JP3715433B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置に係り、特に、写真フィルム等の読取対象原稿に記録された画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、写真フィルムに記録されているフィルム画像をR、G、Bの各成分色に分解して読み取り、該読み取りによって得られた画像データに対して各種の補正等の画像処理を行った後に、記録材料への画像の記録やディスプレイへの画像の表示等を行う写真処理方法が提案されている。
【0003】
この種の写真処理方法でフィルム画像を読み取る際に用いられる画像読取装置では、一般に、フィルム画像に対して光を照射し、フィルム画像からの透過光を結像して、結像位置に設けられたラインCCD、エリアCCD等の画像センサ(イメージセンサ)によって画像データとして、読取対象とする写真フィルムのフィルム画像を読み取る。
【0004】
従って、このような画像読取装置では、フィルム画像に照射する光を射出する光源からフィルム画像を読み取る画像センサまでの間の光学系に塵、埃、傷等が存在した場合に正確な画像データを得ることができない、という問題点があった。
【0005】
この問題点を解決し得る技術として、特開平6−6589号公報記載の技術では、一様に一定の濃度とされた濃度基準面を画像センサで読み取り、注目画素の画像データと、該注目画素の周辺の複数の画素の画像データの平均値と、の差を求めて、該差が所定閾値より大きな場合に塵等が存在すると判定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平6−6589号公報記載の技術では、画像センサの注目画素の画像データと、該注目画素の周辺の複数の画素の画像データの平均値と、の差を所定閾値と比較することによって塵等の有無を判定しているため、注目画素及び該注目画素の周辺の複数の画素の各々の光電変換特性が大きく異なる場合、誤判定してしまう場合がある、という問題点があった。
【0007】
また、上記特開平6−6589号公報記載の技術では、注目画素の周辺の複数の画素の画像データの平均値を求める必要があり、この処理をソフトウェアで実現する場合には平均値を求めるための時間がかかる、という問題点があり、ハードウェアで実現する場合には平均値を求めるための専用の部品が必要となって装置が高コストになる、という問題点があった。
【0008】
本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、塵、埃、傷等の有無を確実かつ高速に判定することができる安価な画像読取装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像読取装置は、読取対象原稿を照明する光源と、前記読取対象原稿に記録された画像を結像させる結像手段と、前記結像手段を透過した光が入射され、前記読取対象原稿に記録された画像を複数画素に分解して読み取って画像データとして出力する画像センサと、前記光源から前記画像センサまでの間の光学系に関する変更可能なパラメータである前記画像センサにより読み取られる画像のズーム倍率について、変更前の状態で前記画像センサから出力された画像データに対応する値、変更後の状態で前記画像センサから出力された画像データに対応する値と、を対応する画素毎に比較することにより、前記光源から前記画像センサまでの間の光学系の塵、埃、及び傷の有無を判定する判定手段と、を備えている。
【0020】
請求項に記載の画像読取装置によれば、光源によって読取対象原稿が照明され、結像手段によって読取対象原稿に記録された画像が結像される。なお、上記読取対象原稿には、透過原稿、及び反射原稿が含まれる。
【0021】
また、請求項記載の画像読取装置では、読取対象原稿に記録された画像が画像センサにより複数画素に分解されて読み取られて画像データとして出力される。なお、上記画像センサには、ラインCCD、及びエリアCCDが含まれる。
さらに、判定手段によって、光源から画像センサまでの間の光学系に関する変更可能なパラメータである前記画像センサにより読み取られる画像のズーム倍率について、変更前の状態で画像センサから出力された画像データに対応する値と、変更後の状態で画像センサから出力された画像データに対応する値と、を対応する画素毎に比較することにより、光源から画像センサまでの間の光学系の塵、埃、及び傷の有無が判定される。なお、上記画像データに対応する値には、該画像データに基づいて得られる値の他に、該画像データそのものも含まれる。また、上記画素毎に比較して塵等の有無を判定する方法には、単純に各々の画像データに対応する値を比較して、各値が異なる場合に塵等が有ると判定する方法に加えて、各々の画像データに対応する値の差が所定閾値より大きな場合に塵等が有ると判定する方法も含まれる。
【0022】
このように、請求項に記載の画像読取装置によれば、光源から画像センサまでの間の光学系に関する変更可能なパラメータである前記画像センサにより読み取られる画像のズーム倍率について、変更前の状態で画像センサから出力された画像データに対応する値と、変更後の状態で画像センサから出力された画像データに対応する値と、を対応する画素毎に比較することによって光源から画像センサまでの間の光学系の塵、埃、及び傷の有無を判定しているので、画像センサの各画素間の光電変換特性が大きく相違している場合であっても高精度に塵、埃、及び傷の有無を判定することができると共に、2つの画像データの各々に対応する値を比較することのみによって塵、埃、及び傷の有無を判定しているので、注目画素の周辺の複数の画素の画像データの平均値を用いて判定する場合に比較して、高速かつ低コストな画像読取装置を得ることができる。
【0026】
また、請求項記載の画像読取装置は、請求項記載の画像読取装置において、前記判定手段により塵、埃、及び傷が有ると判定された場合に、その旨をオペレータに通知する通知手段を更に備えたものである。なお、この通知のために用いられるものとしては、ディスプレイ、ブザー、ランプ、音声合成装置等を適用することができる。
【0027】
このように、請求項に記載の画像読取装置によれば、請求項記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、塵、埃、及び傷が有ると判定された場合に、その旨をオペレータに通知する通知手段を備えているので、塵等が存在することをオペレータに対して確実に認識させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0029】
基本構成
図1に示すように、本実施の形態に係る画像読取装置はラインCCDスキャナ14を備えており、ラインCCDスキャナ14は、画像処理部16、マウス20、2種類のキーボード12A、12B、及びディスプレイ18が設けられた作業テーブル27に備えられている。
【0030】
一方のキーボード12Aは作業テーブル27の作業面27U内に埋設されている。他方のキーボード12Bは、不使用時は、作業テーブル27の引出し24内に収納され、使用時は、引出し24から取り出し、一方のキーボード12A上に重ねる。このとき、キーボード12Bのコードを、画像処理部16に接続されたジャック110に接続する。
【0031】
マウス20のコードは作業テーブル27に設けられた孔108を介して画像処理部16に接続されている。マウス20は、不使用時はマウスホルダ20Aに収納され、使用時はマウスホルダ20Aから取り出し、作業面27U上に載置する。
【0032】
画像処理部16は、作業テーブル27に設けられた収納部16Aに収納され、開閉扉25によって密閉されている。なお、開閉扉25を開放することにより、画像処理部16を取り出すことができるようになっている。
【0033】
ラインCCDスキャナ14は、ネガフィルムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されているフィルム画像を読み取るためのものであり、例えば135サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィルム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(240サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、120サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真フィルムのフィルム画像を読取対象とすることができる。ラインCCDスキャナ14は、上記の読取対象のフィルム画像をラインCCDで読み取り、画像データを出力する。
【0034】
画像処理部16は、ラインCCDスキャナ14から出力された画像データが入力されると共に、入力された画像データに対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像データとして、図示しないレーザプリンタ部へ出力する。
【0035】
図2及び図3に示すように、ラインCCDスキャナ14の光学系は、作業テーブル27の下方に配置された光源部30、作業テーブル27に支持された拡散ボックス40、作業テーブル27にセットされるフィルムキャリア38、及び作業テーブル27を挟んで光源部30の反対側に配置された読取部43を備えている。
【0036】
光源部30は金属製のケーシング31内に収容されており、ケーシング31内部には、ハロゲンランプやメタルハライドランプ等から成るランプ32が配置されている。
【0037】
ランプ32の周囲にはリフレクタ33が設けられており、ランプ32から射出された光の一部はリフレクタ33によって反射され、一定の方向へ射出される。リフレクタ33の側方には、複数のファン34が設けられている。ファン34はランプ32が点灯している間作動され、ケーシング31の内部が過熱状態となることを防止する。
【0038】
リフレクタ33の光射出側には、リフレクタ33からの射出光の光軸Lに沿って、紫外域及び赤外域の波長の光をカットすることで写真フィルム22の温度上昇を防止し読取精度を向上させるUV/IRカットフィルタ35、ランプ32からの光及びリフレクタ33からの射出光の光量を調整する絞り39、及び、写真フィルム22及び読取部43に到達する光の色成分を、写真フィルムの種類(ネガフィルム/リバーサルフィルム)に応じて適切に設定するネガフィルム用のバランスフィルタ36N及びリバーサルフィルム用のバランスフィルタ36Pが嵌め込まれているターレット36(図4(B)も参照)が順に設けられている。
【0039】
絞り39は光軸Lを挟んで配置された一対の板材から成り、一対の板材が接近離間するようにスライド移動可能とされている。図4(A)に示すように、絞り39の一対の板材は、スライド方向に沿った一端側から他端側に向けて、スライド方向に直交する方向に沿った断面積が連続的に変化するように、一端側に切り欠き39Aが各々形成されており、切り欠き39Aが形成されている側が対向するように配置されている。
【0040】
上記構成では、所望の光成分の光となるように、写真フィルムの種類に応じたフィルタ(36N、36P)の何れかが光軸L上に位置し、絞り39の位置によって絞り39を通過する光の光量を所望の光量に調整する。
【0041】
拡散ボックス40は、上部になるに従って、即ち、写真フィルム22に近づくに従って、フィルムキャリア38によって搬送される写真フィルム22の搬送方向の長さが狭くなり(図2参照)、該搬送方向に直交する方向(写真フィルム22の幅方向)の長さが広がる(図3参照)形状とされている。また、拡散ボックス40の光入射側及び光射出側には光拡散板(図示せず)が各々取付けられている。なお、上記の拡散ボックス40は、135サイズの写真フィルム用であるが、他の写真フィルムに応じた形状の拡散ボックス(図示せず)も用意されている。
【0042】
拡散ボックス40に入射された光は、フィルムキャリア38(すなわち写真フィルム22)に向けて、写真フィルム22の幅方向を長手方向とするスリット光とされ、また、光拡散板によって拡散光とされて射出される。このように、拡散ボックス40から射出される光が拡散光とされることにより、写真フィルム22に照射される光の光量むらが低減され、フィルム画像に均一な光量のスリット光が照射されると共に、フィルム画像に傷が付いていたとしても、この傷が目立ちにくくなる。
【0043】
フィルムキャリア38及び拡散ボックス40は、写真フィルム22の種類毎に用意されており、写真フィルム22に応じて選択される。
【0044】
フィルムキャリア38の上面及び下面における光軸Lに対応する位置には、写真フィルム22の幅方向に写真フィルム22の幅より長い細長い開口(図示しない)が設けられている。拡散ボックス40からのスリット光は、フィルムキャリア38の下面に設けられた該開口を介して写真フィルム22に照射され、写真フィルム22の透過光が、フィルムキャリア38の上面に設けられた該開口を介して、読取部43に到達する。
【0045】
ところで、フィルムキャリア38は、拡散ボックス40からのスリット光が照射される位置(読取位置)で湾曲するように、写真フィルム22をガイドする図示しないガイドが設けられている。これにより、読取位置での写真フィルム22の平面性が確保される。
【0046】
また、拡散ボックス40は、上面が上記読取位置に接近するように支持されている。よって、フィルムキャリア38の装填時にフィルムキャリア38と拡散ボックス40が干渉しないように、フィルムキャリア38の下面には、切り欠け部が設けられている。
【0047】
なお、フィルムキャリアは、プレスキャン時や、ファインスキャン時におけるこれからファインスキャンするフィルム画像の濃度等に応じた複数の速度で写真フィルム22を搬送可能なように構成されている。
【0048】
読取部43は、ケーシング44内部に収容された状態で配置されている。ケーシング44の内部には、上面にラインCCD116が取付けられた載置台47が設けられており、載置台47からは支持レール49が複数本垂下されている。支持レール49には、縮小・拡大等の変倍のために作業テーブル27と接近離間する方向Aにスライド移動可能にレンズユニット50が支持されている。作業テーブル27には支持フレーム45が立設されている。載置台47は、支持フレーム45に取り付けられたガイドレール42に、上記変倍やオートフォーカス時に共役長を確保するために作業テーブル27と接近離間する方向Bにスライド移動可能に支持されている。レンズユニット50は複数枚のレンズから成り、複数枚のレンズの間にはレンズ絞り51が設けられている。図4(C)に示すように、レンズ絞り51は略C字状に成形された絞り板51Aを複数枚備えている。各絞り板51Aは光軸Lの周囲に均等に配置され一端部がピンに軸支されており、ピンを中心として回動可能とされている。複数枚の絞り板51Aは図示しないリンクを介して連結されており、レンズ絞り駆動モータ(後述)の駆動力が伝達されると同一の方向に回動する。この絞り板51Aの回動に伴って、光軸Lを中心として絞り板51Aにより遮光されていない部分(図4(C)における略星型の部分)の面積が変化し、レンズ絞り51を通過する光の光量が変化する。
【0049】
ラインCCD116は、CCDセル及びフォトダイオード等の光電変換素子が、写真フィルム22の幅方向に一列に多数配置されかつ電子シャッタ機構が設けられたセンシング部が、間隔を空けて互いに平行に3ライン設けられており、各センシング部の光入射側にR、G、Bの色分解フィルタの何れかが各々取付けられて構成されている(所謂3ラインカラーCCD)。また、各センシング部の近傍には、多数のCCDセルから成る転送部が各センシング部に対応して各々設けられており、各センシング部の各CCDセルに蓄積された電荷は、対応する転送部を介して順に転送される。
【0050】
またラインCCD116の光入射側には、CCDシャッタ52が設けられている。なお、図4(D)に示すように、このCCDシャッタ52にはNDフィルタ52NDが嵌め込まれている。CCDシャッタ52は、矢印u方向に回転して、暗補正のためにラインCCD116に入射される光を遮光する全閉状態(NDフィルタ52NDが嵌め込まれていない部分52B等が、光軸Lを含む位置52Cに位置する)、通常の読み取りや明補正のためにラインCCD116に光を入射させる全開状態(図4(D)の位置)、リニアリティ補正のためにラインCCD116に入射される光をNDフィルタ52NDによって減光する減光状態(NDフィルタ52NDが位置52Cに位置する)の何れかの状態に切り替わる。
【0051】
図3に示すように、作業テーブル27には、写真フィルム22を冷却するための冷却風を生成するコンプレッサ94が配置されている。コンプレッサ94により生成された冷却風は、案内管95によりフィルムキャリア38の図示しない読取部に案内されて、供給される。これにより、写真フィルム22の読取部に位置する領域を冷却することができる。なお、案内管95は、冷却風の流量を検出する流量センサ96を貫通している。
【0052】
次に、図5に示したラインCCDスキャナ14の光学系の主要部を参照しながら、ラインCCDスキャナ14及び画像処理部16の電気系の概略構成を、図6を用いて説明する。
【0053】
ラインCCDスキャナ14は、ラインCCDスキャナ14全体の制御を司るマイクロプロセッサ46を備えている。マイクロプロセッサ46には、バス66を介してRAM68(例えばSRAM)、ROM70(例えば記憶内容を書換え可能なROM)が接続されていると共に、ランプドライバ53、コンプレッサ94、流量センサ96、及びモータドライバ48が接続されている。ランプドライバ53は、マイクロプロセッサ46からの指示に応じてランプ32を点消灯させる。また、写真フィルム22のフィルム画像の読み取りの際、写真フィルム22に冷却風を供給するために、マイクロプロセッサ46は、コンプレッサ94を稼働させる。なお、流量センサ96により冷却風の流量が検出され、マイクロプロセッサ46は、異常を検知する。
【0054】
また、モータドライバ48には、ターレット36のネガフィルム用のバランスフィルタ36N及びリバーサルフィルム用のバランスフィルタ36Pの何れかが光軸Lに位置するようにターレット36を図4(B)矢印t方向に回転駆動するターレット駆動モータ54、ターレット36の基準位置(図示しない切り欠け)を検出するターレット位置センサ55(図4(B)も参照)が接続されている。モータドライバ48には、更に、絞り39をスライド移動させる絞り駆動モータ56、絞り39の位置を検出する絞り位置センサ57、載置台47(即ち、ラインCCD116及びレンズユニット50)をガイドレール42に沿ってスライド移動させる読取部駆動モータ58、載置台47の位置を検出する読取部位置センサ59、レンズユニット50を支持レール49に沿ってスライド移動させるレンズ駆動モータ60、レンズユニット50の位置を検出するレンズ位置センサ61、レンズ絞り51の絞り板51Aを回動させるレンズ絞り駆動モータ62、レンズ絞り51の位置(絞り板51Aの位置)を検出するレンズ絞り位置センサ63、CCDシャッタ52を全閉状態、全開状態及び減光状態の何れかの状態に切り換えるシャッタ駆動モータ64、シャッタ位置を検出するシャッタ位置センサ65、ファン34を駆動するファン駆動モータ37が接続されている。
【0055】
マイクロプロセッサ46は、ラインCCD116によるプレスキャン(予備読み取り)及びファインスキャン(本読み取り)を行う際に、ターレット位置センサ55及び絞り位置センサ57によって検出されるターレット36及び絞り39の位置に基づき、ターレット駆動モータ54によってターレット36を回転駆動させると共に、絞り駆動モータ56によって絞り39をスライド移動させ、フィルム画像に照射される光を調節する。
【0056】
またマイクロプロセッサ46は、フィルム画像のサイズやトリミングを行うか否か等に応じてズーム倍率を決定し、フィルム画像が前記決定したズーム倍率でラインCCD116によって読み取られるように、読取部位置センサ59によって検出される載置台47の位置に基づき読取部駆動モータ58によって載置台47をスライド移動させると共に、レンズ位置センサ61によって検出されるレンズユニット50の位置に基づきレンズ駆動モータ60によってレンズユニット50をスライド移動させる。
【0057】
なお、ラインCCD116の受光面をレンズユニット50によるフィルム画像の結像位置に一致させる合焦制御(オートフォーカス制御)を行う場合、マイクロプロセッサ46は、読取部駆動モータ58により載置台47のみをスライド移動させる。この合焦制御は、一例としてラインCCD116によって読み取られたフィルム画像のコントラストが最大となるように行う(所謂画像コントラスト法)ことができるが、これに代えて写真フィルム22とレンズユニット50(又はラインCCD116)との距離を赤外線等により測定する距離センサを設け、フィルム画像のデータに代えて距離センサによって検出された距離に基づいて行うようにしてもよい。
【0058】
一方、ラインCCD116にはタイミングジェネレータ74が接続されている。タイミングジェネレータ74は、ラインCCD116や後述するA/D変換器82等を動作させるための各種のタイミング信号(クロック信号)を発生する。ラインCCD116の信号出力端は、増幅器76を介してA/D変換器82に接続されており、ラインCCD116から出力された信号は、増幅器76で増幅されA/D変換器82でディジタルデータに変換される。
【0059】
A/D変換器82の出力端は、相関二重サンプリング回路(CDS)88、インタフェース(I/F)回路90を順に介して画像処理部16に接続されている。CDS88では、フィードスルー信号のレベルを表すフィードスルーデータ及び画素信号のレベルを表す画素データを各々サンプリングし、各画素毎に画素データからフィードスルーデータを減算する。そして、演算結果(各CCDセルでの蓄積電荷量に正確に対応する画素データ)を、I/F回路90を介してスキャン画像データとして画像処理部16へ順次出力する。
【0060】
なお、ラインCCD116からはR、G、Bの測光信号が並列に出力されるので、増幅器76、A/D変換器82、CDS88から成る信号処理系も3系統設けられており、I/F回路90からは、スキャン画像データとしてR、G、Bの画像データが並列に、画像処理部16に入力される。
【0061】
更に、画像処理部16には、前述したディスプレイ18、キーボード12A、12B、マウス20、及びフィルムキャリア38が接続されている。
【0062】
画像処理部16では、ラインCCDスキャナ14から並列に入力されるR、G、Bの画像データに対して、暗補正及び明補正を行う。
【0063】
暗補正は、ラインCCD116の光入射側に光を入射しない状態においてラインCCD116内を流れる電流である暗電流をキャンセルするものであり、ラインCCD116の光入射側がCCDシャッタ52により遮光されている状態でラインCCDスキャナ14から入力されたデータ(ラインCCD116のセンシング部の各セルの暗出力レベルを表すデータ)を各セル毎に記憶しておき、ラインCCD116が写真フィルム22を読み取ることによってラインCCDスキャナ14から入力された画像データから、各画素毎に対応するセルの暗出力レベルを減ずることによって補正する。
【0064】
また、明補正は、ラインCCD116の光電変換特性の各セル単位でのばらつきを補正するものであり、ラインCCDスキャナ14に画面全体が一定濃度の調整用のフィルム画像がセットされている状態、又は原稿が何もセットされていない状態で、ラインCCD116で画像読み取り動作を行うことによりラインCCDスキャナ14から入力された画像データ(この画像データが表す各画素毎の濃度のばらつきは各セルの光電変換特性のばらつきに起因する)に基づいて各セル毎にゲイン(明補正データ)を定めておき、ラインCCDスキャナ14から入力された読取対象のフィルム画像の画像データを、各セル毎に定めたゲインに応じて各画素毎に補正する。
【0065】
また、画像処理部16では、階調変換、色変換、画像の超低周波輝度成分の階調を圧縮するハイパートーン処理、粒状を抑制しながらシャープネスを強調するハイパーシャープネス処理等の各種の画像処理を行う。
【0066】
なお、写真フィルム22が本発明の読取対象原稿に、ランプ32が本発明の光源に、レンズユニット50が本発明の結像手段に、ラインCCD116が本発明の画像センサに、各々相当する。
【0067】
次に、本基本構成の作用として、まずラインCCDスキャナ14のマイクロプロセッサ46によって実行されるラインスキャナ制御処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0068】
なお、ラインCCDスキャナ14は、一例として、「初期状態モード」、「暗補正モード」、「明補正モード」、「塵埃検出モード」、「プレスキャンモード」、「ファインスキャンモード」等の複数のモードが予め定められていると共に、各モードにおけるラインCCDスキャナ14の各部の状態も予め定められている。
【0069】
ラインCCDスキャナ14の電源が投入されると、マイクロプロセッサ46では図7に示すラインスキャナ制御処理の実行を開始し、まずステップ200では「初期状態モード」に移行し、「初期状態モード」として予め定められている各部の状態に従って各部の作動を制御する。
【0070】
すなわち、ランプドライバ53によってランプ32を点灯させ、絞り駆動モータ56によって絞り39を全開位置に移動させ、レンズ絞り駆動モータ62によってレンズ絞り51を全開位置に移動させ、シャッタ駆動モータ64によってCCDシャッタ52を全開位置に移動させる。
【0071】
次のステップ202ではラインCCD116の暗補正を行うか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ204へ移行し、ラインCCD116の明補正を行うか否か判定する。この判定も否定された場合にはステップ206へ移行し、フィルム画像の読み取りを行うか否か判定する。ステップ206の判定も否定された場合にはステップ202に戻り、ステップ202〜206を繰り返す。
【0072】
暗補正、及び明補正は定期的(例えば1日の始業時等)に行われる。暗補正の実行タイミングが到来すると、ステップ202の判定が肯定されてステップ208へ移行する。ステップ208では「暗補正モード」に移行し、「暗補正モード」として予め定められている各部の状態に従って各部の作動を制御する。
【0073】
すなわちランプドライバ53によってランプ32を消灯させ、シャッタ駆動モータ64によってCCDシャッタ52を全閉位置に移動させる。また、ターレット駆動モータ54によってターレット36をネガフィルム位置(ネガフィルム用のバランスフィルタ36Nが光軸L上に位置する位置)へ回転させ、レンズユニット50によるズーム倍率が1.0倍となるように読取部駆動モータ58、レンズ駆動モータ60によって載置台47及びレンズユニット50をスライド移動させ、絞り駆動モータ56によって絞り39を全開位置に移動させる。これによってラインCCD116に光が入射されない状態となる。
【0074】
次のステップ210では、暗補正モードであることを画像処理部16に通知する。画像処理部16では、ラインCCDスキャナ14から入力されたデータ(ラインCCD116から出力された暗出力に相当する信号がA/D変換されたデータ)をラインCCD116の暗補正用のデータとして記憶する。
【0075】
次のステップ212では暗補正モードを終了するか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。ステップ212の判定が肯定されるとステップ200に戻って初期状態モードに移行した後に、前述のステップ202〜206を繰り返す。
【0076】
一方、明補正の実行タイミングが到来すると、ステップ204の判定が肯定されてステップ214へ移行する。ステップ214では「明補正モード」に移行し、「明補正モード」として予め定められている各部の状態に従って各部の作動を制御する。
【0077】
すなわちランプドライバ53によってランプ32を点灯させ、絞り駆動モータ56によって絞り39を明補正モード時の位置に移動させ、ターレット駆動モータ54によってターレット36をリバーサルフィルム位置(リバーサルフィルム用のバランスフィルタ36Pが光軸L上に位置する位置)へ回転させ、レンズユニット50によるズーム倍率が1.0倍となるように読取部駆動モータ58、レンズ駆動モータ60によって載置台47及びレンズユニット50をスライド移動させ、レンズ絞り駆動モータ62によってレンズ絞り51を全開位置に移動させ、シャッタ駆動モータ64によってCCDシャッタ52を全開位置に移動させる。
【0078】
また、次のステップ216では、明補正モードであることを画像処理部16に通知する。これにより、画像処理部16では明補正モード処理を実行する。以下、この明補正モード処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0079】
まず、同図のステップ300では、ラインCCDスキャナ14から入力された1ライン分の画像データを図示しない記憶部に記憶し、次のステップ302では、初期設定として変数iに1を代入する。
【0080】
次のステップ304では、ラインCCDスキャナ14のi番目のCCDセルに対応する明補正データkiを次の(1)式により算出する。
【0081】
ki=Dmax/Di (1)
ここで、DmaxはラインCCDスキャナ14から入力された各CCDセルの画像データの最大値を、Diはi番目のCCDセルの画像データを、各々表わす。
【0082】
次のステップ306では、前回の明補正モード実行時に算出して上記記憶部に記憶した明補正データの内のi番目のCCDセルに対応する明補正データksiを上記記憶部から読み出し、次のステップ308では、今回算出した明補正データkiと前回の明補正データksiとの差の絶対値が所定閾値KLより大きいか否かを判定し、大きいと判定された場合(肯定判定時)はステップ310に移行して、塵埃が検出された旨をディスプレイ18に表示することによってオペレータに対して塵埃の除去を促した後に本明補正モード処理を終了する。ステップ308が請求項1に記載の判定手段に、ステップ310が請求項2に記載の通知手段に、各々相当する。
【0083】
すなわち、ラインCCDスキャナ14のランプ32から射出された光の光路上に塵、埃、傷等が存在する場合は、それらの存在する位置に対応するラインCCD116のCCDセルから出力された画像データは、塵、埃、傷等が存在しない場合に比較して、大きな値(又は小さな値)が出力される。従って、前回の明補正データksiを算出した際に、光路上に塵、埃、傷等がなく、かつ今回の明補正データkiの算出の際に光路上に塵、埃、傷等が存在した場合には、上記ステップ308の判定が肯定されるので、上記ステップ310でその旨をオペレータに対して通知するのである。
【0084】
なお、上記ステップ308の判定は、今回算出した明補正データkiと前回の明補正データksiとの比が所定閾値より大きいか否かにより判定してもよく、また、全ての画素毎の差や比のデータにデジタル周波数フィルタを通してから判定する形態としてもよい。この場合は、光源の照明分布の変化等の空間周期の大きい光量変化は除外し、塵等の空間周期の小さい光量変化だけを検出することができる。
【0085】
ステップ310で塵埃が検出された旨がディスプレイ18に表示された場合、オペレータは光路上に存在する各部材の清掃を行う。なお、この際の清掃は、塵、埃が溜まり易い箇所や傷が発生しやすい箇所(写真フィルム22の通過位置、CCDシャッタ52のNDフィルタ52ND等)を中心に実施する。
【0086】
一方、上記ステップ308の判定が否定された場合は光学系に塵、埃、傷等がなく、正常な明補正データkiが得られた場合であるので、ステップ312へ移行して、明補正データkiを上記記憶部の前回の明補正データksiが記憶されているアドレスに記憶する。
【0087】
次のステップ314では、ラインCCD116の全てのCCDセルについて、上記ステップ304乃至ステップ312の処理が終了したか否かを判定し、否定判定の場合はステップ316へ移行してiの値を1だけインクリメントした後に上記ステップ304へ戻り、肯定判定の場合は本明補正モード処理を終了する。すなわち、ラインCCD116の全てのCCDセルに対してステップ304乃至ステップ316の処理を繰り返して行った後に本明補正モード処理を終了する。
【0088】
一方、ラインCCDスキャナ14のマイクロプロセッサ46は、図7のステップ218で明補正モード処理が終了したか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。ステップ218の判定が肯定されるとステップ200に戻って初期状態モードに移行した後に、前述のステップ202〜206を繰り返す。
【0089】
また、オペレータによってフィルム画像の読み取りが指示されると、ステップ206の判定が肯定されてステップ220へ移行する。ステップ220では「塵埃検出モード」に移行し、「塵埃検出モード」として予め定められている各部の状態に従って各部の作動を制御する。
【0090】
すなわちランプドライバ53によってランプ32を点灯させ、絞り駆動モータ56によって絞り39を明補正モード時の位置に移動させ、ターレット駆動モータ54によってターレット36をリバーサルフィルム位置へ回転させ、レンズユニット50によるズーム倍率が1.0倍となるように読取部駆動モータ58、レンズ駆動モータ60によって載置台47及びレンズユニット50をスライド移動させ、レンズ絞り駆動モータ62によってレンズ絞り51を全開位置に移動させ、シャッタ駆動モータ64によってCCDシャッタ52を全開位置に移動させる。
【0091】
また、次のステップ222では、塵埃検出モードであることを画像処理部16に通知する。
【0092】
これにより、画像処理部16では、図9のフローチャートで示す塵埃検出モード処理を実行する。なお、この塵埃検出モード処理は、上記明補正モード処理(図8参照)におけるステップ312の処理を除いた処理とされたものであり、その他の処理については上記明補正モード処理と同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0093】
従って、本塵埃検出モード処理においても、上記明補正モード処理時と同様に、ラインCCDスキャナ14のランプ32から射出された光の光路上に塵、埃、傷等が存在する場合は、ディスプレイ18にその旨が表示されるので、この場合は、オペレータは光路上に存在する各部材の清掃を行う。
【0094】
次のステップ224(図7参照)では、画像処理部16による塵埃検出モード処理の終了待ちを行い、塵埃検出モード処理が終了した時点で肯定判定となってステップ226へ移行する。
【0095】
ステップ226では、読取対象の写真フィルム22がフィルムキャリア38に挿入されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。フィルムキャリア38の写真フィルムの挿入口(図示せず)に読取対象の写真フィルム22の先端が挿入され、これが先端検出センサ(図示せず)によって検出されると、ステップ226の判定が肯定されてステップ228へ移行して、プレスキャン及びファインスキャンによるフィルム画像読取処理が行われ、次のステップ230では、フィルム画像の読み取りを終了するか否か判定する。次の読取対象の写真フィルム22に記録されたフィルム画像の読み取りを続けて行う場合には、ステップ230の判定が否定されてステップ226に戻り、次の読取対象の写真フィルム22がフィルムキャリア38に挿入されると(ステップ226の判定が肯定されると)、フィルム画像読取処理が再び行われることになる。また、ステップ230の判定が肯定されると、ステップ200に戻って初期状態モードに移行した後に、前述のステップ202〜206が繰り返される。
【0096】
以上詳細に説明したように、本基本構成に係る画像読取装置では、前回の明補正データと今回の明補正データとを対応するCCDセル毎に比較することによりラインCCDスキャナ14の光路上に存在する塵、埃、傷等の有無を判定しているので、ラインCCD116の各CCDセル間の光電変換特性が大きく相違している場合であっても高精度に塵、埃、傷等の有無を判定することができる。
【0097】
また、本基本構成に係る画像読取装置では、前回の明補正データと今回の明補正データとを比較することのみによって塵、埃、傷等の有無を判定しているので、注目CCDセルの周辺の複数のCCDセルの画像データの平均値を用いる場合に比較して、高速かつ低コストな画像読取装置を得ることができる。
【0098】
なお、本基本構成では、写真フィルム22のフィルム画像の読み取り直前に塵埃検出モード処理を実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、写真フィルム22のフィルム画像の読み取り直後に塵埃検出モード処理を実行する形態としてもよい。また、写真フィルム22の先端が検出された場合に塵埃検出モード処理を実行する形態としてもよい。
【0099】
また、本基本構成では、本発明の画像データに対応する値として明補正データを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば各CCDセルから出力された画像データを直接適用する形態としてもよい。
【0100】
発明の実施の形態
本実施形態では、塵、埃、傷等の検出を、光学系に関する変更可能なパラメータを利用して行う場合について説明する。なお、本第実施形態に係る画像読取装置の構成は、上記基本構成と同様であるので、ここでの説明は省略し、以下では、図10及び図11を参照して、本実施形態の作用を説明する。なお、図10は、塵埃検出処理時にラインCCDスキャナ14のマイクロプロセッサ46で実行される処理のフローチャートであり、図11は塵埃検出処理時に画像処理部16で実行される処理のフローチャートである。
【0101】
図10におけるステップ400では、図7のステップ200と同様に、「初期状態モード」に移行して「初期状態モード」として予め定められている各部の状態に従って各部の作動を制御し、次のステップ402では、シャッタ駆動モータ64によりCCDシャッタ52を回転駆動することによって、CCDシャッタ52のNDフィルタ52ND(図4(D)も参照)の中心が光軸Lに略一致する位置に移動する。
【0102】
次のステップ404では、以上の設定が終了した旨を画像処理部16に通知し、次のステップ406では、画像処理部16による画像データの記憶(詳細は後述)の終了待ちを行った後にステップ408に移行する。
【0103】
ステップ408では、NDフィルタ52NDの位置を微小距離(本実施形態では、ラインCCD116のCCDセル数個分に相当する距離)だけ移動し、次のステップ410では、画像処理部16に対してNDフィルタの移動が終了した旨を通知し、本処理を終了する。
【0104】
一方、画像処理部16では、図11のステップ500において、マイクロプロセッサ46からの図10ステップ404に相当する設定終了の通知待ちを行った後、ステップ502では、ラインCCDスキャナ14から入力された1ライン分の画像データD1を図示しない記憶部の所定領域に記憶し、次のステップ504では、該記憶が終了した旨をマイクロプロセッサ46に通知する。
【0105】
次のステップ506では、マイクロプロセッサ46からの図10ステップ410に相当するNDフィルタ52NDの位置変更終了の通知待ちを行った後、次のステップ508では、この時点においてラインCCDスキャナ14から入力された1ライン分の画像データD2を、上記記憶部の画像データD1とは異なる領域に記憶する。
【0106】
以上の処理によって、画像処理部16の図示しない記憶部には、NDフィルタ52NDの中心が光軸Lに略一致した状態における1ライン分の画像データD1と、NDフィルタ52NDの位置を微小距離だけ移動した状態における1ライン分の画像データD2と、が記憶される。
【0107】
次のステップ510では、変数iに1を代入し、次のステップ512では、ラインCCD116のi番目のCCDセルの画像データD1(以下、D1iという)を上記記憶部から読み出し、次のステップ514では、ラインCCD114のi番目のCCDセルの画像データD2(以下、D2iという)を上記記憶部から読み出す。
【0108】
次のステップ516では、画像データD1iと画像データD2iとが等しいか否かを判定し、等しくない場合(否定判定時)はステップ518に移行して、塵埃が検出された旨をディスプレイ18に表示し、オペレータに対して塵埃の除去を促した後に本処理を終了する。ステップ516が請求項3に記載の判定手段に、ステップ518が請求項4に記載の通知手段に、各々相当する。
【0109】
一方、上記ステップ516の判定が肯定判定であった場合にはステップ520に移行して、ラインCCD116の全てのCCDセルについて、上記ステップ512乃至ステップ516の処理が終了したか否かを判定し、終了していない場合(否定判定時)はステップ522へ移行して変数iを1だけインクリメントした後に上記ステップ512へ戻り、終了した時点(肯定判定時)で本処理を終了する。
【0110】
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る画像読取装置では、NDフィルタ52NDの位置を微小距離だけ移動する前後で得られた画像データを対応するCCDセル毎に比較することによってNDフィルタ52NDに対する塵、埃、傷等の有無を判定しているので、ラインCCD116の各CCDセル間の光電変換特性が大きく相違している場合であっても高精度に塵、埃、傷等の有無を判定することができる。
【0111】
また、本実施形態に係る画像読取装置では、NDフィルタ52NDの位置を微小距離だけ移動する前後で得られた画像データを比較することのみによって塵、埃、傷等の有無を判定しているので、注目CCDセルの周辺の複数のCCDセルの画像データの平均値を用いる場合に比較して、高速かつ低コストな画像読取装置を得ることができる。
【0112】
なお、本実施形態では、微小量変化させるパラメータとして、NDフィルタの位置を微小距離だけ移動させた際の画像データと移動前の画像データとを画素毎に比較することによって塵等の有無を判定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、微小量変化させるパラメータとしては、ズーム倍率、フォーカス位置、原稿台スキャンの場合の原稿台位置、ミラースキャンの場合のミラー位置、レンズユニットを光軸に直交する方向に移動可能な場合のレンズユニットの位置、等を適用することができる。例えば、ズーム倍率を微少量変化させる場合では、ズーム倍率を1.0に設定した場合の画像データが図12(A)に示すような状態(塵等の位置に対応する画像データを斜線で表現)である場合、ズーム倍率を1.5倍とした場合の画像データは図12(B)に示すような図12(A)とは異なる状態となるため、対応する画素毎に値を比較することによって塵等の有無を判定することができる。
【0113】
また、本実施形態では、塵等の有無の判定に、ラインCCD116のR、G、B全てのラインセンサのCCDセルから出力された画像データを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、R、G、B各ラインセンサのうちの何れか1つのみから出力された画像データを用いる形態としてもよく、各ラインセンサのうちの2つから出力された画像データを用いる形態としてもよい。
【0114】
また、本実施形態では、塵、埃、傷等が検出された場合に、ディスプレイ18にその旨を表示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば画像読取装置にブザー、赤色ランプ等のアラーム発生手段を設けておき、該アラーム発生手段を駆動することによって、オペレータに塵埃等の発生を通知する形態としてもよい。
【0115】
また、本実施形態では、画像センサとしてラインCCDを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、エリアCCDを適用する形態としてもよい。
【0116】
さらに、以上説明したターレット(図4(B)参照)に限定されず、図13に示すように、赤光を吸収するシアンフィルタ用のターレット36C、緑光を吸収するマゼンタフィルタ用のターレット36M、及び青紫光を吸収するイエローフィルタ用のターレット36Yにより構成してもよい。ターレット36Cは、濃度の異なる複数のシアンフィルタ36C1、36C2、36C3が嵌め込まれている。なお、シアンフィルタ36C1、36C2、36C3の順に濃度が濃くなっている。その他のターレット36M、36Yも同様の構成となっている。そして、各ターレット36C、36M、36Yは、各ターレットの選択されたフィルタ各々が光軸L上で重なるように、回転可能に支持されている。
【0117】
【発明の効果】
請求項1記載の画像読取装置によれば、光源から画像センサまでの間の光学系に関する変更可能なパラメータである前記画像センサにより読み取られる画像のズーム倍率について、変更前の状態で画像センサから出力された画像データに対応する値と、変更後の状態で画像センサから出力された画像データに対応する値と、を対応する画素毎に比較することによって光源から画像センサまでの間の光学系の塵、埃、及び傷の有無を判定しているので、画像センサの各画素間の光電変換特性が大きく相違している場合であっても高精度に塵、埃、及び傷の有無を判定することができると共に、2つの画像データの各々に対応する値を比較することのみによって塵、埃、及び傷の有無を判定しているので、注目画素の周辺の複数の画素の画像データの平均値を用いて判定する場合に比較して、高速かつ低コストな画像読取装置を得ることができる、という効果が得られる。
【0122】
また、請求項記載の画像読取装置によれば、請求項記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、塵、埃、及び傷が有ると判定された場合に、その旨をオペレータに通知する通知手段を備えているので、塵等が存在することをオペレータに対して確実に認識させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る画像読取装置の外観図である。
【図2】 実施形態に係る画像読取装置の光学系の正面断面図である。
【図3】 実施形態に係る画像読取装置の光学系の側面断面図である。
【図4】 (A)は絞り、(B)はターレット、(C)はレンズ絞り、(D)はCCDシャッタの一例を各々示す平面図である。
【図5】 実施形態に係る画像読取装置の光学系の主要部のみを示した概略図である。
【図6】 実施形態に係る画像読取装置のラインCCDスキャナの電気系の概略構成を示すブロック図である。
【図7】 実施形態においてラインCCDスキャナのマイクロプロセッサで実行される処理のフローチャートである。
【図8】 実施形態において画像処理部で実行される明補正モード処理のフローチャートである。
【図9】 実施形態において画像処理部で実行される塵埃検出モード処理のフローチャートである。
【図10】 実施形態においてラインCCDスキャナのマイクロプロセッサで塵埃検出処理時に実行される処理のフローチャートである。
【図11】 実施形態において画像処理部で実行される塵埃検出処理のフローチャートである。
【図12】 ズーム倍率を変化させた際のラインCCDの各CCDセルによる読取画像の変化を示す図であり、(A)はズーム倍率変化前の状態を、(B)はズーム倍率変化後の状態を、各々示す図である。
【図13】 ターレットの変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
12A、12B キーボード
14 ラインCCDスキャナ
16 画像処理部
18 ディスプレイ
22 写真フィルム(読取対象原稿)
32 ランプ(光源)
35 UV/IRカットフィルタ
36 ターレット
38 フィルムキャリア
39 絞り
40 拡散ボックス
43 読取部
47 載置台
50 レンズユニット(結像手段)
52 CCDシャッタ
52ND NDフィルタ
116 ラインCCD(画像センサ)

Claims (2)

  1. 読取対象原稿を照明する光源と、
    前記読取対象原稿に記録された画像を結像させる結像手段と、
    前記結像手段を透過した光が入射され、前記読取対象原稿に記録された画像を複数画素に分解して読み取って画像データとして出力する画像センサと、
    前記光源から前記画像センサまでの間の光学系に関する変更可能なパラメータである前記画像センサにより読み取られる画像のズーム倍率について、変更前の状態で前記画像センサから出力された画像データに対応する値と、変更後の状態で前記画像センサから出力された画像データに対応する値と、を対応する画素毎に比較することにより、前記光源から前記画像センサまでの間の光学系の塵、埃、及び傷の有無を判定する判定手段と、
    を備えた画像読取装置。
  2. 前記判定手段により塵、埃、及び傷が有ると判定された場合に、その旨をオペレータに通知する通知手段を更に備えた請求項記載の画像読取装置。
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