JP3711882B2 - 重ね合わせ板材の液圧成形方法 - Google Patents

重ね合わせ板材の液圧成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車構造部材等となる重ね合わせ板材の液圧成形方法に関し、特に二枚の板状金属材料を重ね合わせてその外周部を溶接した後、二枚の板状金属材料間に液体である所定の成形媒体を導入してその液圧にて所定の成形品形状に膨出成形するようにした重ね合わせ板材の液圧成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二枚の板状金属材料を重ね合わせた上でその外周部を溶接することにより形成された重ね合わせ板材を、製品断面形状に対応するところの凹状空間が設けられた上下一対の金型間に挟み込み、その二枚の板材間に高圧の成形媒体を供給して金型側の凹状空間に合致した形状となるように膨出成形する方法は、例えば特開平11−347643号公報および特開平10−85944号公報などで知られている。
【0003】
これら従来の技術では、図19に示すように、所定の凹部51aまたは52aを有した上下型51,52の間に、重ね合わせた二枚の板材54,55の外周部をその全周にわたり連続的に溶接した重ね合わせ板材53を挟み込み(溶接部を符号56で示す)、次いで、図20に示すように、重ね合わせ板材53の板材54,55間に水などの高圧の成形媒体を注入供給することにより液圧Pを作用させて重ね合わせ板材53を膨張させ、上下型51,52の凹部51a,52aの形状に合致した外形形状の成形品60を得ることを基本としている。成形品60の幅寸法Yは、当初の重ね合わせ板材53の幅寸法Xと比べ膨張に伴う材料流入量W分だけ両側が小さくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の液圧成形技術では、重ね合わせ板材53は液圧のシール性を確保するためにその外周部の全てが溶接部56をもって連続的に溶接されていることから、例えば図21に示すように成形品60の形状として上下型51,52の分割面に対し上下で成形深さが異なっている場合に、すなわち上型51側の成形深さよりも下型52側の成形深さが小さい場合に、凹部51a,52a側に引き込まれることになる上下の板材54,55間での相対変位が許容されず、その結果として成形深さが小さい下型152側の方が材料が余り気味となり、しわ61が発生するほか、成形品60の形状によっては成形限界や深絞り性が低下するという問題点があった。
【0005】
なお、図21ではしわ61の発生状況を誇張して描いてあり、同図のように成形深さが上下で異なる場合のみならず、成形品60の形状が上下非対称形状となる場合も同様の現象が起こり得る。
【0006】
このような問題点に対し、成形深さが上下で異なる場合には、例えば図22のように成形深さの大きい上型51側の板材71に対して、下型52側の板材72と成形深さや膨出割合を揃えるための予備成形部73を予め膨出成形した上で、双方の板材71,72の外周部に溶接部56をもって溶接を施して重ね合わせ板材70とし、その後に液圧成形するという方法が提案されている。この方法によれば、液圧成形時の上下の板材71,72における凹部51a,52a側への引き込み量を均等化してしわの発生を防止できるとされており、例えば、Journal of Materials Processing Technology 87(1999)P155 Figlなどに記載されている。
【0007】
しかしながら、この方法では板材71の予備成形が必要なために製造工程が複雑になり、製造に手間がかかるという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記のような課題に着目してなされたもので、しわに代表されるような成形品質上の不具合の発生を防止しながら、製造工程を簡素化するとともに深絞りをも可能として、成形自由度を向上させることができる重ね合わせ板材の液圧成形方法を提供しようとするものである。
【0009】
請求項1に記載の発明は、金属板同士を重ね合わせてその外周部を溶接することにより形成された重ね合わせ板材を凹状成形面が形成された上下型間に挟み込み、その重ね合わせ板材の金属板同士の間に高圧の液状成形媒体を供給することにより、前記凹状成形面の形状に合致する形状であって且つ重ね合わせ板材を形成している金属板同士の合わせ面を対称中心としたときに上下で非対称となる長尺な成形品形状に膨出成形するようにした重ね合わせ板材の液圧成形方法において、前記重ね合わせ板材の外周部のうち成形時の曲げにより成形後に曲線部もしくは形状変化部となる領域を非溶接部とするとともに、同じく重ね合わせ板材の外周部のうち非溶接部以外の部位であって且つ成形時に曲げを受けずに成形後に長手方向で真直な直線部となる領域に溶接を施して溶接部としたことを特徴としている。
【0010】
この場合、請求項2に記載の発明のように、前記重ね合わせ板材の外周部での溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を対称中心としたときに成形品形状が上下対称となる領域に形成するとともに、前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を対称中心としたときに成形品形状が上下非対称となる領域に形成するのが望ましい。
【0011】
または、請求項3に記載の発明のように、前記重ね合わせ板材の外周部での溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を基準としたときに成形品の断面周長が上下同一となる領域に形成するとともに、前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を基準としたときに成形品の断面周長が上下非同一となる領域に形成するのが望ましい。より望ましくは、請求項4に記載のように、前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部を、成形品の長手方向に沿う断面においてその成形品断面形状が曲線部もしくは形状変化部となる領域に形成するものとする。
【0012】
したがって、これら請求項1〜3に記載の発明では、重ね合わせ板材の外周部に溶接部と非溶接部とが混在するかたちとなって、実質的に上記溶接部が不連続のものとなることから、少なくとも非溶接部に相当する部分すなわち成形後に曲線部もしくは形状変化部となる領域では相互に溶接接合されていない故に、上下型の凹状成形面側への材料引き込みに際してその上下の金属板間での相対変位が許容される。これにより、上型側,下型側ともに金属板材料の適正な引き込み量が確保されて、従来のような材料余りによるしわの発生が未然に防止され、複雑な形状でも無理なく成形できるようになる。この傾向は、請求項2〜4に記載の発明のように、成形品の断面形状が上下非対称であったり、断面周長が上下非同一である場合、もしくは成形品の長手方向に沿う断面において曲線部もしくは形状変化部となっている部位に特に有効である。
【0013】
一方、成形後に長手方向で真直な直線部となる領域に対応している溶接部では、上下の金属板が相互に溶接されていることによって成形後には完全なる閉断面構造となるため、スプリングバック等が発生することなくいわゆる形状凍結性が高いものとなって、成形品として高い寸法精度を維持できるようになり、この傾向は、請求項2,3に記載の発明のように上下の金属板同士の伸び変形量もしくは材料引き込み量がほぼ等しい場合に一段と顕著となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部に液圧シール手段を形成したことを特徴としている。
【0015】
したがって、この請求項5に記載の発明では、重ね合わせ板材を形成している上下の金属板同士の間に液圧を作用させた場合に、上記非溶接部に相当する部分では液圧シール手段がそのシール効果を発揮して、液圧の漏れを未然に防止する。
【0016】
請求項6に記載の発明は、同じく請求項1に記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材の外周部のうち少なくとも非溶接部に、膨出成形に際して上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を形成したことを特徴としている。ここにいう材料流入制御手段とは、公知の絞り成形もしくは張り出し成形における材料流入量調整用の絞りビードと同等の機能を有するものを想定している。
【0017】
したがって、この請求項6に記載の発明は、材料流入制御手段の機能を使って一方の金属板の凹状成形面側への材料の流入量を積極的に制限したり、あるいは逆に促進したりすることによって、上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に積極的に差を生じさせることができるようになり、複雑形状の成形品の成形にも柔軟に対応できるようになる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明を前提として、前記液圧シール手段が、膨出成形に際して上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を兼ねていることを特徴としている。
【0019】
したがって、この請求項7に記載の発明では、液圧シール手段が、請求項5に記載の発明と同様の本来のシール機能のほかに、請求項6に記載の発明と同様の材料流入制御機能を発揮することになる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項5または7に記載の発明を前提として、前記液圧シール手段が、重ね合わせ板材を形成している一方の金属板のうち他方の金属板と接する面に形成した突起であることを特徴としている。より具体的には、上記突起は、請求項9に記載の発明のように凸状ビードであったり、あるいは請求項11に記載の発明のように溶接による肉盛りビードであってもよく、さらには請求項12に記載の発明のように小径ワイヤの埋め込みにより形成した突起であってもよい。
【0021】
この場合、上記突起の高さHbは、請求項13に記載の発明のように、重ね合わせ板材の他方の金属板の板厚をtとしたとき、Hb=0.1t〜0.6tであることが望ましく、また、請求項14に記載の発明のように、その突起の硬度を重ね合わせ板材の他方の金属板の硬度よりも高くすることが望ましい。
【0022】
したがって、これら請求項8,9および請求項11,12に記載の発明では、上記突起の概念に含まれる凸状ビード等が請求項5に記載の発明と同様の液圧シール機能を発揮することになる。特に、請求項13,14に記載の発明のように、その突起の高さを特定の高さに設定したり、あるいは硬度を特定の関係に設定すると、相手側となる金属板への突起の食い込みが確実なものとなり、液圧シール効果ならびに材料流入制御機能が一段と適正なものとなる。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち材料流入量が制限される側の一方の金属板であって且つ他方の金属板と接する面に凸状ビードを形成して、これを液圧シール手段としたことを特徴としている。
【0024】
したがって、この請求項10に記載の発明では、一方の金属板に形成した凸状ビードが他方の金属板に食い込むことで請求項5に記載の発明と同様の液圧シール機能を発揮し、同時に請求項6に記載の発明と同様の他方の金属板の材料流入制御機能を発揮することになる。
【0025】
請求項15に記載の発明は、請求項5に記載の発明を前提として、前記液圧シール手段が、上下型の分割面に形成した凸状ビードであることを特徴としている。
【0026】
この場合、請求項16に記載の発明のように、前記凸状ビードが、膨出成形に際して上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を兼ねていることが望ましく、さらに請求項19に記載の発明のように、前記凸状ビードが、上下型それぞれの分割面の相対する位置に互いに高さが異なるものとして個別に形成されていることが望ましい。
【0027】
したがって、請求項15に記載の発明では、凸状ビードが上下型の分割面に形成されている点でのみ請求項8,9等に記載の発明と異なっているだけであるから、その型分割面の凸状ビードが必要十分な液圧シール機能を発揮することになり、また請求項16に記載の発明では、上記凸状ビードが請求項7,8等に記載の発明と同様に液圧シール機能と材料流入制御機能とを発揮することになる。さらに請求項19に記載の発明では、凸状ビードによる液圧シール機能と材料流入制御機能とを上下の金属板ごとに個別に調整できることになる。
【0028】
請求項17に記載の発明は、請求項15または16に記載の発明を前提として、前記上下型の分割面に形成した凸状ビードの高さHdが、重ね合わせ板材を形成している二枚の金属板のうち薄板側の板厚をtとしたとき、Hd=0.1t〜0.4tであることを特徴としている。
【0029】
したがって、この請求項17に記載の発明では、凸状ビードの高さを特定の値に設定したことによって金属板への食い込み量ひいてはその凸状ビードによる液圧シール機能および材料流入制御機能が適正化される。
【0030】
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の発明を前提として、前記凸状ビードを、重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち材料流入量が制限される側の一方の金属板に対応する型の分割面に形成したことを特徴としている。また、請求項20に記載の発明は、同じく請求項16に記載の発明を前提として、前記凸状ビードが、上下型それぞれの分割面の相対する位置に互いに高さが異なるものとして個別に形成されているとともに、その凸状ビードの高さについて材料流入量を制限する型側のものを他方に対して高く設定したことを特徴としている。
【0031】
したがって、請求項18に記載の発明では、凸状ビードによる材料流入制御機能が、重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち積極的に材料流入量を制限したい一方の金属板により効果的に作用するようになる。
【0032】
また、請求項20に記載の発明では、凸状ビードの高さに応じて上下の金属板同士の間でその材料流入制御機能が個別に調整され、特に高さの大きい凸状ビード側ほど材料流入制御機能をより積極的に発揮させることができるようになる。
【0033】
請求項21に記載の発明は、請求項5または7に記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材の外周部の非溶接部に形成した液圧シール手段と前記溶接部とを相互に接続し、その接続部の長さすなわち重なり量Lを、重ね合わせ板材を形成している二枚の金属板のうち薄板側の板厚をtとしたとき、L≧1.0tとしたことを特徴としている。
【0034】
したがって、この請求項21に記載の発明では、溶接部と非溶接部との境界部においても十分な液圧シール機能が発揮されるようになる。
【0035】
請求項22に記載の発明は、請求項6,7,10,16,18,20のいずれかに記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち非溶接部に対応する部分であって且つ積極的に材料流入量の制限を受ける部分では、その他の部分と比べて相対的に材料寸法が小さく設定されていることを特徴としている。
【0036】
したがって、この請求項22に記載の発明では、材料流入量の制限度合いを予め見越して素材寸法を設定するものであるから、例えば成形前には重ね合わせ板材を形成している上下の金属板の大きさが互いに異なっていたとしても、成形後には両者がほぼ同じ大きさとなり、材料の余り等が生じにくくなる。
【0037】
請求項23に記載の発明は、請求項1に記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材を挟み込むための上下型による型締め力を、成形初期には小さく、成形後期には大きくなるように、成形途中で段階的に変化させることを特徴としている。
【0038】
したがって、この請求項23に記載の発明では、材料流入がより多く必要な成形初期には型締め力が小さいために材料である上下の金属板の流入がよりスムーズに且つ互いに独立して行われ、逆に成形初期ほど材料の流入を必要としない成形後期には金属板同士の相対変位が抑制されることから、液圧シール機能がより効果的に発揮されるようになる。
【0039】
請求項24に記載の発明は、請求項1に記載の発明を前提として、前記重ね合わせ板材を挟み込むための型締め後の上下型間の相対距離を、成形初期には大きく、成形後期には小さくなるように、成形途中で段階的に変化させることを特徴としている。
【0040】
したがって、この請求項24に記載の発明では、請求項23に記載の発明における型締め力の変化を上下型の相対距離の変化に置き替えたものであり、上記と同様に材料流入がより多く必要な成形初期には型締め力が小さいために材料である上下の金属板の流入がよりスムーズに且つ互いに独立して行われ、逆に成形初期ほど材料の流入を必要としない成形後期には金属板同士の相対変位が抑制されることから、液圧シール機能がより効果的に発揮されるようになる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、金属板同士を重ね合わせてその外周部を溶接することにより形成された重ね合わせ板材の外周部のうち、成形後に曲線部もしくは形状変化部となる領域を非溶接部とするとともに、非溶接部以外の部位であって且つ成形後に長手方向で真直な直線部となる領域に溶接を施して溶接部としたものである。したがって、溶接部では閉断面構造となるために形状凍結性が高く、成形品としての高い寸法精度を維持した上で、少なくとも非溶接部では材料引き込みに際してその上下の金属板間での相対変位が許容されて適正な引き込み量を確保できるようになり、材料余りによるしわの発生等を未然に防止できるほか、従来のように重ね合わせ板材に予備成形を施さずして、上下非対称形状や上下で断面周長が異なるような複雑な形状でも無理なく成形できるようになり、製造工程を簡素化できるとともに成形品の形状自由度も高くなる効果がある。
【0042】
請求項2,3に記載の発明によれば、上記溶接部を成形品形状が上下対称となる領域に、上記非溶接部を成形品形状が上下非対称となる領域にそれぞれ形成するか、もしくは、溶接部を成形品の断面周長が上下同一となる領域に、非溶接部を成形品の成形品の断面周長が上下非同一となる領域にそれぞれ形成したため、その溶接部は上下の金属板間の相対変位が小さい部位にほかならず、したがって、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、該当する部分の形状凍結性が一段と高くなり、成形品としての寸法精度が向上するほか、複雑な成形品形状であってもしわ等の発生を招くことなく無理なく成形できるようになり、成形可能な成形品の形状自由度が一段と向上する
【0043】
請求項4に記載の発明によれば、上記非溶接部を、成形品の長手方向に沿う断面においてその成形品断面形状が曲線部もしくは形状変化部となる領域に設定して、形状が複雑な部位ほど上下の金属板同士の相対変位を許容できるようにしたものであるから、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、複雑な成形品形状であってもしわ等の発生を招くことなく無理なく成形できるようになり、成形可能な成形品の形状自由度が一段と向上する。
【0044】
請求項5に記載の発明によれば、上記非溶接部に液圧シール手段を形成したものであるから、溶接がされていない非溶接部においても成形媒体である液圧のシールを確実に行って、その液圧の漏れを未然に防止しつつ高い液圧力を保持できるようになり、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、成形品の寸法精度および形状精度を一段と高めることができる。
【0045】
請求項6に記載の発明によれば、上記非溶接部に、金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を形成したものであるから、上下の金属板の流入量を積極的に制限したりあるいは促進したりすることができるようになり、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、成形できる成形品の形状自由度が飛躍的に向上する効果がある。
【0046】
請求項7に記載の発明によれば、上記液圧シール手段が、上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を兼ねていることから、液圧シール手段と材料流入制御手段とを併存させる必要がなくなり、請求項5に記載の発明と同様の効果に加えて、重ね合わせ板材および金型の構造を簡素化できる利点がある。
【0047】
請求項8に記載の発明によれば、上記液圧シール手段を、重ね合わせ板材を形成している一方の金属板のうち他方の金属板と接する面に形成した突起としたため、その突起の金属板への食い込みによって液圧シール機能もしくは材料流入制御機能が発揮されることになり、請求項5または7に記載の発明と同様の効果に加えて、その液圧シール機能もしくは材料流入制御機能の信頼性が高いものとなる。
【0048】
請求項9に記載の発明によれば、一方の金属板に形成される突起を凸状ビードとしたものであるから、突起形状の連続性が確実に確保できるために、請求項8に記載の発明と同様の効果に加えて、液圧シール機能もしくは材料流入制御機能の信頼性が一段と高くなる。
【0049】
請求項10に記載の発明によれば、上下の金属板のうち材料流入量が制限される側の一方の金属板であって且つ他方の金属板と接する面に凸状ビードを形成して、これを液圧シール手段としたものであるから、この凸状ビードが相手側の金属板に食い込むことでそれ自身の材料流入量が制限されることになり、請求項7に記載の発明と同様の効果に加えて、より簡易な構造で所期の目的を達成できる利点がある。
【0050】
請求項11に記載の発明によれば、一方の金属板に形成される突起を溶接による肉盛りビードとしたものであるから、請求項10に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0051】
請求項12に記載の発明によれば、一方の金属板に形成される突起を小径ワイヤの埋め込みにより形成した突起としたものであるから、請求項10に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0052】
請求項13に記載の発明によれば、一方の金属板に形成した突起の高さを他方の金属板の板厚との関係として特定の大きさに設定したものであるから、突起の確実な食い込みを確保できるとともに、その食い込みによる板厚減少を制限でき、請求項8に記載の発明と同様の効果に加えて、液圧シール機能および材料流入制御機能の信頼性が一段と高いものとなる。
【0053】
請求項14に記載の発明によれば、一方の金属板に形成した突起の硬度を他方の金属板の硬度よりも高く設定したものであるから、請求項13に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0054】
請求項15に記載の発明によれば、液圧シール手段として上下型の分割面に凸状ビードを形成したものであるから、この凸状ビードが、重ね合わせ板材を形成している金属板に形成した凸状ビードと全く同様の機能を発揮することになり、したがって請求項5および請求項9に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0055】
請求項16に記載の発明によれば、上記凸状ビードが、上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を兼ねていることから、請求項7および請求項15に記載の発明と全く同様の効果が得られる。
【0056】
請求項17に記載の発明によれば、上下型の分割面に形成した凸状ビードの高さを、重ね合わせ板材を形成している二枚の金属板のうち薄板側の板厚との関係として特定の大きさに設定したものであるから、請求項13に記載の発明および請求項15または請求項16に記載の発明と全く同様の効果が得られる。
【0057】
請求項18に記載の発明によれば、凸状ビードを上下の金属板のうち材料流入量が制限される側の一方の金属板に対応する型の分割面に形成したため、凸状ビードが一方の金属板に食い込むことでその材料の流入が制限される一方で、他方の金属板は特に制限することなく流入させることができるようになり、双方の金属板の材料流入量を積極的に異ならしめことができるから、請求項16に記載の発明と同様の効果に加えて、成形できる成形品の形状自由度が高くなる利点がある。
【0058】
請求項19に記載の発明によれば、凸状ビードが、上下型それぞれの分割面の相対する位置に互いに高さが異なるものとして個別に形成されていることから、材料流入の制限度合いに応じて凸状ビードの高さを変えることにより上下の金属板間の材料流入量の差を積極的にコントロールでき、請求項15に記載の発明と同様の効果に加えて、成形できる成形品の形状自由度が高くなる利点がある。
【0059】
請求項20に記載の発明によれば、凸状ビードを、上下型それぞれの分割面の相対する位置に互いに高さが異なるものとして個別に形成するとともに、その凸状ビードの高さについて材料流入量を制限する型側のものを他方に対して高く設定したため、高さの大きい凸状ビードが食い込む金属板側の材料流入量をより積極的に制限できることから、請求項16に記載の発明と同様の効果に加えて、特に材料余りによるしわの発生を確実に防止でき、成形品の品質が一段と向上する効果がある。
【0060】
請求項21に記載の発明によれば、非溶接部に形成した液圧シール手段と溶接部とを相互に接続し、その接続部の長さを、二枚の金属板のうち薄板側の板厚との関係として特定の大きさに設定したため、請求項5または7に記載の発明と同様の効果に加えて、溶接部と非溶接部との境界部においても液圧シール性能が発揮されて成形媒体の漏れを確実に防止できる効果がある。
【0061】
請求項22に記載の発明のよれば、上下の金属板のうち非溶接部に対応する部分であって且つ積極的に材料流入量の制限を受ける部分では、その他の部分と比べて相対的に材料寸法が小さく設定されているため、材料流入量の差があっても成形後には上下の金属板の大きさがほぼ同じ大きさとなるため、二次加工として成形品の余分な部分を切除したり仕上げ加工を施す必要がなく、請求項6,7,10,16,18,20のいずれかに記載の発明と同様の効果に加えて、製造工程を簡素化できる効果がある。
【0062】
請求項23に記載の発明によれば、重ね合わせ板材を挟み込むための上下型による型締め力を、成形初期には小さく、成形後期には大きくなるように、成形途中で段階的に変化させるようにしたため、成形所期には積極的に材料の流入を促進させる一方で、成形後期には材料流入を制限しつつ液圧シール性能を高めることができるようになり、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、しわの発生等を防止しつつ成形品の形状自由度や深絞り性を向上させることができるほか、成形媒体の漏れも確実に防止できる効果がある。
【0063】
請求項24に記載の発明によれば、重ね合わせ板材を挟み込むための型締め後の上下型間の相対距離を、成形初期には大きく、成形後期には小さくなるように、成形途中で段階的に変化させるようにし、実質的に請求項23に記載の発明の型締め力の変化に代えて上下型の相対距離の変化としたものであるから、結果として請求項23に記載の発明と全く同様の効果が得られる。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0065】
図1は第1の実施の形態として本発明を適用して液圧成形された成形品1の一例として自動車構造部品を示す斜視図であり、図2は同成形品1を成形する前の重ね合わせ板材2を示す斜視図である。また、図3は上記重ね合わせ板材2の溶接部9に相当する部分(ここでは図1のA−A線に沿った断面部分)を液圧成形により膨出成形した場合の金型3と成形品1の断面図である。なお、金型3は上型4と下型5とから構成される。
【0066】
図1に示す成形品1は、図3のようにそれぞれに凹状成形面4a,5aが形成された上型4と下型5の間に図2に示す重ね合わせ板材2を挟み込み、この重ね合わせ板材2を形成している二枚の金属板6,7間に高圧水等の液状成形媒体を供給することにより液圧Pを作用させ、上下型4,5の凹状成形面4a,5aの形状に合致した外面形状を有した成形品1に成形される。
【0067】
図2に示す重ね合わせ板材2は、成形品1の外形形状に合致するような輪郭形状に予め加工された二枚の金属板6,7を重ね合わせたもので、一部に成形媒体の注入孔部分8を有するとともに、二枚の金属板6,7同士はその外周部において不連続な溶接部9をもって溶接接合されている。すなわち、二枚の金属板6,7の外周部には局部的に溶接を施した溶接部9と非溶接部10とが交互に配置されており、非溶接部10には後述するシール手段が形成されている。なお、注入孔部分8は成形後に必要に応じ適宜切除される。また、重ね合わせ板材2を形成している二枚の金属板6,7の板厚や材質は特に限定されるものではなく、成形品仕様により適宜選択できる。
【0068】
ここで、図1と図2を比較すると明らかなように、重ね合わせ板材2は、成形品1の長手方向で真直な直線部となる箇所が溶接部9となるように予め設定してあるため、成形後には図3に示すように閉断面構造のものとして一体成形されることになり、結果としてスプリングバック等の発生はほとんどなく、成形品1の一部としての形状凍結性が高い。したがって、この溶接部9を成形品段階で直線部となる領域に設けていることにより、成形品1として高い寸法精度を確保することができる。
【0069】
図4は図1のB−B線に沿った断面図を示しており、この部分は上型4と下型5の分割面(型合わせ面)11を基準としたとき、上下方向で成形深さが比較的大きく異なる部分である。このため、従来手法のように上下の金属板6,7同士を溶接により相対変位を生じないように接合すると、液圧Pにより膨出成形された際、上下の金属板6,7ともに下側の金属板7を絞り成形するのに必要な分だけ凹状成形面4a,5a側に材料流入が生じるため、成形深さの小さい上側の金属板6は材料が余り気味となり、図4に破線で示したようにしわ12が発生する。
【0070】
これに対して、本実施の形態においては、図4に示すように上下方向で成形深さが大きく異なる部分を非溶接部10としているため、上下の金属板6,7には材料引き込み方向において相対移動が許容され、上型4側と下型5側とでそれぞれに必要な量だけの材料流入が生じることになる。そのため、図4に示すように上側の金属板6にはしわ12が発生することがなく、正規形状通りに成形することができる。
【0071】
ここで、成形後の成形品1の幅寸法Yが上側の金属板6と下側の金属板7とで同一寸法となるように、成形前の重ね合わせ板材2について、成形深さの小さい上側の金属板6を成形深さの大きい下側の金属板7よりもその寸法を短く設定しておくことにより、成形後のフランジ部13の切断や仕上げ加工が不要となり、製造工程を簡素化できる。また、図3に示すように、成形後の二次加工として上記非溶接部に部分的にすみ肉溶接(すみ肉溶接部を符号14で示す)を行う場合には、その溶接代の分だけ予め上下の金属板の幅寸法に予め差を持たせておいてもよい。
【0072】
図5は図1のC−C線に沿った断面図を示しており、この部分では図1にも示すように上側の金属板6のみ長手方向での形状変化部15を有しており、その断面形状が図5のように上下非対称形状をなしている。このような箇所も上下で断面周長が異なるため、従来の手法の場合には、下側の金属板7に対し断面周長が短い上側の金属板6には、図5に破線で示すようにしわ12が発生する。これに対して、本実施の形態の場合にはこの形状変化部15に相当する部分を非溶接部10としているため、上下の金属板6,7はそれぞれに必要な量だけ相互に独立して材料流入が生じるため、図5に示すように上側の金属板6にはしわ12が発生しないことになる。
【0073】
図6は図1のD−D線に沿った断面図、すなわち成形品1の長手方向に沿った断面図の左半分を示したものである。さらに図7は図6のE−E線に沿った断面図であり、同様に図8は図6のF−F線に沿った断面図を示している。
【0074】
図1および図6に示すように、成形品1の長手方向において真直な直線部となる領域に重ね合わせ板材2の段階からそれぞれ溶接部9を設定しており、同様にそれらの直線部同士をつなぐ曲線部や形状変化部となる領域には重ね合わせ板材2の段階から非溶接部10を設定している。
【0075】
図6において、従来の手法のように全周溶接した場合、重ね合わせ板材2の膨出成形過程では、同図に示す成形途中形状16のように長手方向での形状変化部や曲線部に比べて直線部の方が優先して膨出成形されるため、図7,8に示すように形状変化部や曲線部では断面形状としては上下でほぼ対称形状であるにもかかわらず曲線部の曲率の内側での膨出が遅れることになり、この部分に成形途中でしわ12が発生する。より詳しくは、図7では曲線部の曲率の内側となる下側の金属板7にしわ12Aが、また、図8では曲線部の曲率の内側となる上側の金属板7に同様にしわ12Bがそれぞれ発生する。しかも、このような成形過程で発生するしわ12A,12Bは、その後の液圧Pによる成形においても矯正できない場合が多く、最終的に成形不具合として残ってしまうことになる。
【0076】
これに対して、本実施の形態では、このような長手方向での形状変化部や曲線部を非溶接部10とすることにより、上下の金属板6,7を互いに独立させて、上下の金属板6,7同士の間で材料流入性に差がつくような材料流入制御を行うことにより、膨出成形過程において上下の形状がほぼ同時に膨出成形されるために、膨出成形過程でのしわや座屈の発生を防止できる。すなわち、図7では上側の金属板6に対して下側の金属板7の材料流入がより促進されるように、また図8では下側の金属板7に対して上側の金属板6の材料流入がより促進されるように、後述するシール手段を兼ねた材料流入制御手段にて材料の流入調整を行うことにより、図7,8に示すようにしわ12A,12Bの発生を完全に防止することができる。
【0077】
次に、非溶接部10における液圧シール方法と材料流入制御方法について説明する。
【0078】
図9は重ね合わせ板材2のうち非溶接部10に相当する部分を上型4と下型5とで挟み込んだ成形前の状態を示す断面図である。同図(B)は同図(A)のQ部を拡大した図であり、重ね合わせ板材2の非溶接部10では上側の金属板6と下側の金属板7とが互いに重ね合わせられ、ここでは上側の金属板6のうち下側の金属板7と接する部分に例えば塑性加工により液圧シール手段として機能する突起部たる凸状ビード17が形成されている。そして、この凸状ビード17は液圧シール手段としてだけでなく後述するように材料流入制御手段としても機能することになる。
【0079】
上記の凸状ビード17の高さHbは、上型4と下型5が所定の荷重で型締めされた際に、凸状ビード17がわずかに潰れ変形しながらも所定量だけ他方の板材つまり下側の金属板7側に食い込むような高さに設定される。より具体的には、凸状ビード17が食い込むことになる相手側の金属板7の板厚をtとした際、凸状ビード17の高さHbはHb=0.1t〜0.6tとするのが望ましい。このビード高さHbが低いとシール効果が十分でなく、また高すぎると相手側の金属板への食い込みが大きくなりすぎ、板厚減少のために成形品1に所望の強度が得られなくなる。
【0080】
また、凸状ビード17はビード加工時の加工硬化により相手側の金属板よりも相対的に硬度が高くなっていて、相手側の金属板に対しより食い込みやすくなっている。よって、必要に応じ凸状ビード17のみに局部的な熱処理を施して硬度向上を図るとより好ましいものとなる。なお、凸状ビード17の成形加工にはプレス成形等のほか、ロール成形や圧延加工、コイニング等の従来の一般的な加工法を用いることができる。
【0081】
図10には、第2の実施の形態として液圧シール手段および材料流入制御手段として機能することになる凸状ビードの別の例を示している。同図に示すように、上側の金属板6に形成された凸状ビード18の形状は、下側の金属板7の材料流入時にその金属板7が主に上側の金属板6と接触することになる外側部位を滑らかな円弧形状部19とすることにより、下側の金属板7の材料流入がスムーズに行えるように考慮されている一方、凸状ビード18の内側部分は段付き形状部20となっていて、上側の金属板6の材料流入時にこの段付き形状部20が下側の金属板7に食い込むことにより材料流入が制限される。
【0082】
このように凸状ビード18のはたらきにより、上側の金属板6と下側の金属板7とで材料流入量に積極的に差を生じせしめることができ、適切な材料流入制御が可能となる。当然のことながら、ここでは上側の金属板6が材料流入制限側、下側の金属板7が材料流入促進側となる。さらに、この凸状ビード18の内側の段付き形状部20は、その部分が相手側の金属板7に食い込むことにより内側からの液圧に対してよりシール性が向上し、成形媒体の漏れを確実に防止することができる。
【0083】
図11には第3の実施の形態として液圧シール手段および材料流入制御手段として機能する凸状ビードのさらに別の例を示している。この例では、重ね合わせ板材2を形成している上側の金属板6側に溶接による肉盛りを施して、突起部としての肉盛りビード21を形成したものである。肉盛りビード21の高さは、図9の(B)に示したものと同様に、その肉盛りビード21が食い込むことになる相手側の金属板7の板厚をtとしたときに0.1t〜0.6tとするのが望ましい。このビード高さが低いとシール効果がなく、また高すぎると相手側への食い込みが大きくなり、板厚減少のために成形品1に所望の強度が得られなくなる。
【0084】
また溶接による肉盛りビード21は溶接時の入熱と冷却とにより母材側より硬度が高くなっており、相手側の金属板7に対しより食い込みやすくなっている。なお、肉盛りビード21を形成するための溶接法としては特に限定されるべきものではなく、要は肉盛りビード21の高さが前述の範囲内にあり且つその高さが均一となるように形成できればよく、例えばレーザ溶接、プラズマ溶接、アーク溶接などから適宜選択できる。
【0085】
図12には第4の実施の形態として同様に液圧シール手段および材料流入制御手段として機能する凸状ビードのさらに別の例を示している。この例では、上側の金属板6に形成した溝22に小径ワイヤ23を埋め込み、この小径ワイヤ23が下側の金属板7に食い込むことによりシールを行うような構成とし、小径ワイヤ23を突起部たる液圧シール手段としたものである。ここでも小径ワイヤ23の突出量を図9の(B)のビード高さと同様に設定するとともに、小径ワイヤ23の材質を相手側となる金属板7よりも硬度が高くなるように例えばステンレスワイヤやピアノ線などを適宜用いる。
【0086】
図13には第5の実施の形態として同様に液圧シール手段および材料流入制御手段として機能する凸状ビードのさらに別の例を示している。本実施の形態では、金型3である上型4と下型5とのなす分割面(型合わせ面)11に凸状ビード24を形成したもので、より具体的には、上型4側の分割面11に重ね合わせ板材2のうち上側の金属板6と接することになる凸状ビード24を突起部として形成したものである。この凸状ビード24が型締め動作により上側の金属板6に食い込むとともに、この部分がさらに下側の金属板7を局部的に押圧することで液圧のシール性を確保し、成形媒体の液漏れを確実に防止する。
【0087】
上記凸状ビード24の高さHdは、上型4と下型5が所定の荷重で型締めされた際に、凸状ビード24が上側の金属板6に確実に食い込み、なおかつこの凸状ビード24を介して下側の金属板7を押圧するような高さに設定され、ここでは凸状ビード24が食い込むことになる上側の金属板6の板厚をtとしたとき、Hd=0.1t〜0.4tとするのが望ましい。この凸状ビード24の高さHdが低いと下側の金属板7の押圧力が不足して液圧シール効果が不十分となり、また高すぎると上側の金属板6への食い込みが大きくなり、上側の金属板6の板厚減少のために成形品1に所望の強度が得られなくなる。
【0088】
さらに本実施の形態では、後述の図17,18に示すように、成形初期に型締め力Fを小さくしたり、あるいは上下型間の相対距離Cを大きくするような成形プログラムを適用することにより、上下の金属板6,7の独立した材料流入が可能となる上、成形初期に凸状ビード24を所定量だけ上側の金属板6に食い込ませることにより、上側の金属板6はその材料流入が制限され、一方、下側の金属板7側は相対的に材料流入を促進させることができるため、例えば、図7において材料流入制限側となる上側の金属板6側を図13における上側の金属板板6とすることにより、つまり材料流入制限側の材料に対応する金型要素に凸状ビード24を形成することにより材料流入量の制御が可能となり、しわの発生を防止することができるようになる。
【0089】
図14には、第6の実施の形態として上下型4,5の相対する位置に液圧シール手段および材料流入制御手段として機能することになる高さの異なる凸状ビード25,26を個別に設けた例を示す。
【0090】
図14において、上型4側の分割面11には高さHuの凸状ビード25が、下型5側の分割面11には高さHIの凸状ビード26が互いに対向するようにそれぞれ形成されている。ここで、凸状ビード25,26の高さをHu>HIとすることにより、重ね合わせ板材2を形成している上側の金属板6の方が下側の金属板7よりも凸状ビード25の食い込み度合いが大きくなり、上側の金属板6と下側の金属板7とで材料流入量に積極的に差を生じさせることができる。すなわち、この例では高さの大きい上型4側の凸状ビード25を上側の金属板6に食い込ませることでその上側の金属板6を材料流入制限側とすることができる。さらに、上下型4,5の型締めを行った場合は、重ね合せわ板材2を形成している上下の金属板6,7がそれぞれの凸状ビード25,26により局部的に押圧され、その部分で液圧のシール性が確保される。凸状ビード25,26の高さHu,HIは、先の実施の形態と同様に相手側となる金属板6,7の板厚をtとしたとき、Hu,HIともに0.1t〜0.4tの範囲内に設定される。
【0091】
なお、図13および図14に示すように金型3側に凸状ビード24または25,26を形成した場合においても、図10に示したものと同様に外側には円弧形状部19を、内側には段付き形状部20をそれぞれ形成してもよい。
【0092】
図15には第7の実施の形態として上記溶接部9と非溶接部10との接続部の具体例を示す。図15の(A)は溶接部9の溶接形態としてすみ肉溶接を用いた場合の接続部の一例を示す平面図であり(すみ肉溶接の溶接ビードを符号29で示す)、Mは溶接部9に相当する部分、Nは非溶接部10に相当する部分であり、両者が互いにオーバーラップしている部分が接続部30となっている。図15の(B)は同図(A)のG−G線に沿った断面図である。重ね合わせ板材2を形成している上側の金属板6と下側の金属板7は互いに重ね合わせられ、溶接部9(M部)に相当する部分で溶接ビード29をもってすみ肉溶接が施されている。他方、非溶接部10(N部)には液圧シール手段として前述の図9〜12のいずれかに記載の凸状ビード例えば図10の凸状ビード18が形成されている。溶接部9(M部)と非溶接部10(N部)とがオーバーラップすることになる接続部30では、すみ肉溶接の溶接線である溶接ビード29を屈曲させることで凸状ビード18と接続させている。この接続部30の長さL1は、すみ肉溶接の場合には1.4t(tは板厚)以上であることが望ましく、これによって一般溶接部9と同等の強度を有しつつ接続部30の液圧シール性を確保できる。
【0093】
図16は第8の実施の形態として上記溶接部9の溶接形態としてすみ肉溶接に代えて重ね溶接を用いた場合の例を示している。図16の(A)はその重ね溶接を用いた場合の接続部の平面図であり(重ね溶接の溶接ビードを符号31で示している)、Mは溶接部9に相当する部分、Nは非溶接部10に相当する部分であり、両者が互いにオーバーラップした部分が接続部32となっている。図16の(B)は同図(A)のH−H線に沿った断面図である。重ね合わせ板材2を形成している上下の金属板6,7は互いに重ね合わせられ、溶接部9(M部)で重ね溶接されている。非溶接部10には液圧シール手段として図15と同様に図9〜12のいずれかに記載の凸状ビード例えば図10の凸状ビード18が形成されている。溶接部9(M部)と非溶接部10(N部)とがオーバーラップすることになる接続部32では、凸状ビード18を屈曲させることで重ね溶接の溶接部9である溶接ビード31と接続させている。この接続部32の長さL2は重ね溶接の場合は1.0t(tは板厚)以上あることが望ましく、これによって一般溶接部9と同等の強度を有しつつ接続部32でのシール性を確保できる。
【0094】
なお、溶接部9の溶接形態としては、先に例示したすみ肉溶接と重ね溶接以外にも各種の形態のものを採用することが可能であり、また溶接法もアーク溶接、レーザ溶接、プラズマ溶接、マッシュシーム溶接、摩擦撹拌溶接などの各種溶接法を適宜選択して用いることができる。
【0095】
図17には第9の実施の形態として液圧成形プログラムの一例を示す。
【0096】
同図において横軸は成形時間Tを示しており、成形時間Tの経過に応じ、成形媒体の液圧Pと重ね合せ板材2を挟み込む上下型4,5間の型締め力Fとを段階的に変化させたときに、それに応じて重ね合わせ板材2の材料流入量もまた変化することがわかる。同図から明らかなように、成形初期から中期は型締め力Fを比較的小さく設定することにより、低い液圧Pでも材料流入量Wを大きくできるため、膨出成形時に割れなどが生ずることなく深絞り成形も可能なる一方、成形後期には膨出成形がほぼ終了していて材料流入はそれほど必要としないため、成形品1の寸法精度と形状精度を確保するために液圧Pを急激に上昇させ、同時に液圧シール性の向上を主目的として型締め力Fを上昇させている。これによって材料流入制御と液圧シール性とを両立させることができ、成形自由度と寸法精度を向上させることができるようになる。
【0097】
図18は第10の実施の形態として別の液圧成形プログラムの一例を示す。
【0098】
同図では、重ね合わせ板材2を挟み込む上下型4,5の相対的な距離(型間距離)Cを、成形過程で時間Tの経過とともに段階的に変化させている。これによって、材料流入量Wを多く必要とする成形初期から中期には、その材料流入量Wを最適化するために上下型4,5の相対距離Cを比較的大きく設定し、材料流入をそれほど必要としない成形後期には液圧Pを急激に上昇させるため、液圧シール性の向上を主目的として上下型の相対距離Cを小さくしている。これによって上記と同様に材料流入制御と液圧シール性とを両立させることができ、成形自由度と寸法精度を向上させることができるようになる。
【0099】
なお、上記の型締め力Fや上下型4,5の相対距離Cの制御は、従来の液圧成形機の型締め機構に一般的に用いられている油空圧または機械的手段等を用いることで容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態として本発明を適用して液圧成形された成形品の一例を示す斜視図。
【図2】図1の成形品を成形する前の重ね合わせ板材を示す斜視図。
【図3】図1のA−A線に沿う液圧成形時の断面図。
【図4】図1または図6のB−B線に沿う液圧成形時の断面図。
【図5】図1のC−C線に沿う液圧成形時の断面図。
【図6】図1のD−D線に沿う液圧成形時の断面図。
【図7】図6のE−E線に沿う断面図。
【図8】図6のF−F線に沿う断面図。
【図9】(A)は重ね合わせ板材の非溶接部と金型を示す断面図、(B)は同図(A)のQ部拡大図。
【図10】第2の実施の形態として凸状ビードの別の例を示す重ね合わせ板材の要部拡大断面図。
【図11】第3の実施の形態として凸状ビードの別の例を示す重ね合わせ板材の要部拡大断面図。
【図12】 第4の実施の形態として凸状ビードのさらに他の例を示す重ね合わせ板材の要部拡大断面図。
【図13】第5の実施の形態として凸状ビードを形成した金型と重ね合わせ板材との関係を示す要部拡大断面図。
【図14】第6の実施の形態として凸状ビードを形成した金型と重ね合わせ板材との関係を示す要部拡大断面図。
【図15】第7の実施の形態を示す図で、(A)はすみ肉溶接を用いた場合の溶接部と非溶接部との接続部を示す拡大平面図、(B)は同図(A)のG−G線に沿う断面図。
【図16】第8の実施の形態を示す図で、(A)は重ね溶接を用いた場合の溶接部と非溶接部との接続部を示す拡大平面図、(B)は同図(A)のH−H線に沿う断面図。
【図17】第9の実施の形態として金型の型締め力を変化させた液圧成形プログラムの一例を示す図。
【図18】第10の実施の形態として金型の上下型間距離を変化させた液圧成形プログラムの一例を示す図。
【図19】従来の液圧成形方法における成形前の重ね合わせ板材と金型を示す断面図。
【図20】図19の成形後の状態を示す断面図。
【図21】従来の液圧成形方法により生ずるしわなどの不具合例を示す断面図。
【図22】従来の液圧成形方法に際して予備成形を行った重ね合わせ板材を示す断面図。
【符号の説明】
1…成形品
2…重ね合わせ板材
3…金型
4…上型
4a…凹状成形面
5…下型
5a…凹状成形面
6…金属板
7…金属板
9…溶接部
10…非溶接部
11…分割面
17…凸状ビード(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
18…凸状ビード(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
21…肉盛りビード(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
23…小径ワイヤ(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
24…凸状ビード(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
25…凸状ビード(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
26…凸状ビード(突起、液圧シール手段、材料流入制御手段)
30…接続部
32…接続部
F…型締め力
P…液圧
W…材料流入量
C…上下型間距離(相対距離)
T…成形時間

Claims (24)

  1. 金属板同士を重ね合わせてその外周部を溶接することにより形成された重ね合わせ板材を凹状成形面が形成された上下型間に挟み込み、その重ね合わせ板材の金属板同士の間に高圧の液状成形媒体を供給することにより、前記凹状成形面の形状に合致する形状であって且つ重ね合わせ板材を形成している金属板同士の合わせ面を対称中心としたときに上下で非対称となる長尺な成形品形状に膨出成形するようにした重ね合わせ板材の液圧成形方法において、
    前記重ね合わせ板材の外周部のうち成形時の曲げにより成形後に曲線部もしくは形状変化部となる領域を非溶接部とするとともに、同じく重ね合わせ板材の外周部のうち非溶接部以外の部位であって且つ成形時に曲げを受けずに成形後に長手方向で真直な直線部となる領域に溶接を施して溶接部としたことを特徴とする重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  2. 前記重ね合わせ板材の外周部での溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を対称中心としたときに成形品形状が上下対称となる領域に形成するとともに、
    前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を対称中心としたときに成形品形状が上下非対称となる領域に形成したことを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  3. 前記重ね合わせ板材の外周部での溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を基準としたときに成形品の断面周長が上下同一となる領域に形成するとともに、
    前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部を、成形品の断面における上下型の分割面を基準としたときに成形品の断面周長が上下非同一となる領域に形成したことを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  4. 前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部を、成形品の長手方向に沿う断面においてその成形品断面形状が曲線部もしくは形状変化部となる領域に形成したことを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  5. 前記重ね合わせ板材の外周部での非溶接部に液圧シール手段を形成したことを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  6. 前記重ね合わせ板材の外周部のうち少なくとも非溶接部に、膨出成形に際して上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を形成したことを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  7. 前記液圧シール手段が、膨出成形に際して上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を兼ねていることを特徴とする請求項5に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  8. 前記液圧シール手段が、重ね合わせ板材を形成している一方の金属板のうち他方の金属板と接する面に形成した突起であることを特徴とする請求項5または7に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  9. 前記一方の金属板に形成した突起が凸状ビードであることを特徴とする請求項8に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  10. 前記重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち材料流入量が制限される側の一方の金属板であって且つ他方の金属板と接する面に凸状ビードを形成して、これを液圧シール手段としたことを特徴とする請求項7に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  11. 前記一方の金属板に形成した突起が、溶接による肉盛りビードであることを特徴とする請求項8に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  12. 前記一方の金属板に形成した突起が、小径ワイヤの埋め込みにより形成した突起であることを特徴とする請求項8に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  13. 前記一方の金属板に形成した突起の高さHbが、重ね合わせ板材の他方の金属板の板厚をtとしたとき、Hb=0.1t〜0.6tであることを特徴とする請求項8に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  14. 前記一方の金属板に形成した突起の硬度を、重ね合わせ板材の他方の金属板の硬度よりも高くしたことを特徴とする請求項8に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  15. 前記液圧シール手段が、上下型の分割面に形成した凸状ビードであることを特徴とする請求項5に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  16. 前記凸状ビードが、膨出成形に際して上下の金属板同士の凹状成形面側への材料流入量に差を生じさせる材料流入制御手段を兼ねていることを特徴とする請求項15に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  17. 前記上下型の分割面に形成した凸状ビードの高さHdが、重ね合わせ板材を形成している二枚の金属板のうち薄板側の板厚をtとしたとき、Hd=0.1t〜0.4tであることを特徴とする請求項15または16に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  18. 前記凸状ビードを、重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち材料流入量が制限される側の一方の金属板に対応する型の分割面に形成したことを特徴とする請求項16に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  19. 前記凸状ビードが、上下型それぞれの分割面の相対する位置に互いに高さが異なるものとして個別に形成されていることを特徴とする請求項15に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  20. 前記凸状ビードが、上下型それぞれの分割面の相対する位置に互いに高さが異なるものとして個別に形成されているとともに、その凸状ビードの高さについて材料流入量を制限する型側のものを他方に対して高く設定したことを特徴とする請求項16に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  21. 前記重ね合わせ板材の外周部の非溶接部に形成した液圧シール手段と前記溶接部とを相互に接続し、その接続部の長さLを、重ね合わせ板材を形成している二枚の金属板のうち薄板側の板厚をtとしたとき、L≧1.0tとしたことを特徴とする請求項5または7に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  22. 前記重ね合わせ板材を形成している上下の金属板のうち非溶接部に対応する部分であって且つ積極的に材料流入量の制限を受ける部分では、その他の部分と比べて相対的に材料寸法が小さく設定されていることを特徴とする請求項6,7,10,16,18,20のいずれかに記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  23. 前記重ね合わせ板材を挟み込むための上下型による型締め力を、成形初期には小さく、成形後期には大きくなるように、成形途中で段階的に変化させることを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
  24. 前記重ね合わせ板材を挟み込むための型締め後の上下型間の相対距離を、成形初期には大きく、成形後期には小さくなるように、成形途中で段階的に変化させることを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形方法。
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