JP2000209394A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2000209394A
JP2000209394A JP11008337A JP833799A JP2000209394A JP 2000209394 A JP2000209394 A JP 2000209394A JP 11008337 A JP11008337 A JP 11008337A JP 833799 A JP833799 A JP 833799A JP 2000209394 A JP2000209394 A JP 2000209394A
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Japan
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image
light
film
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JP11008337A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Inoue
敏之 井上
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光量の変動に起因する画像読み取りの精度の
低下を防止することができる画像読取装置を得る。 【解決手段】 ランプ32からの射出光の一部を光ファ
イバ118によってラインCCD116の写真フィルム
22上のフィルム画像の読取領域以外の領域に案内し、
フィルム画像の読取時には、ラインCCD116によっ
て読み取られた画像データに対して、ラインCCD11
6によって検出されたランプ32からの射出光の光量の
変化分に応じた補正を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像読取装置に係
り、特に、写真フィルム等の読取対象原稿に記録された
画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真フィルムに記録されているフ
ィルム画像をR、G、Bの各成分色に分解して読み取
り、該読み取りによって得られた画像データに対して各
種の補正等の画像処理を行った後に、記録材料への画像
の記録やディスプレイへの画像の表示等を行う写真処理
方法が提案されている。なお、ここでいう写真フィルム
とは、被写体を撮影後、現像処理され、ネガ画像又はポ
ジ画像が可視化されたフィルムをいう。
【0003】この種の写真処理方法でフィルム画像を読
み取る際に用いられる画像読取装置も含め、従来の画像
読取装置では、一般に、読取対象原稿に対して光を照射
し、該読取対象原稿からの透過光又は反射光を結像し
て、結像位置に設けられたラインCCD、エリアCCD
等の画像センサ(イメージセンサ)によって画像データ
として、読取対象とする原稿の画像を読み取っている。
従って、高精度な画像読み取りを行なうためには、読取
対象原稿に照射する光の光量が略一定で安定しているこ
とが必要であり、この際の光量変動は0.5%p-p以下
に抑えることが好ましいとされている。
【0004】そこで、高精度な画像読み取りを行なうた
めの従来の画像読取装置では、光量変動が0.5%p-p
以下であるハロゲンランプが光源として広く用いられて
いる。
【0005】ところで、上記のような写真フィルムに記
録されたフィルム画像を読み取る画像読取装置では、光
源として色温度が高いものを用いることが好ましいとさ
れている。
【0006】すなわち、写真フィルムに記録されたフィ
ルム画像はネガ画像である場合が多く、この場合、ブル
ー(青)が濃いほど多くの光量が必要となる。一方、色
温度は高いほどブルーの光量が多くなるので、ネガ画像
を読み取るための画像読取装置の光源としては色温度が
高いものの方が好ましい。
【0007】従って、このような画像読取装置の光源と
しては、ハロゲンランプより色温度が高いメタルハライ
ドランプやキセノンランプ等の放電灯を用いることが好
ましく、放電灯を光源として用いた技術としては、特開
平7−254968号公報記載の技術等があった。
【0008】なお、メタルハライドランプは、金属ハロ
ゲン化物を封入した放電灯であり、封入金属原子のスペ
クトル線や金属ハロゲン化物の分子スペクトルの発光を
利用して、高効率、高演色性、或いは特定の波長域に効
率のよい発光を得ることができるランプである。また、
キセノンランプは、キセノンガスのアーク放電を使用し
たランプであり、そのエネルギー分布はキセノンガスに
よる輝線を除けばほとんど太陽光と近似している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
放電灯を光源として用いる技術では、光量変動が大きく
(1.5%p-p程度)、高精度な画像読み取りが行なえ
ない、という問題点があった。
【0010】すなわち、放電灯は、図11(A)に示す
ように、電極120Aと電極120Bとの間のアーク長
L間で放電させて発光させるが、各電極の対向する端部
の面積が広いほど輝点(放電が始まる点)のゆらぎの量
が大きくなり光量変動が大きくなる。この輝点のゆらぎ
を小さくするためには、図11(B)に示すように、各
電極の対向する端部を尖鋭化すればよいが、この場合に
は尖鋭化された端部が徐々に消耗して丸くなりアーク長
Lが長くなり易い。アーク長が長くなると放電が起こら
なくなり発光させることができなくなる。従って、各電
極の対向する端部は予めある程度丸く又は平坦にしてお
く必要があり、上記輝点のゆらぎに起因する光量変動は
回避することが非常に困難な問題である。
【0011】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたものであり、光量の変動に起因する画像読み取りの
精度の低下を防止することができる画像読取装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の画像読取装置は、画像が記録された
読取対象原稿を照明する光源と、前記読取対象原稿に記
録された画像を複数画素に分解して読み取って画像デー
タとして出力すると共に、前記光源からの照明光の光量
を検出して該光量に応じたデータを出力する画像センサ
と、前記画像センサから出力された光量に応じたデータ
が変動した場合、変動量に応じて前記画像センサから出
力された画像データを補正する補正手段と、を備えてい
る。
【0013】請求項1に記載の画像読取装置によれば、
画像が記録された読取対象原稿が光源によって照明さ
れ、読取対象原稿に記録された画像が画像センサによっ
て複数画素に分解されて読み取られて画像データとして
出力される。なお、上記読取対象原稿としては、写真フ
ィルム等の透過原稿、及び写真プリント等の反射原稿が
含まれる。また、上記画像センサとしては、ラインCC
D、エリアCCD、及びCCD以外の光電変換素子が含
まれる。
【0014】また、請求項1に記載の画像読取装置で
は、上記画像センサによって光源からの照明光の光量が
検出されて該光量に応じたデータが出力され、この出力
された光量に応じたデータが変動した場合、補正手段に
よって変動量に応じて画像センサから出力された画像デ
ータが補正される。
【0015】このように、請求項1に記載の画像読取装
置によれば、光源からの照明光の光量の変動量に応じて
画像データを補正しているので、光源の光量変動に起因
する画像読み取りの精度の低下を防止することができ
る。
【0016】また、請求項2記載の画像読取装置は、画
像が記録された読取対象原稿を照明する光源と、前記読
取対象原稿に記録された画像を複数画素に分解して読み
取って画像データとして出力する画像センサと、前記光
源からの照明光の光量を検出して該光量に応じたデータ
を出力する検出手段と、前記検出手段から出力された光
量に応じたデータが変動した場合、変動量に応じて前記
画像センサから出力された画像データを補正する補正手
段と、を備えている。
【0017】請求項2に記載の画像読取装置によれば、
画像が記録された読取対象原稿が光源によって照明さ
れ、読取対象原稿に記録された画像が画像センサによっ
て複数画素に分解されて読み取られて画像データとして
出力される。なお、上記読取対象原稿としては、写真フ
ィルム等の透過原稿、及び写真プリント等の反射原稿が
含まれる。また、上記画像センサとしては、ラインCC
D、エリアCCD、及びCCD以外の光電変換素子が含
まれる。
【0018】また、請求項2に記載の画像読取装置で
は、検出手段によって光源からの照明光の光量が検出さ
れて該光量に応じたデータが出力され、この出力された
光量に応じたデータが変動した場合、補正手段によって
変動量に応じて画像センサから出力された画像データが
補正される。
【0019】このように、請求項2に記載の画像読取装
置によれば、光源からの照明光の光量の変動量に応じて
画像データを補正しているので、光源の光量変動に起因
する画像読み取りの精度の低下を防止することができ
る。
【0020】なお、請求項3記載の画像読取装置のよう
に、請求項1又は請求項2記載の画像読取装置における
光源としては放電灯を適用することが好ましく、請求項
4記載の画像読取装置のように、請求項3記載の放電灯
としてはメタルハライドランプ又はキセノンランプを適
用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0022】図1に示すように、本実施の形態に係る画
像読取装置はラインCCDスキャナ14を備えており、
ラインCCDスキャナ14は、画像処理部16、マウス
20、2種類のキーボード12A、12B、及びディス
プレイ18が設けられた作業テーブル27に備えられて
いる。
【0023】一方のキーボード12Aは作業テーブル2
7の作業面27U内に埋設されている。他方のキーボー
ド12Bは、不使用時は、作業テーブル27の引出し2
4内に収納され、使用時は、引出し24から取り出し、
一方のキーボード12A上に重ねる。このとき、キーボ
ード12Bのコードを、画像処理部16に接続されたジ
ャック110に接続する。
【0024】マウス20のコードは作業テーブル27に
設けられた孔108を介して画像処理部16に接続され
ている。マウス20は、不使用時はマウスホルダ20A
に収納され、使用時はマウスホルダ20Aから取り出
し、作業面27U上に載置する。
【0025】画像処理部16は、作業テーブル27に設
けられた収納部16Aに収納され、開閉扉25によって
密閉されている。なお、開閉扉25を開放することによ
り、画像処理部16を取り出すことができるようになっ
ている。
【0026】ラインCCDスキャナ14は、ネガフィル
ムやリバーサルフィルム(ポジフィルム)等の写真フィ
ルムに記録されているフィルム画像を読み取るためのも
のであり、例えば135サイズの写真フィルム、110
サイズの写真フィルム、及び透明な磁気層が形成された
写真フィルム(240サイズの写真フィルム:所謂AP
Sフィルム)、120サイズ及び220サイズ(ブロー
ニサイズ)の写真フィルムのフィルム画像を読取対象と
することができる。ラインCCDスキャナ14は、上記
の読取対象のフィルム画像をラインCCDで読み取り、
画像データを出力する。
【0027】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データが入力されると共に、入
力された画像データに対して各種の補正等の画像処理を
行って、記録用画像データとして、図示しないレーザプ
リンタ部へ出力する。
【0028】図2及び図3に示すように、ラインCCD
スキャナ14の光学系は、作業テーブル27の下方に配
置された光源部30、作業テーブル27に支持された拡
散ボックス40、作業テーブル27にセットされるフィ
ルムキャリア38、及び作業テーブル27を挟んで光源
部30の反対側に配置された読取部43を備えている。
【0029】光源部30は金属製のケーシング31内に
収容されており、ケーシング31内部には、メタルハラ
イドランプやキセノンランプ等の放電灯から成るランプ
32が配置されている。なお、ランプ32は、写真フィ
ルム22の長手方向(搬送方向)及び写真フィルム22
の幅方向の2方向に移動可能とされた図示しないX−Y
ステージに保持されており、該X−Yステージの位置を
移動することによってランプ32の位置を微調整するこ
とが可能とされている。
【0030】ランプ32の周囲にはリフレクタ33が設
けられており、ランプ32から射出された光の一部はリ
フレクタ33によって反射され、一定の方向へ射出され
る。リフレクタ33の側方には、複数のファン34が設
けられている。ファン34はランプ32が点灯している
間作動され、ケーシング31の内部が過熱状態となるこ
とを防止する。
【0031】リフレクタ33の光射出側には、リフレク
タ33からの射出光の光軸Lに沿って、紫外域及び赤外
域の波長の光をカットすることで写真フィルム22の化
学変化を防止すると共に温度上昇を防止して読取精度を
向上させるUV/IRカットフィルタ35、ランプ32
からの光及びリフレクタ33からの射出光の光量を調整
する絞り39、及び、写真フィルム22及び読取部43
に到達する光の色成分を、写真フィルムの種類(ネガフ
ィルム/リバーサルフィルム)に応じて適切に設定する
ネガフィルム用のバランスフィルタ36N及びリバーサ
ルフィルム用のバランスフィルタ36Pが嵌め込まれて
いるターレット36(図4(B)も参照)が順に設けら
れている。
【0032】なお、上記説明したターレット(図4
(B)参照)に限定されず、図5に示すように、赤光を
吸収するシアンフィルタ用のターレット36C、緑光を
吸収するマゼンタフィルタ用のターレット36M、及び
青紫光を吸収するイエローフィルタ用のターレット36
Yにより構成してもよい。ターレット36Cは、濃度の
異なる複数のシアンフィルタ36C1、36C2、36
C3が嵌め込まれている。なお、シアンフィルタ36C
1、36C2、36C3の順に濃度が濃くなっている。
その他のターレット36M、36Yも同様の構成となっ
ている。そして、各ターレット36C、36M、36Y
は、各ターレットの選択されたフィルタ各々が光軸L上
で重なるように、回転可能に支持されている。
【0033】絞り39は光軸Lを挟んで配置された一対
の板材から成り、一対の板材が接近離間するようにスラ
イド移動可能とされている。図4(A)に示すように、
絞り39の一対の板材は、スライド方向に沿った一端側
から他端側に向けて、スライド方向に直交する方向に沿
った断面積が連続的に変化するように、一端側に切り欠
き39Aが各々形成されており、切り欠き39Aが形成
されている側が対向するように配置されている。
【0034】上記構成では、所望の光成分の光となるよ
うに、写真フィルムの種類に応じたフィルタ(36N、
36P)の何れかが光軸L上に位置し、絞り39の位置
によって絞り39を通過する光の光量を所望の光量に調
整する。
【0035】拡散ボックス40は、上部になるに従っ
て、即ち、写真フィルム22に近づくに従って、フィル
ムキャリア38によって搬送される写真フィルム22の
搬送方向の長さが狭くなり(図2参照)、該搬送方向に
直交する方向(写真フィルム22の幅方向)の長さが広
がる(図3参照)形状とされている。また、拡散ボック
ス40の光入射側及び光射出側には光拡散板(図示せ
ず)が各々取付けられている。なお、上記の拡散ボック
ス40は、135サイズの写真フィルム用であるが、他
の写真フィルムに応じた形状の拡散ボックス(図示せ
ず)も用意されている。
【0036】拡散ボックス40に入射された光は、フィ
ルムキャリア38(すなわち写真フィルム22)に向け
て、写真フィルム22の幅方向を長手方向とするスリッ
ト光とされ、また、光拡散板によって拡散光とされて射
出される。このように、拡散ボックス40から射出され
る光が拡散光とされることにより、写真フィルム22に
照射される光の光量むらが低減され、フィルム画像に均
一な光量のスリット光が照射されると共に、フィルム画
像に傷が付いていたとしても、この傷が目立ちにくくな
る。
【0037】フィルムキャリア38及び拡散ボックス4
0は、写真フィルム22の種類毎に用意されており、写
真フィルム22に応じて選択される。
【0038】フィルムキャリア38の上面及び下面にお
ける光軸Lに対応する位置には、写真フィルム22の幅
方向に写真フィルム22の幅より長い細長い開口(図示
しない)が設けられている。拡散ボックス40からのス
リット光は、フィルムキャリア38の下面に設けられた
該開口を介して写真フィルム22に照射され、写真フィ
ルム22の透過光が、フィルムキャリア38の上面に設
けられた該開口を介して、読取部43に到達する。
【0039】ところで、フィルムキャリア38は、拡散
ボックス40からのスリット光が照射される位置(読取
位置)で湾曲するように、写真フィルム22をガイドす
る図示しないガイドが設けられている。これにより、読
取位置での写真フィルム22の平面性が確保される。
【0040】また、拡散ボックス40は、上面が上記読
取位置に接近するように支持されている。よって、フィ
ルムキャリア38の装填時にフィルムキャリア38と拡
散ボックス40が干渉しないように、フィルムキャリア
38の下面には、切り欠け部が設けられている。
【0041】なお、本実施形態に係る画像読取装置で
は、比較的高速でかつ低精細に画像を読み取る予備読み
取り(以下、プレスキャンという)を行い、プレスキャ
ンにより得られた画像データに基づいて、比較的低速で
かつ高精細に画像を読み取る本読み取り(以下、ファイ
ンスキャンという)を行う際の読取条件及びファインス
キャンにより得られる画像データに対する各種画像処理
の処理条件を決定し、決定された読取条件でファインス
キャンを行うと共に、ファインスキャンによって得られ
た画像データに対して上記決定された処理条件による画
像処理を行う。
【0042】従って、フィルムキャリア38は、プレス
キャン時や、ファインスキャン時におけるこれからファ
インスキャンするフィルム画像の濃度等に応じた複数の
速度で写真フィルム22を搬送可能なように構成されて
いる。
【0043】読取部43は、ケーシング44内部に収容
された状態で配置されている。ケーシング44の内部に
は、上面にラインCCD116が取付けられた載置台4
7が設けられており、載置台47からはレンズ筒49が
垂下されている。レンズ筒49の内部には、縮小・拡大
等の変倍のために作業テーブル27と接近離間する方向
Aにスライド移動可能にレンズユニット50が支持され
ている。作業テーブル27には支持フレーム45が立設
されている。載置台47は、支持フレーム45に取り付
けられたガイドレール42に、上記変倍やオートフォー
カス時に共役長を確保するために作業テーブル27と接
近離間する方向Bにスライド移動可能に支持されてい
る。レンズユニット50は複数枚のレンズから成り、複
数枚のレンズの間にはレンズ絞り51が設けられてい
る。図4(C)に示すように、レンズ絞り51は略C字
状に成形された絞り板51Aを複数枚備えている。各絞
り板51Aは光軸Lの周囲に均等に配置され一端部がピ
ンに軸支されており、ピンを中心として回動可能とされ
ている。複数枚の絞り板51Aは図示しないリンクを介
して連結されており、レンズ絞り駆動モータ(後述)の
駆動力が伝達されると同一の方向に回動する。この絞り
板51Aの回動に伴って、光軸Lを中心として絞り板5
1Aにより遮光されていない部分(図4(C)における
略星型の部分)の面積が変化し、レンズ絞り51を通過
する光の光量が変化する。
【0044】ラインCCD116は、CCDセル又はフ
ォトダイオード等の光電変換素子が、写真フィルム22
の幅方向に一列に多数配置され、かつ電子シャッタ機構
が設けられたセンシング部が、間隔を空けて互いに平行
に3ライン設けられており、各センシング部の光入射側
にR、G、Bの色分解フィルタの何れかが各々取付けら
れて構成されている(所謂3ラインカラーCCD)。ま
た、各センシング部の近傍には、多数の転送部が各セン
シング部に対応して各々設けられており、各センシング
部の各CCDセルに蓄積された電荷は、対応する転送部
を介して順に転送される。
【0045】またラインCCD116の光入射側には、
CCDシャッタ52が設けられている。なお、図4
(D)に示すように、このCCDシャッタ52にはND
フィルタ52NDが嵌め込まれている。CCDシャッタ
52は、矢印u方向に回転して、暗補正のためにライン
CCD116に入射される光を遮光する全閉状態(ND
フィルタ52NDが嵌め込まれていない部分52B等
が、光軸Lを含む位置52Cに位置する)、通常の読み
取りや明補正のためにラインCCD116に光を入射さ
せる全開状態(図4(D)の位置)、リニアリティ補正
のためにラインCCD116に入射される光をNDフィ
ルタ52NDによって減光する減光状態(NDフィルタ
52NDが位置52Cに位置する)の何れかの状態に切
り替わる。
【0046】図3に示すように、作業テーブル27に
は、写真フィルム22を冷却するための冷却風を生成す
るコンプレッサ94が配置されている。コンプレッサ9
4により生成された冷却風は、案内管95によりフィル
ムキャリア38の図示しない読取部に案内されて、供給
される。これにより、写真フィルム22の読取部に位置
する領域を冷却することができる。なお、案内管95
は、冷却風の流量を検出する流量センサ96を貫通して
いる。
【0047】また、光源部30から読取部43にかけ
て、ランプ32からの射出光の一部をラインCCD11
6の端部近傍に位置する光電変換素子の近傍まで案内す
る光ファイバ118(図3参照、図2では図示省略)が
設けられている。本実施形態におけるラインCCD11
6では、写真フィルム22上の画像の読み取りに全ての
光電変換素子を用いている訳ではなく、ラインCCD1
16の端部近傍に位置する光電変換素子については画像
の読み取りには使用していない。そこで、上記使用して
いない光電変換素子に対してランプ32からの射出光の
一部を光ファイバ118によって入射させることによ
り、ランプ32の光量に応じたデータ(以下、光量デー
タという)を得るようにしている。
【0048】次に、図6に示したラインCCDスキャナ
14の光学系の主要部を参照しながら、ラインCCDス
キャナ14及び画像処理部16の電気系の概略構成を、
図7を用いて説明する。
【0049】ラインCCDスキャナ14は、ラインCC
Dスキャナ14全体の制御を司るマイクロプロセッサ4
6を備えている。マイクロプロセッサ46には、バス6
6を介してRAM68(例えばSRAM)、ROM70
(例えば記憶内容を書換え可能なROM)が接続されて
いると共に、ランプドライバ53、コンプレッサ94、
流量センサ96、及びモータドライバ48が接続されて
いる。ランプドライバ53は、マイクロプロセッサ46
からの指示に応じてランプ32を点消灯させる。また、
写真フィルム22のフィルム画像の読み取りの際、写真
フィルム22に冷却風を供給するために、マイクロプロ
セッサ46は、コンプレッサ94を稼働させる。なお、
流量センサ96により冷却風の流量が検出され、マイク
ロプロセッサ46は、異常を検知する。
【0050】また、モータドライバ48には、ターレッ
ト36のネガフィルム用のバランスフィルタ36N及び
リバーサルフィルム用のバランスフィルタ36Pの何れ
かが光軸Lに位置するようにターレット36を図4
(B)矢印t方向に回転駆動するターレット駆動モータ
54、ターレット36の基準位置(図示しない切り欠
け)を検出するターレット位置センサ55(図4(B)
も参照)が接続されている。モータドライバ48には、
更に、絞り39をスライド移動させる絞り駆動モータ5
6、絞り39の位置を検出する絞り位置センサ57、載
置台47(即ち、ラインCCD116及びレンズユニッ
ト50)をガイドレール42に沿ってスライド移動させ
る読取部駆動モータ58、載置台47の位置を検出する
読取部位置センサ59、レンズユニット50をレンズ筒
49に沿ってスライド移動させるレンズ駆動モータ6
0、レンズユニット50の位置を検出するレンズ位置セ
ンサ61、レンズ絞り51の絞り板51Aを回動させる
レンズ絞り駆動モータ62、レンズ絞り51の位置(絞
り板51Aの位置)を検出するレンズ絞り位置センサ6
3、CCDシャッタ52を全閉状態、全開状態及び減光
状態の何れかの状態に切り換えるシャッタ駆動モータ6
4、シャッタ位置を検出するシャッタ位置センサ65、
ファン34を駆動するファン駆動モータ37が接続され
ている。
【0051】マイクロプロセッサ46は、ラインCCD
116によるプレスキャン(予備読み取り)及びファイ
ンスキャン(本読み取り)を行う際に、ターレット位置
センサ55及び絞り位置センサ57によって検出される
ターレット36及び絞り39の位置に基づき、ターレッ
ト駆動モータ54によってターレット36を回転駆動さ
せると共に、絞り駆動モータ56によって絞り39をス
ライド移動させ、フィルム画像に照射される光を調節す
る。
【0052】またマイクロプロセッサ46は、フィルム
画像のサイズやトリミングを行うか否か等に応じてズー
ム倍率を決定し、フィルム画像が前記決定したズーム倍
率でラインCCD116によって読み取られるように、
読取部位置センサ59によって検出される載置台47の
位置に基づき読取部駆動モータ58によって載置台47
をスライド移動させると共に、レンズ位置センサ61に
よって検出されるレンズユニット50の位置に基づきレ
ンズ駆動モータ60によってレンズユニット50をスラ
イド移動させる。
【0053】なお、ラインCCD116の受光面をレン
ズユニット50によるフィルム画像の結像位置に一致さ
せる合焦制御(オートフォーカス制御)を行う場合、マ
イクロプロセッサ46は、読取部駆動モータ58により
載置台47のみをスライド移動させる。この合焦制御
は、一例としてラインCCD116によって読み取られ
たフィルム画像のコントラストが最大となるように行う
(所謂画像コントラスト法)ことができるが、これに代
えて写真フィルム22とレンズユニット50(又はライ
ンCCD116)との距離を赤外線等により測定する距
離センサを設け、フィルム画像のデータに代えて距離セ
ンサによって検出された距離に基づいて行うようにして
もよい。
【0054】一方、ラインCCD116にはタイミング
ジェネレータ74が接続されている。タイミングジェネ
レータ74は、ラインCCD116や後述するA/D変
換器82等を動作させるための各種のタイミング信号
(クロック信号)を発生する。ラインCCD116の信
号出力端は、増幅器76を介してA/D変換器82に接
続されており、ラインCCD116から出力された信号
は、増幅器76で増幅されA/D変換器82でディジタ
ルデータに変換される。
【0055】A/D変換器82の出力端は、相関二重サ
ンプリング回路(CDS)88、インタフェース(I/
F)回路90を順に介して画像処理部16に接続されて
いる。CDS88では、フィードスルー信号のレベルを
表すフィードスルーデータ及び画素信号のレベルを表す
画素データを各々サンプリングし、各画素毎に画素デー
タからフィードスルーデータを減算する。そして、演算
結果(各CCDセルでの蓄積電荷量に正確に対応する画
素データ)を、I/F回路90を介してスキャン画像デ
ータとして画像処理部16へ順次出力する。
【0056】なお、ラインCCD116からはR、G、
Bの測光信号が並列に出力されるので、増幅器76、A
/D変換器82、CDS88から成る信号処理系も3系
統設けられており、I/F回路90からは、スキャン画
像データとしてR、G、Bの画像データが並列に、画像
処理部16に入力される。
【0057】また、ラインCCD116の端部近傍の光
電変換素子によって得られたランプ32の射出光の光量
に応じた光量データに対応する上記演算後のディジタル
データはI/F回路90を介してRAM68に順次記憶
される。
【0058】更に、画像処理部16には、ディスプレイ
18、キーボード12A、12B、マウス20、及びフ
ィルムキャリア38が接続されている。
【0059】画像処理部16では、ラインCCDスキャ
ナ14から並列に入力されるR、G、Bの画像データに
対して、暗補正及び明補正を行う。
【0060】暗補正は、ラインCCD116の光入射側
に光を入射しない状態においてラインCCD116内を
流れる電流である暗電流をキャンセルするものであり、
ラインCCD116の光入射側がCCDシャッタ52に
より遮光されている状態でラインCCDスキャナ14か
ら入力されたデータ(ラインCCD116のセンシング
部の各セルの暗出力レベルを表すデータ)を各セル毎に
記憶しておき、ラインCCD116が写真フィルム22
を読み取ることによってラインCCDスキャナ14から
入力された画像データから、各画素毎に対応するセルの
暗出力レベルを減ずることによって補正する。
【0061】また、明補正は、ラインCCD116の光
電変換特性の各セル単位でのばらつきを補正するもので
あり、ラインCCDスキャナ14に画面全体が一定濃度
の調整用のフィルム画像がセットされている状態で、ラ
インCCD116で前記調整用のフィルム画像を読み取
ることによりラインCCDスキャナ14から入力された
調整用のフィルム画像の画像データ(この画像データが
表す各画素毎の濃度のばらつきは各セルの光電変換特性
のばらつきに起因する)に基づいて各セル毎にゲイン
(明補正データ)を定めておき、ラインCCDスキャナ
14から入力された読取対象のフィルム画像の画像デー
タを、各セル毎に定めたゲインに応じて各画素毎に補正
する。
【0062】また、画像処理部16では、階調変換、色
変換、画像の超低周波輝度成分の階調を圧縮するハイパ
ートーン処理、粒状を抑制しながらシャープネスを強調
するハイパーシャープネス処理等の各種の画像処理を行
う。
【0063】なお、写真フィルム22が本発明の読取対
象原稿に、ランプ32が本発明の光源に、マイクロプロ
セッサ46が本発明の補正手段に、ラインCCD116
が本発明の画像センサに、各々相当する。
【0064】次に、本実施形態の作用として、ラインC
CDスキャナ14のマイクロプロセッサ46によって実
行される写真フィルム22の画像読取時の処理につい
て、図8及び図9のフローチャートを参照して説明す
る。なお、図8及び図9は、写真フィルム22の画像読
取時にマイクロプロセッサ46で実行される画像読取処
理のフローチャートである。また、ラインCCDスキャ
ナ14は、写真フィルム読取時のモードとして、「プレ
スキャンモード」、及び「ファインスキャンモード」の
各モードが予め定められていると共に、各モードにおけ
るラインCCDスキャナ14の各部の状態も予め定めら
れている。さらに、本実施形態では、写真フィルム22
が1本のネガフィルムである場合について説明する。
【0065】図8のステップ200では、「プレスキャ
ンモード」に移行し、写真フィルム22に対するプレス
キャンが所定の読取条件で行われるように、「プレスキ
ャンモード」として予め定められている各部の状態に従
って各部の作動を制御する。
【0066】すなわち、ランプドライバ53によってラ
ンプ32を点灯させ、絞り駆動モータ56によって絞り
39をプレスキャン時の位置に移動させ、ターレット駆
動モータ54によってターレット36をネガフィルム位
置(ネガフィルム用のバランスフィルタ36Nが光軸L
上に位置する位置)へ回転させ、レンズユニット50に
よるズーム倍率が1.0倍となるように読取部駆動モー
タ58、レンズ駆動モータ60によって載置台47及び
レンズユニット50をスライド移動させ、レンズ絞り駆
動モータ62によってレンズ絞り51を全開位置に移動
させ、シャッタ駆動モータ64によってCCDシャッタ
52を全開位置に移動させる。また、タイミングジェネ
レータ74に対し、ラインCCD116の電子シャッタ
の作動時間(ラインCCD116によるライン単位の読
取周期(電荷蓄積時間))として最短値であるtを設定
し、フィルムキャリア38に対し、写真フィルム22の
搬送速度として最速値である5×v(通常のフィルム画
像(本実施形態では高濃度、標準濃度、及び低濃度のフ
ィルム画像)のファインスキャン時における搬送速度を
vとした場合の5倍の搬送速度)を設定する。従って、
写真フィルム22に対するプレスキャンは比較的粗い解
像度で高速に行われ、短時間で処理が完了する。
【0067】次のステップ202では、フィルムキャリ
ア38に対し、所定方向(図2の矢印C方向)への写真
フィルム22の搬送を指示し、最速の搬送速度(5×
v)で搬送される写真フィルム22をラインCCD11
6によって最短の読取周期(t)で読み取り、ラインC
CD116から出力された信号に対して順次A/D変換
を行ってプレスキャンデータとして画像処理部16へ順
次出力するプレスキャンを開始する。
【0068】次のステップ204では写真フィルム22
の後端までプレスキャンを行ったか否か判定し、判定が
肯定される迄待機する。
【0069】このプレスキャンの間、画像処理部16で
は、ラインCCDスキャナ14から入力される画像デー
タを図示しない記憶部に順次記憶すると共に、複数コマ
画像分の画像データが記憶された時点で、該記憶された
画像データに基づき、写真フィルム22に記録されてい
るフィルム画像の写真フィルム22の搬送方向に沿った
両端(上流側及び下流側)のエッジ位置を周知の技術
(例えば、特開平8−304932号公報等に記載の技
術)によって各々判定する。
【0070】また、画像処理部16では、判定したエッ
ジ位置に基づき、パーフォレーションの位置等と対応付
けてフィルム画像のコマ位置を判定し、判定したコマ位
置を上記図示しない記憶部に記憶すると共に、該コマ位
置に基づいて、それまでに記憶した画像データからフィ
ルム画像が記録されている領域の画像データを切り出し
て上記図示しない記憶部に記憶する。
【0071】写真フィルム22の後端までプレスキャン
が終了すると(図8のステップ204の判定が肯定され
ると)、ステップ206では、プレスキャン時に画像処
理部16によって上記図示しない記憶部に記憶されたプ
レスキャン画像データからフィルム画像の所定の画像特
徴量を演算する。なお、所定の画像特徴量には、フィル
ム画像の色バランス値(詳しくは、フィルム画像の各成
分色毎の最小濃度値(最大輝度値)の比率)も含まれ
る。
【0072】また、ステップ206では、演算した画像
特徴量に基づいて、フィルム画像の種別(サイズ、濃度
種別)及びファインスキャン画像データに対する画像処
理の処理条件を演算により設定する。
【0073】なお、読取対象の写真フィルム22が13
5サイズの写真フィルムであれば、フィルム画像のサイ
ズ(この場合はフィルム画像のフレームサイズ)は、例
えば標準サイズのフィルム画像では画像記録範囲内とな
り、パノラマサイズ等の非標準サイズのフィルム画像で
は画像記録範囲外となる所定部分の濃度や色味が、未露
光部(ネガフィルムであれば素抜け)に相当する濃度や
色味であるか否かに基づいて判定することができる。
【0074】また、特開平8−304932号公報、特
開平8−304933号公報、特開平8−304934
号公報、特開平8−304935号公報のように、プレ
スキャン時の画像データが表す各画素毎の濃度値に基づ
き、各画素毎にフィルム幅方向に沿った濃度変化値を各
々演算し、各画素のフィルム幅方向に沿った濃度変化値
をフィルム長手方向に沿ったライン単位で積算し、各ラ
イン毎の積算値を比較することでフィルム画像のサイズ
(アスペクト比)を判定したり、濃度ヒストグラムから
閾値を定めて画像を二値化し、画像中の各領域における
画像の存在率に基づいて判定したり、前述の所定部分に
おける濃度変化値の分散及び平均値に基づいて判定した
り、上記の手法を組み合わせて判定するようにしてもよ
い。
【0075】また、読取対象の写真フィルム22がAP
Sフィルムであれば、フィルム画像のサイズ(この場合
はプリントサイズ)は、APSフィルムの磁気層にデー
タとして磁気記録されているプリントサイズを読み取る
ことで判定できる。
【0076】フィルム画像の濃度種別については、例え
ば平均濃度、最大濃度、最小濃度等を予め定められた所
定値と比較することで、低濃度/通常濃度/高濃度/超
高濃度等に分類することができる。また、画像処理の処
理条件としては、例えば画像の拡大縮小率、ハイパート
ーンやハイパーシャープネス等の画像処理の処理条件
(具体的には、画像の超低周波輝度成分に対する階調の
圧縮度、画像の高周波成分や中周波成分に対するゲイン
(強調度))、階調変換条件等が演算される。
【0077】上記のようにして全てのコマ画像につい
て、種別、及び画像処理の処理条件の設定が終了する
と、次のステップ208では、フィルム画像のファイン
スキャンを行うために、フィルムキャリア38に対し上
記所定方向と逆の方向(図2矢印C方向の逆方向)への
写真フィルム22の搬送を指示する。
【0078】次のステップ210では、これからファイ
ンスキャンを行うフィルム画像の種別に適した読取条件
で処理対象とするフィルム画像に対するファインスキャ
ンが行われるように、ラインCCDスキャナ14の各部
の作動を制御する。
【0079】すなわち、まず、これからファインスキャ
ンを行うフィルム画像(この場合は所定方向と逆の方向
への写真フィルム22の搬送で最初に読取位置に到達す
るフィルム画像)の種別を取り込み、前記フィルム画像
の種別が何であるかを判定し、該種別に応じたファイン
スキャンモードの設定を行う。例えば、種別が「高濃度
コマ」であった場合、高濃度コマ用のファインスキャン
モードとして予め定められている各部の状態に従って各
部の作動を制御する。
【0080】すなわち、ランプ32を点灯させ、絞り3
9を高濃度コマのファインスキャン時の位置に移動さ
せ、ターレット36をネガフィルム位置へ回転させ、レ
ンズユニット50によるズーム倍率が1.0倍となるよ
うに載置台47及びレンズユニット50をスライド移動
させ、レンズ絞り51及びCCDシャッタ52を全開位
置に移動させる。また、タイミングジェネレータ74に
対し、ラインCCD116の電子シャッタの作動時間
(読取周期)としてtを設定し、フィルムキャリア38
に対し、写真フィルム22の搬送速度としてvを設定す
る。高濃度のフィルム画像は透過光量が少なく、高濃度
のフィルム画像を高ダイナミックレンジで高精度に読み
取るために、高濃度コマのファインスキャン時の絞り3
9の位置は全開に近い位置とされている。
【0081】次のステップ212では、画像処理部16
の図示しない記憶部に記憶されたコマ位置に基づき、こ
れからファインスキャンを行うフィルム画像のエッジが
ラインCCD116の読取位置(光軸位置)に到達した
か否か判定し、判定が肯定される迄待機する。
【0082】ステップ212の判定が肯定されるとステ
ップ214へ移行し、読取位置に到達したフィルム画像
をラインCCD116によって読み取り、ラインCCD
116から出力された信号に対して順次A/D変換を行
ってファインスキャン画像データとして画像処理部16
へ順次出力するファインスキャンを行う。これにより、
フィルム画像の種別毎に最適な読取条件で前記フィルム
画像のファインスキャンが行われることになる。
【0083】また、上述したように、ラインCCD11
6の端部近傍の光電変換素子には光ファイバ118によ
ってランプ32の射出光が入射されているので、ファイ
ンスキャンと同時にランプ32の射出光が入射されてい
る光電変換素子によって得られたデータは順次A/D変
換が行なわれて光量データとしてRAM68に順次記憶
される。従って、1ライン分のファインスキャン画像デ
ータに対応して1つの光量データがRAM68に記憶さ
れることになる。
【0084】次のステップ216では、ランプ32の光
量変動に応じて上記ステップ214により得られたファ
インスキャン画像データを補正する画像データ補正処理
を実行する。この画像データ補正処理について、図9の
フローチャートを参照して説明する。
【0085】まず、ステップ250では、上記ステップ
214においてファインスキャン画像データの各ライン
毎に得られた1フィルム画像分の光量データの平均値A
を算出する。
【0086】次のステップ252では、1ライン分のフ
ァインスキャン画像データの補正を次のように行なう。
【0087】すなわち、当該ラインに対応する光量デー
タを上記ステップ250で得られた光量データの平均値
Aで除算し、この結果得られた値に当該ラインのファイ
ンスキャン画像データの各画素データを各々乗算し、こ
の結果得られた各値を当該ラインの各画素データの補正
値とする。すなわち、光量データの平均値Aに対する当
該ラインの光量データの変動量を当該ラインのファイン
スキャン画像データに反映させているのである。
【0088】1ライン分のファインスキャン画像データ
の補正が終了すると、次のステップ254では、ファイ
ンスキャン画像データの全てのラインについて上記ステ
ップ254による補正が終了したか否かを判定し、終了
していない場合は上記ステップ252へ戻り、全てのラ
インについて補正が終了した時点で本画像データ補正処
理を終了する。
【0089】以上のステップ252及びステップ254
の繰り返し処理によって、単一のフィルム画像に対応す
るファインスキャン画像データが、ライン毎にランプ3
2の光量の変動量に応じて補正される。
【0090】なお、画像データ補正処理によって得られ
た補正後のファインスキャン画像データは、先に記憶さ
れた処理条件で画像処理部16において画像処理が行わ
れ、図示しないレーザプリンタ部へ出力されてプリント
される。
【0091】単一のフィルム画像に対するファインスキ
ャン及び画像データ補正処理を完了すると図8のステッ
プ218へ移行し、処理対象とする全てのフィルム画像
に対するファインスキャン及び画像データ補正処理を終
了したか否か判定する。判定が否定された場合にはステ
ップ210に戻り、ステップ210〜218を繰り返
す。このステップ210〜218により、各フィルム画
像の種別に応じた最適な読取条件で、各フィルム画像の
ファインスキャンが各々行われると共に、ランプ32の
射出光の光量変動に応じた画像データ補正処理が行なわ
れる。そして、ステップ218の判定が肯定されると本
画像読取処理が終了する。
【0092】以上詳細に説明したように、本実施形態に
係る画像読取装置では、ランプの光量の変化量に応じて
スキャン画像データを補正しているので、ランプの光量
変動に起因する画像読み取りの精度の低下を防止するこ
とができる。
【0093】なお、本実施形態では、ラインCCD11
6の端部近傍の光電変換素子を用いてランプ32の光量
を検出する場合について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、例えば本実施形態の3ラインカ
ラーCCDに1ライン分のセンシング部を他のセンシン
グ部に並行に追加して構成された4ラインCCDによっ
てラインCCD116を構成し、光ファイバ等によりラ
ンプ32の射出光の一部を、追加した1ライン分のセン
シング部に入射させて光量を検出する形態としてもよい
し、図10に示すように、ランプ32の射出光を受光可
能な位置に光センサ110を設けておき、該光センサ1
10によって得られた光量を示すデータをマイクロプロ
セッサ46へ入力することによってランプ32の光量を
検出する形態としてもよい。この場合、光センサ110
が請求項2記載の発明における検出手段に相当する。
【0094】また、本実施形態では、ランプ32の近傍
からラインCCD116に光を案内する場合について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば拡散ボックス40からの拡散光の射出位置近傍から
拡散光を案内する形態としてもよい。
【0095】また、本実施形態では、ランプ32からラ
インCCD116へ光ファイバ118によって光を案内
する場合について説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば1枚以上のミラーによって案内
する形態としてもよい。
【0096】また、本実施形態では、画像データの補正
を、各ラインの光量データを光量データの平均値Aで除
算した結果得られた値に対して当該ラインの画素データ
を乗算することによって実施する場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、光量デー
タの変動状態を画像データに反映することができる手段
であれば如何なる手段でも適用することができる。
【0097】また、本実施形態では、写真フィルム(透
過原稿)に記録された画像を読み取る画像読取装置に本
発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば写真プリント等の反
射原稿における画像を読み取る画像読取装置として適用
する形態としてもよい。
【0098】また、本実施形態では、読取対象原稿がネ
ガフィルムである場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、リバーサルフィルム(ポ
ジフィルム)の読み取りに対しても本発明は適用できる
ことはいうまでもない。
【0099】更に、本実施形態では、本発明の画像セン
サとしてラインCCD116を適用した場合について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、エ
リアCCDを適用する形態としてもよく、CCD以外の
光電変換素子を適用する形態としてもよい。
【0100】
【発明の効果】請求項1乃至請求項4記載の画像読取装
置によれば、光源からの照明光の光量の変動量に応じて
画像データを補正しているので、光源の光量変動に起因
する画像読み取りの精度の低下を防止することができ
る、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像読取装置の外観図である。
【図2】実施形態に係る画像読取装置の光学系の正面断
面図である。
【図3】実施形態に係る画像読取装置の光学系の側面断
面図である。
【図4】(A)は絞り、(B)はターレット、(C)は
レンズ絞り、(D)はCCDシャッタの一例を各々示す
平面図である。
【図5】ターレットの変形例を示す平面図である。
【図6】実施形態に係る画像読取装置の光学系の主要部
のみを示した概略図である。
【図7】実施形態に係る画像読取装置のラインCCDス
キャナ及び画像処理部の電気系の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】実施形態におけるラインCCDスキャナのマイ
クロプロセッサで実行される画像読取処理のフローチャ
ートである。
【図9】図8の画像読取処理の実行途中で実行される画
像データ補正処理のフローチャートである。
【図10】別の実施形態を示す概略図である。
【図11】放電灯における輝点のゆらぎの説明に供する
概略図である。
【符号の説明】
14 ラインCCDスキャナ 16 画像処理部 22 写真フィルム(読取対象原稿) 32 ランプ(光源) 38 フィルムキャリア 39 絞り 40 拡散ボックス 43 読取部 46 マイクロプロセッサ(補正手段) 47 載置台 50 レンズユニット 52 CCDシャッタ 52ND NDフィルタ 110 光センサ(検出手段) 116 ラインCCD(画像センサ)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が記録された読取対象原稿を照明す
    る光源と、 前記読取対象原稿に記録された画像を複数画素に分解し
    て読み取って画像データとして出力すると共に、前記光
    源からの照明光の光量を検出して該光量に応じたデータ
    を出力する画像センサと、 前記画像センサから出力された光量に応じたデータが変
    動した場合、変動量に応じて前記画像センサから出力さ
    れた画像データを補正する補正手段と、 を備えた画像読取装置。
  2. 【請求項2】 画像が記録された読取対象原稿を照明す
    る光源と、 前記読取対象原稿に記録された画像を複数画素に分解し
    て読み取って画像データとして出力する画像センサと、 前記光源からの照明光の光量を検出して該光量に応じた
    データを出力する検出手段と、 前記検出手段から出力された光量に応じたデータが変動
    した場合、変動量に応じて前記画像センサから出力され
    た画像データを補正する補正手段と、 を備えた画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記光源が放電灯であることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記放電灯がメタルハライドランプ又は
    キセノンランプであることを特徴とする請求項3記載の
    画像読取装置。
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