JP3708032B2 - 浴室用温水噴霧装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば各家庭内の浴室に設置され、ミストを発生させるための浴室用温水噴霧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
健康増進や、肉体的精神的な疲労緩和等として、ミストサウナ浴が非常に効果的であるが、このミストサウナ浴を、各家庭の浴室内において気軽に楽しむことができるように、浴室に設置するだけで浴室をミストサウナ室として利用することができる浴室用温水噴霧装置が周知である。
【0003】
従来の浴室用温水噴霧装置は、例えば浴室内の洗い場に載置される洗い場設置型のものが主流である。この温水噴霧装置は、給湯栓等の浴室内の給湯経路に端部が連結された給湯管と、その給湯管から供給される高温水に対し遠心力を付与して、高温水を霧状に分散して噴霧するためのロータ等の駆動部と、そのロータ等を回転駆動するための蓄電部としてのバッテリー等とを具備している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の浴室用温水噴霧装置において、例えばロータ等の回転機構部周辺は、多数の部品が錯綜状態に混在しているため、構造の複雑化を来すばかりか、ロータやバッテリー等の複雑な構成の機器を用いる分、装置の大型化を来たすという問題を抱えている。特に洗い場設置型の温水噴霧装置においては、洗い場に設置することによって、洗い場の一部を占有することになるため、洗い場スペースが制約されて、本来の浴室利用に支障を来す等、設置スペース的な面においても問題も抱えている。
【0005】
更に上記従来の浴室用温水噴霧装置では、ミスト発生分を超える余剰の温水は、排水管を介して洗い場の排水口等から排出するものであるため、この余剰水の排水によって、近時社会問題となっているように、水資源をいたずらに浪費する恐れがある。
【0006】
また、ロータ等の回転駆動部やバッテリー等の蓄電部は、劣化し易く、短周期的に、点検や補修等を細かく行う必要があり、保守管理が面倒であるばかりか、保守管理を怠ると、早期に劣化するため、耐久性に劣るという問題も抱えている。
【0007】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、構造の簡素化、装置の小型化及びコストの削減を図ることができる上、洗い場が制約されず、スペース的に効率良く設置できて、水資源の有効利用を図ることができるとともに、保守管理が容易で、十分な耐久性を得ることができる浴室用温水噴霧装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の浴室用温水噴霧装置は、浴室内にミストを発生させるための浴室用温水噴霧装置であって、所定の長さを有し、浴室内の浴槽近傍に配置されるヘッダーと、前記ヘッダーの周壁に、適当間隔おきに複数取り付けられ、前記浴槽内に向けて配置されるミスト噴霧ノズルと、一端が前記ヘッダーに連通接続され、他端が浴室内の給湯経路に連通接続されて、前記給湯経路の高温水を前記ヘッダーに供給するための給湯管とを備え、前記給湯管を介して前記ヘッダー内に導入された高温水が、その水圧に基づき、前記複数のミスト噴霧ノズルから放出されて、ミストが発生するよう構成されてなるものを要旨としている。
【0009】
本発明の浴室用温水噴霧装置においては、ヘッダー内に供給される高温水を、水圧によって、ミスト噴霧ノズルから放出するものであるため、ロータ等の回転駆動部や、駆動源としてのバッテリー等を用いる必要がなく、その分、構造の簡素化及び装置の小型化を図ることができる。
【0010】
更に回転駆動部やバッテリー等、面倒な保守点検が必要な構成を有しないので、保守点検を容易に行える上、部品劣化や損傷も有効に防止することができる。
【0011】
また主要部をヘッダーにより構成して、そのヘッダーを浴槽の周壁上端面等に設置できるものであるため、ヘッダー等の装置構成部材によって、洗い場や浴槽等がスペース的に制約されることはない。
【0012】
また、ミスト噴霧ノズルを浴槽内に向けて配置するものであるため、ノズルから放出されるミスト成分以外の余剰の温水は、浴槽内に貯留することができ、その貯留水を再利用することができる。
【0013】
一方、本発明においては、前記ミスト噴霧ノズルから放出されるミストの粒径が70〜150μmに設定されてなる構成を採用するのが好ましい。
【0014】
すなわちこの構成を採用する場合、浴室内の温度を効率良く上昇させることができるとともに、昇温後においても、浴室内の温度分布の偏りを有効に防止することができる。
【0015】
また本発明においては、前記浴室内の温度を検出するための浴室内温度検出手段と、前記浴室内温度検出手段からの情報に基づき、浴室内の温度が所定温度に達した際に、前記給湯経路から前記ヘッダーへの高温水の供給を遮断する給湯遮断バルブとを備える構成を採用するのが良い。
【0016】
すなわちこの構成を採用する場合には、浴室内の温度が、使用者が好む以上の温度に上昇することはなく、快適なミストサウナ浴を確実に行うことができるとともに、高温のミストサウナ浴が不用意に続けられるのを防止することができる。
【0017】
更に本発明においては、前記ヘッダーの外側において、前記ミスト噴霧ノズルに対向状態に配置され、そのノズルから放出されるミストを衝突させるための遮蔽板を、更に備える構成を採用するのが望ましい。
【0018】
すなわちこの構成を採用する場合には、ミスト噴霧ノズルから放出される霧状温水が遮蔽板に衝突して、微細径に粉砕されて、良好な状態の微小ミストを発生させることができるとともに、ミスト噴霧ノズルから放出される霧状温水が、直接人体等に接触するのを防止することができる。
【0019】
更に本発明においては、前記給湯管として、耐温性及び耐圧性を有するフレキシブル管が用いられてなる構成を採用するのが、より一層好ましい。
【0020】
すなわちこの構成を採用する場合には、給湯管を敷設施工するに際して、給湯管を所望の配管経路に沿って無理なく沿わせて敷設することができる。
【0021】
また本発明においては、一端が前記ヘッダーに連通接続され、他端が浴室内の給水経路に連通接続されて、前記給水経路の低温水を前記ヘッダーに供給するための給水管と、高温水の前記ヘッダーへの供給を停止して、低温水の前記ヘッダーへの供給を開始するための湯水切替弁とを備え、前記湯水切替弁の切替操作により、前記ヘッダー内に低温水が供給された際には、低温水が、その水圧に基づき、前記複数のミスト噴霧ノズルから放出されて、冷却用のミストが発生するよう構成されてなるものを採用するのが、より一層望ましい。
【0022】
すなわちこの場合、通常のミスト浴が完了した後、冷却用のミストを発生させることにより、浴室内を急冷することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4はこの発明の実施形態である温水噴霧装置(10)が装着された浴室を示す図である。これらの図に示すように、本実施形態が適用される浴室は、各家屋において通常に見られる一般的な浴室であって、浴槽(1)と、洗い場(2)とを有し、洗い場(2)における浴槽(1)の一端側近傍における浴室内壁面には、給湯経路及び給水経路としての湯水混合水栓(5)が設けられている。この混合水栓(5)は、壁面に取り付けられる給湯側取付脚(6a)及び給水側取付脚(6b)と、両取付脚(6a)(6b)から供給される湯水を適度に混合するとともに、混合された温水(適温水)を、シャワーヘッド(8)や蛇口(9)へ供給停止するミキシングバルブ(7)とを備えている。
【0024】
一方、本実施形態の温水噴霧装置(10)は、ヘッダー(20)と、ヘッダー(20)に高温水を供給するための給湯管(30)とを有している。
【0025】
ヘッダー(20)は、所定の長さを有する金属管により構成されており、浴槽(1)の一端部における周壁上端面(1a)に、その端縁に沿って安定状態に載置し得るよう構成されている。
【0026】
なお、本実施形態においては、ヘッダー(20)を浴槽(1)の周壁上端面(1a)に載置するものであるが、本発明においては、ヘッダー(20)を浴槽(1)の周壁上端面(1a)や、浴室内壁面(3)に固定するための取着手段を設けるようにしても良い。
【0027】
ヘッダー(20)の周壁部には、長さ方向に沿って所定の間隔おきに、複数のミスト噴霧ノズル(40)が螺着されている。各ノズル(40)の噴霧方向は、ヘッダー(20)を設置した状態において、浴槽(1)内に向いて配置されている。そして、ヘッダー(20)内に高温水が供給された際に、その水圧によって、各ノズル(40)から霧状の温水が放出されるよう構成されている。
【0028】
ここで、本実施形態においては、図2に示すようにノズル(40)の仰角(θ)は、10〜70度、より好ましくは下限値を20度以上、上限値を55度以下に設定するのが好ましい。すなわち、このノズル(40)の放出角度が、小さ過ぎたり、あるいは大き過ぎたりする場合には、後述するように、ノズル(40)から放出されるミストが、浴室上部に効率良く回り込み難くなり、ミスト発生から所定のサウナ温度に到達するのが遅くなったり、ノズル(40)から放出されたミスト分以外の余剰の温水が、浴槽(1)内に回収される難くなり、余剰温水の無駄な排出を招く恐れがある。
【0029】
給湯管(30)は、その一端がヘッダー(20)の端部に連通接続されるとともに、他端が湯水混合水栓(5)の給湯側取付脚(6a)に分岐状に連通接続されている。更に給湯管(30)上には、給湯バルブ(31)が設けられており、このバルブ(31)の開閉操作によって、給湯側取付脚(6a)を流通する高温水を給湯管(30)に導入したり、あるいはその導入を停止できるよう構成されている。
【0030】
なお、本実施形態において、給湯管(30)の材質等は特に制限されるものではなく、例えば通常の金属チューブからなるもの等を使用しても一向に差し支えないが、浴室への取付作業性(配管施工性)等を考慮した場合には、柔軟性ないしは弾性を有するフレキシブル管を用いるのが好ましい。更に高温や所定の水圧に十分に耐え得るように、耐温性及び耐圧性のものを用いるのが良い。
【0031】
また給湯管(30)上には、浴室内の温度を検知するための浴室内温度検知センサと、給湯管(30)内の高温水の供給を遮断する給湯遮断用のバルブ本体(51)とが一体に形成された温度センサ付きバルブ(50)が設けられており、この温度センサ付きバルブ(50)は、浴室内におけるバルブ(50)周辺の温度が、所定の室温に達した際には、その旨の情報が、バルブ本体(51)に伝達されて、バルブ本体(51)が閉じられて、ヘッダー(20)への高温水の供給、つまりミストの放出が停止されるよう構成されている。
【0032】
なお、本実施形態においては、バルブ本体(51)の開閉制御を、電力を使用しない自立型のものにより行っている。すなわち、温度検知センサ内に温度変化によって膨張する液体が封入されていて、所定の室温以上に達した際には、液体が膨張して、キャピラリーチューブを介し、バルブ本体(51)が閉塞されるよう構成されている。このように本実施形態においては、電力を使用せずに、バルブ本体(51)の開閉を制御することにより、漏電等の不具合を有効に防止するようにしている。
【0034】
以上の構成の浴室用温水噴霧装置(10)において、浴室内を密閉した状態で、給湯バルブ(31)を開放した際には、湯水混合栓(5)の給湯側取付脚(6a)及び給湯管(30)を介して高温水がヘッダー(20)内に導入される。こうして導入された高温水は、その水圧によって、ミスト噴霧ノズル(40)から霧状に放出されて、ミストとなって室内を浮遊する。そして、このミストの放出が連続して行われることにより、室内が所定のサウナ温度、例えば40℃程度に設定される。従って、使用者は、浴室内に入ることにより、快適なミストサウナ浴を行うことができる。
【0035】
ここで、本実施形態においては、ミスト噴霧ノズル(40)から放出されるミストの粒径が、70〜150μm、より好ましくは上限値が120μm以下に設定されるよう調整するのが良い。すなわち、ミスト粒径が、上記の範囲を逸脱する場合には、温度の分布に偏りが生じたり、昇温が不十分となったりして、快適なミストサウナ浴を行うことが困難になる恐れがある。
【0036】
また、サウナ浴中に、室内温度が上昇して、予め設定しておいた所定の室温に達した際には、上記したように、温度センサ付き給湯遮断バルブ(50)が閉じられて、ミストの放出が防止される。従って、室内温度が使用者が好む以上の温度に上昇することはなく、快適なミストサウナ浴を確実に行うことができる。
【0037】
なお、上記実施形態においては、室内温度が所定の室温に達した際に、ミストの放出を防止するように構成しているが、それだけに限られず、所定温度が所定時間以上連続した際に、ミストの放出を防止するように構成しても良い。この場合には、高温のミストサウナ浴が続けられるのが防止され、のぼせ等の湯当たり、湯疲れ等を有効に防止することができる。
【0038】
一方、ミスト噴霧ノズル(40)から放出される霧状の温水は、室内の空気との熱交換等によって、ミスト成分以外にも、余剰の温水となるが、本実施形態においては、ミスト噴霧ノズル(40)を、浴槽(1)内に向けて配置するものであるため、余剰の温水は、浴槽(1)内に貯留される。従って、浴槽(1)に貯留された余剰の温水を利用して、通常の入浴(温水浴)も行うことができる。更に温水浴を行わないまでも、浴槽(1)内に貯留された余剰温水を、後に、洗濯水として利用したり、あるいは庭、花壇、玄関先等への散水用の水として利用することも可能である。このように余剰の温水を再利用することができ、近時社会問題化されている水資源の有効利用を効率良く行うことができる。
【0039】
また、本実施形態においては、ヘッダー(20)内に供給される高温水を、その水圧によって、ミスト噴霧ノズル(40)から放出するように構成しているため、例えば上記従来技術のように、ロータ等の回転駆動部や、その駆動源としてのバッテリー等を用いる必要がなく、構造の簡素化及び装置の小型化を図ることができ、コストの削減を図ることができる。
【0040】
更に本実施形態では、回転駆動部やその駆動源等を用いていないので、面倒な保守点検も少なくて済み、部品劣化や損傷を防止できる。このようにメンテナンスフリーであるにもかかわらず、十分な耐久性を確実に得ることができる。
【0041】
また本実施形態の温水噴霧装置(10)は、1本のヘッダー(20)を主要部として構成して、そのヘッダー(20)を、浴槽(1)の周壁上端面(1a)に沿って載置するものであるため、浴室内のスペース、例えば洗い場(2)を始めとして、浴槽(1)等が制約されることなく、スペース的に効率良く設置することができ、浴室内のスペースを有効に利用することができる。
【0042】
また本実施形態においては、浴室内にミストが充満されるものであるため、上水道から供給される高温水に含まれる塩素成分によって、浴室内全域の滅菌、殺菌等を行うことができ、例えばカビの発生を有効に防止することができ、浴室内の清浄化を図ることができ、衛生面においても優れた効果を発揮するものである。
【0043】
また、ミスト浴完了後は、浴室内全体の温度が高くなっているため、浴室の窓等を開放すると、短時間で浴室内を乾燥させることができ、この点においても、清潔かつ衛生的である。
【0044】
なお、上記実施形態においては、温水のみを噴霧するよう構成しているが、本発明はそれだけに限られず、低温水(常温水)も噴霧するよう構成しても良い。例えば図5に示すように、給水管(60)の一端を、湯水混合水栓(5)における給水側取付脚(6b)に分岐状に連通接続するとともに、他端を給湯管(60)における給湯バルブ(31)の上流側に合流状に連通接続する。更にその合流部に湯水切替バルブ(61)を設けて、給湯側取付脚(6a)からの高温水と給水側取付脚(6b)からの低温水とを選択的にヘッダー(20)に供給できるよう構成しても良い。この場合には、例えば通常のミスト浴が完了した後、湯水切替バルブ(61)を切り替えて低温水をヘッダー(20)に供給することにより、ヘッダー(20)のミスト噴霧ノズル(40)から低温水を噴霧して、冷却用の低温ミストを発生させることにより、高温状態の浴室内を急速に冷却することができる。従って、通常のミスト浴を行った後も、直ぐに浴室を普段通りに使用することができる。
【0045】
なお、シャワーホースの接続口に、シャワーヘッド及びヘッダー(20)間の温水供給の切り替えを行う切替バルブを設け、その切替バルブに、給湯管(30)の端部を連通接続することにより、水温調整後の温水をヘッダー(20)に供給することができるので、好みの温度のミスト浴を楽しむことができる。
【0046】
また、上記実施形態においては、温水噴霧装置(10)のヘッダー(20)を水平状態(横向き)にして、浴槽周壁上端面(1a)に載置するようにしているが、本発明においては、ヘッダー(20)の設置位置は特に限定されるものではなく、ミスト噴霧ノズル(40)を浴槽(1)内に向けて配置するようにすれば、ヘッダー(20)をどのように配置しても良い。例えば図6及び図7に示すように、ヘッダー(20)を、浴槽(1)のコーナー部に対応する浴室のコーナー部に沿って、垂直状態(縦向き)にして設置するようにしても良い。この場合、ヘッダー(20)が、不本意に倒れないように、バンド等の固着手段によって、ヘッダー(20)を浴室内壁面等に固定しておくのが好ましい。
【0047】
また本発明においては、図6及び図7に示すように、ヘッダー(20)の外側において、ミスト噴霧ノズル(40)と対向状態に、遮蔽板(70)を設けるようにしても良い。この場合には、ミスト噴霧ノズル(40)から放出された霧状温水が、遮蔽板(70)に衝突して、微細径に粉砕されて、良好状態の微小ミストとなって浮遊する一方、余剰の温水は、遮蔽板(70)を板面を流下して、浴槽内に回収されるものである。この構成においては、ミスト噴霧ノズル(40)から放出される霧状温水が、直接人体等に接触するのを防止することができる。
【0048】
また、上記実施形態の温水噴霧装置は、温水を、水圧によってノズルから放出するものであるが、給湯機の能力や、地域によって、水圧が低いような場合には、ノズル長が長い低圧用のミスト噴霧ノズルを用いれば、支障なく実施することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明の浴室用温水噴霧装置によれば、ヘッダー内に供給される高温水を、その水圧によって、ミスト噴霧ノズルから放出するものであるため、従来技術のように、ロータ等の回転駆動部や、その駆動源としてのバッテリー等を用いるものと違い、構造の簡素化及び装置の小型化を図ることができ、コストの削減を図ることができる。更に、回転駆動部やそのバッテリー等を用いていないので、面倒な保守点検も少なくて済み、部品劣化や損傷を防止できる上、耐久性も向上させることができる。また、主要部をヘッダーにより構成して、そのヘッダーを浴槽の周壁上端面等に設置できるものであるため、洗い場や浴槽等が制約されることがなく、スペース的に効率良く設置することができる。更にミスト噴霧ノズルを浴槽内に向けて配置するものであるため、ノズルから放出されるミスト成分以外の余剰の温水は、浴槽内に貯留される。従って、この貯留された温水を再利用することにより、水資源の有効利用を図ることができるという効果がある。
【0050】
本発明において、所定の粒径のミストを、ミスト噴霧ノズルから放出するよう構成する場合には、浴室内を安定した温度分布に設定でき、快適なミストサウナ浴を行うことができるという利点がある。
【0051】
また本発明において、浴室内温度が所定の温度に達した場合に、ミストの発生を防止するよう構成する場合には、浴室内温度が使用者が好む以上の温度に上昇することはなく、快適なミストサウナ浴を確実に行うことができるとともに、高温のミストサウナ浴が不用意に続けられるのを防止でき、のぼせ等の湯当たり、湯疲れ等を有効に防止することができるという利点がある。
【0052】
また本発明において、ミスト噴霧ノズルに対向させて遮蔽板を設ける場合には、ノズルから放出された霧状温水が遮蔽板に衝突して、微細径に粉砕されて、良好状態の微小ミストとなって浮遊し、より快適なミストサウナ浴を行うことができる一方、ミスト噴霧ノズルから放出される霧状温水が、直接人体等に接触するのを防止することができるという利点がある。
【0053】
更に本発明において、給湯管として、所定のフレキシブル管を用いる場合、給湯管を所望の配管経路に沿って無理なく沿わせて敷設することができるので、施工作業性を一段と向上させることができるという利点がる。
【0054】
また本発明において、湯水切替弁の切替操作によって、冷却用のミストが発生するよう構成する場合には、通常のミスト浴が完了した後、冷却用の低温ミストを発生させることにより、浴室内を急冷することができるので、通常のミスト浴を行った後も、直ぐに浴室を普段通り使用することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態が適用された浴室の温水噴霧装置周辺を示す正面断面図である。
【図2】実施形態の浴室を示す平面図である。
【図3】実施形態の浴室を示す側面断面図である。
【図4】実施形態の浴室における給湯給水経路図である。
【図5】この発明の第1変形例である温水噴霧装置が適用された浴室の給湯給水経路図である。
【図6】この発明の第2変形例である温水噴霧装置が適用された浴室の側面断面図である。
【図7】第2変形例の浴室を示す平面図である。
【符号の説明】
1…浴槽
5…湯水混合栓(給湯経路、給水経路)
10…温水噴霧装置
20…ヘッダー
30…給湯管
40…ミスト噴霧ノズル
50…室内温度検出センサ付き給湯遮断バルブ
60…給水管
61…湯水切替バルブ
70…遮蔽板
Claims (4)
- 浴室内にミストを発生させるための浴室用温水噴霧装置であって、
所定の長さを有し、浴室内の浴槽近傍に配置されるヘッダーと、
前記ヘッダーの周壁に、適当間隔おきに複数取り付けられ、前記浴槽内に向けて配置されるミスト噴霧ノズルと、
一端が前記ヘッダーに連通接続され、他端が浴室内の混合水栓の給湯経路に連通接続されて、前記給湯経路の高温水を前記ヘッダーに供給するための給湯管と、
前記浴室内の温度を検出するための浴室内温度検出手段と、
前記浴室内温度検出手段からの情報に基づき、浴室内の温度が所定温度に達した際に、前記給湯経路から前記ヘッダーへの高温水の供給を遮断する給湯遮断バルブとを備え、
前記給湯管を介して前記ヘッダー内に導入された高温水が、その水圧に基づき、前記複数のミスト噴霧ノズルから放出されて、ミストが発生するよう構成されると共に、
前記給湯管として、耐温性及び耐圧性を有するフレキシブル管が用いられ、
前記浴室内温度検出手段と前記給湯遮断バルブとは、それらが一体に形成された、電力を使用しない自律型の温度センサ付きバルブで構成されていることを特徴とする浴室用温水噴霧装置。 - 前記ミスト噴霧ノズルから放出されるミストの粒径が70〜150μmに設定されてなる請求項1記載の浴室用温水噴霧装置。
- 前記ヘッダーの外側において、前記ミスト噴霧ノズルに対向状態に配置され、そのノズルから放出されるミストを衝突させるための遮蔽板を、更に備える請求項1または2に記載の浴室用温水噴霧装置。
- 一端が前記ヘッダーに連通接続され、他端が浴室内の給水経路に連通接続されて、前記給水経路の低温水を前記ヘッダーに供給するための給水管と、
高温水の前記ヘッダーへの供給を停止して、低温水の前記ヘッダーへの供給を開始するための湯水切替バルブとを備え、
前記湯水切替バルブの切替操作により、前記ヘッダー内に低温水が供給された際には、低温水が、その水圧に基づき、前記複数のミスト噴霧ノズルから放出されて、冷却用のミストが発生するよう構成されてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の浴室用温水噴霧装置。
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