JP2003081883A - ハロゲン化有機化合物分解処理システム - Google Patents

ハロゲン化有機化合物分解処理システム

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JP2003081883A
JP2003081883A JP2001269923A JP2001269923A JP2003081883A JP 2003081883 A JP2003081883 A JP 2003081883A JP 2001269923 A JP2001269923 A JP 2001269923A JP 2001269923 A JP2001269923 A JP 2001269923A JP 2003081883 A JP2003081883 A JP 2003081883A
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崇 山元
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田頭  健二
Nobuyuki Ikeda
信之 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる濃度のハロゲン化有機化合物含有油で
あっても、効率よく分解処理することができるハロゲン
化有機化合物分解処理システムを提供する。 【解決手段】 油123a、PCB含有油123b、N
aOH液123c、水123dを一次反応器122内に
供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウムの
存在下、PCBを脱ハロゲン化反応および酸化分解反応
で無害化させる水熱酸化分解装置120を備えたPCB
分解処理システムにおいて、一次反応器122内へ供給
するPCB含有油123bの油分割合を求め、その結果
に基づいて、一次反応器122内へ供給する油(又は有
機溶剤)123aおよびPCB含有油123bの供給量
をそれぞれ制御する制御装置100を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスやコンデ
ンサ等の電気機器類の絶縁油に使用されているPCB含
有油等のようなハロゲン化有機化合物を分解処理するハ
ロゲン化有機化合物分解処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、ハロゲン化有機化合物である
PCB(Polychlorinated biphenyl,ポリ塩化ビフェニ
ル:ビフェニルの塩素化異性体の総称)が強い毒性を有
することから、その製造および輸入が禁止されている。
このPCBは、1954年頃から国内で製造開始された
ものの、カネミ油症事件をきっかけに生体・環境への悪
影響が明らかになり、1972年に行政指導により製造
中止、回収の指示(保管の義務)が出された経緯があ
る。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱酸化分解装置を提案した(特
開平11−253795号公報、特開平11−2537
96号公報、特開2000−126588号公報他参
照)。この水熱酸化分解装置の概要の一例を図5に示す
が、これに限定されるものではない。
【0005】図5に示すように、水熱酸化分解装置12
0は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の
一次反応器122と、燃料液である油(又は有機溶剤)
123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリウム
(NaOH)液123c、水123dを一次反応器12
2内に加圧して送給する加圧ポンプ124a〜124d
と、一次反応器122に供給する水123dを予熱する
熱交換器125と、一次反応器122に連結されて配管
を螺旋状に巻いた構成の二次反応器126と、二次反応
器126からの処理液を冷却する冷却器127と、冷却
器127からの処理液を減圧する減圧弁128と、減圧
された処理液を気液分離する気液分離器129とを備え
てなるものである。さらに、気液分離器129の気体送
出側には、活性炭槽130が配置されており、排ガス
(CO2 )131が煙突132から外部へ排出され、液
体送出側には、放出タンク134が配置されており、排
水(H 2 O,NaCl)133が溜められ、必要に応じ
て別途排水処理される。
【0006】なお、油(又は有機溶剤)123a、PC
B含有油123b、NaOH液123c、水123dは
各タンク135a〜135dから配管136a〜136
d及びエジェクタ137を介して一次反応器122内に
それぞれ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は
高圧酸素供給設備138により供給され、供給配管13
9は、一次反応器122に対して直結されている。ここ
で、油(又は有機溶剤)123aを入れるのは、特に高
濃度のPCB含有油123bの分解反応促進のためと、
分解装置120の起動時において反応温度を最適温度ま
で昇温させるためである。
【0007】このような水熱酸化分解装置120におい
て、各加圧ポンプ124a〜124dは、油(又は有機
溶剤)123a、PCB含有油123b、NaOH液1
23c、水123dを各タンク135a〜135d内か
ら配管136a〜136d及びエジェクタ137を介し
て一次反応器122内にそれぞれ加圧送給し、一次反応
器122内を26MPa程度まで昇圧する。また、熱交
換器125は、H2Oを300℃程度に予熱する。ま
た、一次反応器122内には酸素が噴出しており、内部
の反応熱により370℃〜400℃まで昇温する。サイ
クロンセパレータ121は、一次反応器122内で析出
したNa2CO3の結晶粒子の大きなものを分離し、Na
2CO3の微粒子を二次反応器126に送る。このサイク
ロンセパレータ121の作用により、二次反応器126
の閉塞が防止される。この段階までに、PCBは、脱塩
素反応および酸化分解反応を起こし、NaCl、CO2
およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却器127
では、二次反応器126からの流体を100℃程度に冷
却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧まで減圧す
る。そして、気液分離器129によりCO2および水蒸
気と処理液とが分離され、CO2および水蒸気は、活性
炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0008】このようにしてPCB含有油123b(例
えばトランスやコンデンサ等の絶縁油)等を処理するこ
とで、PCBが脱塩素化されビフェニル((C6 5
2 )等の脱塩素化物となり、このビフェニルが酸化剤等
の作用により酸化分解されてCO2 、H2 O等へと完全
無害化される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記水熱酸化分解装置
120においては、高温環境とするために、油(又は有
機溶剤)123aを供給して燃焼させるだけでなく、P
CB含有油123bの燃焼に伴う熱も利用している。と
ころが、PCB含有油123bは、PCB濃度が様々で
あると共に(数十ppm〜100%)、PCBの構造が
多種多様であるため、その燃焼熱量に大きなバラツキを
生じ、処理効率に難点があった。
【0010】このような問題は、トランスやコンデンサ
等の電気機器類の絶縁油に使用されている上述したよう
なPCB含有油123bに限らず、例えば、有害廃棄塗
料、廃棄燃料、有害薬品、未処理爆薬等のような異なる
濃度のハロゲン化有機化合物含有油を同一の設備で無害
化処理する場合であれば同様にして起こり得ることであ
る。
【0011】このようなことから、本発明は、異なる濃
度のハロゲン化有機化合物含有油であっても、効率よく
分解処理することができるハロゲン化有機化合物分解処
理システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明によるハロゲン化有機化合物分
解処理システムは、ハロゲン化有機化合物含有油、燃料
液、水及びアルカリ液を反応器内に供給して燃焼させた
高温高圧環境中で炭酸ナトリウムの存在下、ハロゲン化
有機化合物を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無
害化させる水熱酸化分解装置を備えたハロゲン化有機化
合物分解処理システムにおいて、前記反応器内へ供給す
るハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を求め、その
結果に基づいて、前記反応器内へ供給する燃料液の供給
量を制御すると共に、前記反応器内へ供給するハロゲン
化有機化合物含有油またはアルカリ液の供給量を制御す
る制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】第二番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目の発明において、前記
水熱酸化分解装置が、サイクロンセパレータを併設した
筒形状の一次反応器と、燃料液,ハロゲン化有機化合物
含有油,水及びアルカリ液を前記一次反応器内に加圧し
て送給する加圧ポンプと、前記一次反応器に供給する前
記水を予熱する予熱器と、前記一次反応器に連結されて
配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器と、前記二次反
応器からの処理液を冷却する冷却器と、前記冷却器から
の処理液を減圧する減圧手段と、減圧された前記処理液
を気液分離する気液分離手段とを備えていることを特徴
とする。
【0014】第三番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手
段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機
化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油
の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているこ
とを特徴とする。
【0015】第四番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手
段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油
およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段
と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反
応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびア
ルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備え
ていることを特徴とする。
【0016】第五番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手
段と、前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機
化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油
の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているこ
とを特徴とする。
【0017】第六番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手
段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油
およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段
と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反
応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびア
ルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備え
ていることを特徴とする。
【0018】第七番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第五番目または第六番目の発明
において、前記組成分析手段が、核磁気共鳴分析器(N
MR)またはフーリエ変換赤外分光分析器(FT−I
R)であることを特徴とする。
【0019】第八番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第三番目または第四番目の発明
において、前記ハロゲン化有機化合物含有油が、トラン
スまたはコンデンサから抜き出したPCB含有油である
ことを特徴とする。
【0020】第九番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第五番目から第七番目の発明の
いずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油
が、PCB含有油を抜き出したトランスまたはコンデン
サを洗浄した洗浄廃液であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムの実施の形態を図面を用いて以下に
説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定される
ものではない。
【0022】[第一番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物分解処理システムの第一番目の実施
の形態を図1〜3を用いて説明する。図1は、ハロゲン
化有機化合物分解処理システムの概略構成図、図2は、
PCB含有油の比重とPCB濃度との関係を表すグラ
フ、図3は、PCB無害化処理システムの概略構成図で
ある。なお、本実施の形態では、ハロゲン化有機化合物
含有油として、トランスやコンデンサに絶縁油として使
用されていたPCB含有油を例にして説明する。
【0023】図1に示すように、本実施の形態にかかる
PCB分解処理システムは、燃料液である油(又は有機
溶剤)123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリ
ウム(NaOH)液123c、水123dを一次反応器
122内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナ
トリウム(Na2 CO3 )の存在下、PCBを脱ハロゲ
ン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分
解装置120を備えたPCB分解処理システムにおい
て、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123
bの油分割合を求め、その結果に基づいて、一次反応器
122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよび
PCB含有油123bの供給量をそれぞれ制御する制御
装置100を備えたものである。
【0024】上記水熱酸化分解装置120は、サイクロ
ンセパレータ121を併設した筒形状の一次反応器12
2と、油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油12
3b、水酸化ナトリウム(NaOH)液123c、水1
23dを一次反応器122内に加圧して送給する加圧ポ
ンプ124a〜124dと、一次反応器122に供給す
る水123dを予熱する熱交換器125と、一次反応器
122に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成の二次反
応器126と、二次反応器126からの処理液を冷却す
る冷却器127と、冷却器127からの処理液を減圧す
る減圧弁128と、減圧された処理液を気液分離する気
液分離器129とを備えてなるものである。
【0025】さらに、気液分離器129の気体送出側に
は、活性炭槽130が配置されており、排ガス(C
2 )131が煙突132から外部へ排出され、液体送
出側には、放出タンク134が配置されており、排水
(H2 O,NaCl)133が溜められ、必要に応じて
別途排水処理される。
【0026】なお、油(又は有機溶剤)123a、PC
B含有油123b、NaOH液123c、水123dは
各タンク135a〜135dから配管136a〜136
d及びエジェクタ137を介して一次反応器122内に
それぞれ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は
高圧酸素供給設備138により供給され、供給配管13
9は、一次反応器122に対して直結されている。
【0027】ここで、油(又は有機溶剤)123aを入
れるのは、特に高濃度のPCB含有油123bの分解反
応促進のためと、分解装置120の起動時において反応
温度を最適温度まで昇温させるためである。
【0028】一方、前記制御装置100は、一次反応器
122内へ供給するPCB含有油123bの比重を計測
する比重計測器101と、比重計測器101での計測結
果に基づいて、PCB含有油123bの油分割合を算出
し、当該油分割合から求められるPCB含有油123b
の燃焼熱量およびPCB量に基づいて、一次反応器12
2へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびPCB
含有油123bの供給量をそれぞれ算出する算出器10
2と、算出器102で算出された値となるように、一次
反応器122内へ供給する油(又は有機溶剤)123a
およびPCB含有油123bの供給量をそれぞれ調整す
る調整器103とを備えている。
【0029】このようなPCB分解処理システムの作用
を次に説明する。各加圧ポンプ124a〜124dは、
油(又は有機溶剤)123a、PCB含有油123b、
NaOH液123c、水123dを各タンク135a〜
135d内から配管136a〜136d及びエジェクタ
137を介して一次反応器122内にそれぞれ加圧送給
し、一次反応器122内を26MPa程度まで昇圧す
る。また、熱交換器125は、H2Oを300℃程度に
予熱する。また、一次反応器122内には酸素が噴出し
ており、内部の反応熱により370℃〜400℃まで昇
温する。
【0030】サイクロンセパレータ121は、一次反応
器122内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きなも
のを分離し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126に
送る。このサイクロンセパレータ121の作用により、
二次反応器126の閉塞が防止される。この段階まで
に、PCBは、脱塩素反応および酸化分解反応を起こ
し、NaCl、CO2およびH2Oに分解されている。
【0031】つぎに、冷却器127では、二次反応器1
26からの流体を100℃程度に冷却すると共に後段の
減圧弁128にて大気圧まで減圧する。そして、気液分
離器129によりCO2および水蒸気と処理液とが分離
され、CO2および水蒸気は、活性炭槽130を通過し
て環境中に排出される。
【0032】このような処理により、PCB含有油12
3bのPCBが脱ハロゲン化されビフェニル((C6
5 2 )等の脱ハロゲン化物となり、さらにビフェニル
が酸化剤等の作用により酸化分解されてCO2 、H2
等となって完全無害化される。
【0033】このようにしてPCBを分解処理するにあ
たって、前記制御装置100は、一次反応器122内に
送給されるPCB含有油123bをオンラインでサンプ
リングし、比重計測器101により当該PCB含有油1
23bの比重を計測する。
【0034】前記算出器102は、上記比重計測器10
1での計測結果に基づいて、PCB含有油123bの油
分割合を算出する。すなわち、PCB含有油123b
は、通常、PCB(比重:約1.2〜1.6前後)とト
ランス油等の絶縁油(比重:約0.8〜0.9前後)と
を任意の割合で混合したものが多いため、図2に示すよ
うに、予め求められたPCB含有油123bの比重とP
CB量との相関関係から、PCB含有油123bの比重
を計測することにより、PCB含有油123b中の油分
割合が容易に算出できるのである。
【0035】上記算出器102は、算出した上記油分割
合から、PCB含有油123b中のPCB量を求めると
共に、予め求められているデータに基づいてPCB含有
油123bの単位量当たりの燃焼熱量を求め、その結果
に基づいて、一次反応器122内に供給する単位時間当
たりのPCB量が所定の値となるPCB含有油123b
の供給量を算出すると共に、一次反応器122内での燃
焼熱量が所定の値となるように、一次反応器122内に
供給する上記PCB含有油123bの供給量では不足す
る燃焼熱量分の油(又は有機溶剤)123aの供給量を
算出する。
【0036】続いて、調整器103は、一次反応器12
2内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびPC
B含有油123bの供給量が上記算出器102で算出さ
れた値となるように、前記加圧ポンプ124a,124
bをそれぞれ調整する。
【0037】これにより、一次反応器122内の燃焼熱
量は常に一定になると共に、一次反応器122内に供給
されるPCB量が常に一定になる。
【0038】したがって、本実施の形態によれば、PC
B含有油123b中の油分量やPCB濃度等がバラつい
ていても、PCBの分解効率を低下させることなく処理
することができる。
【0039】<PCB無害化処理設備>次に、上記PC
B分解処理システムをPCB無害化処理システムに適用
した場合を図3を用いて説明する。
【0040】図5に示すように、PCB無害化処理シス
テムは、有害物質であるPCBが付着又は含有又は保存
されている被処理物を無害化する有害物質処理システム
であって、被処理物1001である有害物質( 例えばPC
B)1002 を保存する容器1003から有害物質1002を分離す
る分離手段1004と、被処理物1001を構成する構成材1001
a,b,…を解体する解体手段1005のいずれか一方又は
両方を有する前処理手段1006と、前処理手段1006におい
て処理された被処理物を構成する構成材であるコア1001
aをコイル1001bと鉄心1001cとに分離するコア分離手
段1007と、分離されたコイル1001bを銅線1001dと紙・
木1001eとに分離するコイル分離手段1008と、上記コア
分離手段1008で分離された鉄心1001cと解体手段1005で
分離された金属製の容器 (容器本体及び蓋等)1003 とコ
イル分離手段1008で分離された銅線1001dとを洗浄液10
10で洗浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗浄廃液1012及
び前処理手段で分離した有害物質1002のいずれか一方又
は両方を分解処理する有害物質分解処理手段1013とを具
備する。
【0041】このようなPCB無害化処理システムにお
いて、前記PCB分解処理システムは、上記有害物質分
解処理手段1013に適用される。これにより、常に効率的
な分解処理がなされるような制御が可能となる。
【0042】なお、上記処理システムで処理可能な有害
物質(ハロゲン化有機化合物)としては、PCB(コプ
ラナPCBを含む)の他に、例えば、有害廃棄塗料、廃
棄燃料、有害薬品、未処理爆薬等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。
【0043】また、上記処理システムで処理可能な被処
理物としては、例えば、絶縁油としてPCB含有油を使
用しているトランスやコンデンサや、容器入のPCB含
有塗料等を例示することができるが、これらに限定され
るものではない。
【0044】[第二番目の実施の形態]本発明によるハ
ロゲン化有機化合物分解処理システムの第二番目の実施
の形態を図4を用いて説明する。図4は、ハロゲン化有
機化合物分解処理システムの概略構成図である。ただ
し、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様な部分
については、前述した第一番目の実施の形態の説明で用
いた符号と同一の符号を図面に付すことにより、その重
複する説明を省略する。
【0045】図4に示すように、本実施の形態にかかる
PCB分解処理システムは、燃料液である油(又は有機
溶剤)123a、PCB含有油123b、水酸化ナトリ
ウム(NaOH)液123c、水123dを一次反応器
122内に供給して燃焼させた高温高圧環境中で炭酸ナ
トリウム(Na2 CO3 )の存在下、PCBを脱ハロゲ
ン化反応および酸化分解反応で無害化させる水熱酸化分
解装置120を備えたPCB分解処理システムにおい
て、一次反応器122内へ供給するPCB含有油123
bの油分割合を求め、その結果に基づいて、一次反応器
122内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよび
NaOH液123cの供給量をそれぞれ制御する制御装
置200を備えたものである。
【0046】上記制御装置200は、一次反応器122
内へ供給するPCB含有油123bの比重を計測する比
重計測器101と、比重計測器101での計測結果に基
づいて、PCB含有油123bの油分割合を算出し、当
該油分割合から求められるPCB含有油123bの燃焼
熱量およびPCB量に基づいて、一次反応器122へ供
給する油(又は有機溶剤)123aおよびNaOH量1
23cの供給量をそれぞれ算出する算出器202と、算
出器202で算出された値となるように、一次反応器1
22内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびN
aOH量123cの供給量をそれぞれ調整する調整器2
03とを備えている。
【0047】このようなPCB分解処理システムにおい
て、前記制御装置200は、前記制御装置100は、一
次反応器122内に送給されるPCB含有油123bを
オンラインでサンプリングし、比重計測器101により
当該PCB含有油123bの比重を計測する。
【0048】前記算出器202は、上記比重計測器10
1での計測結果に基づいて、前述した第一番目の実施の
形態の算出器102の場合と同様にしてPCB含有油1
23bの油分割合を算出し、当該油分割合から、PCB
含有油123b中のPCB量を求めると共に、予め求め
られているデータに基づいてPCB含有油123bの単
位量当たりの燃焼熱量を求め、その結果に基づいて、一
次反応器122内に単位時間当たりに供給されるPCB
量に必要なNaOH液123cの供給量を算出すると共
に、一次反応器122内での燃焼熱量が所定の値となる
ように、一次反応器122内に供給する上記PCB含有
油123bの供給量では不足する燃焼熱量分の油(又は
有機溶剤)123aの供給量を算出する。
【0049】続いて、調整器203は、一次反応器12
2内へ供給する油(又は有機溶剤)123aおよびNa
OH液123bの供給量が上記算出器202で算出され
た値となるように、前記加圧ポンプ124a,124c
をそれぞれ調整する。
【0050】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、PCB含有油123bの供給量を調整することによ
り反応系のバランスを調整するようにしたが、本実施の
形態では、NaOH液123cの供給量を調整すること
により反応系のバランスを調整するようにしたのであ
る。
【0051】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様に、PCB含有
油123b中の油分量やPCB濃度等がバラついていて
も、PCBの分解効率を低下させることなく処理するこ
とができる。
【0052】[他の実施の形態]前述した第一,二番目
の実施の形態では、一次反応器122内へ供給するPC
B含有油123bの油分割合を求め、一次反応器122
内へ供給するPCB含有油123bの比重を比重計測器
101で計測し、比重計測器101での計測結果に基づ
いて、PCB含有油123bの油分割合を算出器10
2,202で算出刷るようにしたが、例えば、PCB含
有油を抜き出したトランスやコンデンサの容器や各種部
材を洗浄した洗浄廃液等のように、PCBやトランス油
等の油分以外の組成物が多く含まれているハロゲン化有
機化合物含有油を処理するような場合には、上記比重計
測器101に代えて、例えば、核磁気共鳴分析器(NM
R)やフーリエ変換赤外分光分析器(FT−IR)等の
ような組成分析手段を用いて、一次反応器122内へ供
給する洗浄廃液の組成を分析し、当該洗浄廃液中に含ま
れているPCB量および油分量を算出器で算出するよう
にすれば、前述した第一,二番目の実施の形態の場合と
同様にして処理することができる。
【0053】また、前述した第二番目の実施の形態にお
いては、NaOH液123cを一次反応器122内へ供
給するようにしたが、例えば、炭酸ナトリウム等の他の
アルカリ液を一次反応器122内へ供給するようにして
もよい。
【0054】
【発明の効果】第一番目の発明によるハロゲン化有機化
合物分解処理システムは、ハロゲン化有機化合物含有
油、燃料液、水及びアルカリ液を反応器内に供給して燃
焼させた高温高圧環境中で炭酸ナトリウムの存在下、ハ
ロゲン化有機化合物を脱ハロゲン化反応および酸化分解
反応で無害化させる水熱酸化分解装置を備えたハロゲン
化有機化合物分解処理システムにおいて、前記反応器内
へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を求
め、その結果に基づいて、前記反応器内へ供給する燃料
液の供給量を制御すると共に、前記反応器内へ供給する
ハロゲン化有機化合物含有油またはアルカリ液の供給量
を制御する制御手段を備えたので、ハロゲン化有機化合
物含有油中の油分量やハロゲン化有機化合物量等がバラ
ついていても、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下
させることなく処理することができる。
【0055】第二番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目の発明において、前記
水熱酸化分解装置が、サイクロンセパレータを併設した
筒形状の一次反応器と、燃料液,ハロゲン化有機化合物
含有油,水及びアルカリ液を前記一次反応器内に加圧し
て送給する加圧ポンプと、前記一次反応器に供給する前
記水を予熱する予熱器と、前記一次反応器に連結されて
配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器と、前記二次反
応器からの処理液を冷却する冷却器と、前記冷却器から
の処理液を減圧する減圧手段と、減圧された前記処理液
を気液分離する気液分離手段とを備えているので、ハロ
ゲン化有機化合物を分解処理して無害化することが確実
にできる。
【0056】第三番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手
段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機
化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油
の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているの
で、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン
化有機化合物量等がバラついていても、ハロゲン化有機
化合物の分解効率を低下させることなく処理することが
簡単にできる。
【0057】第四番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の比重を計測する比重計測手
段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油
およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段
と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反
応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびア
ルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備え
ているので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量や
ハロゲン化有機化合物量等がバラついていても、ハロゲ
ン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処理す
ることが簡単にできる。
【0058】第五番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手
段と、前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機
化合物含有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油
の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているの
で、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量やハロゲン
化有機化合物量等がバラついているだけでなく他の化合
物等が含まれているような場合であっても、ハロゲン化
有機化合物の分解効率を低下させることなく処理するこ
とが簡単にできる。
【0059】第六番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第一番目または第二番目の発明
において、前記制御手段が、前記反応器内へ供給するハ
ロゲン化有機化合物含有油の組成を分析する組成分析手
段と、前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記
ハロゲン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該
油分割合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有
油の燃焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づい
て、前記反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油
およびアルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段
と、前記算出手段で算出された値となるように、前記反
応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびア
ルカリ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備え
ているので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分量や
ハロゲン化有機化合物量等がバラついているだけでなく
他の化合物等が含まれているような場合であっても、ハ
ロゲン化有機化合物の分解効率を低下させることなく処
理することが簡単にできる。
【0060】第七番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第五番目または第六番目の発明
において、前記組成分析手段が、核磁気共鳴分析器(N
MR)またはフーリエ変換赤外分光分析器(FT−I
R)であるので、ハロゲン化有機化合物含有油中の油分
量やハロゲン化有機化合物量等がバラついているだけで
なく他の化合物等が含まれているような場合であって
も、ハロゲン化有機化合物の分解効率を低下させること
なく処理すること簡単かつ迅速にできる。
【0061】第八番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第三番目または第四番目の発明
において、前記ハロゲン化有機化合物含有油が、トラン
スまたはコンデンサから抜き出したPCB含有油である
ので、上述した効果が最も発現されるようになる。
【0062】第九番目の発明によるハロゲン化有機化合
物分解処理システムは、第五番目から第七番目の発明の
いずれかにおいて、前記ハロゲン化有機化合物含有油
が、PCB含有油を抜き出したトランスまたはコンデン
サを洗浄した洗浄廃液であるので、上述した効果が最も
発現されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理シ
ステムの第一番目の実施の形態の概略構成図である。
【図2】PCB含有油の比重とPCB濃度との関係を表
すグラフである。
【図3】本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理シ
ステムをPCB無害化処理システムに適用した場合の第
一番目の実施の形態の概略構成図である。
【図4】本発明によるハロゲン化有機化合物分解処理シ
ステムの第二番目の実施の形態の概略構成図である。
【図5】水熱酸化分解装置の一例の概略構成図である。
【符号の説明】
100,200 制御装置 101 比重計測器 102,202 算出器 103,203 調整器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 37/06 C07B 37/06 C07C 25/18 C07C 25/18 G01N 21/35 G01N 21/35 Z 24/00 24/00 D (72)発明者 池田 信之 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA13 BB00 BD11 2G059 AA01 BB04 CC12 DD03 DD12 EE10 HH01 JJ01 4G075 AA13 AA37 AA62 AA65 BA05 BA06 BD13 CA02 CA03 CA05 CA51 DA01 EA01 EB12 4H006 AA05 AC13 AC26 BB31 BE12 EA21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化有機化合物含有油、燃料液、
    水及びアルカリ液を反応器内に供給して燃焼させた高温
    高圧環境中で炭酸ナトリウムの存在下、ハロゲン化有機
    化合物を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応で無害化
    させる水熱酸化分解装置を備えたハロゲン化有機化合物
    分解処理システムにおいて、 前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の
    油分割合を求め、その結果に基づいて、前記反応器内へ
    供給する燃料液の供給量を制御すると共に、前記反応器
    内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油またはアルカ
    リ液の供給量を制御する制御手段を備えたことを特徴と
    するハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記水熱酸化分解装置が、 サイクロンセパレータを併設した筒形状の一次反応器
    と、 燃料液,ハロゲン化有機化合物含有油,水及びアルカリ
    液を前記一次反応器内に加圧して送給する加圧ポンプ
    と、 前記一次反応器に供給する前記水を予熱する予熱器と、 前記一次反応器に連結されて配管を螺旋状に巻いた構成
    の二次反応器と、 前記二次反応器からの処理液を冷却する冷却器と、 前記冷却器からの処理液を減圧する減圧手段と、 減圧された前記処理液を気液分離する気液分離手段とを
    備えていることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解
    処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記制御手段が、 前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の
    比重を計測する比重計測手段と、 前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲ
    ン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割
    合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃
    焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記
    反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含
    有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、 前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
    内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油
    の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているこ
    とを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、 前記制御手段が、 前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の
    比重を計測する比重計測手段と、 前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲ
    ン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割
    合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃
    焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記
    反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびア
    ルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、 前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
    内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカ
    リ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えてい
    ることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理シス
    テム。
  5. 【請求項5】 請求項請求項1または請求項2におい
    て、 前記制御手段が、 前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の
    組成を分析する組成分析手段と、 前記組成分析手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲ
    ン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割
    合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃
    焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記
    反応器へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含
    有油の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、 前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
    内へ供給する燃料液およびハロゲン化有機化合物含有油
    の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えているこ
    とを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2において、 前記制御手段が、 前記反応器内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油の
    組成を分析する組成分析手段と、 前記比重計測手段での計測結果に基づいて、前記ハロゲ
    ン化有機化合物含有油の油分割合を算出し、当該油分割
    合から求められる当該ハロゲン化有機化合物含有油の燃
    焼熱量およびハロゲン化有機化合物量に基づいて、前記
    反応器へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびア
    ルカリ液の供給量をそれぞれ算出する算出手段と、 前記算出手段で算出された値となるように、前記反応器
    内へ供給するハロゲン化有機化合物含有油およびアルカ
    リ液の供給量をそれぞれ調整する調整手段とを備えてい
    ることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理シス
    テム。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6において、 前記組成分析手段が、核磁気共鳴分析器(NMR)また
    はフーリエ変換赤外分光分析器(FT−IR)であるこ
    とを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項3または請求項4において、 前記ハロゲン化有機化合物含有油が、トランスまたはコ
    ンデンサから抜き出したPCB含有油であることを特徴
    とするハロゲン化有機化合物分解処理システム。
  9. 【請求項9】 請求項5から請求項7において、 前記ハロゲン化有機化合物含有油が、PCB含有油を抜
    き出したトランスまたはコンデンサを洗浄した洗浄廃液
    であることを特徴とするハロゲン化有機化合物分解処理
    システム。
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