JP3706562B2 - ハロゲン化有機化合物分解処理システム - Google Patents

ハロゲン化有機化合物分解処理システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランスやコンデンサ等の電気機器類の絶縁油に使用されているPCB含有油等のようなハロゲン化有機化合物を分解処理するハロゲン化有機化合物分解処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、ハロゲン化有機化合物であるPCB(Polychlorinated biphenyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体の総称)が強い毒性を有することから、その製造および輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃から国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっかけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義務)が出された経緯がある。
【0003】
PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜10個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のPCB製品において約100種類以上の異性体が確認されている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状である。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつであって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能であるという性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残留することが報告されている。この結果、PCBは体内で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・発生毒性が認められている。
【0004】
PCBは、従来からトランスやコンデンサなどの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるので、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、PCBを無害化処理する水熱酸化分解装置を提案した(特開平11−253795号公報、特開平11−253796号公報、特開2000−126588号公報他参照)。この水熱酸化分解装置の概要の一例を図5に示すが、これに限定されるものではない。
【0005】
図5に示すように、水熱酸化分解装置120は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の一次反応器122と、燃料液である油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリウム(NaOH)液123c、水123dを一次反応器122内に加圧して送給する加圧ポンプ124a〜124dと、一次反応器122に供給する水123dを予熱する熱交換器125と、一次反応器122に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器126と、二次反応器126からの処理液を冷却する冷却器127と、冷却器127からの処理液を減圧する減圧弁128と、減圧された処理液を気液分離する気液分離器129とを備えてなるものである。さらに、気液分離器129の気体送出側には、活性炭槽130が配置されており、排ガス(CO2 )131が煙突132から外部へ排出され、液体送出側には、放出タンク134が配置されており、排水(H2 O,NaCl)133が溜められ、必要に応じて別途排水処理される。
【0006】
なお、油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、NaOH液123c、水123dは各タンク135a〜135dから配管136a〜136d及びエジェクタ137を介して一次反応器122内にそれぞれ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は高圧酸素供給設備138により供給され、供給配管139は、一次反応器122に対して直結されている。ここで、油(又は有機溶剤)123aを入れるのは、特に高濃度のPCB含有油123bの分解反応促進のためと、分解装置120の起動時において反応温度を最適温度まで昇温させるためである。
【0007】
このような水熱酸化分解装置120において、各加圧ポンプ124a〜124dは、油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、NaOH液123c、水123dを各タンク135a〜135d内から配管136a〜136d及びエジェクタ137を介して一次反応器122内にそれぞれ加圧送給し、一次反応器122内を26MPa程度まで昇圧する。また、熱交換器125は、H2Oを300℃程度に予熱する。また、一次反応器122内には酸素が噴出しており、内部の反応熱により370℃〜400℃まで昇温する。サイクロンセパレータ121は、一次反応器122内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きなものを分離し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126に送る。このサイクロンセパレータ121の作用により、二次反応器126の閉塞が防止される。この段階までに、PCBは、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaCl、CO2およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却器127では、二次反応器126からの流体を100℃程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧まで減圧する。そして、気液分離器129によりCO2および水蒸気と処理液とが分離され、CO2および水蒸気は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0008】
このようにしてPCB含有油123b(例えばトランスやコンデンサ等の絶縁油)等を処理することで、PCBが脱塩素化されビフェニル((C6 5 2 )等の脱塩素化物となり、このビフェニルが酸化剤等の作用により酸化分解されてCO2 、H2 O等へと完全無害化される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記水熱酸化分解装置120においては、高温環境とするために、油(又は有機溶剤)123aを供給して燃焼させるだけでなく、PCB含有油123bの燃焼に伴う熱も利用している。ところが、PCB含有油123bは、PCB濃度が様々であると共に(数十ppm〜100%)、PCBの構造が多種多様であるため、その燃焼熱量に大きなバラツキを生じ、処理効率に難点があった。
【0010】
このような問題は、トランスやコンデンサ等の電気機器類の絶縁油に使用されている上述したようなPCB含有油123bに限らず、例えば、有害廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品、未処理爆薬等のような異なる濃度のハロゲン化有機化合物含有油を同一の設備で無害化処理する場合であれば同様にして起こり得ることである。
【0011】
このようなことから、本発明は、異なる濃度のハロゲン化有機化合物含有油であっても、効率よく分解処理することができるハロゲン化有機化合物分解処理システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するための、第一番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、ハロゲン化有機化合物含有油、燃料液、水及びアルカリ液を反応器内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウムの存在下、ハロゲン化有機化合物を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分解装置を備えたハロゲン化有機化合物分解処理システムにおいて、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を求め、その結果に基づいて、前記反応器内へ供給する燃料液の供給量を制御すると共に、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油またはアルカリ液の供給量を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
第二番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目の発明において、前記水熱酸化分解装置が、サイクロンセパレータを併設した筒形状の一次反応器と、燃料液,ハロゲン化有機化合物含有油,水及びアルカリ液を前記一次反応器内に加圧して送給する加圧ポンプと、前記一次反応器に供給する前記水を予熱する予熱器と、前記一次反応器に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器と、前記二次反応器からの処理液を冷却する冷却器と、前記冷却器からの処理液を減圧する減圧手段と、減圧された前記処理液を気液分離する気液分離手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
第三番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えていることを特徴とする。
【0015】
第四番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えていることを特徴とする。
【0016】
第五番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手段と、前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えていることを特徴とする。
【0017】
第六番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手段と、前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えていることを特徴とする。
【0018】
第七番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第五番目または第六番目の発明において、前記組成分析手段が、核磁気共鳴分析器(NMR)またはフーリエ変換赤外分光分析器(FT−IR)であることを特徴とする。
【0019】
第八番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第三番目または第四番目の発明において、前記ハロゲン化有機化合物含有油が、トランスまたはコンデンサから抜き出したPCB含有油であることを特徴とする。
【0020】
第九番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第五番目から第七番目の発明のいずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油が、PCB含有油を抜き出したトランスまたはコンデンサを洗浄した洗浄廃液であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムの実施の形態を図面を用いて以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0022】
[第一番目の実施の形態]
本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムの第一番目の実施の形態を図1〜3を用いて説明する。図1は、ハロゲン化有機化合物分解処理システムの概略構成図、図2は、PCB含有油の比重とPCB濃度との関係を表すグラフ、図3は、PCB無害化処理システムの概略構成図である。なお、本実施の形態では、ハロゲン化有機化合物含有油として、トランスやコンデンサに絶縁油として使用されていたPCB含有油を例にして説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態にかかるPCB分解処理システムは、燃料液である油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリウム(NaOH)液123c、水123dを一次反応器122内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下、PCBを脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分解装置120を備えたPCB分解処理システムにおいて、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123bの油分割合を求め、その結果に基づいて、一次反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびPCB含有油123bの供給量をそれぞれ制御する制御装置100を備えたものである。
【0024】
上記水熱酸化分解装置120は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の一次反応器122と、油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリウム(NaOH)液123c、水123dを一次反応器122内に加圧して送給する加圧ポンプ124a〜124dと、一次反応器122に供給する水123dを予熱する熱交換器125と、一次反応器122に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器126と、二次反応器126からの処理液を冷却する冷却器127と、冷却器127からの処理液を減圧する減圧弁128と、減圧された処理液を気液分離する気液分離器129とを備えてなるものである。
【0025】
さらに、気液分離器129の気体送出側には、活性炭槽130が配置されており、排ガス(CO2 )131が煙突132から外部へ排出され、液体送出側には、放出タンク134が配置されており、排水(H2 O,NaCl)133が溜められ、必要に応じて別途排水処理される。
【0026】
なお、油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、NaOH液123c、水123dは各タンク135a〜135dから配管136a〜136d及びエジェクタ137を介して一次反応器122内にそれぞれ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は高圧酸素供給設備138により供給され、供給配管139は、一次反応器122に対して直結されている。
【0027】
ここで、油(又は有機溶剤)123aを入れるのは、特に高濃度のPCB含有油123bの分解反応促進のためと、分解装置120の起動時において反応温度を最適温度まで昇温させるためである。
【0028】
一方、前記制御装置100は、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123bの比重を計測する比重計測器101と、比重計測器101での計測結果に基づいて、PCB含有油123bの油分割合を算出し、当該油分割合から求められるPCB含有油123bの燃焼熱量およびPCB量に基づいて、一次反応器122へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびPCB含有油123bの供給量をそれぞれ算出する算出器102と、算出器102で算出された値となるように、一次反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびPCB含有油123bの供給量をそれぞれ調整する調整器103とを備えている。
【0029】
このようなPCB分解処理システムの作用を次に説明する。
各加圧ポンプ124a〜124dは、油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、NaOH液123c、水123dを各タンク135a〜135d内から配管136a〜136d及びエジェクタ137を介して一次反応器122内にそれぞれ加圧送給し、一次反応器122内を26MPa程度まで昇圧する。また、熱交換器125は、H2Oを300℃程度に予熱する。また、一次反応器122内には酸素が噴出しており、内部の反応熱により370℃〜400℃まで昇温する。
【0030】
サイクロンセパレータ121は、一次反応器122内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きなものを分離し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126に送る。このサイクロンセパレータ121の作用により、二次反応器126の閉塞が防止される。この段階までに、PCBは、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaCl、CO2およびH2Oに分解されている。
【0031】
つぎに、冷却器127では、二次反応器126からの流体を100℃程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧まで減圧する。そして、気液分離器129によりCO2および水蒸気と処理液とが分離され、CO2および水蒸気は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0032】
このような処理により、PCB含有油123bのPCBが脱ハロゲン化されビフェニル((C6 5 2 )等の脱ハロゲン化物となり、さらにビフェニルが酸化剤等の作用により酸化分解されてCO2 、H2 O等となって完全無害化される。
【0033】
このようにしてPCBを分解処理するにあたって、前記制御装置100は、一次反応器122内に送給されるPCB含有油123bをオンラインでサンプリングし、比重計測器101により当該PCB含有油123bの比重を計測する。
【0034】
前記算出器102は、上記比重計測器101での計測結果に基づいて、PCB含有油123bの油分割合を算出する。すなわち、PCB含有油123bは、通常、PCB(比重:約1.2〜1.6前後)とトランス油等の絶縁油(比重:約0.8〜0.9前後)とを任意の割合で混合したものが多いため、図2に示すように、予め求められたPCB含有油123bの比重とPCB量との相関関係から、PCB含有油123bの比重を計測することにより、PCB含有油123b中の油分割合が容易に算出できるのである。
【0035】
上記算出器102は、算出した上記油分割合から、PCB含有油123b中のPCB量を求めると共に、予め求められているデータに基づいてPCB含有油123bの単位量当たりの燃焼熱量を求め、その結果に基づいて、一次反応器122内に供給する単位時間当たりのPCB量が所定の値となるPCB含有油123bの供給量を算出すると共に、一次反応器122内での燃焼熱量が所定の値となるように、一次反応器122内に供給する上記PCB含有油123bの供給量では不足する燃焼熱量分の油(又は有機溶剤)123aの供給量を算出する。
【0036】
続いて、調整器103は、一次反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびPCB含有油123bの供給量が上記算出器102で算出された値となるように、前記加圧ポンプ124a,124bをそれぞれ調整する。
【0037】
これにより、一次反応器122内の燃焼熱量は常に一定になると共に、一次反応器122内に供給されるPCB量が常に一定になる。
【0038】
したがって、本実施の形態によれば、PCB含有油123b中の油分量やPCB濃度等がバラついていても、PCBの分解効率を低下させることなく処理することができる。
【0039】
<PCB無害化処理設備>
次に、上記PCB分解処理システムをPCB無害化処理システムに適用した場合を図3を用いて説明する。
【0040】
図5に示すように、PCB無害化処理システムは、有害物質であるPCBが付着又は含有又は保存されている被処理物を無害化する有害物質処理システムであって、被処理物1001である有害物質( 例えばPCB)1002 を保存する容器1003から有害物質1002を分離する分離手段1004と、被処理物1001を構成する構成材1001a,b,…を解体する解体手段1005のいずれか一方又は両方を有する前処理手段1006と、前処理手段1006において処理された被処理物を構成する構成材であるコア1001aをコイル1001bと鉄心1001cとに分離するコア分離手段1007と、分離されたコイル1001bを銅線1001dと紙・木1001eとに分離するコイル分離手段1008と、上記コア分離手段1008で分離された鉄心1001cと解体手段1005で分離された金属製の容器 (容器本体及び蓋等)1003 とコイル分離手段1008で分離された銅線1001dとを洗浄液1010で洗浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗浄廃液1012及び前処理手段で分離した有害物質1002のいずれか一方又は両方を分解処理する有害物質分解処理手段1013とを具備する。
【0041】
このようなPCB無害化処理システムにおいて、前記PCB分解処理システムは、上記有害物質分解処理手段1013に適用される。これにより、常に効率的な分解処理がなされるような制御が可能となる。
【0042】
なお、上記処理システムで処理可能な有害物質(ハロゲン化有機化合物)としては、PCB(コプラナPCBを含む)の他に、例えば、有害廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品、未処理爆薬等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
また、上記処理システムで処理可能な被処理物としては、例えば、絶縁油としてPCB含有油を使用しているトランスやコンデンサや、容器入のPCB含有塗料等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
[第二番目の実施の形態]
本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムの第二番目の実施の形態を図4を用いて説明する。図4は、ハロゲン化有機化合物分解処理システムの概略構成図である。ただし、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様な部分については、前述した第一番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことにより、その重複する説明を省略する。
【0045】
図4に示すように、本実施の形態にかかるPCB分解処理システムは、燃料液である油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリウム(NaOH)液123c、水123dを一次反応器122内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下、PCBを脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分解装置120を備えたPCB分解処理システムにおいて、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123bの油分割合を求め、その結果に基づいて、一次反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびNaOH液123cの供給量をそれぞれ制御する制御装置200を備えたものである。
【0046】
上記制御装置200は、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123bの比重を計測する比重計測器101と、比重計測器101での計測結果に基づいて、PCB含有油123bの油分割合を算出し、当該油分割合から求められるPCB含有油123bの燃焼熱量およびPCB量に基づいて、一次反応器122へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびNaOH量123cの供給量をそれぞれ算出する算出器202と、算出器202で算出された値となるように、一次反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびNaOH量123cの供給量をそれぞれ調整する調整器203とを備えている。
【0047】
このようなPCB分解処理システムにおいて、前記制御装置200は、前記制御装置100は、一次反応器122内に送給されるPCB含有油123bをオンラインでサンプリングし、比重計測器101により当該PCB含有油123bの比重を計測する。
【0048】
前記算出器202は、上記比重計測器101での計測結果に基づいて、前述した第一番目の実施の形態の算出器102の場合と同様にしてPCB含有油123bの油分割合を算出し、当該油分割合から、PCB含有油123b中のPCB量を求めると共に、予め求められているデータに基づいてPCB含有油123bの単位量当たりの燃焼熱量を求め、その結果に基づいて、一次反応器122内に単位時間当たりに供給されるPCB量に必要なNaOH液123cの供給量を算出すると共に、一次反応器122内での燃焼熱量が所定の値となるように、一次反応器122内に供給する上記PCB含有油123bの供給量では不足する燃焼熱量分の油(又は有機溶剤)123aの供給量を算出する。
【0049】
続いて、調整器203は、一次反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびNaOH液123bの供給量が上記算出器202で算出された値となるように、前記加圧ポンプ124a,124cをそれぞれ調整する。
【0050】
つまり、前述した第一番目の実施の形態では、PCB含有油123bの供給量を調整することにより反応系のバランスを調整するようにしたが、本実施の形態では、NaOH液123cの供給量を調整することにより反応系のバランスを調整するようにしたのである。
【0051】
したがって、本実施の形態によれば、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様に、PCB含有油123b中の油分量やPCB濃度等がバラついていても、PCBの分解効率を低下させることなく処理することができる。
【0052】
[他の実施の形態]
前述した第一,二番目の実施の形態では、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123bの油分割合を求め、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123bの比重を比重計測器101で計測し、比重計測器101での計測結果に基づいて、PCB含有油123bの油分割合を算出器102,202で算出刷るようにしたが、例えば、PCB含有油を抜き出したトランスやコンデンサの容器や各種部材を洗浄した洗浄廃液等のように、PCBやトランス油等の油分以外の組成物が多く含まれているハロゲン化有機化合物含有油を処理するような場合には、上記比重計測器101に代えて、例えば、核磁気共鳴分析器(NMR)やフーリエ変換赤外分光分析器(FT−IR)等のような組成分析手段を用いて、一次反応器122内へ供給する洗浄廃液の組成を分析し、当該洗浄廃液中に含まれているPCB量および油分量を算出器で算出するようにすれば、前述した第一,二番目の実施の形態の場合と同様にして処理することができる。
【0053】
また、前述した第二番目の実施の形態においては、NaOH液123cを一次反応器122内へ供給するようにしたが、例えば、炭酸ナトリウム等の他のアルカリ液を一次反応器122内へ供給するようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】
第一番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、ハロゲン化有機化合物含有油、燃料液、水及びアルカリ液を反応器内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウムの存在下、ハロゲン化有機化合物を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分解装置を備えたハロゲン化有機化合物分解処理システムにおいて、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を求め、その結果に基づいて、前記反応器内へ供給する燃料液の供給量を制御すると共に、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油またはアルカリ液の供給量を制御する制御手段を備えたので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラついていても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理することができる。
【0055】
第二番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目の発明において、前記水熱酸化分解装置が、サイクロンセパレータを併設した筒形状の一次反応器と、燃料液,ハロゲン化有機化合物含有油,水及びアルカリ液を前記一次反応器内に加圧して送給する加圧ポンプと、前記一次反応器に供給する前記水を予熱する予熱器と、前記一次反応器に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器と、前記二次反応器からの処理液を冷却する冷却器と、前記冷却器からの処理液を減圧する減圧手段と、減圧された前記処理液を気液分離する気液分離手段とを備えているので、ハロゲン化有機化合物を分解処理して無害化することが確実にできる。
【0056】
第三番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラついていても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理することが簡単にできる。
【0057】
第四番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラついていても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理することが簡単にできる。
【0058】
第五番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手段と、前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラついているだけでなく他の化合物等が含まれているような場合であっても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理することが簡単にできる。
【0059】
第六番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手段と、前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラついているだけでなく他の化合物等が含まれているような場合であっても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理することが簡単にできる。
【0060】
第七番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第五番目または第六番目の発明において、前記組成分析手段が、核磁気共鳴分析器(NMR)またはフーリエ変換赤外分光分析器(FT−IR)であるので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラついているだけでなく他の化合物等が含まれているような場合であっても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理すること簡単かつ迅速にできる。
【0061】
第八番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第三番目または第四番目の発明において、前記ハロゲン化有機化合物含有油が、トランスまたはコンデンサから抜き出したPCB含有油であるので、上述した効果が最も発現されるようになる。
【0062】
第九番目の発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムは、第五番目から第七番目の発明のいずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油が、PCB含有油を抜き出したトランスまたはコンデンサを洗浄した洗浄廃液であるので、上述した効果が最も発現されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムの第一番目の実施の形態の概略構成図である。
【図2】PCB含有油の比重とPCB濃度との関係を表すグラフである。
【図3】本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムをPCB無害化処理システムに適用した場合の第一番目の実施の形態の概略構成図である。
【図4】本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理システムの第二番目の実施の形態の概略構成図である。
【図5】水熱酸化分解装置の一例の概略構成図である。
【符号の説明】
100,200 制御装置
101 比重計測器
102,202 算出器
103,203 調整器

Claims (9)

  1. ハロゲン化有機化合物含有油、燃料液、水及びアルカリ液を反応器内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウムの存在下、ハロゲン化有機化合物を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分解装置を備えたハロゲン化有機化合物分解処理システムにおいて、
    前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を求め、その結果に基づいて、前記反応器内へ供給する燃料液の供給量を制御すると共に、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油またはアルカリ液の供給量を制御する制御手段を備えたことを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  2. 請求項1において、
    前記水熱酸化分解装置が、
    サイクロンセパレータを併設した筒形状の一次反応器と、
    燃料液,ハロゲン化有機化合物含有油,水及びアルカリ液を前記一次反応器内に加圧して送給する加圧ポンプと、
    前記一次反応器に供給する前記水を予熱する予熱器と、
    前記一次反応器に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器と、
    前記二次反応器からの処理液を冷却する冷却器と、
    前記冷却器からの処理液を減圧する減圧手段と、
    減圧された前記処理液を気液分離する気液分離手段と
    を備えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段が、
    前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手段と、
    前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ調整する調整手段と
    を備えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段が、
    前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手段と、
    前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段と
    を備えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  5. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段が、
    前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手段と、
    前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油の供給量をそれぞれ調整する調整手段と
    を備えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  6. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段が、
    前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手段と、
    前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段と
    を備えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記組成分析手段が、核磁気共鳴分析器(NMR)またはフーリエ変換赤外分光分析器(FT−IR)であることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  8. 請求項3または請求項4において、
    前記ハロゲン化有機化合物含有油が、トランスまたはコンデンサから抜き出したPCB含有油であることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  9. 請求項5から請求項7のいずれかにおいて、
    前記ハロゲン化有機化合物含有油が、PCB含有油を抜き出したトランスまたはコンデンサを洗浄した洗浄廃液であることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
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