JP5191687B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、特に大型空気入りタイヤのトレッドに好適に用いられる転がり抵抗及び耐久性に優れたゴム組成物に関する。
近年、自動車の低燃費化の要求はますます高まり、トラックやバスなど大型車両に使用される大型空気入りタイヤに対しても、タイヤの転がり抵抗を低減することが求められている。同時に、大型タイヤはトレッド部の耐摩耗性や熱老化性、発熱耐久性などのタイヤ耐久性能が重要である。
従来、転がり抵抗はゴム組成物のヒステリシスロスとの関係が知られており、かかるヒステリシスロスを低減すると転がり抵抗は改善されるが、耐摩耗性が悪化傾向を示し、転がり抵抗と耐摩耗性とは二律背反にあり、両者をバランス良く向上することは困難であった。
例えば、耐摩耗性を向上させるには、トレッドに用いるゴム組成物のゴム成分としてシス−1,4含有量の高いハイシスタイプのブタジエンゴムを使用したり、あるいはまた、充填剤としてのカーボンブラックとして、小粒径のものを使用したり、ストラクチャーの高いものを使用したり、表面活性を向上させたり、また添加量を増量するなどの方策が提案されている(例えば、特許文献1〜3など)。
上記方策によると、耐摩耗性の向上は確かに見込めるものの、大型タイヤに必要な耐摩耗性や熱老化性、発熱耐久性の低下、混練、押出工程での加工性が悪化し、転がり抵抗や更新性にも悪影響するようになる。
また、天然ゴム成分の多い大型タイヤ用トレッドゴム組成物は、比較的低温で長時間加硫する必要があり、リバージョン(加硫戻り)が発生しやすいという問題や、重荷重条件での使用による熱老化が激しいため経時的にタイヤ性能が低下するという問題があった。
特開平11−60984号公報 特開平11−60985号公報 特開2000−80302号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ゴム組成物の耐摩耗性及び加工性を維持しながら、転がり抵抗、熱老化性、発熱性を向上し空気入りタイヤの低燃費性、耐久性能を向上し得るタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、ジエン系ゴム組成物に、加硫剤として硫黄及び長鎖架橋構造を形成できる特定の加硫剤を併用し、かつ、加硫促進剤としてスルフェンアミド系加硫促進剤及びチウラム系加硫促進剤を併用することで上記課題を解決できることを見出した。さらに、特定の粒径、ストラクチャー指数を有するカーボンブラックを使用することで、カーボンブラックとゴム成分ポリマーとの結合促進により強固なネットワーク構造を形成させ、これにより発熱性、耐摩耗性をより高度に向上させることを見出したものである。
すなわち、本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物は、天然ゴム及び/又はイソプレンゴム50〜90重量%と、シス−1,4結合含有量が95%以上のブタジエンゴム10〜50重量%とからなるジエン系ゴム成分100重量部に対して、硫黄(A)、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン(B)、スルフェンアミド系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤(C)、及びチウラム系加硫促進剤(但し、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを除く)から選択される少なくとも一種の加硫促進剤(D)それぞれ0.1〜2重量部配合し、(A)〜(D)の各配合重量部が下記式(1)〜(5)の関係を全て満たすことを特徴とする。
(A)≧(B)……(1)
(C)≧(D)……(2)
1.0≦(A)+(B)≦2.0……(3)
1.0≦(C)+(D)≦2.0……(4)
0.5≦{(A)+(B)}/{(C)+(D)}≦1.5……(5)
さらに、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム成分100重量部に対して、CTAB吸着比表面積(CTAB)が110〜150m/g、圧縮DBP吸収量(24M4DBP)が100ml/100g以上であるカーボンブラックを40〜60重量部配合することが好ましい。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物によれば、加硫剤として硫黄及び長鎖架橋構造を形成できる特定の加硫剤を併用し、かつ、1次加硫促進剤としてスルフェンアミド系加硫促進剤及び2次加硫促進剤としてチウラム系加硫促進剤を使用することで、ゴム分子間の架橋網目構造を適正にすることができ、これにより耐摩耗性や加工性を維持しながら転がり抵抗、発熱性、熱老化性を向上し空気入りタイヤの低燃費性、耐久性能を向上することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム成分に、硫黄、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン、スルフェンアミド系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤、及びチウラム系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤とを全て含有するものである。
ゴム成分として用いられるジエン系ゴムとしては、天然ゴムの他、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのジエン系合成ゴムが挙げられ、これらはいずれか一種を単独で用いても、2種以上ブレンドして用いてもよい。
好ましくは、ジエン系ゴムは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴム100〜50重量%と、ブタジエンゴム0〜50重量%からなるものとする。すなわち、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムの単独、あるいは、これとブタジエンゴムとのブレンドであることが好ましい。ブレンドする場合、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムが50重量%以上で、ブタジエンゴムが50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムが50〜90重量%で、ブタジエンゴムが10〜50重量%である。
上記ブタジエンゴムとしては、シス−1,4結合含有量が95%以上であるハイシスタイプのものが、耐摩耗性を向上させる上で好ましい。ここで、シス−1,4結合含有量は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)により測定される値である。
本発明のゴム組成物は、加硫剤として硫黄と1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンが併用される。
硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、オイル処理硫黄などが挙げられる。これらの硫黄は2種以上を併用してもよい。
1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンは、分子中に−S−S−(CH−S−S−構造を有し、硫黄と併用することでポリマー分子間にポリスルフィド結合を生成して長鎖の架橋構造を適度に形成することで発熱性、熱老化性、耐加硫戻り性を向上し、特に発熱性、熱老化性を改善することができる。
上記1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンは、市販品としてバイエル社のVulcuren KA9188を使用することができる。
また、本発明のゴム組成物は、1次加硫促進剤として、スルフェンアミド系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤、及び2次加硫促進剤としてチウラム系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤とが使用される。
1次加硫促進剤は、加硫剤である硫黄などの配合量を減らし、加硫時間を短縮し、加硫温度を低下させるために配合される成分であり、これ単独でも加硫促進効果を発揮することができる。
1次加硫促進剤としては、スルフェンアミド系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤が使用される。
スルフェンアミド加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS(CZ))、N−tert−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BBS(NS))、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(OBS)、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DPBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等を挙げることができ、これらが1種または2種以上使用できる。
2次加硫促進剤は、それ自身では十分な加硫促進効果を示さないが、上記1次加硫促進剤に対して補助的な作用を示す。2次加硫促進剤としては、チウラム系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤が使用される。
チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合物を挙げることができ、これらが1種または2種以上使用できる。
スルフェンアミド系加硫促進剤は、ポリスルフィド結合を多く生成させる傾向にあり、またチウラム系加硫促進剤は、モノスルフィド結合を多くする傾向にあり、加硫剤として硫黄と1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを用いて、加硫促進剤としてスルフェンアミド系とチウラム系加硫促進剤を併用することで架橋構造を適正にしてポリマーやカーボンブラックの特長を活かし、耐摩耗性や加工性を維持しながら転がり抵抗を低減するとともに、発熱性と熱老化性をバランス良く向上することができる。
本発明のゴム組成物は、上記効果を十分に発揮させるために、前記硫黄(A)、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン(B)、スルフェンアミド系加硫促進剤(C)、及びチウラム系加硫促進剤(D)をいずれもジエン系ゴム成分100重量部に対してそれぞれ0.1〜2重量部配合し、(A)〜(D)の各配合重量部が下記式(1)〜(5)の関係を全て満たすことが好ましい。
(A)≧(B)……(1)
(C)≧(D)……(2)
1.0≦(A)+(B)≦2.0……(3)
1.0≦(C)+(D)≦2.0……(4)
0.5≦{(A)+(B)}/{(C)+(D)}≦1.5……(5)
このように構成することで、ゴム組成物の初期物性を確保し、耐摩耗性や加工性を維持しながら、転がり抵抗を低減し、発熱性と熱老化性をバランスさせるタイヤトレッドに好適なゴム組成物を得ることができる。
上記各配合剤がそれぞれ0.1重量部未満で本発明の効果が十分得られず、2重量部を超えると発熱性、熱老化性は改善できるが、ゴム物性が低下し耐摩耗性や転がり抵抗が悪化し、また加硫速度が速くなりスコーチ性が悪くなる。
加硫剤(A)、(B)の配合重量部は、式(1)の関係が満たされないとスコーチ性、耐疲労性が低下し、式(3)の関係が満たされないと破断強度、耐摩耗性などが低下する。
加硫促進剤(C)、(D)の配合重量部は、式(2)の関係が満たされないとスコーチ性、耐疲労性が低下し、式(4)の関係が満たされないと破断強度、耐摩耗性などが低下する。
また、式(5)の関係が満たされず加硫促進剤に対して加硫剤が多すぎても、少なすぎても破断強度などのゴム物性が低下し、耐摩耗性や耐疲労性の悪化を招くようになる。
本発明のゴム組成物において、補強剤として使用されるカーボンブラックは、下記(1)、(2)の要件を満足するものが好ましい。
(1)CTAB吸着比表面積(CTAB)が110〜150m/g、
(2)圧縮DBP吸収量(24M4DBP)が100ml/100g以上。
上記コロイダル特性を有するカーボンブラックを用いることにより、ポリマーとのネットワークをより強化して、発熱性、熱老化性を損なわずに転がり抵抗、耐摩耗性が高度に改良されたゴム組成物を得ることができる。
上記(1)のCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)吸着比表面積は、ASTM D3765に準じて測定される値であり、カーボンブラックの粒子径の指標となるものである。CTABが110m/g未満では、特に大型タイヤ用のトレッドゴムとして良好な耐摩耗性を得ることができず、150m/gを超えると耐摩耗性は向上するが、分散性が低下し、カーボンブラックの性能を充分に発揮できなくなる。
上記(2)の圧縮DBP(ジブチルフタレート)吸収量は、ASTM D3493に準じて測定される24M4DBP吸収量であり(以下、「24M4DBP」と略することがある。)、カーボンブラックのストラクチャーの指標となるものである。本発明では24M4DBPが100ml/100gであるハイストラクチャー品を用いるものであり、110ml/100g未満では、耐摩耗性の改良効果が少ない。24MDBPの上限は特に制限されないが、120ml/100gを超えるとカーボンブラックの分散性が悪化し加工性が低下するようになるので、24MDBPの上限は120ml/100g程度とすることが好ましい。このようなカーボンブラックとしては、SAF、ISAF級のカーボンブラックを使用することができる。
上記カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して40〜60重量部程度であり、該カーボンブラックの配合量が40重量部未満であると耐摩耗性が不十分となり、また、60重量部を超えると発熱性が悪化する傾向にある。
本発明のゴム組成物には、上記した成分の他に、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、加工助剤、など、タイヤトレッド用ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。
以上よりなる本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、バンバリーミキサー、ニーダ等のゴム用混練機を用いて常法により調製される。混練時の加工性を良好にし、トラックやバスなどの重荷重用空気入りタイヤのキャップトレッド部として好適である。そして、常法に従い加硫成型することにより、該トレッド部を形成することができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
天然ゴム(NR)(RSS3号)とブタジエンゴム(BR)(JSR(株)製、BR01、シス−1,4結合含有量=96%)を配合した合計のゴム成分100重量部に、下記のカーボンブラック、加硫剤、加硫促進剤を表1、2に示す配合量で配合し、さらに、その他の成分として、亜鉛華(三井金属鉱業(株)製、亜鉛華1号)3重量部、ステアリン酸(日本油脂(株)製)3重量部、老化防止剤(モンサント製、6PPD)1.5重量部を添加し、容量200リットルの密閉式バンバリーミキサーにて混練して各ゴム組成物を調製した。
[カーボンブラック(CB)]
・CB1:東海カーボン(株)製「シースト9」、CTAB=126m/g、24M4DBP=100ml/100g
・CB2:東海カーボン(株)製「シースト6」、CTAB=111m/g、24M4DBP=100ml/100g
・CB3:東海カーボン(株)製「シーストKH」、CTAB=95m/g、24M4DBP=101ml/100g
[加硫剤]
・硫黄:鶴見化学工業(株)製、「5%油処理粉末硫黄」
・1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン:バイエル社製、「Vulcuren KA9188」
[加硫促進剤]
・加硫促進剤CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド):住友化学工業(株)製、「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤NS(N−tert−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド):三新化学工業(株)製、「サンセラーNS−G」
・加硫促進剤TBzTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド):大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーTBzTD」
・加硫促進剤TOT−N(テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド):大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーTOT−N」
得られた各ゴム組成物について、加工性を評価し、初期ゴム特性を加硫条件150℃、30分加硫にて試料を調製し、300%モジュラス、破断強度、耐摩耗性、耐疲労性、発熱性を下記試験方法に従い評価し、表1、2に示した。
さらに、300%モジュラス、破断強度、発熱性については、熱老化特性(老化条件:150℃、60分加硫)を同様試験方法にして評価した。熱老化特性は、上記初期特性の試験結果を100とする保持率で表1、2に示した。
次に、各ゴム組成物をタイヤトレッドのキャップゴムに適用した、サイズ11R22.5 14PRのトラック・バス用ラジアルタイヤを試作し、転がり抵抗を測定した。
・300%モジュラス、破断強度:JIS K6251に準拠して引張試験(ダンベル状3号形)を行い、300%モジュラス、破断強度を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。
・加工性:JIS K6300に準拠して、ムーニー粘度を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど加工性に優れることを示す。
・耐摩耗性:JIS K6264に準拠するランボーン試験にて摩耗量を測定した。(標準条件:スリップ率30%、負荷荷重40N、落砂量20g/分)、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。
・耐疲労性:JIS K6260に準拠する屈曲き劣試験にて評価した。比較例1を基準として、同等の場合を「○」、劣る場合を「×」として表示した。
・発熱性:粘弾特性(60℃でのtanδ)により評価した。60℃でのtanδは、東洋精機(株)製スペクトロメーターを用いて、周波数10Hz、初期伸張10%、歪振幅2%として測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど発熱性に優れることを示す。
・転がり抵抗性:JATMAのトラック及びバス用タイヤの転がり抵抗試験方法の力測定法に準拠し、転がり抵抗を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど転がり抵抗が小さく、燃費性に優れることを示す。
Figure 0005191687
Figure 0005191687
表1、表2から知られるように、本発明に係る実施例1〜6は、特定の加硫剤と加硫促進剤を用いることで、初期のゴム物性を確保し、耐摩耗性や加工性を維持しながら、発熱性、熱老化性と転がり抵抗を向上し、空気入りタイヤの低燃費性、耐久性能を向上できることが分かる。
これに対して、カーボンブラックのコロイダル特性が満たされない比較例2は耐摩耗性が未達であり、加硫促進剤がCZ単独の比較例3は発熱性、熱老化性の改良効果が小さく、加硫剤が硫黄のみの比較例4は発熱性の改良効果が小さく破断強度が低下、熱老化性も改善されない。また、配合量が硫黄<KA9188の比較例5及び1次加硫促進剤<2次加硫促進剤である比較例6ではスコーチ性、耐疲労性が悪化する。また、KA9188あるいはTBzTDが0.1重量部未満の比較例7、8では発熱性、熱老化性に改良が見られず、KA9188あるいはTBzTDが2重量部を超える比較例9、10では発熱性、熱老化性は向上するが破断強度、耐摩耗性、耐疲労性が悪化するようになりバランスのよい改善が得られない。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、トラックやバス用をはじめとする大型空気入りタイヤ、特に重荷重用途タイヤのトレッド部を形成するためのゴム組成物として好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 天然ゴム及び/又はイソプレンゴム50〜90重量%と、シス−1,4結合含有量が95%以上のブタジエンゴム10〜50重量%とからなるジエン系ゴム成分100重量部に対して
    硫黄(A)、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン(B)、スルフェンアミド系加硫促進剤から選択される少なくとも一種の加硫促進剤(C)、及びチウラム系加硫促進剤(但し、1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを除く)から選択される少なくとも一種の加硫促進剤(D)それぞれ0.1〜2重量部配合し、(A)〜(D)の各配合重量部が下記式(1)〜(5)の関係を全て満たす
    ことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
    (A)≧(B)……(1)
    (C)≧(D)……(2)
    1.0≦(A)+(B)≦2.0……(3)
    1.0≦(C)+(D)≦2.0……(4)
    0.5≦{(A)+(B)}/{(C)+(D)}≦1.5……(5)
  2. 前記加硫促進剤(D)が、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド及びテトラブチルチウラムジスルフィドからなる群から選択される少なくとも一種である
    ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記加硫促進剤(C)が、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド及びN−tert−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミドからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記加硫促進剤(D)が、テトラベンジルチウラムジスルフィド及びテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドからなる群から選択される少なくとも一種である
    ことを特徴とする請求項2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. さらに、前記ジエン系ゴム成分100重量部に対して、CTAB吸着比表面積(CTAB)が110〜150m/g、圧縮DBP吸収量(24M4DBP)が100ml/100g以上であるカーボンブラックを40〜60重量部配合した
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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