JP3708381B2 - 重質油水素化処理触媒の再生方法及び再生水素化処理触媒 - Google Patents

重質油水素化処理触媒の再生方法及び再生水素化処理触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は再生水素化処理触媒及びこれを用いた重質油の水素化処理方法に関し、より詳しくは該触媒の細孔容積、細孔直径、バナジウム堆積量、体積当たりの外表面積から算出されるメタル許容量が特定の値である再生水素化処理触媒及びこれを用いた重質油の水素化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石油精製においては各種の留分を水素化処理により精製する工程は多数あり、そのための触媒も各種開発されている。ナフサ、灯油、軽油等の脱硫脱窒素触媒や、重質軽油の脱硫脱窒素触媒、分解触媒、さらには残油、重油の脱硫脱窒素触媒などが代表的である。そのうちでも、比較的沸点が低く、バナジウム等の金属不純物含有量のほとんどないナフサや灯油、軽油を処理する水素化処理工程に用いられる触媒は使用による劣化の度合いが少ない。
【0003】
また、これらの触媒は使用によりバナジウム等による劣化はなく、ほとんどは少量の炭素質の蓄積によるものであり、これを燃焼等により除去してやれば再使用可能であった。さらに炭素質の除去についても、触媒上の炭素質の量が少ないため厳密な燃焼制御は必要としないで再使用可能な触媒が得られる。また、一旦使用した触媒でも劣化の度合いが少ない触媒もあり、このようなものはそのまま再使用できる。これらの触媒は特別の注意を払うことなく再度ナフサ、灯油、軽油等の処理に用いられている。
【0004】
また、最近は重質軽油や減圧軽油の水素化処理触媒についても、再生等により再使用をしているが、その再生、使用方法についても確立されている。たとえば、重質軽油水素化分解プロセスにおいては水素化分解触媒も、その前処理のための水素化脱窒素触媒も水素賦活または酸素賦活により再生使用できることが知られている。
【0005】
これらの留出油の水素化処理に用いられた触媒は、処理原料油中に金属不純物が少ないので触媒上にも原料に起因するバナジウム等の金属の堆積は少ない。また、炭素質の堆積も少ないだけでなく、炭素質の質も燃焼させ易いものであり燃焼による再生時にも触媒表面はそれほど高温にならず、触媒担体の細孔構造や活性金属相の担持状態等の変化も小さく、再度重質軽油や減圧軽油等の留出油の処理に使用することはできていた(Stadies in Surface and Catalysis vol.88 P199(1994))。
【0006】
しかし、残渣油のようなさらに沸点の高い、あるいは蒸留できない留分を含む重質油の水素化処理においては、原料油中に含まれる金属不純物やアスファルテン分等の炭素質化し易い成分が多く、これらが使用済み触媒上に多量の金属分や炭素質を堆積させる。また、質的にも金属分と炭素質が同時に蓄積した使用済み触媒は簡単には炭素質の燃焼除去ができなく、燃焼により除去をしても厳しい燃焼条件のため、触媒担体の細孔構造や活性金属相の担持状態等の変化もが大きく触媒としての機能が望めなかった(Catal.Today vol.17 No.4 P539(1993),Catal.Rev.Sci.Eng.33(3&4)P281(1991))。このため、これらのバナジウムがある程度付着した使用済み触媒は再利用されることはなく処分されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水素化処理プロセスでの使用により失活し、そのため使用後に利用されていなかった触媒から、再生処理等により再び水素化処理触媒として利用できる触媒を提供し、およびこれを用いた重質油の水素化処理方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、重質油水素化処理プロセスにおいて使用により失活した触媒を再生処理し、その細孔容積、細孔直径、バナジウム堆積量、体積当たりの外表面積から算出されるメタル許容量が特定の値である再生水素化処理触媒を用いれば好適に重質油の水素化処理をできることを見い出し本発明を完成したものである。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
1.使用済触媒について、下記の式〔1〕で表されるメタル許容量MPrが1以上であり、かつ、バナジウム堆積量(VA)が4重量%以上であることを確認した後、再生処理することを特徴とする、無機酸化物担体に、モリブデン、タングステン、ニッケル、コバルトのうち少なくとも1種の金属種を担持した重質油水素化処理触媒の再生方法。
メタル許容量 MPr=(PV/2Vv)×{8×105×(PD)1.3}×(Sp/Vp)−VA ・・・〔1〕
ここで
PV:新触媒時の細孔容積(m3/kg)
Vv:1kgの新触媒上にバナジウムが1重量%堆積したときのそれを硫化バナジウムとみなしたときの体積=3.8×10-6(m3/%kg)
PD:新触媒時の平均細孔直径(m)
Sp:新触媒時の1粒の平均外表面積(m2
Vp:新触媒時の1粒の平均体積(m3
VA :使用済触媒のバナジウム堆積量(重量%)(新触媒基準)
2.上記1の方法によって再生された重質油水素化処理触媒。
3.炭素含有量が15重量%以下である上記2記載の再生水素化処理触媒。
4.比表面積が60〜220m2/gである上記2又は3に記載の再生水素化処理触媒。
5.細孔容積が0.3〜1.2cc/gである上記2〜4のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
6.触媒の最大長の平均が1.6〜10.0mm、最大長1.5mm以下のものが10重量%以下、最大長1.0mm以下のものが5重量%以下である上記2〜5のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
7.触媒の形状が実質的に柱状であり、その軸方向の長さの平均が1.6〜10.0mmで、長さ1.5mm以下のものが10重量%以下、長さ1.0mm以下のものが5重量%以下である上記2〜6のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
8.無機酸化物担体が、アルミナまたはアルミナに珪素、りん、ほう素の酸化物の少なくとも1種を30重量%以下含む無機酸化物担体である上記2〜7のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
9.担持金属種がニッケルおよび/またはコバルト、ならびにモリブデンである上記2〜8のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
10.モリブデンの含有量がMo23換算で0.1〜25重量%、およびニッケルおよび/またはコバルトの含有量がNiO2またはCoO2換算で0.1〜10重量%である上記記載の再生水素化処理触媒。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のについて詳細に説明する。
本発明は、重質油等の水素化処理プロセスにおいて、一旦使用して劣化した触媒を特定の物性、組成となるように選別、洗浄、酸化等の再生処理を施し、再度水素化処理触媒として使用できるものとすることである。
【0011】
重質油水素化処理プロセスにおいては、いろいろな目的で重質油の処理が行われている。主目的としては脱硫、分解などが多いが、これらの場合でも生成油の金属分や窒素分を除去する目的も兼ねている場合が多い。たとえば、重油製造のための脱硫プロセスでは、製品重油の硫黄含有量のほか、窒素含有量、金属分含有量は製品の重要な品質管理項目となっている場合が多い。
【0012】
また、重質油脱硫プロセスはガソリン製造用の接触分解プロセスの前処理用に利用されることがあるが、接触分解用の原料としては硫黄分だけでなく窒素分、金属分の低減や芳香族炭化水素類への水素付加が必要となる場合がある。さらに、これらの水素化処理プロセスにおいて付加価値の高い軽油留分を多く得るために分解機能をも要求される場合もある。また、水素化分解プロセスのように分解触媒の触媒毒となる原料油中の窒素化合物を予備的に脱窒素反応により除去する場合もある。
【0013】
ここでは、重質油の水素化処理とは、上記のような重質油に対する各種の水素化処理を言い、主目的の水素化処理反応のみの場合はもちろん、他の水素化処理反応と同時に行わせたり、他の反応の前処理や後処理のための水素化処理をも含む。
【0014】
つぎに、触媒について説明する。本発明の再生水素化処理触媒は、通常用いられる重質油の水素化処理触媒(硫化処理済みの触媒を含む。)を少なくとも一度は重質油等の水素化処理に使用し、それを再生処理した再生水素化処理触媒である。通常は、使用により触媒上に原料油に起因する炭素、バナジウム等が付着したものを一旦反応器から排出した触媒(以下、使用済み触媒と言う。)を再生したものである。
【0015】
本発明では触媒上へのバナジウム堆積により失活した触媒と、まだ使用に耐えうる活性を持っている触媒を選別でき、使用できる触媒を特定することができる。本発明では、単に触媒上へのバナジウム堆積量で判断するのではなく、個々の触媒の耐バナジウム性と実際の触媒上へのバナジウム堆積量に特定の関係を持つ触媒である。すなわち、本発明の触媒は下式〔1〕に示すメタル許容量MPrが1以上である触媒である。
【0016】
Figure 0003708381
【0017】
〔1〕式のメタル許容量MPrは触媒がバナジウム堆積により失活し寿命が来るまでに、さらに許容できるバナジウム堆積量の指標である。この値が大きいほど多量のバナジウム堆積を許容できることとなる。MPrは1以上、好ましくは3以上、さらに好ましくは5以上であることが望ましい。処理する原料油のバナジウム含有量が多い場合や、厳しい水素化処理条件により脱バナジウム率の高い場合などはMPrは高めのものが適している。なお、市販触媒のMPrの値はバナジウム堆積量VAが0%の場合(新触媒)でも通常は50以下であり、脱メタル触媒では20〜35、脱硫触媒では10〜25のものが多い。
【0018】
〔1〕式の第1項は新触媒時のバナジウム堆積許容量を表し、新触媒の細孔容積等の初期物性により決まるものであり、触媒の使用や再生処理により変化するものではない。PVは新触媒時の細孔容積である。Vvは1kgの新触媒上にバナジウムが1重量%堆積したときのそれを硫化バナジウムとみなしたときの体積であり、定数3.8×10-6(m3 /%kg)である。なお、通常の水素化処理ではバナジウムは硫化バナジウムとして堆積すると考えられる。PDは新触媒時の平均細孔直径である。{8×105 ×(PD)1.3 }で表現される部分は、検討をした各種の触媒の解析結果より得られたバナジウムの触媒の細孔中への拡散深さである。拡散深さは通常、(拡散係数/反応速度定数)-0.5に比例し、拡散係数は触媒細孔直径に比例するとされている(参照 化学工学便覧第27章)。しかし、本発明者等の研究によれば、本触媒においては上記のように(触媒細孔直径PD)1.3 に比例することが見いだされた。
【0019】
Spは新触媒時の1粒の外表面積であり、現実には平均値としての値である。
また、Vpは新触媒時の1粒の体積であり、Spと同様平均値である。(Sp/Vp)は平均としての個々の触媒の体積当たりの外表面積であり、新触媒製造時の形状により特定される。
【0020】
また、第2項VAは新触媒基準のバナジウム堆積量(重量%)であり、使用により触媒上に堆積したバナジウムの量である。本発明の再生触媒としてはVAが1以上のものに対してとくに有効である。VAが1より小さいものは新触媒に近く、再生しなくとも使用できるものもある。なお、VAは触媒上に堆積したバナジウムと表現しているが、必ずしも触媒上に堆積していなくともよい、触媒の細孔中や触媒の中に進入したり、触媒成分等と反応しているものも含んだものを意味している。使用済み触媒では通常、この値は0%〜70%を示す場合が多い。
反応帯域の上流部では30%〜70%と高い値であるが、下流部では10%以下の場合が多い。
【0021】
バナジウムは通常、触媒の活性成分としては含まれていないが、水素化処理される原料油中に含まれる微量不純物に起因するものであり、本発明の触媒を得るために、使用済み触媒を概略選別するために使用済み触媒のバナジウム堆積量を指標とすると便利である。バナジウム堆積量は使用済み触媒もそれを再生した再生触媒もほとんど同じ値であるので再生前に好ましくない使用済み触媒は選別除去しておくのがよい。本発明の触媒のバナジウム含有量は35%以下、好ましくは20%以下であることが望ましい(触媒中の金属分含有量は400℃以上で酸化処理して減量しなくなったものを基準重量として、測定対象金属の酸化物の重量を重量%として表わすものとする、以下金属含有量については同じ。)。
【0022】
炭素含有量については、0.3〜15%の範囲、好ましくは0.3〜10%の範囲とすることが望ましい(触媒中の炭素分含有量は400℃以上で酸化処理し減量しなくなったものの重量を基準として、対象触媒中の炭素の重量%で表わすものとする、以下同じ。)。炭素含有量は使用済み段階では10〜70%程度であることが多いが、再生処理により炭素分を触媒上から除去しその含有量を低減できる。炭素分が多すぎるとこれが触媒表面を覆い触媒活性を低下させるが、再生処理により炭素含有量を適度に減少させれば活性を回復させることができる。
過度の酸化処理が行われ触媒上の炭素含有量が0.3より少なくなると、触媒上の活性成分を変質させ不活性にしてしまうことがあるので注意が必要である。
【0023】
厳しい水素化処理条件で使用した触媒や、再生処理のため酸化処理とくに燃焼処理をした触媒は、触媒表面が過熱して触媒の細孔構造や担持金属の担持状態が変化し、触媒活性が低下してしまうことがある。これらを評価する指標として、触媒の比表面積や細孔容量がある。これらは水素化処理反応での使用中にも不純物の付着や反応中の熱による劣化等により徐々に減少するが、再生処理でも減少し易い。本発明の触媒としては、使用前の新触媒であった時のおよそ70%の比表面積および細孔容量が残っていることが好ましい。これを、本発明の触媒の物性としては比表面積は60〜220m2 /g、好ましくは100〜200m2 /gが望ましい。また、細孔容積は0.3〜1.2cc/g、好ましくは0.4〜0.8cc/g、であることが望ましい。
【0024】
つぎに、触媒の形状、大きさについて説明する。重質油の水素化処理に使用される触媒は、通常押出成形で製造されるものが多く、その形状は実質的に柱状をしている。その断面は円形のものが多いが、三葉型、四葉型など外表面を多くする工夫のあるものもある。また、球状触媒もよく用いられる。球状触媒は圧縮強度や耐磨耗性が特に要求される場合に使用される。
【0025】
これらの触媒は一旦重質油等の水素化処理に使用すると破砕や固着により、もとの形状とは異なったものとなる。しかし、概ねもとの形状のものが多く、これらを中心に使用することが好ましい。たとえば、塊状に固着したものや、粉化した触媒はふるい分け(選別処理)により除去することが好ましい。このような除去操作を行わない触媒を反応器に充填して使用すると、原料油および水素ガスを流通させて水素化処理をする段階で触媒層の圧力損失を大きくしたり、偏流を起こしたりして通常の水素化処理ができなくなることがある。
【0026】
使用し易い触媒としては、形状は触媒の製造時とは多少変化していてもよいが、大きさは制御することが望ましい。実質的に柱状のもの(触媒製造時に押出成形成形等で成形され、大部分の触媒の形状が柱状またはそれに近いもの)は、その軸方向の長さの平均が1.6〜10mm、好ましくは2〜5mm、さらに長さ1.5mm以下のものが10重量%以下、長さ1.0mm以下のものが5重量%以下であることが望ましい。球状の触媒や、全体として柱状と見れない触媒の場合は、その最大長(触媒の最も長い部分の距離を最大長とする)の平均が、1.6〜10mm、好ましくは2〜5mm、さらに最大長1.5mm以下のものが10重量%以下、最大長1.0mm以下のものが5重量%以下であることが望ましい。
【0027】
つぎに、新触媒、再生触媒および再生処理につき説明する。まず、新触媒とは触媒として製造され一度も水素化処理に使用されていないものはもちろん、一旦水素化処理に使用されたが装置上のトラブル等のため短期間で使用を中断し、再度そのまま使用するものも含める。すなわち、一時的に使用されても特別の賦活処理をしたり、反応器から抜き出して選別、洗浄、酸化等の再生処理をしたりしなくとも、当初から想定されている水素化活性がまだ十分にありそのまま使用できる触媒を言う。
【0028】
新触媒は市販されている通常のものでもよく、特別に調製した触媒でもよい。
また、水素化処理に使用するための前処理として硫化処理を施したものでもよい。その基本的な触媒構成として無機酸化物担体に担持金属としてモリブデン、タンクステン、ニッケルおよびコバルトのうち少なくとも1種を含むものが好適である。無機酸化物担体としては、たとえばアルミナ担体やアルミナ−りん、アルミナ−ほう素、アルミナ−けい素担体など(りん、ほう素などはその酸化物を意味している)が好適である。なお、りんやほう素などは便宜上担体成分としているが担持成分として作用する場合を排除するものではない。
【0029】
使用済み触媒は、上記新触媒等を使用して重質油等の水素化処理をした後の触媒であり、重質油中のバナジウムが触媒上に付着している。このバナジウムは水素化機能は低く、むしろ担持金属の活性を弱めたり、触媒の細孔を塞いでしまい水素化活性を低下させる場合が多い。本発明で使用済み触媒と考えているのは重質油の水素化処理により、ある程度バナジウム付着により汚染された触媒である。なお、使用済み触媒には一旦再生処理した触媒を再度使用した後のものを含んでいる。
【0030】
再生触媒とは一旦水素化処理に使用され、そのままでは必要な水素化活性が得られなくなった使用済み触媒を再生処理により賦活したものである。ここで重質油等の水素化処理は脱硫処理が一般的であるが、脱金属、脱窒素、脱芳香族、分解などの水素化処理でもよい。また、重質油の処理が一般的だが重質軽油等の留出油の処理に使用された使用済み触媒を再生処理したものでもよい。再生触媒が重質油の水素化処理に利用できればよい。
【0031】
再生処理には溶剤洗浄による油分等の除去、炭素質や硫黄分、窒素分等の燃焼による除去、塊状化したり細粒化した触媒の除去による正常な形状の触媒の選別などがある。本発明の使用済み触媒の再生処理としては、酸化による処理、好ましくは反応器外での酸化処理による再生処理が望ましい。
【0032】
大量の炭素質が付着した使用済み触媒の好ましい再生処理方法としては、使用済み触媒をまず溶剤洗浄する。溶剤としてはトルエン、アセトン、アルコールや、ナフサ、灯油、軽油などの石油類が好ましい。その他でも、使用済み触媒上に付着した有機物を溶かし易い溶剤であれば良い。この洗浄処理は触媒が水素化処理反応器中にあるうちに軽油を循環させて洗浄し、その後50〜300℃程度の窒素ガス等を流通させて乾燥させることでも達成できる。あるいは、軽油を循環させて洗浄した後そのまま抜き出し、発熱や自然発火を防ぐため軽油で濡れた状態にしておき必要な時に乾燥してもよい。また、反応器から抜き出した使用済み触媒から塊状物の粉砕や粉化触媒、スケール等を除去し、これを軽油で洗浄しさらにナフサで洗浄して乾燥し易くする方法もある。少量の場合は、トルエンで洗浄する方法が油分を完全に除去するのに適している。
【0033】
洗浄により油分および不純物を除去した触媒に十分な活性を発揮させるには、さらに酸化処理により炭素質を除去することが必要である。酸化処理は一般には雰囲気温度および酸素濃度を制御した燃焼処理により行う。雰囲気温度が高すぎたり、酸素濃度が高すぎると触媒表面が高温になり、担持金属の結晶形や担持状態が変化したり、担体の細孔が減少し触媒活性が低下してしまう。また、雰囲気温度が低すぎたり、酸素濃度が低すぎると燃焼による炭素質の除去が不十分となり十分な活性回復が望めない。望ましい雰囲気温度としては200〜800℃特に望ましくは300〜600℃である。
【0034】
酸素濃度は1〜21%の範囲で制御することが望ましいが、燃焼方法、特に燃焼ガスと触媒との接触状態に対応して制御することが好ましい。雰囲気温度、酸素濃度、雰囲気ガスの流速などを調製して触媒の表面温度を制御し、再生後の触媒中の水素化活性金属であるニッケルやモリブデンなどの結晶構造や結晶粒子の担持状態の変化を抑えたり、触媒の比表面積や細孔容量の低下を防ぐことが重要である。
【0035】
燃焼処理した触媒は粉化したもの等を除去し正常な形状のもののみを再生触媒として使用することが望ましい。この操作をしないと初期活性は十分望める場合もあるが、触媒層で詰まりや偏流を起こしたり反応器中での流体の圧力損失を大きくし正常な運転が継続できなくなることがある。
【0036】
本発明の触媒は重質油等の水素化脱硫等に使用する触媒であり、もともと水素化処理能力を持つ触媒である必要がある。そのための基本的な触媒構成として無機酸化物担体、たとえばアルミナやアルミナ−りん、アルミナ−ほう素担体などに、モリブデンおよび、コバルトおよび/またはニッケルの酸化物を担持したものが好適に使用される。この中でも、アルミナ担体/ニッケル−モリブデン担持触媒、アルミナ−りん担体/ニッケル−モリブデン担持触媒、アルミナ−ほう素担体/ニッケル−モリブデン担持触媒やアルミナ−けい素担体/ニッケル−モリブデン担持触媒がとくに好ましい。
【0037】
担体としてアルミナにりん、珪素、ほう素を含有する場合はりん、珪素、ほう素の酸化物の少なくとも1種の含有量が30%以下、好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは0.2〜5%であることが望ましい(触媒中のりん等の含有量は400℃以上で酸化処理して減量しなくなったものを基準重量として、りん等の重量を重量%として表わすものとする)。さらに、重質油処理であるので担持金属であるモリブデンを0.1〜25%、好ましくは0.2〜8%含有し、コバルトまたはニッケルを0.1〜10%、好ましくは0.2〜8%含有することが望ましい(触媒中の金属分含有量は400℃以上で酸化処理して減量しなくなったものを基準重量として、測定対象金属の酸化物の重量を重量%として表わすものとする、以下金属含有量については同じ。)。
【0038】
上記のような構成の新触媒を通常の方法、たとえば重質油の水素化脱硫触媒の製造方法で製造し、この触媒で常圧残油の水素化脱硫処理を一年間実施する。これにより得られた使用済み触媒を反応器から抜出し、上記の再生処理方法により再生するのが通常の本発明の触媒の提供方法である。なお、反応の最上流部や反応器の最上部の触媒でも本発明の要件に適合する触媒なら使用可能ではあるが、これらは通常はスケールや金属分が多く付着している場合があり選別除去したほうが好ましい。
【0039】
つぎに、本発明の触媒による重質油水素化処理を具体的に説明する。上記の触媒を用いれば、反応条件はとくに制限されるものではないが一般的な条件で説明する。水素化処理プロセスとは固定床反応器を用いるものが一般的であるが、移動床や沸騰床などの反応形式でもなんら支障はない。また、反応物の流れとしては上昇流でも下降流でもよい。好ましい水素化処理として重質油の脱硫処理、脱メタル処理が挙げられる。
【0040】
この固定床反応器による水素化脱硫処理を中心に説明する。
本発明における、重質油とは常圧残油、減圧残油などの残渣分を含むものを言い、灯油、軽油、減圧軽油などの留出油のみからなるものは含まない。通常、重質油中には硫黄分1重量%以上、窒素分200重量ppm以上、残炭分5重量%以上、バナジウム5ppm以上、アスファルテン分0.5%以上含んでいる。たとえば、前記常圧残油等の他原油、アスファルト油、熱分解油、タールサンド油あるいはこれらを含む混合油などがあげられる。原料重質油としては上記のようなものであればどのようなものでよいが、常圧残油、減圧残油、減圧残油またはアスファルト油と分解軽油の混合油などが好適に使用される。
【0041】
この場合の反応温度は300〜450℃、好ましくは350〜420℃、さらに好ましくは370〜410℃、水素分圧7.0〜25.0MPa、好ましくは10.0〜18.0MPa、液空間速度0.01〜10h-1、好ましくは0.1〜5h-1、さらに好ましくは0.1〜1h-1、水素/原料油比500〜2,500Nm3 /kl、好ましくは700〜2,000Nm3 /klの範囲の条件が好適である。
【0042】
生成油の硫黄含有量、金属分含有量(ニッケル、バナジウム)等の調整は上記の反応条件のうちから必要な条件、たとえば反応温度を適宜選択して調整すればよい。以上のようにして本発明の重質油水素化処理方法を用いれば、従来使用できないと考えられていた使用済み触媒を有効に活用し、残油等の水素化処理が可能となる。
【0043】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。
〔実施例1〕
(1)新触媒の製造
酸化モリブデン630g、塩基性炭酸ニッケルをNiOとして150gをりんご酸180gを用いてイオン交換水に溶解させ、全量を2,000ミリリットルとし含浸液とした。この含浸液を、下記担体の吸水量に見合うように水分量を調製し、四葉型アルミナ担体(比表面積230m2 /g、平均細孔径120Å、細孔容量0.69ml/g)4,000gに含浸させた。これを120℃で3時間乾燥し、500℃で5時間焼成し、新触媒1とした。
【0044】
(2)使用済触媒の製造のための水素化処理
〔図1〕に示すように下降流型固定床反応器を4ベッド(体積基準で4等分)に分割し、最上流部ベッド(第一ベッドという、以下同様)に市販の脱メタル触媒を、残り3ベッド(第2〜第4ベッド)に上記新触媒1を充填して、通常の予備硫化処理を行った後、常圧残油の水素化脱硫処理を360日間実施した。脱硫処理は生成油中の主成分(343℃以上の沸点留分)の硫黄分が一定(0.3重量%)になるよう反応温度を調整しながら続けた。360日目に反応温度を400℃として実施した。使用した代表的な常圧残油の性状を測定法とともに第1表に示す。水素化脱硫処理での反応条件を第2表に示す。
【0045】
(3)再生触媒の製造
上記反応器中の触媒を軽油により洗浄し、さらに窒素ガスを流通させて乾燥した後、触媒を反応器から取り出し使用済触媒とした。第4ベッドから得られた使用済触媒(使用済触媒1とした)をふるい分けにより塊状物と粉化物を除去し、約100gを回転式焼成炉(回転速度5回転/分)にて100%窒素ガスを100cc/分で供給しながら、300℃で1時間乾燥処理した。その後、50%窒素ガス、50%空気の混合ガスを100cc/分で供給しながら、450℃で3時間焼成し、得られた触媒を冷却後ふるい分けにより塊状物と粉化物を除去し再生触媒1とした。新触媒1、使用済触媒1、再生触媒1の組成を第3表、形状、物性等を第4表に示す。
【0046】
(4)再生触媒の評価
下降流型固定床反応器に〔図1〕に示すように4ベッド(体積基準で4等分)に分割し、第1ベッドに脱メタル触媒を、そのすぐ第2ベッドに再生触媒1を、残りのベッドに新触媒1を充填した。これを、通常の予備硫化処理を行った後、前記常圧残油を用いて、生成油中の主成分(343℃以上の沸点留分)の硫黄分が一定(0.3%重量)になるよう反応温度を調整しながら360日間水素化処理反応を行った。360日目に反応温度のみを400℃として生成油を得た。水素化処理条件を第5表に、生成油の性状を第6表に示す。
なお、生成油の性状の測定方法は第1表に示す常圧残油の性状の測定方法と同じ(以後の生成油の測定方法も同様)。
【0047】
〔実施例2〕
(1)1回再生触媒の評価
実施例1と同様にして得られた再生触媒1を第2ベッドの代わりに第4ベッドに充填した以外は実施例1と同様にして再生触媒の評価をした。得られた生成油の性状を第6表に示す。
(2)2回再生触媒の製造、評価
上記(1)1回再生触媒の評価で得られた第4ベッドの使用済触媒(2回使用済触媒1)を、実施例1の(3)再生触媒の製造と同様の操作により2回再生触媒1を得た。再生触媒1の代わりにこの2回再生触媒1を用いた以外は上記(1)1回再生触媒の評価 と同様の操作により、2回再生触媒1の評価を実施した(図2に概略を示す)。2回使用済触媒1および、2回再生触媒1の組成を表3に、形状、物性等を第4表に、生成油の性状を第6表に示す。
【0048】
〔実施例3〕
(1)新触媒の製造
酸化モリブデン590g、塩基性炭酸ニッケルをNiOとして150gをりんご酸180gを用いてイオン交換水に溶解させ、全量を2,000ミリリットルとし含浸液とした。この含浸液を、下記担体の吸水量に見合うように水分量を調製し、四葉型シリカアルミナ担体(比表面積185m2 /g、平均細孔径150Å、細孔容量0.69ml/g)4,000gに含浸させた。これを120℃で3時間乾燥し、500℃で5時間焼成し、新触媒2とした。
(2)使用済触媒、再生触媒の製造
新触媒1の代わりに新触媒2を用い、第4ベッドの使用済触媒の代わりに第2ベッドの使用済触媒を使用した以外は実施例1と同様にして使用済触媒2、再生触媒2を得た。新触媒2、使用済触媒2、再生触媒2の組成を第7表に、形状、物性等を第8表に示す。
(3)再生触媒の評価
新触媒1の代わりに新触媒2を用い、再生触媒1の代わりに再生触媒2を用いた以外は実施例1と同様にして再生触媒の評価実施した(図3に概略を示す)。得られた生成油の性状を第9表に示す。
【0049】
〔比較例〕
(1)再生触媒の製造
第4ベッドの使用済触媒の代わりに第2ベッドの使用済触媒を使用した以外は実施例1のと同様にして使用済触媒3、再生触媒3を得た。使用済触媒3、再生触媒3の組成を第10表に、形状、物性等を第11表に示す。
(2)再生触媒の評価
再生触媒1の代わりに再生触媒3を用い、第4ベッドの代わりに第2ベッドに再生済触媒を充填した以外は実施例1と同様にして再生触媒の評価実施した(図3に概略を示す)。ただし、反応温度が400℃になった時点で生成油中の主成分(343℃以上の沸点留分)の硫黄分が一定(0.3重量%)になるよう反応温度を調整する処理条件から、反応温度400℃一定での処理条件に変更した。360日目の処理で得られた生成油の性状を第9表に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003708381
【0051】
【表2】
Figure 0003708381
【0052】
【表3】
Figure 0003708381
【0053】
【表4】
Figure 0003708381
【0054】
【表5】
Figure 0003708381
【0055】
【表6】
Figure 0003708381
【0056】
【表7】
Figure 0003708381
【0057】
【表8】
Figure 0003708381
【0058】
【表9】
Figure 0003708381
【0059】
【表10】
Figure 0003708381
【0060】
【表11】
Figure 0003708381
【0061】
【発明の効果】
本発明の再生触媒は、たとえ複数回再生しても本発明の要件を満足していれば、重質油の水素化処理を通常の新触媒を使用した処理と同じような条件で良好な水素化処理反応を行うことができ、使用済み触媒の有効利用方法として優れた効果を表している。比較例に示すように、要件を満たさない触媒は270日で上限反応温度(本例では400℃)に達し、目標の360日に達しないうちに所望の水素化処理反応を行うことができなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の反応器への触媒充填の概念図
【図2】実施例2の反応器への触媒充填の概念図
【図3】実施例3、比較例の反応器への触媒充填の概念図
【図4】水素化処理時間に対する反応温度の変化を表すグラフ
【符号の説明】
1: 第1ベッド(反応帯域(体積基準で1/4))(脱メタル触媒充填)
2: 第2ベッド(反応帯域(体積基準で1/4))
3: 第3ベッド(反応帯域(体積基準で1/4))
4: 第4ベッド(反応帯域(体積基準で1/4))
11: 実施例1の評価の反応温度変化
12: 実施例2の1回目の評価の反応温度変化
13: 実施例2の2回目の評価の反応温度変化
14: 実施例3の評価の反応温度変化
15: 比較例の評価の反応温度変化

Claims (10)

  1. 使用済触媒について、下記の式〔1〕で表されるメタル許容量MPrが1以上であり、かつ、バナジウム堆積量(VA)が4重量%以上であることを確認した後、再生処理することを特徴とする、無機酸化物担体に、モリブデン、タングステン、ニッケル、コバルトのうち少なくとも1種の金属種を担持した重質油水素化処理触媒の再生方法。
    メタル許容量 MPr=(PV/2Vv)×{8×105×(PD)1.3}×(Sp/Vp)−VA ・・・〔1〕
    ここで
    PV:新触媒時の細孔容積(m3/kg)
    Vv:1kgの新触媒上にバナジウムが1重量%堆積したときのそれを硫化バナジウムとみなしたときの体積=3.8×10-6(m3/%kg)
    PD:新触媒時の平均細孔直径(m)
    Sp:新触媒時の1粒の平均外表面積(m2
    Vp:新触媒時の1粒の平均体積(m3
    VA :使用済触媒のバナジウム堆積量(重量%)(新触媒基準)
  2. 請求項1の方法によって再生された重質油水素化処理触媒。
  3. 炭素含有量が15重量%以下である請求項2記載の再生水素化処理触媒。
  4. 比表面積が60〜220m2/gである請求項2又は3に記載の再生水素化処理触媒。
  5. 細孔容積が0.3〜1.2cc/gである請求項2〜4のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
  6. 触媒の最大長の平均が1.6〜10.0mm、最大長1.5mm以下のものが10重量%以下、最大長1.0mm以下のものが5重量%以下である請求項2〜5のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
  7. 触媒の形状が実質的に柱状であり、その軸方向の長さの平均が1.6〜10.0mmで、長さ1.5mm以下のものが10重量%以下、長さ1.0mm以下のものが5重量%以下である請求項2〜6のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
  8. 無機酸化物担体が、アルミナまたはアルミナに珪素、りん、ほう素の酸化物の少なくとも1種を30重量%以下含む無機酸化物担体である請求項2〜7のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
  9. 担持金属種がニッケルおよび/またはコバルト、ならびにモリブデンである請求項2〜8のいずれかに記載の再生水素化処理触媒。
  10. モリブデンの含有量がMo23換算で0.1〜25重量%、およびニッケルおよび/またはコバルトの含有量がNiO2またはCoO2換算で0.1〜10重量%である請求項記載の再生水素化処理触媒。
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