JP3715418B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムに記録された画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、写真フィルムに記録されたコマ画像をCCD等の読取センサによって光電的に読み取り、該読み取りによって得られたデジタル画像データに対し拡大縮小や各種補正等の画像処理を実行し、画像処理済のデジタル画像データに基づき変調したレーザ光により記録材料へ画像を形成する技術が知られている。
【0003】
このようにCCD等の読取センサによりコマ画像をデジタル的に読み取る技術では、精度の良い画像読み取りを実現するために、コマ画像を予備的に読み取り(いわゆるプレスキャン)、コマ画像の濃度等に応じた読取条件(例えば、コマ画像に照射する光量やCCDの電荷蓄積時間等)を決定し、決定した読取条件でコマ画像を再度読み取っていた(いわゆるファインスキャン)。
【0004】
この場合プレスキャンは、比較的ラフな読取精度でよいため、搬送速度むらにも比較的大きな許容範囲がある。これに対して、ファインスキャンは、極めてシビアな読取精度が要求されるため、搬送速度むらの許容範囲が極めて狭い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来から存在する135サイズのフィルムと、、近年の磁気記録層が設けられた写真フィルム(以下、APSフィルムという)とは、幅寸法が異なるため、前記スキャニング(プレスキャン、ファインスキャン)時にフィルムを精度よく定速搬送させるための搬送路を有するフィルムキャリアを別々に設けなければならない。
【0006】
また、APSフィルムにおいては、画像の読取り他に磁気情報の読取り及び書込みという作業が追加される。このため、この磁気情報の処理のために、搬送路上に設ける部品が全く異なり、フィルム幅のみを可変とするのみでは、共通化は難しい。さらに、フィルムキャリア内に複数の搬送路を形成したとしても、各フィルムと読取光学系との相対位置が異なるため、その都度変更作業を行う必要がある。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、種類の異なるフィルムに対して、それぞれ適した搬送路を持ち、かつスキャニング時の各フィルムの位置を共通とすることにより、各フィルムに対応する読取系との相対位置の変更作業を省略することができる画像読取装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、フィルムに記録された画像を読み取る画像読取装置であって、前記フィルムに記録された画像の幅方向にわたって光を照射する光源及び前記フィルムを透過する前記光源からの透過光によって画像を読み取る読取手段を備えたスキャナ部と、フィルム幅の異なる複数種のフィルムにそれぞれ対応する搬送路を備え、該搬送路が少なくとも前記スキャナ部の画像読取位置において共通路を有し、該共通路を通過するようにそれぞれのフィルムを搬送する搬送手段と、前記共通路が、フィルムを肉厚方向に屈曲させる曲面を備え、該曲面に沿って屈曲させて搬送することにより、フィルムの幅方向にわたる画像読取面を同一平面とすることを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数種のフィルムはそれぞれ幅寸法が異なるため、搬送路が別々となる。この複数の搬送路を併設し、かつ各搬送路におけるスキャナ部を通過させるための搬送路を共通路とする。これにより、それぞれの搬送路で搬送されるフィルムにそれぞれ対応してスキャナ部を設ける必要がなく、また、異なるフィルムを同一位置とすることができるため、光学的な制御が容易となる。
【0010】
このため、読取制御手段によるプレスキャン及びファインスキャンを行う場合に、異なる幅寸法のフィルムが次々と搬送されても、その都度、スキャナ部の読取光学系を調整するようなことが不要であり、同一のフィルムと同様に処理を連続して行うことができる。
また、前記共通路が搬送方向に沿って曲面とされている。この曲面に巻き掛けられるようにフィルムを搬送することにより、幅方向に沿った湾曲を矯正することができる。すなわち、幅方向に渡って同一平面とすることができるため、読取精度が向上する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、フィルムに記録された画像を読み取る画像読取装置であって、前記フィルムに記録された画像の幅方向にわたって光を照射する光源及び前記フィルムを透過する前記光源からの透過光によって画像を読み取る読取手段を備えたスキャナ部と、フィルム幅の異なる複数種のフィルムにそれぞれ対応する搬送路を備え、該搬送路が少なくとも前記スキャナ部の画像読取位置において共通路を有し、該共通路を通過するようにそれぞれのフィルムを搬送する搬送手段と、各フィルムに対応する前記搬送路には、フィルム搬送中であることを検知するローディングセンサが設けられ、一方の搬送路でフィルム搬送が検出されたときに他方の搬送路上への送り込みを防止することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、複数種のフィルムはそれぞれ幅寸法が異なるため、搬送路が別々となる。この複数の搬送路を併設し、かつ各搬送路におけるスキャナ部を通過させるための搬送路を共通路とする。これにより、それぞれの搬送路で搬送されるフィルムにそれぞれ対応してスキャナ部を設ける必要がなく、また、異なるフィルムを同一位置とすることができるため、光学的な制御が容易となる。
このため、読取制御手段によるプレスキャン及びファインスキャンを行う場合に、異なる幅寸法のフィルムが次々と搬送されても、その都度、スキャナ部の読取光学系を調整するようなことが不要であり、同一のフィルムと同様に処理を連続して行うことができる。
また、複数のフィルムに対してそれぞれ搬送路を有しているため、同時に複数の搬送路からフィルムが供給されると共通路でジャミングを起こすことになる。これを未然に防止するため、各搬送路にローディングセンサを配し、このローディングセンサによる検出状態に基づいて搬送の適否を判断しているので、重複したフィルムの搬送路上への送り込みを防止することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記複数の搬送路が、該搬送路面を上下方向にそれぞれ対応させて並設したことを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、複数の搬送路が、積み重ね状態で配設されているため、平面視では各搬送路でのフィルムの搬送軌跡が一致する。このため、共通路を設けるのに、フィルムを肉厚方向に屈曲させればよく、フィルムに無理な力(捩じれ等)が加わることがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず本実施形態に係るディジタルラボシステムについて説明する。
【0018】
(システム全体の概略構成)
図1には本実施形態に係るディジタルラボシステム10の概略構成が示されており、図2にはディジタルラボシステム10の外観が示されている。図1に示すように、このラボシステム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部16、レーザプリンタ部18、及びプロセッサ部20を含んで構成されており、ラインCCDスキャナ14と画像処理部16は、図2に示す入力部26として一体化されており、レーザプリンタ部18及びプロセッサ部20は、図2に示す出力部28として一体化されている。
【0019】
ラインCCDスキャナ14は、ネガフィルムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されているコマ画像を読み取るためのものであり、例えば135サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィルム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(240サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、120サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真フィルムのコマ画像を読取対象とすることができる。ラインCCDスキャナ14は、上記の読取対象のコマ画像をラインCCDで読み取り、画像データを出力する。
【0020】
なお、本実施の形態では、135サイズと240サイズとの写真フィルムが共に搬送可能なフィルムキャリア38M(後述)を搭載したデジタルラボシステム10として説明するが、基本的には、複数種のフィルムが存在したときに対応可能なフィルムキャリア38mであり、135サイズと240サイズとに限定されるものではない。
【0021】
画像処理部16は、ラインCCDスキャナ14から出力された画像データ(スキャン画像データ)が入力されると共に、デジタルカメラでの撮影によって得られた画像データ、原稿(例えば反射原稿等)をスキャナで読み取ることで得られた画像データ、コンピュータで生成された画像データ等(以下、これらをファイル画像データと総称する)を外部から入力する(例えば、メモリカード等の記憶媒体を介して入力したり、通信回線を介して他の情報処理機器から入力する等)ことも可能なように構成されている。
【0022】
画像処理部16は、入力された画像データに対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処理機器へ送信する等)ことも可能とされている。
【0023】
レーザプリンタ部18はR、G、Bのレーザ光源を備えており、画像処理部16から入力された記録用画像データに応じて変調したレーザ光を印画紙に照射して、走査露光によって印画紙に画像を記録する。また、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部18で走査露光によって画像が記録された印画紙に対し、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施す。これにより、印画紙上に画像が形成される。
【0024】
(ラインCCDスキャナの構成)
次にラインCCDスキャナ14の構成について説明する。図3にはラインCCDスキャナ14の光学系の概略構成が示されている。この光学系は、ハロゲンランプやメタルハライドランプ等から成り写真フィルム22(本実施の形態では、フィルムとして135サイズ、240サイズの2種類を適用しているが、総称する場合は、以後写真フィルム22という。)に光を照射する光源30を備えており、光源30の光射出側には、写真フィルム22に照射する光を拡散光とする光拡散ボックス36が順に配置されている。
【0025】
写真フィルム22は、光拡散ボックス36の光射出側に配置されたフィルムキャリア38(図5参照、図3では図示省略)によって、コマ画像の画面が光軸と垂直になるように搬送される。
【0026】
また、光源30と光拡散ボックス36との間には、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の調光フィルタ114C、114M、114Yが射出光の光軸に沿って順に設けられており、写真フィルム22を挟んで光源30と反対側には、光軸に沿って、コマ画像を透過した光を結像させるレンズユニット40、ラインCCD116が順に配置されている。図3ではレンズユニット40として単一のレンズのみを示しているが、レンズユニット40は、実際には複数枚のレンズから構成されたズームレンズである。
【0027】
ラインCCD116は、複数のCCDセル搬送される写真フィルム22の幅方向に沿って一列に配置されかつ電子シャッタ機構が設けられたセンシング部が、間隔を空けて互いに平行に3ライン設けられており、各センシング部の光入射側にR、G、Bの色分解フィルタの何れかが各々取付けられて構成されている(所謂3ラインカラーCCD)。ラインCCD116は、各センシング部の受光面がレンズユニット40の結像点位置に一致するように配置されている。
【0028】
また、各センシング部の近傍には転送部が各センシング部に対応して各々設けられており、各センシング部の各CCDセルに蓄積された電荷は、対応する転送部を介して順に転送される。また図示は省略するが、ラインCCD116とレンズユニット40との間にはシャッタが設けられている。
【0029】
図4にはラインCCDスキャナ14の電気系の概略構成が示されている。ラインCCDスキャナ14は、ラインCCDスキャナ14全体の制御を司るマイクロプロセッサ46を備えている。マイクロプロセッサ46には、バス62を介してRAM64(例えばSRAM)、ROM66(例えば記憶内容を書換え可能なROM)が接続されていると共に、モータドライバ48が接続されており、モータドライバ48にはフィルタ駆動モータ54が接続されている。フィルタ駆動モータ54は調光フィルタ114C、114M、114Yを各々独立にスライド移動させることが可能とされている。
【0030】
マイクロプロセッサ46は、図示しない電源スイッチのオンオフに連動して光源30を点消灯させる。また、マイクロプロセッサ46は、ラインCCD116によるコマ画像の読み取り(測光)を行う際に、フィルタ駆動モータ54によって調光フィルタ114C、114M、114Yを各々独立にスライド移動させ、ラインCCD116に入射される光量を各成分色光毎に調節する。
【0031】
またモータドライバ48には、レンズユニット40の複数枚のレンズの位置を相対的に移動させることでレンズユニット40のズーム倍率を変更するズーム駆動モータ70、レンズユニット40全体を移動させることでレンズユニット40の結像点位置を光軸に沿って移動させるレンズ駆動モータ106が接続されている。マイクロプロセッサ46は、コマ画像のサイズやトリミングを行うか否か等に応じて、ズーム駆動モータ70によってレンズユニット40のズーム倍率を所望の倍率に変更する。
【0032】
一方、ラインCCD116にはタイミングジェネレータ74が接続されている。タイミングジェネレータ74は、ラインCCD116や後述するA/D変換器82等を動作させるための各種のタイミング信号(クロック信号)を発生する。ラインCCD116の信号出力端は、増幅器76を介してA/D変換器82に接続されており、ラインCCD116から出力された信号は、増幅器76で増幅されA/D変換器82でディジタルデータに変換される。
【0033】
A/D変換器82の出力端は、相関二重サンプリング回路(CDS)88を介してインタフェース(I/F)回路90に接続されている。CDS88では、フィードスルー信号のレベルを表すフィードスルーデータ及び画素信号のレベルを表す画素データを各々サンプリングし、各画素毎に画素データからフィードスルーデータを減算する。そして、演算結果(各CCDセルでの蓄積電荷量に正確に対応する画素データ)を、I/F回路90を介してスキャン画像データとして画像処理部16へ順次出力する。
【0034】
なお、ラインCCD116からはR、G、Bの測光信号が並列に出力されるので、増幅器76、A/D変換器82、CDS88から成る信号処理系も3系統設けられており、I/F回路90からは、スキャン画像データとしてR、G、Bの画像データが並列に出力される。
【0035】
また、モータドライバ48にはシャッタを開閉させるシャッタ駆動モータ92が接続されている。ラインCCD116の暗出力については、後段の画像処理部16で補正されるが、暗出力レベルは、コマ画像の読み取りを行っていないときに、マイクロプロセッサ46がシャッタを閉止させることで得ることができる。
【0036】
(画像処理部の構成)
次に画像処理部16の構成について図5を参照して説明する。画像処理部16は、ラインCCDスキャナ14に対応してラインスキャナ補正部122が設けられている。ラインスキャナ補正部122は、ラインCCDスキャナ14から並列に出力されるR、G、Bの画像データに対応して、暗補正回路124、欠陥画素補正部128、及び明補正回路130から成る信号処理系が3系統設けられている。
【0037】
暗補正回路124は、ラインCCD116の光入射側がシャッタにより遮光されている状態で、ラインCCDスキャナ14から入力されたデータ(ラインCCD116のセンシング部の各セルの暗出力レベルを表すデータ)を各セル毎に記憶しておき、ラインCCDスキャナ14から入力されたスキャン画像データから、各画素毎に対応するセルの暗出力レベルを減ずることによって補正する。
【0038】
また、ラインCCD116の光電変換特性は各セル単位でのばらつきもある。欠陥画素補正部128の後段の明補正回路130では、ラインCCDスキャナ14に画面全体が一定濃度の調整用のコマ画像がセットされている状態で、ラインCCD116で前記調整用のコマ画像を読み取ることによりラインCCDスキャナ14から入力された調整用のコマ画像の画像データ(この画像データが表す各画素毎の濃度のばらつきは各セルの光電変換特性のばらつきに起因する)に基づいて各セル毎にゲインを定めておき、ラインCCDスキャナ14から入力された読取対象のコマ画像の画像データを、各セル毎に定めたゲインに応じて各画素毎に補正する。
【0039】
一方、調整用のコマ画像の画像データにおいて、特定の画素の濃度が他の画素の濃度と大きく異なっていた場合には、ラインCCD116の前記特定の画素に対応するセルには何らかの異常があり、前記特定の画素は欠陥画素と判断できる。欠陥画素補正部128は調整用のコマ画像の画像データに基づき欠陥画素のアドレスを記憶しておき、ラインCCDスキャナ14から入力された読取対象のコマ画像の画像データのうち、欠陥画素のデータについては周囲の画素のデータから補間してデータを新たに生成する。
【0040】
また、ラインCCD116は3本のライン(CCDセル列)が写真フィルム22の搬送方向に沿って所定の間隔を空けて順に配置されているので、ラインCCDスキャナ14からR、G、Bの各成分色の画像データの出力が開始されるタイミングには時間差がある。ラインスキャナ補正部122は、コマ画像上で同一の画素のR、G、Bの画像データが同時に出力されるように、各成分色毎に異なる遅延時間で画像データの出力タイミングの遅延を行う。
【0041】
ラインスキャナ補正部122の出力端はセレクタ132の入力端に接続されており、補正部122から出力された画像データはセレクタ132に入力される。また、セレクタ132の入力端は入出力コントローラ134のデータ出力端にも接続されており、入出力コントローラ134からは、外部から入力されたファイル画像データがセレクタ132に入力される。セレクタ132の出力端は入出力コントローラ134、イメージプロセッサ部136A、136Bのデータ入力端に各々接続されている。セレクタ132は、入力された画像データを、入出力コントローラ134、イメージプロセッサ部136A、136Bの各々に選択的に出力可能とされている。
【0042】
イメージプロセッサ部136Aは、メモリコントローラ138、イメージプロセッサ140、3個のフレームメモリ142A、142B、142Cを備えている。フレームメモリ142A、142B、142Cは各々1フレーム分のコマ画像の画像データを記憶可能な容量を有しており、セレクタ132から入力された画像データは3個のフレームメモリ142の何れかに記憶されるが、メモリコントローラ138は、入力された画像データの各画素のデータが、フレームメモリ142の記憶領域に一定の順序で並んで記憶されるように、画像データをフレームメモリ142に記憶させる際のアドレスを制御する。
【0043】
イメージプロセッサ140は、フレームメモリ142に記憶された画像データを取込み、階調変換、色変換、画像の超低周波輝度成分の階調を圧縮するハイパートーン処理、粒状を抑制しながらシャープネスを強調するハイパーシャープネス処理等の各種の画像処理を行う。なお、上記の画像処理の処理条件は、オートセットアップエンジン144(後述)によって自動的に演算され、演算された処理条件に従って画像処理が行われる。イメージプロセッサ140は入出力コントローラ134に接続されており、画像処理を行った画像データは、フレームメモリ142に一旦記憶された後に、所定のタイミングで入出力コントローラ134へ出力される。なお、イメージプロセッサ部136Bは、上述したイメージプロセッサ部136Aと同一の構成であるので説明を省略する。
【0044】
ところで、本実施形態では個々のコマ画像に対し、ラインCCDスキャナ14において異なる解像度で2回の読み取りを行う。1回目の比較的低解像度での読み取り(以下、プレスキャンという)では、コマ画像の濃度が極端に低い場合(例えばネガフィルムにおける露光オーバのネガ画像)にも、ラインCCD116で蓄積電荷の飽和が生じないように決定した読取条件(写真フィルムに照射する光のR、G、Bの各波長域毎の光量、CCDの電荷蓄積時間)でコマ画像の読み取りが行われる。このプレスキャンによって得られた画像データ(プレスキャン画像データ)は、セレクタ132から入出力コントローラ134に入力され、更に入出力コントローラ134に接続されたオートセットアップエンジン144に出力される。
【0045】
オートセットアップエンジン144は、CPU146、RAM148(例えばDRAM)、ROM150(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、入出力ポート152を備え、これらがバス154を介して互いに接続されて構成されている。
【0046】
オートセットアップエンジン144は、入出力コントローラ134から入力された複数コマ分のコマ画像のプレスキャン画像データに基づいて、ラインCCDスキャナ14による2回目の比較的高解像度での読み取り(以下、ファインスキャンという)によって得られた画像データ(ファインスキャン画像データ)に対する画像処理の処理条件を演算し、演算した処理条件をイメージプロセッサ部136のイメージプロセッサ140へ出力する。この画像処理の処理条件の演算では、撮影時の露光量、撮影光源種やその他の特徴量から類似のシーンを撮影した複数のコマ画像が有るか否か判定し、類似のシーンを撮影した複数のコマ画像が有った場合には、これらのコマ画像のファインスキャン画像データに対する画像処理の処理条件が同一又は近似するように決定する。
【0047】
なお、画像処理の最適な処理条件は、画像処理後の画像データを、レーザプリンタ部18における印画紙への画像の記録に用いるのか、外部へ出力するのか等によっても変化する。画像処理部16には2つのイメージプロセッサ部136A、136Bが設けられているので、例えば、画像データを印画紙への画像の記録に用いると共に外部へ出力する等の場合には、オートセットアップエンジン144は各々の用途に最適な処理条件を各々演算し、イメージプロセッサ部136A、136Bへ出力する。これにより、イメージプロセッサ部136A、136Bでは、同一のファインスキャン画像データに対し、互いに異なる処理条件で画像処理が行われる。
【0048】
更に、オートセットアップエンジン144は、入出力コントローラ134から入力されたコマ画像のプレスキャン画像データに基づいて、レーザプリンタ部18で印画紙に画像を記録する際のグレーバランス等を規定する画像記録用パラメータを算出し、レーザプリンタ部18に記録用画像データ(後述)を出力する際に同時に出力する。また、オートセットアップエンジン144は、外部から入力されるファイル画像データに対しても、上記と同様にして画像処理の処理条件を演算する。
【0049】
入出力コントローラ134はI/F回路156を介してレーザプリンタ部18に接続されている。画像処理後の画像データを印画紙への画像の記録に用いる場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理が行われた画像データは、入出力コントローラ134からI/F回路156を介し記録用画像データとしてレーザプリンタ部18へ出力される。また、オートセットアップエンジン144はパーソナルコンピュータ158に接続されている。画像処理後の画像データを画像ファイルとして外部へ出力する場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理が行われた画像データは、入出力コントローラ134からオートセットアップエンジン144を介してパーソナルコンピュータ158に出力される。
【0050】
パーソナルコンピュータ158は、CPU160、メモリ162、ディスプレイ164及びキーボード166(図2も参照)、ハードディスク168、CD−ROMドライバ170、搬送制御部172、拡張スロット174、画像圧縮/伸長部176を備えており、これらがバス178を介して互いに接続されて構成されている。搬送制御部172はフィルムキャリア38Mに接続されており、フィルムキャリア38Mによる写真フィルム22の搬送を制御する。また、フィルムキャリア38にAPSフィルム22Sがセットされると、フィルムキャリア38がAPSフィルムの磁気記録層から読み取った情報(例えば画像記録サイズ等)が入力される。
【0051】
また、メモリカード等の記憶媒体に対してデータの読出し/書込みを行うドライバ(図示省略)や、他の情報処理機器と通信を行うための通信制御装置は、拡張スロット174を介してパーソナルコンピュータ158に接続される。入出力コントローラ134から外部への出力用の画像データが入力された場合には、前記画像データは拡張スロット174を介して画像ファイルとして外部(前記ドライバや通信制御装置等)に出力される。また、拡張スロット174を介して外部からファイル画像データが入力された場合には、入力されたファイル画像データは、オートセットアップエンジン144を介して入出力コントローラ134へ出力される。この場合、入出力コントローラ134では入力されたファイル画像データをセレクタ132へ出力する。
【0052】
なお、画像処理部16は、プレスキャン画像データ等をパーソナルコンピュータ158に出力し、ラインCCDスキャナ14で読み取られたコマ画像をディスプレイ164に表示したり、印画紙に記録することで得られる画像を推定してディスプレイ164に表示し、キーボード166を介してオペレータにより画像の修正等が指示されると、これを画像処理の処理条件に反映することも可能とされている。
【0053】
(フィルムキャリアの構成)
図6乃至図8には、マルチタイプのフィルムキャリア38Mの搬送系概略図が示されている。
【0054】
図6に示すフィルムキャリア38Mには、135サイズの写真フィルム22Nと、240サイズの写真フィルム(以下、APSフィルムという)22Sと、2個の装填部300、302が設けられている。また、APSフィルム22S側の装填部300は、さらにAPSフィルムストリップ装填口304と、カートリッジ装填口306とに分別されている。
後述する。
▲1▼ 240サイズの写真フィルム(APSフィルム)の搬送系構造
APSフィルム22Sの場合、APSフィルムストリプス22Pの状態でフィルムキャリア38Mへ装填する場合と、カートリッジ308を装填して、自動的に収容したAPSフィルム22Sを引き出す場合とがあり、それぞれ装填口304、306を別としている。
【0055】
図6乃至図8に示される如く、フィルムキャリア38Mの装填部300には、台座310が配設され、その上部がAPSフィルムストリプスの装填口304となっている。すなわち、台座310の上面はAPSフィルムストリプス22Pの搬送路となっており、若干の隙間を開けて、抑え部材312が配設されている。この抑え部材312は、APSフィルムストリプス22Pの幅方向一端部に対応しており、この幅方向一端部を抑え部材312と搬送路面との間に挿入した状態でAPSフィルムストリプス22Pを押し込むようになっている。
【0056】
APSフィルムストリプス22Pの押し込み側は、ガイド314が配設されている。このガイド314は、APSフィルムストリプス22Pの幅方向両端部の上面側に対向している。これにより、APSフィルムストリプス22Pは、フィルムキャリア38Mのハウジングとしてのベースとカバーとの間に設けられた搬送路316へ案内される構造である。
【0057】
搬送路316の最上流側、すなわちAPSフィルムストリプス22P用の装填口304の近傍には、ローディングセンサ318が配設されており、APSフィルムストリプス22Pの先端部を検出するようになっている。
【0058】
一方、台座310の側面には、カートリッジ308を収容するための、上部が開口したハウジング320が設けられている。
【0059】
このハウジング320の上部開口から、カートリッジ308が装填される構成となっている。この開口内には、前記台座310の下部に形成された空洞部310Aまで延長される一対のガイドロッド322が配設され、このガイドロッド322には、カートリッジホルダ324が摺動可能に取り付けられている。
【0060】
カートリッジホルダ324は、側面視で略U字型とされ、カートリッジ308の下部が緊密に収容可能となっている。またこのカートリッジホルダ324の上端部には、抑えプレート326が回転可能に取り付けられ、装填されたカートリッジ308を上から抑え付け、保持することができる。
【0061】
ハウジング320の側面には、横スリット状の貫通孔が設けられ、その一部から前記カートリッジホルダ324と一体形成されたレバー328が突出されている。このため、このレバー328を貫通孔の長手方向(横方向)に沿って前記台座310方向へスライドさせると、カートリッジホルダ324を台座310の下部空洞部310Aへ送り込むことができ(装填位置)、逆にスライドさせるとハウジング320内に戻すことができる(ハウジング位置)。すなわち、カートリッジ308をカートリッジホルダ324に装填し、抑えプレート326で抑えた状態でレバー328を台座310方向へスライドさせることにより、カートリッジ308をフィルムキャリア38Mの搬送路330に対応配置することができる構成である。
【0062】
なお、このフィルムキャリア38Mの搬送路に対応配置された位置(装填位置)では、カートリッジ308からAPSフィルム22Aを引出し、かつ巻き取る機構、カートリッジ308内のスプールからフィルム後端を取り外すデタッチャー機構及びスプールにフィルム後端を係合するアタッチャー機構によって、カートリッジ308からAPSフィルム22Sをフィルム搬送路へ引き出し、かつフィルム搬送路から巻き取ることができるようになっている。なお、カートリッジ308からのフィルム引出しはレバー328のスライド動作に連動し、スタートするようになっている。
【0063】
また、この装填位置には、イジェクタ(図示省略)が配設されており、一連の作業(後述するフィルムの引出し、巻取りの往復動作)が完了すると、自動的に該イジェクタが作動して、カートリッジ308は、カートリッジホルダ324と共にガイドロッド322に沿ってハウジング320位置まで移動するようになっている。
【0064】
なお、このカートリッジ308から引き出されたAPSフィルム22Sの搬送路330は、前記搬送路316と合流するようになっており、切替レバー317の切替状態によって、搬送路が選択的に決定されるようになっている。
【0065】
この合流点の下流側には、搬送ローラ対332、APSフィルム22S(又はAPSフィルムストリプス22P)の磁気記録層26A、26Bの表面からゴミを除去するゴミ取り用ローラ対334(APSフィルム22S、APSフィルムストリプス22Pの幅方向両端部に対応して一対)、磁気記録層26A26Bからの磁気情報の読み取りを行う磁気ヘッド336R及び磁気トラックへの磁気情報の書き込みを行う磁気ヘッド336Wをそれぞれ備えた磁気情報読み書き部336(フィルム幅方向両端部に対応して一対)、APSフィルム22S、APSフィルムストリプス22Pのパーフォレーション28を検出するパーフォレーションセンサ338、画像表面からゴミを除去するゴミ取り用ローラ対340、搬送ローラ対342、コマ画像の走査位置でAPSフィルム22S、APSフィルムストリプス22Pの光軸上の他の光学系との相対位置を保持するためのフィルム支持部材344、搬送ローラ対346、仮巻取り部348が、順に設置されている。
【0066】
このうち搬送ローラ対332、342、346は、それぞれ下側のローラが駆動側とされ、図示しない駆動源(モータ)の駆動力がベルトやプーリ等の駆動力伝達系を介して駆動されるようになっている。
【0067】
ところで、搬送ローラ対342、346間の略中央部は走査位置とされており、フィルムキャリア38Mの筐体における該走査位置の直上部及び直下部には走査光用のスリット状の孔が設けられている。即ち、フィルムキャリア38M内を搬送されるAPSフィルム22S、APSフィルムストリプス22Pに対し、図3に示すように走査位置において下方から走査光が照射され、その透過光が、フィルムキャリア38Mの上方に配置されたラインCCD116に到達するよう構成されている。
【0068】
上記搬送ローラ対の駆動源の駆動制御、磁気情報読み書き部336の磁気情報読み書きタイミング等は、図5の搬送制御部172で制御している。この搬送制御部172では、フィルム引き出し時に、磁気情報の読取とプレスキャニングを行うための搬送制御と、フィルム巻き取り時に磁気情報の書き込みとファインスキャニングを行うための搬送制御を実行する。
【0069】
支持部材344は、透明の一対の板材が円弧状に屈曲され、互いに凸面が対向されて配設されている。上に凸とされた下側の支持部材344Aと、下に凸とされた上側の支持部材344Bとの間には、APSフィルム22S、APSフィルムストリプス22及び後述する135サイズの写真フィルム22Nが通過可能な隙間が形成されている。
【0070】
ここで、前記APSフィルム22SとAPSフィルムストリプス22Pとは、下側の支持部材344Aの円弧面(曲面)によって屈曲されて搬送されるようになっており、搬送中に幅方向に撓みが矯正されるようになっている。
▲2▼ 135サイズの写真フィルムの搬送系構造
フィルムキャリア38Mの135サイズの写真フィルム22Nの装填部302は、前記APS用の装填部300の上方に配置され、フィルムキャリア38Mの側面から案内ブロック414が突出されている。
【0071】
案内ブロック414の基部側には、横長のスリット孔416が設けられ、このスリット孔416の上下流に亘り、案内ブロック414の上面がガイド部418となっている。
【0072】
135サイズの写真フィルム22Nは、このガイド部418に載置した後、スリット孔416へ押し込むことにより、装填が完了する。
【0073】
スリット孔416の出口には、ローディングセンサ420が設けられ、写真フィルム22Nの先端部を検出するようになっている。
【0074】
このローディングセンサ420の下流側には、搬送ローラ対422、写真フィルム22Nの表面からゴミを除去するゴミ取り用ローラ対424、写真フィルム22Nのパーフォレーション28を検出するパーフォレーションセンサ426、搬送ローラ対428が順に配置され、その下流側に前記フィルム支持部材344が配設されている。すなわち、この写真フィルム22Nは、前記APSフィルム22Sと同一の支持部材344まで、別の搬送路によって搬送され合流する構成となっている。
【0075】
支持部材344の下流側は、搬送ローラ対430、写真フィルム22Nの仮巻取り部432が、順に設置されている。
【0076】
このうち搬送ローラ対422、428、430は、それぞれ下側のローラが駆動側とされ、図示しない駆動源(モータ)の駆動力がベルトやプーリ等の駆動力伝達系を介して駆動されるようになっている。
【0077】
前記支持部材344の上流側及び下流側には、それぞれ切替案内フォーク434、436が配設されている。この切替案内フォーク434、436はそれぞれ一端部が回転軸に取り付けられ、この回転軸は図示しない駆動手段の駆動力で所定の角度で往復回転可能とされ、かつ回転範囲両端で停止可能とされている(図図7の実線位置及び想像線位置)。
【0078】
ここで、135サイズの写真フィルム22Nを搬送して、プレスキャニング及びファインスキャニングを行う場合は、それぞれの切替案内フォーク434、436を下向き(図7の実線位置)とし、支持部材344の撓み矯正板344Aに接触させる。これにより、135サイズの写真フィルム22Nを正規の搬送路で搬送させることができる。
【0079】
一方、APSフィルム22S(APSフィルムストリプス22Pを含む)を搬送して、プレスキャニング及びファインスキャニングを行う場合は、それぞれの切替案内フォーク434、436を上向き(図7の想像線位置)とし、支持部材344の撓み矯正板344Bに接触させる。これにより、APSフィルム22S(240サイズの写真フィルム)を正規の搬送路で搬送させることができる。
【0080】
以下に、本実施の形態の作用を図9のフローチャートに従い説明する。
なお、以下の説明において、磁気情報の読み取りとは、例えば、撮影時のフラッシュの有無、撮影日付、シャッタスピード、露光量等を表す磁気情報を示し、各コマ画像に対するプレスキャンとは、比較的ラフな読み取り精度で画像を読み取り、以後にファインスキャン時の設定値を決めるための予備的なスキャニングを示し、画像の検定とは、磁気情報及びプレスキャンに基づく各コマ画像の画像データに対する画像処理条件の確認と決定を示し、ファインスキャンとは、最終的に記録すべき高精度の画像読み取りを示し、磁気情報の書き込みとは、例えば、検定で決定された各コマ画像についての画像処理条件等を表す磁気情報の書き込みを示している。
【0081】
オペレータは、画像の読取りを行う場合に、本実施の形態においては、3種類の作業がある。第1は135サイズの写真フィルム22Nであり、この写真フィルム22Nの場合、1本分が連続している場合もあるし、例えば6コマ毎に切断されたピースフィルムの場合もある。いずれにしても、写真フィルム22Nの先端部を装填部302のガイド部418に載置し、スリット孔416へ挿入する(押し込む)。
【0082】
第2は、APSフィルムストリプス22Pの場合であり、既にカートリッジ308から離脱された状態となっている。このAPSフィルムストリプス22Pの場合には、その先端部を台座310と抑え部材312との間に配置し、台座310とガイド314との間に隙間に挿入する。
【0083】
第3は、APSフィルム22Sが収容されたカートリッジ308の場合である。APSでは、現像済のAPSフィルム22Sをカートリッジ308に収容して顧客に返却するようになっているため、再注文の場合はこの形態が多い。
カートリッジ308の場合には、ハウジング320に配設されたカートリッジホルダ324上にカートリッジ308を載置し、抑えプレート326によって保持した状態で、レバー328をスライドさせる。これにより、カートリッジホルダ324はガイドロッド322に沿って摺動し、カートリッジ308を台座310の下の空間部である装填位置に送り込むことができる。この装填位置では、前記カートリッジ308のスプールと同軸とされた回転軸と開閉蓋の回転軸とが、駆動系の回転軸と連結される。ここで、カートリッジ308の開閉蓋を開け、スプールを回転させると、APSフィルム22Sが順次引き出されることになる。なお、APSフィルム22Sが全て引き出されると、デタッチャー機構によってフィルム後端部がスプールから取り外されるため、フィルム後端近傍まで画像読取位置まで搬送することが可能である。
【0084】
また、このAPSフィルム22Sを再度カートリッジ308に収容する場合には、フィルム後端部をアタッチャー機構によってスプールに係合し、かつスプールを回転させることにより、APSフィルム22Sを層状に巻取り、収容することができる。
【0085】
以上の事項を踏まえ、図9のステップ500では、まず、レバー328の位置を確認する。このレバー328の位置が装填位置の場合には、カートリッジ308が装填位置にあると判断され、ステップ502へ移行してカートリッジ付APSフィルム22Sのスキャニング制御が行われる。この場合、初期動作として切替案内フォーク434、436を上向きとする。
【0086】
また、ステップ500でレバー328の位置がハウジング側の場合には、カートリッジ308の装填はないと判断し、ステップ504へ移行する。
【0087】
ステップ504では、ローディングセンサ318でAPSフィルムストリプス22Pを検出したか否かが判断され、検出したと判断(肯定判定)されると、ステップ506へ移行して、APSフィルムストリプス22Pのスキャニング制御が行われる。この場合初期動作として切替案内フォーク434、436を上向きとする。
【0088】
また、ステップ504で否定判定された場合は、ステップ508へ移行してローディングセンサ420で135サイズの写真フィルム22Nを検出したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ510へ移行し、切替案内フィーク434436を下向きとし、次いでステップ512で135サイズフィルム用搬送ローラ対の駆動を開始し、後述するスキャニング動作が開始される。一方、ステップ508で否定判定された場合には、ステップ500へ戻り、以後、ステップ500、504、508でカートリッジの装填、APSフィルムストリプス22Pの検出、135サイズの写真フィルム22Nの検出のいずれかが肯定されるまで繰り返す。すなわち、作業開始の時点でこれから読取作業を開始するフィルムと特定することができるため、2種以上のフィルムが同時に搬送路上へ送り出されることがなく、本実施の形態のような読取位置(光軸近傍)が各搬送路間で共通としても、ジャミング等の問題はない。
【0089】
前記ステップ512以降は、135サイズの写真フィルム22Nを検出した場合のスキャニング制御について示しており、以下その手順を説明する。
【0090】
ステップ512で搬送ローラ対422、428、430の駆動が開始されると、搬送ローラ対422に挟持された135サイズの写真フィルム22Nは、搬送路上を定速で搬送される(往路搬送)。この搬送中にパーフォレーションセンサ426でパーフォレーションを検出すると(ステップ514)、画像コマ読取位置に接近したと判断され、ステップ516において、プレスキャンの実行を指示する。このプレスキャンの実行の指示により、ラインCCD116では、読取りを開始して、まずコマエッジを検出する。このコマエッジは、ネガフィルムであれば素抜け部分と画像部分との差、ポジフィルムであれば不透過部分と画像部分との差によって判別することができる。なお、上記差があまりない場合もあるが、後述するプレスキャンデータの解析時に画像コマの領域を正確に定めればよい。
【0091】
また、この読取位置では、135サイズの写真フィルム22Nは、支持部材344の下に凸とされた円弧面(曲面)に沿って屈曲されるため、肉厚方向の位置ずれが解消し、所定の位置での読取が可能となる。また、この支持部材344の上下流側の切替案内フォーク434、436が共に下向きとなっているため、135サイズの写真フィルム22Nは、本来の搬送路を逸脱するようなことはない。
【0092】
ステップ518では、全コマのプレスキャンが終了したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ520へ移行して、搬送ローラ対422、428、430の駆動を停止する。この状態では、135サイズの写真フィルム22Nは、最終画像コマが読取位置(支持部材344)を通過し、支持部材344の下流側の搬送ローラ対430に挟持された状態となる。
【0093】
次のステップ522では、プレスキャニングによって得られた画像データに基づいて、次に行うファインスキャニングのための条件(搬送速度、解像度、ダイナミックレンジ等)を設定する。このとき、前述したように画像コマの領域を、プレスキャニングで得られた画像データに基づいて確実に認識するため、例えば、LATD(積算透過濃度)等のデータが素抜け部分等によって影響されることはない。
【0094】
ステップ522でファインスキャニングの条件が設定されると、ステップ524へ移行して、搬送ローラ対422、428、430の搬送(逆送)を開始する(復路搬送)。この場合、切替案内フォーク434、436がそれぞれ下向きであるため、135サイズの写真フィルム22Nは確実に往路搬送した搬送路に戻すことができる。
【0095】
次いでステップ526では、ファインスキャンの実行を指示する。このファインスキャニングでは、前記プレスキャニングよりも高い解像度で読み取るため、基本的には、送り速度は遅くなる。
【0096】
ステップ528において、全コマのファインスキャニングの終了が確認されると(肯定判定)、ステップ530へ移行して所定時間経過後、ステップ532で搬送ローラ対422、434、436の搬送(逆送)を停止する。この所定時間の経過によって、135サイズの写真フィルム22Nの先端部は、挿入したスリット孔416から先端部が抜け出て、ガイド部418に支持された状態となっており、また後端部は最上流側の搬送ローラ対422を通過しており、オペレータはこれを引き抜くことにより、135サイズの写真フィルム22Nの処理は完了する。
【0097】
次に、ステップ502におけるカートリッジ付APSフィルム22Sのスキャニング制御について、説明する。
【0098】
カートリッジ308を装填位置に送ると、まず、開閉蓋を開き、スプールを回転させて収容されているAPSフィルム22Sを引き出す(既に、ここまではカートリッジ308の装填に連動して行われる。)。
【0099】
次いで、搬送ローラ対332、342、346の駆動を開始し、パーフォレーションセンサ338によるパーフォレーションの検出を待つ。ここで、APSフィルム22Sは、搬送中にまずゴミ取りローラ334によって、磁気記録層上のゴミが取り除かれ、次いで磁気情報が読み出される。その後、APSフィルム22Sは、別のゴミ取りローラ340によって画像面のゴミが取り除かれる。
【0100】
前記磁気情報に対応する画像コマと、画像読取りが行われる画像コマとは、数コマずれているが、予めずれ分を認識しているため(例えば、2コマ分)、画像データと磁気情報との照合は容易である。
【0101】
パーフォレーションを検出すると、所定時間経過後、プレスキャンの実行を指示する。これにより、各画像コマプレスキャニグが開始される。このとき、APSフィルム22Sは、支持部材344の上に凸とされた円弧面(曲面)を持つ撓み矯正板344Bに沿って屈曲されるため、肉厚方向の位置ずれが解消し、所定の位置での読取が可能となる。また、この支持部材344の上下流側の切替案内フォーク434、436が共に上向きとなっているため、APSフィルム22Sは、本来の搬送路を逸脱するようなことはない。
【0102】
ここで、画像コマが後端部近傍まで記録されている場合、APSフィルム22Sをカートリッジ308から離脱させる必要がある。そこで、所定コマの画像読取りが終了した時点で、一端搬送ローラ対の駆動を停止し、デタッチャー機構によりAPSフィルム22Sの後端部をスプールから取り外す。その後、搬送ローラ対332、342、346を再度駆動させることにより、最終コマまでの画像を読み取ることができる。
【0103】
最終コマの画像の読取りが完了すると、プレスキャニングして得たデータに基づいて、ファインスキャン時の条件を設定し、搬送ローラ対332、342、346を駆動してAPSフィルム22Sを逆送する。
【0104】
この搬送(逆送)中に、APSフィルム22Sの先端部がカートリッジ308に至ると、アタッチャー機構を作動させ、スプールにAPSフィルム22Sを係合させ、順次巻き取っていく。
【0105】
その後、パーフォレーションセンサ338でAPSフィルム22Sの先頭側のパーフォレーションを検出して、所定時間経過後に、スプールの駆動を停止すると共に開閉蓋を閉じると、イジェクタ機構が作動して、自動的にカートリッジホルダ324をガイドロッド322に沿って移動させ、ハウジング320の位置までカートリッジ308を移動させ、処理は終了する。
【0106】
次に、APSフィルムストリプス22Pにおけるスキャニング制御(ステップ506)であるが、これについては、最初にAPSフィルムストリプス22Pを台座310とガイド314との間に押し込んだ時に、ローディングセンサ318で先端部を検出(最初のパーフォレーションでもよい)した時点で搬送ローラ対332、342、346の駆動が開始される点、デタッチ、アタッチが不要である点以外は、上記のカートリッジ付APSフィルム22Sと同様であり、搬送路も共通であるため、詳細な説明は省略する。
【0107】
上記本実施の形態によれば、1つのフィルムキャリアに複数の搬送路を配設し、135サイズの写真フィルム22N及びAPSフィルム22S(APSフィルムストリプス22P)のいずれのフィルムであっても、共通路としての支持部材344を設けることにより、単一の光学読取系で画像を読み取ることができる。
【0108】
また各搬送路の路面を上下方向に積層したため、共通路へ各フィルムを案内する場合に、フィルムを肉厚方向へ屈曲させるのみでよく、フィルムを捩じる等の無理な力を与える必要がない。
【0109】
各搬送路の入口付近にローディングセンサ318、320を設けると共にカートリッジ308の装填情報をレバー328の位置で確認することにより、同一磁気に複数のフィルムが搬送されることを防止し、共通路でのジャミングを防止することができる。
【0110】
【発明の効果】
以上説明した如く請求項1に記載の発明では、種類の異なるフィルムに対して、それぞれ適した搬送路を持ち、かつスキャニング時の各フィルムの位置を共通とすることにより、各フィルムに対応する読取系との相対位置の変更作業を省略することができるという優れた効果を有する。
また、幅方向に渡って同一平面とすることができるため、読取精度が向上する。
【0111】
請求項2に記載の発明では、種類の異なるフィルムに対して、それぞれ適した搬送路を持ち、かつスキャニング時の各フィルムの位置を共通とすることにより、各フィルムに対応する読取系との相対位置の変更作業を省略することができるという優れた効果を有する。
また、ローディングセンサによる検出状態に基づいて搬送の適否を判断しているので、重複したフィルムの搬送路上への送り込みを防止することができる。
【0112】
請求項3に記載の発明では、平面視では各搬送路でのフィルムの搬送軌跡が一致し、共通路を設けるのに、フィルムを肉厚方向に屈曲させればよく、フィルムに無理な力(捩じれ等)が加わることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るディジタルラボシステムの概略構成図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】ラインCCDスキャナの光学系の概略構成図である。
【図4】ラインCCDスキャナの電気系の概略構成図である。
【図5】画像処理部の概略構成図である。
【図6】APSフィルム用のフィルムキャリアの概略構成を示す斜視図である。
【図7】図6のフィルムキャリアをフィルム搬送方向に垂直な真横方向から見た図である。
【図8】図6のフィルムキャリアの内部構成を示す斜視図である。
【図9】本実施の形態における制御フローチャートである。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム
14 ラインCCDスキャナ(走査位置に相当)
22N 写真フィルム
22S APSフィルム
22P APSフィルムストリプス
300 装填部(APS用)
302 装填部(135用)
308 カートリッジ
316 搬送路(カートリッジ付APSフィルム用)
318 ローディングセンサ
330 搬送路(APSフィルムストリプス用)
344 支持部材
344A、344B 撓み矯正板
420 ローディングセンサ
434、436 切替案内フォーク

Claims (3)

  1. フィルムに記録された画像を読み取る画像読取装置であって、
    前記フィルムに記録された画像の幅方向にわたって光を照射する光源及び前記フィルムを透過する前記光源からの透過光によって画像を読み取る読取手段を備えたスキャナ部と、
    フィルム幅の異なる複数種のフィルムにそれぞれ対応する搬送路を備え、該搬送路が少なくとも前記スキャナ部の画像読取位置において共通路を有し、該共通路を通過するようにそれぞれのフィルムを搬送する搬送手段と、
    前記共通路が、フィルムを肉厚方向に屈曲させる曲面を備え、該曲面に沿って屈曲させて搬送することにより、フィルムの幅方向にわたる画像読取面を同一平面とすることを特徴とした画像読取装置。
  2. フィルムに記録された画像を読み取る画像読取装置であって、
    前記フィルムに記録された画像の幅方向にわたって光を照射する光源及び前記フィルムを透過する前記光源からの透過光によって画像を読み取る読取手段を備えたスキャナ部と、
    フィルム幅の異なる複数種のフィルムにそれぞれ対応する搬送路を備え、該搬送路が少なくとも前記スキャナ部の画像読取位置において共通路を有し、該共通路を通過するようにそれぞれのフィルムを搬送する搬送手段と、
    各フィルムに対応する前記搬送路には、フィルム搬送中であることを検知するローディングセンサが設けられ、一方の搬送路でフィルム搬送が検出されたときに他方の搬送路上への送り込みを防止することを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記複数の搬送路が、該搬送路面を上下方向にそれぞれ対応させて並設したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像読取装置。
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