリ
エトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、n−オ
クチルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、n−オクタデ
シルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキ
シシラン、メチルn−オクチルジエトキシシラン、及
び、ビス−(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスル
フィドを挙げることができる。オルガノシランの添加量
は、上記シリカの重量を基準として、5〜13重量%、
好ましくは8〜11重量%である。
コードでN100番台(ISAF)またはN200番台
(SAF)のものである。例えば、N110、N12
1、N219、N220、N330及びN339を挙げ
ることができる。カーボンブラックは1種、または複数
種の組み合わせで用いることができる。
ー成分100重量部に対して、10〜50重量部、好ま
しくは10〜30重量部である。
ニジン類の化合物をシリカに対して1〜5重量%、好ま
しくは3〜5重量%加える。グアニジン類化合物は、好
ましくはN,N'-ジフェニルグアニジン(DPG)であ
るが、N,N'-ジ-O-トリルビグアニド(DOTG)で
あっても良い。グアニジン類化合物の添加量は、上記シ
リカの重量を基準として、1〜5重量%、好ましくは3
〜5重量%である。グアニジン類化合物の添加量がこの
範囲より少ないと、ムーニー粘度が高くなり加工性が低
下し、添加量がこの範囲を超える場合には、ブリード等
のおそれがある。
量は、シリカの重量を基準にして0.1〜0.5重量%
好ましくは0.15〜0.30重量%となる分量だけ添
加される。チウラム化合物の添加量がこの範囲を超える
場合、ムーニー粘度の増大やムーニースコーチ時間の短
縮により、加工性が低下してしまう。一方、添加量がこ
の範囲に達しない場合には、加硫時間が長くなってしま
い、生産効率が低下する。
ウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラベンジ
ルチウラムジスルフィド、テトラキス(2-エチルヘキシ
ル)チウラムジスルフィド、及びテトラメチルチウラム
モノスルフィドのいずれか、またはこれらの任意の組み
合わせを用いることができる。
ンジルチウラムジスルフィドである。テトラベンジルチ
ウラムジスルフィドは、加硫時間を短縮する効果が大き
く、また、未加硫ゴムの加工性に与える影響が小さいの
で好ましい。
て、表1を用いて説明する。
R)70重量部と天然ゴム30重量部とからなるゴムポ
リマー成分100重量部に対して、40重量部のシリ
カ、4.0重量部のオルガノシラン、0.1重量部のテ
トラベンジルチウラムジスルフィド(TBZTD)、及
び、1.0重量部のジフェニルグアニジン(DPG)を
添加した。また、カーボンブラック35重量部及びプロ
セスオイル30重量部を添加した。
R社SBR0120であり、用いた天然ゴムはRSS#
1である。
社の"シースト(seast) 6"(ASTMコードN220:
ISAF級)を用い、プロセスオイルとしては、ジャパ
ンエナジー社のプロセスP−200を用いた。これらの
添加量は、ゴムポリマー成分に対して、それぞれ、40
重量部及び20重量部に固定した。
に従って混練りを行った。この際、上記ゴムポリマー成
分100重量部に対して、老化防止剤としてのアンチゲ
ン3C(住友化学工業(株))2.0重量部、ワックス2.
0重量部、酸化亜鉛(亜鉛華)2.0重量部、イオウ1.
5重量部、及び金属石鹸1.5重量部を加えた。
物について、JIS K 6300に準拠してムーニー粘
度及びムーニースコーチ時間を測定した。また、JIS
K6300に準拠して加硫時間を測定した。
ラムジスルフィド及びジフェニルグアニジンのいずれの
加硫促進剤も用いなかった場合であり、比較例2はテト
ラベンジルチウラムジスルフィドのみ、比較例3はジフ
ェニルグアニジンのみを、単独で用いた場合である。他
の条件は実施例と同一である。
れた結果について、比較例1の評価値を100とした相
対値として示す。
ように、ジフェニルグアニジンの添加により加硫時間が
短縮されるとともに、ムーニー粘度が低下している。こ
れは、グアニジンがシリカ微粒子の表面の水酸基をマス
クするためであると考えられている。
られるように、テトラベンジルチウラムジスルフィドの
添加により、加硫時間が短縮されるのみならず、ムーニ
ー粘度も低下している。
トラベンジルチウラムジスルフィドのみを加えた比較例
2では、加硫促進剤を全く加えなかった比較例1と比較
しても加硫時間が長くなった他、ムーニー粘度も高くな
った。
によると、ジフェニルグアニジンのみを加硫促進剤とし
て用いた場合に比べて、ムーニー粘度を低下させること
によって加工性を向上するとともに、加硫速度を向上す
ることができた。
タイヤトレッド用ゴム組成物において、未加硫ゴムの段
階での加工性を向上することができるとともに、加硫に
要する時間を短縮することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】ジエン系ゴムからなるゴムポリマー成分1
00重量部に対して、下記(1)〜(5)を添加したこ
とを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。 (1)ゴム補強用充填剤としてのシリカを30〜70重
量部、 (2)オルガノシランを前記シリカに対して5〜13重
量%、 (3)カーボンブラックを10〜50重量部、 (4)N,N'-ジフェニルグアニジン及びN,N'-ジ-O-
トリルビグアニドからなる群から選択される少なくとも
1種のグアニジン類化合物を前記シリカに対して1〜5
重量%、及び (5)テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチ
ルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスル
フィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラ
キス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、及び
テトラメチルチウラムモノスルフィドからなる群から少
なくとも1種選ばれるチウラム化合物を、前記シリカに
対して0.1〜0.5重量%。 - 【請求項2】前記チウラム化合物がテトラベンジルチウ
ラムジスルフィドであることを特徴とする請求項1記載
のタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項3】前記グアニジン類化合物がジフェニルグア
ニジンであることを特徴とする請求項1または2記載の
タイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項4】前記ゴムポリマー成分は、スチレン・ブタ
ジエンゴムと天然ゴムとを60/40〜90/10の重
量比で混合したブレンドからなることを特徴とする請求
項1または3記載のタイヤ用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001225825A JP2003041059A (ja) | 2001-07-26 | 2001-07-26 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
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Family Applications (1)
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