JP3705975B2 - ミスマッチ認識分子 - Google Patents

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    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6832Enhancement of hybridisation reaction

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正常な塩基対を形成することができない塩基の対において、当該正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定する方法、そのための試薬、それを含有するキット、その化合物、及びその方法を用いたDNA又はRNAの塩基配列の異常を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
DNAやRNAなどの核酸がハイブリダイズして2本鎖となる場合には、対をなす塩基が決まっている。例えば、グアニン(G)にはシトシン(C)、アデニン(A)にはチミン(T)という具合になっている。そして、通常は全ての塩基がこのような対を形成してハイブリダイズしているのであるが、ときとして塩基配列の中の一部にこのような対を形成することができない場合がある。
例えば、あるDNAと他のDNAをハイブリダイズし得る条件下においた場合に、大部分の塩基はこのような対を形成することができるが、1個又は数個の一部の塩基はこのような対を形成することができない場合がある。このような通常の塩基対を形成することができない塩基対のことを、以下ではミスマッチという。
【0003】
一方、最近1個又は2個以上の塩基が異なることに起因する各種の遺伝病についての研究が行われてきている。例えば、1個の塩基が通常のものとは異なる遺伝子(SNP(Single Nucleotide Polymorphism))を有する遺伝病などがあり、係る遺伝病の解明が注目されてきている。このような遺伝子を正常な遺伝子とハイブリダイズさせると、大部分の塩基は正常な塩基対を形成し得ることができるためにハイブリダイズすることはするが、1個の塩基対についてミスマッチが起こることになる。
現在、このようなミスマッチを検出する方法は、2本鎖DNAのハイブリダイゼーション効率を比較する手法が一般的である。しかし、この方法を用いるためにはミスマッチを含むDNAの塩基配列をあらかじめ知っておかなければならないために多大な労力が必要となり、多くの検体を処理する方法としては不適当である。また、MutS等のDNAの修復蛋白が遺伝子損傷箇所に選択的に結合することを利用する手法もあるが、タンパクの活性を維持することが難しい。
【0004】
このように、ハイブリダイズしたDNAなどにおける一部のミスマッチを検出する方法は大変難しく、またその感度も不十分なものであり、これを簡便に且つ高感度で検出できる方法の確立が求められている。
ところで、本発明者らは、2本鎖DNA中に生成する不対塩基(バルジ塩基)を持つDNA(バルジDNA)に特異的に結合し、安定化する分子であるバルジDNA認識分子を開発してきた(特願平11−262205号)。このバルジ認識分子は、不対塩基と水素結合をするだけでなく、バルジ塩基の存在により生じてくる空間に、芳香環とバルジ近傍の塩基とのスタッキング相互作用を利用してインターカーレーションし、安定化されているものである。
本発明者らは、このような周辺の塩基の存在によるスタッキング効果を利用した不対塩基に対する作用についてさらに研究を行ってきたところ、塩基対のミスマッチが生じている箇所においても、塩基と対を形成し得る分子種を2個有する化合物がこのようなスタッキング効果により比較的安定に取り込まれる得ることを見出した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような塩基対のミスマッチを簡便でしかも高感度で検出しうる方法を提供するものである。
より詳細には、2本鎖DNA鎖中に存在するミスマッチを高感度でしかも簡便に検出しうる方法及びそのための検出試薬を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正常な塩基対を形成することができない塩基の対において、
次の一般式(I)、
A−L−B (I)
(式中、Aは正常な塩基対を形成することができない塩基の対の片方の塩基と対を形成し得る化学構造部分、Bは正常な塩基対を形成することができない塩基の対のもう一方の塩基と対を形成し得る化学構造部分、Lは化学構造部分A及びBを結合するリンカー構造を示す。)
で表される、その各々の塩基と対を形成し得る化学構造部分A及び化学構造部分B、並びに当該化学構造部分A及びBを結合するリンカー部分Lを有する化合物を用いて、当該正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定する方法に関する。
【0007】
また、本発明は、前記の正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定する方法において、正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させるための次の一般式(I)、
A−L−B (I)
(式中、Aは正常な塩基対を形成することができない塩基の対の片方の塩基と対を形成し得る化学構造部分、Bは正常な塩基対を形成することができない塩基の対のもう一方の塩基と対を形成し得る化学構造部分、Lは化学構造部分A及びBを結合するリンカー構造を示す。)
で表される化合物からなる、正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させるための試薬に関する。
本発明は、前記した本発明の試薬、及び検出、同定用の資材からなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定するためのキットに関する。
【0008】
また、本発明は、次の一般式(II)、
【0009】
【化4】
Figure 0003705975
【0010】
(式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜15のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルキル基、炭素数1〜15のアルコキシ基であって当該アルコキシ基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルコキシ基、又は、炭素数1〜15のモノ若しくはジアルキルアミノ基であって当該アルキルアミノ基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいモノ若しくはジアルキルアミノ基を示し、
は、炭素数1〜20のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子、窒素原子又はカルボニル基で置換されてもよいアルキル基を示す。)
で表される化合物又は当該化合物がプレートや機器分析用の検出装置などに固定化され得る化学構造に修飾された固定化物に関する。
【0011】
さらに、本発明は、検体となる1本鎖のDNA又はRNAと、それに対応する正常な塩基配列を有するDNA又はRNAとをハイブリダイズさせ、次いで当該ハイブリダイズしたDNA又はRNAにおける正常な塩基対を形成することができない塩基の対を次の一般式(I)、
A−L−B (I)
(式中、Aは正常な塩基対を形成することができない塩基の対の片方の塩基と対を形成し得る化学構造部分、Bは正常な塩基対を形成することができない塩基の対のもう一方の塩基と対を形成し得る化学構造部分、Lは化学構造部分A及びBを結合するリンカー構造を示す。)
で表される、その各々の塩基と対を形成し得る化学構造部分A及び化学構造部分B、並びに当該化学構造部分A及びBを結合するリンカー部分Lを有する化合物を用いて、当該正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定することからなるDNA又はRNAにおける塩基配列の異常を検出する方法に関する。
なお、以下の説明においては、前記した「正常な塩基対を形成することができない塩基の対の片方の塩基と対を形成し得る化学構造部分(一般式(I)におけるA及びBの部分)」のことを単に「塩基認識部位」ということもある。
【0012】
本発明者らは、2本鎖DNA中に生成する不対塩基(バルジ塩基)を持つDNA(バルジDNA)に特異的に結合し、安定化する分子であるバルジDNA認識分子を開発してきた(特願平11−262205号)。このバルジ認識分子は、バルジ塩基の存在により生じてくる空間に、芳香環とバルジ近傍の塩基とのスタッキング相互作用を利用してインターカーレーションし、安定化されているものであるが、本発明者らはこのようなバルジ認識分子を2分子、リンカーのような結合鎖で結合させることにより各々のバルジ認識分子が、塩基対のミスマッチ部分においてバルジ塩基と同様な塩基対を形成し、しかもこれらのバルジ認識分子の両者が2本鎖を形成しているDNAやRNAの鎖の中に比較的安定に取り込まれることを見出した。このような比較的大きな分子種がDNAやRNAの鎖の中に比較的安定に取り込まれることは驚くべきことであり、かつこのような特性を利用することにより、ハイブリダイズしている核酸の中で塩基対がミスマッチを生じている箇所を簡便に特定し得ることを見出した。
【0013】
例えば、グアニンと水素結合を形成し、かつ周囲の塩基とスタッキング効果により安定化され得る1,8−ナフチリジン誘導体を用いて、これをリンカーにより結合させた次式(III)で示される二量体を合成した。
【0014】
【化5】
Figure 0003705975
【0015】
この化合物は、1,8−ナフチリジン部分においてグアニンと対を形成する。グアニンがバルジ塩基となっている場合には、当該グアニンと1,8−ナフチリジン誘導体とが対を形成するための空間が充分にあるので、この1,8−ナフチリジン誘導体とバルジ塩基との対の形成は両者の安定性を検討すれば足りるのであるが、ミスマッチの場合には、対を形成するための場所に他の塩基が既に存在していることから空間的な余裕が充分ではなく、塩基と隣接する塩基との僅かな空間にこのような比較的大きな分子種が安定に入り込めるか否かが大きな問題となる。
したがって、核酸の2本鎖中においてグアニン−グアニンのミスマッチが存在している場合において、このような1,8−ナフチリジン部分を2個有する化合物がミスマッチしている各々のグアニンと対を形成して核酸の鎖の中に取り込まれるか否かを検討した。
【0016】
2本鎖のDNA中にGC塩基対、GAミスマッチ塩基対、及びGGミスマッチ塩基対を有する5’−32Pでラベルした52マー(mer)の2本鎖DNAを調製した。その該当する部分の部分配列を次に示す。
Figure 0003705975
上記の2本鎖DNAにおいて、*1で示した部分は正常なG−Cの塩基対であり、*2で示した部分はG−Aのミスマッチ部分であり、*3の部分はG−Gのミスマッチの部分である。
【0017】
この2本鎖のDNAを用いて、種々の濃度における式(III)の化合物の存在下における、DNaseI(DNA加水分解酵素)フットプリンティング滴定により、DNaseIによるDNAの切断の阻害場所を調べた。
この結果を図1に示す。図1は、電気泳動の結果を示す図面に代わる写真である。
図1の左から右に行くに従って、式(III)の化合物の濃度が0から500μMまで徐々に高くなっている。DNaseI(DNA加水分解酵素)によって切断された場合には黒く示され、DNaseIによる切断が阻害されたところが白くなって見えている。
【0018】
例えば、G−Cの正常な塩基対である場合には、式(III)の化合物の濃度を高くしていっても黒いまま、即ちDNaseIによって切断が生じていることが示される。ところが、G−Gのようなミスマッチのサイトでは、式(III)のナフチリジン誘導体の濃度を高くしていった場合に、次第に白く、即ちその切断が阻害されてきていることがわかる。このような変化は、G−Aミスマッチのサイトにおいても高濃度の部分において生じてきていることもわかる。
このようなDNA加水分解酵素に対するDNAの切断阻害作用は、式(III)の化合物の存在(濃度を含めて)に依存しており、式(III)の化合物による特異的な作用であると考えられる。
【0019】
図1における切断バンドの強度と加えたナフチリジンの濃度との関係をグラフにしたものが図2である。図2の縦軸は切断バンドの強度から得られた切断の阻害比であり、0.0はほぼ完全に切断されている状況であり、1.0はほぼ完全に切断が阻害されて状況を示している。図2の横軸は加えられた式(III)の化合物の濃度(M)を示している。図2のグラフ中の黒丸印(●)はG−Gのミスマッチサイトのものであり、黒三角印(▲)はG−Aのミスマッチサイトのものである。
この図2のグラフからも明らかなように、式(III)の化合物によるG−Gのミスマッチサイトに対する切断阻害作用は比較的低濃度から生じ、約10−5Mの濃度以上でほぼ完全にG−Gミスマッチに対する切断が阻害されていることがわかる。また、G−Aミスマッチサイトにおいても、約10−6Mの濃度付近から切断の阻害作用が始まり、5×10−3M(500μM)付近では約90%の切断阻害が生じていることがわかる。
【0020】
この結果、式(III)の化合物のG−Gのミスマッチへの結合常数(Ka(GGmis))は、1.13X10−1と求められ、同様にG−Aのミスマッチへの結合常数(Ka(GAmis))は、1.63X10−1と求められた。
両者の結合常数の比((Ka(GGmis))/(Ka(GAmis)))は、696であり、式(III)がG−Gミスマッチに対して特異的に作用していることがわかる。また、式(III)の化合物のG−Gミスマッチ塩基対に対する結合常数が10のオーダーと比較的大きいということは、式(III)の化合物が想像以上に安定にG−Gミスマッチ塩基対部分に取り込まれていることを示している。
そして、DNAの2本鎖に取り込まれた本発明のミスマッチ塩基認識分子は、比較的安定な対を形成し、このような対の形成により天然の酵素が認識することができない塩基の配列を新たに形成していると考えられる。
【0021】
本発明の一般式(I)で示される化合物(ミスマッチ認識分子)が比較的安定に塩基のミスマッチ部分に取り込まれる様子を模式的に示したものが図3である。
図3の左側は、2本鎖のDNAにおいてG−Aのミスマッチがある部分を示している。他の箇所では正常な塩基対が形成されており、G−Aの部分においてミスマッチがあるにもかかわらず全体としてはハイブリダイズしているDNAである。これに、N−Nで示される本発明のミスマッチ認識分子が加えられると、図3の右側のような状態になるものと考えられる。即ち、ミスマッチしている塩基のグアニン(G)はミスマッチ認識分子のグアニン認識部位(N)と対を形成し、ミスマッチしている他方の塩基のアデニン(A)はミスマッチ認識分子のアデニン認識部位(N)と対を形成し、そしてミスマッチ認識分子のグアニン認識部位(N)とアデニン認識部位(N)とは、適当な長さでかつ適当な自由度のあるリンカー(−)で結合されており、2本鎖のDNAの鎖の中にほぼ他の正常な塩基対と同様な形で取り込まれていると考えられる(図3の右側参照)。
【0022】
そして、本発明のミスマッチ認識分子が2本鎖のDNAの鎖の中に比較的安定に取り込まれるもうひとつの大きな理由は、ミスマッチ認識分子の塩基認識部位(例えば、先程の例におけるグアニン認識部位(N)やアデニン認識部位(N))が、前後の塩基によるスタッキング効果(塩基同士間の分子間力のようなもの)により安定化されているということである。図3の右側における点線はこのような塩基によるスタッキング効果を示している。このようなスタッキング効果が生じる要因のひとつとして、π電子系の相互作用(パイスタッキング効果)が考えられることから、前後の塩基の種類によりスタッキングの効果には程度の差が生じることもあるが、本発明の分子とミスマッチサイトの結合を極端に低下させることはない。
したがって、本発明のミスマッチ認識分子の塩基認識部位(一般式(I)におけるA及びBの化学構造部分)は、単に目的の塩基と水素結合ができるということのみではなく、前後又は周囲の塩基によるスタッキング効果が得られる化学構造であることが必要である。
【0023】
このように、本発明は、2個の塩基認識部位を適当な長さでかつ適当な自由度を有するリンカーで結合させた化合物が、2本鎖の核酸における塩基対のミスマッチ部分に特異的にかつ安定に対を形成するということを見出したことを基本的なコンセプトとするものであり、前記したG−Gミスマッチに限定されるものではない。
前記した例では、グアニン(G)−グアニン(G)のミスマッチを例に取り、グアニン塩基と安全な水素結合を形成する1,8−ナフチリジン誘導体を塩基認識部位に用いたミスマッチ認識分子を示したが、ミスマッチの認識はG−Gミスマッチに限定されるものではない。本発明にミスマッチ認識分子における塩基認識部位は、ミスマッチの塩基の片方を認識し当該塩基とワトソン−クリック(Watson-Crick)型の塩基対を形成することができ、周囲の塩基によるスタッキング効果を得られる分子種を選択することにより、例示したグアニンに限らず、各種の塩基と塩基対を形成し得るものであればよい。
例えば、ミスマッチの塩基がシトシンの場合には、塩基認識部位として2−アミノナフチリジン−4−オン又はその誘導体などが、ミスマッチの塩基がアデニンの場合には、2−キノロン誘導体、例えば3−(2−アミノエチル)−2−キノロン又はその誘導体などが、また、ミスマッチの塩基がチミンの場合には、2−アミノナフチリジン−7−オン又はその誘導体などが用いられる。
【0024】
特定のミスマッチの塩基に特異的に認識される本発明のミスマッチ認識分子における塩基認識部位は、水素結合を形成するための水素結合部位と、近傍の塩基にスタッキングされるための平面構造を有している複素環式芳香族基を有するものが好ましいが、さらに、塩基に対する選択性を増強するためにある程度の立体障害を有する置換基を有する複素環式芳香族基が好ましい。
このような置換基としては、例えば、炭素数1〜15、好ましくは1〜10より好ましくは1〜7の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数1〜15、好ましくは1〜10より好ましくは1〜7の直鎖状又は分枝状のアルキル基からなるアルコキシ基、炭素数1〜15、好ましくは1〜10より好ましくは1〜7の直鎖状又は分枝状のアルキル基でモノ又はジ置換されているモノ若しくはジアルキルアミノ基などが挙げられる。
これらのアルキル基、アルコキシ基又はモノ若しくはジアルキルアミノ基における1個又はそれ以上の炭素原子は、酸素原子又は窒素原子で置換されていてもよい。
【0025】
また、本発明の一般式(I)で表される化合物におけるリンカー部Lとしては、2個の塩基認識部位を適当な長さで適当な自由度を与えるものであれ特に制限されるものではないが、例えば、炭素数1〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜12の直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和のアルキル基であって、当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子、窒素原子又はカルボニル基で置換されてもよいアルキル基が挙げられる。好ましいリンカーとしては、前記した式(III)の化合物のように両端がアミド結合の部分を有し、中央部に窒素原子を有するものが挙げられる。
このリンカー部分は、2個の塩基認識部位を結合させるだけでなく、このリンカー部分から担体に固定化するための枝を結合させることもできる。例えば、リンカー中央部付近の窒素原子の箇所からさらに末端に担体と結合するための官能基などを有するアルキレン基のような枝を延ばして、必要に応じて担体に固定化することもできる。
【0026】
本発明の一般式(I)における塩基認識部位A又はBとリンカー部Lとの結合は、炭素−炭素結合であってもよいが合成の簡便さから官能基による結合が好ましい。官能基による結合としては、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、リン酸による結合など種々のタイプのものを選択することができるが、アミド結合が好ましい。
本発明のミスマッチ塩基認識分子における、G−Gミスマッチに対する好ましい一般式(I)の化合物として、次の一般式(II)、
【0027】
【化6】
Figure 0003705975
【0028】
(式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜15のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルキル基、炭素数1〜15のアルコキシ基であって当該アルコキシ基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルコキシ基、又は、炭素数1〜15のモノ若しくはジアルキルアミノ基であって当該アルキルアミノ基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいモノ若しくはジアルキルアミノ基を示し、
は、炭素数1〜20のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子、窒素原子又はカルボニル基で置換されてもよいアルキル基を示す。)
で表される化合物又はその固定化物が挙げられる。ここにおける「固定化物」とは、前記した化合物が担体に固定化されている状態のもの又は固定化され得るように前記した「枝」をのばした状態の化合物をいう。
なお、Rにおけるアルキル基は、一般式(II)に示されているように2価のアルキル基である。
【0029】
また、本発明のミスマッチ塩基認識分子はこれを単独で使用することもできるが、分子中の適当な位置に、例えばリンカー部分やリンカーから固定化のためなどのための延ばされた枝などに、放射性元素を導入したり、化学発光又は蛍光を発する分子種を導入するなどして、標識化して使用することもできる。なお、測定手段としての標識化は、検出対象のDNAやRNAなどの核酸部分の標識化によることもできる。
さらに、本発明のミスマッチ塩基認識分子の適当な位置においてポリスチレンなどの高分子材料と直接又はアルキレン基などを用いて結合させて、これを固定化して使用することもできる。
【0030】
本発明のミスマッチ塩基認識分子は低分子有機化合物であり、通常の有機合成法により適宜製造することができる。例えば、前記した1,8−ナフチリジン誘導体は、2−アミノ−1,8−ナフチリジン又は2−アミノ−7−メチル−1,8−ナフチリジンをN−保護−4−アミノ−酪酸の反応性誘導体、例えば酸塩化物を反応させて、2位のアミノ基をアシル化した後、アミノ基を保護基を脱保護して製造することができる。この際の保護基としては、塩酸塩やアシル基やアルコキシカルボニル基などのペプチド合成において使用されるアミノ保護基を使用することができる。
このようにして得られた塩基認識部位を、両末端にカルボキシル基又はその反応性誘導体基を有するリンカー用の化合物と反応させることにより目的のミスマッチ塩基認識分子を得ることができる。この際に、リンカー用化合物の分子中に窒素原子などの反応性の基が存在している場合には、前記した保護基などで適宜保護して使用することができる。
【0031】
本発明のミスマッチ塩基認識分子は、これをミスマッチの塩基の対の検出するための試薬又は検出剤として使用することができ、また、適当な担体と組み合わせることによりミスマッチの塩基の対を検出するための組成物とすることができる。また、正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させるための塩基対生成剤として使用することもできる。ここに、「擬似的な塩基対」というのは、天然に存在する塩基の対とは異なる塩基の対であるという意味であり、塩基対の強度を意味するものではない。なお、本明細書において使用される「正常な塩基対」とは天然に存在する塩基の対であって、G−C、A−T、又はA−Uの塩基対をいう。
本発明は、さらに前記した本発明のミスマッチ塩基認識分子、及び検出、同定用の資材、例えば化学発光や蛍光のための試薬や緩衝液などの資材からなる、正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定するためのキットを提供するものである。
さらに、本発明は、本発明のミスマッチ塩基認識分子又は標識化若しくは固定化された本発明のミスマッチ塩基認識分子を使用して、DNA中のミスマッチしている塩基の対を検出、同定又は定量するための方法を提供するものである。
【0032】
本発明のミスマッチ認識分子の塩基認識部位を用いることにより、1個又は2個以上のミスマッチの塩基の対を有するDNAにおいて、特定のミスマッチの塩基の対、例えば、G−Gミスマッチ、G−Aミスマッチなどの特定のミスマッチをしている塩基と水素結合を形成させてこれを安定化させるのみならず、近傍、好ましくは隣接する塩基対にスタックされ、ミスマッチの塩基の対が存在しているにもかかわらず比較的安定なDNAを得ることができる。
したがって、本発明は、本発明のミスマッチ認識分子の塩基認識部位が、特定のミスマッチの塩基の対における当該塩基の各々と水素結合を形成し、当該塩基の近隣に存在する塩基対にスタックされることによりミスマッチの塩基の対が安定化されたミスマッチ塩基対を含有するDNAを提供するものである。
本発明のこのDNAは、ミスマッチの塩基の対が本発明のミスマッチ認識分子の塩基認識部位と水素結合により塩基対と同様な「対」(擬似的な塩基対)を形成し、かつミスマッチの塩基と「対」を形成している本発明のミスマッチ認識分子の塩基認識部位が近傍、好ましくは隣接の塩基対を形成している塩基にサンドイッチ状に挟まれてスタックされていることを特徴とするものである。
【0033】
本発明のミスマッチ認識分子を用いることにより、従来の技術では達成できないミスマッチの塩基の対を高感度でかつ簡便に検出、同定又は定量することが出来、ミスマッチの塩基の対に特異的でかつ安定なDNAを形成することから、DNA損傷に伴う各種疾患の治療、予防又は診断に応用することも可能である。
また、本発明のDNAは、ミスマッチの塩基の対を有した状態で比較的安定に存在することができることから、ミスマッチの塩基の対を含有するDNAの安定化や、ミスマッチの発生原因やミスマッチの修復機構の解明などの研究材料として利用することも可能である。
【0034】
また、本発明は、検体となる1本鎖のDNA又はRNAと、それに対応する正常な塩基配列を有するDNA又はRNAとをハイブリダイズさせ、次いで当該ハイブリダイズしたDNA又はRNAにおける正常な塩基対を形成することができない塩基の対を前記した本発明のミスマッチ認識分子を用いて、当該正常な塩基対を形成することができない塩基の対に擬似的に塩基対を形成させ、当該擬似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定することからなるDNA又はRNAにおける塩基配列の異常を検出する方法を提供するものでもある。この方法は、遺伝子の異常の有無を調べたいときなどに利用することができる。
例えば、異常の可能性があるDNA又はその転写産物であるRNAを採取し、これと正常な塩基配列を有する相補的なDNA又はRNAとハイブリダイズさせて2本鎖の核酸を生成させる。もし、採取した遺伝子の塩基配列に異常があれば、当該異常の箇所の塩基において塩基の対にミスマッチが生じることになる。このミスマッチが生じている2本鎖の核酸に本発明のミスマッチ認識分子を加えることにより前記してきた擬似的な塩基の対が形成され、この新たな対が形成された分子の有無を測定することにより採取された遺伝子の異常を簡便かつ高感度で検出、同定することができる。
【0035】
前記した新たな対(本発明のミスマッチ認識分子とミスマッチの塩基との対)を測定するための手段としては、化学発光や蛍光、放射性同位体などの標識化によっても行うことができる。本発明のミスマッチ認識分子は低分子有機化合物であり、新たな対を形成した場合にはこの分子が核酸中に取り込まれるので、未反応の本発明のミスマッチ認識分子と核酸類の両者を比較的簡便に分離することができる。
また、前記したように本発明のミスマッチ認識分子を担体に固定化して使用することもできる。例えば、本発明の各種のミスマッチに特異的なミスマッチ認識分子をタイタープレートなどのプレートに固定化し、これに前記の2本鎖の核酸、好ましくは標識化された核酸を加え、数分間インキュベートした後、核酸類を除去すると本発明のミスマッチ認識分子と特異的に反応した核酸は固定化された本発明のミスマッチ認識分子にトラップされ、標識により検出、同定することができることになる。
【0036】
また、本発明のミスマッチ認識分子を表面プラズモン共鳴(SPR)の検出用チップの金属薄膜上に固定化することも可能である。このSPRによる場合には、前記の2本鎖の核酸を含有する試料液を検出用チップの表面に流すだけで、ミスマッチの有無を特異的に検出することが可能となる。
さらに、他のおおくの検出手段に本発明のミスマッチ認識分子を応用することも可能であり、本発明はこれらの特定の検出手段に限定されるものではない。
【0037】
【実施例】
次に、具体的な試験例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
実施例1(式(III)の化合物の合成)
次式に示す化学反応に従って標記の化合物を合成した。
【0038】
【化7】
Figure 0003705975
【0039】
(式中のBocは、t−ブトキシカルボニル基を示す。)
N−Boc化ジカルボン酸のスクシンイミジルエステル(313mg、0.74mmol)をクロロホルム(15mL)に溶かし、2−アミノ−7−メチル−1,8−ナフチリジン(294mg、1.85mmol)を加えた。室温で48時間反応後、後処理によりBoc化ジナフチリジンアミドを得た。これを4Nの塩酸を含む酢酸エチルに溶解し、室温で2時間反応すると、標記のジナフチリジンアミドが通算収率13%で得られた。
H NMR(CDOD,400MHz) δ:
8.26(d,2H,J=8.8Hz), 8.14(d,2H,J=8.8Hz), 8.11(d,2H,J=8.0Hz),
7.34(d,2H,J=8.0Hz), 3.20(t,4H,J=6.0Hz), 2.84(t,4H,J=6.0Hz),
2.68(s,6H);
Figure 0003705975
【0040】
実施例2
5’端を32Pでラベルした52塩基のDNAをG−G及びG−Aのミスマッチが生じるようにハイブリダイズさせて2本鎖DNAとした(図1の右側参照)。
この2本鎖のDNAに種々の濃度の実施例1で得られた化合物を加えて、DNaseIフットプリンティング滴定により調べた。
即ち、この2本鎖のDNA(<4nMストランド濃度)を、NaCl(100mM)及びMgCl(5mM)を含むトリス塩酸緩衝液(10mM,pH7.6)で種々の濃度に調整した実施例1で得られた化合物と共に、4℃で12時間インキュベートした。これに、0.2UのDNaseI(DNA加水分解酵素)を加え、25℃で8分間インキュベートした。その後、エタノール沈殿によりDNAを回収し、これを、12%ポリアクリルアミド及び7M尿素を含有するゲルを用いて電気泳動した。
この結果を図1に示す。
【0041】
【発明の効果】
本発明のミスマッチ認識分子を用いることにより、従来の技術では達成できないグアニン−グアニンミスマッチなどのミスマッチしている塩基の対を高感度でかつ簡便に検出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のミスマッチ認識分子によるミスマッチ部位の、DNaseIによる切断の阻害効果を示す、図面に代わる写真である。
【図2】図2は、本発明のミスマッチ認識分子を用いた場合のDNaseIによる切断の阻害効果をしめすグラフである。
【図3】図3は、本発明のミスマッチ認識分子のミスマッチ部分における作用を模式的に示したものである。

Claims (8)

  1. 正常な塩基対を形成することができない塩基の対において、
    次の一般式(II)、
    Figure 0003705975
    (式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜15のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルキル基を示し
    は、炭素数1〜20のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子、窒素原子又はカルボニル基で置換されてもよいアルキル基を示す。)
    で表される化合物を用いて、当該正常な塩基対を形成することができない塩基の対に疑似的に塩基対を形成させ、当該疑似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定する方法。
  2. 一般式 II で表される化合物が担体に固定化されている請求項に記載の方法。
  3. 一般式 II で表される化合物が標識化されている請求項に記載の方法。
  4. 請求項1−3のいずれかに記載の正常な塩基対を形成することができない塩基の対に疑似的に塩基対を形成させ、当該疑似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定する方法において、正常な塩基対を形成することができない塩基の対に疑似的に塩基対を形成させるための次の一般式( II
    Figure 0003705975
    式中、R、R は、水素原子、炭素数1〜15のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルキル基を示し、
    は、炭素数1〜20のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子、窒素原子又はカルボニル基で置換されてもよいアルキル基を示す。
    表される化合物からなる試薬。
  5. 試薬が、正常な塩基対を形成することができない塩基の対に疑似的に塩基対を形成させるための塩基対生成剤である請求項4に記載の試薬。
  6. 請求項に記載の試薬、及び検出、同定用の資材からなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対に疑似的に塩基対を形成させ、当該疑似的な塩基対の形成を測定することからなる正常な塩基対を形成することができない塩基の対を検出、同定するためのキット。
  7. 次の一般式(II)、
    Figure 0003705975
    (式中、R、Rは、水素原子、又は炭素数1〜15のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が酸素原子又は窒素原子で置換されてもよいアルキル基を示し
    は、炭素数1〜20のアルキル基であって当該アルキル基中の1個又はそれ以上の炭素原子が窒素原子又はカルボニル基で置換されてもよいアルキル基を示す。)
    で表される化合物又はその固定化物。
  8. 一般式(II)で表される化合物が次の一般式(III)、
    Figure 0003705975
    である請求項に記載の化合物。
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