JP3710539B2 - 遠隔炉内作業装置およびその作業方法 - Google Patents

遠隔炉内作業装置およびその作業方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽水型原子炉の原子炉内部の炉内壁とシュラウド胴外壁とバッフルプレートとで構成される空間(この空間を以下、アニュラス部と称する)の炉内構造物の健全性を確保するため検査・補修・予防保全・あるいは取り替え交換工事を実施するための遠隔炉内作業装置およびその作業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来軽水型原子炉では原子炉圧力容器内の溶接部の健全性を確保するために、マストあるいは長尺棒の先端に水中テレビカメラを取付け、マストや長尺棒を原子炉フロア上から操作して原子炉圧力容器内に挿入し、この原子炉圧力容器内で水中テレビカメラを移動させて溶接部に近づけ、溶接状態やその劣化状態を目視点検している。
【0003】
また、更に詳細な健全性評価の検査を実施するために、検査対象の形状や構造に合わせた各種のアクセス治具を用意し、超音波探傷試験や浸探傷試験などを実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原子炉圧力容器とシュラウドとの間のアニュラス部の空間は、極めて狭あいでかつ、上部からの見通しの悪い環境である。同時に、ジェットポンプや計装管などが内部で障害物となり、検査対象の溶接部へ接近するためには原子炉圧力容器内において障害物を回避する機能を有する必要がある。このため、従来のような単純なマストや長尺棒などではアニュラス部における点検,補修,予防保全作業は、非常に困難な課題がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、効率よくスムーズに炉内壁とシュラウド胴外壁とバッフルプレートとで構成される空間に設置されている炉内構造物の溶接部位への検査・補修等の各種作業工具を接近可能とし、従来個々の作業毎に開発,使用されていた該当部位の全作業を、一つの遠隔作業システムで行うことができるようにして、作業効率の向上,従来接近が不可能であった作業部位へのアクセスを可能とし、コストの低減等を図ることができる遠隔炉内作業装置およびその作業方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に対応する遠隔炉内作業装置は、原子炉圧力容器内に設置されているシュラウドの上部フランジ面をガイドとし、このシュラウドの上部を走行する駆動部を有し、前記シュラウドの上部に設けられた上部格子板の中心位置に固定部を挿入固定することによってシュラウドの中心軸回りに円弧軌道で走行する作業台車と、この作業台車にシュラウドの径方向に移動可能に設けられた位置調整アームと、この位置調整アームに取着された作業工具と、前記位置調整アームの分割機構部の分離,装着を行うアーム着脱部と、前記位置調整アームと前記作業工具との分離,装着を行う作業工具着脱部と、前記作業用台車,位置調整アーム,アーム着脱部および作業工具着脱部を制御する制御装置とを具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項1により、原子炉の炉壁内面,底面、および炉容器内部に設置される構造物であるシュラウド胴外面、または原子炉容器とシュラウド外側の間の部位であるアニュラス部に設置されるジェットポンプなどの炉内構造物,機器等の点検および補修を遠隔操作により行うことができる。
【0008】
請求項1記載の遠隔炉内作業装置を用いてアニュラス部の点検,検査,補修,予防保全を行う請求項10に対応する作業方法は、以下の手順で実施する。
まず、台車をオペレーションフロア上から、天井クレーン,燃料交換機の補助ホイストのいずれかを利用して、位置調整アームの台車との接続部もしくは機構内部に配設された着脱部で分離された台車部,もしくは位置調整アームの一部が配設された台車をシュラウドのフランジ部に吊り込む。
【0009】
つぎに、台車回転走行中心がシュラウドと同心になるように軸受け部を上部格子板の格子に挿入し、車輪をシュラウド上部リングのフランジ面に着座させ、軸受け部を上部格子板に対して固定し、台車をシュラウドに設置する。
【0010】
その後、オペレーションフロアまたは原子炉ウエルの上部に仮置きされた調整架台または調整架台上の模擬台車により作業工具が取り付けられ、位置調整アームや作業工具の機能確認および作業確認試験を実施する。
【0011】
つぎに、確認試験の終了した位置調整アームを天井クレーン,燃料交換機の補助ホイスト等によって台車上に吊りおろし、位置調整アームの機構着脱部で遠隔で台車に装着させる。そして、作業対象部位に対して台車による走行および位置調整アームの動作によって作業工具を位置決めし、作業工具で作業を行う。
【0012】
作業が終了し、位置調整アームと作業工具を炉内から取り出す場合には、位置調整アームを取り出すことができる姿勢に変更し、位置調整アームの機構着脱部を炉内で遠隔分離して、位置調整アーム,台車の順番で炉外に運び出し、調整架台上の模擬台車上もしくは調整架台上に設置することによって、人手を省き、効率よく炉内での作業を実施することができる。
【0013】
請求項2に対応する遠隔炉内作業装置は、請求項1記載の位置調整アームの先端に取り付けられる作業工具を交換することを特徴とする。交換対象の作業工具には、テレビカメラ,超音波探傷装置,材料の表面改質を行うショットピーニング装置,洗浄用の吸引ノズルがあげられる。これら作業工具は、位置調整アームの先端で着脱ができる構成となっており、位置調整アームの台車部との着脱部を分離して、位置調整アームをオペレーションフロア上に引き上げて除染した後に交換される。
【0014】
請求項3に対応する遠隔炉内作業装置は請求項1記載の少なくとも2台の位置調整アームと作業工具,シュラウド上に設置される台車と、調整架台上の台車で構成される。シュラウド上に設置された台車上に装着された位置調整アームで炉内作業を行うのと並行し、オペレーションフロア上の調整架台上の台車に装着された位置調整アームと作業工具でつぎの炉内作業の調整および動作確認や、作業確認試験を実施し、炉内での作業を行った位置調整アームを取り出した後、確認試験を実施した位置調整アームと作業工具をシュラウド上の台車に装着して、炉内作業を実施し、それと並行して、取り出した位置調整アームの除染,調整,段取り組み替え作業を実施できる。
【0015】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置は、請求項1記載の構成に基づき、原子炉圧力容器とシュラウドの間の特にジェットポンプとの干渉が想定される部位に適用される場合の構成である。
【0016】
すなわち、シュラウド上部格子板の格子に固定され、シュラウド中心回りに自在に回転する軸受け部とシュラウド胴の上部フランジ面をガイドとしてシュラウド胴上部を走行する駆動部を備え、シュラウド上部リングの円弧形状に沿ってシュラウド中心回りに円弧軌道で走行する走行台車と、この走行台車上に位置調整アームが配設され、シュラウド半径方向に動作する前後駆動手段と、この前後駆動手段の駆動部に配設されシュラウドの周方向を回転軸として揺動するチルト駆動手段と、このチルト駆動手段に配設され、前記チルト駆動手段の動作角度によって鉛直方向に直動する挿入駆動手段と、この挿入駆動手段の駆動部に配設され、アニュラス部の下方に伸縮する多段マストと、この多段マストと前記挿入駆動手段とを分離,接続する着脱部と、前記多段マストの下方に配設され、ジェットポンプ間をシュラウドの方向に作業工具を接近せしめる接近駆動手段と、この接近駆動手段に配設され、通常は固定手段により固定されており、シュラウドの外壁の円弧形状に沿って自在にスライドする展開手段と、この展開手段の先方に配設され、シュラウド外壁形状に沿って作業工具を動作させる走査駆動手段と、この走査駆動手段により相対的に駆動される各々の部材にシュラウド外壁法線方向に吸着面を向け、吸着手段をシュラウド方向に接近,回避させる吸着脚駆動手段と、前記前後駆動手段の駆動部とチルト駆動手段に配設された着脱部と、これら位置調整アームの走査駆動手段に配設した作業工具とを具備している。
【0017】
請求項記載の遠隔炉内作業装置を用いてアニュラス部の点検,検査,補修,予防保全を行う請求項11に対応する作業方法は、以下の手順で行われ、狭隘な空間においても効率よく作業工具を作業対象部位に位置決めすることができる。
【0018】
まず、台車によってシュラウドの周方位をジェットポンプ間に位置決めする。位置調整アームの前後駆動手段とチルト軸,吊り込み軸を駆動して、炉心スプレイラインとの干渉を回避しながら、原子炉圧力容器とシュラウドの間に縮退した多段マストを位置決めする。
【0019】
多段マストで下方に伸展させ、作業工具をアニュラス部の下方に移動させ、接近駆動手段によってジェットポンプ間を通過してシュラウドの方向に走査駆動手段および作業工具を接近させ、シュラウドに接触させる。
【0020】
走査駆動手段の展開手段が取り付けられた部材の吸着脚機構の吸着手段を伸展させてシュラウドに吸着させる。走査駆動手段によってシュラウドの上下,周方向に、作業工具を位置決め,走査させる。吸着部位での作業が終了したら、走査駆動手段の駆動部材に配設された吸着手段をシュラウドに押し付け,吸着固定する。
【0021】
走査駆動手段の展開手段の取り付けられた部材の吸着を停止させ、シュラウドから離す。つぎの作業部位の方に走査駆動手段全体を移動させると、それに伴って展開手段がスライド運動で追従する。再び走査駆動手段の展開手段の取り付けられた部材の吸着脚機構をシュラウドに接近させて、吸着させる。
【0022】
以上の走査駆動手段の動作を繰り返すことによって吸着歩行による作業場所の変更と作業工具の走査を行うことができる。また、この台車の構成によってシュラウドの全周移動ができ、台車表面面積が大きいので、ポンプなどの諸々の機器の搭載レイアウトが容易になる。
【0023】
請求項12に対応する遠隔炉内作業方法は、請求項1記載の台車のシュラウド上での現在位置を較正する台車の原点復帰方法に関するものである。すなわち、シュラウドラグ上に乗り上げによって変位が生じる車輪と、乗り上げによる変位を検知するリミットスイッチと、乗り上げ時の変位をガイドする機構から構成されている。台車の走行と、車輪のシュラウドラグ上への乗り上げ,乗り降り時によってスイッチが入り切りするように弾性支持およびスイッチ接点が配設されたラグ検知用の車輪が台車に配置されている。このスイッチの入り切り信号を用いて台車の現在位置の較正を行う。つまり、スイッチの入り切り信号に合わせて、ラグ設計用のシュラウド方位をコントローラに入力して、走行位置の補正を行うことができる。
【0024】
また、請求項1の台車の上部格子板に固定された支柱に台車の走行方位の絶対方位を検知するセンサを配設することによっても、走行位置の補正を行うことができる。さらに、この2種類の手段を併設することにより、不具合によって、どちらかの検出手段が現在位置を喪失してしまった場合でも、相互に構成をかけることができる。
【0025】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置は、炉内作業の一種で材料表面の応力状態を改質するショットピーニング施工を行う場合の作業工具の構成である。
すなわち、粉粒をシュラウドに吹き付けるためのノズルと、このノズルを覆うように配置された網目状チャンバと、位置調整アームと、これらノズルとチャンバで構成されるヘッドとの間に配設され、チャンバをシュラウドに押し付ける押し付け機構と、粉粒搬送用のポンプとチューブと、粉粒回収用のポンプとチューブとで構成される。
【0026】
この作業工具でショットピーニング施工を行う場合には、チャンバを押し付けた上でノズルから粉粒を噴出させ、シュラウドに粉粒を衝突させながらチャンバ内で噴出された粉粒を回収することができる。
【0027】
請求項13に対応する遠隔炉内作業装置方法は、請求項4記載のジェットポンプとの干渉が想定される場合の遠隔炉内作業装置の位置調整アームの先端に、請求項記載のショットピーニングヘッドを取り付けて、シュラウドの表面の応力状態の改質であるショットピーニングを行う方法である。
【0028】
走査駆動手段を吸着させ、作業工具であるショットピーニングヘッドを走査するときに、シュラウドに吸着した走査駆動手段が施工可能な範囲の走査が終了した後、走査駆動手段の駆動部材に取り付けられた吸着手段をシュラウド外面に押し付けて吸着させる。
【0029】
つぎの作業対象部位に走査駆動手段の展開手段が取り付けられた部材を移動させている間でも、常にショットピーニングヘッドをシュラウドの外面に押し付け、粉粒の回収ポンプを作動し、連続作業を行うことができ、ショットピーニングヘッドを常に押し付けられるので、粉粒の漏洩を低減することができる。
【0030】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置は、原子炉圧力容器とシュラウドの間のアニュラス部で、特にジェットポンプとの干渉がない部位に適用する場合の遠隔駆動装置である。
【0031】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置の構成は、シュラウド上を円周方向に走行する台車と、シュラウド半径方向に動作する前後駆動手段と、前後駆動手段の駆動部に配設され、シュラウドの周方向を回転軸として揺動するチルト駆動手段と、チルト駆動手段に配設され、アニュラス部に作業工具の取り付けられた先端部を直動挿入できる挿入駆動手段と、前後駆動手段による動作部材と、チルト駆動手段の間に配設された着脱部と、から構成される位置調整アームと、位置調整アーム先端に取り付けられた作業工具とから構成される。
【0032】
請求項記載の遠隔炉内作業装置を用いてアニュラス部の点検,検査,補修,予防保全を行う請求項14に対応する作業方法はつぎの通りである。まず、シュラウド上に設置され、現在位置を与えられた台車上に位置調整アームを吊り込み,着脱部で装着する。
【0033】
台車により周方向の位置決めを行い、位置調整アームによって、作業工具をシュラウド外壁に位置決め,押し付けできる。作業工具を押し付けた上で、挿入駆動軸もしくは台車の走行により、作業工具を走査させることができる。
【0034】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置は、シュラウド上を円周方向に走行する台車と、シュラウド半径方向に動作する前後駆動手段と、前後駆動手段の駆動部に配設され、シュラウドの周方向を回転軸として揺動するチルト駆動手段と、チルト駆動手段に配設され、アニュラス部に先端部を直動挿入できる挿入駆動手段と、シュラウドと原子炉圧力容器との間で車輪を張り出して自ら走行する自走車と、挿入駆動手段と自走車の間に配設された自在ガイドと、前後駆動手段による動作部材とチルト駆動手段の間に配設された着脱部とから構成される位置調整アームと、自走者にバネを介してシュラウド外面と作業面が接するように配設された作業工具とから構成される。
【0035】
請求項記載の遠隔炉内作業装置を用いてアニュラス部の点検,検査,補修,予防保全を行う作業方法は、シュラウド上に設置され、現在位置をあたえられた台車上に位置調整アームを吊り込み、着脱部で装着する。台車により周方向の位置決めを行い、位置調整アームによって、自走走査手段をアニュラス部に挿入する。
【0036】
つぎに、自走走査手段の車輪をシュラウドと原子炉圧力容器の間で突っ張り、作業工具をシュラウド外面に押し付けた状態で、自走走査手段を走行させる。このとき、自在ガイドは、自走走査手段の動きに追従する。このようにして、自走走査手段により、作業工具をシュラウド外壁に位置決め,押し付け,走査させることができる。
【0037】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置は、シュラウド上部リングの内面に走行面が接するように押し付け駆動手段を介して車輪が配設され、シュラウド上部リングの上面フランジ面に走行面が接するように車輪が配設され、シュラウド上部胴の側面に取り付けられたラグを回避し、シュラウドの外面に走行面が接するように押し付け手段を介して車輪が配設され、原子炉圧力容器に接するように押し付け手段を介して車輪が配設された台車と、この台車上に着脱部を介して装着,分離できる位置調整アームと、この位置調整アームに取り付けられた作業工具で構成される。
【0038】
台車をシュラウド上に設置する場合には、まず、天井クレーンもしくは燃料交換機の補助ホイストで吊りおろし、シュラウドを挟み込んだ状態でシュラウドフランジに送稿用の車輪を接触させる。
【0039】
つぎに、シュラウド内側面とシュラウド外側面に接触する車輪を張り出した後、原子炉圧力容器に接触する車輪を張り出して、台車のシュラウド上への設置を完了させる。この場合、各々の押し付け手段の駆動力は、予め想定される重量バランスの変動範囲を計算して設定する。そして、位置調整アームで作業工具を位置決め,押し付けを行い,作業を行う。
【0040】
本構成および方法は、請求項15の構成と方法を比べてレール敷設が不要であり、そのための作業場所と、作業工程が不要となるメリットがあり、請求項の構成と比べて、台車の大きさもコンパクトにすることができ、炉心部の空間を開けることができるので、その他の炉内作業との干渉の可能性を低減できる。
【0041】
請求項に対応する遠隔炉内作業装置は、請求項記載の台車と、台車上のシュラウド半径方向に動作する前後駆動手段上の着脱部に装着される位置調整アームと、作業工具で構成される。本請求項の位置調整アームは、鉛直軸回りに旋回する旋回駆動手段と、この旋回駆動手段によって回転され、鉛直下方に伸縮する昇降駆動手段と、この昇降駆動手段の下端に配設され、少なくとも1軸以上の能動駆動手段で構成される位置決め駆動手段と、揺動駆動手段の先端に配設され、作業工具を装着する着脱部で構成される。
【0042】
作業工具は、超音波探傷装置,テレビカメラ,放電加工装置,ショットピーニングヘッド等の点検,補修,予防保全作業用の装置が、作業に応じて付け替えられる。
【0043】
本構成の遠隔炉内作業装置を用いて作業を行う場合には、まず、台車と前後駆動手段で昇降駆動手段を挿入する上部格子板の格子に位置決めし、昇降駆動手段を降下させ、位置決め駆動手段により、作業工具を作業対象部位に位置決めし、この位置決めされた作業工具によって作業を行う。
【0044】
本構成によれば、原子炉容器下方のCRDスタブチューブや、炉底部の溶接線など、主に原子炉圧力容器底部と、原子炉圧力容器内部でシュラウドを支持するシュラウドサポートレグ,シュラウドサポートシリンダの内壁など、シュラウドを含めた原子炉圧力容器下方およびシュラウド内部の炉内構造物の点検,補修,予防保全を行うことができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1から図3および図23,図24により本発明に係る遠隔炉内作業装置およびその作業方法の第1の実施の形態を説明する。
【0046】
図1は本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態におけるシュラウド設置時の例を示し、図2は同じく原子炉内適用時の全体構成を示し、図3は同じく上部機構を示している。図23は同じく作業用台車と位置調整アームの構成を示し、図25は同じく昇降駆動軸の構成を示している。
【0047】
本第1の実施の形態は遠隔炉内作業装置の全体構成に係り、とくに下方用構造,ブリッジ台車,工具交換,ケーブル処理の適用例に関している。
本第1の実施の形態に係る遠隔炉内作業装置3(以下、炉内作業装置3と記す)は原子炉の炉壁内面,底面および原子炉圧力容器内部に設置される構造物であるシュラウド胴の内外面、または原子炉圧力容器とシュラウド外側の部位であるアニュラス部に設置されるジェットポンプなどの炉内構造物,機器等の点検および補修を遠隔操作により行う装置である。
【0048】
すなわち、図1に示したように炉内作業装置3は、沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器1内に設置されているシュラウド2の上端に、このシュラウド2に接するように載置された一対の第1の車輪12と、この車輪12により駆動力を伝達する作業用台車11と、この作業用台車11上に搭載された位置調整アーム13と、この位置調整アーム13の先端に取り付けられた作業工具14とを主体としている。
【0049】
また、位置調整アーム13と作業工具14との分離装着を行う作業工具着脱部17と、形態変形および作業変更に対し共通に制御を行う制御装置30(30a,30b)を有している(図2参照)。
【0050】
作業用台車11は、上部格子板7の格子に固定部15がはめ込まれ、上部格子板7の内部に部材を張り出すことによって、上部格子板7の中心に固定設置される(詳細は図23参照)。この固定部15には、回転軸受け(図示せず)が内蔵され、図3および図23に示すようにシュラウド2の内側に第2の車輪34を張り出し、作業用台車11全体がシュラウド2の鉛直方向回りに自在に回転でき、シュラウド2の中心回りにシュラウド2の円弧形状に沿って走行できるようになっている。
【0051】
位置調整アーム13は作業用台車11上に配設され炉壁内面とシュラウド2の外面との間で炉心スプレイ配管5,原子炉圧力容器1,シュラウド2,ジェットポンプ4などの炉内構造物との干渉を避けて作業工具14を位置決めし、機構構成の一部で炉内遠隔またはオペレーションフロア10上での分離,装着ができ、施工部位に応じて機構構成が変更できるようになっている。
【0052】
すなわち、図3に示したように位置調整アーム13は前後駆動軸16,着脱部17,チルト駆動軸18,吊り込み駆動軸19,昇降駆動軸21,接近駆動軸22,展開機構24,走査機構25で構成される。前後駆動軸16は台車11上に配設され、位置調整アーム13をシュラウド2の半径方向に直動駆動させる。前後駆動軸16でシュラウドの半径方向に駆動される部材に着脱部17が配設され、この着脱部17で位置調整アーム13を装着,脱着を行うことができる。
【0053】
チルト駆動軸18は、着脱部17で装着される部材(図1中図示せず)に配設され、シュラウド周方向と一致する軸回りに回転駆動させる。吊り込み駆動軸19は、チルト駆動軸18で駆動される部材に配設され、アニュラス部8の下方に向かって直動挿入できる。昇降駆動軸21は、吊り込み駆動軸19で駆動される部材に配設され、吊り込み駆動軸19の駆動方向と平行に、アニュラス部8で昇降でき、多段の部材20と直動ガイド(図示せず)で接続される。
【0054】
接近駆動軸22は、昇降駆動軸21の下端に配設され、ジェットポンプ4間からシュラウド2の方向に作業工具14を接近させる。展開機構24は、接近駆動軸22の先端に配設され、シュラウド2の円筒形上に沿って、多段の部材23で円弧状にスライドさせる。
【0055】
走査機構25は、展開機構24の先端に配設され、シュラウド2の表面に吸着固定するために、吸着パッド26がシュラウド2に密着したときにシュラウド2外面の法線方向に直動する脚機構27と脚機構27駆動部先端に固定された吸着パッド26を配設され、装着部 158を介して作業工具14が固定された部材(図示せず)を縦横2方向に駆動する。
【0056】
図2において、原子炉圧力容器1の上方の構成を説明する。原子炉ウエル9内には調整架台28が仮置きされ、調整架台28上には炉内作業装置3の位置調整アーム13および作業工具14の調整および試験を行うときに使用する調整用台車29が配設され、調整用台車29に他の位置調整用アーム13aが配設され、オペレーションフロア10上には制御装置30a,30bが配設されている。
【0057】
炉内作業装置3および調整用台車29上に配設された位置調整アーム13,13aおよび作業工具14に接続されるケーブル32はいずれもオペレーションフロア10上に配設された中継ボックス31内部で着脱できるように接続されている。中継ボックス31はケーブル32により制御装置30a,30bに接続している。
【0058】
制御装置30aと炉内作業装置3との間、制御装置30bと炉内作業装置3との間で中継ボックス31を介して信号のやりとり,動力の供給を行う。また、作業用台車11に接続されるケーブル32と位置調整アーム13に接続されるケーブル32は別々に引き回され、水没するケーブル32の途中には、浮き33が配設される。
【0059】
図3に拡大して示したように、位置調整アーム13は作業用台車11に前後駆動軸16を残して、着脱部17で分離できる。従って、前後駆動軸16以外の位置調整アーム13と作業工具14である上部機構35と作業用台車11は分離することができる。これによって、炉内作業装置3の炉内への搬入,設置作業の時の吊り下げ部をコンパクトにすることができ、設置作業が容易になる。
【0060】
図23により作業用台車11,前後駆動軸16,着脱部17,チルト駆動軸18,吊り込み駆動軸19の構成を具体的に説明する。
作業用台車11には、シュラウド2のフランジ2a面に接触し、モータ116 の出力軸を伝達機構117 を介して接続された垂直方向の第1の車輪12と、シュラウド2の内側面にシリンダピストン118 で張り出す水平方向の第2の車輪34が配設されている。シュラウド2の中心部の上部格子板7の格子には、回転軸受119 を介して回転自在に台車11本体に配設されたケース120 内部に格子に対して固定するクランプ機構121 が配設される。
【0061】
クランプ機構121 は、ケース120 内のシリンダピストン124 のロッド125 を縮退することによって、リンク機構122 で支持された部材123 を上部格子板7に張り出し固定している。上部格子板7に固定されるケース120 は、格子に固定されていないときには、ロック機構により回転運動は拘束される(図示せず)構成になっている。
【0062】
ケース120 には、回転軸受119 を介して旋回自在な台車11部と伝達機構(図示せず)を介して配設された旋回角度検出センサ157 が配設され、万一走行車輪12による走行方位が喪失した場合でも、旋回角度検出センサ157 の計測値を用いて再設定することができ、信頼性を向上する。
【0063】
作業用台車11上には、レール126 と、このレール126 と平行に平歯車(図示せず)が配設され、レール126 上を直動摺動するガイド127 で接続された前後駆動軸16の駆動部材上には、モータ(図示せず)の出力軸と直結した歯車128 が台車11上の平歯車(図示せず)とかみ合うように配設され、このモータ(図示せず)の動力により、シュラウド2の半径方向に直動できる。
【0064】
前後駆動軸16に配設される着脱部17には、駆動部材上に固定された爪129 と、シリンダピストン130 のロッド131 に固定され、直動ガイド133 で案内される爪132 が配設され、吊りおろされた位置調整アーム13は、シリンダピストン130 のロッド131 の伸展によって台車11上の前後駆動軸16に装着される。
【0065】
チルト駆動軸18は、前後駆動軸16の駆動部材に配設された回転関節134 回りに回転される部材135 には、回転関節134 と同心で内側に内歯車136 と内外に円弧形状のレール137 が施されたガイド138 が取り付けられ、このガイド138 を挟み込むように車輪139 が配設され、モータ140 の出力軸から伝達機構141 を介して回転される歯車142 がガイド138 の内歯車136 にかみ合うように配設され、モータ140 の回転により、回転関節134 回りに部材135 が揺動できる。
【0066】
吊り込み駆動軸19は、部材135 に配設された直動レール143 を摺動するガイド144 を介して接続され、モータ145 の出力軸に接続された伝達機構146 を介して、直動レール143 に平行に配設された平歯車(図示せず)とかみ合うように配設された歯車147 を回転させ、上下に昇降させることができる。また、装着部156 で、昇降駆動軸21との接続,分離ができる構成となっている。
【0067】
つぎに図24により昇降駆動軸21の構成を説明する。
部材20(20a,20b,20c)に各々レール148 が配設され、それと各々の部材20が摺動できるようにガイド149 を介して接続される。部材20内部にはベルト150 の掛けられたプーリ151 ( 151a〜 151c)が配設され、部材20aのプーリ 151aには伝達機構152 を介してモータ(図示せず)が配設される。
【0068】
ベルト150 は基節153 側の固定点154 で基節153 、または部材20に固定されており、先端側のベルト150 は固定点155 で先端側の隣に部材20に固定されている。基節153 は図23における装着部156 で吊り込み駆動軸19との結合できる構成になっている。
【0069】
このような構成にすることによって、モータ(図示せず)の回転によって、各部材20が均等な変位量を保って全体が伸展することができ、伸展させて先端を降下させる場合でも、単に動力を利用するだけでなく、強制的に駆動することによって、ガイド149 の摺動むらの影響を押さえることができ、動作が円滑化し、信頼性が向上する。
【0070】
つぎに図4により昇降駆動軸21の下端に配設された接近駆動軸22,展開機構24,走査機構25,作業工具14の一つであるショットピーニングヘッド55の構成を説明する。
【0071】
接近駆動軸22は、昇降駆動軸21の末節に配設されたシリンダピストン36によって、リニアガイド(図示せず)で昇降駆動軸21に平行に昇降する直動部39と、部材52a,52bおよび回転軸38aで構成される平行リンク53と、回転軸38bで昇降駆動軸21と接続され、部材52bの中間付近で回転軸(図示せず)で平行リンク53で接続された構成である。
【0072】
平行リンク53の先端に取り付けられた展開機構24は、平行姿勢を保ちながらシュラウド2の方向に前後運動することができる。また、展開機構24は部材23の円弧形状ガイドレール51に沿って自在にスライドすることができる。
【0073】
この展開機構24は自在にスライドするため、最も縮退した状態に強制的に復帰,固定する固定手段が配設される。この固定手段は図示してないが展開機構24の末節に一端を固定し、展開機構24の基節を経由して引き回されたワイヤをバネもしくはエアシリンダで強制的に引っ張ることによって実現することができる。
【0074】
また、展開機構24先端に取り付けられた走査機構25のフレーム37の四隅には、吸着パッド26aおよびこの吸着パッド26aをシュラウド2の方向へ前後動作をさせる脚機構27aが配設される。またフレーム37に対して、横方向に駆動する横走査軸40が配設され、ラックピニオン43aとモータ42aの組み合わせで駆動される。また、この横走査軸40には、吸着パッド26bと吸着パッド27bをシュラウド2の方向へ前後させる脚機構27bが配設される。
【0075】
横走査軸40には図5に示したようにモータ42bと傘歯車49とラックピニオン43bの組み合わせで部材54を上下方向に駆動させる縦走査軸41が配設され、部材54には、吸着パッド26cおよび吸着パッド26cをシュラウド2の方向へ前後動作させる脚機構27cが配設される。部材54の下端には、装着部158 を介して作業工具14の一種であるショットピーニングヘッド55が取り付けられる。
【0076】
ショットピーニングヘッド55は図4に示したように粉粒と水と一緒に噴射するノズル44と、このノズル44を覆うように配設されたチャンバ45とから構成されている。ノズル44には投射チューブ46が接続し、チャンバ45内部には回収チューブ47が接続しており、これらのチューブ46,47は昇降駆動手段21の末節の部材20のみに取り付けられたパイプ48内部を通って昇降駆動手段21に沿って上方へ引き回される。
【0077】
また、シュラウド2にチャンバ45を必要以上に押し付けないためのメカストッパ(図示せず)とシュラウド2への接触状態を検出するリミットスイッチ(図示せず)が配設される。
【0078】
つぎに図5により走査機構25の縦駆動軸41の詳細な構成を説明する。
横走査軸40に配設されたモータ42bの出力軸42cに配設された傘歯車49aと、ハウジング56に回転自在に固定された傘歯車49bと、ラック43aとピニオン43bで動力を伝達し、リニアガイド50で直動運動に拘束され、先端に装着部158 を介して作業工具14が取り付けられた部材54を昇降させる。
【0079】
装着部158 には、図4に示すショットピーニングヘッド55の代わりに、テレビカメラや超音波探触子,クラッド除去用の吸引ノズルなども取り付けることができる。テレビカメラを取り付けた場合には目視検査を行うことができ、超音波探触子を付けた場合には超音波探傷試験を行うことができ、吸引ノズルを取り付けた場合にはクラッドなどの除染,洗浄作業を行うことができる。
【0080】
つぎに図6により吸着パッド26と脚機構27の詳細な構成を説明する。
吸着パッド26は吸引穴69と給気穴70が開けられたハウジング68と、吸引穴69が開けられ押さえプレート62とねじ63aで挟まれるように固定され、吸引穴69が開けられたパッド樹脂66で構成される。
【0081】
そして、脚機構27のシリンダ59に固定されたリニアガイド67に摺動するように、吸着パッド26のハウジング68が固定され、シリンダ59の上方からOリング57bを挟んでシリンダ59にはめ込まれ、ハウジング68内部に開けられた給気穴70と一致するように穴が開けられたピストン58と、Oリング57cを挟んでねじ63cで固定される。ピストン58とシリンダ59の間の空間には、ばね64が配設される。シリンダ59には、蓋65がOリング57aを挟んで固定され、走査機構25のフレーム37に、ねじ63bで固定される。
【0082】
脚機構27が伸展する場合には、給気穴70に接続されたエアチューブ60から空気が供給され、ピストン58がばね64を押し込む方向に移動する。縮退する場合には、エアチューブ60の空気供給を停止し、さらに大気圧に開放するか、またはシリンダ59と蓋65に囲まれた空間の空気を強制排気することによってばね64の力も作用し、吸着パッド26が縮退する。
【0083】
吸着する場合には、吸着パッド26の吸着面を対象物に密着した上でハウジング68の吸引穴69に接続された吸引チューブ61内部を負圧で吸引する。逆に、吸着を解除する場合には、吸引チューブ61に純水によって加圧することによって、多大な引き剥がし力をかけずに容易に取り外すことができる。
【0084】
つぎに図7により制御装置30a,30bの接続切換方法を説明する。
図7は作業効率を向上するため、複数の位置調整アーム13の導入が必要で、施工を実施する前に施工の確認試験などを実施する必要がある場合、2台の位置調整アーム13とシュラウド2上に設置された台車11と調整架台28上に設置された調整用台車を29を用いて、施工と調整,試験を並行して行う場合の制御装置30a,30bと中継ボックス31の接続構成である。
【0085】
まず、台車11および位置調整アーム13の組み合わせは、台車11用のドライブ回路71cと、位置調整アーム13b用のドライブ回路71a,および制御プログラムを実行できる制御装置30bの組み合わせで施工が行われる。一方、調整用台車29と位置調整アーム13aは、調整用台車29用のドライブ回路71d,位置調整アーム13a用のドライブ回路71b,および制御装置30aの組み合わせで調整および試験を行う。
【0086】
各々の組み合わせの作業が終了すると、段取り替えおよび再調整のため、位置調整アーム13bは炉内から取り出され、位置調整アーム13aが代わりに台車11上に設置され、今度は台車11と位置調整アーム13aの組み合わせで施工を調整用台車29と位置調整アーム13の組み合わせで調整試験を行うことになり、機構の組み合わせが変更される。
【0087】
それに対して、変更前と同様に各々の制御装置30で各々の組み合わせを独立に制御できるようにするため、中継ボックス31内に配設された台車11用のドライブ回路71cと制御装置30b,調整用台車29用のドライブ回路71dと制御装置30aの接続をコネクタ72dで変更し、ケーブル73bとケーブル74a,ケーブル73aとケーブル74bの組み合わせに接続変更する。
【0088】
こうすることによって、機構を組み替えても、各々の制御装置30a,30bで独立に制御することができ、特にモータ(図示せず)とドライブ回路71c,71d内のサーボドライバを組で組み替えることにより、サーボゲインの再調整が不要となり、効率よく制御系を切換えることができる。
【0089】
つぎに図8から図15により設置取り出しシーケンスとして台車原点復帰方法,工具交換方法の例を説明する。
図8は原子炉圧力容器内に炉内作業装置を設置することから撤去までの作業の流れ、つまり上部機構の段取り,組立から台車の除染,養生までの行程をブロック図で示している。
【0090】
まず、図9に示すように、燃料交換機75もしくは天井クレーン(図示せず)を用いて、台車11を原子炉圧力容器1内のシュラウド2上端に吊りおろし設置する。台車11は、図10に示すように、固定部15の一部であり、上部格子板7に固定されていない場合にはロック機構(図示せず)で回転を拘束され、ロック機構(図示せず)の解除によって回転自在となる支柱76を上部格子板7の中心格子に回転軸が一致するように挿入され、つぎにシュラウド2フランジに車輪12が接地し、つぎに車輪34がシュラウド2の内側面に張り出して位置を決める。そして、固定部15のロック機構(図示せず)を解除し、クランプ機構121 により上部格子板7にケース120 を固定され、台車11が走行できるようになる(図23参照)。
【0091】
つぎに、図11に示すように、作業工具14と位置調整アーム13を組み合わせた上部機構35を調整架台28上の調整用台車29に天井クレーン(図示せず)などを用いて吊り上げ、装着し、調整および確認試験が終わった時点で、制御装置30内部の電気および制御回路の状態を保ったまま、上部機構35を調整用台車29から分離し、図11に示すように、天井クレーン(図示せず)と吊り具77によって原子炉圧力容器1内につり込む。
【0092】
制御装置30に関しては、中継ボックス31内で、調整用台車29用のドライブ回路71と台車11用のドライブ回路71のつなぎ換えを行う。そして、台車11上に位置合わせし、着脱部17が嵌合するように着座させ、着脱部17を起動し、上部機構35を台車11に装着し、図12の状態になる。
【0093】
この時点で、上部機構35の各駆動軸の原点位置は検出されているが、台車11の現在位置は未知である。そこで、図13に示すシーケンスで、台車11のシュラウド2上のどの方位にいるかを検出する。
【0094】
まず、台車11のシュラウド2のラグ6にかかる位置に原点検出用車輪78と、車輪78を昇降させ、車輪78が下降する方向の復元力を発生するばね79と昇降運動を案内するガイド81,リミットスイッチ80で構成される位置検出機構82を配設し、これを目標のラグ6の付近に台車11を移動させる。
【0095】
制御ソフト上で、図14,15におけるラグ6の中心方位値D83を入力し、台車11をラグ6の中心方向である方向87に移動させる。このとき、図15に示すようにリミットスイッチ80の入り切りする変位として敷居値85のように設定すると、図14の車輪軌跡84におけるテンポラリ原点88でリミットスイッチ80が入りから切りに変わる。
【0096】
このタイミングで台車11の走行原点を決め、今後、予め与えた変換係数との乗算で、シュラウド2方位の相対方位や移動量は計測できるようになる。つぎに、さらに台車11を走行させると、車輪軌跡84において車輪78が原点補正点89に至ると、リミットスイッチ80の出力が入りから切りに変わる。
【0097】
この時点で、最初に原点を確保した位置からの相対方位を測定し、この移動方位d86の半分の値を中心方位値D83に換算し、再度台車11の走行変位を変更する。このようにして、台車11はシュラウド2に対して正確な現在方位を確保することができる。もし、車輪12による現在方位を喪失した場合でも、図23中の旋回角度検出センサ157 の計測値により再設定することができる。
【0098】
つぎに、位置調整アーム13の前後駆動軸16を前進させ、つぎにチルト駆動軸18,前後駆動軸16,吊り込み駆動軸19を連動させ、シュラウド2,炉心スプレイライン5,原子炉圧力容器1との干渉を回避しながら、作業工具14および収納状態の昇降駆動軸21,接近駆動軸22,展開機構24,走査機構25をアニュラス部8に挿入する。
【0099】
その後、台車11を駆動してジェットポンプ4間に位置決めし、昇降駆動軸21を伸展させ、先端部を降下させる。このとき、水中カメラ(図示せず)をアニュラス部8に設置し、動作確認および干渉の有無を監視する。つぎに接近駆動軸22でジェットポンプ4間から展開機構24,脚機構27で吸着パッド26を伸展させた走査機構25,作業工具14をシュラウド側に接近させて、走査機構25の吸着パッド26とシュラウド2へ密着させる必要がある作業工具14の作業面をシュラウド2の外壁に吸着させる。
【0100】
この場合、作業対象に対して密着の必要がある作業工具14として、超音波探触子(図示せず),ショットピーニングヘッド55に関しては、ばね,シリンダピストンなどを利用した何らかのコンプライアンス機構で押し付ける(図示せず)。そして、走査機構25の横走査軸40,縦走査軸41を駆動して作業工具14を走査し作業を行う。
【0101】
作業工具14がショットピーニングヘッド55の場合には、チャンバ45内の水を吸い込みながら、施工の開始と同時にノズル44から粉粒(図示せず)を噴射させ、シュラウド2外壁に粉粒を衝突させ、その粉粒をチャンバ45内部から外部に漏らさずに回収する。粉粒のノズル口への到達時間を見計らって、投射開始と同時に走査機構25でショットピーニングヘッド55の走査を行う。
【0102】
走査機構25を吸着させた走査範囲の作業が終了した後、図4において、横走査軸40と縦走査軸41に取り付けられた吸着パッド26b,26cを脚機構27b,27cで伸展させ、吸着させる。つぎに、フレーム37に配設された吸着パッド26aの吸着を解除した上で、脚機構27aで縮退させる。つぎに、横走査軸40を駆動し、隣接するつぎの走査範囲にフレーム37を移動させる。
【0103】
この場合、展開機構24の固定機構(図示せず)は解除され、フレーム37の動きに従って自在にスライドする。そして、フレーム37に配設された吸着パッド26aを脚機構27aで伸展させ吸着させる。つぎに、横走査軸40と縦走査軸41に取り付けられた吸着パッド26b,26cの吸着を停止し、脚機構27b,27cで縮退させ、作業工具14の走査を行い、作業を行う。
【0104】
また、縦方向の走査機構25の移動は、吸着パッド26a,26c,脚機構27a,27c,縦走査軸41を用いて横方向の移動同様にするか、一旦、展開機構24の収納状態まで走査機構25を戻した上で、展開機構24の固定機構(図示せず)を作動させ、走査機構25の吸着を解除し、昇降駆動軸21の高さの位置合わせを行い、再度走査機構25を吸着させ、作業を行う。
【0105】
また、万一、走査機構25の吸着がはがれた場合でも、展開機構24の固定機構でもある展開機構24の先端部材につながれたワイヤをシリンダピストンによって引っ張るか、バネの復元力による展開機構の収納手段(図示せず)を非常回収手段として利用することができる。
【0106】
このようにして、ジェットポンプ4間の範囲が終了すると、走査機構25は展開機構24の収納状態まで吸着歩行もしくは吸着を解除の上、展開機構24の固定機構(図示せず,説明は前述)によって戻り、いずれの場合でも最終的には展開機構24の固定機構(図示せず)を作動した状態で吸着を解除する。つぎに、図4において接近駆動軸22のシリンダピストン36を縮退させ、走査機構25と作業工具14は、ジェットポンプ4間を通過し原子炉圧力容器1側に戻る。
【0107】
同じジェットポンプ4間で別の高さを施工を連続して行う場合には、昇降駆動軸21で高さを調整し前記と同様の方法で作業を行う。また、そのジェットポンプ間の施工が終了した場合には、昇降駆動軸21を上昇させて、シュラウド2上まで作業工具14を上げる。そして、別のジェットポンプ間を連続で作業する場合には、台車11を駆動してつぎの方位に位置決めし前記と同様の方法で作業を行う。
【0108】
作業工具14の交換や段取り換えなどで上部機構35に調整を要する場合には、昇降駆動軸21が最も上がった姿勢で、チルト駆動軸18,吊り込み駆動軸19,前後駆動軸16を炉心スプレイライン5やシュラウド2,原子炉圧力容器1との干渉を避けながら連動させ、先端部分をアニュラス部8から退避させる。
【0109】
吊り込み装着時と同じ姿勢に戻ったら、図11のように、吊り具77で上部機構35をつかみ、着脱部17を脱着して原子炉ウエル9上方に引き上げ、オペレーションフロア10上に引上げ、除染,養生,作業工具14の交換などを行い、再度作業を行う場合には、調整架台28上の調整用台車29に設置し、調整,確認試験を行う。
【0110】
また、上部機構35が2台用意できる場合には、図1に示すように、一台の炉内での作業中に上方の調整台車29にもう一台を設置して、調整,確認試験を行うことができる。さらに、上部機構35の入れ替え時には前記の制御回路関係の接続変更が必要になる。このようにして、施工と調整を平行して行うことができ効率が向上する。
【0111】
つぎに図16および17により上方用構造について説明する。
図16はシュラウド2の上方内側の部位に対して、作業工具90を位置決めする位置調整アーム92を示している。図17はシュラウド2の上方外側で、特にジェットポンプが存在しない高さ部位に対して、作業工具91を位置決めする位置調整アーム93である。
【0112】
図16,図17における位置調整アーム92, 93は、前記構成と同様、台車11に配設された前後駆動軸16と前後駆動軸16の駆動部に配設され、着脱部17に装着されたチルト駆動軸18とチルト駆動軸18による駆動部に配設された吊り込み駆動軸19は同じである。
【0113】
図1における吊り込み駆動軸19に挿着されていた昇降駆動軸21より先端側を装着部156 で取り外し、代わりに、シュラウド2内側用の作業工具90もしくは、シュラウド2外側上方用の作業工具91を取り付けた構成である。
【0114】
本構成での作業工具90,91の位置決め方法は、台車11でシュラウド2の周方向を、前後駆動軸16でシュラウド2内側への押し付け量を、チルト駆動軸18でシュラウド2への押し付け角度を、吊り込み駆動軸19で押し付け高さを調整することによっておこない、作業工具90,91により各種の作業ができる。
【0115】
また、シュラウド2上方外側用の作業工具91は、L型形状とすることによって、図1における炉心スプレイライン5とシュラウド2の結合部においても、炉心スプレイライン5との干渉を回避して位置決めできる。
なお、シュラウド2上へ台車11を設置してから位置調整アーム92,93を台車11上に装着させる設置手順および確認試験の並行作業は前記構成と同じである。
【0116】
本構成によれば、特にジェットポンプ4との干渉のないシュラウド2上方に対して、必要最低限の3自由度で制御できるので、制御ソフトおよび運用手順が容易となる。
【0117】
(第2の実施の形態)
図18により本発明の第2の実施の形態を説明する。最初に本実施の形態の自走式走査機構の構造について説明する。
図18は、シュラウド2上方外側に対して、作業工具94の位置決めを行う第2の実施の形態の位置調整アーム95構成を示している。
【0118】
吊り込み駆動軸19までは前記構成と同様である。本実施の形態は、吊り込み駆動軸19の装着部156 に図1の構成の展開機構24と同様にシュラウド2周方向に自在にスライドできる展開機構98と、シュラウド半径方向への自在にスライドできる自在ガイド99を介して自走式の走査機構96が配設され、走査機構96には作業工具94が配設される。
【0119】
走査機構96にはシュラウド2の外側に接するように車輪97が配設され、これらの車輪97には動力が伝達する仕組みとなっている(図示せず)。また、原子炉圧力容器1側には、車輪100 がシリンダピストン101 を介して配設されている。
【0120】
つぎに上記構成に係る作業シーケンスについて説明する。
本構成によれば、台車11上に位置調整アーム95を装着した作業準備が完了した後、台車11でシュラウド2の周方向を位置決めし、前後駆動軸16でシュラウド2の半径方向をチルト駆動軸18と吊り込み駆動軸19で走査機構96をアニュラス部8に挿入,位置決めする。
【0121】
つぎに、シリンダピストン101 を伸展し、車輪100 を原子炉圧力容器1に押し付け、走査機構96の四隅に配設された車輪97(一部図示せず)をシュラウド2に押し付けて、突っ張るように固定する。押し付けが必要な作業工具94には、コンプライアンス機構(バネ機構)(図示せず)によって適度に押し付けられ、不要な作業工具94は適度なシュラウド2との距離が保てるようになっている。
【0122】
つぎに、車輪97のいずれかを駆動し、シュラウド2の周方向に沿って走査機構96が走行する仕組みになっている。この場合、展開機構98は、走査機構96の周方向への走行をガイドし、自在に伸縮し、自在ガイドはシュラウド2の半径方向の凹凸に追従して、前後に位置を自在に調整される。
【0123】
なお、シュラウド2上へ台車11を設置してから位置調整アーム95を台車11上に装着させる設置から撤去までの手順および作業と確認試験の並行作業は前記構成と同様である。
【0124】
本実施の形態によれば、シュラウド2上方外側の作業を行う場合には、走査機構96の制御のみで、台車11および他の機構が停止していられるので、制御が容易となる。また、展開機構98により図1における炉心スプレイライン5とシュラウド2の結合部においても、炉心スプレイライン5との干渉を回避して位置決めできる。
【0125】
(第3の実施の形態)
本実施の形態は台車をシュラウド胴の上部フランジ部に直接ガイドする代りに、シュラウド胴の上部にレールを敷設し間接的にガイドするようにしたレール方式の台車構造に関するものである。
すなわち、図19に示したようにシュラウド2上を台車104 が走行する手段として、シュラウド2に予めレール102 を敷設している。
【0126】
レール102 にはシュラウド2のフランジ2a面に接するように円筒部108 を有している。レール102 の円周方向の各所にシリンダピストン103 が配設され、このシリンダピストン103 はシュラウド2のフランジ2aの内側面に対して張り出し、調心を行い、固定されている。また、レール102 にはシュラウド2の方位の情報が記述され、台車104 にはシュラウド2の方位の読み取り装置(図示せず)と車輪107 が設けられている。
【0127】
台車104 はレール102 上に接触し、モータ105 の動力を伝達機構106 を介して車輪107 に伝え、レール102 上を走行することができる。また、レール102 の円筒部108 の外側に接するように車輪109 が配設され、円筒部108 の内側面に車輪110 をシリンダピストン111 を伸展させて張り出し、シュラウド半径方向の台車104 の位置決めを行う。
【0128】
台車104 上には、位置調整アーム13の前後駆動軸16が配設され、着脱部17を介して上部機構35が装着されている。上部機構35の構成に関しては、第1の実施の形態と同様であり、また、第2の実施の形態を採用してもよい。
【0129】
本実施の形態は第1の実施の形態と比較し、台車104 をシュラウド2上に設置する前に、レール102 を設置する工程が加わる他は特に手順はほとんど変わらない。特に、レール102 上に台車104 を設置する場合には、車輪109 と車輪110 が円筒部108 を挟み込むように台車104 が吊りおろされ、車輪107 がレールに接地したらシリンダピストン111 を伸展させてレール102 上への接地が完了する。
【0130】
本構成によれば、第1の実施の形態では台車104 の走行面となるシュラウド2フランジ上に位置決めピン(図示せず)が立設されている場合でも、シュラウド円周方向の全周走行が可能である。また、レール102 上に走行方位に関する情報を記述できるので、ラグ6を利用しなくても台車104 の現在位置を容易に設定できる。
【0131】
(第4の実施の形態)
本実施の形態は走行方式の台車構造に関するもので、図20から21により本実施の形態を説明する。
図20,21,22は本発明の第4の実施の形態として、シュラウド2上を走行する手段として、シュラウド2をレールとした場合の構成を示している。
【0132】
台車112 は図1に示すシュラウド2のフランジ上に着座し、走行動力を伝達する車輪113 と、シュラウド2の内周面に接触する車輪114 と、シュラウド2の外周面に接触する車輪(図示せず)と、原子炉圧力容器1に接触する車輪115 とを有し、これらの車輪113 〜115 はそれぞれシリンダピストンなどの押し付け手段(図示せず)を介して台車112 に設けられている。
【0133】
台車112 上には第1の実施の形態と同様の位置調整アーム13と作業工具14等を有する上部機構35が配設され、台車112 の設置シーケンスおよび撤去シーケンスを除いたその他の作業シーケンス,並行作業に関しては第1の実施の形態と同様である。
【0134】
台車112 のシュラウド2上への設置時には、まず、走行用の車輪113 をシュラウド2のフランジ上に着座させ、シュラウド内周面に接する車輪114 とシュラウド外側面に接する車輪(図示せず)が張り出し、シュラウド2半径方向の位置を決め、つぎに、原子炉圧力容器1に接する車輪115 が伸展し、荷重バランスをとる。このようにシュラウド2に設置された台車112 はシュラウド2を半周走行することができる。
【0135】
また、台車112 は半周しか走行できないので、台車112 のデッドスペースを考慮し、吊り込み駆動軸19の左右に図20に示す昇降駆動軸21,または図21,図22に示す作業工具90,91の装着部156 を設け、オペレーションフロア10上に引き上げて段取り替えする場合に、昇降駆動軸21の付け替えを行うことにより、全周施工が可能となる。
【0136】
本実施の形態によれば、台車112 部の構成をコンパクトにできるので、オペレーションフロア上の作業スペースを小さくでき、他の作業との干渉の可能性がなくなり、除染および養生,保管が容易となる。
【0137】
(第5の実施の形態)
図25により第5の実施の形態を説明する。本実施の形態は第1の実施の形態の台車11上を使用してシュラウド2内の炉内構造物または原子炉圧力容器1の底部の点検,補修,予防保全を行うための炉内作業装置である。
【0138】
すなわち、本実施の形態の炉内作業装置164 は図25に示したように、台車11上の前後駆動軸16の駆動部に配設された着脱部17に装着でき、鉛直軸回りに旋回運動できる上部機構165 としての旋回駆動軸159 と、この旋回駆動軸159 の駆動部に配設された鉛直方向に伸縮可能な上部機構としてのマスト160 と、このマスト160 の下端に上下に揺動運動可能に配設された揺動駆動軸161 と、この揺動駆動軸161 に装着部162 を介して配設された作業工具163 とを具備している。作業工具163 はテレビカメラ,超音波探傷探触子,ショットピーニングヘッド,放電加工装置,切削加工装置等であり、これらは装着部162 により容易に付け替えすることができるようになっている。
【0139】
本実施の形態の炉内作業装置164 を用いて作業を行う場合には、まず、台車11をシュラウド2上に設置した後、上部機構165 を吊り込み、着脱部17で台車11に装着させる。つぎに、前後駆動軸16と台車11の走行で所定の上部格子板7の格子に位置決めし、マスト160 を伸展させて先端部を降下させ、高さ調整を行う。つぎに、旋回駆動軸159 と揺動駆動軸161 を作動させ、上下方向の角度調整を行い、作業工具163 を位置決めし、作業を実施する。
【0140】
本実施の形態によれば、シュラウド2内の炉心部においても、効率よく作業工具を搬送,位置決めを行い、シュラウド2内面,上部格子板7表面,炉心支持板166 表面,シュラウドサポートレグ167 ,CRDスタブチューブ168 ,原子炉圧力容器1底部に対して、点検,補修,予防保全の各種作業を共通に行うことができる。
【0141】
【発明の効果】
本発明によれば、(1) ジェットポンプの林立した原子炉圧力容器とシュラウドの間の空間、特に従来不可能であったジェットポンプとシュラウドの隙間に、効率よく、作業対象部位に点検,検査,補修,予防保全の作業装置を位置決め,固定することができる。
【0142】
(2) 位置調整アームをシュラウドに予め設置された台車に、燃料交換機やオペレーションフロア上から見通しのよい場所で、装着作業を行うことができるので、炉内作業装置のシュラウド上への設置作業が容易となる。
【0143】
(3) 作業対象部位の主にジェットポンプの有無に応じて位置調整アームの形態を変更し、作業の種類に応じて作業工具を交換することによって対応するので、装置の製作点数を減らすことができ、コストの低減となる。
(4) 複数台の炉内作業装置による並行作業ができるので、工程短縮を実現できる。
【0144】
(5) 制御装置の共用化の配慮がなされ、炉内作業装置の形態が異なる場合、並行作業の場合に、複数台の位置調整アームを台車と試験用台車との装着の組み合わせを変えても、制御ソフトの変更と、台車ドライブ回路の接続変更により、共通の制御装置で制御することができるので、制御装置の製作点数を減らせることができ、よって製作コストの低減となる。
(6) 効率よく作業が実施できるので、本発明に係る炉内作業装置を設置,運転を行う作業員の被曝低減になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態におけるシュラウド設置時の例を示す斜視図。
【図2】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における原子炉内適用時の全体構成を示す立面図。
【図3】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における上部機構を示す斜視図。
【図4】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における昇降機構下端部の構成を示す斜視図。
【図5】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における走査機構の縦駆動軸の機構を示す斜視図。
【図6】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における走査機構の吸着脚機構を示す縦断面図。
【図7】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における2台適用時の制御ケーブルの接続状態を示す系統図。
【図8】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における作業フローを示す行程図。
【図9】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車がシュラウドに設置した状態を示す概略断面図。
【図10】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車がシュラウドに設置した状態を上方から見た上面図。
【図11】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車上の上部機構を吊りおろしている状態を示す斜視図。
【図12】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車上に上部機構を装着した状態の斜視図。
【図13】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車の現在方位を獲得するためのフローを示す行程図。
【図14】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車の位置検出機構の車輪がシュラウドラグ上を通過する軌跡を示す斜視図。
【図15】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における台車の位置検出用の車輪がシュラウドラグ上を通過する軌跡を示す正面図。
【図16】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態における上部格子板より上方のシュラウド内面を施工する例を示す斜視図。
【図17】本発明に係る遠隔炉内作業装置の第1の実施の形態におけるシュラウド上方の炉心スプレイラインと干渉する可能性がある部位の施工時の例を示す斜視図。
【図18】本発明の第2の実施の形態の遠隔炉内作業装置の先端にシュラウドと原子炉圧力容器間で突っ張って走行する車に作業工具を取り付けた例を示す斜視図。
【図19】本発明の第3の実施の形態の遠隔炉内作業装置のシュラウド上にレールを敷設し、レール上を走行する台車とした例を示す縦断面図。
【図20】本発明の第4の実施の形態の遠隔炉内作業装置のシュラウドと原子炉圧力容器間で車輪を張り出して走行する例を示す斜視図。
【図21】本発明の第4の実施の形態の遠隔炉内作業装置のシュラウドと原子炉圧力容器間で車輪を張り出して走行する場合で、上部格子板より上方のシュラウド内面を施工する例を示す斜視図。
【図22】本発明の第4の実施の形態の遠隔炉内作業装置のシュラウドと原子炉圧力容器間で車輪を張り出して走行する場合で、上方のシュラウド外壁を施工する例を示す斜視図。
【図23】本発明の第1の実施の形態における作業用台車と位置調整アームの構成を示す縦断面図。
【図24】本発明の第1の実施の形態における昇降駆動軸の構成を示す縦断面図。
【図25】本発明の第5の実施の形態の遠隔炉内作業装置を示す斜視図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…シュラウド、3…遠隔炉内作業装置、4…ジェットポンプ、5…炉心スプレイ配管、6…ラグ、7…上部格子板、8…アニュラス部、9…原子炉ウエル、10…オペレーションフロア、11…作業用台車、12…第1の車輪、13…位置調整アーム、14…作業工具、15…固定部、16…前後駆動軸、17…着脱部、18…チルト駆動軸、19…吊り込み駆動軸、20…部材、21…昇降駆動軸、22…接近駆動軸、23…部材、24…展開駆動軸、25…走査機構、26…吸着パッド、27…脚機構、28…調整架台、29…調整用台車、30(30a,30b)…制御装置、31…中継ボックス、32…ケーブル、33…浮き、34…第2の車輪、35…上部機構、36…シリンダピストン、37…フレーム、38…回転軸、39…直動部、40…横走査軸、41…縦走査軸、42…モータ、43…ラックピニオン、44…ノズル、45…チャンバ、46…投射チューブ47…回収チューブ、48…パイプ、49…傘歯車、50…リニアガイド、51…ガイドレール、52…部材、53…平行リンク、54…部材、55…ショットピーニングヘッド、56…ハウジング、57…Oリング、58…ピストン、59…シリンダ、60…エアチューブ、61…吸引チューブ、62…押さえプレート、63…ネジ、64…バネ、65…蓋、66…パッド樹脂、67…リニアガイド、68…ハウジング、69…吸引穴、70…給気穴、71…ドライブ溶解炉、72…コネクタ、73…ケーブル、74…ケーブル、75…燃料交換機、76…支柱、77…吊り具、78…原点検出用車輪、79…バネ、80…リミットスイッチ、81…ガイド、82…位置検出機構、83…中心方位値、84…車輪軌跡、85…敷居値、86…移動方位d、87…方向、88…テンポラリ原点、89…原点補正点、90…作業工具、91…作業工具、92…位置調整アーム、93…位置調整アーム、94…作業工具、95…位置調整アーム、96…走査機構、97…車輪、98…展開機構、99…自在ガイド、100 …車輪、101 …シリンダピストン、102 …レール、103 …シリンダピストン、104 …台車、105 …モータ、106 …伝達機構、107 …車輪、108 …円筒部、109 …車輪、110 …車輪、111 …シリンダピストン、112 …台車、113 …車輪、114 …車輪、115 …車輪、116 …モータ、117 …伝達機構、118 …シリンダピストン、119 …回転軸受、120 …ケース、121 …クランプ機構、122 …リンク機構、123 …部材、124 …シリンダピストン、125 …ロッド、126 …レール、127 …ガイド、128 …歯車、129 …爪、130 …シリンダピストン、131 …ロッド、132 …爪、133 …直動ガイド、134 …回転関節、135 …部材、136 …内歯車、137 …レール、138 …ガイド、139 …車輪、140 …モータ、141 …伝達機構、142 …歯車、143 …レール、144 …ガイド、145 …モータ、146 …伝達機構、147 …歯車、148 …レール、149 …ガイド、150 …ベルト、151 …プーリ、152 …伝達機構、153 …基節、154 …固定点、155 …固定点、156 …装着部、157 …旋回角度検出センサ、158 …装着部、159 …旋回駆動軸、160 …マスト、161 …揺動駆動軸、162 …装着部、163 …作業工具、164 …炉内作業装置、165 …上部機構、166 …炉心支持板、167 …シュラウドサポートレグ、168 …CRDスタブチューブ。

Claims (15)

  1. 原子炉圧力容器内に設置されているシュラウドの上部フランジ面をガイドとし、このシュラウドの上部を走行する駆動部を有し、前記シュラウドの上部に設けられた上部格子板の中心位置に固定部を挿入固定することによってシュラウドの中心軸回りに円弧軌道で走行する作業台車と、この作業台車にシュラウドの径方向に移動可能に設けられた位置調整アームと、この位置調整アームに取着された作業工具と、前記位置調整アームの分割機構部の分離,装着を行うアーム着脱部と、前記位置調整アームと前記作業工具との分離,装着を行う作業工具着脱部と、前記作業用台車,位置調整アーム,アーム着脱部および作業工具着脱部を制御する制御装置とを具備したことを特徴とする遠隔炉内作業装置。
  2. 前記作業工具は表面改質用ショットピーニング装置,超音波探傷装置,テレビカメラ,切削工具,放電加工工具,洗浄用吸引ノズルのいずれかを含み、前記位置調整アームまたは前記走行台車と着脱自在に構成されてなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  3. 前記位置調整アームと作業工具は原子炉圧力容器の内外にそれぞれ一対ずつ少なくとも2台配設され、前記原子炉圧力容器外に配設される位置調整アームと作業工具は原子炉ウエル上部またはオペレーションフロア上に仮置きされた調整架台またはこの調整架台上に配設された模擬台車に設置および装置してなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  4. 前記作業用台車は前記シュラウド上部の上部格子板の格子に固定され、前記位置調整アームは、前記作業用台車上に配設され、シュラウド半径方向に動作する前後駆動手段と、この前後駆動手段の駆動部に配設され、シュラウドの周方向を回転軸として揺動するチルト駆動手段と、このチルト駆動手段に配設され、チルト駆動手段の動作角度によっては鉛直方向に直動する挿入駆動手段と、この挿入駆動手段の駆動部に配設され、アニュラス部の下方に伸縮する多段マストと、前記挿入駆動手段と多段マストを分離,接続する着脱部と、前記多段マストの下方に配設され、ジェットポンプ間をシュラウドの方向に作業工具を接近せしめる接近駆動手段と、この接近駆動手段に配設され、通常は固定手段により固定されており、シュラウドの外壁の円弧形状に沿って自在にスライドする展開手段と、この展開手段の先方に配設され、シュラウド外壁形状に沿って作業工具を動作せしめる走査駆動手段と、走査駆動手段により相対的に駆動される各々の部材にシュラウド外壁法線方向に吸着手段を向け、この吸着手段をシュラウド方向に接近,回避せしめる吸着脚駆動手段と、前記前後駆動手段の駆動部とチルト駆動手段に配設された着脱部とを具備してなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  5. 前記作業工具は、粉粒の漏れ防止用の網目状のチャンバが施工面周辺に配設され、内部に粉粒噴出用ノズルが配設され、粉粒噴出用のポンプと、回収用のポンプと、これらポンプに接続されたチューブが各々粉粒噴出用ノズル,チャンバに接続されたショットピーニングヘッドであり、ショットピーニングヘッドと位置調整アームの間にシュラウド外面への押し付け機構が配設されてなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  6. 前記位置調整アームは前記走行台車上に配設され、前記シュラウドの半径方向に動作する前後駆動手段と、この前後駆動手段の駆動部に配設され前記シュラウドの周方向を回転軸として揺動するチルト駆動手段と、このチルト駆動手段に配設され、先端部を前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間に形成されるアニュラス部の鉛直方向に直動する挿入駆動手段と前記前後駆動手段の駆動部と前記チルト駆動手段に配設された着脱部とからなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  7. 前記位置調整アームは前記原子炉圧力容器と前記シュラウドとの間で張り出し手段を介して配設された車輪で突っ張りながら自走する自走走査手段が設けられ、この自走走査手段に作業工具が弾性支持されてなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  8. 請求項1記載の前記作業用台車は、シュラウド上部リングの内面に走行面が接するように押し付け駆動手段を介して車輪が配設され、シュラウド上部リングの上面フランジ面に走行面が接するように車輪が配設され、シュラウド上部胴の側面に取り付けられたラグを回避し、シュラウドの外面に走行面が接するように押し付け手段を介して車輪が配設され、原子炉圧力容器に接するように押し付け手段を介して車輪が配設されてなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  9. 前記作業用台車上のシュラウド半径方向に動作する前後駆動手段上の着脱部に装着される位置調整アームは、鉛直軸回りに回転する旋回駆動手段と、この旋回駆動手段によって回転され鉛直下方に伸縮する昇降駆動手段と、この昇降駆動手段の下端に配設され少なくとも1軸以上の位置決め駆動手段と、この位置決め駆動手段の先端に配設され着脱部を介して接続される作業工具とを具備してなることを特徴とする請求項1記載の遠隔炉内作業装置。
  10. 原子炉圧力容器内に設置されているシュラウドの上部フランジ面をガイドとし、このシュラウドの上部を走行する駆動部を有し、前記シュラウドの中心軸回りに円弧軌道で走行する作業用台車と、この作業用台車に配設された位置調整アームと、この位置調整アームに取着された作業工具と、前記位置調整アームの分割機構部の分離,装着を行うアーム着脱部と、前記位置調整アームと前記作業工具との分離,装着を行う作業工具着脱部と、前記作業用台車,位置調整アーム,アーム着脱部および作業工具着脱部を制御する制御装置とを具備してなり、まず、オペレーションフロア上から、天井クレーン,燃料交換機の補助ホイストのいずれかを利用して前記位置調整アームの前記作業用台車との接続部または機構内部に配設された着脱部で分離された状態で、前記作業用台車部のみ、または前記位置調整アームの一部が配設された前記作業用台車部をシュラウドのフランジ部に吊り込み、前記作業用台車回転走行中心がシュラウドと同心になるように軸受け部を上部格子板の格子に挿入し、車輪をシュラウド上部リングのフランジ面に着座させ、軸受け部を上部格子板に対して固定することにより、台車がシュラウドに設置した後、前記オペレーションフロアまたは原子炉ウエルの上部に仮置きした調整架台上、またはこの調整架台上の模擬台車上において、作業工具を取り付け、機能確認および作業確認試験が実施された位置調整アームを天井クレーン,燃料交換機の補助ホイストのいずれかによって台車上に吊り降し、前記位置調整アームの機構着脱部で遠隔で台車に装着せしめ、作業対象部位に対して前記台車による走行および位置調整アームの動作によって作業工具を位置決めし、作業工具で作業を行い、作業が終了し、台車および作業工具,位置調整アームを原子炉圧力容器から外に取り出す場合には、位置調整アームを取り出すことができる姿勢に変更し、位置調整アームの機構着脱部を炉内で遠隔分離して、位置調整アーム,台車の順番で炉外に運び出し、調整架台上の模擬台車上もしくは調整架台上に設置することを特徴とする遠隔炉内作業方法。
  11. 前記作業用台車によってシュラウドの周方位をジェットポンプ間に位置決めし、位置調整アームの前後駆動手段とチルト軸,吊り込み軸を駆動して、炉心スプレイラインとの干渉を回避しながら、原子炉圧力容器とシュラウドの間に縮退した多段マストを位置決めし、多段マストで下方に伸展させ、前記接近駆動手段によってジェットポンプ間を通過してシュラウドの方向に走査駆動手段および作業工具を接近させ、シュラウドに接触させ、前記走査駆動手段の展開手段が取り付けられた部材の吸着脚機構の吸着手段を伸展させてシュラウドに吸着させ、走査駆動手段によって、シュラウドの上下,周方向に、作業工具を位置決め,走査を行い、前記吸着部位での作業が終了した後、前記走査駆動手段の駆動部材に配設された吸着手段をシュラウドに押し付け、吸着固定し、走査駆動手段の展開手段の取り付けられた部材の吸着を停止しシュラウドから離し、つぎの作業部位の方に走査駆動手段全体を移動させ、それに伴い展開手段のスライド運動が追従し、再び走査駆動手段の展開手段の取り付けられた部材の吸着脚機構をシュラウドの接近させて、吸着せしめ、これらの走査駆動手段の動作を繰り返すことによって吸着歩行による作業場所の変更と作業工具の走査を行うことを特徴とする請求項10記載の遠隔炉内作業方法。
  12. 前記作業用台車の走行位置の較正方法は、シュラウドラグ上への車輪の乗り上げ,降りによってスイッチが入り切りするように弾性支持およびスイッチ接点が配置されたラグ検知用の車輪が前記作業用台車に配設され、このスイッチの入り切りの信号を用いて台車の現在位置の較正を行うか、または前記シュラウド円筒中心軸回りに走行する台車のシュラウド上部格子板の格子に固定された支柱との間で、走行方位角度を検出するセンサによって、現在位置の絶対方位を知らしめることを特徴とする請求項10記載の遠隔炉内作業方法。
  13. 前記作業工具を用いて、前記シュラウドの表面改質の予防保全作業を行う方法にあたり前記シュラウドに吸着した走査駆動手段が作業工具であるショットピーニングヘッドを施工可能な範囲の走査が終わった後、走査駆動手段の駆動部材に取り付けられた吸着手段をシュラウド外面に押し付けて吸着させ、つぎの作業対象部位に走査駆動手段の展開手段が取り付けられた部材を移動させている間でも常にショットピーニングヘッドをシュラウドの外面に押し付け、粉粒の回収ポンプを作動し、連続作業を行うことを特徴とする請求項10記載の遠隔炉内作業方法。
  14. 前記作業工具の位置決め手段は前記作業用台車による走行および前記位置調整アームによって行うことを特徴とする請求項10記載の遠隔炉内作業方法。
  15. 前記作業用台車を設置する手順に前に、レールをシュラウド胴の上部フランジ部に設置し、前記作業用台車をオペレーションフロア上から、天井クレーン,燃料交換機の補助ホイストのいずれかを利用して、シュラウドのフランジ部に吊り込んで設置した後、作業工具が取り付けられ機能確認試験および作業確認試験の実施された位置調整アームを吊り降して装着することを特徴とする請求項10記載の遠隔炉内作業方法。
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